JPH0813674A - 建築物の床構造 - Google Patents
建築物の床構造Info
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- JPH0813674A JPH0813674A JP14971194A JP14971194A JPH0813674A JP H0813674 A JPH0813674 A JP H0813674A JP 14971194 A JP14971194 A JP 14971194A JP 14971194 A JP14971194 A JP 14971194A JP H0813674 A JPH0813674 A JP H0813674A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、重量床衝撃音の低減効果があり、
乾式工法で施工できる床を提供する。 【構成】 本発明の床構造は、複数の横架材の上下端に
各々板材を固着して得られる中空部に、砂状をなす流動
体を封入した袋体が空隙部を残した状態で前記下端の板
材上に配置された構造である。
乾式工法で施工できる床を提供する。 【構成】 本発明の床構造は、複数の横架材の上下端に
各々板材を固着して得られる中空部に、砂状をなす流動
体を封入した袋体が空隙部を残した状態で前記下端の板
材上に配置された構造である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄骨造または木造の建
築物や工作物の床構造に関するものであり、特に遮音性
を求められる住宅や、共同住宅建築物に好ましい建築物
の床構造に関する。
築物や工作物の床構造に関するものであり、特に遮音性
を求められる住宅や、共同住宅建築物に好ましい建築物
の床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木造建築物の床構造は、梁の上に
組まれた根太に直接構造用の合板、フローリング、荒板
などの床板を張る構造である。鉄骨構造建築物の床構造
でも同様な根太組床が用いられている。一般的な床はこ
のように強度のみに着目した構造であって、特に音響的
な配慮がされていない構造であった。
組まれた根太に直接構造用の合板、フローリング、荒板
などの床板を張る構造である。鉄骨構造建築物の床構造
でも同様な根太組床が用いられている。一般的な床はこ
のように強度のみに着目した構造であって、特に音響的
な配慮がされていない構造であった。
【0003】建築物の2階以上の床に対する要求性能の
一つとしてJIS−A−1419「建築物のしゃ音等級
(昭和54年)」に規定される床衝撃音レベルがある
が、重量床衝撃音遮断性能向上の為に、住宅金融公庫融
資住宅の木造共同住宅特記仕様書(平成5年)の床構造
においては、図3に示す床板1の上にモルタル、セルフ
レベリング材又は、ALCパネル13を施工し、床の質
量及び剛性を高め、床の重量床衝撃音の遮音性能を向上
させる工法が採用されている。
一つとしてJIS−A−1419「建築物のしゃ音等級
(昭和54年)」に規定される床衝撃音レベルがある
が、重量床衝撃音遮断性能向上の為に、住宅金融公庫融
資住宅の木造共同住宅特記仕様書(平成5年)の床構造
においては、図3に示す床板1の上にモルタル、セルフ
レベリング材又は、ALCパネル13を施工し、床の質
量及び剛性を高め、床の重量床衝撃音の遮音性能を向上
させる工法が採用されている。
【0004】また、中空部を有する木質床パネルの中空
部に砂質骨材を充填すれば遮音効果が高まることは実開
昭59−100021号公報の例を引くまでもなく公知
である。更に、木質床パネルの中空部に砂を充填して木
造家屋の床体の上部に位置させることも実開昭60−1
70439号公報で公知である。又、木構造の床におい
て、根太組みの上下に構造用合板を固着した剛性の高い
パネルを用いて、重量床衝撃音レベルを低減させる工法
が公知である。
部に砂質骨材を充填すれば遮音効果が高まることは実開
昭59−100021号公報の例を引くまでもなく公知
である。更に、木質床パネルの中空部に砂を充填して木
造家屋の床体の上部に位置させることも実開昭60−1
70439号公報で公知である。又、木構造の床におい
て、根太組みの上下に構造用合板を固着した剛性の高い
パネルを用いて、重量床衝撃音レベルを低減させる工法
が公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の床板の
上にモルタル、セルフレベリング材又は、ALCパネル
を施工し、床板の質量及び剛性を高めて床の遮音性能を
向上させる工法はその低減効果が少ない。特に、63H
zの低減量は3〜5dB程度であり、日本建築学会推奨
基準の要求水準を満たさない事が多い。又、モルタルや
セルフレベリング材は湿式工法であり、一定厚さの層が
硬化するまでには流動性があるので、建築現場で流れ防
止や汚れ防止のために防水シート工事やその他の補助作
業が必要であった。更に、これらの防止対策に完璧を期
すことは非常に困難で、当該階及び直下階の仕上げ材を
汚染することがあった。又、これら湿式部材が含有する
水分が木質系建材に吸収され長期に渡って高含水状態を
持続すれば、黴等が発生し易い欠点を有し、硬化後は乾
燥収縮によるクラック発生の恐れがあった。
上にモルタル、セルフレベリング材又は、ALCパネル
を施工し、床板の質量及び剛性を高めて床の遮音性能を
向上させる工法はその低減効果が少ない。特に、63H
zの低減量は3〜5dB程度であり、日本建築学会推奨
基準の要求水準を満たさない事が多い。又、モルタルや
セルフレベリング材は湿式工法であり、一定厚さの層が
硬化するまでには流動性があるので、建築現場で流れ防
止や汚れ防止のために防水シート工事やその他の補助作
業が必要であった。更に、これらの防止対策に完璧を期
すことは非常に困難で、当該階及び直下階の仕上げ材を
汚染することがあった。又、これら湿式部材が含有する
水分が木質系建材に吸収され長期に渡って高含水状態を
持続すれば、黴等が発生し易い欠点を有し、硬化後は乾
燥収縮によるクラック発生の恐れがあった。
【0006】中空部を有する木質床パネルの中空部に砂
質骨材を隙間なく充填すれば質量則によって遮音効果が
高まるのは当然であるが、パネルの目地部や隙間から砂
質骨材の流失の恐れがあり、建築物構造体との固着が困
難である等の欠点を有する。木構造の床で、根太組みの
上下に構造用合板を固着した剛性の高いパネルを用い
て、重量床衝撃音レベルを低減させる工法では、要求水
準を満たすためには構造床の高さを250mm程度とす
る必要があり、従来の床の約110mmに比して大き
く、必然的に部材寸法も大きくなり経済的でない。又、
従来の在来軸組や枠組工法の施工法ではないパネル化工
法であるので、一般の大工職では施工が困難であるとい
う欠点を有する。
質骨材を隙間なく充填すれば質量則によって遮音効果が
高まるのは当然であるが、パネルの目地部や隙間から砂
質骨材の流失の恐れがあり、建築物構造体との固着が困
難である等の欠点を有する。木構造の床で、根太組みの
上下に構造用合板を固着した剛性の高いパネルを用い
て、重量床衝撃音レベルを低減させる工法では、要求水
準を満たすためには構造床の高さを250mm程度とす
る必要があり、従来の床の約110mmに比して大き
く、必然的に部材寸法も大きくなり経済的でない。又、
従来の在来軸組や枠組工法の施工法ではないパネル化工
法であるので、一般の大工職では施工が困難であるとい
う欠点を有する。
【0007】上記のように、従来の工法はそれぞれ根本
的な欠点を有しており、木造や鉄骨造の従来の施工法を
大きく変えることなく、重量床衝撃音に効果的な、安定
した床構造は知られていなかった。そこで、本発明は建
築物の床の構成に当たり、重量床衝撃音の低減効果があ
り、従来の施工法を大きく変えることなく、しかも乾式
工法によって施工できる床構造を提供することを目的と
するものである。
的な欠点を有しており、木造や鉄骨造の従来の施工法を
大きく変えることなく、重量床衝撃音に効果的な、安定
した床構造は知られていなかった。そこで、本発明は建
築物の床の構成に当たり、重量床衝撃音の低減効果があ
り、従来の施工法を大きく変えることなく、しかも乾式
工法によって施工できる床構造を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の床構造
は、梁と横架材並びに板材を順次、固着して構成される
床構造において、複数の横架材の上下端に各々板材を固
着して得られる中空部内に、砂状をなす流動体が封入さ
れた袋体が空隙を残した状態で前記下端の板材に配置さ
れたことを特徴とするものである。
は、梁と横架材並びに板材を順次、固着して構成される
床構造において、複数の横架材の上下端に各々板材を固
着して得られる中空部内に、砂状をなす流動体が封入さ
れた袋体が空隙を残した状態で前記下端の板材に配置さ
れたことを特徴とするものである。
【0009】本発明で砂状とは、JIS A 5005
(コンクリート用砕石及び砕砂)で規定された砂の定義
の粒径と同様の粒径を示すものであり、その粒径の好ま
しい値は5mm未満である。粒径が5mm未満である
と、袋体内の流動体が施工する際に柔軟に働くことがで
きるため有効である。本発明で使用される砂状をなす流
動体には、気泡コンクリートや鉱滓を粉砕した見かけ比
重0.5〜0.7の軽量骨材や、砂、並びに鋼球があ
り、目的に応じて選択できる。袋体内に封入されている
ので、下端板材の施工精度を厳密にしなくとも流出する
ことはなく、流動体自体の埃の発生を防ぐことができ
る。流動体を封入した袋体は、その形状がある範囲で自
由であるので、横架材の間隔が厳密でなくとも本願の効
果を損なうことはなく、又、設計量を適宜施工できる実
用的な安定した床構造を提供できる。
(コンクリート用砕石及び砕砂)で規定された砂の定義
の粒径と同様の粒径を示すものであり、その粒径の好ま
しい値は5mm未満である。粒径が5mm未満である
と、袋体内の流動体が施工する際に柔軟に働くことがで
きるため有効である。本発明で使用される砂状をなす流
動体には、気泡コンクリートや鉱滓を粉砕した見かけ比
重0.5〜0.7の軽量骨材や、砂、並びに鋼球があ
り、目的に応じて選択できる。袋体内に封入されている
ので、下端板材の施工精度を厳密にしなくとも流出する
ことはなく、流動体自体の埃の発生を防ぐことができ
る。流動体を封入した袋体は、その形状がある範囲で自
由であるので、横架材の間隔が厳密でなくとも本願の効
果を損なうことはなく、又、設計量を適宜施工できる実
用的な安定した床構造を提供できる。
【0010】又、砂状をなす流動体は、その含水率調整
や微生物の滅菌(減菌)処理を行った後に袋内に封入す
ることが好ましい。本発明に使用される袋体は、砂状を
なす流動体の重量に耐えるものであれば、広範囲な材料
から選定できるが、建築現場で使用されるという条件か
ら、防水性の付加や、砂状をなす流動体の持つ含水の蒸
発の為に透湿性を有していることが好ましい。例えば、
合成繊維、ポリエステル、不織布、ナイロン等が挙げら
れる。
や微生物の滅菌(減菌)処理を行った後に袋内に封入す
ることが好ましい。本発明に使用される袋体は、砂状を
なす流動体の重量に耐えるものであれば、広範囲な材料
から選定できるが、建築現場で使用されるという条件か
ら、防水性の付加や、砂状をなす流動体の持つ含水の蒸
発の為に透湿性を有していることが好ましい。例えば、
合成繊維、ポリエステル、不織布、ナイロン等が挙げら
れる。
【0011】中空部内に空隙を残した状態とは、連続し
た箱状体内に砂状体を充填する時、密に(隙間なくびっ
しりと)ではなく、上部に隙間がある程度に袋体が挿入
されることである。空隙を残さないと、上端板と下端板
とが流動体を介して連続すると、振動が流動体に伝達す
ることや、袋体に封入して充填するため、密に施工する
ことが困難であるなどの問題がある。
た箱状体内に砂状体を充填する時、密に(隙間なくびっ
しりと)ではなく、上部に隙間がある程度に袋体が挿入
されることである。空隙を残さないと、上端板と下端板
とが流動体を介して連続すると、振動が流動体に伝達す
ることや、袋体に封入して充填するため、密に施工する
ことが困難であるなどの問題がある。
【0012】また中空部内の空隙部分に、砂状をなす流
動体の動きを妨げない程度に繊維状の吸音材を挿入する
ことや、上端板材の上部に、上記したモルタル等を施工
することを妨げるものではない。特に、実公平4−36
356号公報に示されるALC板の施工は概ね乾式工法
でもあり、好ましい実施態様として挙げられる。本発明
で使用される複数の横架材としては、従来の建築物に用
いられているものでよく、代表例として木製や軽量形鋼
の根太がある。同様に上下端に各々用いられる板材とし
ては構造用合板や、JIS A 5907に規定される
密度0.80g/cm3 以上の硬質繊維板又は、JIS
A 5908に規定される密度0.50g/cm3 以
上のパーティクルボード等がある。
動体の動きを妨げない程度に繊維状の吸音材を挿入する
ことや、上端板材の上部に、上記したモルタル等を施工
することを妨げるものではない。特に、実公平4−36
356号公報に示されるALC板の施工は概ね乾式工法
でもあり、好ましい実施態様として挙げられる。本発明
で使用される複数の横架材としては、従来の建築物に用
いられているものでよく、代表例として木製や軽量形鋼
の根太がある。同様に上下端に各々用いられる板材とし
ては構造用合板や、JIS A 5907に規定される
密度0.80g/cm3 以上の硬質繊維板又は、JIS
A 5908に規定される密度0.50g/cm3 以
上のパーティクルボード等がある。
【0013】また、本発明の床構造の上には、カーペッ
ト、長尺塩化ビニールシート、化粧合板製フローリング
等の各種床仕上材を施し、本発明の床構造の下には、天
井を構成するのが普通の実施形態である。
ト、長尺塩化ビニールシート、化粧合板製フローリング
等の各種床仕上材を施し、本発明の床構造の下には、天
井を構成するのが普通の実施形態である。
【0014】
【作用】本発明の床構造は、横架材の上下に板材が固着
されるので、横架材の上のみに板材を固着する一般の床
より剛性が高まり、積載荷重を受けても床体の撓み量が
小さくなる。従って、荷重に対してより安全性が高ま
る。更に、子供の飛び跳ねに代表される大きな衝撃を受
けた場合に、床構造に固体伝搬音が伝達し、下階に重量
床衝撃音が放射される系において、床体下端の板材から
の放射音が大きな影響を持つものであるが、本発明は中
空部内に空隙を残した状態で砂状をなす流動体が挿入さ
れるので、床体下端の板材の振動を低減することができ
る。
されるので、横架材の上のみに板材を固着する一般の床
より剛性が高まり、積載荷重を受けても床体の撓み量が
小さくなる。従って、荷重に対してより安全性が高ま
る。更に、子供の飛び跳ねに代表される大きな衝撃を受
けた場合に、床構造に固体伝搬音が伝達し、下階に重量
床衝撃音が放射される系において、床体下端の板材から
の放射音が大きな影響を持つものであるが、本発明は中
空部内に空隙を残した状態で砂状をなす流動体が挿入さ
れるので、床体下端の板材の振動を低減することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、実施例について図面を使用して説明す
る。図1は木造建築物への実施例を示す一部切り欠き斜
視図で、図2はその断面図である。図により説明すると
木造梁4の上に、梁と直角方向に木根太2を配し、その
下端に構造用合板よりなる下端板3を釘で固定する。袋
体に粒径5mm未満に粉砕した砂状をなす流動体5を封
入して、横架材としての木根太2と下端板で構成される
連続した箱状の内部に装入する。その後、根太2上端に
構造用合板よりなる上端板1を釘で固定して、中空部7
を得る。
る。図1は木造建築物への実施例を示す一部切り欠き斜
視図で、図2はその断面図である。図により説明すると
木造梁4の上に、梁と直角方向に木根太2を配し、その
下端に構造用合板よりなる下端板3を釘で固定する。袋
体に粒径5mm未満に粉砕した砂状をなす流動体5を封
入して、横架材としての木根太2と下端板で構成される
連続した箱状の内部に装入する。その後、根太2上端に
構造用合板よりなる上端板1を釘で固定して、中空部7
を得る。
【0016】このようにして配置された床の下に、普通
の実施形態として天井を構成する。その実施例を説明す
ると、木製の吊木受9を下端板に接することのないよう
架け渡し、格子状に組んだ野縁11を該吊木受9から吊
木10を用いて水平に配する。野縁11には天井材12
を釘固定する。又、上端板の上部には、別途各種床仕上
材を施工する。
の実施形態として天井を構成する。その実施例を説明す
ると、木製の吊木受9を下端板に接することのないよう
架け渡し、格子状に組んだ野縁11を該吊木受9から吊
木10を用いて水平に配する。野縁11には天井材12
を釘固定する。又、上端板の上部には、別途各種床仕上
材を施工する。
【0017】本発明の床構造を構築するに、先ず、横架
材を従来の技術で取り付け、その後に下端板材を下側か
ら接着や釘接合等の適当な工法で取り付ける。このよう
にして一種の連続した中空部である箱状体を作った後
に、順次、砂状をなす流動体が封入された袋体を箱状体
内部に挿入し上端板材を施工する、全体的に従来の施工
法の延長で施工が可能である。このようにして本発明の
床構造の一例が構成される。
材を従来の技術で取り付け、その後に下端板材を下側か
ら接着や釘接合等の適当な工法で取り付ける。このよう
にして一種の連続した中空部である箱状体を作った後
に、順次、砂状をなす流動体が封入された袋体を箱状体
内部に挿入し上端板材を施工する、全体的に従来の施工
法の延長で施工が可能である。このようにして本発明の
床構造の一例が構成される。
【0018】次に本発明の実施例の遮音性能を記載す
る。JIS A 1419に規定する重量床衝撃音低減
の効果を確認する実験として、在来軸組工法で建設され
たX方向4550mm、Y方向2730mm、1階の天
井高さ2450mmの総2階建て(1階に付属室あり)
の実験棟において2階床にJIS A 1418に規定
される重量衝撃試験を行った。
る。JIS A 1419に規定する重量床衝撃音低減
の効果を確認する実験として、在来軸組工法で建設され
たX方向4550mm、Y方向2730mm、1階の天
井高さ2450mmの総2階建て(1階に付属室あり)
の実験棟において2階床にJIS A 1418に規定
される重量衝撃試験を行った。
【0019】実験棟2階床の構造概要を示せば、比較の
為の従来工法床の仕様として、梁(断面寸法120mm
×240mm)をY方向に2本配し、その間隔を182
0mmを2ヵ所、910mmを1ヵ所とした。その上に
根太(断面寸法45mm×105mm)を303mm間
隔に配し、その上に床材(構造用合板厚さ12mm)を
全面に敷設し、釘・接着工法で固定した。1階天井は野
縁組みにプラスターボード厚さ12mmを釘止めした。
尚、野縁は梁又は、根太より吊木で吊り下げ支持した。
床仕上材は実験上省略した。
為の従来工法床の仕様として、梁(断面寸法120mm
×240mm)をY方向に2本配し、その間隔を182
0mmを2ヵ所、910mmを1ヵ所とした。その上に
根太(断面寸法45mm×105mm)を303mm間
隔に配し、その上に床材(構造用合板厚さ12mm)を
全面に敷設し、釘・接着工法で固定した。1階天井は野
縁組みにプラスターボード厚さ12mmを釘止めした。
尚、野縁は梁又は、根太より吊木で吊り下げ支持した。
床仕上材は実験上省略した。
【0020】本発明の実施例として、上記床の根太間
に、合成繊維製の袋体に気泡コンクリート(見かけ比重
0.6)を粒径3mm以下に粉砕し、30kgf/m2
に相当する量を封入し、挿入した。該袋体の厚さは概ね
50mmとなり、上部に概ね50mmの空気層を有す
る。根太の下端に下端板(構造用合板厚さ12mm)を
全面に配し、釘止め固定した。1階の天井構成として、
吊木受(断面寸法60mm×60mm)をY方向に91
0mm間隔に架け渡し、野縁を該吊木受から吊木で吊り
下げ支持した。天井板としてプラスターボード厚さ12
mmを釘止めした。比較例同様、床仕上材は実験上省略
した。
に、合成繊維製の袋体に気泡コンクリート(見かけ比重
0.6)を粒径3mm以下に粉砕し、30kgf/m2
に相当する量を封入し、挿入した。該袋体の厚さは概ね
50mmとなり、上部に概ね50mmの空気層を有す
る。根太の下端に下端板(構造用合板厚さ12mm)を
全面に配し、釘止め固定した。1階の天井構成として、
吊木受(断面寸法60mm×60mm)をY方向に91
0mm間隔に架け渡し、野縁を該吊木受から吊木で吊り
下げ支持した。天井板としてプラスターボード厚さ12
mmを釘止めした。比較例同様、床仕上材は実験上省略
した。
【0021】このように構成した各床体の上面を加撃
し、1階の重量床衝撃音レベルを測定した。1階の内壁
はプラスターボードの上にクロス張り、床は合板張りの
仕上げで家具類はない。測定された重量床衝撃音レベル
の1階室内の吸音力補正は行っていない。その結果を下
表に示す。
し、1階の重量床衝撃音レベルを測定した。1階の内壁
はプラスターボードの上にクロス張り、床は合板張りの
仕上げで家具類はない。測定された重量床衝撃音レベル
の1階室内の吸音力補正は行っていない。その結果を下
表に示す。
【0022】
【表1】
【0023】各々の周波数で遮音効果が見られ、JIS
A 1419の床衝撃音の遮音等級で評価すれば、比
較の従来床がL−80等級に本発明の床がL−70等級
となり2等級の改善が見られた。上記実施例では、横架
材に従来用いられている根太の例を示したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えばそれより断面寸
法の大きなものを用いれば音響的により好ましい性能の
床となる。
A 1419の床衝撃音の遮音等級で評価すれば、比
較の従来床がL−80等級に本発明の床がL−70等級
となり2等級の改善が見られた。上記実施例では、横架
材に従来用いられている根太の例を示したが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えばそれより断面寸
法の大きなものを用いれば音響的により好ましい性能の
床となる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係わる床構造は、上述の如き構
成と作用とを有するので次の効果を奏する。 横架材の上下に板材を固着した構造であるので、地震
や台風時の風圧など水平方向から掛かる応力による剪断
力(水平剪断力)に対抗し、主要構造部に応力伝達する
機構を有するので、木造建築物における実用性のある床
体となる。
成と作用とを有するので次の効果を奏する。 横架材の上下に板材を固着した構造であるので、地震
や台風時の風圧など水平方向から掛かる応力による剪断
力(水平剪断力)に対抗し、主要構造部に応力伝達する
機構を有するので、木造建築物における実用性のある床
体となる。
【0025】横架材の上下に板材を固着して得られる
中空部に、砂状をなす流動体を空隙を残した状態で挿入
しているので、重量床衝撃音レベルの低減が得られ、階
下の室内環境の向上が計れる。 砂状をなす流動体を袋体に封入しているので、予め設
定した流動体の量、精度よく容易に施工できる。又、大
工職等が従来の技術で施工できるので幅広い建築物に展
開が可能であり、また既存家屋の床の改修にも適用可能
である。
中空部に、砂状をなす流動体を空隙を残した状態で挿入
しているので、重量床衝撃音レベルの低減が得られ、階
下の室内環境の向上が計れる。 砂状をなす流動体を袋体に封入しているので、予め設
定した流動体の量、精度よく容易に施工できる。又、大
工職等が従来の技術で施工できるので幅広い建築物に展
開が可能であり、また既存家屋の床の改修にも適用可能
である。
【0026】乾式工法で施工できるので、現場におけ
る養生日数が要らず、工期の短縮ができ、汚れ防止が図
れる等経済的である。 更に、好ましい実施態様として示したように、上端板
材の上にモルタル等を施工すれば、上表に示した重量床
衝撃音レベルの低減量よりも大きな低減が得られる。
る養生日数が要らず、工期の短縮ができ、汚れ防止が図
れる等経済的である。 更に、好ましい実施態様として示したように、上端板
材の上にモルタル等を施工すれば、上表に示した重量床
衝撃音レベルの低減量よりも大きな低減が得られる。
【図1】本発明の木造建築物への実施例を示す一部切欠
き斜視図である。
き斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】従来の床の一部切欠き斜視図である。 1 床板(上端板) 2 根太(横架材) 3 下端板 4 梁 5 砂状をなす流動体 6 袋体 7 中空部 8 吸音材 9 吊木受 10 吊木 11 野縁 12 天井材 13 モルタル等 14 床仕上材 15 梁振れ止め 16 根太振れ止め
Claims (1)
- 【請求項1】 梁と横架材並びに板材を順次、固着して
構成される床構造において、複数の横架材の上下端に各
々板材を固着して得られる中空部内に、砂状をなす流動
体が封入された袋体が空隙を残した状態で前記下端の板
材に配置されたことを特徴とする建築物の床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14971194A JPH0813674A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 建築物の床構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14971194A JPH0813674A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 建築物の床構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0813674A true JPH0813674A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15481156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14971194A Pending JPH0813674A (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 建築物の床構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0813674A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10205043A (ja) * | 1997-01-29 | 1998-08-04 | Nozawa Corp | 遮音床 |
JP2016037776A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 大成建設株式会社 | 床構造 |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP14971194A patent/JPH0813674A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10205043A (ja) * | 1997-01-29 | 1998-08-04 | Nozawa Corp | 遮音床 |
JP2016037776A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 大成建設株式会社 | 床構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030422 |