JPH11141039A - 緩衝材付き遮音床構造 - Google Patents
緩衝材付き遮音床構造Info
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- JPH11141039A JPH11141039A JP31195597A JP31195597A JPH11141039A JP H11141039 A JPH11141039 A JP H11141039A JP 31195597 A JP31195597 A JP 31195597A JP 31195597 A JP31195597 A JP 31195597A JP H11141039 A JPH11141039 A JP H11141039A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の木造建築物などの床構造の特性である床
衝撃音の遮断性能が低いという欠点を改善し、従来の施
工法を大きく変えることなく、床衝撃音の遮断性能に優
れた床構造を提供することを目的とする。 【解決手段】床下地２の上に、合成ゴム、再生ゴム、ポ
リエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、或いは、
硬質ポルレタンフォームから製造された共振周波数２０
Ｈｚ以上で１００Ｈｚ以下の緩衝材３を敷設し、更にそ
の緩衝材３の上に質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材４
を敷設し、相互の材料を接着固定または、木ねじ５，７
等で貫通固定したことを特長とする建築物の緩衝材付き
遮音床構造である。
衝撃音の遮断性能が低いという欠点を改善し、従来の施
工法を大きく変えることなく、床衝撃音の遮断性能に優
れた床構造を提供することを目的とする。 【解決手段】床下地２の上に、合成ゴム、再生ゴム、ポ
リエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、或いは、
硬質ポルレタンフォームから製造された共振周波数２０
Ｈｚ以上で１００Ｈｚ以下の緩衝材３を敷設し、更にそ
の緩衝材３の上に質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材４
を敷設し、相互の材料を接着固定または、木ねじ５，７
等で貫通固定したことを特長とする建築物の緩衝材付き
遮音床構造である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の遮音性に富
む床構造に係り、特に木造建築物や低層鉄骨構造の建築
物で根太床とした２階以上の階の床構造に関するもので
ある。更には遮音性を求められる住宅、共同住宅の建築
物に有効利用することが出来る緩衝材付きの遮音性の高
い床構造に関するものである。
む床構造に係り、特に木造建築物や低層鉄骨構造の建築
物で根太床とした２階以上の階の床構造に関するもので
ある。更には遮音性を求められる住宅、共同住宅の建築
物に有効利用することが出来る緩衝材付きの遮音性の高
い床構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】木造建築物や、低層鉄骨構造の建築物で
根太床構造とした従来の一般的な床構造は、図３に例示
するように、梁５１上に組まれた根太５２に直接構造用
合板や構造用パネルなどからなる床板５３を張り、その
床板５３上に木質系フローリング材などの床表面材５４
を敷設して仕上げる構造が知られている。
根太床構造とした従来の一般的な床構造は、図３に例示
するように、梁５１上に組まれた根太５２に直接構造用
合板や構造用パネルなどからなる床板５３を張り、その
床板５３上に木質系フローリング材などの床表面材５４
を敷設して仕上げる構造が知られている。
【０００３】しかし、従来の図３に例示するような床構
造は、床表面材５４が単なる木質系フローリング材等の
床表面材７で構成されているので、ＪＩＳＡ１４１８に
規定される軽量並びに重量床衝撃音への配慮がされてい
ない床構造となり、従って音響的に粗悪な環境下になる
問題があった。
造は、床表面材５４が単なる木質系フローリング材等の
床表面材７で構成されているので、ＪＩＳＡ１４１８に
規定される軽量並びに重量床衝撃音への配慮がされてい
ない床構造となり、従って音響的に粗悪な環境下になる
問題があった。
【０００４】また、例えば特開昭６０−１５６８６１号
公報に示す如く、木質系フローリング材の裏面にゴムシ
ートを接着させた床表面材（図示せず）を使用した床構
造の技術も知られている。
公報に示す如く、木質系フローリング材の裏面にゴムシ
ートを接着させた床表面材（図示せず）を使用した床構
造の技術も知られている。
【０００５】しかし、この技術に係る床構造の場合に
も、木質系フローリング材の裏面にゴムシートを接着さ
せた床表面材を使用した床構造であるに過ぎないので、
軽量な床衝撃音の低減は可能であるが、重量の床衝撃音
を低減することが出来ない問題があった。
も、木質系フローリング材の裏面にゴムシートを接着さ
せた床表面材を使用した床構造であるに過ぎないので、
軽量な床衝撃音の低減は可能であるが、重量の床衝撃音
を低減することが出来ない問題があった。
【０００６】最近になって、木造建築物の床衝撃音の遮
断性能を向上させる目的で、住宅金融公庫の木造住宅
（共同住宅）特記仕様書の界床仕様に規定されるような
図４に示す床構造が開発されている。
断性能を向上させる目的で、住宅金融公庫の木造住宅
（共同住宅）特記仕様書の界床仕様に規定されるような
図４に示す床構造が開発されている。
【０００７】この床構造は梁（図示せず）の上に組まれ
た根太５２に構造用合板や構造用パネル等よりなる床板
５３を張り、その上にモルタル、石膏系セルフレベリン
グ材または、軽量気泡コンクリート板（ＡＬＣパネル）
からなる床下地材５５を敷設させる構造である。また、
この技術に於いては、界床仕様では天井は吊り天井とし
ている。即ち、吊り木受け５６を掛け渡し、これから吊
り木５７をもって野縁５８を吊り下げる。野縁５８に天
井材５９を取り付け、その天井材５９の裏面には吸音材
６０を敷設する構造である。
た根太５２に構造用合板や構造用パネル等よりなる床板
５３を張り、その上にモルタル、石膏系セルフレベリン
グ材または、軽量気泡コンクリート板（ＡＬＣパネル）
からなる床下地材５５を敷設させる構造である。また、
この技術に於いては、界床仕様では天井は吊り天井とし
ている。即ち、吊り木受け５６を掛け渡し、これから吊
り木５７をもって野縁５８を吊り下げる。野縁５８に天
井材５９を取り付け、その天井材５９の裏面には吸音材
６０を敷設する構造である。
【０００８】更に、前述の公知技術の他に、構造系の異
なる鉄筋コンクリート造などで、浮き床用ロックウール
緩衝材や、浮き床用グラスウール緩衝材を鉄筋コンクリ
ート造の床体の上に敷設し、防水層を設けた上でモルタ
ルなどの湿式材料を打設した浮き床構造も公知である。
なる鉄筋コンクリート造などで、浮き床用ロックウール
緩衝材や、浮き床用グラスウール緩衝材を鉄筋コンクリ
ート造の床体の上に敷設し、防水層を設けた上でモルタ
ルなどの湿式材料を打設した浮き床構造も公知である。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前述の住宅
金融公庫の木造住宅（共同住宅）の特記仕様書で規定さ
れる床構造に於いては、構造用合板等よりなる床板５３
にＡＬＣパネル等よりなる床下地材５５を敷設させた構
造であるので、重量床衝撃音遮断性能の向上効果が少な
いという問題点があった。また、軽量床衝撃音には効果
が無く別途限定された床表面材を用いなければならない
という問題点があった。
金融公庫の木造住宅（共同住宅）の特記仕様書で規定さ
れる床構造に於いては、構造用合板等よりなる床板５３
にＡＬＣパネル等よりなる床下地材５５を敷設させた構
造であるので、重量床衝撃音遮断性能の向上効果が少な
いという問題点があった。また、軽量床衝撃音には効果
が無く別途限定された床表面材を用いなければならない
という問題点があった。
【００１０】更に、前述の構造系の異なる鉄筋コンクリ
ート造等で、浮き床用ロックウール等の緩衝材を鉄筋コ
ンンクリート造の床体の上に敷設し、モルタル等の湿式
材料を打設した浮き床構造は、緩衝材の上部に載荷され
た湿式材料が圧密沈下したり、或いは作業が省力的でな
く、工期も長くなる等の問題があった。また、この問題
を解決するために、湿式材料に替えて乾式構造の板材を
用いると今度は載荷した場合に目地部に違いが発生する
問題があった。
ート造等で、浮き床用ロックウール等の緩衝材を鉄筋コ
ンンクリート造の床体の上に敷設し、モルタル等の湿式
材料を打設した浮き床構造は、緩衝材の上部に載荷され
た湿式材料が圧密沈下したり、或いは作業が省力的でな
く、工期も長くなる等の問題があった。また、この問題
を解決するために、湿式材料に替えて乾式構造の板材を
用いると今度は載荷した場合に目地部に違いが発生する
問題があった。
【００１１】本発明の目的は、従来の木造建築物などの
床構造の特性である床衝撃音の遮断性能が低いという欠
点を改善し、従来の施工法を大きく変えることなく、軽
量並びに、重量床衝撃音の遮断性能に優れた床構造を提
供することを目的とするものである。
床構造の特性である床衝撃音の遮断性能が低いという欠
点を改善し、従来の施工法を大きく変えることなく、軽
量並びに、重量床衝撃音の遮断性能に優れた床構造を提
供することを目的とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明に係る緩衝材付き
遮音床構造は、前述の従来の問題点を根本的に改善した
全く新しい発明であって、その第１発明の要旨は、床下
地板の上に合成ゴム、再生ゴム、ポリエチレンフォー
ム、ポリスチレンフォーム或いは硬質ポリウレタンフォ
ーム等からなる共振波周波数が２０ＨZ 乃至１００ＨZ
の緩衝材を敷設し、更にその緩衝材の上に質量１５ｋｇ
／ｍ2 以上の床下地材を敷設し、これ等の床下地板、緩
衝材及び床下地材を相互に接着固定または釘、ネジ等で
貫通固定して構成したことを特徴とする緩衝材付き遮音
床構造である。
遮音床構造は、前述の従来の問題点を根本的に改善した
全く新しい発明であって、その第１発明の要旨は、床下
地板の上に合成ゴム、再生ゴム、ポリエチレンフォー
ム、ポリスチレンフォーム或いは硬質ポリウレタンフォ
ーム等からなる共振波周波数が２０ＨZ 乃至１００ＨZ
の緩衝材を敷設し、更にその緩衝材の上に質量１５ｋｇ
／ｍ2 以上の床下地材を敷設し、これ等の床下地板、緩
衝材及び床下地材を相互に接着固定または釘、ネジ等で
貫通固定して構成したことを特徴とする緩衝材付き遮音
床構造である。
【００１３】ゴムなどの緩衝材を用いれば、床衝撃音の
ような衝撃の振動減衰に効果のあることは言うまでもな
い。しかし、木造建築物や、根太床構造の低層鉄骨構造
の建築物の床構造において、根太と床板との間に緩衝材
を用いれば、相互が構造的に分離し地震などで発生する
水平力の伝達が好ましくない構造となる。また、床板の
上に緩衝材を用いても、その上に木質系フローリングの
ような質量１５ｋｇ／ｍ2 以下の床表面材を設置しては
重量床衝撃音の低減効果は得られない。
ような衝撃の振動減衰に効果のあることは言うまでもな
い。しかし、木造建築物や、根太床構造の低層鉄骨構造
の建築物の床構造において、根太と床板との間に緩衝材
を用いれば、相互が構造的に分離し地震などで発生する
水平力の伝達が好ましくない構造となる。また、床板の
上に緩衝材を用いても、その上に木質系フローリングの
ような質量１５ｋｇ／ｍ2 以下の床表面材を設置しては
重量床衝撃音の低減効果は得られない。
【００１４】本発明は従来の根太組みされた床板の上
に、上記した材料を限定することにより重量及び軽量の
床衝撃音の遮断性能に優れ、地震などで発生する水平力
の伝達にも好ましい床構造を完成したものである。
に、上記した材料を限定することにより重量及び軽量の
床衝撃音の遮断性能に優れ、地震などで発生する水平力
の伝達にも好ましい床構造を完成したものである。
【００１５】ここで、根太の上に張る床下地板は従来一
般に用いられているもの、中でも構造用合板や構造用パ
ネルおよび、パーティクルボードが挙げられる。床下地
材が乾式材の場合は、緩衝材と床下地材とを予め、工場
などで接着剤などを用いて複合しておくのも好ましい施
工形態として挙げられる。
般に用いられているもの、中でも構造用合板や構造用パ
ネルおよび、パーティクルボードが挙げられる。床下地
材が乾式材の場合は、緩衝材と床下地材とを予め、工場
などで接着剤などを用いて複合しておくのも好ましい施
工形態として挙げられる。
【００１６】本発明の第２発明の要旨は、前記質量１５
ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材が、軽量気泡コンリート板、
木片セメント板、窯業系サイテング、繊維強化セメント
板、パーティクルボード或いは石膏ボード等の板状材よ
り構成されていることを特徴とする第１発明の緩衝材付
き遮音床構造である。
ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材が、軽量気泡コンリート板、
木片セメント板、窯業系サイテング、繊維強化セメント
板、パーティクルボード或いは石膏ボード等の板状材よ
り構成されていることを特徴とする第１発明の緩衝材付
き遮音床構造である。
【００１７】前述の本発明の第２発明のように、質量１
５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてＡＬＣパネル、木片
セメント板、窯業系サイディング、繊維強化セメント
板、パーティクルボード、石膏ボード等の板状材を使用
した場合には、施工が容易であり特に重量床衝撃音の低
減効果を得ることが出来る。
５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてＡＬＣパネル、木片
セメント板、窯業系サイディング、繊維強化セメント
板、パーティクルボード、石膏ボード等の板状材を使用
した場合には、施工が容易であり特に重量床衝撃音の低
減効果を得ることが出来る。
【００１８】本発明の第３発明の要旨は、前記質量１５
ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材が、モルタル、シンダーコン
クリート或いは石膏系セルフレベリング材等の湿式材よ
り構成されていることを特徴とする第１発明の緩衝材付
き遮音床構造である。
ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材が、モルタル、シンダーコン
クリート或いは石膏系セルフレベリング材等の湿式材よ
り構成されていることを特徴とする第１発明の緩衝材付
き遮音床構造である。
【００１９】本発明に於いては、前述の第２発明のよう
に、質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてＡＬＣパ
ネル、木片セメント板、窯業系サイディング、繊維強化
セメント板、パーティクルボード、石膏ボード等の乾式
板状材を使用するのみでなく、第３発明のように、質量
１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてモルタル、シンダ
ーコンクリート、石膏系セルフレベリング材等の湿式床
下地材も用いることが出来、かつ前記乾式板状材を使用
した場合と同等の効果を得ることが出来る。
に、質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてＡＬＣパ
ネル、木片セメント板、窯業系サイディング、繊維強化
セメント板、パーティクルボード、石膏ボード等の乾式
板状材を使用するのみでなく、第３発明のように、質量
１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材としてモルタル、シンダ
ーコンクリート、石膏系セルフレベリング材等の湿式床
下地材も用いることが出来、かつ前記乾式板状材を使用
した場合と同等の効果を得ることが出来る。
【００２０】本発明でいう床構造とは、床を構成する主
要構造部を指し、この上には従来一般に用いられている
床表面材が施される。中でも緩衝材付きフローリングや
カーペット敷きなど軽量床衝撃音に効果のある表面材は
好適である。しかし、本発明の床構造の構成は緩衝材を
用いているので、一般木質系フローリングで仕上げても
従来の工法に比べ軽量床衝撃音に対し低減効果が得られ
る。また、天井材は別途施工するのが通常の使用形態で
ある。例えば、上述した界床仕様の吊り天井がある。
要構造部を指し、この上には従来一般に用いられている
床表面材が施される。中でも緩衝材付きフローリングや
カーペット敷きなど軽量床衝撃音に効果のある表面材は
好適である。しかし、本発明の床構造の構成は緩衝材を
用いているので、一般木質系フローリングで仕上げても
従来の工法に比べ軽量床衝撃音に対し低減効果が得られ
る。また、天井材は別途施工するのが通常の使用形態で
ある。例えば、上述した界床仕様の吊り天井がある。
【００２１】前述の従来技術である住宅金融公庫の木造
住宅（共同住宅）特記仕様書の界床仕様に規定される、
床上に組まれた根太に構造用合板や構造用パネルを張
り、その上に、モルタル、石膏系セルフレベリング材、
ＡＬＣパネル等を敷設させる構造では、重量床衝撃音性
能が１２５Ｈｚ以上の周波数帯域で、ＪＩＳＡ１４１９
ＮＩ規定される床衝撃音レベルに関する遮音性能が、概
ね６５等級であるのに対し、６３Ｈz では７０等級以上
になり全体としての評価を下げていた。
住宅（共同住宅）特記仕様書の界床仕様に規定される、
床上に組まれた根太に構造用合板や構造用パネルを張
り、その上に、モルタル、石膏系セルフレベリング材、
ＡＬＣパネル等を敷設させる構造では、重量床衝撃音性
能が１２５Ｈｚ以上の周波数帯域で、ＪＩＳＡ１４１９
ＮＩ規定される床衝撃音レベルに関する遮音性能が、概
ね６５等級であるのに対し、６３Ｈz では７０等級以上
になり全体としての評価を下げていた。
【００２２】これに対して、本発明で用いる共振周波数
２０Ｈｚ乃至１００Ｈｚで好ましくは４０Ｈｚ以下の緩
衝材を用いれば、従来特に問題であった６３Ｈｚの低減
に有効であり、また、１２５Ｈｚ以上の周波数帯域での
低減にも効果がある。更に、上記構造では得られなかっ
た軽量床衝撃音の低減にも効果があることが明らかであ
る。
２０Ｈｚ乃至１００Ｈｚで好ましくは４０Ｈｚ以下の緩
衝材を用いれば、従来特に問題であった６３Ｈｚの低減
に有効であり、また、１２５Ｈｚ以上の周波数帯域での
低減にも効果がある。更に、上記構造では得られなかっ
た軽量床衝撃音の低減にも効果があることが明らかであ
る。
【００２３】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る緩衝材付き遮音
床構造の構成について一実施例を図により具体的に説明
すると、図１は本発明に係る遮音床構造の一部切欠き斜
視説明図、図２はその図１の遮音床構造の縦断面説明図
である。
床構造の構成について一実施例を図により具体的に説明
すると、図１は本発明に係る遮音床構造の一部切欠き斜
視説明図、図２はその図１の遮音床構造の縦断面説明図
である。
【００２４】図により本発明の遮音床構造について説明
すると、図１及び図２に於いて、１は木根太であって、
図示せざる木造梁上にこの木造梁と直交する方向に組付
けられている。該木根太１の上には構造用合板よりなる
床下地板２が敷設されて接着剤と釘とを併用することに
よって取付固定されている。
すると、図１及び図２に於いて、１は木根太であって、
図示せざる木造梁上にこの木造梁と直交する方向に組付
けられている。該木根太１の上には構造用合板よりなる
床下地板２が敷設されて接着剤と釘とを併用することに
よって取付固定されている。
【００２５】前記床下地板２の上にはゴムシートよりな
る緩衝材３が敷設されている。この緩衝材３は自動車タ
イヤを粉砕して得られるタイヤ粒子をウレタン樹脂で硬
化させた共振周波数３２Ｈｚ、面密度４．０ｋｇ／
ｍ2 、厚さ８ｍｍのゴムシートより形成されている。
る緩衝材３が敷設されている。この緩衝材３は自動車タ
イヤを粉砕して得られるタイヤ粒子をウレタン樹脂で硬
化させた共振周波数３２Ｈｚ、面密度４．０ｋｇ／
ｍ2 、厚さ８ｍｍのゴムシートより形成されている。
【００２６】また、緩衝材３の上にはＡＬＣパネルより
なる床下地材４が敷き並べられて積層されている。この
床下地材４は乾気状態の質量が約２２．０ｋｇ／ｍ2 の
メタルラスを内蔵した厚さ３６ｍｍのＡＬＣパネルの薄
板より形成されている。前述の緩衝材３及び床下地材４
は夫々木ねじ５で前記床下地板２に貫通固定されてい
る。
なる床下地材４が敷き並べられて積層されている。この
床下地材４は乾気状態の質量が約２２．０ｋｇ／ｍ2 の
メタルラスを内蔵した厚さ３６ｍｍのＡＬＣパネルの薄
板より形成されている。前述の緩衝材３及び床下地材４
は夫々木ねじ５で前記床下地板２に貫通固定されてい
る。
【００２７】前記床下地材４の表面には摩耗防止のため
に、厚さ９ｍｍの構造用合板６が敷設され、木ねじ７で
床下地板２に貫通固定されている。また、この構造用合
板６の表面には木質フローリングやカーペット等の床表
面仕上げ材８が敷設固定されている。
に、厚さ９ｍｍの構造用合板６が敷設され、木ねじ７で
床下地板２に貫通固定されている。また、この構造用合
板６の表面には木質フローリングやカーペット等の床表
面仕上げ材８が敷設固定されている。
【００２８】前述の実施例に於いては、緩衝材３として
ゴムシートを使用したが、この緩衝材３はゴムに限定さ
れるものではなく、共振波周波数２０Ｈｚ乃至１００Ｈ
ｚであればポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォー
ム或いは硬質ポリウレタンフォーム等の材料の使用が可
能である。
ゴムシートを使用したが、この緩衝材３はゴムに限定さ
れるものではなく、共振波周波数２０Ｈｚ乃至１００Ｈ
ｚであればポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォー
ム或いは硬質ポリウレタンフォーム等の材料の使用が可
能である。
【００２９】また、前述の実施例に於いては、床下地材
４としてＡＬＣパネルを使用したが、床下地材４はＡＬ
Ｃパネルに限定されるものではなく、質量１５ｋｇ／ｍ
2 以上のものであれば、木片セメント板、窯業系サイデ
ィング、繊維強化セメント板、パーティクルボード、或
いは石膏ボード等の乾燥された板状材を広く使用するこ
とが出来る。
４としてＡＬＣパネルを使用したが、床下地材４はＡＬ
Ｃパネルに限定されるものではなく、質量１５ｋｇ／ｍ
2 以上のものであれば、木片セメント板、窯業系サイデ
ィング、繊維強化セメント板、パーティクルボード、或
いは石膏ボード等の乾燥された板状材を広く使用するこ
とが出来る。
【００３０】更に、床下地材４は前述の乾式の板状材に
限定されるものではなく、モルタル、シンダーコンクリ
ート或いは石膏系セルフレベリング材等の湿式材であっ
て、質量が１５ｋｇ／ｍ2 以上のものであれば使用する
ことが出来る。
限定されるものではなく、モルタル、シンダーコンクリ
ート或いは石膏系セルフレベリング材等の湿式材であっ
て、質量が１５ｋｇ／ｍ2 以上のものであれば使用する
ことが出来る。
【００３１】前述の本発明に係る緩衝材付き遮音床構造
の床衝撃音レベルについて測定した結果は、次の通りで
ある。
の床衝撃音レベルについて測定した結果は、次の通りで
ある。
【００３２】即ち、図１及び図２に示す前述の床構成を
実大実験棟に施工し、ＪＩＳＡ１４１８に規定する床衝
撃音レベルを測定した。実験棟の詳細を示せば、枠組壁
工法の２階建て、平面寸法３６４０ｍｍ×３６４０ｍｍ
である。２階床は２１０材の木根太１を４５５ｍｍ間隔
とし、床板２は１５ｍｍと１２ｍｍの合板を２重に張っ
ている。緩衝材３と床下地材４の仕様は実施例同様とし
た。天井は石膏ボード１５ｍｍを１枚、吊り天井仕様と
した。外壁は標準的な仕様とした。
実大実験棟に施工し、ＪＩＳＡ１４１８に規定する床衝
撃音レベルを測定した。実験棟の詳細を示せば、枠組壁
工法の２階建て、平面寸法３６４０ｍｍ×３６４０ｍｍ
である。２階床は２１０材の木根太１を４５５ｍｍ間隔
とし、床板２は１５ｍｍと１２ｍｍの合板を２重に張っ
ている。緩衝材３と床下地材４の仕様は実施例同様とし
た。天井は石膏ボード１５ｍｍを１枚、吊り天井仕様と
した。外壁は標準的な仕様とした。
【００３３】軽量床衝撃音レベルの測定結果を表１に、
また重量床衝撃音レベルの測定結果を表２に示す。表中
に示す「基本床」とは木根太１に１５ｍｍと１２ｍｍの
合板２枚張りとした床板２を用いた仕様で、従来一般的
に施工されている床構成である。「改良床」とは、前記
基本床に緩衝材３と床下地材４とを加えて構成した本発
明の床構成を示す。
また重量床衝撃音レベルの測定結果を表２に示す。表中
に示す「基本床」とは木根太１に１５ｍｍと１２ｍｍの
合板２枚張りとした床板２を用いた仕様で、従来一般的
に施工されている床構成である。「改良床」とは、前記
基本床に緩衝材３と床下地材４とを加えて構成した本発
明の床構成を示す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【表２】
【００３６】前述の表１及び表２によって明らかなよう
に、本発明を実施した前述の「改良床」は従来の「基本
床」に比べて、軽量床衝撃音レベルと並びに重量床衝撃
音レベルのいずれの周波数においても床衝撃音レベルを
低下させることが出来ることが明らかとなった。従っ
て、ＪＩＳＡ１４１９に規定される評価方法でＬ等級数
も低下させることが出来る良好な結果を得るとが出来
た。
に、本発明を実施した前述の「改良床」は従来の「基本
床」に比べて、軽量床衝撃音レベルと並びに重量床衝撃
音レベルのいずれの周波数においても床衝撃音レベルを
低下させることが出来ることが明らかとなった。従っ
て、ＪＩＳＡ１４１９に規定される評価方法でＬ等級数
も低下させることが出来る良好な結果を得るとが出来
た。
【００３７】
【発明の効果】本発明に係る緩衝材付き遮音床構造は、
前述の構成と作用とを有するので、次のような多大な効
果を得ることが出来る。
前述の構成と作用とを有するので、次のような多大な効
果を得ることが出来る。
【００３８】（Ａ）前述のように床構造を構成するに当
たって、緩衝材と床下地材とを限定して併用使用するこ
とにより、軽量並びに、重量床衝撃音共に良好な床衝撃
音遮断性が得られる。 （Ｂ）床下地材には、より省力的で工期の短縮が計れる
乾式工法と、より安価な湿式工法のどちらでも必要に応
じた選択ができる。
たって、緩衝材と床下地材とを限定して併用使用するこ
とにより、軽量並びに、重量床衝撃音共に良好な床衝撃
音遮断性が得られる。 （Ｂ）床下地材には、より省力的で工期の短縮が計れる
乾式工法と、より安価な湿式工法のどちらでも必要に応
じた選択ができる。
【００３９】（Ｃ）耐震性に優れた高剛性の遮音床構造
が簡単な構造と、かつ施工作業が容易な工程とによって
得ることが出来る。しかも施工のために特殊な機械類を
必要とすることがない。 （Ｄ）従って、本発明によって木造建築物等の性能を著
しく向上させることが出来、日常の生活の向上にも寄与
させることが出来る。
が簡単な構造と、かつ施工作業が容易な工程とによって
得ることが出来る。しかも施工のために特殊な機械類を
必要とすることがない。 （Ｄ）従って、本発明によって木造建築物等の性能を著
しく向上させることが出来、日常の生活の向上にも寄与
させることが出来る。
【図１】本発明に係る遮音床構造の一部の切欠き斜視説
明図である。
明図である。
【図２】図１の遮音床構造の縦断面説明図である。
【図３】従来の第１公知技術を示す要部の縦断面説明図
である。
である。
【図４】従来の第２公知技術を示す要部の縦断面説明図
である。
である。
１ 木根太 ２ 床下地板 ３ 緩衝材 ４ 床下地材 ５ 木ねじ ６ 構造用合
板 ７ 木ねじ ８ 床表面仕
上げ材 51 梁 52 根太 53 床板 54 床表面材 55 床下地材 56 吊り木受
け 57 吊り木 58 野縁 59 天井材 60 吸音材
板 ７ 木ねじ ８ 床表面仕
上げ材 51 梁 52 根太 53 床板 54 床表面材 55 床下地材 56 吊り木受
け 57 吊り木 58 野縁 59 天井材 60 吸音材
フロントページの続き (72)発明者 山根 徹 岡山県倉敷市中庄3574−４ (72)発明者 川上 徹 岡山県井原市上稲木町230 (72)発明者 宮地 寛 広島県福山市花園町１−４−８
Claims (3)
- 【請求項１】床下地板の上に合成ゴム、再生ゴム、ポリ
エチレンフォーム、ポリスチレンフォーム或いは硬質ポ
リウレタンフォーム等からなる共振波周波数が２０ＨZ
乃至１００ＨZ の緩衝材を敷設し、更にその緩衝材の上
に質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材を敷設し、これ等
の床下地板、緩衝材及び床下地材を相互に接着固定また
は釘、ネジ等で貫通固定して構成したことを特徴とする
緩衝材付き遮音床構造。 - 【請求項２】前記質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材
が、軽量気泡コンリート板、木片セメント板、窯業系サ
イテング、繊維強化セメント板、パーティクルボード或
いは石膏ボード等の板状材より構成されていることを特
徴とする請求項１の緩衝材付き遮音床構造。 - 【請求項３】前記質量１５ｋｇ／ｍ2 以上の床下地材
が、モルタル、シンダーコンクリート或いは石膏系セル
フレベリング材等の湿式材より構成されていることを特
徴とする請求項１の緩衝材付き遮音床構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31195597A JPH11141039A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 緩衝材付き遮音床構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31195597A JPH11141039A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 緩衝材付き遮音床構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11141039A true JPH11141039A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18023455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31195597A Pending JPH11141039A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 緩衝材付き遮音床構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11141039A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6226048B1 (ja) * | 2016-08-31 | 2017-11-08 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床 |
| JP6274278B1 (ja) * | 2016-08-31 | 2018-02-07 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床及び遮音床の施工方法 |
| JP2018178502A (ja) * | 2017-04-11 | 2018-11-15 | 住友林業株式会社 | 防振遮音床構造 |
| JP2020026660A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社熊谷組 | 床構造 |
-
1997
- 1997-11-13 JP JP31195597A patent/JPH11141039A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6226048B1 (ja) * | 2016-08-31 | 2017-11-08 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床 |
| JP6274278B1 (ja) * | 2016-08-31 | 2018-02-07 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床及び遮音床の施工方法 |
| JP2018035551A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床 |
| JP2018035550A (ja) * | 2016-08-31 | 2018-03-08 | 積水ハウス株式会社 | 遮音床及び遮音床の施工方法 |
| JP2018178502A (ja) * | 2017-04-11 | 2018-11-15 | 住友林業株式会社 | 防振遮音床構造 |
| JP2020026660A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社熊谷組 | 床構造 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Effective date: 20040906 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060509 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060710 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060905 |