JPH111417A - 染毛用組成物 - Google Patents
染毛用組成物Info
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Abstract
脂肪酸、不飽和脂肪族アルコール及びそれらの誘導体か
ら選ばれる1種又は2種以上とを含有してなることを特
徴とする染毛用組成物。 【効果】 本発明によれば、本発明の組成物を毛髪に塗
布することにより、ラッカーゼの添加濃度を少なくする
ことができ、かつ従来の酸化型染毛剤の問題点であった
毛髪への悪影響を与えることなく、頭髪を十分に染め上
げることができる染毛用組成物が提供される。
Description
ける毛髪へのダメージが少なく、且つ頭髪を有効に染め
ることのできる染毛用組成物に関するものである。
とを含有し、これらを使用時に反応させ頭髪に塗布し頭
髪を染毛するものである。また、染毛の色合いを微妙に
調節するための色調調整剤、いわゆるカップラー成分を
更に含有する場合もある。
われてきた。しかしながら、この過酸化水素は毛髪に対
して損傷を与えることが知られており、消費者の不満点
として毛髪へのダメージがクローズアップされている。
へのダメージを軽減する試みが多くなされてきた。その
1つの試みとして酸化酵素を過酸化水素の代わりに用い
る技術が提案されている。そのような技術の例として
は、酸化酵素としてパーオキシダーゼを用いるもの(特
開昭47ー10400号公報、特開昭53ー32132
号公報)、ラッカーゼを用いるもの(米国特許第325
1742号、特開平6ー172145号公報)、ウリカ
ーゼを用いるもの(特開昭63ー246313号公報)
等が知られている。しかしながら、これら提案されてい
る多くの技術の内、パーオキシダーゼを用いる場合に
は、酵素の特性から、染毛系に過酸化水素を添加しなけ
ればならず、またウリカーゼを用いる場合にも、酵素反
応により生じる過酸化水素を有効に利用して染毛するこ
とから、根本的には過酸化水素による障害の排除を解決
していない。
に過酸化水素を用いないことから毛髪へのダメージが少
ないことが期待されるが、有効な染毛効果を得るために
は多量の酵素の添加を必要としていた。
カーゼの作用を活性化する化合物を同時に使用すること
により、染毛剤でのラッカーゼ使用量を低減化し、使用
時における毛髪への損傷性が低減した染毛用組成物を提
供することを目的とする。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪族アルコールやそれらの
誘導体(例えばエステル体、アミン体等)がラッカーゼ
の作用を有意に活性化することを知見し、本発明をなす
に至った。
と、及び不飽和脂肪酸、不飽和脂肪族アルコール及びそ
れらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上とを含有し
てなることを特徴とする染毛用組成物を提供する。
の染毛用組成物は、酸化剤としてラッカーゼを使用す
る。ここで本発明で用いるラッカーゼは、E.C.1.
10.3.2に分類される酵素である。代表的な反応事
例としては、漆樹液中のラッカーゼによってウルシオー
ルが酸化され、漆が形成されることが知られている。ラ
ッカーゼは漆樹液以外にも、多くの植物、微生物に存在
し、芳香族系化合物の酸化反応を触媒する酵素であり、
本発明においてはその起源に関わりなく使用することが
できる。
成物への配合量としては、組成物の形態、使用頻度、処
理時間、酵素剤の力価にもよるが、通常は0.0005
〜1重量%(以下%と略す)、好ましくは0.005〜
0.5%配合するのが良い。0.0005%未満では充
分な効果が得られず、また1%を超えて配合しても添加
量の増加に見合った効果の上昇が見られない。
としては、ラッカーゼにより発色反応を示す成分の中か
ら任意に選択することができる。そのような化合物の例
としては、まず酸化染料、代表的にはパラフェニレンジ
アミン、パラアミノフェノール、トルエン−2,5−ジ
アミン、トルエン−3,4−ジアミン等が挙げられる。
また、これらの化合物が塩酸,硫酸,酢酸との間で形成
した塩類も用いることができる。更に上記のような通常
用いられている酸化染料の他にも3,4−ジアミノベン
ズヒドラジド、3,5−ジアミノベンズヒドラジド、3
−ヒドロキシチラミン、カテキン等のラッカーゼによる
発色性が見られる化合物も用いることができる。通常の
酸化染料が感作性を有し、人体への悪影響が懸念される
のに対し、これらの成分には感作性が見られないことか
ら、安全性の面で特に有効である。
配合することができ、これにより顕色物質単一では成し
得なかった微妙な色合いの違いを達成することができ
る。本発明において用いられるカップラー成分は、用い
る顕色物質にもよるが、通常の酸化型染毛剤において用
いられる成分を使用することができる。
ップラー成分の製剤への配合濃度としては、使用頻度、
製剤の形態により異なるが、通常は0.01〜10%、
好ましくは0.1〜5%配合するのが良い。
用を活性化するために不飽和脂肪酸、不飽和脂肪族アル
コール、これらの誘導体の1種又は2種以上を使用す
る。これらの成分として代表的なものを挙げれば、不飽
和脂肪酸としてパルミトレイン酸(炭素数16:不飽和
結合数1、以下左記内容を16:1として示す)、オレ
イン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、リノレ
ン酸(18:3)、アラキドン酸(20:4)などが挙
げられる。また、不飽和脂肪族アルコールとしてオレイ
ルアルコールなどが挙げられる。更にこれらの誘導体と
しては、これら不飽和脂肪酸の低級アルコールエステ
ル、不飽和脂肪族アルコールの低級カルボン酸エステ
ル、モノ又はジアルカノールアミドなどのエステル体、
アミン体等が例示され、具体的には、オレイン酸エチ
ル、リノール酸イソプロピル、リシノレイン酸グリセリ
ル、リノール酸ジエタノールアミド等が挙げられる。こ
れらの化合物は何れも工業原料として利用可能なもので
ある。これらのうち不飽和脂肪酸及び不飽和脂肪族アル
コールが好ましい。
ル、それらの誘導体の組成物への配合濃度としては、通
常は0.0001〜1%、好ましくは0.005〜0.
1%配合するのが良い。0.0001%未満では十分な
効果が得られず、また1%を超えて配合しても添加量の
増加に見合った効果の上昇が見られない場合がある。
の化粧料に用いられる油分、界面活性剤、保湿剤、低級
アルコール、増粘剤、酸化防止剤、キレート剤、使用感
付与剤、pH調整剤、防腐剤、香料等の原料も配合可能
である。
な限り任意の形態をとることができる。具体的にはヘア
クリーム、乳液、ゲル化製剤、泡状製剤等の形態として
広く用いることができる。さらに液状形態のものは通常
の噴射剤、炭酸ガス、LPGなどと併用し、耐圧容器に
充填することもできる。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限
定されるものではない。
のラッカーゼ活性化作用を、顕色物質の色素生成能を指
標として検討を行った。即ち、表1に示した反応液を調
製し、30℃、15分間ラッカーゼ反応を行った。反応
終了後、反応液の色素生成量を分光光度計を用いて測定
し、吸光度としてあらわした。
そのエステルを加えた反応系ではラッカーゼによる色素
生成反応を活性化し、色素生成量が高まった。また、不
飽和結合を分子内に持たない脂肪酸としてステアリン酸
(18:0)を検討したが、ラッカーゼの作用を高める
効果は見られず、ラッカーゼの活性化作用が、本発明で
示した不飽和脂肪酸あるいは該構造を有する化合物に特
有の効果であることがわかった。
肪酸及び不飽和脂肪族アルコールの染毛過程における効
果を、ラッカーゼと顕色物質を用いて毛髪を処理するこ
とにより検討した。即ち、表2に示す組成の染毛用組成
物を常法により調製し、重さ0.5g、長さ10cmの
ヒト白髪を各染毛用組成物に浴比40で30℃、30分
間浸漬した。
シャンプー処理を施し、風乾した。次に色差計を用いて
色差(ΔE)の測定を行い、これを染毛効果の指標と
し、以下の基準から判定した。結果を表2に合わせ示し
た。
合物を配合した実施例の方が、比較例に比べ高い染毛効
果を示しており、ラッカーゼの作用を活性化した結果が
得られた。
したヘアゲルタイプの実施例及び比較例の染毛用組成物
を常法により調製し、染毛効果及び毛髪に与える影響を
比較した。即ち、表3に示す組成の染毛用組成物を常法
により調製し、重さ0.5g、長さ10cmのヒト白髪
に1gの各染毛用組成物を塗布し、30℃で30分間放
置した。
シャンプー処理を施し、風乾した。次に色差計を用いて
色差(ΔE)の測定を行い、上記の判定基準に従って染
毛効果の判定を行った。また、毛髪に与える影響は次の
判定基準により判定した。結果は表3に合わせ示した。
ッカーゼ添加濃度ではあまり染毛効果が得られないが、
本発明で示した化合物を配合した場合において、有効な
染毛効果が得られ、本発明によりラッカーゼ添加濃度の
低減化が図れることがわかった。また、毛髪に与える影
響についても、従来の酸化型染毛剤において用いられる
過酸化水素では毛髪にダメージがあるのに対し、ラッカ
ーゼを使用する場合にはそのダメージが見られず、本発
明で示した化合物を配合した場合においても毛髪への影
響が少ないことがわかった。
を調製し、その評価を行ったところ、優れた均一性のあ
る茶褐色の色調を有した良好な染毛効果が得られた。噴
射剤として液化石油ガスを用い、原液:噴射剤=9:1
とした。 <原液組成> 配合量(%) ラッカーゼ(380単位/mg) 0.5 パラアミノフェノール 1.0 レゾルシン 0.03 メチルポリシロキサン(重量平均分子量10万) 4.5 メチルポリシロキサン(30cs) 2.5 POE(30)ステアリルエーテル 0.4 ユカフォーマー301 0.9 リノール酸 0.05 エタノール 15.0 精製水 残部 計 100.0
に塗布することにより、ラッカーゼの添加濃度を少なく
することができ、かつ従来の酸化型染毛剤の問題点であ
った毛髪への悪影響を与えることなく、頭髪を十分に染
め上げることができる染毛用組成物が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 ラッカーゼと、顕色物質と、及び不飽和
脂肪酸、不飽和脂肪族アルコール及びそれらの誘導体か
ら選ばれる1種又は2種以上とを含有してなることを特
徴とする染毛用組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP16944597A JP3796557B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 染毛用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16944597A JP3796557B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 染毛用組成物 |
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JP3796557B2 JP3796557B2 (ja) | 2006-07-12 |
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Family Applications (1)
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JP16944597A Expired - Fee Related JP3796557B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 染毛用組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3796557B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11139945A (ja) * | 1997-11-06 | 1999-05-25 | Hoyu Co Ltd | エアゾール式泡沫状酸化染毛剤組成物 |
JP2001064133A (ja) * | 1999-06-22 | 2001-03-13 | Lion Corp | 染毛剤組成物 |
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-
1997
- 1997-06-11 JP JP16944597A patent/JP3796557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2001000144A3 (en) * | 1999-06-30 | 2001-07-05 | Lion Corp | Hair composition comprising an oxidase and cyclodextrin |
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