JPH11132878A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH11132878A
JPH11132878A JP10219053A JP21905398A JPH11132878A JP H11132878 A JPH11132878 A JP H11132878A JP 10219053 A JP10219053 A JP 10219053A JP 21905398 A JP21905398 A JP 21905398A JP H11132878 A JPH11132878 A JP H11132878A
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JP
Japan
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torque
current
coil
power
power supply
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JP10219053A
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English (en)
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Taiji Oodate
泰治 大立
Katsuaki Tanaka
勝章 田中
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L3/00Measuring torque, work, mechanical power, or mechanical efficiency, in general
    • G01L3/02Rotary-transmission dynamometers
    • G01L3/04Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft
    • G01L3/10Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating
    • G01L3/101Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving magnetic or electromagnetic means
    • G01L3/102Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving magnetic or electromagnetic means involving magnetostrictive means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01L3/00Measuring torque, work, mechanical power, or mechanical efficiency, in general
    • G01L3/02Rotary-transmission dynamometers
    • G01L3/04Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft
    • G01L3/10Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating
    • G01L3/101Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving magnetic or electromagnetic means
    • G01L3/105Rotary-transmission dynamometers wherein the torque-transmitting element comprises a torsionally-flexible shaft involving electric or magnetic means for indicating involving magnetic or electromagnetic means involving inductive means

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励磁用コイルだけで面倒な検出方法を採らず
にトルクを検出可能とし、トルクセンサの回路構成を簡
単にする。 【解決手段】 磁歪材6はトルク検出対象であるシャフ
トに外嵌されている。励磁用コイル10,10は交流電
源11により所定周波数の交流電流が流されることによ
り磁歪材6に磁束が通る磁気回路を形成する。シャフト
にトルクが発生すると磁歪材6の磁気特性が変化して電
源側から見たインピーダンスが変化し、電源11と励磁
用コイル10とで作られる回路の電力が増減する。各回
路における電流と電圧の各信号は乗算器13,14にそ
れぞれ入力される。乗算器13,14は電力と電圧の実
効値の積である有効電力を出力する。処理回路15は乗
算器13,14からの出力値を減算処理し、トルクに応
じた信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転可能に設けら
れた被検出軸のトルクを磁歪特性などの応力磁気特性を
利用して検出するトルクセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトルクセンサでは、シャ
フトに応力磁気特性を有する部材を固定し、その部材に
磁束が通る磁気回路を形成するための励磁用コイルと、
シャフトのトルクに応じた応力がその部材に働いてその
透磁率が変化したときのインダクタンス変化を検出する
ための検出用コイルとを備えていた(例えば特開平5−
118938号公報、特開昭59−77326号公報
等)。トルクセンサには、歪み−磁気特性を利用する磁
歪式や、応力−磁気特性を利用するインダクタンス式が
ある。
【0003】例えば磁歪式のトルクセンサは、図8に示
すように構成されていた。ハウジング51内にベアリン
グ52を介して回転可能に支持されたシャフト53は、
その外周面に歪み−磁気特性を有する磁歪材54が外嵌
された状態にある。ハウジング51内には略円筒状のヨ
ーク55が、その内周面が磁歪材54の外周面と所定ギ
ャップで対向する状態に配置されている。ヨーク55に
はその内周面側に励磁用コイル56および検出用コイル
57が組付けられている。励磁用コイル56に交流電流
を流すことにより、磁束がヨーク55→磁歪材54→ヨ
ーク55を通る磁気回路が形成される。
【0004】磁歪材54の外周面は軸線方向に対して4
5°と−45°に延びる多数の切溝54aをそれぞれ有
する2つの領域に分かれており、シャフト53にトルク
が発生すると、2つの領域には一方に引張力、他方に圧
縮力が働く。そして、磁歪材の各領域における透磁率が
このときの歪みに応じて変化し、その透磁率の変化によ
って磁歪材を通る磁束が変化する。各検出用コイル57
には磁歪材の各領域における磁束の変化に応じた起電力
が誘導される。
【0005】図9は、トルクセンサの電気的構成を示
す。励磁用コイル56は交流電源58に接続されてい
る。検出用コイル57はコントローラ59内の処理回路
60およびA/D変換器61を介してマイクロコンピュ
ータ62内のCPU63に接続されている。処理回路6
0では両検出用コイル57から入力した各誘導起電力が
差動回路で減算され、その減算した信号を整流回路(い
ずれも図示せず)等で整流してA/D変換器61を介し
てCPU63に入力される。CPU63では入力した電
圧レベルに基づいてトルクが求められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シャフト5
3にトルクが働いたときには磁歪材54の透磁率の変化
によって、検出用コイル57の電圧変化だけでなく励磁
用コイル56のインダクタンス、つまり電源側から見た
インピーダンスも変化する。このインピーダンス変化は
励磁用コイル56を流れる交流電流と交流電圧との位相
差φの変化として現れる。このため、この位相差φの変
化を検出する方法を採用すれば、励磁用コイル57だけ
でトルクを検出することは可能で、トルクセンサの部品
点数の低減を図ることができる。しかし、位相差φを検
出するためには複雑な回路が必要になり、トルクセンサ
の回路構成の複雑化による大型化や製造コストアップが
問題になる。このため、従来、励磁用コイル56とは別
に検出用コイル57を備えざるを得なかった。
【0007】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その第1の目的は、励磁用コイルを
備えるだけで面倒な検出方法を採らなくても比較的簡単
な回路構成でトルク検出ができるトルクセンサを提供す
ることにある。第2の目的は、直流を扱うだけで交流の
ような時間変化を考慮せず比較的簡単にトルク検出を可
能にすることにある。第3の目的は、トルク検出に必要
なデータをデジタル回路で検出することにより、アナロ
グ回路を使用する場合に必要な面倒な調整作業を不要に
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、トルクセンサにお
いて、被検出軸に固定された磁気特性を有する磁性体
と、前記磁性体を通る磁束を発生させるためのコイル
と、前記コイルに電流を流すための電源と、前記電源と
前記コイルとで作られる回路の電力、または前記コイル
に流れる交流電流と該コイルに印加される交流電圧との
時間的な位相差を検出し、該検出値に基づいてトルクに
応じた信号を出力する検出手段とを備えている。
【0009】第2の目的を達成するために請求項2に記
載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記電
源は直流電源であって、該直流電源から供給される直流
電流を交流電流に変換して前記コイルに出力するインバ
ータを備え、前記検出手段は前記直流電源と前記インバ
ータとの間の直流段における電流と電圧の各信号を入力
して電力に応じた信号を出力する直流用の電力検出手段
を備えている。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記電流は交流電源であって、前記
検出手段は前記コイルに流れる交流電流の検出信号と、
該コイルの端子間電圧の検出信号とを入力して電力に応
じた信号を出力する交流用の電力検出手段を備えてい
る。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項2又は
請求項3に記載の発明において、前記電力検出手段は、
前記電流と前記電圧の各信号を入力して電力値を出力す
る乗算器であり、前記検出手段は該乗算器の出力値をト
ルクに応じた信号に変換する変換手段を備えている。
【0012】第3の目的を達成するために請求項5に記
載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記検
出手段は、前記コイルに流れる交流電流の信号と、該コ
イルに印加される交流電圧の信号とを入力して、両入力
信号の時間的な位相差をデジタル処理で計測する計時手
段を備え、該計時手段により計測された前記位相差に基
づきトルクに応じた信号を出力するようにした。
【0013】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記検出手段は、前記計時手段によ
り計測された前記位相差を用いて電力を求め、該電力に
基づいてトルクに応じた信号を出力するようにした。
【0014】(作用)従って、請求項1に記載の発明に
よれば、電源によりコイルに電流が流れると、磁性体を
磁束が通る磁気回路が形成される。被検出軸にトルクが
発生すると、磁性体がそのトルクによって応力を受けた
り、あるいは歪みが生じたりして、その磁気特性が変化
する。この結果、電源側から見たインピーダンスが変化
するので、コイルを流れる電流とその端子間の電圧との
位相差が変化し、結果として電源とコイルとで作られる
回路の電力が被検出軸のトルクに応じて変化することに
なる。検出手段は、前記回路の電力を検出してその電力
に基づいてトルクに応じた信号を出力する。このため、
電流と電圧との位相差の検出をせずに、コイル1つでト
ルクを検出することが可能になる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、直流電源
からの直流電流がインバータにより変換された交流電流
がコイルに出力され、コイルには交流電流が流れる。検
出手段は直流電源とコイルとで作られる回路のうち直流
電源とインバータとの間の直流段における直流と電圧と
を入力して電力を求め、電力に応じた信号を出力する。
従って、検出手段は交流のように時間軸を考慮すること
なく簡単な回路構成で電力を求めることが可能になる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、交流電源
から出力された交流電流がコイルには流れる。検出手段
はコイルに流れる交流電流とコイルの端子間の交流電圧
とを入力して有効電力を求め、有効電力に応じた信号を
出力する。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、電流と電
圧は、検出手段に備えられた乗算器に入力され、乗算器
からは電力が出力される。乗算器の出力値は変換手段に
よりトルクに応じた信号に変換される。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、コイルに
流れる交流電流の信号と、コイルに印加される交流電圧
の信号とを入力した計時手段により、デジタル処理によ
って両入力信号の時間的な位相差が計測される。検出手
段からはその時間的な位相差に基づいてトルクに応じた
信号が出力される。時間的な位相差を検出する計時手段
がデジタル回路なので、面倒な調整作業を不要にするこ
とができる。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、検出手段
は、計時手段により計測された時間的な位相差を用いて
電力を求め、その電力に基づいてトルクに応じた信号を
出力する。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を具体化した第1実施形
態を図1〜図3に従って説明する。
【0021】図1はトルクセンサ1が組付けられた部分
におけるシャフト構造の断面図である。被検出軸として
のシャフト2は、略円筒状のハウジング3の内部に挿通
された状態でベアリング4を介して回転可能に支持され
ている。シャフト2にはスリーブ5を介して磁性体とし
ての磁歪特性を有する円筒状の磁歪材6が外嵌されてい
る。磁歪材6はスリーブ5を介してシャフト2に対して
一体回転可能に溶接されている。
【0022】磁歪材6は磁気歪み効果を有するものであ
って、パーマロイ、鉄・ニッケル・クロム合金、恒弾性
材(商品名;Ni SpanC(日立金属製))等の高透磁
率軟磁性材料が使用され、芯材に磁歪膜を形成してな
る。磁歪材8の表面(磁歪膜領域)は、軸線方向に45
と−45°をなす多数の切溝6aがそれぞれ周方向に等
間隔に形成され、2つの被検出領域A,Bが形成されて
いる。なお、磁歪材6には、鉄−アルミニウム系の磁歪
材料、アモルファス磁歪材料を使用することもできる。
【0023】ヨーク7はその両端部に嵌合された2つの
略円筒状の支持材8に嵌入された2つのベアリング9を
介してシャフト2に対して相対回転可能に設けられてい
る。ヨーク7の内周面には磁歪材6の各被検出領域A,
Bと対向する位置に2つの凹部が形成され、各凹部にコ
イルとしての励磁用コイル10が周方向に巻回された状
態で組付けられている。ヨーク7はシャフト2に支持さ
れているため、シャフト2がハウジング3に対して偏心
していても、ヨーク7と磁歪材6との軸心が一致し易
い。
【0024】図2はトルクセンサ1の電気的構成を示
す。励磁用コイル10は電源としての交流電源11に接
続されている。交流電源11から励磁用コイル10に所
定周波数(Hz)の交流電流を流す制御はコントローラ
12が行う。交流電源11と励磁用コイル10とで作ら
れる回路には、コントローラ12内に設けられた2つの
交流用の乗算器13,14が接続されている。乗算器1
3,14の2つの入力端子には、励磁用コイル10,1
0を流れる交流電流iおよび各励磁用コイル10,10
の端子間に印加された交流電圧vに応じた値の各信号が
それぞれ入力される。なお、乗算器13,14により交
流用の電力検出手段が構成される。
【0025】乗算器13,14は2つの入力端子から入
力された各入力値X,Yの実効値の積算値Zに相当する
有効電力をその出力端子から出力する。つまり、乗算器
13,14の出力端子からは交流電源11と励磁用コイ
ル10とで作られる回路の有効電力が出力される。各乗
算器13,14の出力端子からの出力値は、検出手段を
構成するとともに変換手段としての処理回路15に入力
される。なお、乗算器13,14および処理回路15に
より検出手段が構成される。
【0026】ここで、有効電力Pは交流電流Iと交流電
圧Vとを用いて、P=I・V・cosφ の関係が成立
する(但し、I,Vは実効値)。シャフト2にトルクが
働いて磁歪材6の2つの被検出領域A,Bにおける歪み
に応じて磁束が変化すると、電源側から見たインピーダ
ンスZが変化することになる。このインピーダンスZの
変化は、交流電流Iと交流電圧Vとの位相差φの変化と
して現れる。つまり、インピーダンスZの変化が電力P
の増減として現れることになる。処理回路15は、乗算
器13,14から入力した各電力値に基づいてトルクに
応じた信号に変換する。
【0027】処理回路15では乗算器13,14から入
力した各電力値が差動回路(図示せず)で減算される。
処理回路15からの出力値はA/D変換器16を介して
マイクロコンピュータ17内のCPU18に入力され
る。CPU18では入力した信号レベルに基づいてトル
クの向きおよび大きさが計算される。
【0028】次に、トルクセンサ1の動作を説明する。
励磁用コイル10に所定周波数の交流電流が流れると
き、磁歪材6の2つの被検出領域A,Bには、多数の切
溝6aに挟まれた各領域を軸線方向に対して45°また
は−45°の方向に磁束が通る2種類の磁気回路がヨー
ク7→磁歪材6→ヨーク7の経路で形成される。
【0029】シャフト2にトルクが働いたとき、その際
の回転方向に応じて2つの被検出領域A,Bには一方に
圧縮力が他方に引張力が作用する。磁歪材6は、引張力
が作用すると透磁率が大きくなり、圧縮力が作用すると
透磁率が小さくなる。このため、電源側から見たインピ
ーダンスZは、引張力が働いた被検出領域を検出する側
で大きく、圧縮力が働いた被検出領域を検出する側で小
さくなる。このため、例えば歪みεがないとき(ε=
0)の電流Iと電圧Vの位相差φ=φoに対し、正の歪
みε>0(引張時)のときは位相差φが遅れて例えばφ
=φo+θになり、負の歪みε<0(圧縮時)のときは
位相差φが進んで例えばφ=φo−θ(但し、θ>0)
になる。
【0030】よって、各乗算器13,14からの出力値
は、P1=I・V・cos(φo+θ)と、P2=I・
V・cos(φo−θ)になる。処理回路15では、P
1−P2の減算処理がなされ、この減算処理後の信号が
A/D変換器16を介してCPU18に入力される。C
PU18にはそのROM(図示せず)に磁歪材6に歪み
がないときに相当するトルク「0」時の零レベルが予め
設定されており、CPU18は入力レベルが零レベルに
対して正負どちら側にどれだけの値をとるかをみること
で、トルクの向きと大きさを計算する。
【0031】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、励磁用コイル10と交流電源11とで作られる回路
の電力の変化をみることでトルクを検出するので、励磁
用コイル10だけで足り、従来必要であった検出用コイ
ルを無くすことができる。また、電力の変化をみるだけ
なので、面倒な位相差φの検出を不要にでき、簡単な検
出方法を採用することができ、そのための回路構成が簡
単で済む。
【0032】(第2実施形態)次に本発明を具体化した
第2実施形態を図3に従って説明する。この実施形態
は、直流電源を使用し、直流を交流に変換するインバー
タを用いた例である。なお、この実施形態では、前記第
1実施形態と電気的構成が異なるだけなので、同じ部分
については同じ符号を付してその説明を省略し、特に異
なる部分について詳しく説明する。
【0033】図3に示すように、励磁用コイル10,1
0は、電源としての直流電源20からの直流電流を所定
周波数の交流に変換するインバータ21,22にそれぞ
れ接続されている。直流電源20と励磁用コイル10,
10とで作られる各回路には、直流電源20からインバ
ータ21,22までの直流段において、コントローラ1
2内に設けられた2つの直流用の乗算器23,24がそ
れぞれ接続されている。乗算器23,24は2つの入力
端子からの各入力値X,Yを積算し、その出力端子から
積算値Z(=X・Y)を出力する。なお、乗算器23,
24により直流用の電力検出手段が構成される。
【0034】本実施形態では、2つの乗算器23,24
の各入力端子には、前記直流段における直流電流Iおよ
び直流電圧(定電圧)Vに応じた値の各信号がそれぞれ
入力される。よって、各乗算器23,24の出力端子か
らは前記直流段における電力に応じた値が出力される。
乗算器23,24の出力値は、検出手段を構成するとと
もに変換手段としての処理回路25に入力される。な
お、乗算器23,24および処理回路25により検出手
段が構成される。
【0035】ここで、電力Pは直流電流Iと直流電圧V
とを用いて、P=I・V の関係が成立する。シャフト
2にトルクが働いて磁歪材6の2つの被検出領域A,B
における歪みに応じて磁束が変化すると、電源側から見
たインピーダンスZが変化することになる。このインピ
ーダンスZの変化は、インバータ21,22と励磁用コ
イル10,10との間の交流段における交流電流iと交
流電圧vとの位相差φの変化として現れる。つまり、交
流段における電力の変化として現れる。この交流段にお
ける電力変化が直流段における電力Pの変化を引き起こ
すので、直流段における電力PがインピーダンスZの変
化に応じて増減することになる。処理回路15は、直流
段における電力Pの増減からトルクに応じた信号に変換
する処理を行う。
【0036】処理回路25では各乗算器23,24から
入力した電力値が差動回路(図示せず)で減算され、そ
の減算した信号をA/D変換器16を介してマイクロコ
ンピュータ17内のCPU18に入力される。CPU1
8では入力した信号レベルに基づいてトルクの向きおよ
び大きさが計算される。
【0037】次に、トルクセンサ1の動作を説明する。
励磁用コイル10に所定周波数の交流電流が流れると
き、磁歪材6の2つの被検出領域A,Bには、多数の切
溝6aに挟まれた各領域に沿って磁束が軸線方向に対し
て45°または−45°の方向に通る2種類の磁気回路
がヨーク7→磁歪材6→ヨーク7の経路で形成される。
【0038】シャフト2にトルクが働いたとき、その際
の回転方向に応じて2つの被検出領域A,Bには一方に
圧縮力が他方に引張力が作用する。磁歪材6は、引張力
が作用すると透磁率が大きくなり、圧縮力が作用すると
透磁率が小さくなる。このため、電源側から見たインピ
ーダンスZは、引張力が働いた被検出領域を検出する側
で大きく、圧縮力が働いた被検出領域を検出する側で小
さくなる。
【0039】このため、例えば歪みεがないとき(ε=
0)の電流iと電圧vの位相差φ=φoに対し、正の歪
みε>0(引張時)のときは位相差φが遅れて例えばφ
=φo+θになり、負の歪みε<0(圧縮時)のときは
位相差φが進んで例えばφ=φo−θ(但し、θ>0)
になる。よって、交流段における電力が変化することに
なり、これに伴い直流段における電力が変化する。この
実施形態では、電圧Vが定電圧であるため、電源側のイ
ンピーダンスZの変化が直流電流Iの変化となって現れ
る。インピーダンスZが大きくなると直流電流Iが小さ
くなって例えばI=I−αとなり、インピーダンスZが
小さくなると直流電流Iが大きくなって例えばI=I+
α(但し、α>0)となる。
【0040】よって、乗算器23,24からの各出力値
は、P3=(I−α)・Vと、P4=(I+α)・Vに
なる。処理回路25では、P3−P4の減算処理がなさ
れ、この減算処理後の信号がA/D変換器16を介して
CPU18に入力される。CPU18にはそのROM
(図示せず)に磁歪材6に歪みがないときに相当するト
ルク「0」時の零レベルが予め設定されており、CPU
18は入力レベルが零レベルに対して正負どちら側にど
れだけの値をとるかをみることで、トルクの向きと大き
さを計算する。
【0041】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、次の効果が得られる。 (1)励磁用コイル10と直流電源20とで作られる回
路の電力の変化をみることでトルクを検出するので、励
磁用コイル10だけで足り、従来必要であった検出用コ
イルを無くすことができる。また、電力の変化をみるだ
けなので、面倒な位相差φの検出を不要にでき、簡単な
検出方法を採用することができ、そのための回路構成が
簡単で済む。
【0042】(2)直流段における電力の変化をみてト
ルクを求めるので、電力を求める際に使用する回路を、
交流用のように時間変化を考慮する必要がなく、第1実
施形態に比べ一層簡素化できる。
【0043】(第3実施形態)次に本発明を具体化した
第3実施形態を図3に従って説明する。この実施形態
は、交流電源と励磁用コイルによって作られる各回路の
電圧と電流の検出信号を用いて、電圧と電流の位相差φ
を計測し、位相差φから求めた電力の変化を調べてトル
クを検出するものである。なお、この実施形態では、前
記第1実施形態と電気的構成が異なるだけなので、同じ
部分については同じ符号を付してその説明を省略し、特
に異なる部分について詳しく説明する。
【0044】図2はトルクセンサ1の電気的構成を示
す。トルクセンサ1は、励磁用コイル10と交流電源1
1とで作られる2つの回路31,32と、各回路31,
32における電圧vと電流iの検出信号からトルクに応
じた信号を生成するための検出手段としての処理回路3
3とを備える。処理回路33には、各回路31,32毎
に用意された計時手段としての2つの計時回路34,3
5と、中央処理装置(以下、CPUという)36と、R
OM(読取専用メモリ)37と、RAM(読取書込み可
能メモリ)38と、出力ポート39が備えられている。
【0045】2つの計時回路34,35は同じ回路構成
で、各回路31,32の電圧v1,v2を検出した信号
を非反転入力端子に入力する比較器40,41と、各回
路31,32の電流i1,i2を検出した信号を非反転
入力端子に入力する比較器42,43と、N進数のカウ
ンタ44,45およびMビットのラッチ46,47をそ
れぞれ備える。
【0046】4つの比較器40〜43の基準電圧は「0
ボルト」である。よって、各比較器40,41からは図
5に示すように入力元の回路の電圧vと同じ位相をもつ
矩形波信号(電圧信号)Svがそれぞれ出力端子から出
力される。また、各比較器42,43からは図5に示す
ように入力元の回路の電流iと同じ位相をもつ矩形波信
号(電流信号)Siがそれぞれ出力端子から出力され
る。デジタル信号である電圧信号Svと電流信号Siとの
立ち上がりの時間差は、電圧vと電流iの時間的な位相
差(位相ずれ)Δtに等しい。
【0047】カウンタ44,45は、CPU36に内蔵
されたクロック発生回路(図示せず)から周波数fo
(例えばfo=1〜10MHz)の標準クロック信号C
LKをCK端子に入力し、ST端子において比較器4
0,41の出力端子と接続されている。カウンタ44,
45は、ST端子から入力される信号がHレベルに立ち
上がると、標準クロック信号CLKのパルス数の計数を
開始し、その入力信号がLレベルに立ち下がるとリセッ
トされる。
【0048】ラッチ46,47は、ST端子から入力す
る信号がHレベルに立ち上がると、カウンタ44,45
からその時の計数データ(カウント値)を入力して保持
(ラッチ)する。よって、ラッチ46,47には、図5
に示すように電圧vと電流iの時間的な位相差Δtに相
当するカウント値nの計数データが保持される。各ラッ
チ46,47はCPU36に接続されている。
【0049】ROM37にはトルク演算処理のためのプ
ログラムデータが記憶されている。CPU36はこのプ
ログラムデータを使って所定時間間隔毎にトルク演算処
理を実行する。また、ROM37には計数データnから
算出した位相差φをcosφに変換するためのデータ変
換テーブルが記憶されている。
【0050】プログラムデータの内容を図6に示す。ま
ずステップ10では、各ラッチ46,47に保持された
計数データn1,n2を取得する。ステップ20では、
式φ=(2πf/fo)・n の関係式を用いて各回路
における電圧vと電流iの位相差φ1,φ2を計算す
る。ここで、fは交流電源11の周波数(例えば10〜
50kHz)、foは標準クロック信号CLKの周波数
である。ステップ30では、データ変換テーブルを使っ
て位相差φからcosφを求める。
【0051】ステップ40では、式 P=VIcosφ
の関係式を用いて各回路31,32の電力P1,P2を
計算する。ステップ50では、電力差ΔP=P1−P2
を計算する。ステップ60では、電力差ΔPからこれに
比例するトルク検出値Tを計算する。式 T=k・ΔP
(但し、kは比例定数)を用いる。CPU36はトル
ク検出値Tに相当する検出信号Stを出力ポート39に
出力する。検出信号Stはトルクの向きと大きさを知る
ことができる値の信号である。なお、各回路31,32
の電力差ΔPをとるのは、トルクに応じて変化する各電
力の変化分の絶対値の和を使うことでトルク検出感度を
高めるためである。
【0052】次に、このトルクセンサ1の動作を説明す
る。2つの励磁用コイル10に周波数fの交流電流が流
れることによって、磁歪材6の2つの被検出領域A,B
には2種類の磁気回路が軸線方向に対してそれぞれ45
°と−45°の方向に磁束が通るように形成される。
【0053】シャフト2にトルクが働いたとき、その際
の回転方向に応じて2つの被検出領域A,Bには一方に
圧縮力が他方に引張力が作用する。磁歪材6は、引張力
が作用すると透磁率が大きくなり、圧縮力が作用すると
透磁率が小さくなる。このため、電源側から見たインピ
ーダンスZは、引張力が働いた被検出領域を検出する側
で大きく、圧縮力が働いた被検出領域を検出する側で小
さくなる。
【0054】このため、シャフト2にトルクによる歪み
εがないとき(ε=0)の電流iと電圧vの位相差φ=
φoに対し、正の歪みε>0(引張時)のときは位相差
φが遅れて例えばφ=φo+θになり、負の歪みε<0
(圧縮時)のときは位相差φが進んで例えばφ=φo−
θ(但し、θ>0)になる。つまり、電源側のインピー
ダンスZの変化が位相差φの変化となって現れる。
【0055】この実施形態では、各回路31,32毎の
電圧vと電流iの時間的な位相差Δtが計時回路34,
35により計測される。すなわち、比較器40,41か
ら各電圧v1,v2と同位相でそれぞれ出力される各電
圧信号Svが立ち上がった時点を始点とし、カウンタ4
4,45では計数が開始される。そして、比較器42,
43から各電流i1,i2と同位相でそれぞれ出力され
る各電流信号Siが立ち上がった時点におけるカウンタ
44,45のカウント値n1,n2が各ラッチ46,4
7に保持(ラッチ)される。つまり、ラッチ46には回
路31における電圧v1と電流i1の位相差Δtが計数
データn1として保持され、ラッチ47には回路32に
おける電圧v2と電流i2の位相差Δtが計数データn
2として保持される。
【0056】所定時間間隔毎に図6のプログラムデータ
を実行するCPU36は、各ラッチ46,47から各計
数データn1,n2を取得する(S10)と、ステップ
20〜ステップ60の処理を実行し、各データn1,n
2を使ってトルク検出値Tを算出する。すなわち、各計
数データn1,n2を使って位相差φ1,φ2を計算し
(S20)、各位相差φ1,φ2を使って各回路31,
32の電力P1,P2を求める(S30,S40)。そ
して、電力P1,P2の差ΔPを求め(S50)、この
電力差ΔPからトルク検出値Tを求める(S60)。C
PU36はトルク演算処理で得られたトルク検出値Tを
データとしてもつトルク検出信号Stを出力ポート39
に出力する。従って、出力ポート39に接続された信号
線を通じて、シャフト2のトルクを検出したトルク検出
信号が、外部の制御回路などに出力される。
【0057】以上詳述したようにこの実施形態によれ
ば、次の効果が得られる。 (1)励磁用コイル10と交流電源11とで作られる回
路31,32の電力の変化をみることでトルクを検出す
るので、励磁用コイル10だけで足り、従来必要であっ
た検出用コイルを無くすことができる。また、位相差φ
から電力を求める方法を採ったが、位相差Δtを計測す
る計時回路34,35が簡単な構成であるため、位相差
φを使ってもトルクセンサ1の回路構成が簡単で済む。
【0058】(2)CPU36で使用するデータを得る
ための処理をする前段の回路(計時回路34,35)が
デジタル回路なので、アナログ回路を使用したときに必
要となる面倒な調整作業を不要にできる。
【0059】なお、実施形態は、上記に限定されず以下
のように実施してもよい。 ○ 第3の実施形態において、電力を実際に演算しなく
てもよい。例えば図7に示すように、CPU36に替
え、減算器48を採用する。各カウンタ44,45へ標
準クロック信号CLKを出力するクロック発生回路49
は別途設ける。減算器48では計数データn1,n2が
減算され、Δn(=n1−n2)のデータが出力ポート
39に出力される。このΔnは、各回路31,32のう
ち位相に遅れの出た側における位相遅れ時間Δt1と、
位相に進みの出た側における位相進み時間Δt2の和に
相当するカウント値であり、シャフト2に加えられたト
ルクの値と一義的な関係にある。このため、Δnをトル
ク検出信号とすることもできる。また、図7に示すよう
にトルクセンサ1の出力ポート39に信号線を通じて接
続された外部のマイクロコンピュータ50において、そ
の入力値Δnのデータを使ってトルク検出値Tを求める
ようにしてもよい。例えば図6に示すプログラムデータ
をマイクロコンピュータ50に実行させることで、外部
のマイクロコンピュータ50に電力計算をさせる方式を
採用することもできる。この場合、例えばΔn/2をn
1,n2として使用する。
【0060】また、第3の実施形態において、トルクと
Δnとの関係を予め実験で求めた関係式やテーブルをR
OM37に記憶させておき、n1,n2を減算して得た
Δnのデータからこれらの関係式やテーブルを用いて、
電力を実際に計算することなくトルク検出値を求めるよ
うにしてもよい。さらに図7の処理回路において減算器
48を無くし、2つのラッチ46,47のデータn1,
n2をそのまま出力ポート39に出力するトルクセンサ
とし、マイクロコンピュータ50に例えば図6に示すプ
ログラムデータを実行させる方式にすることもできる。
要するに位相差からトルク値は一義的に決まるので、ト
ルク値と一義的な関係にある値であれば位相差のデータ
をどのように加工しても構わない。但し、なるべくなら
トルクセンサから複数の検出信号を出力させるのではな
く、トルク値を一義的に決め得る1種類の検出信号を出
力するトルクセンサとすることが望ましい。
【0061】○ 第2の実施形態において、電圧が一定
であれば、電力の変化でなく直流電流Iの変化をみるこ
とでトルクを検出するようにしてもよい。すなわち、直
流段における直流電流Iに応じた電圧値を有する電流信
号を処理回路に入力し、処理回路では、電流信号値を減
算する。処理回路の出力はA/D変換回路を介してCP
Uに入力される。CPUは零レベルに対する入力値のレ
ベルをみることでトルクの向きおよびトルク値を計算す
る。この構成によれば乗算器が不要になる。但し、直流
電源(例えばバッテリ)の容量変動等によって電圧変動
が起こり得る場合は、前記第2の実施形態の構成に比べ
検出精度が落ちる場合がある。
【0062】○ 第2の実施形態において交流段におけ
る交流電流iと交流電圧vとを交流用の乗算器に入力し
て、第1実施形態と同様に有効電力をみることで、トル
クを求めるようにしてもよい。
【0063】○ 前記第1及び第2の実施形態におい
て、2つの乗算器からの各出力値をA/D変換器を介し
てCPUに入力し、CPUにおいて減算処理をする構成
としてもよい。
【0064】○ 前記第3の実施形態において、比較器
40〜43の出力信号は、電圧vや電流iと必ずしも同
位相である必要はない。時間的な位相差Δtと一義的な
関係にある計数データが得られればよい。例えば比較器
の基準電圧を0ボルト以外の値としてもよい。
【0065】○ 前記第3の実施形態において、位相差
φを計測するのにPLL(フェイズド・ロックド・ルー
プ)を使用してもよい。 ○ 前記各実施形態では、1つの磁歪材6に対して励磁
用コイルを2つ設けた構成としたが、1つの磁歪材と1
つの励磁用コイルとからなる構成を採用してもよい。精
度が要求されない場合は、一つのコイルでもトルクは検
出できる。
【0066】○ 磁歪式のトルクセンサに限定されな
い。インダクタンス式のトルクセンサにおいて、実施す
ることもできる。 ○ 励磁用コイルを流れる交流は矩形波でも正弦波でも
PWM波でも周波数を有する交流であればよい。第1及
び第3の実施形態において交流電源を、直流電源とイン
バータとの組合せで構成することもできる。
【0067】○ 磁歪材6をその表面に切溝6aのない
平滑スリーブとし、平滑スリーブをクロスヘッド型ピッ
クアップで検出する構成のトルクセンサにおいて実施し
てもよい。
【0068】前記各実施形態から把握される請求項に係
る発明以外の技術的思想をその効果とともに以下に記載
する。 (1)請求項2に係る発明において、前記直流電源は定
電圧であって、前記検出手段は直流段の直流電流の変化
をみてトルクを検出する。この構成によれば、乗算器を
無くすことができる。
【0069】(2)請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記磁性体は前記被検出軸にトルクが働いたときに磁束
が増加する領域と、磁束が減少する領域とを備え、該各
領域を磁束が通るにように前記コイルは2つ設けられて
おり、前記検出手段は前記各コイルが作る2つの回路の
電力の差、または該2つの回路における交流電圧と交流
電流との前記位相差の差に基づいてトルクを求めてい
る。この構成によれば、トルクの検出感度を高くでき
る。
【0070】(3)請求項5又は請求項6において、前
記計時手段は、前記交流電圧と前記交流電流の各信号を
それぞれ入力し、両入力信号の時間的な位相差に応じた
タイミングで立ち上がりまたは立ち下がる矩形波信号を
それぞれ出力する2種類の比較器と、前記2種類の比較
器から出力される各々の矩形波信号の立ち上がりまたは
立ち下がりの間の前記位相差に応じた時間を計数する計
数手段とを備えている。なお、カウンタ44,45およ
びラッチ46,47により計数手段が構成される。この
構成によれば、請求項5又は6に記載の発明と同様の効
果が得られる。
【0071】(4)前記(3)において、前記計数手段
は、前記2種類の比較器のうち一方の出力信号を入力す
るカウンタと、前記2種類の比較器のうち他方の出力信
号を入力するラッチとを備える。この構成によれば、請
求項5又は6に記載の発明と同様の効果が得られ、特に
検出手段の小型化が図られ、トルクセンサの小型化に寄
与する。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び請求項
3に記載の発明によれば、被検出軸にトルクが発生した
ときに磁性体の磁気特性が変化して起こる電源側から見
たインピーダンスの変化をコイルと電源とで作られる回
路の電力変化、またはコイルにおける交流電圧と交流電
流との時間的な位相差の変化で判断するので、比較的簡
単な回路構成で励磁用コイルだけでトルクを検出するこ
とができる。
【0073】請求項2に記載の発明によれば、直流電源
とインバータとの間の直流段における直流電流と直流電
圧とから電力を求めるので、検出手段は交流のような時
間変化を考慮することなく簡単な回路構成でトルク検出
することができる。
【0074】請求項4に記載の発明によれば、電流と電
圧の信号値から電力を求めるのに乗算器を使用するの
で、検出手段の回路構成を比較的簡素化でき、また実際
に電力を求めるので、例えば定電圧のときに電力の代わ
りに電流だけをみてトルクを検出する場合に比べ、相対
的に精度良くトルクを検出できる。
【0075】請求項5及び請求項6に記載の発明によれ
ば、交流電流の信号と交流電圧の信号との時間的な位相
差を計測する計時手段がデジタル回路であるので、アナ
ログ回路を使用する場合に必要となる面倒な調整作業を
不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるトルクセンサの組付状
態を示す断面図。
【図2】トルクセンサの電気的構成図。
【図3】第2の実施形態におけるトルクセンサの電気的
構成図。
【図4】第3の実施形態におけるトルクセンサの電気的
構成図。
【図5】同じく信号波形図。
【図6】トルク検出処理のフローチャート。
【図7】別例のトルクセンサの電気的構成図。
【図8】従来技術におけるトルクセンサの断面図。
【図9】同じくトルクセンサの電気的構成図。
【符号の説明】
1…トルクセンサ、2…被検出軸としてのシャフト、6
…磁性体としての磁歪材、7…ヨーク、10…コイルと
しての励磁用コイル、11…電源としての交流電源、1
3,14…検出手段を構成するとともに交流用の電力検
出手段としての乗算器、15,25…検出手段を構成す
るとともに変換手段としての処理回路、20…電源とし
ての直流電源、21…インバータ、23,24…検出手
段を構成するとともに直流用の電力検出手段としての乗
算器、33…検出手段としての処理回路、34,35…
計時手段としての計時回路、36…検出手段を構成する
CPU、40〜43…計時手段を構成する比較器、4
4,45…計時手段を構成するカウンタ、46,47…
計時手段を構成するラッチ、48…検出手段を構成する
減算器、Δt…時間的な位相差。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出軸に固定された磁気特性を有する
    磁性体と、 前記磁性体を通る磁束を発生させるためのコイルと、 前記コイルに電流を流すための電源と、 前記電源と前記コイルとで作られる回路の電力、または
    前記コイルに流れる交流電流と該コイルに印加される交
    流電圧との時間的な位相差を検出し、該検出値に基づい
    てトルクに応じた信号を出力する検出手段とを備えたト
    ルクセンサ。
  2. 【請求項2】 前記電源は直流電源であって、該直流電
    源から供給される直流電流を交流電流に変換して前記コ
    イルに出力するインバータを備え、前記検出手段は前記
    直流電源と前記インバータとの間の直流段における電流
    と電圧の各信号を入力して電力に応じた信号を出力する
    直流用の電力検出手段を備えている請求項1に記載のト
    ルクセンサ。
  3. 【請求項3】 前記電流は交流電源であって、前記検出
    手段は前記コイルに流れる交流電流の検出信号と、該コ
    イルの端子間電圧の検出信号とを入力して電力に応じた
    信号を出力する交流用の電力検出手段を備えている請求
    項1に記載のトルクセンサ。
  4. 【請求項4】 前記電力検出手段は、前記電流と前記電
    圧の各信号を入力して電力値を出力する乗算器であり、
    前記検出手段は該乗算器の出力値をトルクに応じた信号
    に変換する変換手段を備えている請求項2又は請求項3
    に記載のトルクセンサ。
  5. 【請求項5】 前記検出手段は、前記コイルに流れる交
    流電流の信号と、該コイルに印加される交流電圧の信号
    とを入力して、両入力信号の時間的な位相差をデジタル
    処理で計測する計時手段を備え、該計時手段により計測
    された前記位相差に基づきトルクに応じた信号を出力す
    る請求項1に記載のトルクセンサ。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、前記計時手段により計
    測された前記位相差を用いて電力を求め、該電力に基づ
    いてトルクに応じた信号を出力する請求項5に記載のト
    ルクセンサ。
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