JPH11148320A - ダイレクト型動弁装置 - Google Patents
ダイレクト型動弁装置Info
- Publication number
- JPH11148320A JPH11148320A JP31534897A JP31534897A JPH11148320A JP H11148320 A JPH11148320 A JP H11148320A JP 31534897 A JP31534897 A JP 31534897A JP 31534897 A JP31534897 A JP 31534897A JP H11148320 A JPH11148320 A JP H11148320A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- cam
- adjusting bolt
- clearance
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミニウム合金製シリンダヘッドと鉄製バ
ルブの熱膨張係数の相違によってバルブクリアランスが
マイナスの値をとるように変化してもバルブを精度よく
開閉させるようにした動弁装置を提供する。 【解決手段】 カム5とバルブスプリング21によって
カム側に押圧されたバルブステム3a間にバルブリフタ
6を組込む。バルブリフタ6に形成されたねじ孔12に
アジャストボルト13をねじ係合する。アジャストボル
ト13が回転しつつバルブステム3aに向けて移動する
ようアジャストボルト13にスプリング15の弾性力を
付与する。アジャストボルト13とねじ孔12のねじ係
合部間にカム5のランプ高さより小さく、シリンダヘッ
ドとバルブの熱膨張差を吸収できる大きさの軸方向すき
まδを形成し、その軸方向すきまδによってバルブクリ
アランスがマイナス値をとるように変化しても、その変
化量を上記軸方向すきまδにより吸収して、カム5のベ
ース円5cでバルブ3の押し込まれるのを防止する。
ルブの熱膨張係数の相違によってバルブクリアランスが
マイナスの値をとるように変化してもバルブを精度よく
開閉させるようにした動弁装置を提供する。 【解決手段】 カム5とバルブスプリング21によって
カム側に押圧されたバルブステム3a間にバルブリフタ
6を組込む。バルブリフタ6に形成されたねじ孔12に
アジャストボルト13をねじ係合する。アジャストボル
ト13が回転しつつバルブステム3aに向けて移動する
ようアジャストボルト13にスプリング15の弾性力を
付与する。アジャストボルト13とねじ孔12のねじ係
合部間にカム5のランプ高さより小さく、シリンダヘッ
ドとバルブの熱膨張差を吸収できる大きさの軸方向すき
まδを形成し、その軸方向すきまδによってバルブクリ
アランスがマイナス値をとるように変化しても、その変
化量を上記軸方向すきまδにより吸収して、カム5のベ
ース円5cでバルブ3の押し込まれるのを防止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カムの回転によ
りバルブを直接押し下げて開弁させるようにしたダイレ
クト型動弁機構に組込まれるバルブリフタに関するもの
である。
りバルブを直接押し下げて開弁させるようにしたダイレ
クト型動弁機構に組込まれるバルブリフタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、カムの回転によって吸気バルブ
や排気バルブを直接的に押し下げるようにしたダイレク
ト型動弁機構においては、上記カムとバルブステムの上
端間にバルブリフタを組込み、そのバルブリフタをバル
ブステムに付与されるバルブスプリングの弾力によりカ
ムに押し付け、上記カムとの接触によって押し下げられ
るバルブリフタを介してバルブステムを押し下げるよう
にしている。
や排気バルブを直接的に押し下げるようにしたダイレク
ト型動弁機構においては、上記カムとバルブステムの上
端間にバルブリフタを組込み、そのバルブリフタをバル
ブステムに付与されるバルブスプリングの弾力によりカ
ムに押し付け、上記カムとの接触によって押し下げられ
るバルブリフタを介してバルブステムを押し下げるよう
にしている。
【0003】上記バルブリフタとして、実開平3−86
03号公報に記載されたものが従来から知られている。
このバルブリフタは、カムとバルブとの間に組み込まれ
る案内キャップの閉塞端板の下面にナット部材を当接
し、そのナット部材にねじ係合したアジャストボルトの
下端に係止用プレートを取付け、その係止用プレートに
リターンスプリングのばね力を付与してアジャストボル
トに突出方向の回転力を与え、上記アジャストボルトの
下端をバルブステムに当接させるようにしている。
03号公報に記載されたものが従来から知られている。
このバルブリフタは、カムとバルブとの間に組み込まれ
る案内キャップの閉塞端板の下面にナット部材を当接
し、そのナット部材にねじ係合したアジャストボルトの
下端に係止用プレートを取付け、その係止用プレートに
リターンスプリングのばね力を付与してアジャストボル
トに突出方向の回転力を与え、上記アジャストボルトの
下端をバルブステムに当接させるようにしている。
【0004】上記バルブリフタを用いた動弁装置におい
ては、温度変化に伴う熱膨張によってアルミニウム合金
から成るシリンダヘッドと鉄から成るバルブの熱膨張係
数の相違により、カムとバルブリフタ間にプラスの値を
とるバルブクリアランスが形成されると、リターンスプ
リングの弾力により、アジャストボルトが回転しつつバ
ルブステム側に移動して上記バルブクリアランスの変化
を吸収する。このため、バルブをきわめて高精度に開閉
させることができるという特徴を有する。
ては、温度変化に伴う熱膨張によってアルミニウム合金
から成るシリンダヘッドと鉄から成るバルブの熱膨張係
数の相違により、カムとバルブリフタ間にプラスの値を
とるバルブクリアランスが形成されると、リターンスプ
リングの弾力により、アジャストボルトが回転しつつバ
ルブステム側に移動して上記バルブクリアランスの変化
を吸収する。このため、バルブをきわめて高精度に開閉
させることができるという特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記動弁装
置においては、エンジンが高温で停止し、それより冷却
すると、シリンダヘッドとバルブの熱膨張係数の相違か
らカムのベース円とバルブリフタ間に負の値をとるバル
ブクリアランスが形成され、バルブのバルブステムがカ
ムのベース円で押されてバルブが開放状態に保持される
ことがあった。
置においては、エンジンが高温で停止し、それより冷却
すると、シリンダヘッドとバルブの熱膨張係数の相違か
らカムのベース円とバルブリフタ間に負の値をとるバル
ブクリアランスが形成され、バルブのバルブステムがカ
ムのベース円で押されてバルブが開放状態に保持される
ことがあった。
【0006】通常、ナット部材とアジャストボルトのね
じ係合部間には軸方向すきまがあり、その軸方向すきま
が大きい場合、その軸方向すきまによってバルブクリア
ランスの変化を吸収することができるが、従来のバルブ
リフタにおいては上記軸方向すきまの大きさが特定され
ていないため、上記のように、バルブが開放状態に保持
されることがあった。
じ係合部間には軸方向すきまがあり、その軸方向すきま
が大きい場合、その軸方向すきまによってバルブクリア
ランスの変化を吸収することができるが、従来のバルブ
リフタにおいては上記軸方向すきまの大きさが特定され
ていないため、上記のように、バルブが開放状態に保持
されることがあった。
【0007】この場合、エンジンの再始動時、シリンダ
内の圧力は上昇せず燃焼されないことになり、バルブを
高精度に開閉させるうえにおいて改善すべき点が残され
ていた。
内の圧力は上昇せず燃焼されないことになり、バルブを
高精度に開閉させるうえにおいて改善すべき点が残され
ていた。
【0008】この発明の課題は、アルミニウム合金製シ
リンダヘッドと鉄製バルブの熱膨張係数の相違によりカ
ムとバルブステム間に負のバルブクリアランスが形成さ
れた場合でもバルブを常に精度よく開閉させることがで
きるようにしたダイレクト型動弁装置を提供することで
ある。
リンダヘッドと鉄製バルブの熱膨張係数の相違によりカ
ムとバルブステム間に負のバルブクリアランスが形成さ
れた場合でもバルブを常に精度よく開閉させることがで
きるようにしたダイレクト型動弁装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、アルミニウム合金製シリン
ダヘッドによってスライド自在に支持された鉄製バルブ
ステムとカムとの間に上部が閉塞するキャップ状のバル
ブリフタを組込んで軸方向にスライド自在に支持し、そ
のバルブリフタがカムに押し付けられる方向にバルブス
テムをバルブスプリングにより押圧し、上記バルブリフ
タにはバルブステムと同軸上にねじ孔を設け、そのねじ
孔にねじ係合したアジャストボルトが回転しつつバルブ
ステム側に移動するよう上記アジャストボルトにスプリ
ングの弾力を付与したダイレクト型動弁装置において、
前記ねじ孔とアジャストボルトのねじ係合部間に軸方向
すきまを形成し、その軸方向すきまを、前記カムに形成
されたランプの高さより小さく、シリンダヘッドとバル
ブの熱膨張差を吸収できる大きさとした構成を採用した
のである。
めに、この発明においては、アルミニウム合金製シリン
ダヘッドによってスライド自在に支持された鉄製バルブ
ステムとカムとの間に上部が閉塞するキャップ状のバル
ブリフタを組込んで軸方向にスライド自在に支持し、そ
のバルブリフタがカムに押し付けられる方向にバルブス
テムをバルブスプリングにより押圧し、上記バルブリフ
タにはバルブステムと同軸上にねじ孔を設け、そのねじ
孔にねじ係合したアジャストボルトが回転しつつバルブ
ステム側に移動するよう上記アジャストボルトにスプリ
ングの弾力を付与したダイレクト型動弁装置において、
前記ねじ孔とアジャストボルトのねじ係合部間に軸方向
すきまを形成し、その軸方向すきまを、前記カムに形成
されたランプの高さより小さく、シリンダヘッドとバル
ブの熱膨張差を吸収できる大きさとした構成を採用した
のである。
【0010】上記のように構成すれば、エンジンが高温
で停止し、冷却による収縮によってカムのベース円とバ
ルブリフタ間にマイナスの値をとるバルブクリアランス
が形成されると、そのバルブクリアランスの変化をねじ
孔とアジャストボルト間のねじ係合部間に形成された軸
方向すきまによって吸収することができ、バルブが開放
状態に保持されるのを防止することができる。
で停止し、冷却による収縮によってカムのベース円とバ
ルブリフタ間にマイナスの値をとるバルブクリアランス
が形成されると、そのバルブクリアランスの変化をねじ
孔とアジャストボルト間のねじ係合部間に形成された軸
方向すきまによって吸収することができ、バルブが開放
状態に保持されるのを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は吸気口開閉用の動弁装置
を示す。アルミニウム合金から成るシリンダヘッド1に
吸気口2が形成され、その吸気口2を開閉する鉄製のバ
ルブ3は、バルブステム3aを有し、そのバルブステム
3aはシリンダヘッド1に取付けられたステムガイド4
によって軸方向にスライド自在に支持されている。
面に基づいて説明する。図1は吸気口開閉用の動弁装置
を示す。アルミニウム合金から成るシリンダヘッド1に
吸気口2が形成され、その吸気口2を開閉する鉄製のバ
ルブ3は、バルブステム3aを有し、そのバルブステム
3aはシリンダヘッド1に取付けられたステムガイド4
によって軸方向にスライド自在に支持されている。
【0012】バルブステム3aと、その上方に設けられ
たカム5との間にはアルミニウム合金から成るバルブリ
フタ6が組込まれている。バルブリフタ6は上部が閉塞
するキャップ状をなし、シリンダヘッド1に形成された
ガイド孔7内にスライド自在に挿入されている。
たカム5との間にはアルミニウム合金から成るバルブリ
フタ6が組込まれている。バルブリフタ6は上部が閉塞
するキャップ状をなし、シリンダヘッド1に形成された
ガイド孔7内にスライド自在に挿入されている。
【0013】バルブリフタ6における上部閉塞端板8の
上面には凹部9が形成され、その凹部9内に硬質の材料
から成るシム10が嵌合されている。
上面には凹部9が形成され、その凹部9内に硬質の材料
から成るシム10が嵌合されている。
【0014】また、閉塞端板8の下面には突出部11が
形成され、その突出部11に形成されたねじ孔12にア
ジャストボルト13がねじ係合されている。図2に示す
ように、アジャストボルト13は上端面で開口する収納
孔14を有し、その収納孔14内にスプリング15とス
プリングシート16とが組込まれ、上記スプリングシー
ト16の下端に形成された球状表面17が収納孔14の
閉塞端と点接触している。
形成され、その突出部11に形成されたねじ孔12にア
ジャストボルト13がねじ係合されている。図2に示す
ように、アジャストボルト13は上端面で開口する収納
孔14を有し、その収納孔14内にスプリング15とス
プリングシート16とが組込まれ、上記スプリングシー
ト16の下端に形成された球状表面17が収納孔14の
閉塞端と点接触している。
【0015】なお、スプリングシート16をスプリング
15とシム10との間に組込むようにしてもよい。
15とシム10との間に組込むようにしてもよい。
【0016】ねじ孔12とアジャストボルト13のねじ
山は、バルブステム3aからアジャストボルト13に負
荷される軸方向の押し込み力を受ける圧力側フランク1
8のフランク角が遊び側フランク19のフランク角より
大きい鋸歯状とされ、その鋸歯状ねじ山のフランク角と
リード角の関係から、アジャストボルト13はスプリン
グ15の弾力によって回転しつつ下方向に移動するよう
になっている。また、アジャストボルト13は、バルブ
ステム3aから押し込み力を受けると、その押し込み力
は圧力側フランクで受けられて軸方向に移動せず、上記
押し込み力がスプリング15の弾力により大きくなる
と、カムの回転振動により、そのスプリング15の弾力
と押し込み力とが釣り合う位置まで回転しつつ上方向に
移動するようになっている。
山は、バルブステム3aからアジャストボルト13に負
荷される軸方向の押し込み力を受ける圧力側フランク1
8のフランク角が遊び側フランク19のフランク角より
大きい鋸歯状とされ、その鋸歯状ねじ山のフランク角と
リード角の関係から、アジャストボルト13はスプリン
グ15の弾力によって回転しつつ下方向に移動するよう
になっている。また、アジャストボルト13は、バルブ
ステム3aから押し込み力を受けると、その押し込み力
は圧力側フランクで受けられて軸方向に移動せず、上記
押し込み力がスプリング15の弾力により大きくなる
と、カムの回転振動により、そのスプリング15の弾力
と押し込み力とが釣り合う位置まで回転しつつ上方向に
移動するようになっている。
【0017】また、ねじ孔12とアジャストボルト13
のねじ係合部間には軸方向すきまδが形成されている。
この軸方向すきまδは、カム5に形成されたランプの高
さより小さく、シリンダヘッド1とバルブ3の熱膨張差
を吸収できる大きさとされている。
のねじ係合部間には軸方向すきまδが形成されている。
この軸方向すきまδは、カム5に形成されたランプの高
さより小さく、シリンダヘッド1とバルブ3の熱膨張差
を吸収できる大きさとされている。
【0018】図3に示すように、カム5に形成されたラ
ンプ5aは、図1に示すバルブ3が吸気口2のバルブシ
ート2aに衝撃的に当接するのを防止するものであり、
その高さは0.5mm程度とされている。このため、ね
じ係合部間の軸方向すきまδの最大値は0.5mm未満
とされている。
ンプ5aは、図1に示すバルブ3が吸気口2のバルブシ
ート2aに衝撃的に当接するのを防止するものであり、
その高さは0.5mm程度とされている。このため、ね
じ係合部間の軸方向すきまδの最大値は0.5mm未満
とされている。
【0019】図1に示すように、バルブステム3aの上
端部にはスプリングシート20が取付けられている。ス
プリングシート20はその下方に設けられたバルブスプ
リング21によって上向きに押圧され、その押圧によっ
てバルブステム3aの上端はアジャストボルト13の下
端に押し付けられている。
端部にはスプリングシート20が取付けられている。ス
プリングシート20はその下方に設けられたバルブスプ
リング21によって上向きに押圧され、その押圧によっ
てバルブステム3aの上端はアジャストボルト13の下
端に押し付けられている。
【0020】いま、カム5が回転し、そのカム5の突出
部5bによってバルブリフタ6が押し下げられると、ア
ジャストボルト13によりバルブステム3aが押し下げ
られ、バルブ3が下降して吸気口2を開放する。カム5
のベース円5cがシムと対向すると、バルブスプリング
21の弾力によりバルブ3およびバルブリフタ6が上昇
し、吸気口2が閉じられる。
部5bによってバルブリフタ6が押し下げられると、ア
ジャストボルト13によりバルブステム3aが押し下げ
られ、バルブ3が下降して吸気口2を開放する。カム5
のベース円5cがシムと対向すると、バルブスプリング
21の弾力によりバルブ3およびバルブリフタ6が上昇
し、吸気口2が閉じられる。
【0021】上記のようなバルブ3の開閉において、エ
ンジンの温度上昇に伴う熱膨張によって、カム5の中心
と吸気口2のバルブシート2a間の距離が長くなる。
ンジンの温度上昇に伴う熱膨張によって、カム5の中心
と吸気口2のバルブシート2a間の距離が長くなる。
【0022】また、バルブ3およびバルブステム3aも
熱膨張によって長さが長くなるが、バルブ3の熱膨張係
数はシリンダヘッド1の熱膨張係数より小さいため、バ
ルブ3がバルブシート2aに当接する閉鎖状態におい
て、カム5のベース円5cとバルブリフタ6におけるシ
ム10の上面間にプラスの値をとるバルブクリアランス
が形成される。このとき、スプリング15の弾力により
アジャストボルト13が回転しつつ下方向に移動して上
記バルブクリアランスを吸収する。
熱膨張によって長さが長くなるが、バルブ3の熱膨張係
数はシリンダヘッド1の熱膨張係数より小さいため、バ
ルブ3がバルブシート2aに当接する閉鎖状態におい
て、カム5のベース円5cとバルブリフタ6におけるシ
ム10の上面間にプラスの値をとるバルブクリアランス
が形成される。このとき、スプリング15の弾力により
アジャストボルト13が回転しつつ下方向に移動して上
記バルブクリアランスを吸収する。
【0023】次に、エンジンが高温状態で停止し、それ
より冷却すると、シリンダヘッド1とバルブ3の熱膨張
係数の相違によって、バルブリフタ6とカム5のベース
円5c間のバルブクリアランスがマイナスの値をとるよ
うに変化する。
より冷却すると、シリンダヘッド1とバルブ3の熱膨張
係数の相違によって、バルブリフタ6とカム5のベース
円5c間のバルブクリアランスがマイナスの値をとるよ
うに変化する。
【0024】このとき、バルブリフタ6のねじ孔12と
アジャストボルト13のねじ係合部間の軸方向すきまが
ない場合、バルブリフタ6はカム5のベース円5cで押
され、バルブ3は開放状態に保持される。
アジャストボルト13のねじ係合部間の軸方向すきまが
ない場合、バルブリフタ6はカム5のベース円5cで押
され、バルブ3は開放状態に保持される。
【0025】実施の形態では、ねじ孔12とアジャスト
ボルト13のねじ係合部間に軸方向すきまδを設けてい
るため、その軸方向すきまδによってバルブクリアラン
スの変化を吸収することができる。
ボルト13のねじ係合部間に軸方向すきまδを設けてい
るため、その軸方向すきまδによってバルブクリアラン
スの変化を吸収することができる。
【0026】ここで、カム5の中心とバルブシート2a
間の距離Lを100mmとし、エンジンが90℃で停止
して0℃まで冷却すると、 アルミの熱膨張係数:23×10-6 鉄の熱膨張係数 :11×10-6 であるため、クリアランスCは、 C=(23−11)×10-6×100×90=0.10
8 となる。
間の距離Lを100mmとし、エンジンが90℃で停止
して0℃まで冷却すると、 アルミの熱膨張係数:23×10-6 鉄の熱膨張係数 :11×10-6 であるため、クリアランスCは、 C=(23−11)×10-6×100×90=0.10
8 となる。
【0027】このとき、ねじ孔12とアジャストボルト
13のねじ係合部間に0.1以上0.5mm未満の軸方
向すきまδを設けておくことにより、その軸方向すきま
δによって上記バルブクリアランスの変化を吸収するこ
とができる。
13のねじ係合部間に0.1以上0.5mm未満の軸方
向すきまδを設けておくことにより、その軸方向すきま
δによって上記バルブクリアランスの変化を吸収するこ
とができる。
【0028】また、軸方向すきまδの最大値をカム5の
ランプ5aの高さより低い値としたことにより、そのラ
ンプ5aにバルブリフタ6のシム10が接触する状態で
バルブ3がバルブシート2aに接触するため、バルブ3
がバルブシート2aに衝撃的に当接せず、バルブ3の着
座時に異音が発生するのを防止することができる。
ランプ5aの高さより低い値としたことにより、そのラ
ンプ5aにバルブリフタ6のシム10が接触する状態で
バルブ3がバルブシート2aに接触するため、バルブ3
がバルブシート2aに衝撃的に当接せず、バルブ3の着
座時に異音が発生するのを防止することができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、バ
ルブリフタのねじ孔とアジャストボルトのねじ係合部間
にカムに形成されたランプの高さより低く、シリンダヘ
ッドとバルブの熱膨張を吸収できる大きさの軸方向すき
まを形成したことにより、温度変化によってカムとバル
ブリフタ間にマイナスの値をとるバルブクリアランスが
形成された場合、そのバルブクリアランスの変化を上記
軸方向すきまによって吸収することができる。このた
め、エンジンが高温で停止し、それより冷却してもバル
ブはカムのベース円で押し下げられて開放状態で保持さ
れるという不都合の発生はなく、バルブを常に高精度に
作動させることができる。
ルブリフタのねじ孔とアジャストボルトのねじ係合部間
にカムに形成されたランプの高さより低く、シリンダヘ
ッドとバルブの熱膨張を吸収できる大きさの軸方向すき
まを形成したことにより、温度変化によってカムとバル
ブリフタ間にマイナスの値をとるバルブクリアランスが
形成された場合、そのバルブクリアランスの変化を上記
軸方向すきまによって吸収することができる。このた
め、エンジンが高温で停止し、それより冷却してもバル
ブはカムのベース円で押し下げられて開放状態で保持さ
れるという不都合の発生はなく、バルブを常に高精度に
作動させることができる。
【0030】また、軸方向すきまの最大値をカムに形成
されたランプの高さ未満としたことにより、カムのベー
ス円とバルブリフタ間にプラスの値をとるバルブクリア
ランスが形成されても、そのバルブクリアランスと軸方
向すきまを加えた値はランプの高さを超えることがな
い。このため、カムに形成されたランプによってバルブ
は確実に制御され、バルブシートに衝撃的に当接するこ
とがなく、着座時に異音が発生することはない。
されたランプの高さ未満としたことにより、カムのベー
ス円とバルブリフタ間にプラスの値をとるバルブクリア
ランスが形成されても、そのバルブクリアランスと軸方
向すきまを加えた値はランプの高さを超えることがな
い。このため、カムに形成されたランプによってバルブ
は確実に制御され、バルブシートに衝撃的に当接するこ
とがなく、着座時に異音が発生することはない。
【図1】この発明に係る動弁装置の実施の形態を示す縦
断正面図
断正面図
【図2】同上のバルブリフタの部分を示す拡大断面図
【図3】同上のカム曲線を示す図
1 シリンダヘッド 3 バルブ 3a バルブステム 5 カム 5a ランプ 6 バルブリフタ 12 ねじ孔 13 アジャストボルト 15 スプリング 21 バルブスプリング δ 軸方向すきま
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム合金製シリンダヘッドによ
ってスライド自在に支持された鉄製バルブステムとカム
との間に上部が閉塞するキャップ状のバルブリフタを組
込んで軸方向にスライド自在に支持し、そのバルブリフ
タがカムに押し付けられる方向にバルブステムをバルブ
スプリングにより押圧し、上記バルブリフタにはバルブ
ステムと同軸上にねじ孔を設け、そのねじ孔にねじ係合
したアジャストボルトが回転しつつバルブステム側に移
動するよう上記アジャストボルトにスプリングの弾力を
付与したダイレクト型動弁装置において、前記ねじ孔と
アジャストボルトのねじ係合部間に軸方向すきまを形成
し、その軸方向すきまを、前記カムに形成されたランプ
の高さより小さく、シリンダヘッドとバルブの熱膨張差
を吸収できる大きさとしたことを特徴とするダイレクト
型動弁装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31534897A JPH11148320A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | ダイレクト型動弁装置 |
US09/190,282 US6032630A (en) | 1997-11-17 | 1998-11-13 | Valve lifter |
DE19853055A DE19853055A1 (de) | 1997-11-17 | 1998-11-17 | Ventilheber |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31534897A JPH11148320A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | ダイレクト型動弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11148320A true JPH11148320A (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=18064339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31534897A Pending JPH11148320A (ja) | 1997-11-17 | 1997-11-17 | ダイレクト型動弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11148320A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-11-17 JP JP31534897A patent/JPH11148320A/ja active Pending
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