JP2016048712A - 半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

半導体デバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016048712A
JP2016048712A JP2014172705A JP2014172705A JP2016048712A JP 2016048712 A JP2016048712 A JP 2016048712A JP 2014172705 A JP2014172705 A JP 2014172705A JP 2014172705 A JP2014172705 A JP 2014172705A JP 2016048712 A JP2016048712 A JP 2016048712A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group iii
iii nitride
main surface
film
plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014172705A
Other languages
English (en)
Inventor
邦亮 石原
Kuniaki Ishihara
邦亮 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2014172705A priority Critical patent/JP2016048712A/ja
Publication of JP2016048712A publication Critical patent/JP2016048712A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Led Devices (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】支持基板の限定が少なく製造効率が高く製造コストが低減できる半導体デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】半導体デバイスの製造方法は、支持基板11と、中間膜12と、III族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している複合基板を準備し、複合基板の露出している中間膜12の一部上およびIII族窒化物膜13上に、c面である第1主面20mを有する第1c面主面層部20aと第1主面20mより高い位置にあるc面である第2主面を有する第2c面主面層部20bとを含むIII族窒化物体20を成長させ、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する。
【選択図】図8

Description

本発明は、支持基板に中間膜を介在させてIII族窒化物膜が配置された複合基板を用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
III族窒化物の半導体を用いた半導体デバイスは、種々の方法で形成されている。一つの方法は、III族窒化物基板上に少なくとも1層のIII族窒化物層をエピタキシャル成長させる方法である。しかし、かかる方法は、III族窒化物基板が非常に高価であるため、得られる半導体デバイスも非常に高価となる。
このため、III族窒化物とは化学組成が異なる支持基板上にIII族窒化物膜を配置した複合基板を用いて、かかる複合基板のIII族窒化物膜上に少なくとも1層のIII族窒化物層をエピタキシャル成長させる方法が好適に用いられている。
たとえば、特開2008−010766号公報(特許文献1)は、GaNと化学組成の異なる異種基板と、異種基板に貼り合わせられているGaN薄膜とを含むGaN薄膜貼り合わせ基板を用いて、GaN薄膜貼り合わせ基板のGaN薄膜上に少なくとも1層のGaN系半導体層を成長させる工程を含むGaN系半導体デバイスの製造方法を開示する。
また、特開2010−182936号公報(特許文献2)は、支持基板と、窒化物半導体層と、支持基板と窒化物半導体層との間に形成された接合層とを含むと複合基板と、複合基板の窒化物半導体層上に設けられたエピタキシャル層と、を備えるエピタキシャル基板を開示する。
さらに、特開2012−142366号公報(特許文献3)は、少なくとも1層のIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させることができる下地基板と、下地基板上に全面的に配置された中間層と、中間層上に部分的に配置されたGaN層とを含み、GaN層と中間層の一部とが露出している支持基板を形成する工程と、支持基板の中間層が露出している部分を選択的に除去することにより、下地基板の一部を露出させる工程と、GaN層上および下地基板を露出させた部分上に、III族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、を備える半導体デバイスの製造方法を開示する。
また、特開2013−115112号公報(特許文献4)は、支持基板と、支持基板の主面の少なくとも一部上に配置された中間層と、中間層の主面の少なくとも一部上に配置されたIII族窒化物層と、を含み、III族窒化物層の主面と、中間層の主面の一部および支持基板の主面の一部の少なくともいずれかと、が露出している第1の複合基板を準備する工程と、第1の複合基板の中間層の主面が露出している部分を選択的にエッチングにより除去することにより第2の複合基板を得る工程と、第2の複合基板の支持基板の主面が露出している部分を所定の深さまで選択的にエッチングにより除去することにより第3の複合基板を得る工程と、第3の複合基板のIII族窒化物層の主面上に少なくとも1層のIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、を含む半導体デバイスの製造方法を開示する。
特開2008−010766号公報 特開2010−182936号公報 特開2012−142366号公報 特開2013−115112号公報
特開2008−010766号公報(特許公報1)および特開2010−182936号公報(特許公報2)に開示されたGaN薄膜貼り合わせ基板および複合基板は、それぞれ、異種基板とGaN薄膜とが、支持基板と窒化物半導体層とが、直接貼り合わされているため、異種基板または支持基板の種類によっては、それらの接合強度が必ずしも十分でない場合があった。
それらに対して、特開2012−142366号公報(特許文献3)に開示されたエピタキシャル成長用の支持基板は、下地基板とGaN層とを接合する中間層を有していることから、下地基板とGaN層との接合強度は十分に高く、また、露出しているGaN層上に少なくとも1層のIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる際に、中間層の露出している部分にIII族窒化物半導体が成長し、かかるIII族窒化物多結晶がIII族窒化物半導体層に比べて成長速度が高く突出部を形成してその後の半導体デバイスの製造の障害となるのを防止するため、中間層の露出している部分が除去されている。しかしながら、かかるエピタキシャル成長用の支持基板においては、下地基板の露出している部分上にも露出しているGaN層上と同様にIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる必要があることから、適用可能な下地基板が限定されるという問題点があった。
また、特開2013−115112号公報(特許文献4)に開示された複合基板は、支持基板とIII族窒化物層とを接合する中間層を有していることから、支持基板とIII族窒化物層との接合強度は十分に高く、また、露出しているIII族窒化物層上に少なくとも1層のIII族窒化物半導体層をエピタキシャル成長させる際に、中間層の露出している部分にIII族窒化物体が成長し、かかるIII族窒化物体がIII族窒化物半導体層に比べて成長速度が高く突出部を形成してその後の半導体デバイスの製造の障害となるのを防止するため、中間層の露出している部分が所定の深さまで選択的に除去されている。しかしながら、かかる複合基板においては、支持基板の露出している部分を所定の深さまで除去する工程が必要となり、製造効率が低下するとともに製造コストが増大するという問題点があった。
そこで、上記の問題点を解決し、支持基板の限定が少なく歩留が高く製造効率が高い半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
半導体デバイスの製造方法は、支持基板と、支持基板上に配置された中間膜と、中間膜の一部上に配置されたIII族窒化物膜と、を含み、中間膜の一部とIII族窒化物膜とが露出している複合基板を準備する工程と、複合基板の露出している中間膜の一部上およびIII族窒化物膜上に、c面である第1主面を有する第1c面主面層部と第1主面より高い位置にあるc面である第2主面を有する第2c面主面層部とを含むIII族窒化物体を成長させる工程と、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程と、を備える。
上記によれば、支持基板の限定が少なく歩留が高く製造効率が高い半導体デバイスの製造方法を提供することができる。
本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を成長させる工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の保護膜を形成するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の第1の位置面が現れるまで保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の露出した突起部を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の第2の位置面が現れるまで保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の第1c面主面層の第1主面が第2c面主面層の主面より高い位置になるように保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去するサブ工程の第3の位置面が現れるまで保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去する副サブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の第1c面主面層の第1主面が第2c主面層の主面より高い位置になるように保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去するサブ工程の第1c面主面層上に残存する保護膜を除去する副サブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を成長させる工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の露出している中間膜を除去することによりその中間膜上に形成された突起部を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の除去した中間膜部分から第2c面主面層部を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程のIII族窒化物体を保護する保護膜を形成するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の除去した中間膜部分から第2c面主面層部を除去するサブ工程の別の例を示す概略断面図である。 本発明の別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を処理する工程の保護膜を除去するサブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のある態様にかかる半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程の各サブ工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を成長させる工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における第1電極を形成する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるデバイス支持基板を貼り合わせる工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における支持基板を除去する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における第2電極を形成する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のまた別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるチップ化工程のある例を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における複合基板を準備する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるIII族窒化物体を成長させる工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるフィールドプレートを形成する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における第1電極を形成する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるデバイス支持基板を貼り合わせる工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における支持基板を除去する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法における第2電極を形成する工程のある例の一部分を示す概略断面図である。 本発明のさらに別の態様にかかる半導体デバイスの製造方法におけるチップ化工程のある例を示す概略断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明のある実施形態にかかる半導体デバイスの製造方法は、支持基板と、支持基板上に配置された中間膜と、中間膜の一部上に配置されたIII族窒化物膜と、を含み、中間膜の一部とIII族窒化物膜とが露出している複合基板を準備する工程と、複合基板の露出している中間膜の一部上およびIII族窒化物膜上に、c面である第1主面を有する第1c面主面層部と第1主面より高い位置にあるc面である第2主面を有する第2c面主面層部とを含むIII族窒化物体を成長させる工程と、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程と、を備える。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、第1c面主面層部の第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理することにより、III族窒化物体の結晶品質の高い第1c面主面層部を用いて歩留よく効率よく半導体デバイスを製造することができる。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法において、III族窒化物体は、第2主面より高い位置にある先端を有する突起部をさらに含み、第1c面主面層部の第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程は、III族窒化物体を保護する保護膜を形成するサブ工程と、突起部が露出する第1の位置面が現れるまで、保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部を除去するサブ工程と、露出した突起部を除去するサブ工程と、第2主面が露出する第2の位置面が現れるまで、保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程と、保護膜に比べてIII族窒化物体の除去速度が高い条件で、第1c面主面層の第1主面が第2c面主面層部の主面より高い位置になるように、保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程と、を含むことができる。これにより、第1c面主面層部の第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を効率よく処理することができる。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法において、第1c面主面層の第1主面が第2c面主面層部の主面より高い位置になるように、保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程は、保護膜およびIII族窒化物体の除去速度を調節することにより、第1c面主面層上に保護膜が残存しかつ第1c面主面層の第1主面が第2c面主面層部の主面より高い位置にある第3の位置面が現れるまで、保護膜の一部およびIII族窒化物体の一部をさらに除去する副サブ工程と、第1c面主面層上に残存する保護膜を除去する副サブ工程と、を含むことができる。これにより、第1c面主面層上に残存する保護膜により第1c面主面層が保護された平坦化III族窒化物体付複合基板が得られるとともに、これから効率よく保護膜を除去して第1c面主面層の第1主面を露出させることにより平坦化III族窒化物体付複合基板が得られ、歩留よく効率よく半導体デバイスを製造することができる。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法において、III族窒化物体は、露出している中間膜上に配置された第2の主面より高位置にある先端を有する突起部をさらに含み、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程は、露出している中間膜を除去することによりその中間膜上に形成された突起部を除去するサブ工程と、除去した中間膜部分から第2c面主面層部を除去するサブ工程と、を含むことができる。これにより、第1c面主面層部の第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を効率よく処理することができる。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法において、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程は、中間膜を除去することにより突起部を除去するサブ工程の後、除去した中間膜部分から第2c面主面層部を除去するサブ工程の前に、III族窒化物体を保護する保護膜を形成するサブ工程をさらに含み、除去した中間膜部分から第2c面主面層部を除去するサブ工程の後に、保護膜を除去するサブ工程をさらに含むことができる。これにより、第1c面主面層上に残存する保護膜により第1c面主面層が保護された平坦化III族窒化物体付複合基板が得られるとともに、これから効率よく保護膜を除去して第1c面主面層の第1主面を露出させることにより平坦化III族窒化物体付複合基板が得られ、歩留よく効率よく半導体デバイスを製造することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
図1〜図15を参照して、本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している複合基板1を準備する工程(図1ならびに図9)と、複合基板1の露出している中間膜12の一部上およびIII族窒化物膜13上に、c面(この面はGa原子面である。)である第1主面20mを有する第1c面主面層部20aと第1主面20mより高い位置にあるc面である第2主面20nを有する第2c面主面層部20bとを含むIII族窒化物体20を成長させる工程(図2ならびに図10)と、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程(図3〜図8、図11〜図12、ならびに図11および図13〜図15)と、を備える。
本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体を処理することにより、III族窒化物体20の第1c面主面層部20aを用いて歩留よく効率よく半導体デバイスを製造することができる。
<複合基板を準備する工程>
図1、図9ならびに図16を参照して、本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、まず、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している複合基板1を準備する工程を備える。
図16を参照して、複合基板1を準備する工程は、特に制限はないが、品質の高いIII族窒化物膜13を含む複合基板1を効率よく製造する観点から、支持基板11の主面11m上に中間膜12aを形成するサブ工程(図16(A))と、III族窒化物膜ドナー基板13Dの主面13ma上に中間膜12bを形成するとともにIII族窒化物膜ドナー基板13Dの主面13maから所定の深さの位置にイオン注入領域13iを形成するサブ工程(図16(B))と、支持基板11に形成された中間膜12aとIII族窒化物膜ドナー基板13Dに形成された中間膜12bとを貼り合わせるサブ工程(図16(C))と、III族窒化物膜ドナー基板13Dをイオン注入領域13iで分離することにより、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している複合基板1を形成するサブ工程(図16(D))と、を含むイオン注入法による工程が好ましい。
図16(A)を参照して、複合基板1の支持基板11は、特に制限はないが、III族窒化物膜13上に品質の高いIII族窒化物層を成長させる観点から、支持基板11の線膨張係数はIII族窒化物膜13の線膨脹係数に対して0.8倍以上1.2倍以下であることが好ましく、0.9倍以上1.1倍以下であることがより好ましく、たとえば、ムライト基板(3Al23・2SiO2〜2Al23・SiO2)、イットリア安定化ジルコニア−ムライト基板、モリブデン基板などが好ましい。
図16(B)を参照して、III族窒化物膜ドナー基板13Dは、III族窒化物膜13を供給するための基板である。III族窒化物膜ドナー基板13Dを形成する方法は、特に制限はないが、品質の高いIII族窒化物膜ドナー基板13Dを得る観点から、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板などの下地基板上に、HVPE(ハイドライド気相成長)法、MOCVD(有機金属化学気相堆積)法、MBE(分子線成長)法、昇華法などの気相法、高窒素圧溶液法、フラックス法などの液相法などが好ましい。なお、III族窒化物膜ドナー基板13Dには、正常領域13vの他に、局所的かつ面内の無作為な箇所に本来意図しない異常領域13wが発生することがある。異常領域13wの例としては、極性異常領域の場合が挙げられる。たとえば、正常領域13vでは通常Ga原子面が露出しているのに対して、異常領域13wではN原子面や結晶方位が傾斜した中間的な面が露出している場合が挙げられる。
図16(A)および(B)を参照して、中間膜12a,12b,12は、支持基板11とIII族窒化物膜13との接合強度を高めるために介在される膜であり、かかる接合強度を高める観点から、SiO2膜、SiNx膜などが好ましい。中間膜12a,12bを形成する方法は、品質の高い中間膜12a,12bを得る観点から、プラズマCVD(化学気相堆積)法、スパッタ法、真空蒸着法などが好ましい。
図16(B)を参照して、III族窒化物膜ドナー基板13Dの主面13maから所定の深さの位置にイオン注入領域13iを形成するのは、III族窒化物膜ドナー基板13Dの中間膜12bが形成された主面13ma側からイオンIを注入することにより行なう。注入するイオンIは、III族窒化物膜ドナー基板13Dのイオン注入される部分の品質の低下を抑制する観点から、質量の小さいイオンが好ましく、たとえば水素イオン、ヘリウムイオンなどが好ましい。また、イオンIが注入される所定の深さは、10nm以上10μm未満が好ましい。
図16(C)を参照して、支持基板11に形成された中間膜12aとIII族窒化物膜ドナー基板13Dに形成された中間膜12bとを貼り合わせる方法は、特に制限はなく、貼り合わせ面を洗浄しそのまま貼り合わせた後600℃〜1200℃程度に昇温して接合する直接接合法、貼り合わせ面を洗浄しプラズマやイオンなどで活性させた後に室温(たとえば25℃)〜400℃程度の低温で接合する表面活性化法などが好適である。かかる貼り合わせにより、中間膜12aと中間膜12bとが接合により一体化して中間膜12が形成され、支持基板11とIII族窒化物膜ドナー基板13Dとが中間膜12を介在させて接合される。
図16(D)を参照して、III族窒化物膜ドナー基板13Dをイオン注入領域13iで分離する方法は、III族窒化物膜ドナー基板13Dのイオン注入領域13iに何らかのエネルギーを与える方法であれば特に制限はなく、イオン注入領域13iに、応力を加える方法、熱を加える方法、光を照射する方法、および超音波を印加する方法の少なくともいずれかの方法が可能である。
イオン注入領域13iは、注入されたイオンにより脆化しているため、上記エネルギーを受けることにより、III族窒化物膜ドナー基板13Dは、支持基板11上の中間膜12上に貼り合わされたIII族窒化物膜13と、残りのIII族窒化物膜ドナー基板13Drと、に分離される。ここで、III族窒化物膜13は、非常に薄いことから、イオン注入が不均一であったり、支持基板11の主面11mおよび/またはIII族窒化物膜13の主面13maの粗さおよび/または研磨傷、上記サブ工程中のパーティクル(小片)混入などにより、中間膜12aと中間膜12bとの接合に未接合部が生じるため、イオン注入領域13iで分離せずに、中間膜12内の中間膜12aの主面12amと中間膜12bの主面12bmaとの間で分離する部分が発生するため、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している複合基板1が形成される。
<III族窒化物体を成長させる工程>
図2ならびに図10を参照して、本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、次に、複合基板1の露出している中間膜12の一部上およびIII族窒化物膜13上に、c面である第1主面20mを有する第1c面主面層部20aと第1主面20mより高い位置にあるc面である第2主面20nを有する第2c面主面層部20bとを含むIII族窒化物体20を成長させる工程を備える。
III族窒化物体20を成長させる方法は、品質の高い第1c面主面層部20aを成長させる観点から、HVPE法、MOCVD法、MBE法、昇華法などの気相法、高窒素圧溶液法、フラックス法などの液相法などが好ましい。
複合基板1の露出している中間膜12の一部上および主面がc面であるIII族窒化物膜13上にIII族窒化物体20を成長させると、III族窒化物膜13の外縁部(たとえば、外縁から50μmまでの距離の部分)以外の内側部であって正常領域13v上にc面である第1主面20mを有する第1c面主面層部20aが形成され、III族窒化物膜13の外縁部であって正常領域13v上および中間膜12の露出している部分の外縁部(たとえば、外縁から50μmまでの距離の部分)上に第1主面20mより高い位置にある第2主面20nを有する第2c面主面層部20bが形成され、露出している中間膜12の一部上およびIII族窒化物膜13の異常領域13w上に第2主面20nより高い位置にある先端を有する突起部20cが形成される。
ここで、突起部20cは、主面がc面以外の面を含みかつ1以上の先端部を含むという点で、主面がc面であり平坦な第1c面主面層部20aおよび第2c面主面層部20bと異なる。また、露出している中間膜12の一部上に形成される突起部20c(以下、第1の突起部ともいう)は単一の先端部を有する六角錐形状または単一の六角形上底面を有する六角錐台形状を呈し、その下底部にエピ成長の起点となるIII族窒化物膜13を有さない点で、複数の先端部を有する複合錐形状を呈し、その下底部にエピ成長の起点となるIII族窒化物膜13を有するIII族窒化物膜13の異常領域13w上に形成される突起部20c(以下、第2の突起部ともいう)と異なる。
また、「より高い位置にある」とは、複合基板1のIII族窒化物膜13の露出している主面13mを基準にして、その主面13mの法線方向により高い位置にあることを意味する。たとえば、第1主面20mより高い位置にある第2主面20nは、第2主面20nが主面13mの法線方向に第1主面20mより高い位置にあることを意味する。
第2c面主面層部20bの第2主面20nが第1c面主面層部20aの第1主面20mより高い位置にあるのは、III族窒化物膜13の外縁部上および中間膜12の露出している部分の外縁部上では、露出している中間膜12上で消費されなかった原料ガスが拡散してくることから、第1c面主面層部20aに比べて第2c面主面層部20bが成長速度が高くなり厚さが大きくなったためと考えられる。また、突起部20cの先端が第2c面主面層部20bの第2主面20nより高い位置にあるのは、突起部20cの主面がc面以外の面を含むことから、c面以外の面がc面に比べて成長速度が高く、また、同一体積であっても錐形の突起部20cは略柱形または錐台形の第2c面主面層部20bよりも高いことから、突起部20cの高さが第2c面主面層部20bの厚さより大きくなったためと考えられる。
このようにして形成される第2c面主面層部20bおよび突起部20cは、それぞれ、第1c面主面層部20aに比べて品質が低く、第1c面主面層部20aの第1主面20mより高い位置にある第2主面20nおよび先端を有しているため、半導体デバイスを製造する際の障害となり、半導体デバイスの歩留が低下し製造効率が低下する問題がある。かかる問題を解決するため、以下のように、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する。
<III族窒化物体を処理する工程>
図3〜図8、図11〜図12、ならびに図11および図13〜図15を参照して、本実施形態の半導体デバイスの製造方法は、次に、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程を備える。ここで、第1主面20mとは、第1c面主面層部20aの第1主面20mである。III族窒化物体20における最高位置面20sとは、III族窒化物体20における第1c面主面層部20a、第2c面主面層部20bおよび突起部20cの中で、複合基板1のIII族窒化物膜13の露出している主面13mの主面13mの法線方向に最も高い位置にある面をいう。III族窒化物体20を処理するとは、III族窒化物体20の少なくとも一部を選択的にまたは非選択的に除去または加工することを意味する。詳しくは、以下のとおりである。かかる工程により、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるように、III族窒化物体20が平坦化された平坦化III族窒化物体付複合基板3B,3が得られる。
(第1形態)
図3〜図8を参照して、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程の第1形態は、III族窒化物体20を保護する保護膜30を形成するサブ工程(図3)と、突起部20cが露出する第1の位置面20pが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部を除去するサブ工程(図4)と、露出した突起部20cを除去するサブ工程(図5)と、第2主面20nが露出する第2の位置面20qが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去するサブ工程(図6)と、保護膜30に比べてIII族窒化物体20の除去速度が高い条件で、第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置になるように、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去するサブ工程(図7および図8)と、を含むことが好ましい。かかる第1形態は、上記のサブ工程を含むことにより、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を効率よく処理することができる。
図3を参照して、III族窒化物体20を保護する保護膜30は、III族窒化物体20を保護する観点から、SiO2膜、SiNx膜が好ましい。保護膜30を形成する方法は、特に制限はないが、品質のよい保護膜30を得る観点から、プラズマCVD法、スパッタ法、真空蒸着法などが好ましい。
図4を参照して、突起部20cが露出する第1の位置面20pが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部を除去する方法は、特に制限はないが、突起部20cを露出させるために保護膜30とIII族窒化物体20を同じ高さの第1の位置面20pを露出させる観点から、研磨などが好ましい。さらに、精密な位置調整ができる観点から、CMP(化学機械的研磨)などがより好ましい。
図5を参照して、露出した突起部20cを除去する方法は、露出した突起部20cを選択的に除去する観点から、ウェットエッチングなどが好ましい。
図6を参照して、第2主面20nが露出する第2の位置面20qが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去する方法は、特に制限はないが、突起部20cが露出する第2の位置面20qが現れるように、保護膜30とIII族窒化物体20とを同じ除去速度で除去する観点から、研磨などが好ましい。さらに、精密な位置調整ができる観点から、CMP(化学機械的研磨)などがより好ましい。
図7および図8を参照して、保護膜30に比べてIII族窒化物体20の除去速度が高い条件で、第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置になるように、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去する方法は、特に制限はないが、保護膜30に比べてIII族窒化物体20の除去速度が高い条件を調整しやすい観点から、ドライエッチングが好ましい。さらに、精密な条件設定ができる観点から、RIE(反応性イオンエッチング)などがより好ましい。
保護膜30に比べてIII族窒化物体20の除去速度が高い条件で、第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置になるように、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去するサブ工程は、保護膜30およびIII族窒化物体20の除去速度を調節することにより、第1c面主面層部20a上に保護膜30が残存しかつ第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置にある第3の位置面20rが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去する副サブ工程(図7)と、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を除去する副サブ工程(図8)と、を含むことが好ましい。これらの副サブ工程を含むことにより、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30により第1c面主面層部20aが保護された平坦化III族窒化物体付複合基板3Bが得られるとともに、これから効率よく保護膜30を除去して第1c面主面層部20aの第1主面20mを露出させることにより平坦化III族窒化物体付複合基板3が得られ、歩留よく半導体デバイスを製造することができる。
図7を参照して、第1c面主面層部20a上に保護膜30が残存しかつ第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置にある第3の位置面20rが現れるまで、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去する方法は、保護膜30およびIII族窒化物体20の除去速度を精密に調節する観点から、RIEが好ましい。
図8を参照して、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を除去する方法は、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を選択的に除去する観点から、ウェットエッチングなどが好ましい。
(第2形態)
図11〜図12を参照して、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程の第2形態は、露出している中間膜12を除去することによりその中間膜12上に形成された突起部20cを除去するサブ工程(図11)と、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部20bを除去するサブ工程(図12)と、を含むことが好ましい。かかる第2形態は、上記のサブ工程を含むことにより、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を効率よく処理することができる。
図11を参照して、露出している中間膜12を除去することによりその中間膜12上に形成された突起部20cを除去する方法は、特に制限はないが、露出している中間膜12を選択的に除去する観点から、ウェットエッチングが好ましい。ウェットエッチングにより、露出して中間膜12が除去されてその上に形成されていた突起部20cが除去されるとともに、第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部の直下部分まで除去され、第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部の−c面(この面はN原子面である)である主面が露出する。
図12を参照して、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部を除去する方法は、特に制限はないが、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部20bを選択的に除去する観点から、ウェットエッチングが好ましい。ウェットエッチングにより、第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部の−c面である主面から第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部が除去される。このように突起部20cおよび第2c面主面層部20bが除去されるため、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20の最高位置面20sとなる。
図11〜図15を参照して、第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程の第2形態において、露出している中間膜12を除去することによりその中間膜12上に形成された突起部20cを除去するサブ工程(図11)の後、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部20bを除去するサブ工程(図12)の前に、III族窒化物体20を保護する保護膜30を形成するサブ工程(図13)をさらに含み、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部20bを除去するサブ工程(図14)の後に、保護膜30を除去するサブ工程(図15)をさらに含むことができる。かかるサブ工程を含むことにより、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30により第1c面主面層部20aが保護された平坦化III族窒化物体付複合基板3Bが得られるとともに、これから効率よく保護膜30を除去して第1c面主面層部20aの第1主面20mを露出させることにより平坦化III族窒化物体付複合基板3が得られ、歩留よく効率よく半導体デバイスを製造することができる。
図13を参照して、III族窒化物体20を保護する保護膜30は、III族窒化物体20を保護する観点から、SiO2膜、SiNx膜が好ましい。保護膜30を形成する方法は、特に制限はないが、品質のよい保護膜30を得る観点から、プラズマCVD法、スパッタ法、真空蒸着法などが好ましい。
図14を参照して、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部20bを除去する方法は、特に制限はないが、除去した中間膜12部分から第2c面主面層部を選択的に除去する観点から、ウェットエッチングが好ましい。ウェットエッチングにより、第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部の−c面である主面から第2c面主面層部20b、III族窒化物膜13の一部ならびに第2c面主面層部20bおよびIII族窒化物膜13の一部上に形成された保護膜30が除去される。このようにして、突起部20cおよび第2c面主面層部20bが除去されるため、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20の最高位置面20sとなる。
図15を参照して、保護膜30を除去する方法は、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を選択的に除去する観点から、ウェットエッチングなどが好ましい。
なお、上記の第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとなるようにIII族窒化物体20を処理する工程について、第2形態は、上記第1の形態に比べて、工程数がより少ないため、効率的である。しかしながら、第1形態が、突起部20cとして、第1の突起部(図2において、露出している中間膜12の一部上に形成される突起部20c)および第2の突起部(図2において、III族窒化物膜13の異常領域13w上に形成される突起部20c)のいずれかが存在する場合でもまたは両方が存在する場合でも適用できるのに対し、第2形態は、突起部20cとして、第1の突起部(図10において、露出している中間膜12の一部上に形成される突起部20c)のみが存在してる場合でのみ適用でき、第2の突起部(図示せず、III族窒化物膜13の異常領域上に形成される突起部)が存在する場合では、第2の突起部を除去できないため、適用できない。
(実施例1)
1.複合基板の準備
まず、図1、図16および図17を参照して、図16に示すようなイオン注入法により、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している直径100mm(約4インチ)の複合基板1を10枚準備した。支持基板11は厚さ450μmのムライト基板(化学組成は64モル%のAl23と36モル%のSiO2)であり、中間膜12は厚さが400nmのSiO2膜であり、III族窒化物膜13は厚さが150nmのGaN膜であった。GaN膜の主面は、X線回折法により測定したところ、(0001)面(c面)であるGa原子面であった。GaN膜の正常領域の転位密度は、カソードルミネッセンス法により測定したところ、1×1016cm-2未満であった。
準備された複合基板1は、外縁部および外縁部以外の内側部にIII族窒化物膜13が存在せず中間膜12が露出している領域が存在した。中間膜12が露出している部分は、光学顕微鏡により観察したところ、発生場所および形状はまちまちであり、大きさは300μm2〜1mm2程度であり、個数は数十個〜数千個であった。中間膜12が露出している部分は、複合基板1のIII族窒化物膜13の表面形状(外縁部のロールオフ(基板を研磨する際に外縁部における研磨荷重が高くなるために外縁部が余計に研磨されて丸みがつく現象をいう。以下同じ。))、欠け、研磨傷、中間膜12a,12bの主面12am,12bma上に付着したゴミなどにより発生したものと考えられた。
2.III族窒化物体の成長
次に、図2および図18を参照して、複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の外縁部(外縁から50μmまでの距離の部分)を除く内側部であって正常領域13v上に、MOCVD法により、III族窒化物体20の第1c面主面層部20aとして、厚さ5μmのn−GaN層21、厚さ50nmのn−In0.05Ga0.95N層22、厚さ3nmのIn0.14Ga0.86N層と厚さ15nmのGaN層との1ペアを3ペア有する発光層23、厚さ20nmのp−Al0.08Ga0.92N層24、厚さ50nmのp+−GaN層25を成長させた。このようにして、III族窒化物体付複合基板2が得られた。第1c面主面層部20aにはクラックの発生がなかった。また、第1c面主面層部20aの発光中心波長は、PL(フォトルミネッセンス)マッパーを用いて評価したところ、460nmであった。
このとき、複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の外縁部であって正常領域13v上および露出している中間膜12の外縁部(外縁から50μmまでの距離の部分)上に、第2c面主面層部20bが形成された。第2c面主面層部20bは第1c面主面層部20aと同様の層構造を有していたが、第2c面主面層部20bの第2主面20nは第1c面主面層部20aの第1主面20mに比べて、2μm〜5μm程度高い位置にあった。
また、複合基板1の露出している中間膜12の一部(露出部分の大きさが直径200μm以上の部分)上および露出しているIII族窒化物膜13の異常領域13w上に突起部20cが形成された。複合基板1の露出している中間膜12の一部上に形成された突起部20c(第1の突起部)の先端の最大高さは中間膜12の露出面(これは、中間膜12aの主面12amに相当する。以下、同じ。)から30μmであった。複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の異常領域13w上に形成された突起部20c(第2の突起部)の先端の最大高さは中間膜12の露出面から45μmであった。
3.保護膜の形成
次に、図3を参照して、III族窒化物体20を保護する保護膜30として、プラズマCVD法により、厚さ2μmのSiO2膜を形成し、RTA(高速アニール)装置を用いて窒素雰囲気中800℃で3分間アニールした。これにより、SiO2膜の焼き締めとp+−GaN層25の活性化を行なった。
4.突起部が露出する第1の位置面の露出
次に、図4を参照して、突起部20cが露出する第1の位置面20pが現れるまで、CMPにより、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部を除去した。
5.突起部の除去
次に、図5を参照して、60℃の24質量%KOH水溶液を用いたウェットエッチングにより、突起部20cを除去した。
6.第2c面主面層部が露出する第2の位置面の露出
次に、図6を参照して、第2c面主面層部20bの第2主面20nが露出する第2の位置面20qが現れるまで、CMPにより、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部を除去した。
7.第3の位置面の露出
次に、図7を参照して、第1c面主面層部20a上に保護膜30が残存しかつ第1c面主面層部20aの第1主面20mが第2c面主面層部20bの主面より高い位置にある第3の位置面20rが現れるまで、Cl2およびBCl3をエッチングガスとして用いたICP−RIE(誘導結合型反応性イオンエッチング)法により、保護膜30の一部およびIII族窒化物体20の一部をさらに除去した。第1c面主面層部20a上には厚さ200nmの保護膜30が残存しており、第1c面主面層部20aの第1主面20mは第2c面主面層部20bの主面より500nm高い位置にあった。
8.残存保護膜の除去
次に、図8および図18を参照して、バッファードフッ酸(ダイキン社製BHF110)を用いたウェットエッチングにより、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を除去した。このようにして、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとして露出している平坦化III族窒化物体付複合基板3が得られた。
9.第1電極の形成
次に、図19を参照して、平坦化III族窒化物体付複合基板3の第1c面主面層部20aのp+−GaN層25上に、フォトリソグラフィー法、EB(電子線)蒸着法、およびリフトオフ法により、パターン化された直径365μmで厚さ7nmのNi層および厚さ93nmのAu層を形成し、RTA装置を用いて窒素雰囲気中500℃で1分間アニールすることにより合金化して、第1電極40を形成した。さらに、第1電極40上および露出しているp+−GaN層25上に、EB蒸着法により、厚さ100nmのTi層、厚さ200nmのPt層、および厚さ50nmのAu層を形成することにより、パッド電極41を形成した。
10.デバイス支持基板の貼り合わせ
次に、図20を参照して、デバイス支持基板50として厚さ500μmのSi基板を準備した。Si基板は、主面の面方位が(100)であり、p型の導電型を有し、抵抗率は0.001Ωcm以下であった。このデバイス支持基板50の一方の主面に、厚さ100nmのTi層、厚さ200nmのPt層、厚さ50nmのAu層および厚さ5μmのAuSn層(化学組成は70原子%のAuと30原子%のSn)を形成することにより接合金属膜51を形成し、デバイス支持基板50の他方の主面に、厚さ10nmのTi膜、厚さ80nmのPt膜、および厚さ300nmのAu層を形成することによりデバイス支持基板電極52を形成した。ここで、Ti層およびPt層の形成にはEB蒸着法を用い、Au層およびAuSn層の形成には抵抗加熱蒸着法を用いた。
次いで、デバイス支持基板50に形成された接合金属膜51と平坦化III族窒化物体付複合基板3の第1c面主面層部20aのp+−GaN層25側に形成されたパッド電極41とを重ね合わせて、ウエハボンダを用いて貼り合わせることにより接合した。接合は1Pa未満の真空雰囲気中3MPaの圧力をかけて300℃で1分間加熱することによりおこなった。接合後、超音波顕微鏡を用いて接合面内の接合不良(空隙など)を確認した。
11.支持基板の除去
次に、図21を参照して、支持基板11を平面研削機を用いて厚さが40μmになるまで研削した。次いで、直径5インチの厚さ500μmのサファイア基板(図示せず)を用意した。このサファイア基板にワックス(図示せず)を介してデバイス支持基板50のデバイス支持基板電極52を貼り付け、外周側面もワックスで保護した。次いで、50質量%フッ化水素酸水溶液を用いて30分間ウェットエッチングすることにより、支持基板11および中間膜12を除去した。こうして、III族窒化物膜13の正常領域13vが露出した。
12.第2電極の形成
次に、図22を参照して、上記サファイア基板およびワックスを除去した後、露出したIII族窒化物膜13の正常領域13v上に、フォトリソグラフィー法、EB蒸着法、およびリフトオフ法により、第1電極40に対応してパターン化された直径100μmで厚さ20nmのTi層、厚さ200nmのAl層、厚さ20nmのTi層、および厚さ300nmのAu層を形成し、RTA装置を用いて窒素雰囲気中250℃で3分間アニールすることにより、第2電極60を形成した。これにより、半導体デバイス4であるLED(発光ダイオード)が得られた。
13.チップ化および実装
次に、図23を参照して、得られた半導体デバイス4であるLEDをダイシングによりチップ化した。チップ化された半導体デバイス4cであるLEDチップのデバイス支持基板電極52をステムにダイボンディングし、第2電極60をステムにワイヤボンディングすることにより、LEDチップをステムに実装した。このようにして得られた実施例1のLEDチップの歩留率は41%であった。ここで、歩留率は、得られた各LEDチップに20mAの電流を通電したときの発光強度を測定し、各ウエハからチップ化したLEDチップの全チップ数に対して、最高の発光強度の50%以上の発光強度を示した合格チップの百分率を、10枚のウエハで平均することにより算出した。
なお、比較例1として、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程を行なわなかったこと以外は実施例1と同様にしてLEDチップを作製しステムに実装した。比較例1のLEDチップの歩留率は1.62%であった。
このように、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程を行なうことにより、半導体デバイスであるLEDの歩留率は極めて高くなった。
(実施例2)
1.複合基板の準備
まず、図9、図16および図24を参照して、実施例1と同様の、支持基板11と、支持基板11上に配置された中間膜12と、中間膜12の一部上に配置されたIII族窒化物膜13と、を含み、中間膜12の一部とIII族窒化物膜13とが露出している直径100mm(約4インチ)の複合基板1を10枚準備した。
2.III族窒化物体の成長
次に、図10および図25を参照して、複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の外縁部(外縁から50μmまでの距離の部分)を除く内側部であって正常領域13v上に、MOCVD法により、III族窒化物体20の第1c面主面層部20aとして、ドナー濃度1.5×1018cm-3で厚さ1μmのn+−GaN層26およびドナー濃度5.5×1015cm-3で厚さ7μmのn-−GaN層27を成長させた。このようにして、III族窒化物体付複合基板2が得られた。第1c面主面層部20aにはクラックの発生がなかった。
このとき、複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の外縁部であって正常領域13v上および露出している中間膜12の外縁部(外縁から50μmまでの距離の部分)上に、第2c面主面層部20bが形成された。第2c面主面層部20bは第1c面主面層部20aと同様の層構造を有していたが、第2c面主面層部20bの第2主面20nは第1c面主面層部20aの第1主面20mに比べて、2μm〜5μm程度高い位置にあった。
また、複合基板1の露出している中間膜12の一部(露出部分の大きさが直径200μm以上の部分)上および露出しているIII族窒化物膜13の異常領域13w上に突起部20cが形成された。複合基板1の露出している中間膜12の一部上に形成された突起部20c(第1の突起部)の先端の最大高さは中間膜12の露出面から30μmであった。複合基板1の露出しているIII族窒化物膜13の異常領域13w上に形成された突起部20c(第2の突起部)の先端の最大高さは中間膜12の露出面から45μmであった。
3.露出している中間膜の除去
次に、図11を参照して、得られたIII族窒化物体付複合基板2をIII族窒化物体20が形成されている側を下に向けてバッファードフッ酸中に浸漬して、12時間ウェットエッチングすることにより、露出している中間膜12を除去した。このとき、露出している中間膜12のみならず第2c面主面層部20b、第1c面主面層部20aの一部および突起部20cの直下の中間膜12も50μm〜100μm程度までサイドエッチングされて除去された。これにより、第2c面主面層部20bおよび第1c面主面層部20aの一部のN原子面が露出するとともに、露出している中間膜12上に配置された突起部20cがリフトオフされて除去された。
4.保護膜の形成
次に、図13を参照して、III族窒化物体20を保護する保護膜30として、プラズマCVD法により、厚さ100nmのSiO2膜を形成した。
5.第2c面主面層部の除去
次に、図14を参照して、80℃の24質量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドライド)水溶液に浸漬して2時間ウェットエッチングすることにより、第2c面主面層部20bおよび第1c面主面層部20aの一部が、それらの露出したN原子面からTMAHによりウェットエッチングされて除去された。このとき、第2c面主面層部20bおよび第1c面主面層部20aの一部上に形成されている保護膜30もリフトオフされて除去された。
6.保護膜の除去
次に、図15および図25を参照して、バッファードフッ酸を用いたウェットエッチングにより、第1c面主面層部20a上に残存する保護膜30を除去した。このようにして、第1c面主面層部20aの第1主面20mがIII族窒化物体20における最高位置面20sとして露出している平坦化III族窒化物体付複合基板3が得られた。
7.フィールドプレートの形成
次に、図26を参照して、平坦化III族窒化物体付複合基板3の第1c面主面層部20aのn-−GaN層27上に、SiH4(シラン)およびNH3(アンモニア)を原料ガスとして用いたプラズマCVD法により絶縁膜80として厚さ500nmのSiNx膜を形成し、RTA装置を用いて窒素雰囲気中600℃で3分間アニールした。次いで、フォトリソグラフィー法、バッファードフッ酸を用いた15分間のウェットエッチング、およびリフトオフ法により、絶縁膜80にパターン化された直径365μmの開口部を形成することにより、フィールドプレートを形成した。
8.第1電極の形成
次に、図27を参照して、絶縁膜80のパターン化された直径365μmの開口部のn-−GaN層27上に、フォトリソグラフィー法、EB蒸着法、およびリフトオフ法により、厚さ50nmのNi層および厚さ300nmのAu層を形成し、窒素雰囲気中400℃で3分間アニールすることにより、第1電極40であるショットキー電極を形成した。次いで、第1電極40上および絶縁膜80上に、EB蒸着法により、厚さ50nmのNi層、厚さ400nmのPt層、厚さ50nmのAu層を形成することにより、パッド電極41を形成した。次いで、フォトリソグラフィー法、EB蒸着法、およびリフトオフ法により、第1電極40の直上のパッド電極41上に、パターン化された厚さ100nmのNi層および厚さ50nmのAu層を形成することにより、パッド電極42を形成した。
9.デバイス支持基板の貼り合わせ
次に、図28を参照して、実施例1と同様のデバイス支持基板50を準備し、実施例1と同様にして、デバイス支持基板50の一方の主面に接合金属膜51を形成し、デバイス支持基板50の他方の主面にデバイス支持基板電極52を形成した。次いで、実施例1と同様にして、デバイス支持基板50に形成された接合金属膜51と平坦化III族窒化物体付複合基板3の第1c面主面層部20aのp+−GaN層25上に形成されたパッド電極41とを重ね合わせて貼り合わせることにより接合した。接合後、超音波顕微鏡を用いて接合面内の接合不良(空隙など)を確認した。
10.支持基板の除去
次に、図29を参照して、実施例1と同様にして、支持基板11および中間膜12を除去した。こうして、III族窒化物膜13の正常領域13vが露出した。次いで、上記サファイア基板およびワックスを除去した後、露出したIII族窒化物膜13の正常領域13vを、Cl2をエッチングガスとして用いたICP−RIE法により、除去した。これにより、n+−GaN層26が露出した。
11.第2電極の形成
次に、図30を参照して、露出したn+−GaN層26上に、フォトリソグラフィー法、EB蒸着法、およびリフトオフ法により、第1電極40に対応してパターン化された直径500μmで厚さ20nmのTi層、厚さ50nmのAl層、厚さ300nmのPt層、および厚さ600nmのAu層を形成し、RTA装置を用いて窒素雰囲気中250℃で3分間アニールすることにより、第2電極60であるオーミック電極を形成した。これにより、半導体デバイス4であるSBD(ショットキーバリアダイオード)が得られた。
12.チップ化および実装
次に、図31を参照して、得られた半導体デバイス4であるSBDをダイシングによりチップ化した。チップ化された半導体デバイス4cであるSBDチップのデバイス支持基板電極52をステムにダイボンディングし、第2電極60をステムにワイヤボンディングすることにより、SBDチップをステムに実装した。このようにして得られた実施例2のSBDチップの歩留率は58%であった。ここで、歩留率は、得られた各SBDチップに逆方向バイアス印加時にリーク電流密度が0.01A/cm2となる電圧(逆方向耐電圧)および順方向バイアス印加時に電流密度が400A/cm2となる電圧(順方向電圧)を測定し、各ウエハからチップ化したSBDチップの全チップ数に対して、逆方向耐電圧が500V以上かつ順方向電圧が1.5V未満であった合格チップの百分率を、10枚のウエハで平均することにより算出した。
なお、比較例2として、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程を行なわなかったこと以外は実施例2と同様にしてSBDチップを作製しステムに実装した。比較例2のSBDチップの歩留率は0.13%であった。
このように、第1主面がIII族窒化物体における最高位置面となるようにIII族窒化物体を処理する工程を行なうことにより、半導体デバイスであるSBDの歩留率は極めて高くなった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 複合基板
2 III族窒化物体付複合基板
3,3B 平坦化III族窒化物体付複合基板
4,4c 半導体デバイス
11 支持基板
11m,12am,12bma,13m,13ma 主面
12 中間膜
13 III族窒化物膜
13i イオン注入領域
13v 正常領域
13w 異常領域
13D,13Dr III族窒化物膜ドナー基板
20 III族窒化物体
20a 第1c面主面層部
20b 第2c面主面層部
20c 突起部
20m 第1主面
20n 第2主面
20p 第1の位置面
20q 第2の位置面
20r 第3の位置面
20s 最高位置面
21 n−GaN層
22 n−In0.05Ga0.95N層
23 発光層
24 p−Al0.08Ga0.92N層
25 p+−GaN層
26 n+−GaN層
27 n-−GaN層
30 保護膜
40 第1電極
41,42 パッド電極
50 デバイス支持基板
51 接合金属膜
52 デバイス支持基板電極
60 第2電極
80 絶縁膜。

Claims (5)

  1. 支持基板と、前記支持基板上に配置された中間膜と、前記中間膜の一部上に配置されたIII族窒化物膜と、を含み、前記中間膜の一部と前記III族窒化物膜とが露出している複合基板を準備する工程と、
    前記複合基板の露出している前記中間膜の一部上および前記III族窒化物膜上に、c面である第1主面を有する第1主面層部と前記第1主面より高い位置にあるc面である第2主面を有する第2c面主面層部とを含むIII族窒化物体を成長させる工程と、
    前記第1主面が前記III族窒化物体における最高位置面となるように前記III族窒化物体を処理する工程と、を備える半導体デバイスの製造方法。
  2. 前記III族窒化物体は、前記第2主面より高い位置にある先端を有する突起部をさらに含み、
    前記第1主面が前記III族窒化物体における最高位置面となるように前記III族窒化物体を処理する工程は、
    前記III族窒化物体を保護する保護膜を形成するサブ工程と、
    前記突起部が露出する第1の位置面が現れるまで、前記保護膜の一部および前記III族窒化物体の一部を除去するサブ工程と、
    露出した前記突起部を除去するサブ工程と、
    前記第2主面が露出する第2の位置面が現れるまで、前記保護膜の一部および前記III族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程と、
    前記保護膜に比べて前記III族窒化物体の除去速度が高い条件で、前記第1c面主面層の前記第1主面が前記第2c面主面層の主面より高い位置になるように、前記保護膜の一部および前記III族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程と、を含む請求項1に記載の半導体デバイスの製造方法。
  3. 前記第1c面主面層の前記第1主面が前記第2c面主面層部の主面より高い位置になるように、前記保護膜の一部および前記III族窒化物体の一部をさらに除去するサブ工程は、
    前記保護膜および前記III族窒化物体の除去速度を調節することにより、前記第1c面主面層上に前記保護膜が残存しかつ前記第1c面主面層の第1主面が前記第2c面主面層部の主面より高い位置にある第3の位置面が現れるまで、前記保護膜の一部および前記III族窒化物体の一部をさらに除去する副サブ工程と、
    前記第1c面主面層上に残存する前記保護膜を除去する副サブ工程と、を含む請求項2に記載の半導体デバイスの製造方法。
  4. 前記III族窒化物体は、露出している前記中間膜上に形成された前記第2主面より高い位置にある先端を有する突起部をさらに含み、
    前記第1主面が前記III族窒化物体における最高位置面となるように前記III族窒化物体を処理する工程は、
    露出している前記中間膜を除去することにより前記突起部を除去するサブ工程と、
    除去した前記中間膜部分から前記第2c面主面層部を除去するサブ工程と、を含む請求項1に記載の半導体デバイスの製造方法。
  5. 前記第1主面が前記III族窒化物体における最高位置面となるように前記III族窒化物体を処理する工程は、
    前記中間膜を除去することにより前記突起部を除去するサブ工程の後、除去した前記中間膜部分から前記第2c面主面層部を除去するサブ工程の前に、前記III族窒化物体を保護する保護膜を形成するサブ工程をさらに含み、
    除去した前記中間膜部分から前記第2c面主面層部を除去するサブ工程の後に、前記保護膜を除去するサブ工程をさらに含む請求項4に記載の半導体デバイスの製造方法。
JP2014172705A 2014-08-27 2014-08-27 半導体デバイスの製造方法 Pending JP2016048712A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172705A JP2016048712A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体デバイスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172705A JP2016048712A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体デバイスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016048712A true JP2016048712A (ja) 2016-04-07

Family

ID=55649472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014172705A Pending JP2016048712A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体デバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016048712A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63188933A (ja) * 1987-01-31 1988-08-04 Toyoda Gosei Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体の気相成長方法
JPH11150304A (ja) * 1997-11-19 1999-06-02 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子とその製造方法
JPH11168239A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP2012142366A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体デバイスの製造方法およびエピタキシャル成長用の支持基板
WO2012111616A1 (ja) * 2011-02-15 2012-08-23 住友電気工業株式会社 保護膜付複合基板、および半導体デバイスの製造方法
JP2013115307A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物複合基板の製造方法
JP2013115112A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 複合基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63188933A (ja) * 1987-01-31 1988-08-04 Toyoda Gosei Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体の気相成長方法
JPH11150304A (ja) * 1997-11-19 1999-06-02 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子とその製造方法
JPH11168239A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
JP2012142366A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体デバイスの製造方法およびエピタキシャル成長用の支持基板
WO2012111616A1 (ja) * 2011-02-15 2012-08-23 住友電気工業株式会社 保護膜付複合基板、および半導体デバイスの製造方法
JP2013115112A (ja) * 2011-11-25 2013-06-10 Sumitomo Electric Ind Ltd 複合基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
JP2013115307A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Sumitomo Electric Ind Ltd Iii族窒化物複合基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11094537B2 (en) Group III nitride composite substrate and method for manufacturing the same, and method for manufacturing group III nitride semiconductor device
JP5407385B2 (ja) 複合基板、エピタキシャル基板、半導体デバイス及び複合基板の製造方法
WO2012147436A9 (ja) GaN系半導体デバイスの製造方法
JP5765037B2 (ja) 複合基板の製造方法
US8884306B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
TW200818248A (en) Substrate having thin film of GaN joined thereon and method of fabricating the same, and a GaN-based semiconductor device and method of fabricating the same
US9312340B2 (en) Group III nitride composite substrate and method for manufacturing the same, laminated group III nitride composite substrate, and group III nitride semiconductor device and method for manufacturing the same
JP2017011060A (ja) ショットキーバリアダイオード
JP7190245B2 (ja) 垂直窒化ガリウムショットキーダイオード
JP6135441B2 (ja) Iii族窒化物複合基板およびその製造方法、積層iii族窒化物複合基板、ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法
TW201413783A (zh) 碳化矽紋層
JP5879964B2 (ja) 複合基板の製造方法および半導体デバイスの製造方法
JP5682651B2 (ja) 半導体デバイス及びその製造方法
WO2015053127A1 (ja) Iii族窒化物複合基板およびその製造方法、積層iii族窒化物複合基板、ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法
JP2010226023A (ja) 窒化物系化合物半導体層を支持基板上に有する基板生産物を製造する方法、及び半導体デバイスの製造方法
JP2009117583A (ja) 窒化物半導体素子の製造方法、窒化物半導体結晶成長基板、結晶成長基板保持基板及び接着材
JP5598321B2 (ja) 半導体デバイスの製造方法
JP2016048712A (ja) 半導体デバイスの製造方法
JP2014157983A (ja) Iii族窒化物複合基板およびその製造方法、積層iii族窒化物複合基板、ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法
JP2014175335A (ja) 複合積層基板およびiii族窒化物半導体デバイスの製造方法
JP2014157979A (ja) Iii族窒化物複合基板およびその製造方法、積層iii族窒化物複合基板、ならびにiii族窒化物半導体デバイスおよびその製造方法
JP5544875B2 (ja) 複合基板
JP2015164162A (ja) 半導体積層構造体及び半導体素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180703