JPH11150304A - 窒化物半導体素子とその製造方法 - Google Patents

窒化物半導体素子とその製造方法

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JPH11150304A
JPH11150304A JP33646797A JP33646797A JPH11150304A JP H11150304 A JPH11150304 A JP H11150304A JP 33646797 A JP33646797 A JP 33646797A JP 33646797 A JP33646797 A JP 33646797A JP H11150304 A JPH11150304 A JP H11150304A
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達憲 豊田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に製造できしかも順方向電圧を小さくで
きる窒化物半導体素子とその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に、n型窒化ガリウム系半導体層
を介して形成されたp型窒化ガリウム系半導体層を有
し、p型窒化ガリウム系半導体層の一部を除去すること
により露出されたn型窒化ガリウム系半導体層表面に負
電極が形成されかつp型窒化ガリウム系半導体層の上面
のほぼ全面に正電極が形成された窒化物半導体素子にお
いて、p型窒化ガリウム系半導体層の外周と上記正電極
との外周との間の距離を、0.2μm以上であって10
μm未満にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、n型窒化ガリウム
系半導体層及びp型窒化ガリウム系半導体層を備えた窒
化物半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、窒化ガリウム系半導体を用いた、
青色光の発光が可能な発光素子が開発され、種々の用途
に使用されている。図8(a)は、従来の窒化物半導体
素子構造の一例を模式的に示す断面図であり、図8
(b)は、その電極構造を示す平面図である。図8に示
す従来の窒化物半導体素子は、サファイヤ基板11上
に、n型窒化ガリウム系半導体層12、活性層10a及
びp型窒化ガリウム系半導体層13aを備え、p型窒化
ガリウム系半導体層の一部を除去して露出されたn型窒
化ガリウム系半導体層12の上面に負電極14が形成さ
れ、p型窒化ガリウム系半導体層の上面のほぼ全面にp
側の正電極15aが形成されて構成される。尚、図8に
示した従来の窒化物半導体素子では、正電極15a上の
所定の位置に取り出し電極16が形成され、さらに負電
極14上の開口部分と取り出し電極16上の開口部分と
を除いて絶縁膜17が形成される。
【0003】ここで、従来の窒化物半導体素子では、負
電極14を形成すべき領域のp型窒化ガリウム系半導体
層の一部を除去した後、正電極を形成しその正電極の上
にフォトレジストを用いて所定の形状のマスクを形成
し、余分な正電極をエッチングにより除去することによ
り、p型窒化ガリウム系半導体層13aの上面に正電極
15aを形成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
窒化物半導体素子において、正電極15aはエッチング
マスクとして用いるフォトレジストマスクの形成精度を
考慮して、正電極15aの端部が、p型窒化ガリウム系
半導体層13aの端から、10〜20μm内側に位置す
るように形成されていた(図8においては、15μmと
示している)。このために、p型窒化ガリウム系半導体
層13aの周辺部を有効に利用できず、順方向電圧を十
分小さくすることができないという問題点があった。ま
た、フォトレジストマスクの形成精度を向上させて、活
性層10aの周辺部において十分有効に動作させようと
すると、フォトレジストマスクの形成において、ステッ
パ露光装置のような高価な装置を使用する必要があり、
安価に製造することができないという新たな問題点を生
じていた。
【0005】そこで、本発明は、以上の問題点を解決し
て、安価に製造できしかも順方向電圧を小さくできる窒
化物半導体素子とその製造方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の従来例
の問題点を解決して、窒化物半導体素子の製造方法にお
いて、高価な露光装置を使用することなく、上記p型窒
化ガリウム系半導体層の外周と上記正電極との外周との
間の距離を小さくできる方法を見いだして完成させたも
のである。すなわち、本発明の窒化物半導体素子は、基
板上に、少なくともn型窒化ガリウム系半導体層を含む
1又は2以上の半導体層を介して形成されたp型窒化ガ
リウム系半導体層を有し、上記n型窒化ガリウム系半導
体層の上面の一部が露出されて露出されたn型窒化ガリ
ウム系半導体層上面に負電極が形成されかつ上記p型窒
化ガリウム系半導体層の上面のほぼ全面に正電極が形成
された窒化物半導体素子であって、上記p型窒化ガリウ
ム系半導体層の外周と上記正電極との外周との間の距離
が、0.2μm以上であって10μm未満であることを
特徴とする。これによって、上記p型窒化ガリウム系半
導体層と上記正電極との接触面積を大きくすることがで
き、電流密度を下げることができる。ここで、本明細書
において、窒化ガリウム系半導体とは、GaN及びGa
Nにおいてガリウムの一部を他の1又は2以上の元素で
置換した半導体のことをいう。
【0007】また、上記窒化物半導体素子において、上
記正電極の膜厚が1.5μm以下であることが好まし
い。これによって、正電極を精度よく形成することがで
きる。
【0008】さらに、上記窒化物半導体素子において、
上記正電極が透光性を有し、該正電極を介して発生した
光を出力するようにしてもよい。
【0009】またさらに、上記窒化物半導体素子におい
て、上記正電極がNi、Au、Pt、Co、Pd及びZ
nからなる群から選ばれた少なくとも1つの元素を含ん
で形成されていることが好ましい。これによって、上記
正電極と上記p型窒化ガリウム系半導体層との間で良好
なオーミック接触が得られる。
【0010】また、本発明に係る窒化物半導体素子の製
造方法は、基板上に、少なくともn型窒化ガリウム系半
導体層を含む1又は2以上の半導体層を介して形成され
たp型窒化ガリウム系半導体層を有し、上記n型窒化ガ
リウム系半導体層の上面の一部が露出されて露出された
n型窒化ガリウム系半導体層上面に負電極が形成されか
つ上記p型窒化ガリウム系半導体層の上面のほぼ全面に
正電極が形成された窒化物半導体素子の製造方法であっ
て、上記p型窒化ガリウム系半導体層の表面に電極層を
形成した後に、上記電極層上にマスクを形成し該マスク
を用いて、上記電極層と上記p型窒化ガリウム系半導体
層とをエッチングにより除去することにより、所定の形
状を有する上記正電極を形成しかつ上記負電極を形成す
るためのn型窒化ガリウム系半導体層の表面を露出させ
ることを特徴とする。
【0011】また、上記製造方法において、上記正電極
を精度よく形成するために、上記正電極1.5μm以下
の厚さに形成することが好ましい。
【0012】さらに、上記製造方法において、上記正電
極を、Ni、Au、Pt、Co、Pd及びZnからなる
群から選ばれた少なくとも1つの元素を含んで形成する
ことが好ましい。これによって、上記正電極と上記p型
窒化ガリウム系半導体層との間に良好なオーミック接触
を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。本発明に係る実施形態の
窒化物半導体素子は発光素子であって、図1に示すよう
に、例えばサファイヤからなる基板11上に、例えば、
SiがドープされたAlInGaNからなるn型窒化ガ
リウム系半導体層12、例えば、InGaNからなる発
光層10及び例えば、MgがドープされたAlInGa
Nからなるp型窒化ガリウム系半導体層13が順に積層
された半導体層構造を有し、正負の電極が以下のように
形成されて構成される。すなわち、1つの側面(第1側
面)から所定の幅にp型窒化ガリウム系半導体層が除去
されて露出されたn型窒化ガリウム系半導体層12の上
面にn側の負電極14が形成され、p型窒化ガリウム系
半導体層13の上面のほぼ全面にp側の正電極15が形
成される。なお、実施形態の窒化物半導体素子ではさら
に、正電極15上の負電極14から離れた位置に取り出
し電極16が形成され、負電極14上及び取り出し電極
16上の開口部を除き、各電極及び各半導体層を覆うよ
うに絶縁膜17が形成される。
【0014】ここで、本実施形態の窒化物半導体素子
は、特に後述する製造方法に従って製造されることによ
り、上記p型窒化ガリウム系半導体層の外周と上記正電
極との外周との間の距離x(図1及び図2に図示してい
る。)が、0.2μm以上であって10μm未満になる
ように製造される。これによって、正電極15の面積を
従来例に比較して大きくすることができ、順方向電圧を
小さくできる。例えば、チップサイズを350μm×4
00μmとし、p型窒化ガリウム系半導体層13の大き
さを概略270μm×210μmとし、さらにx=1μ
mとした場合、正電極15の面積は従来例に比較して
1.29倍にすることができる。尚、従来例におけるx
は、15μmとした。
【0015】次に、図3を参照して、本実施形態の製造
方法について説明する。尚、図3において、活性層10
は省略している。本製造方法においては、まず、図3
(a)に示すように、基板11上にn型窒化ガリウム系
半導体層、活性層及びp型窒化ガリウム系半導体層を形
成して、積層された半導体層の側面が基板11の側面よ
り若干内側に位置するように半導体層の外周部をRIE
によりエッチングした後、半導体層上面(p型窒化ガリ
ウム系半導体層13上面)及び半導体層の側面を覆うよ
うに、p型窒化ガリウム系半導体層13とオーミック接
触が可能な金属からなる電極層31を形成する。次に、
図3(b)に示すように、正電極15を形成すべき領域
に、電極層31、p型窒化ガリウム系半導体層及び活性
層を除去するためのマスク32を形成する。ここで、マ
スク32は、フォトレジスト、SiO2、Si34等、
種々の材料を用いることができる。
【0016】マスク32を形成した後、図3(c)に示
すように、マスク32直下を除く電極層31を除去して
所定の形状の正電極15を形成し、さらに、マスク32
をそのまま用いて、p型窒化ガリウム系半導体層及び活
性層とをRIEを用いてエッチングして、正電極15と
実質的に同一の平面形状の、p型窒化ガリウム系半導体
層13及び活性層10(図示せず)を形成する。このエ
ッチング工程において、電極層31をRIE等のドライ
エッチング法を用いて除去すると、正電極15の側面と
p型窒化ガリウム系半導体層13の側面との距離xを、
そのエッチング条件に応じて0.2μm〜数μmの間の
所定の値に設定することができる。また、RIEによる
ドライエッチング後にエッチング液によるウエットエッ
チング法による追加エッチングを行い電極層31をマス
クより回り込ませることで、正電極15の側面とp型窒
化ガリウム系半導体層13の側面との距離xを、そのエ
ッチング条件に応じて数μm〜10μmの間の所定の値
に設定することができる。尚、電極層31のエッチング
は、正電極とGaNの沿面距離を数μmとし、リーク電
流を少なくするために、ドライエッチングとウェットエ
ッチングとを併用することが好ましい。
【0017】例えば、Ni(100Å)とAu(200
Å)とを積層して電極層31を形成し、電極層31、p
型窒化ガリウム系半導体層13a及び活性層とを、ドラ
イエッチング処理をすることにより除去した後、電極層
31に対してウェットエッチング処理を追加して施した
場合の、顕微鏡写真を図4に示す。図の顕微鏡写真に示
すように、正電極15の側面とp型窒化ガリウム系半導
体層13の側面との距離xは、3.8μmとなった。こ
の場合、上述のウエットエッチングの処理時間を変化さ
せることにより、距離xは10μm程度まで制御でき
る。また、本方法では、電極層31をウェットエッチン
グした後、p型窒化ガリウム系半導体層及び活性層をド
ライエッチング処理してもよい。
【0018】また、図5は、図4とは異なる例のSEM
写真であって、n型窒化ガリウム系半導体層12の表面
とp型窒化ガリウム系半導体層13と正電極15とを斜
めから写したものである。この例では、図4に比較して
距離xを極めて小さくなるように形成している。すなわ
ち、Ni(100Å)とAu(200Å)とを積層して
電極層31を形成し、電極層31をドライエッチングし
た後、p型窒化ガリウム系半導体層13a及び活性層と
をドライエッチング処理をすることにより除去してさら
に熱処理した後のSEM写真である。この図5に示した
例では、正電極15の側面とp型窒化ガリウム系半導体
層13の側面との距離xは、0.3μmの極めて小さな
値に調整されている。以上のようにドライエッチングの
みを用いた方法では、ドライエッチングの条件を変化さ
せることにより、正電極15の側面とp型窒化ガリウム
系半導体層13の側面との距離xを、0.2μm〜数μ
mの範囲の極めて小さな値に設定することができる。
【0019】そして、図3(d)に示すように、マスク
32を例えばプラズマアッシング等を用いて除去した
後、図3(e)に示すように、負電極14、取り出し電
極16及び絶縁膜17を形成する。以上のようにして、
実施形態の窒化物半導体素子は製造される。
【0020】以上の実施形態の製造方法では、p型窒化
ガリウム系半導体層13aの一部を除去してn型窒化ガ
リウム系半導体層上面の一部を露出させる前に、上記p
型窒化ガリウム系半導体層の表面に電極層13aを形成
した後に、その電極層31上の所定の位置にマスク32
を形成し該マスク32を用いて、該マスク32の直下を
除く電極層31とp型窒化ガリウム系半導体層13aと
をエッチングにより除去している。これによって、p型
窒化ガリウム系半導体層13の外周と正電極15の外周
との間の距離x(図1及び図2に図示している。)が、
0.2μm以上、10μm未満の値になるように製造さ
れる。
【0021】以下、本発明に係る窒化物半導体素子と従
来例の窒化物半導体素子とを試作して特性を比較した結
果について説明する。本発明に係る窒化物半導体素子と
しては、上述の方法を用いて、正電極15の側面とp型
窒化ガリウム系半導体層13の側面端との距離xが、
0.3μmになるように試作(以下、単に本願素子とい
う。)し、従来例の窒化物半導体素子は、従来の方法を
用いて試作(以下、単に従来素子という。)して比較を
した。尚、従来例の窒化物半導体素子における上記距離
xは、測定の結果、約15μmであり、この距離xが異
なる以外には外観状差は認められなかった。静電耐圧と
漏れ電流に関しては、本願素子と従来素子との間で有意
差は認められなかったが、順方向電圧に関しては図8に
示すように本願素子と従来素子との間で明らかな差が認
められた。すなわち、本発明に係る窒化物半導体素子
は、従来例に比較して順方向電圧を小さくできることが
確認された。これは、本実施形態の窒化物半導体素子で
は、p型窒化ガリウム層の大きさを同一にした場合、本
願発明により、正電極15をp型窒化ガリウム系半導体
層13の側面端の極近傍まで形成することができるの
で、活性層の有効領域を拡大することができるためと考
えられる。
【0022】また、正電極15の側面とp型窒化ガリウ
ム系半導体層13の側面端との距離xが、ある一定以上
小さくなると静電耐圧が悪化し、漏れ電流が増大すると
考えられているが、本願発明によれば、静電耐圧、漏れ
電流に関しては、同等であることが確認された。尚、本
願発明において、正電極15の側面とp型窒化ガリウム
系半導体層13の側面端との距離xが、0.2μm以上
であれば、従来例と同等の静電耐圧、漏れ電流が確保で
きる事が確認されている。
【0023】すなわち、本実施形態の効果をまとめると
以下のようになる。 (1)静電耐圧特性及び漏れ電流特性を悪化させること
なく、順方向電圧を小さくできる。 (2)静電耐圧特性、漏れ電流特性及び順方向電圧を従
来例と同等にした場合、窒化物半導体素子のチップサイ
ズを小さくすることができ、1ウエハあたりの採り個数
を多くできる。これによって、素子(チップ)あたりの
単価を低くできる。
【0024】また、正電極15に透光性を持たせて、正
電極15を介して発光した光を出力するように構成し
た、いわゆる半導体側発光の発光素子においては、上述
の効果に加えさらに次のような効果がある。すなわち、
半導体側発光の発光素子の発光出力を向上させるために
は、正電極15を薄膜化して光の透過率を上げればよい
が、その際、薄膜化の限界は、薄膜化に伴う正電極の抵
抗増加による順方向電圧の増加をどこまで許容できるか
による。従って、本願発明では、上述のように、順方向
電圧を低下させることができるので、その分、透光性の
正電極の厚さを薄くすることができ、その結果、光の出
力を向上させることができる。尚、半導体側発光の発光
素子は、発光効率及び発光した光を効果的に出力するた
めに、例えば、図7に示すように、負電極140と取り
出し電極160とを対角線上に配置した電極構造とす
る。すなわち、負電極140は、p型窒化ガリウム系半
導体層を1つの隅部において除去して露出させたn型窒
化ガリウム系半導体層12の表面に形成され、正電極1
50は、p型窒化ガリウム系半導体層130のほぼ全面
に形成され、取り出し電極160は、負電極140と対
角をなす位置に形成される。ここで、p型窒化ガリウム
系半導体層と正電極は、上述の実施形態と同様、共通の
マスクを用いてエッチングすることにより、xの値を所
定の範囲に設定する。
【0025】以上の実施形態では、発光素子である窒化
物半導体素子について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、受光素子である窒化物半導体素子等の窒化ガリウム
系半導体を用いて構成した他の素子に適用することもで
きる。すなわち、p型窒化ガリウム系半導体は、p型と
はいっても他の材料に比較して抵抗値が高いために、一
般的にp型窒化ガリウム系半導体層と正電極との接触面
積を大きくとるので、p型窒化ガリウム系半導体を用い
る窒化物半導体素子であれば、本願発明を適用でき、本
実施形態と同様の作用効果を有する。
【0026】以上の実施形態では、n型窒化ガリウム系
半導体層12、活性層10及びp型窒化ガリウム系半導
体層13を備えた窒化物半導体層素子について示した
が、本発明はこれに限らず、バッファ層等のその他の半
導体層を備えていてもよいことはいうまでもない。他の
半導体層を備えていても本発明を適用することができ、
実施形態と同様の作用効果を有する。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の窒化物半
導体素子は、上記p型窒化ガリウム系半導体層の外周と
上記正電極との外周との間の距離が、0.2μm以上で
あって10μm未満になるように、上記正電極が形成さ
れているので、上記p型窒化ガリウム系半導体層と上記
正電極との接触面積を大きくすることができる。これに
よって、本発明の窒化物半導体素子は、電流密度を下げ
ることができ、順方向電圧を小さくすることができる。
【0028】また、本発明に係る窒化物半導体素子の製
造方法は、上記p型窒化ガリウム系半導体層の表面に電
極層を形成した後に、上記電極層上にマスクを形成し該
マスクを用いて、上記電極層と上記p型窒化ガリウム系
半導体層とをエッチングにより除去することにより、上
記正電極を形成している。これによって、本発明の製造
方法では、高価な露光装置を使用することなく、上記p
型窒化ガリウム系半導体層の外周と上記正電極との外周
との間の距離が、0.2μm以上であって10μm未満
になるように、上記正電極を形成できるので、順方向電
圧の低い窒化物半導体素子を安価に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態の窒化物半導体素子の
模式断面図である。
【図2】 図1の窒化物半導体素子において絶縁膜17
を除去して、p型窒化ガリウム系半導体層と正電極15
と負電極14との配置を模式的に示す平面図である。
【図3】 図1の窒化物半導体素子の製造方法におけ
る、主要ステップの断面図である。
【図4】 本発明に従って形成したp型窒化ガリウム系
半導体層と正電極15との位置関係を示す顕微鏡写真で
ある。
【図5】 本発明に従って形成したp型窒化ガリウム系
半導体層と正電極15との位置関係を示すSEM写真で
ある。
【図6】 本発明に係る窒化物半導体素子の順方向電圧
特性を示すグラフである。
【図7】 本発明に係る変形例の窒化物半導体素子の電
極構造を示す平面図である。
【図8】 (a)は、従来例の窒化物半導体素子の模式
断面図であり、(b)は、従来例の窒化物半導体素子の
電極を示す平面図である。
【符号の説明】
10…活性層、 11…基板、 12…n型窒化ガリウム系半導体層、 13…p型窒化ガリウム系半導体層、 14…負電極、 15…正電極、 16…取り出し電極、 17…絶縁膜。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくともn型窒化ガリウム
    系半導体層を含む1又は2以上の半導体層を介して形成
    されたp型窒化ガリウム系半導体層を有し、上記n型窒
    化ガリウム系半導体層の上面の一部が露出されて露出さ
    れたn型窒化ガリウム系半導体層上面に負電極が形成さ
    れかつ上記p型窒化ガリウム系半導体層の上面のほぼ全
    面に正電極が形成された窒化物半導体素子であって、 上記p型窒化ガリウム系半導体層の外周と上記正電極と
    の外周との間の距離が、0.2μm以上であって10μ
    m未満であることを特徴とする窒化物半導体素子。
  2. 【請求項2】 上記正電極の膜厚が1.5μm以下であ
    る請求項1記載の窒化物半導体素子。
  3. 【請求項3】 上記正電極が透光性を有し、該正電極を
    介して発生した光を出力する請求項1又は2記載の窒化
    物半導体素子。
  4. 【請求項4】 上記正電極がNi、Au、Pt、Co、
    Pd及びZnからなる群から選ばれた少なくとも1つの
    元素を含んで形成されている請求項1〜3のうちの1つ
    に記載の窒化物半導体素子。
  5. 【請求項5】 基板上に、少なくともn型窒化ガリウム
    系半導体層を含む1また2以上の半導体層を介して形成
    されたp型窒化ガリウム系半導体層を有し、上記n型窒
    化ガリウム系半導体層の上面の一部が露出されて露出さ
    れたn型窒化ガリウム系半導体層上面に負電極が形成さ
    れかつ上記p型窒化ガリウム系半導体層の表面に正電極
    が形成された窒化物半導体素子の製造方法であって、 上記p型窒化ガリウム系半導体層の表面に電極層を形成
    した後に、上記電極層上にマスクを形成し該マスクを用
    いて、上記電極層と上記p型窒化ガリウム系半導体層と
    をエッチングにより除去することにより、所定の形状を
    有する上記正電極を形成しかつ上記負電極を形成するた
    めのn型窒化ガリウム系半導体層の表面を露出させるこ
    とを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記製造方法において、上記正電極を
    1.5μm以下の厚さに形成する請求項5記載の窒化物
    半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記正電極を、Ni、Au、Pt、C
    o、Pd及びZnからなる群から選ばれた少なくとも1
    つの元素を含んで形成する請求項5又は6記載の窒化物
    半導体素子の製造方法。
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