JPH11144740A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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- JPH11144740A JPH11144740A JP9305425A JP30542597A JPH11144740A JP H11144740 A JPH11144740 A JP H11144740A JP 9305425 A JP9305425 A JP 9305425A JP 30542597 A JP30542597 A JP 30542597A JP H11144740 A JPH11144740 A JP H11144740A
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Abstract
膜とガス拡散電極の接合体(MEA)内部の保水性を向
上させ正極で生成する水で高分子電解質を含水させるこ
とにより、無加湿のガスによる作動が可能なPEFCを
提供することを課題とする。 【解決手段】 導電性多孔質材料にフッ素樹脂を16〜
55重量%添加したガス拡散層を正極および負極のうち
少なくとも一方に適用することにより、ガス拡散を阻害
することなくMEA内部の保水性を向上させ、正極で生
成する水で高分子電解質を含水させることが可能とな
り、無加湿のガスにより作動するPEFCを実現する。
Description
素、あるいはメタノールまたは化石燃料からの改質水素
などの還元剤を用い、空気や酸素の酸化剤を反応ガスと
する固体高分子型燃料電池(以下PEFCとする)に関
するものであり、特に無加湿の反応ガスにより作動する
PEFCに関するものである。
とガス拡散電極との接合体(以下MEAとする)からな
り、図1に示すように正極4、負極5でそれぞれ(化
1),(化2)の反応が起こっている。
トンが高分子電解質膜1を介して正極へ移動する。高分
子電解質は十分に含水した状態でなければ高いイオン伝
導性を示さないので、乾燥を防ぐために一般的には加湿
器などを用いて常に反応ガスを加湿する必要がある。ま
た、高電流密度を得るために電極のガス拡散層2は高い
ガス透過性が必要とされる。そのため、ガスの拡散経路
が閉塞されないように過剰な水分をMEA外部に排出し
なければならない。たとえば、特開平6−295728
号公報ではフッ素樹脂により撥水処理を行ったポリアク
リロニトリルを原料とする炭素繊維からなる炭素紙をガ
ス拡散層に用いている。また、特開平7−134993
号公報では燃料極の拡散層は触媒層3側ほど疎水性が低
くなるように疎水性に傾斜を設け、正極の拡散層は触媒
層側ほど疎水性が高くなるように疎水性に傾斜を設けて
いる。この構造により燃料極側の高分子電解質の含水率
の低下を防ぎ、正極側の生成水により触媒層が濡れガス
の拡散経路を塞ぐ状態であるフラッディングを防いでい
る。
加湿されたガスによって作動するPEFCは、過剰な水
分はMEA外に排出するように設計されているため、無
加湿のガスを用いて作動させると高分子電解質膜および
触媒層中の高分子電解質が乾燥し、プロトンの移動が起
こりにくくなる。さらに、触媒層中の高分子電解質が収
縮し、白金触媒を被覆している面積すなわち反応面積が
減少し、その結果PEFCの内部抵抗が増大するため、
高い特性は得られない。また、無加湿のガスによるPE
FCの作動は加湿ガスによる作動とは異なり正極におけ
る生成水によるフラッディングは起こりにくいので、正
極で生成される水をMEA外部に排出することなくME
A内部に保持することが重要である。特開平7−134
993号公報による構造においても無加湿ガスによって
作動すると正極からの水分の蒸発が大きいため同様に内
部抵抗が増大する。
EA内部の保水性を向上させることにより、正極で生成
する水を用いて高分子電解質を含水させることを可能と
するものであり、その結果、無加湿のガスによりPEF
Cの作動が可能となる。以上のように、本発明は無加湿
ガスによる作動が可能なPEFCを提供することを目的
とする。
に本発明は、無加湿の空気または酸素と無加湿の水素ま
たは水素を含む改質ガスを用いて作動するPEFCにお
いて、導電性多孔質材料にフッ素樹脂を16〜55重量
%添加したガス拡散層を正極および負極のうち少なくと
も一方に用いることにより、ガス拡散を阻害することな
くMEA内部の保水性を向上させ、正極で生成する水で
高分子電解質を含水させることを可能とするものであ
る。
なく、またMEA内部の保水性に優れているため、正極
で生成する水で高分子電解質を含水させることができ、
無加湿ガスによる作動が可能なPEFCを得られる。
る。また、ガス拡散層は、直径が17〜90μmである
細孔の比容積が0.45〜1.25cm2/gである。
レンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を用い
る。
ロニトリルを原料とする炭素繊維からなる炭素紙を用い
る。
極のうち少なくとも一方に、有機溶媒に貴金属触媒を担
持した炭素粉末を分散させて分散液を得る工程と、前記
分散液と高分子電解質のアルコール溶液とを混合し高分
子電解質のコロイドを生成させるとともに前記コロイド
を前記炭素粉末に吸着させた混合液を得る工程と、この
混合液を上記ガス拡散層の片面に塗布する工程とにより
作製された電極を用いる。
は、高分子電解質膜の両側に正極および負極を配置し、
その正極および負極は触媒層とガス拡散層とからなり、
正極には無加湿の空気または酸素を、負極には無加湿の
水素または水素を含む改質ガスを供給して作動する固体
高分子型燃料電池において、前記正極および負極のうち
少なくとも一方のガス拡散層は導電性多孔質材料にフッ
素樹脂を16〜55重量%添加した固体高分子型燃料電
池であり、ガス拡散を阻害することなく、またMEA内
部の保水性に優れているため、正極で生成する水で高分
子電解質を含水させることができる、無加湿ガスによる
作動が可能なPEFCを得られる。
撥水性が低くなるため、正極の触媒層で生成、凝集した
水がガス拡散層を通り抜けMEA外部に排出されやすく
なる。その結果、MEAが乾燥し高分子電解質の含水率
が低下することにより、内部抵抗が低下し、電圧が低下
する。
層では撥水性が高くなりかつ気孔率が低下するため、ガ
ス拡散層がMEAの蓋のように作用し、液体となった水
はガス拡散層を通過しにくくなる。しかしながら、ガス
透過能も同様に低下するため、反応ガスの拡散律速とな
るり電圧が低下する。
なPEFCは、拡散層の撥水性とガス透過能のバランス
が重要であり、ガス拡散を阻害することなくガス拡散層
の撥水性を高め、MEA内部の保水性を高めるにはフッ
素樹脂を16〜55重量%添加すると効果がある。さら
に好ましくは、フッ素樹脂添加量が40〜50重量%で
ある。
の式で求められるものである。
率が45〜75体積%のとき、ガス拡散を阻害すること
なくガス拡散層の撥水性を高め、MEA内部の保水性を
高める効果があり、高性能なPEFCを得ることができ
る。さらに好ましくは、気孔率が50〜70体積%であ
る。
が17〜90μmの細孔の比容積が0.45〜1.25
cc/gのとき、ガス拡散を阻害することなくガス拡散
層の撥水性を高め、MEA内部の保水性を高める効果が
あり、高性能なPEFCを得ることができる。さらに好
ましくは、直径が17〜90μmの細孔の比容積が0.
55〜0.80cc/gである。
ロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体を
用いると、より高性能なPEFCを得ることができる。
リロニトリルを原料とする炭素繊維からなる炭素紙を用
いると、より高性能なPEFCを得ることができる。
うち少なくとも一方に、有機溶媒に貴金属触媒を担持し
た炭素粉末を分散させて分散液を得る工程と、前記分散
液と高分子電解質のアルコール溶液とを混合し高分子電
解質のコロイドを生成させるとともに前記コロイドを前
記炭素粉末に吸着させた混合液を得る工程と、この混合
液を上記ガス拡散層の片面に塗布する工程とによる滴下
法により作製された電極を用いる。
層における高分子電解質の分散性が異なり、PEFC特
性に影響を与える。本発明のフッ素樹脂添加率による効
果をより向上させるには上記滴下法が良い。滴下法では
高分子電解質が薄く、高分散に白金担持炭素粉末に吸着
するため、触媒層の高分子電解質のネットワークが全体
に網目状に発達している。無加湿ガスによるPEFCの
作動においては、このような触媒層の状態が触媒層に停
留している生成水を効率良く高分子電解質膜に戻す働き
をし、より高性能なPEFCを得ることができる。
れるPEFCについて説明する。 (実施の形態1)図2(a)に示すガス拡散電極作製方
法(以下含浸法とする)に従い、以下の様にMEAを作
製した。
TFEを添加することにより撥水処理した炭素微粉末と
混合した。この触媒用混合粉末をあらかじめテトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以
下FEPとする)を16〜55重量%溶着してなるポリ
アクリロニトリルを原料とする炭素繊維からなる炭素紙
の片面に散布し、340〜380℃,5〜20kgf/
cm2でホットプレスしてガス拡散電極を得た。
は、イソプロピルアルコール2mLあたりNafion
溶液0.05〜1.5gを混合した溶液をカーボンペー
パー側からポンプによって吸引した状態で塗布し乾燥す
る方法を用いた。
挟持しホットプレス機を用いて120〜170℃,50
kgf/cm2でホットプレスした。以上の工程により
得られたMEAはガス拡散を阻害することなく、またM
EA内部の保水性に優れているため、正極で生成する水
で高分子電解質を含水させることができる、無加湿ガス
による作動が可能なPEFCを得られる。
散電極作製方法(以下滴下法とする)に従い、以下の様
にMEAを作製した。
TFEを添加することにより撥水処理した炭素微粉末と
混合した。この触媒用混合粉末をn−酢酸ブチルに混合
し、白金触媒の分散液を得る。上記分散液をマグネティ
ックスターラーで撹拌しながら、高分子電解質のアルコ
ール溶液を滴下し、続いて超音波分散器を用いてペース
ト状にした。このペーストをあらかじめFEPを16〜
55重量%溶着してなるポリアクリロニトリルを原料と
する炭素繊維からなる炭素紙の片面に塗着した後、乾燥
してガス拡散電極を得た。上記ガス拡散電極2枚で高分
子電解質膜を挟持しホットプレス機を用いて120〜1
70℃,50kgf/cm2でホットプレスした。
散を阻害することなく、また(実施の形態1)に示した
PEFCより高分子電解質が触媒層中に薄く、高分散に
吸着しているため、MEA内部の保水性がより優れてい
る。その結果、正極で生成する水で高分子電解質をより
効率良く含水させることができる、無加湿ガスによる作
動が可能なPEFCを得られる。
い、FEP添加量を8〜60重量%のガス拡散層を作製
した。
とする炭素繊維からなる炭素紙として(株)東レ製のカ
ーボンペーパーを、ダイキン工業(株)の商品名“ND
−1”をイオン交換水で希釈したFEP分散液に浸漬
し、焼成することによりFEPをカーボンペーパーに溶
着させた。ND−1の希釈度を調整することにより表1
に示すFEP添加量を8〜60重量%のガス拡散層A〜
Fを作製した。
定し、FEP添加率とガス拡散層の圧力損失の関係を図
3に示した。その結果、FEP添加率が高くなるとガス
拡散層の圧力損失が増加した。
孔分布を水銀圧入法により測定した。
との関係を示した。その結果、FEP添加率が高くなる
と気孔率が低下し、細孔にFEPが充填していることが
わかる。
を示した。その結果、直径17〜90μmに大きなピー
クが見られ、このピークはFEP添加率の増加に伴って
細孔比容積が減少した。これにより、カーボンペーパー
において直径が17〜90μmの細孔が主であり、FE
Pはこの径の細孔に分布していることがわかった。
対する気孔率と、直径が17〜90μmの細孔比容積を
まとめたものを示す。
層A〜Fを用いて図2(a)の含浸法に従い、以下のよ
うにしてPEFCを作製した。
素粉末と、PTFEを25〜70重量%添加することに
よって撥水処理した炭素微粉末とを8:2〜5:5の範
囲で混合した。この触媒層用混合粉末を、実施例1のF
EP添加量が8〜60重量%のガス拡散層の片面に散布
し、340〜380℃,5〜20kgf/cm2でホッ
トプレスした。この電極への高分子電解質の添加は、イ
ソプロピルアルコール2mlあたり米国アルドリッチケ
ミカル社製の商品名“5% Nafion溶液”を0.
05〜1.5g混合した溶液をカーボンペーパー側から
ポンプによって吸引した状態で塗布し、乾燥する方法を
用いた。上記電極2枚で高分子電解質膜としての米国デ
ュポン社製のNafion112を挟持し、ホットプレ
ス機を用いて120〜170℃,50kgf/cm2で
ホットプレスした。白金および高分子電解質の添加量
は、両極とも見かけ電極面積当たりそれぞれ0.5mg
/cm2および1.0mg/cm2である。このMEAを
用いて構成したPEFCを電池A〜Fとする。
層A〜Fを用いて図2(b)の含浸法に従い、以下のよ
うにしてPEFCを作製した。
素粉末と、PTFEを25〜70重量%添加することに
よって撥水処理した炭素微粉末とを8:2〜5:5の範
囲で混合した。この触媒層用混合粉末を、n−酢酸ブチ
ルに白金とn−酢酸ブチルの重量比が1:120となる
ように混合し、白金触媒の分散液を得る。上記分散液を
マグネティックスターラーで撹拌しながら、高分子電解
質のアルコール溶液を白金量と高分子電解質量が1:2
となるまで滴下し、続いて超音波分散器を用いてペース
ト状にした。高分子電解質のアルコール溶液は米国アル
ドリッチケミカル社製の商品名“5% Nafion溶
液”を用いた。このペーストを上記のFEP添加量が1
6重量%のガス拡散層の片面に塗着した後、乾燥してガ
ス拡散電極を得た。上記電極2枚で高分子電解質膜とし
ての米国デュポン社製のNafion112を挟持し、
ホットプレス機を用いて120〜170℃,50kgf
/cm2でホットプレスした。白金および高分子電解質
の添加量は、両極とも見かけ電極面積当たりそれぞれ
0.5mg/cm2および1.0mg/cm2である。こ
のMEAを用いて構成したPEFCを電池a〜fとす
る。
A〜Fと、実施例2の滴下法により作製した電池a〜f
の負極に水素ガスを、正極に空気を共に無加湿で供給
し、0.2A/cm2の定電流放電を行った。
A〜Fおよび電池a〜fの電流値0.2A/cm2での
電圧の関係を示した。その結果、実施例2の含浸法によ
り作製した電池A〜Fにおいて、FEP添加率が16〜
55重量%で電圧が0.4V以上となり、特に40〜5
0重量%で高い電圧を示した。また、FEP添加率が8
重量%および60重量%では電池電圧が100mV以下
と著しく低くなった。一方、実施例3の滴下法により作
製した電池a〜fにおいて、FEP添加率が16〜55
重量%で電圧が0.5V以上となり、特に40〜50重
量%で高い電圧を示した。またFEP添加率が8重量%
および60重量%では電池電圧が150mVと著しく低
くなった。含浸法、滴下法のどちらの作製方法で作製し
た電池においても、FEP添加率に対し電池電圧は同様
の挙動を示したが、滴下法で作製した電池の方がそれぞ
れのFEP添加率で50〜100mV高い電圧を示して
いる。
の内部抵抗の関係を示した。含浸法、滴下法のどちらの
作製方法で作製した電池においても、FEP添加率が増
加すると電池の内部抵抗は減少した。特にFEP添加率
が8重量%から16重量%に増加するとき、抵抗値の減
少が大きい。また含浸法で作製した電池の内部抵抗は、
FEP添加率全域に渡って滴下法で作製した電池の内部
抵抗より高くなった。
増加していることから、ガス拡散層のガス透過性が低
下、すなわちガスが拡散しにくくなると考えられる。こ
の圧力損失の増加は気孔率の低下、すなわちFEPのガ
ス拡散層の細孔への充填によるものと考えられる。ま
た、ガス拡散層は直径17〜90μmの細孔が主であ
り、FEP添加率が上がると直径17〜90μmの細孔
の比容積が減少していることから、ガスはこの直径の細
孔によって供給され、FEPはこの径の細孔に充填され
ると考えられる。
拡散層は、FEP添加率が少なく撥水性が低いため、正
極の触媒層で生成、凝集した水がガス拡散層を通り抜け
MEA外部に排出され易い。その結果、MEAが乾燥し
て高分子電解質の含水率が低下し、イオン伝導性が低下
して、PEFCの内部抵抗が増加したと考えられる。こ
の内部抵抗の増加により電圧が低下したと考えられる。
散層では撥水性が高くかつ気孔率が低いため、ガス拡散
層が蓋のように作用し、液体となった水はガス拡散層を
通過しにくい。すなわち正極の触媒層で生成、凝集した
水はMEA外部に排出されにくい。その結果、正極触媒
層中の高分子電解質を介して高分子電解質膜および燃料
極触媒層中の高分子電解質に供給でき、MEAの保水性
は高いと考えられる。そのため高分子電解質の含水率が
高く、イオン伝導度が高くなるのでFEP添加率が高い
とPEFCの内部抵抗が低くなると考えられる。しか
し、ガス透過能が低すぎるため、反応ガスの拡散律速に
より電圧が低下したと考えられる。
ガス拡散層を用いた電池では、反応ガスの供給および生
成水による加湿が十分であるため、高い電圧を示したと
考えられる。
の違いはその触媒層における高分子電解質の分散性によ
るものと考えられる。含浸法の電池に対して滴下法の電
池の方が高分子電解質が薄く、高分散に白金担持炭素粉
末に吸着するため、触媒層の高分子電解質のネットワー
クが発達している。無加湿ガスによるPEFCの作動に
おいては、このような触媒層の状態が触媒層に滞留して
いる生成水を効率よく高分子電解質膜に戻す働きをして
いると考えられる。
て高性能なPEFCを作製するには、拡散層の撥水性と
ガス透過能のバランスが重要であり、ガス拡散を阻害す
ることなくガス拡散層の撥水性を高め、MEA内部の保
水性を高めるにはFEP添加量が16〜55重量%のと
き、あるいは撥水処理を施したガス拡散層の気孔率が4
5〜75体積%のとき、あるいは撥水処理を施したガス
拡散層の直径が17〜90μmの細孔の比容積が0.4
5〜1.25cc/gのとき効果があったが、特にFE
P添加量が40〜50重量%のとき、あるいは撥水処理
を施したガス拡散層の気孔率が50〜70体積%のと
き、あるいは撥水処理を施したガス拡散層の細孔径が1
7〜90μmの細孔比容積が0.55〜0.80cc/
gのときその効果が顕著であった。加えて滴下法により
ガス拡散電極を作製することにより、触媒層中の高分子
電解質が薄く高分散に吸着し、無加湿ガスによる作動に
おいてより高性能なPEFCを得ることができる。
Pを用いたが、他の撥水性を有するフッ素樹脂、例えば
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テト
ラフルオロエチレン−エチレン共重合体などを用いても
同様の効果が得られる。
子電解質、有機溶媒から成るペーストを調製し、撥水処
理を施したカーボンペーパーに塗布、乾燥しガス拡散電
極としたが、本発明は製造方法に関わらず、少なくとも
貴金属触媒、高分子電解質を含むガス拡散電極全般に適
用できるものである。
料としてポリアクリロニトリルを材料とする炭素繊維か
らなる炭素紙を用いたが、例えばカーボンクロス、セル
ロース系の炭素紙など多孔質導電材全般に適用できるも
のである。
してパーフルオロカーボンスルフォン酸樹脂を用いた
が、パーフルオロカーボン酸樹脂、スチレン−ジビニル
ベンゼンスルフォン酸樹脂、スチレン−ブタジエンスル
フォン酸樹脂等のカチオン交換樹脂全般に適用できるも
のである。
を阻害することなく、MEA内部の保水性を向上させ正
極で生成する水で高分子電解質を含水させることによ
り、無加湿作動に適したPEFC用電極、およびPEF
Cを得ることができる。
図 (b)滴下法によるガス拡散層の作製法を示す図
示す図
す図
を示す図
/cm2での電圧の関係を示す図
/cm2での抵抗の関係を示す図
Claims (6)
- 【請求項1】 高分子電解質膜の両側に触媒層とガス拡
散層とからなる正極および負極を配置し、前記正極には
無加湿の空気または酸素を、負極には無加湿の水素また
は水素を含む改質ガスを供給して作動する固体高分子型
燃料電池において、前記正極および負極のうち少なくと
も一方のガス拡散層は導電性多孔質材料にフッ素樹脂を
16〜55重量%添加したことを特徴とする固体高分子
型燃料電池。 - 【請求項2】 前記ガス拡散層の気孔率が45〜75%
である請求項1記載の固体高分子型燃料電池。 - 【請求項3】 前記ガス拡散層は直径が17〜90μm
である細孔の比容積が0.45〜1.25cm2/gで
ある請求項1記載の固体高分子型燃料電池。 - 【請求項4】 前記フッ素樹脂がテトラフルオロエチレ
ンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体である請求
項1記載の固体高分子型燃料電池。 - 【請求項5】 前記導電性多孔質材料がポリアクリロニ
トリルを原料とする炭素繊維からなる炭素紙である請求
項1記載の固体高分子型燃料電池。 - 【請求項6】 前記正極および負極のうち少なくとも一
方が、有機溶媒に貴金属触媒を担持した炭素粉末を分散
させて分散液を得る工程と、前記分散液と高分子電解質
のアルコール溶液とを混合し高分子電解質のコロイドを
生成させるとともに前記コロイドを前記炭素粉末に吸着
させた混合液を得る工程と、この混合液を上記ガス拡散
層の片面に塗布する工程とにより作製された電極である
請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
Priority Applications (5)
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