JP3794813B2 - 内視鏡用鉗子栓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルの手元側開口部に取り付ける内視鏡用鉗子栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡用鉗子栓は、処置具挿通チャンネルの手元側開口部に装着され、処置具挿通チャンネルの手元側開口を閉止しながら処置具挿通チャンネルに処置具を挿入することができるスリット弁を設けてなるものである。
【0003】
内視鏡による処置中において被検者の体腔内粘膜の観察や写真撮影を行う場合、粘膜が汚れているときには、処置具挿通チャンネルを利用して送水し、体腔内粘膜に水を噴き付けて粘膜を洗うようにしたものがある。このような前方送水を行うことができるようにしたものとして、処置具挿通チャンネルの手元側端にT字状の分岐管(T字管)を取り付け、これの上端に鉗子栓を取着し、側方に分岐するコック付きの口金部にシリンジ等を接続し、処置具挿通チャンネルに送水する方式のものが提案されている(特開昭6―304130号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前方送水を行うためには鉗子栓の他にコック付きの接続装置を付設しなければならない。このために鉗子栓装置部の構造が複雑になり、また、部品点数が多く、大型化する。しかも、入り組んだ複雑な構造のものであるから、洗浄性に劣るものであった。
【0005】
本発明は上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、管路開閉手段を有するにも拘わらず、簡易かつ小型化が図れる構造であって、しかも、洗浄しやすい構造の内視鏡用鉗子栓を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネルの手元側開口部に取り付ける内視鏡用鉗子栓において、鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には、上面開口部と、内視鏡に装着されたとき上記手元側開口部に連通する下面開口部と、上記上面開口部と上記下面開口部との間に形成されその上下両開口部を連通する空間と、上記内視鏡の手元側開口部に鉗子栓本体を着脱自在に装着する取付け手段と、一端が上記空間に連通し、他端が鉗子栓本体の外部に開口する管路手段とが設けられており、上記管路手段には、開閉手段が装着され、上記開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部と、上記口部に連通する連通路を有して成り、上記管路手段との関連において上記連通路を通じて上記空間と上記口部とを連通させる第1の位置と、上記空間と上記口部との連通を遮断する第2の位置への切換え移動が可能であることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明は、内視鏡の挿入部先端に形成された開口部を有する2つの処置具挿通チャンネルの2つの手元側開口部に跨るように取り付ける内視鏡用鉗子栓において、2つの処置具挿通チャンネルの手元側開口部にそれぞれ取り付ける取付手段を有した鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には上記2つの処置具挿通チャンネルを連通する管路手段を設け、上記管路手段には第2の開閉手段を装着し、この第2の開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部を有すると共に、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部を連通させる第1の位置から、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部との連通を閉じる第2の位置へ移動可能な内部に連通路を有して成ることを特徴とするものである。いずれの鉗子栓も、一つの単一なユニットの構成であって、管路開閉手段を有し、それにも拘わらず、その鉗子栓全体が簡易かつ小型な構造のものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
図1乃至図11を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。
(構成)
図1は内視鏡システム1の全体の概略的な構成を示す。内視鏡システム1は、電子式の内視鏡2と、内視鏡周辺装置としての付帯設備3とからなる。付帯設備3は、光源装置4、カメラコントロールユニット(CCU)を含む画像処理装置5、モニター6、吸引装置7、及び入出力操作用キーボード8、送水タンク9などを有し、これらは単一の架台10に設置されている。
【0009】
内視鏡2は操作部11、挿入部12及びユニバーサルコード13を有し、ユニバーサルコード13の延出先端には光源装置4や画像処理装置5等に接続するためのコネクタ部14が設けられている。挿入部12は、可撓管部15の先端に湾曲管部16を接続すると共に、湾曲管部16の先端に先端部17を接続して構成されている。また、先端部17の先端面部には照明光学系の照明レンズ18、観察光学系の対物レンズ19、送気管路と送水管路に通じる送気送水ノズル20、及び後述する2つの処置具挿通チャンネル21,22のそれぞれの先端開口部23, 24が設けられている。
【0010】
上記照明光学系は、照明レンズ18の他にその内視鏡2の内部に組み込まれたライトガイドファイバーバンドル等を有し、上記観察光学系は、対物レンズ19の他に固体撮像素子や信号ケーブル等を有している。
【0011】
ユニバーサルコード13の先端にあるコネクタ部14には図1及び図2で示すように、上述した送気管路の端部を構成する送気口金31、送水管路の端部を構成する送水口金(図示せず)、後述する吸引管路の端部を構成する吸引口金32、ライトガイドファイバーバンドル端を構成するライトガイド口金33、及び電気接続口金(図示せず)等が配設されている。そして、送水口金には送水チューブ36が接続され、吸引口金32には吸引チューブ37が接続され、電気接続口金には画像処理装置5に通じる電気ケーブル38が接続されている。
【0012】
また、図2で示すように、上記吸引口金32に接続される吸引管路39はユニバーサルコード13を通じて操作部11内に導かれ、第1の処置具挿通チャンネル21の途中部分に接続され、その第1の処置具挿通チャンネル21に連通するようになっている。操作部11において吸引管路39の途中には上記吸引操作ボタン43により操作される吸引制御弁40が介挿されている。吸引制御弁40は通常、吸引管路39を閉止し、吸引作用を遮断しているが、吸引操作ボタン43を押し込み操作すると、吸引管路39を開放し、吸引管路39を通じての吸引作用が第1の処置具挿通チャンネル21に作用するようになっている。尚、吸引制御弁40は、吸引管路39を閉止し、第1の処置具挿通チャンネル21に対する吸引作用を遮断しているとき、吸引ポンプの負荷を軽減するために外気を吸引できるように構成されている。
【0013】
上記操作部11には、湾曲管部16を上下/左右方向に湾曲させるときにその操作を行うための湾曲操作ノブ41、送気送水ノズル20から対物レンズ19の外表面に水や空気等の流体を噴き付けてそのレンズ面の洗浄を行うための操作を行う送気送水操作ボタン42、先端部17に開口した先端開口部23, 24より体腔内の粘液等を回収するために吸引動作を選択的に行う吸引操作ボタン43、上記処置具挿通チャンネル21,22の手元側開口部53, 54に接続された鉗子栓44の他、各種の操作スイッチ45などが設けられている。
【0014】
図2で示すように、内視鏡2の内部には、第1の処置具挿通チャンネル21と第2の処置具挿通チャンネル22が操作部11から挿入部12の先端にわたり形成されている。第1の処置具挿通チャンネル21の先端は前述した一方の先端開口部23に連通し、第2の処置具挿通チャンネル22の先端は他方の先端開口部24に連通している。また、図3で示すように、各処置具挿通チャンネル21,22の手元側開口部53,54は操作部11の把持部55より挿入部12の折止め部51側に位置する隆起部56の突出端面に並べて略同じ向きでわずかに先広がりに配設されている。手元側開口部53,54の突出し端部外周には鉗子栓係止用フランジ57,58が形成され、この手元側開口部53,54には後述するような構造の鉗子栓44が着脱自在に装着される。図2はその鉗子栓44を装着した状態であり、図3はその鉗子栓44を取り外した状態を示す。
【0015】
次に、図4乃至図7を参照して吸引切換え形式のものとした鉗子栓44の具体的な構成を説明する。
鉗子栓44は鉗子栓本体60と、2つの蓋体61と、吸引切換え弁体62の3種類の部品からなる。鉗子栓本体60は一対の鉗子栓部63, 64と、この一対の鉗子栓部63, 64の部分を連結する連結部65とを有し、これらはシリコンゴム等の弾性材料によって一体に形成されている。
【0016】
上記各鉗子栓部63, 64はいずれも略筒状に形成されており、その一端には、内視鏡2側のフランジ57,58を有する手元側開口部53,54に嵌合して係着する取付け端部(取付け手段)66が形成され、他方端側には蓋体61をそれぞれ着脱自在に嵌着する上面開口端部67が形成されている。図5で示すように、上面開口端部67の内周には周回溝68が形成され、これには蓋体61の嵌合部外周に突出して形成した突縁部69が嵌まり込んで係着するようになっている。上面開口端部67の内周には上記周回溝68より内側に隣接して位置した弁孔70が形成されている。
【0017】
各鉗子栓部63, 64の内部において下面開口部を有する取付け端部66と上面開口端部67との間に位置する空間71には、図5及び図6で示す如くの管路手段が接続されている。すなわち管路手段は第1の鉗子栓部63の空間71の中心を通る中心軸を有した直線的な管路72を有し、この管路72の一端は空間71に連通し、他端は第2の鉗子栓部64の空間71を避けてその側方を通り鉗子栓本体60の外部に突き抜けて開口している。そして、管路72内には外部開口部74の部分から上記吸引切換え弁体62を差し込めるようになっている。管路72はその途中部分が太い径で形成され、この太径管路部72aの部分には第2の鉗子栓部64の空間71に通じる側孔73が連通して形成されている。つまり、第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71とはその管路72と側孔73からなる管路手段によって連通している。一方、この管路72には開閉手段としての吸引切換え弁体62が着脱自在に挿入して装着される。管路72に吸引切換え弁体62を装着した状態で吸引切換え弁体62を回転することにより第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71との連通を開閉するようになっている。
【0018】
上記吸引切換え弁体62は、図6で示すように、管路72の太径管路部72aに嵌合される太径部75が形成されており、また、太径部75から外端側の途中部分には、管路72の太径管路部72aから外部開口部74に位置する小径の管路72b内に密に嵌合する小径部76が形成されている。小径部76の外周には1つまたは複数の周回突条部78が形成されていて、この部分は小径の管路72bの内面にくい込むようにして気密的に嵌合するようになっている。吸引切換え弁体62の外端には板状の操作レバー79が形成されている。この操作レバー79により、管路72内に嵌入された吸引切換え弁体62を回転操作できるようになっている。さらに、上記吸引切換え弁体62の太径部75には、先端に開口する連通路81が形成され、この連通路81は太径部75の一側方に開口する側方開口部82に連通している。
【0019】
図7で示すように、管路72に吸引切換え弁体62を装着した状態において、連通路81は第1の鉗子栓部63の空間71に常に連通しており、外部には開口していない。そして、図7(a)で示す位置では吸引切換え弁体62の側方開口部82の開口端が太径管路部72aの内壁面により閉塞されていて、第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71との連通を遮断している。つまり、開閉手段が管路手段の連通を遮断している。
【0020】
また、図7(b)で示す位置では吸引切換え弁体62の側方開口部82が側孔73に一致し、連通路81と側孔73により第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71とを連通する。つまり、開閉手段が管路手段が開放している。
【0021】
図7(a)で示す連通を遮断する第1の位置と、図7(b)で示す連通する第2の位置は180°ずれており、各位置において、保持手段により板状の操作レバー79が位置決め保持されるようになっている。つまり、鉗子栓本体60に形成した山部85の頂部に形成した係合用凹部86にそれを弾性的に変形させて嵌め込み係止することにより、各位置に吸引切換え弁体62を位置決めするようになっている。
【0022】
また、吸引切換え弁体62の位置を術者に明確に知らせるために、操作レバー79の板面には両面とも視認用標識が形成されている。具体的には開閉手段が遮断状態の第1の位置のときには一方の処置具挿通チャンネル21のみの吸引が可能であることを示す第1の指標87が表示され、また、開閉手段が連通状態の第2の位置のときには両方の処置具挿通チャンネル21,22を通して吸引が可能であることを示す第2の指標88が表示されている。
【0023】
さらに、操作レバー79の板面にはそれらの指標87,88に合わせて指掛け部89の形状を変えてある。具体的には開閉手段が遮断状態の第1の位置のときには直線的な形状の指掛け部89が上面側に位置し、開閉手段が連通状態の第2の位置のときには屈曲したL字形状のの指掛け部89が上面側に位置するようになっている。このため、指標87,88を見なくても摘まんだときの感触でいずれの状態の位置であるかを容易に識別でき、暗い検査室でもその状態を確認できるようになる。
【0024】
次に、蓋体61の構造を説明する。蓋体61の中央部には、通常時、弾性的に自ら封止する状態にあるスリット溝91を形成した弁部(弁手段)92が形成されている。そして、鉗子栓部63, 64の上面開口端部67に蓋体61を嵌合して装着した状態においてその蓋体61のスリット溝91に鉗子等の処置具を差し込み、処置具挿通チャンネル21, 22まで挿入することができるようになっている。このとき、処置具の外周は弁孔70に密着してシールされる。
【0025】
蓋体61には支持片93が一体に設けられている。支持片93を鉗子栓本体60の部材と一体に形成してもよいが、ここでは図4で示すように、鉗子栓本体60の部材とは別体のものとして構成する。固定用支持片93の延出端には上記連結部65の外周に被嵌する係着用リング94が一体に形成されている。この係着用リング94の部分は弾性を持ち、これを弾性的に広げて鉗子栓部63, 64の部分に被せてから係着用リング固定部を兼ねた連結部65の部分のところまで通し、その連結部65の外周に被嵌させて係着するようになっている(図4(b)参照)。蓋体61は全体が電気的絶縁性のシリコンゴム等の弾性ゴム製で一体に形成されている。
【0026】
また、上記鉗子栓44は吸引の切換え形式のものであったが、その吸引切換え弁体62を送水切換え弁体100に入れ替え装着することにより送水切換え方式の鉗子栓44の形式に変更することができる。勿論、吸引切換え弁体62を送水切換え弁体100に入れ替え装着することなく、送水切換え弁体100を備えたものを新たに用意してもよい。
【0027】
この送水切換え形式の鉗子栓44を図8乃至図11に示す。この形式の鉗子栓44に用いる送水切換え弁体100は全体が電気的絶縁性の硬質の樹脂により一体に形成されている。送水切換え弁体100は鉗子栓本体60の管路72の太径管路部72a内に嵌合される太径部101が形成されている。太径部101の周側面には側方開口部102が形成され、太径部101から外端部にかけては側方開口部102に連通する連通路103が形成されている。送水切換え弁体100の外端には連通路103が連通した口部として外部に開口する口金部104が形成されている。口金部104の内面はシリンジ106の注射器テーパ部107を嵌着するテーパ内面部108が形成されている。また、口金部104の外端にはルアーロックオス側の係止突起111が形成されていて、この係止突起111はシリンジ106のルアーロックメス側の係止凹部112に係合するようになっている。
【0028】
送水切換え弁体100の外端途中部分には、鉗子栓本体60の太径管路部72aから外部開口部74に位置する小径の管路72b内に密に嵌合する小径部113が形成されている。この小径部113の部分はこれが嵌合する小径の管路72bの内面に気密的に嵌合するようになっている。送水切換え弁体100の外端部途中には上記吸引切換え弁体62の場合と同様の板状の操作レバー115が形成されている。この操作レバー115により、管路72内に嵌入された開閉手段としての送水切換え弁体100を回転操作する操作手段を構成する。そして、図8(a)で示す位置では送水切換え弁体100の連通路103の側方開口部102が、管路72の内壁面により閉塞され、連通路103と各処置具挿通チャンネル21, 22の連通を遮断している。つまり、開閉手段が第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71との連通を遮断した状態にある。また、図8(b)で示す位置では送水切換え弁体100が第1の鉗子栓部63の空間71と第2の鉗子栓部64の空間71との連通を遮断した状態で、連通路103の側方開口部102が管路72の側孔73に一致し、連通路103が第1の鉗子栓部63の空間71に連通する状態にある。つまり、第2の鉗子栓部64の空間71と送水切換え弁体100の連通路102との連通がなされ、開閉手段が管路手段を開放する状態になっている。
【0029】
図8(a)で示す連通を遮断する第1の位置と、図8(b)で示す連通する第2の位置は180°ずれており、各位置において板状の操作レバー115の先端縁は鉗子栓本体60に形成した山部85の頂部に形成した係合用凹部86にそれを弾性的に変形させて嵌め込み係止され、操作レバー115を位置決め保持されるようになっている。また、各位置を明確に知らせるために、操作レバー115の板面には両面とも視認用標識が形成されている。具体的には遮断状態の第1の位置のときには遮断状態であることを示す図記号と文字の併記からなる第1の指標121が表示され、連通状態の第2の位置のときには開口状態であることを示す図記号と文字の併記からなる第2の指標122が表示されている。尚、図記号と文字としては図10で示すようなものでもよい。
【0030】
さらに、操作レバー115の板面にはそれらの指標121,122に合わせて回転位置が触感でわかるように各面の指掛け部123の出っ張り形状を変えてある。このため、指標121,122を見なくても摘まんだときの感触でいずれの状態の位置であるかを容易に識別できるため、暗い検査室でも開閉状態を容易に確認できるようになる。
尚、この送水を行う形式の鉗子栓44において他の構成は前述した場合のものと同様である。
【0031】
(作用)
上記鉗子栓44の使用方法について説明する。まず、内視鏡2の処置具挿通チャンネル21, 22を利用して吸引を行う場合について述べる。この場合には図4乃至図7で示した形式の鉗子栓44、つまり吸引切換え弁体62を用いた形式の鉗子栓44を使用し、これを内視鏡2の処置具挿通チャンネル21,22の手元側開口部53,54の両者にわたり装着する。また、各鉗子栓部63, 64の上面開口端67にはそれぞれ蓋体61を装着しておく。この状態での蓋体61のスリット溝91から鉗子等の処置具を差し込み、その鉗子栓部63, 64内の弁孔70及び空間71を通じて処置具挿通チャンネル21, 22まで処置具を挿通することにより一般的な処置を行うことができる。一本の処置具で足りる場合にはその処置具挿通チャンネル21,22の一方を使用すればよいが、二本の処置具を同時に使用する場合には両方の鉗子栓部63, 64にそれぞれ処置具を挿通し、処置具挿通チャンネル21, 22まで挿通して使用する。
【0032】
次に、処置具挿通チャンネル21, 22を利用して吸引を行う場合について説明する。まず、第1の処置具挿通チャンネル21のみを使用して吸引を行う場合には、図7(a)で示す如く、管路72を吸引切換え弁体62が遮断する位置とする。すると、吸引管路39は鉗子栓44の管路72を通じて第2の処置具挿通チャンネル22に連通することができず、第1の処置具挿通チャンネル21に連通するのみであるから、第1の処置具挿通チャンネル21を通じてのみ、吸引を行うことができ、第2の処置具挿通チャンネル22を通じての吸引は行うことができない。吸引切換え弁体62は外部との連通を遮断している。
【0033】
両方の処置具挿通チャンネル21,22を通じて吸引を行う場合には図7(b)で示す如く、吸引切換え弁体62の連通路81の側方開口部82を管路72の側孔73に一致する位置に切り換える。すると、吸引切換え弁体62の連通路81を通じて両方の鉗子栓部63, 64の空間71が連通するから両方の処置具挿通チャンネル21, 22も連通する。その結果、吸引操作時には両方の処置具挿通チャンネル21, 22を通じての吸引を行うことができる。
【0034】
次に、鉗子栓44を通じて前方送水を行う場合について述べる。この場合には鉗子栓本体60の管路72内に送水切換え弁体100を装着した形式のものを用いる。鉗子栓本体60及び蓋体61をそのまま用いて送水切換え弁体100を取り付けても鉗子栓44全体を別のものと交換してもよい。
【0035】
前方送水を行わないときは、図8(a)で示す連通を遮断する第1の位置としておく。また、前方送水を行う場合には操作レバー115による回転操作で、図8(b)で示すように、送水切換え弁体100の位置を、連通路103の側方開口部102が管路72の側孔73に一致し、かつ第1の鉗子栓部63の空間71と連通する位置とする。そして、口金部104にシリンジ106の注射器テーパ部107を嵌着し、そのシリンジ106により洗浄水を注入する。すると、送水切換え弁体100の連通路103を通じて鉗子栓部64の空間71内から第2の処置具挿通チャンネル22に送水がなされ、その処置具挿通チャンネル22の先端開口部24から前方に向けての送水が行われる。この前方送水により観察視野内の洗浄、観察部位の洗浄等を行うことができる。また、例えば高周波処置具を挿通した処置具挿通チャンネル21, 22を通じて送水を行えばその前方処置部位を洗浄できる。
この前方送水を行う時、他方の処置具挿通チャンネル21を通じて吸引を行えば効果的に洗浄を行うことができる。
【0036】
また、上記鉗子栓44は内視鏡2の本体に対して着脱自在であるため、鉗子栓44を洗浄する場合には内視鏡2から取り外し、図4で示す如く、分解して洗浄できる。鉗子栓44は鉗子栓本体60と、蓋体61と、吸引切換え弁体62または送水切換え弁体100の3つの部分に分離してそれぞれのものを洗浄することができるため、それらを確実かつ容易に洗浄することができる。また、吸引切換え弁体62及び送水切換え弁体100の連通路81, 103内には洗浄ブラシ124が容易に差し込めるため、その内部を洗浄ブラシ124で確実かつ容易に洗浄することができる。図11で示すように、送水切換え弁体100の連通路103の側方開口部102は斜めに広がっているので、洗浄ブラシ124の挿入が特に容易である。
【0037】
また、最も壊れやすい蓋体61は他の部品から分離できる別部材であるため、その蓋体61の交換が簡単であり、蓋体61が壊れたときにはその蓋体61のみを交換すれば足り、経済的である。
【0038】
[第2実施形態]
図12に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、上記第1実施形態と同一の構成は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0039】
この第2実施形態の鉗子栓130は鉗子栓本体60に1本の処置具挿通チャンネルのみに装着される1つの鉗子栓部132を有するものであって、送水切換え形式のものである。鉗子栓本体60には一端が閉塞した管路72が形成され、管路72には送水切換え弁体100の太径部101が嵌挿されている。送水切換え弁体100の連通路103はその全長に貫通して形成されている。そして、図12(a)で示す位置では連通路103の側方開口部102が管路72の内壁面により閉塞される閉止状態であり、連通路103と処置具挿通チャンネルの連通が遮断されている。また、図12(b)で示す位置では連通路103の側方開口部102が管路72の側孔73に一致し、鉗子栓部132の空間71と連通する開放状態にある。
【0040】
また、この実施形態での送水切換え弁体100では後述するマニュアル送水具140の送水用チューブ141を接続するいわゆる竹の子形状の接続口金部135が形成されている。マニュアル送水具140から送水用チューブ141を通じて送水し、送水切換え弁体100の位置を切り換えて遮断及び送水状態を選択できるようになっている。
【0041】
[第3実施形態]
図13に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、上記実施形態と同一の構成は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
この第3実施形態の鉗子栓145は鉗子栓本体60に1つの鉗子栓部146を有したものであり、1本の処置具挿通チャンネルのみに装着される送水切換え形式のものである。鉗子栓部146を構成する鉗子栓本体60には管路72が形成され、この管路72内には切換え口金147がスライド自在に挿入して配設されている。切換え口金147の太径部148には連通路149に通じる側方開口部151が形成されている。
【0043】
そして、切換え口金147は図13(a)で示す閉止位置と、図13(b)で示す開放位置とが選択され、閉止位置では空間71に通じる側孔73と連通路149の連通が遮断される。開放位置では空間71に通じる側孔73と連通路149との連通がなされ、送水可能な状態になる。
【0044】
鉗子栓本体60には位置決め部154が一体に連設され、この位置決め部154には切換え口金147のスライド方向に沿って配置した2つの位置決め用凹部152,153が設けられている。切換え口金147の外端部途中には半球状の位置決め用凸部155が形成されていて、位置決め用凸部155は位置決め用凹部152,153のいずれかに嵌合係止して切換え口金147の位置を決めるようになっている。位置決め用凹部152に位置決め用凸部155を嵌め込んだ位置(図13(a)参照)では、切換え口金147は閉止状態に位置決めされ、他方の位置決め用凹部153に位置決め用凸部155を嵌め込んで位置させたとき(図13(b)参照)には切換え口金147を鉗子栓部146の空間71に連通する開放状態になる。
【0045】
また、この実施形態での切換え口金147では後述するマニュアル送水具140の送水用チューブ141を接続するいわゆる竹の子形状の接続口金部135が形成されている。マニュアル送水具140から送水用チューブ141を通じて送水し、切換え口金147を切り換えて遮断及び送水状態を選択できるようになっている。そして、上記同様に前方送水に使用することができる。
【0046】
[第4実施形態]
図14乃至図16を参照して、マニュアル送水具のシステムを説明する。
マニュアル送水具140はシリンジ161を接続する2連弁剛体容器162を有し、2連弁剛体容器162にはシリンジ161を接続する第1の口金163と、吸引チューブ164を接続する第2の口金165と、送水用チューブ166を接続する第3の口金167が設けられている。2連弁剛体容器162内には図16(a)で示すような弁機構が組み込まれている。弁機構は、第2の口金165に設けられた2枚の弾性ゴム弁体171からなり、吸引チューブ164から流入する流体の逆流を阻止する第1の逆止弁168と、第3の口金167に設けられた2枚の弾性ゴム弁体172からなり、、送水用チューブ166に流出する流体の逆流を阻止する第2の逆止弁169により構成されている。シリンジ161は筒174とピストン175からなる。そして、ピストン175を引くことにより吸引チューブ164から流体を吸引することができ、ピストン175を押し込むことにより吸引した流体を送水用チューブ166に供給することができるようになっている。
【0047】
吸引チューブ164の先端には吸込み口体176が設けられている。吸込み口体176には流体を吸引するときの吸着を防止するための切欠き凹部177が開口端に設けられ、また、重錘が組み込まれている。そして、この吸込み口体176は図14で示すように清浄水の入った容器(ビーカ、ボトル等)178内に浸漬させられる。重錘が組み込まれているので容器178の底部に位置させられる。容器178は適当なカート等の台179の上に設置されている。
【0048】
2連弁剛体容器162の部分には引っ掛け用リング181が設けられていて、フックや処置具ハンガー等の適当な物に引っ掛けて置けるようになっている。
送水用チューブ166の先端には接続口金182が設けられている。また、送水用チューブ166の中間、望ましくは先端付近の部分にはチューブクランプ183が装着されている。チューブクランプ183は、必要なときに送水用チューブ166を締め付けて潰し、そのチューブ内腔を閉止する機能があり、内腔を閉止することにより接続口金182を鉗子栓等から外したとき、送水用チューブ166の内部に残留した水が周囲に飛び散ることを防ぐことができる。
【0049】
送水用チューブ166はその先端に設けた接続口金182を利用して、前述した内視鏡用鉗子栓44、剛体の分岐管(いわゆるT字管)191を利用する内視鏡鉗子栓192、送水管193を有する内視鏡用鉗子栓194、一般的な内視鏡鉗子栓195のいずれのものにも接続できるようになっている。剛体の分岐管191を利用する内視鏡鉗子栓192、または内視鏡用鉗子栓194の送水管193に接続する場合には通常、使い捨ての三方活栓等のストップコック196を介してそれらに接続する。また、一般的な内視鏡鉗子栓195に接続する場合には延長チューブ197を用いて接続する。延長チューブ197は送水用チューブ166の接続口金182を接続する注射器テーパ付き接続部201を一端に設け、他端には小径の接続部202を設けてある。そして、内視鏡鉗子栓195の弁体に小径の接続部202を差し込むことにより接続する。小径な接続部202であるので鉗子栓195の弁体を損傷しない。
【0050】
尚、2連弁剛体容器162に組み込む弁機構としては図16(b)または図16(c)に示すような方式のものでもよい。図16(b)で示す弁機構はシリコンゴム等からなるフラッター逆止弁211を利用するものである。図16(c)で示すものはステンレス等の錆びない金属製の硬球212を用いて構成したものである。硬球212は水密斜面213と連通用切欠き部214の間で移動し、逆流を止めるようになっている。
【0051】
[第5実施形態]
この実施形態は、上記実施形態同様の鉗子栓230の鉗子栓部231における上面開口端232に蓋体233を嵌着した時、その嵌着強度を高めるようにしたものである。つまり、図17で示すように、弾性体からなる鉗子栓本体237の外周面において、蓋体233の突縁部234が嵌合する鉗子栓部231の周回溝235と弁孔236の位置、さらには処置具挿通チャンネル21の手元側開口部53のフランジ57にわたり対応する位置には、変形防止用リング部材238を嵌着したものである。変形防止用リング部材238は鉗子栓本体237の硬度より硬い弾性体または剛性のあるものでリング状に形成されている。変形防止用リング部材238を鉗子栓本体237の外周に装着したため、鉗子栓部231に蓋体233を嵌着したときの鉗子栓本体237の膨張を防ぎ、蓋体233の装着強度を高め、蓋体233を確実に装着することができる。また、フランジ57から外れにくくすることができる。この方式は前述した実施形態の鉗子栓のように管路手段239を有するものにも適用できる。
【0052】
この変形防止用部材238としては図18(a)で示すように、固めで小径の弾性リング241により構成したものでもよい。これを鉗子栓本体237に装着するときには、弾性的に広げて鉗子栓本体237に被せて取り付ける。また、図18(b)で示すように、鉗子栓本体237の外周に金属板材242等を巻き付けて装着するようにしたものでもよい。
【0053】
[第6実施形態]
この実施形態は、上記実施形態同様の鉗子栓250において、鉗子栓本体251の変形を防止する変形防止部材252を付設したものである。この変形防止部材252はリング状の部材からなり、これは鉗子栓本体251の下端周面に一体に連設された連結片253の延出先端に一体に形成されている。鉗子栓本体251の外周は下太りのテーパ状の周面に形成され、変形防止部材252はその鉗子栓本体251の外周に略密に被嵌されている。これ以外の構成は前述した実施形態の通りの構成でよいものである。
【0054】
蓋体255を嵌着するときには図19で示すように、変形防止部材252を下側に下げておき、蓋体255を嵌着した後、図20で示すように、変形防止部材252を押し上げる。これにより蓋体255を嵌着したことによる鉗子栓本体251の膨張を防ぎ、嵌着強度を確保する。
【0055】
[第7実施形態]
図21を参照して、本発明の第7実施形態を説明する。この実施形態は、上記実施形態同様の鉗子栓260において、鉗子栓本体261の側壁部にシリンジ装着孔262を形成したものである。シリンジ装着孔262に図示しないシリンジを挿入して装着することにより、そのシリンジから鉗子栓260内の空間263を通じてこれに連通する処置具挿通チャンネルに送水し、前方送水洗浄を行うようにしたものである。また、シリンジ装着孔262を使用しないときにこれを閉塞する蓋部材265を設ける。この蓋部材265は連結部材266に取着され、連結部材266は鉗子栓260に連設した蓋体267の支持片268の根元部分に連結されている。尚、蓋部材265及び連結部材266は鉗子栓260の鉗子栓本体261に一体に連設するようにしたものでもよい。
【0056】
[第8実施形態]
図22及び図23を参照して、本発明の第8実施形態を説明する。
この実施形態は前述したような内視鏡に使用されるスライディングチューブ270に係るものである。
【0057】
スライディングチューブ270は図22で示すように、内装チューブ271と外装チューブ272とからなり、外装チューブ272の手元端には筒状の手元口金273が取着されている。手元口金273の外周には周回する係合溝274が形成されている。内装チューブ271の手元端には手元固定用弾性部材275が取着されている。手元固定用弾性部材275は手元口金273に被さり、係合溝274に嵌まり込むように形成されている。
【0058】
そして、通常、手元固定用弾性部材275は図22の上半分で示すように、手元口金273の後端外周部に被さり、係合溝274に嵌まり込んで係合し、内装チューブ271と外装チューブ272との位置関係を定めている。また、手元固定用弾性部材275は弾性的に変形可能であるために図22の下半分で示すように、内装チューブ271を引いて手元口金273から外すことができる。
【0059】
この組立て状態において内装チューブ271の先端は外装チューブ272の先端に一致し、あるいはわずかに突き出している。この突出長さLは例えば0〜30mmである。また、外装チューブ272の先端部276は内装チューブ271の外周面に密着している。
【0060】
図23はスライディングチューブ270の使用方法を示すものである。図23(a)は挿入性のよい細径大腸スコープの挿入部281を挿入するときの状況であり、S字結腸を通過させた後、腸の直線化を行う。この後、図23(b)で示すように、スライディングチューブ270を大腸内に挿入する。この時、スライディングチューブ270は内装チューブ271と外装チューブ272とを組み合わせて使用する。
【0061】
このとき、使用するスライディングチューブ270は内装チューブ271と外装チューブ272とを組み合わせてあるので、その内腔と
細径大腸スコープの挿入部281の外周との隙間は小さい。また、内装チューブ271の先端が外装チューブ272の先端より先にあり、外装チューブ272の先端部は内装チューブ271の外周面に密着しているので、挿入時、その間に粘膜を挟み込むことがない。
【0062】
ついで、細径大腸スコープを処置性の良い太径大腸スコープに交換するが、このとき、図23(c)で示すように、スライディングチューブ270の内装チューブ271と共に細径大腸スコープの挿入部281を引き抜く。そして、図23(d)で示すように、外装チューブ272の内腔を通じて太径大腸スコープの挿入部282を挿入する。
【0063】
[第9実施形態]
図24及び図25を参照して、本発明の第9実施形態を説明する。この実施形態は前述した内視鏡2の挿入部12における先端部17についてのものである。この先端部本体291は金属製であり、これには電気的絶縁性の合成樹脂製の先端カバー292が被嵌されている。また、先端部本体291には第1の処置具挿通チャンネル293、第2の処置具挿通チャンネル294、照明系のライトガイドファイバーバンドル295、観察系のレンズ部材296、及び送気送水ノズル20等が設けられている。送気送水ノズル20の部材は先端部本体291にねじ込まれたノズル固定用ビス297により締め付け固定されている。
【0064】
この場合、送気送水ノズル20の部材の周面とノズル固定用ビス297の先端との間には弾性体298が介在している。弾性体298はシリコン系充填剤からなる弾性材によって形成してもよい。弾性体298を介在して締め付けるために、送気送水ノズル20の回転がしにくい。さらに送気送水ノズル20の部材の周面に凹凸を設けて回転を阻止するようにしてもよい。
【0065】
先端カバー292に形成されるビス挿通孔301にはシリコン系充填剤等の電気的絶縁性のシール剤302が充填されている。
また、シール剤302の代わりに例えば合成樹脂製の蓋部材305を嵌め込み接着して固定するようにしてもよい。蓋部材305にはそれを引き抜くときに引っかける横穴306が設けられている。
ノズル固定用ビス297の先端が弾性体298を介して突き当たる送気送水ノズル20の部材の周面部分は平坦部307として形成されている。
【0066】
本発明は前述した実施形態のものに限定されない。また、上記実施形態の説明によれば少なくとも以下に列記する事項及びその任意の組み合わせの事項のものが得られる。
【0067】
<付記>
(1) 内視鏡の処置具挿通チャンネルの手元側開口部に取り付ける内視鏡用鉗子栓において、
鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には、上面開口部と、内視鏡に装着されたとき上記手元側開口部に連通する下面開口部と、上記上面開口部と上記下面開口部との間に形成されその上下両開口部を連通する空間と、上記内視鏡の手元側開口部に鉗子栓本体を着脱自在に装着する取付け手段と、一端が上記空間に連通する管路手段とが設けられており、上記管路手段には、開閉手段が装着され、上記開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部と、上記口部に連通する連通路を有して成り、上記管路手段との関連において上記連通路を通じて上記空間と上記口部とを連通させる第1の位置と、上記空間と上記口部との連通を遮断する第2の位置への切換え移動が可能であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
(2) 上記上面開口部は、蓋体が装着可能なことを特徴とする付記項1記載の内視鏡用鉗子栓。
(3) 上記蓋体は、スリット等の弁手段を有することを特徴とする付記項2記載の内視鏡用鉗子栓。
(4) 上記開閉手段は、上記管路手段に着脱自在に装着されることを特徴とする付記項1乃至付記項3記載の内視鏡用鉗子栓。
(5) 上記開閉手段には、開閉操作を容易にする指掛け部を有することを特徴とする付記項1乃至付記項4のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
【0068】
(6) 上記開閉手段には、開閉状態が視認可能な指標を有することを特徴とする付記項1乃至付記項5のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(7) 上記開閉手段の第1の位置から第2の位置への移動は、上記開閉手段を回動させる動作により行うことを特徴とする付記項1乃至付記項6のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(8) 上記開閉手段の第1の位置から第2の位置への移動は、上記開閉手段を前後へ摺動させる動作により行うことを特徴とする付記項1乃至付記項6のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(9) 上記開閉手段の上記管路手段に装着しない側の端部は、注射器の先端を水密に装着可能な注射器テーパ形状を有することを特徴とする付記項1乃至付記項8のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(10) 上記開閉手段の上記管路手段に装着しない側の端部は、ルアーロック形状を有することを特徴とする付記項9記載の内視鏡用鉗子栓。
【0069】
(11) 上記開閉手段の上記管路手段に装着しない側の端部は、軟性チューブを水密に装着可能な竹の子形状を有することを特徴とする付記項1乃至付記項8のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(12) 上記取付手段と上記管路手段は一体の弾性体で形成されていることを特徴とする付記項1乃至付記項11のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(13) 内視鏡の挿入部先端に形成された開口部を有する2つの処置具挿通チャンネルの手元側開口部に跨るように取り付ける内視鏡用鉗子栓において、
2つの処置具挿通チャンネルの手元側開口部にそれぞれ取り付ける取付手段を有した鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には上記2つの処置具挿通チャンネルを連通する(と共に、一端が鉗子栓の外部に開口する)管路手段を設け、上記管路手段には第1の開閉手段を装着し、この開閉手段は、外部との連通を閉じながら上記2つの処置具挿通チャンネルを連通する第1の位置と、外部との連通を閉じながら上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じる第2の位置とヘ移動可能な内部に連通路を有して成ることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
(14) 内視鏡の挿入部先端に形成された開口部を有する2つの処置具挿通チャンネルの2つの手元側開口部に跨るように取り付ける内視鏡用鉗子栓において、2つの処置具挿通チャンネルの手元側開口端部にそれぞれ取り付ける取付手段を有した鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には上記2つの処置具挿通チャンネルを連通する(と共に、一端が鉗子栓の外部に開口する)管路手段を設け、上記管路手段には第2の開閉手段を装着し、この第2の開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部を有すると共に、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部を連通させる第1の位置から、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部との連通を閉じる第2の位置へ移動可能な内部に連通路を有して成ることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
【0070】
(15) 上記第1の開閉手段と上記第2の開閉手段の上記管路手段に装着する側の外面形状を略同一にすることで、上記第1の開閉手段と上記第2の開閉手段を、同じ管路手段に対して交換可能にしたことを特徴とする付記項13および付記項14に記載の内視鏡用鉗子栓。
【0071】
(鉗子栓本体の変形を防止する手段のシリーズ)
(1) 内視鏡の処置具挿通チャンネルの手元側開口部に取り付ける内視鏡用鉗子栓において、上記内視鏡用鉗子栓は、上記手元側開口部に着脱自在に装着する取付手段を有する本体と、この本体に形成された蓋体を着脱自在に嵌合する開口部と、この開口部の周囲の上記本体外周に設けた本体変形防止手段とから成ることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
【0072】
(2) 上記本体変形防止手段は、上記蓋体を上記開口部に嵌合した後に装着することを特徴とする付記項1記載の内視鏡用鉗子栓。
(3) 上記本体変形防止手段は、弾性リングより成ることを特徴とする付記項1乃至付記項2のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
【0073】
(4) 上記本体変形防止手段は、上記本体の硬度よりも硬いことを特徴とする付記項1乃至付記項3のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(5) 上記本体変形防止手段は、上記本体と一体に形成したことを特徴とする付記項1乃至付記項4のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
(6) 上記本体変形防止手段は、上記取付け手段周囲の上記本体外周に設けたことを特徴とする付記項1乃至付記項5のいずれかに記載の内視鏡用鉗子栓。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一つの単一なユニット構成で、管路開閉手段を有するにも拘わらず、その鉗子栓全体が簡易かつ小型な構造であって、しかも、洗浄しやすいシンプルな構造の内視鏡用鉗子栓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る内視鏡のシステムの全体の概略的な構成を示す斜視図。
【図2】上記内視鏡の構成を概略的に示す説明図。
【図3】上記内視鏡から取り外した状態の鉗子栓の斜視図。
【図4】上記鉗子栓の分解斜視図。
【図5】図6または図11中B−B線に沿う部分の鉗子栓の断面図。
【図6】図5中、A−A線に沿う部分の断面であって弁体を取り外した状態の鉗子栓の断面図。
【図7】図5中、A−A線に沿う部分の断面であって弁体を装着した状態の鉗子栓の断面図。
【図8】図5中、A−A線に沿う部分の断面であって他の弁体を装着した状態の鉗子栓の断面図。
【図9】図8中、A矢印方向から見た弁体の正面図。
【図10】鉗子栓の操作レバーに付される図記号の説明図。
【図11】他の弁体を装着する鉗子栓の断面図。
【図12】第2実施形態に係る鉗子栓の断面図。
【図13】第3実施形態に係る鉗子栓の断面図。
【図14】マニュアル送水具のシステムの説明図。
【図15】マニュアル送水具の側面図。
【図16】2連弁剛体容器内に組み込まれる弁機構の各例を示す断面図。
【図17】第5実施形態に係る鉗子栓の断面図。
【図18】他の例の変形防止用部材の斜視図。
【図19】第5実施形態に係る鉗子栓の蓋体を取り外した状態の断面図。
【図20】第5実施形態に係る鉗子栓の蓋体を装着した状態の断面図。
【図21】第7実施形態に係る鉗子栓の正面図。
【図22】第8実施形態に係るスライディングチューブの縦断面図。
【図23】上記スライディングチューブの使用説明図。
【図24】第9実施形態に係る内視鏡の先端部の横断面図。
【図25】第9実施形態に係る内視鏡の先端部の一部の横断面図。
【符号の説明】
1…内視鏡、21, 22…処置具挿通チャンネル、44…鉗子栓、60…鉗子栓本体、66…取付け端部、67…上面開口端部、71…空間、72…管路、81…連通路、100…送水切換え弁体、103…連通路、104…口金部。

Claims (2)

  1. 内視鏡の処置具挿通チャンネルの手元側開口部に取り付ける内視鏡用鉗子栓において、
    鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には、上面開口部と、内視鏡に装着されたとき上記手元側開口部に連通する下面開口部と、上記上面開口部と上記下面開口部との間に形成されその上下両開口部を連通する空間と、上記内視鏡の手元側開口部に鉗子栓本体を着脱自在に装着する取付け手段と、一端が上記空間に連通する管路手段とが設けられており、上記管路手段には、開閉手段が装着され、上記開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部と、上記口部に連通する連通路を有して成り、上記管路手段との関連において上記連通路を通じて上記空間と上記口部とを連通させる第1の位置と、上記空間と上記口部との連通を遮断する第2の位置への切換え移動が可能であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  2. 内視鏡の挿入部先端に形成された開口部を有する2つの処置具挿通チャンネルの2つの手元側開口部に跨るように取り付ける内視鏡用鉗子栓において、
    2つの処置具挿通チャンネルの手元側開口部にそれぞれ取り付ける取付手段を有した鉗子栓本体を有し、この鉗子栓本体には上記2つの処置具挿通チャンネルを連通する管路手段を設け、上記管路手段には第2の開閉手段を装着し、この第2の開閉手段は、鉗子栓本体の外部に位置する口部を有すると共に、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部を連通させる第1の位置から、上記2つの処置具挿通チャンネルの連通を閉じながら、片方の処置具挿通チャンネルと上記口部との連通を閉じる第2の位置へ移動可能な内部に連通路を有して成ることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
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