JPH11131250A - 被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤とそれを用いた被膜形成方法 - Google Patents
被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤とそれを用いた被膜形成方法Info
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- JPH11131250A JPH11131250A JP29567097A JP29567097A JPH11131250A JP H11131250 A JPH11131250 A JP H11131250A JP 29567097 A JP29567097 A JP 29567097A JP 29567097 A JP29567097 A JP 29567097A JP H11131250 A JPH11131250 A JP H11131250A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クロムを含まないリン酸Ａｌ−エマルジョン
樹脂系の低温焼き付け被膜の絶縁被膜における耐蝕性と
焼鈍時の焼き付き性を向上する無方向性電磁鋼板用表面
処理剤とそれを用いた被膜形成方法を提供する。 【解決手段】 固形分換算で第一リン酸Ａｌ １００重
量部に対し、エマルジョン樹脂６〜５６重量部と添加剤
として有機酸塩機化合物を０．５〜１０重量部からなる
皮膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤と、こ
の処理剤を連続焼鈍済の鋼板表面に塗布し、１７０〜３
００℃の温度範囲で焼付き処理する被膜形成方法。
樹脂系の低温焼き付け被膜の絶縁被膜における耐蝕性と
焼鈍時の焼き付き性を向上する無方向性電磁鋼板用表面
処理剤とそれを用いた被膜形成方法を提供する。 【解決手段】 固形分換算で第一リン酸Ａｌ １００重
量部に対し、エマルジョン樹脂６〜５６重量部と添加剤
として有機酸塩機化合物を０．５〜１０重量部からなる
皮膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤と、こ
の処理剤を連続焼鈍済の鋼板表面に塗布し、１７０〜３
００℃の温度範囲で焼付き処理する被膜形成方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、無方向性電磁鋼板
においてクロム化合物を含有しない絶縁皮膜とその形成
方法に関するもので、打ち抜き性、溶接性、密着性、滑
り性等の皮膜特性が優れると共に、特に、耐触性及び焼
鈍時に耐焼付き性の優れる無方向性電磁鋼板用絶縁皮膜
剤とそれを用いた絶縁皮膜の形成方法に関するものであ
る。
においてクロム化合物を含有しない絶縁皮膜とその形成
方法に関するもので、打ち抜き性、溶接性、密着性、滑
り性等の皮膜特性が優れると共に、特に、耐触性及び焼
鈍時に耐焼付き性の優れる無方向性電磁鋼板用絶縁皮膜
剤とそれを用いた絶縁皮膜の形成方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】周知の如く、無方向性電磁鋼板をモータ
やトランスの鉄心に使用する場合には、所定の形状に打
ち抜いた後、歪み取り焼鈍を行い、所定枚数積み重ねて
溶接、かしめ又は接着等により積鉄心とされる。通常、
この無方向性電磁鋼板表面には電気絶縁皮膜処理が施さ
れる。この絶縁皮膜は、絶縁性の他に打ち抜き性、溶接
性、耐触性、密着性、高占積率であることの他に焼鈍時
の耐焼き付き性、焼鈍後の耐触性、密着性、滑り性が優
れることが良好な鉄心特性と作業性を得るために重要で
ある。
やトランスの鉄心に使用する場合には、所定の形状に打
ち抜いた後、歪み取り焼鈍を行い、所定枚数積み重ねて
溶接、かしめ又は接着等により積鉄心とされる。通常、
この無方向性電磁鋼板表面には電気絶縁皮膜処理が施さ
れる。この絶縁皮膜は、絶縁性の他に打ち抜き性、溶接
性、耐触性、密着性、高占積率であることの他に焼鈍時
の耐焼き付き性、焼鈍後の耐触性、密着性、滑り性が優
れることが良好な鉄心特性と作業性を得るために重要で
ある。
【０００３】従来、絶縁皮膜剤としては、無機系、有機
系、無機−有機混合系の皮膜が使用条件や使用目的に応
じて適用されてきた。無機系皮膜は耐熱性や歪み取り焼
鈍後の滑り性は優れているが打ち抜き性は劣る。一方、
有機系皮膜の場合には打ち抜き性、密着性は優れている
が焼鈍により皮膜が分解・破壊され、焼鈍後皮膜の密着
性が劣悪で使用に耐えない。このようなそれぞれの欠点
を解決すべく開発され、現在最も一般的に使用されてい
るのが無機−有機混合系皮膜剤である。特公昭５０−１
５０１３号公報には、重クロム酸塩と酢酸ビニル、ブタ
ジエン−スチレン共重合物、アクリル樹脂等の有機樹脂
エマルジョンを主成分とする処理液によって皮膜を形成
することにより優れた占積率、密着性等を保ち、歪み取
り焼鈍を行っても良好な皮膜性能が維持出来る皮膜形成
法が提案されている。また、特開平５−７８８５５号公
報には本発明と同様なクロム化合物を含まない皮膜剤が
提案されている。上記公報によるとリン酸Ａｌを含有す
る水溶液とＰＨ１〜３の合成樹脂エマルジョンとを、両
者の不揮発分の割合を規定して混合した水溶液、さらに
は上記水溶液に平均粒子径５〜１５μｍの架橋体樹脂粉
体を添加する皮膜組成物が提案され、また、この処理条
件として加熱温度２５０〜５００℃で形成させることが
記載されている。また上記公報ではＰＨ１〜３の樹脂エ
マルジョンの使用目的として、酸性混合液での液の安定
性が述べられ、粗粒子粉体樹脂添加の目的として表面の
凹凸の形成により、溶接時の通気性改善による溶接性改
善効果が述べられている。
系、無機−有機混合系の皮膜が使用条件や使用目的に応
じて適用されてきた。無機系皮膜は耐熱性や歪み取り焼
鈍後の滑り性は優れているが打ち抜き性は劣る。一方、
有機系皮膜の場合には打ち抜き性、密着性は優れている
が焼鈍により皮膜が分解・破壊され、焼鈍後皮膜の密着
性が劣悪で使用に耐えない。このようなそれぞれの欠点
を解決すべく開発され、現在最も一般的に使用されてい
るのが無機−有機混合系皮膜剤である。特公昭５０−１
５０１３号公報には、重クロム酸塩と酢酸ビニル、ブタ
ジエン−スチレン共重合物、アクリル樹脂等の有機樹脂
エマルジョンを主成分とする処理液によって皮膜を形成
することにより優れた占積率、密着性等を保ち、歪み取
り焼鈍を行っても良好な皮膜性能が維持出来る皮膜形成
法が提案されている。また、特開平５−７８８５５号公
報には本発明と同様なクロム化合物を含まない皮膜剤が
提案されている。上記公報によるとリン酸Ａｌを含有す
る水溶液とＰＨ１〜３の合成樹脂エマルジョンとを、両
者の不揮発分の割合を規定して混合した水溶液、さらに
は上記水溶液に平均粒子径５〜１５μｍの架橋体樹脂粉
体を添加する皮膜組成物が提案され、また、この処理条
件として加熱温度２５０〜５００℃で形成させることが
記載されている。また上記公報ではＰＨ１〜３の樹脂エ
マルジョンの使用目的として、酸性混合液での液の安定
性が述べられ、粗粒子粉体樹脂添加の目的として表面の
凹凸の形成により、溶接時の通気性改善による溶接性改
善効果が述べられている。
【０００４】更に、特開平６−３３０３３８号公報に
は、同様なクロムを含有しない処理剤として、リン酸Ａ
ｌ １００重量部と粒子径０．３〜３．０μｍのエマル
ジョン樹脂１〜３００重量部とを主成分とする絶縁皮膜
形成方法が提案されている。この公報では、耐熱性の粗
粒エマルジョン樹脂とその皮膜表面の球面形状効果によ
り高占積率で優れた溶接性、打ち抜き性と密着性を保
ち、焼鈍後に優れた滑り性と耐食性が得られることが示
されている。
は、同様なクロムを含有しない処理剤として、リン酸Ａ
ｌ １００重量部と粒子径０．３〜３．０μｍのエマル
ジョン樹脂１〜３００重量部とを主成分とする絶縁皮膜
形成方法が提案されている。この公報では、耐熱性の粗
粒エマルジョン樹脂とその皮膜表面の球面形状効果によ
り高占積率で優れた溶接性、打ち抜き性と密着性を保
ち、焼鈍後に優れた滑り性と耐食性が得られることが示
されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来提
案されてきたクロム化合物を含有しないリン酸Ａｌ−エ
マルジョン樹脂系の無機−有機混合被膜剤の処理におい
ては、被膜中のフリーなＰＯ4 による吸湿性が生じ易
く、ベタツキや耐蝕性が劣化する問題、更に焼鈍時の被
膜融着性が従来のクロム化合物含有被膜に比較し劣る問
題がある。
案されてきたクロム化合物を含有しないリン酸Ａｌ−エ
マルジョン樹脂系の無機−有機混合被膜剤の処理におい
ては、被膜中のフリーなＰＯ4 による吸湿性が生じ易
く、ベタツキや耐蝕性が劣化する問題、更に焼鈍時の被
膜融着性が従来のクロム化合物含有被膜に比較し劣る問
題がある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、クロム化合物
を含まないリン酸Ａｌ−エマルジョン樹脂系の絶縁皮膜
における皮膜の吸湿性及び焼鈍時の耐焼き付き性を改善
すべく考案されたものであり、これにより、従来のクロ
ム化合物含有皮膜処理剤と同等以上の耐食性及び耐焼鈍
性が得られる絶縁皮膜処理剤とその皮膜形成処理方法を
提供することを目的とし、以下の構成を要旨とする。 （１）固形分換算で第一リン酸アルミ１００重量部に対
して、エマルジョン樹脂６〜５６重量部と添加剤として
Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸塩を０．５
〜１０重量部を含有する被膜特性の優れる無方向性電磁
鋼板用表面処理剤。 （２）前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸
塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸
塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する（１）の被
膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤。 （３）前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチレン、酢
酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、ポリウ
レタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシから選
ばれる１種又は２種を含有する（１）または（２）記載
の被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤。 （４）連続焼鈍済みの鋼板表面に、固形分換算で第一リ
ン酸アルミ１００重量部に対して、エマルジョン樹脂６
〜５６重量部と添加剤としてＡｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎか
ら選ばれる有機酸塩を０．５〜１０重量部を含有する無
方向性電磁鋼板用表面処理剤を均一に塗布した後、１７
０〜３００℃で焼付き処理することを特徴とする被膜特
性の優れる無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。 （５）前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸
塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸
塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する無方向性電
磁鋼板用表面処理剤である（４）記載の被膜特性の優れ
る無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。 （６）前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチレン、酢
酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、ポリウ
レタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシから選
ばれる１種又は２種を含有する無方向性電磁鋼板用表面
処理剤である（４）または（５）記載の被膜特性の優れ
る無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。
を含まないリン酸Ａｌ−エマルジョン樹脂系の絶縁皮膜
における皮膜の吸湿性及び焼鈍時の耐焼き付き性を改善
すべく考案されたものであり、これにより、従来のクロ
ム化合物含有皮膜処理剤と同等以上の耐食性及び耐焼鈍
性が得られる絶縁皮膜処理剤とその皮膜形成処理方法を
提供することを目的とし、以下の構成を要旨とする。 （１）固形分換算で第一リン酸アルミ１００重量部に対
して、エマルジョン樹脂６〜５６重量部と添加剤として
Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸塩を０．５
〜１０重量部を含有する被膜特性の優れる無方向性電磁
鋼板用表面処理剤。 （２）前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸
塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸
塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する（１）の被
膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤。 （３）前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチレン、酢
酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、ポリウ
レタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシから選
ばれる１種又は２種を含有する（１）または（２）記載
の被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤。 （４）連続焼鈍済みの鋼板表面に、固形分換算で第一リ
ン酸アルミ１００重量部に対して、エマルジョン樹脂６
〜５６重量部と添加剤としてＡｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎか
ら選ばれる有機酸塩を０．５〜１０重量部を含有する無
方向性電磁鋼板用表面処理剤を均一に塗布した後、１７
０〜３００℃で焼付き処理することを特徴とする被膜特
性の優れる無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。 （５）前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸
塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸
塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する無方向性電
磁鋼板用表面処理剤である（４）記載の被膜特性の優れ
る無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。 （６）前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチレン、酢
酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、ポリウ
レタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシから選
ばれる１種又は２種を含有する無方向性電磁鋼板用表面
処理剤である（４）または（５）記載の被膜特性の優れ
る無方向性電磁鋼板の被膜形成方法。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明者らは、リン酸Ａｌ−エマ
ルジョン樹脂主成分被膜における被膜特性の欠点であっ
た被膜焼き付け後の吸湿性と歪み取り焼鈍時の焼き付き
性問題を解決すべく液組成や焼き付け条件について改善
に取り組んだ。その結果、リン酸Ａｌ−エマルジョン樹
脂系の主成分組成に対し、Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから
選ばれる蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒
石酸塩から選ばれる１種又は２種以上の有機酸塩化合物
を添加することにより、従来のリン酸Ａｌを主成分と
し、クロム化合物を含有しない被膜剤処理の欠点を解決
し、溶接性、打ち抜き性、密着性、滑り性は勿論のこ
と、特に、耐蝕性と歪み取り焼鈍での耐焼き付き性が大
幅に改善できる被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表
面処理剤とこれを用いた無方向性電磁鋼板被膜形成方法
の開発に成功した。以下に本発明を詳細に説明する。
ルジョン樹脂主成分被膜における被膜特性の欠点であっ
た被膜焼き付け後の吸湿性と歪み取り焼鈍時の焼き付き
性問題を解決すべく液組成や焼き付け条件について改善
に取り組んだ。その結果、リン酸Ａｌ−エマルジョン樹
脂系の主成分組成に対し、Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから
選ばれる蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒
石酸塩から選ばれる１種又は２種以上の有機酸塩化合物
を添加することにより、従来のリン酸Ａｌを主成分と
し、クロム化合物を含有しない被膜剤処理の欠点を解決
し、溶接性、打ち抜き性、密着性、滑り性は勿論のこ
と、特に、耐蝕性と歪み取り焼鈍での耐焼き付き性が大
幅に改善できる被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表
面処理剤とこれを用いた無方向性電磁鋼板被膜形成方法
の開発に成功した。以下に本発明を詳細に説明する。
【０００８】本発明の適用に当たっては、出発材として
は最終圧延された無方向性電磁鋼板素材を連続ラインに
おいて脱脂および連続焼鈍を行った鋼板表面に処理され
る。本発明においては、その処理剤組成に特徴がある。
即ち、主成分のリン酸塩としてはリン酸Ａｌが用いら
れ、このリン酸Ａｌ １００重量部に対しエマルジョン
樹脂６〜５６重量部配合した液をベース液とし、更にＡ
ｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎの有機酸塩が０．５〜１０重量部
の範囲で添加される。
は最終圧延された無方向性電磁鋼板素材を連続ラインに
おいて脱脂および連続焼鈍を行った鋼板表面に処理され
る。本発明においては、その処理剤組成に特徴がある。
即ち、主成分のリン酸塩としてはリン酸Ａｌが用いら
れ、このリン酸Ａｌ １００重量部に対しエマルジョン
樹脂６〜５６重量部配合した液をベース液とし、更にＡ
ｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎの有機酸塩が０．５〜１０重量部
の範囲で添加される。
【０００９】エマルジョン樹脂としては、アクリル、ス
チレン、酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノー
ル、ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポ
キシから選ばれる１種又は２種以上が用いられる。ま
た、これらの重合体、架橋体も勿論使用できる。これら
の樹脂は特殊な粒子の成長反応と乳化方式によってエマ
ルジョン樹脂として安定化する。これらエマルジョン樹
脂を用いたリン酸Ａｌとの混合皮膜は前記配合範囲で
は、被膜の外観、緻密性が優れ、溶接性、密着性、滑り
性等に優れた皮膜を形成する。
チレン、酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノー
ル、ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポ
キシから選ばれる１種又は２種以上が用いられる。ま
た、これらの重合体、架橋体も勿論使用できる。これら
の樹脂は特殊な粒子の成長反応と乳化方式によってエマ
ルジョン樹脂として安定化する。これらエマルジョン樹
脂を用いたリン酸Ａｌとの混合皮膜は前記配合範囲で
は、被膜の外観、緻密性が優れ、溶接性、密着性、滑り
性等に優れた皮膜を形成する。
【００１０】本発明で重要な添加剤の有機酸塩化合物と
しては、蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒
石酸塩から選ばれる１種又は２種以上がリン酸Ａｌ １
００重量部に対し、０．５〜１０重量部添加される。ま
た、この有機酸塩の添加に際しては、先ず、有機酸塩物
質を予め水又は温水で水溶液として調整し、主成分溶液
を攪拌しながら徐々に添加するのが望ましい。より好ま
しい条件としては溶液の安定性の面からＡｌ，Ｍｇ，Ｃ
ａ，Ｚｎ等の金属元素と有機酸とのモル比を化学量論的
にバランスさせるよりもやや有機酸塩比を高めた方が良
い。有機酸塩量１．１〜１．５程度に高めた場合の方が
処理剤の安定性や塗布作業条件の影響を受けず安定傾向
にある。
しては、蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒
石酸塩から選ばれる１種又は２種以上がリン酸Ａｌ １
００重量部に対し、０．５〜１０重量部添加される。ま
た、この有機酸塩の添加に際しては、先ず、有機酸塩物
質を予め水又は温水で水溶液として調整し、主成分溶液
を攪拌しながら徐々に添加するのが望ましい。より好ま
しい条件としては溶液の安定性の面からＡｌ，Ｍｇ，Ｃ
ａ，Ｚｎ等の金属元素と有機酸とのモル比を化学量論的
にバランスさせるよりもやや有機酸塩比を高めた方が良
い。有機酸塩量１．１〜１．５程度に高めた場合の方が
処理剤の安定性や塗布作業条件の影響を受けず安定傾向
にある。
【００１１】このようにして調整された処理剤は、コー
ティングロールを用いて焼鈍ライン中で塗布量を制御し
て塗布及び乾燥焼き付けが行われる。塗布量は適用され
る製品の使用目的に応じて決められる。本発明剤の場合
には、焼き付け後重量で０．５〜４．０ｇ／ｍ2 であれ
ば皮膜性能、外観等優れた皮膜が形成できる。乾燥焼き
付け条件としては、板温度１７０〜３００℃で焼き付け
処理が行なわれ製品とされる。
ティングロールを用いて焼鈍ライン中で塗布量を制御し
て塗布及び乾燥焼き付けが行われる。塗布量は適用され
る製品の使用目的に応じて決められる。本発明剤の場合
には、焼き付け後重量で０．５〜４．０ｇ／ｍ2 であれ
ば皮膜性能、外観等優れた皮膜が形成できる。乾燥焼き
付け条件としては、板温度１７０〜３００℃で焼き付け
処理が行なわれ製品とされる。
【００１２】次に本発明における限定理由について述べ
る。本発明の絶縁皮膜剤の液組成においては、リン酸Ａ
ｌ、エマルジョン樹脂及び添加剤の有機酸塩化合物の配
合割合が重要である。先ず、リン酸Ａｌとエマルジョン
樹脂の割合は溶接性、打ち抜き性、耐熱性、密着性等の
基本性能を決めるのに重要である。固形分重量でリン酸
Ａｌ １００重量部に対し、エマルジョン樹脂６重量部
未満では焼き付け後の皮膜表面層の有機Ｃ濃度が低く打
ち抜き性に悪影響をもたらし、一方、５６重量部超では
皮膜中の樹脂濃度が高くなり打ち抜き性は向上するが、
溶接性や焼鈍後の密着性低下が見られるため６〜５６重
量部に制限する。
る。本発明の絶縁皮膜剤の液組成においては、リン酸Ａ
ｌ、エマルジョン樹脂及び添加剤の有機酸塩化合物の配
合割合が重要である。先ず、リン酸Ａｌとエマルジョン
樹脂の割合は溶接性、打ち抜き性、耐熱性、密着性等の
基本性能を決めるのに重要である。固形分重量でリン酸
Ａｌ １００重量部に対し、エマルジョン樹脂６重量部
未満では焼き付け後の皮膜表面層の有機Ｃ濃度が低く打
ち抜き性に悪影響をもたらし、一方、５６重量部超では
皮膜中の樹脂濃度が高くなり打ち抜き性は向上するが、
溶接性や焼鈍後の密着性低下が見られるため６〜５６重
量部に制限する。
【００１３】本発明の最も特徴とする有機酸塩化合物
は、フリーリン酸の安定化作用や焼鈍時の耐焼き付き性
を高める作用を有しており、特に後者の改善効果が著し
い。有機酸塩はリン酸Ａｌ １００重量部とエマルジョ
ン樹脂６〜５６重量部に対し０．５〜１０重量部の割合
で添加される。０．５重量部未満では皮膜中のフリーな
ＰＯ4 の固定反応が弱く、焼鈍時の焼き付き性改善効果
が十分でない。一方、１０重量部超の場合には液のＰＨ
に影響して添加剤の析出が生じたり、光沢のある美麗な
表面外観が得られない。極端な場合には添加有機酸塩自
体による被膜表面のザラツキを発生する場合がある。ま
た、焼鈍後の密着性を劣化するので有機酸化合物の添加
量が制限される。前述した有機酸化合物の添加量が、
０．５〜１０重量部の範囲であれば外観、耐吸湿性、打
ち抜き性及び耐焼鈍性等の良好な皮膜性能の改善が得ら
れる。しかし、溶接性、耐熱性、焼鈍後の密着性等にお
ける安定性を考慮すると、最も好ましい範囲は１．０〜
８．０重量部の範囲である。
は、フリーリン酸の安定化作用や焼鈍時の耐焼き付き性
を高める作用を有しており、特に後者の改善効果が著し
い。有機酸塩はリン酸Ａｌ １００重量部とエマルジョ
ン樹脂６〜５６重量部に対し０．５〜１０重量部の割合
で添加される。０．５重量部未満では皮膜中のフリーな
ＰＯ4 の固定反応が弱く、焼鈍時の焼き付き性改善効果
が十分でない。一方、１０重量部超の場合には液のＰＨ
に影響して添加剤の析出が生じたり、光沢のある美麗な
表面外観が得られない。極端な場合には添加有機酸塩自
体による被膜表面のザラツキを発生する場合がある。ま
た、焼鈍後の密着性を劣化するので有機酸化合物の添加
量が制限される。前述した有機酸化合物の添加量が、
０．５〜１０重量部の範囲であれば外観、耐吸湿性、打
ち抜き性及び耐焼鈍性等の良好な皮膜性能の改善が得ら
れる。しかし、溶接性、耐熱性、焼鈍後の密着性等にお
ける安定性を考慮すると、最も好ましい範囲は１．０〜
８．０重量部の範囲である。
【００１４】このように調整された処理液は、水によっ
てその濃度を調整し、コーティングロール等を用いて連
続焼鈍後の鋼板面に塗布し、その後、板温１７０〜３０
０℃で乾燥、焼き付け処理される。本発明においては有
機酸塩を添加することで、よりフリーリン酸やリン酸Ａ
ｌの安定化が得られる。このため、有機酸塩を添加しな
い場合に比し、より低温での焼き付けが可能である。し
かし、１７０℃未満では本発明の添加剤をもってしても
十分な吸湿性や焼鈍時の焼き付き性防止効果が得られな
い。一方、３００℃超では樹脂成分や添加剤の種類によ
っては有機成分の焼けムラが生じ、被膜の変色による外
観不良を生じる場合があり、外観、密着性、打ち抜き性
等の低下をもたらすため好ましくない。
てその濃度を調整し、コーティングロール等を用いて連
続焼鈍後の鋼板面に塗布し、その後、板温１７０〜３０
０℃で乾燥、焼き付け処理される。本発明においては有
機酸塩を添加することで、よりフリーリン酸やリン酸Ａ
ｌの安定化が得られる。このため、有機酸塩を添加しな
い場合に比し、より低温での焼き付けが可能である。し
かし、１７０℃未満では本発明の添加剤をもってしても
十分な吸湿性や焼鈍時の焼き付き性防止効果が得られな
い。一方、３００℃超では樹脂成分や添加剤の種類によ
っては有機成分の焼けムラが生じ、被膜の変色による外
観不良を生じる場合があり、外観、密着性、打ち抜き性
等の低下をもたらすため好ましくない。
【００１５】次に、本発明による被膜性能の改善理由に
ついて述べる。本発明で吸湿性の抑制、焼鈍時の焼き付
き性が防止される理由は明確ではないが、有機酸塩中の
Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎがリン酸Ａｌによってもたらさ
れるフリーのＰＯ4 と反応してより安定なリン酸塩化合
物を生成し、焼き付け後の被膜の吸湿性を抑制するもの
と考えられ、また、焼鈍時においては更に熱分解した有
機酸塩中のＡｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎ等が被膜中のリン酸
分と結合し、安定化してリン酸分による融着作用を抑制
する効果が得られるものと考えられる。
ついて述べる。本発明で吸湿性の抑制、焼鈍時の焼き付
き性が防止される理由は明確ではないが、有機酸塩中の
Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎがリン酸Ａｌによってもたらさ
れるフリーのＰＯ4 と反応してより安定なリン酸塩化合
物を生成し、焼き付け後の被膜の吸湿性を抑制するもの
と考えられ、また、焼鈍時においては更に熱分解した有
機酸塩中のＡｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎ等が被膜中のリン酸
分と結合し、安定化してリン酸分による融着作用を抑制
する効果が得られるものと考えられる。
【００１６】なお、本発明において歪み取り焼鈍におけ
る被膜の焼き付き（融着）性の評価については図１に示
すような方法で実施した。図１ａは試料の積層状態を示
し、図１ｂは積層された試料の締め付け状態を示し、図
１ｃは測定状態を示したものである。具体的な評価方法
としては、試料サイズ：３０ｍｍ×４０ｍｍに切り出し
たサンプルをａのように試料の長手方向が直角になるよ
う１枚ずつ交互に積層し、ｂに示したようにボルト締め
付け圧力：４０ｋｇ／ｍｍ2 で締め付け、この積層・締
め付け体を７５０℃×２Ｈｒ、Ｎ2 １００％、ＤＰ１
０℃の焼鈍条件で焼鈍後、ｃに示すようにバネ秤で剥離
力を測定する焼付き状態を測定するものである。
る被膜の焼き付き（融着）性の評価については図１に示
すような方法で実施した。図１ａは試料の積層状態を示
し、図１ｂは積層された試料の締め付け状態を示し、図
１ｃは測定状態を示したものである。具体的な評価方法
としては、試料サイズ：３０ｍｍ×４０ｍｍに切り出し
たサンプルをａのように試料の長手方向が直角になるよ
う１枚ずつ交互に積層し、ｂに示したようにボルト締め
付け圧力：４０ｋｇ／ｍｍ2 で締め付け、この積層・締
め付け体を７５０℃×２Ｈｒ、Ｎ2 １００％、ＤＰ１
０℃の焼鈍条件で焼鈍後、ｃに示すようにバネ秤で剥離
力を測定する焼付き状態を測定するものである。
【００１７】
＜実施例１＞公知の方法で製造した板厚０．５ｍｍの無
方向性電磁鋼板コイルを、連続ラインにおいて最終焼鈍
した。次いで、同ラインで表１に示すように、リン酸Ａ
ｌ−エマルジョン樹脂主成分の水溶液に有機酸塩を添加
した処理剤をコーティングロールを用いて塗布し、板温
２００℃で焼き付け処理を行った。この際の塗布量は焼
き付け後の重量で１ｇ／ｍ2 であった。
方向性電磁鋼板コイルを、連続ラインにおいて最終焼鈍
した。次いで、同ラインで表１に示すように、リン酸Ａ
ｌ−エマルジョン樹脂主成分の水溶液に有機酸塩を添加
した処理剤をコーティングロールを用いて塗布し、板温
２００℃で焼き付け処理を行った。この際の塗布量は焼
き付け後の重量で１ｇ／ｍ2 であった。
【００１８】この後、この製品コイルからサンプルを切
り出し、被膜特性について調査を行った。その結果を表
２に示す。
り出し、被膜特性について調査を行った。その結果を表
２に示す。
【００１９】
【表１】
【００２０】
【表２】
【００２１】表２に示したように、本発明の有機酸塩を
添加剤に使用し塗布した場合は、表面外観が光沢があり
良好であった。これに対し、有機酸塩を過剰に添加した
比較例４は析出物によると見られるザラツキが生じ、や
や外観的に問題が生じた。被膜特性は、焼鈍前の特性に
おいて、本発明では何れも有機酸塩添加なしに比較して
錆の発生がなく良好な結果が得られた。また、焼鈍後の
特性においても本発明では錆発生がなく、焼鈍時の焼き
付き性が比較材に比べかなり改善される結果となった。
これに対し、有機酸塩を添加しない比較例は焼き付き性
が大で被膜不良であった。 ＜実施例２＞公知の方法で製造した板厚０．５ｍｍの無
方向性電磁鋼板コイルを、連続ラインにおいて最終焼鈍
した。次いで、実施例１と同様に同ラインで表３に示す
ように、リン酸Ａｌ−エマルジョン樹脂主成分の水溶液
にする有機酸塩を添加量を変更して添加した処理剤をコ
ーティングロールを用いて塗布し、表３に示す板温１５
０〜３３０℃で焼き付け処理を行った。この際の塗布量
は焼き付け後の重量で１．５ｇ／ｍ2 であった。この
後、この製品コイルからサンプルを切り出し、被膜特性
について調査を行った。その結果を表４に示す。
添加剤に使用し塗布した場合は、表面外観が光沢があり
良好であった。これに対し、有機酸塩を過剰に添加した
比較例４は析出物によると見られるザラツキが生じ、や
や外観的に問題が生じた。被膜特性は、焼鈍前の特性に
おいて、本発明では何れも有機酸塩添加なしに比較して
錆の発生がなく良好な結果が得られた。また、焼鈍後の
特性においても本発明では錆発生がなく、焼鈍時の焼き
付き性が比較材に比べかなり改善される結果となった。
これに対し、有機酸塩を添加しない比較例は焼き付き性
が大で被膜不良であった。 ＜実施例２＞公知の方法で製造した板厚０．５ｍｍの無
方向性電磁鋼板コイルを、連続ラインにおいて最終焼鈍
した。次いで、実施例１と同様に同ラインで表３に示す
ように、リン酸Ａｌ−エマルジョン樹脂主成分の水溶液
にする有機酸塩を添加量を変更して添加した処理剤をコ
ーティングロールを用いて塗布し、表３に示す板温１５
０〜３３０℃で焼き付け処理を行った。この際の塗布量
は焼き付け後の重量で１．５ｇ／ｍ2 であった。この
後、この製品コイルからサンプルを切り出し、被膜特性
について調査を行った。その結果を表４に示す。
【００２２】
【表３】
【００２３】
【表４】
【００２４】表４で示したように、本発明の処理剤を用
いても、焼き付け温度が１５０℃と低すぎる場合には、
焼き付け後の外観は問題はないが吸湿性が大で、錆の発
生が多く見られた。また、溶接性がやや劣り、焼鈍時の
耐焼き付き性が極めて劣る傾向が見られた。一方、焼き
付け温度が高すぎる３３０℃の場合には、皮膜表面外観
が茶褐色に変色し光沢も鈍く不良であった。また、被膜
特性においてもやや耐蝕性が劣り、打ち抜き性もかなり
低下する傾向が見られた。
いても、焼き付け温度が１５０℃と低すぎる場合には、
焼き付け後の外観は問題はないが吸湿性が大で、錆の発
生が多く見られた。また、溶接性がやや劣り、焼鈍時の
耐焼き付き性が極めて劣る傾向が見られた。一方、焼き
付け温度が高すぎる３３０℃の場合には、皮膜表面外観
が茶褐色に変色し光沢も鈍く不良であった。また、被膜
特性においてもやや耐蝕性が劣り、打ち抜き性もかなり
低下する傾向が見られた。
【００２５】しかし、本発明の焼き付け温度域の２１０
〜２９０℃で焼き付け処理したものは何れも良好な外観
と被膜性能を示し、特に、２１０〜２５０℃の条件では
良好な結果が得られた。
〜２９０℃で焼き付け処理したものは何れも良好な外観
と被膜性能を示し、特に、２１０〜２５０℃の条件では
良好な結果が得られた。
【００２６】
【発明の効果】本発明によれば、リン酸Ａｌ−エマルジ
ョン樹脂系絶縁皮膜において、有機酸塩の添加により、
焼き付け後の耐吸湿性が向上し、歪み取り焼鈍時におけ
る絶縁皮膜の耐焼き付き性の顕著な改善が得られる。更
に、焼き付け条件を適正にすることにより皮膜表面の有
機成分濃度を高めて、打ち抜き性等の優れた皮膜特性を
有する無方向性電磁鋼板の製造が可能となる。
ョン樹脂系絶縁皮膜において、有機酸塩の添加により、
焼き付け後の耐吸湿性が向上し、歪み取り焼鈍時におけ
る絶縁皮膜の耐焼き付き性の顕著な改善が得られる。更
に、焼き付け条件を適正にすることにより皮膜表面の有
機成分濃度を高めて、打ち抜き性等の優れた皮膜特性を
有する無方向性電磁鋼板の製造が可能となる。
【図１】歪み取り焼鈍における被膜の焼き付き（融着）
性の評価方法を示す図である。
性の評価方法を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項１】 固形分換算で第一リン酸アルミ１００重
量部に対して、エマルジョン樹脂６〜５６重量部と添加
剤としてＡｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれる有機酸塩
を０．５〜１０重量部を含有することを特徴とする被膜
特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤。 - 【請求項２】 前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれ
る有機酸塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸
塩、酒石酸塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する
ことを特徴とする請求項１記載の被膜特性の優れる無方
向性電磁鋼板用表面処理剤。 - 【請求項３】 前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチ
レン、酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リアミド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、
ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシ
から選ばれる１種又は２種を含有することを特徴とする
請求項１または２記載の被膜特性の優れる無方向性電磁
鋼板用表面処理剤。 - 【請求項４】 連続焼鈍済みの鋼板表面に、固形分換算
で第一リン酸アルミ１００重量部に対して、エマルジョ
ン樹脂６〜５６重量部と添加剤としてＡｌ，Ｍｇ，Ｃ
ａ，Ｚｎから選ばれる有機酸塩を０．５〜１０重量部を
含有する無方向性電磁鋼板用表面処理剤を均一に塗布し
た後、１７０〜３００℃で焼付き処理することを特徴と
する被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板の被膜形成方
法。 - 【請求項５】 前記Ａｌ，Ｍｇ，Ｃａ，Ｚｎから選ばれ
る有機酸塩が蟻酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸
塩、酒石酸塩から選ばれる１種又は２種以上を含有する
無方向性電磁鋼板用表面処理剤であることを特徴とする
請求項４記載の被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板の被
膜形成方法。 - 【請求項６】 前記エマルジョン樹脂がアクリル、スチ
レン、酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リアミド、ポリカーボネイト、メラミン、フェノール、
ポリウレタン、アルキッド、イソシアネート、エポキシ
から選ばれる１種又は２種を含有する無方向性電磁鋼板
用表面処理剤であることを特徴とする請求項４または５
記載の被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板の被膜形成方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29567097A JP3385192B2 (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤とそれを用いた被膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29567097A JP3385192B2 (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤とそれを用いた被膜形成方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11131250A true JPH11131250A (ja) | 1999-05-18 |
| JP3385192B2 JP3385192B2 (ja) | 2003-03-10 |
Family
ID=17823674
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29567097A Expired - Lifetime JP3385192B2 (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 被膜特性の優れる無方向性電磁鋼板用表面処理剤とそれを用いた被膜形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3385192B2 (ja) |
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001323351A (ja) * | 2000-05-15 | 2001-11-22 | Kawasaki Steel Corp | 加工性およびリサイクル性に優れた低鉄損かつ高磁束密度の無方向性電磁鋼板 |
| JP2002047576A (ja) * | 2000-08-01 | 2002-02-15 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 電磁鋼板の絶縁皮膜形成用処理液と処理方法 |
| KR100779575B1 (ko) | 2006-11-29 | 2007-11-28 | 주식회사 포스코 | 크롬이 배제된 무방향성 칼라강판용 절연피막 조성물 및 그제조방법 |
| WO2012041052A1 (zh) | 2010-09-29 | 2012-04-05 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种无取向硅钢用无铬绝缘涂层涂料 |
| JP2016125141A (ja) * | 2014-12-26 | 2016-07-11 | 新日鐵住金株式会社 | 電磁鋼板 |
| WO2016136515A1 (ja) * | 2015-02-26 | 2016-09-01 | 新日鐵住金株式会社 | 電磁鋼板、および、電磁鋼板の製造方法 |
| WO2016194520A1 (ja) * | 2015-05-29 | 2016-12-08 | 新日鐵住金株式会社 | 電磁鋼板の絶縁被膜 |
| KR20170085580A (ko) | 2014-12-26 | 2017-07-24 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 전자 강판 |
| KR20170088389A (ko) | 2014-12-26 | 2017-08-01 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 전자 강판 |
| CN108866523A (zh) * | 2017-05-11 | 2018-11-23 | 日本帕卡濑精株式会社 | 水系金属表面处理剂以及具有被膜的金属材料及其制造方法 |
| CN110216945A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-09-10 | 扬州市顺腾不锈钢照明器材有限公司 | 一种高绝缘性的电磁钢板 |
| US10519551B2 (en) | 2014-12-26 | 2019-12-31 | Nippon Steel Corporation | Electrical steel sheet |
| US10549315B2 (en) | 2014-12-26 | 2020-02-04 | Nippon Steel Corporation | Electrical steel sheet |
| WO2021100867A1 (ja) | 2019-11-21 | 2021-05-27 | 日本製鉄株式会社 | 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
| WO2021210149A1 (ja) | 2020-04-17 | 2021-10-21 | 日本製鉄株式会社 | 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
| CN113831773A (zh) * | 2021-11-11 | 2021-12-24 | 上海迪升防腐新材料科技有限公司 | 一种无取向硅钢用涂层溶液及其制备方法和应用 |
| WO2022210871A1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-10-06 | 日本製鉄株式会社 | 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-10-28 JP JP29567097A patent/JP3385192B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (31)
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| JP2013540199A (ja) * | 2010-09-29 | 2013-10-31 | 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 | 無配向性珪素鋼用クロム非含有絶縁コーティング材料 |
| US10190219B2 (en) | 2014-12-26 | 2019-01-29 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Electrical steel sheet |
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| KR20170085580A (ko) | 2014-12-26 | 2017-07-24 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 전자 강판 |
| KR20170088389A (ko) | 2014-12-26 | 2017-08-01 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 전자 강판 |
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| JPWO2016136515A1 (ja) * | 2015-02-26 | 2017-11-24 | 新日鐵住金株式会社 | 電磁鋼板、および、電磁鋼板の製造方法 |
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| KR20180003586A (ko) | 2015-05-29 | 2018-01-09 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 전자 강판의 절연 피막 |
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