JP3344056B2 - 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents
窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及びその製造方法Info
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Description
ード、レーザーダイオード等に使用される窒化ガリウム
系化合物半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X≦1、
0≦Y≦1)よりなる発光素子に関し、特にサファイア
基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体層が積層され
てなる発光素子に関する。
光素子は、図1に示すように、基本的に、サファイア基
板の表面に、n型窒化ガリウム系化合物半導体層(以
下、n型層という。)2と、p型窒化ガリウム系化合物
半導体層(以下、p型層という。)とが積層された構造
を有している。このように、窒化ガリウム系化合物半導
体発光素子は、窒化ガリウム系化合物半導体が絶縁性の
サファイア基板の表面に積層されるため、n型層2に形
成される負電極11と、p型層3に形成される正電極1
2とは、同一面側に形成せざるを得ないのが実状であ
る。
の電極を備える発光素子には次のような問題点がある。
まず第一に、基板側に電極を形成できる他の発光素子に
比して、チップサイズが大きくなるため、一枚のウェー
ハから切り出せるチップ数が少なくなり、一チップあた
りの製造コストが高くなる。第二にチップサイズを小さ
くすると、どうしても正電極と負電極との間隔が狭くな
り、一方の電極が他方の電極に接触して電気的に短絡す
る恐れがある。さらに第三として、p型層3の一部を取
り除いて、電極が形成できる面積だけのn型層2を露出
させなければならないために、p−n接合界面の面積が
少なくなり発光面積が減少する。
合物半導体発光素子において、他の半導体発光素子にも
されているように、基板側から電極を取り出すことがで
きれば上記問題は全て解決できる。従って本発明の目的
は上記三つの問題を全て解決することができる窒化ガリ
ウム系化合物半導体発光素子を提供することにある。
系化合物半導体発光素子は、サファイア基板の片面に窒
化ガリウム系化合物半導体層であるn型層及びp型層が
積層されて、前記n型層に負電極が形成され、前記p型
層に正電極が形成されてなる窒化ガリウム系化合物半導
体発光素子において、前記n型層及びp型層が積層され
た面と対向するサファイア基板面から、チップ両側のサ
ファイア基板の一部が前記n型層に達する深さで取り除
かれて、前記n型層が露出され、露出されたn型層表面
に負電極が形成されてなることを特徴とする。
す断面図であり、図1と同一符号は同一部材を示す。こ
の図は、窒化ガリウム系化合物半導体が積層された側と
対向するサファイア基板1面から、サファイア基板1の
一部をエッチングにより取り除き、もう一方のサファイ
ア基板面1に積層されているn型層を露出させ、露出し
たn型層2に負電極11を形成することにより、正電極
12と負電極11とをp−n接合界面を挟んで対向した
状態としている。このように、基板の一部を取り除いて
露出させた半導体層に電極を形成すると、互いの電極が
窒化ガリウム系化合物半導体層を介して対向した状態と
なるので、一つの面には一つの面には一種類の電極しか
形成する必要がなくなり、発光素子のチップサイズを小
さくすることができ、またp−n接合界面を傷めず、そ
の面積を減じることがないので、発光効率を減少させる
ことがない。
示す断面図である。この発光素子はチップの両側のサフ
ァイア基板1を取り除いてn型層2を露出させ、このn
型層の表面に二箇所の負電極11を形成した構造として
いる。この素子も図2に示す素子と同様の作用があるこ
とはいうまでもない。
構造を示す断面図であり、この図面を元に実施例を説明
する。
2とp型層3とを順に積層したウェーハを用意し、まず
p型層3の表面の全面にNiとAuよりなる正電極12
を形成する。正電極12は例えば蒸着ズパッタ等を用い
て形成できる。
系化合物半導体層を積層していないサファイア基板面を
所定の形状でハーフカットする。ハーフカットする手段
としては、例えばダイサーを用いて物理的にカットする
方法、エッチングにより物理的、化学的にカットする方
法等を用いることができる。エッチングはドライエッ
チ、ウエットエッチいずれを用いても良いが、エッチン
グ前にフォトリソグラフィー技術を用いて、所定の形状
のマスクをサファイア基板1面に形成することはいうま
でもない。
に、切り込み深さがn型層2に達し、n型層2が表面に
露出するまでエッチングを行う。この工程は必ずエッチ
ングで行わないと他の方法では深さを制御することが困
難である。先のAの工程において、最初からエッチング
を用いてサファイア基板を取り除いた場合、この工程は
連続して行うことができる。ただ、予めダイサー等でサ
ファイア基板1の一部を取り除きハーフカットした方
が、最初からエッチングを行うよりも迅速に行うことが
できる。また、サファイア基板1のエッチング最中、p
型層3には予め正電極12として全面電極を形成してあ
るので、負電極11形成中に、薄くなった窒化ガリウム
系化合物半導体層から割れることが少ないという利点が
ある。このようにサファイア基板1の一部を取り除く前
に、窒化ガリウム系化合物半導体層の最上層に全面電極
を形成しておくことは好ましい手段である。
示すように、そのn型層2にTiとAlよりなる負電極
11を形成する。負電極11も正電極と同じく蒸着、ス
パッタ等の技術を用いて形成可能である。
所望のチップ形状に切断することにより本発明の発光素
子を得る。このようにして得られた素子は、図3に示す
ような断面形状を有しており、200μm角の大きさの
チップでも作成可能となった。さらに電極間でショート
することがないので、素子の信頼性が非常に優れてい
た。
層された面よりエッチングを行い、露出された同一面側
のn型層2とp型層3とにそれぞれ電極を形成したとこ
ろ、一つのチップサイズが最小でも350μm角必要で
あり、またボンディング時にできるボールが他の層と接
触して、ショートしてしまった。
ウム系化合物半導体発光素子は、窒化ガリウム系化合物
半導体層が積層された側と反対側のサファイア基板を取
り除いて、その取り除いた部分から露出した窒化ガリウ
ム系化合物半導体層に一方の電極を形成するので、他方
の電極と自ずから対向した形となり、電極同士が全く接
触することがないので、信頼性に非常に優れている。ま
た一つの面には一つの電極しか必要ないので、チップサ
イズを一つの電極が形成できる最小限の大きさにまで小
さくすることができるので生産性が向上する。
の構造を示す模式断面図。
子の一構造を示す模式断面図。
子の一構造を示す模式断面図。
ガリウム系化合物半導体ウェーハの構造を示す模式断面
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 サファイア基板の片面に窒化ガリウム系
化合物半導体層であるn型層及びp型層が積層されて、
前記n型層に負電極が形成され、前記p型層に正電極が
形成されてなる窒化ガリウム系化合物半導体発光素子に
おいて、 前記n型層及びp型層が積層された面と対向するサファ
イア基板面から、チップ両側のサファイア基板の一部が
前記n型層に達する深さで取り除かれて、前記n型層が
露出され、露出されたn型層表面に負電極が形成されて
なることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光
素子。 - 【請求項2】 前記p型層の表面の全面に正電極が形成
されたことを特徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系
化合物半導体発光素子。 - 【請求項3】 サファイア基板の片面に窒化ガリウム系
化合物半導体層が積層されて、その窒化ガリウム系化合
物半導体に正、負一対の電極が形成されてなる窒化ガリ
ウム系化合物半導体発光素子の製造方法であって、 (a)サファイア基板上にn型層とp型層を積層してウ
エーハを形成する工程と、 (b)前記窒化ガリウム系化合物半導体層を積層してい
ないサファイア基板面を、所定の形状で、切りこみ深さ
が前記n型層に達し、前記n型層が表面に露出するまで
カットする工程と、 (c)表面に露出した前記n型層に負電極を形成する工
程と、 (d)前記ウエーハを、サファイア基板を取り除いてn
型層を露出させた部分がチップ両側となるように切断す
る工程を備えたことを特徴とする窒化ガリウム系化合物
半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記工程(b)において、前記窒化ガリ
ウム系化合物半導体層を積層していないサファイア基板
面を、所定の形状で、ハーフカットした後に、切りこみ
深さが前記n型層に達し、前記n型層が表面に露出する
までエッチングすることを特徴とする請求項3記載の製
造方法。 - 【請求項5】 前記工程(b)の前に、前記p型層の表
面の全面に正電極を形成する工程を備えたことを特徴と
する請求項3記載の製造方法。
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