JPH11130560A - セメント硬化体の製造方法 - Google Patents

セメント硬化体の製造方法

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JPH11130560A
JPH11130560A JP29200797A JP29200797A JPH11130560A JP H11130560 A JPH11130560 A JP H11130560A JP 29200797 A JP29200797 A JP 29200797A JP 29200797 A JP29200797 A JP 29200797A JP H11130560 A JPH11130560 A JP H11130560A
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JP
Japan
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carbon dioxide
green sheet
atmosphere
cement
hardened cement
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JP29200797A
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Takaya Nibu
貴也 丹生
Hidetaka Honda
英隆 本田
Takaaki Izumitani
卓見 泉谷
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/02Selection of the hardening environment
    • C04B40/0277Hardening promoted by using additional water, e.g. by spraying water on the green concrete element
    • C04B40/0281Hardening in an atmosphere of increased relative humidity

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間使用しても、寸法収縮を起こすことが
なく、寸法安定性を高く維持することができるセメント
硬化体の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 セメントを主成分とする主材をグリーン
シートとなしてから、同グリーンシートを養生し、含水
率が20wt%以下になるまで乾燥した後、二酸化炭素
の雰囲気中で一定期間処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント硬化体の
製造方法に関し、具体的には、建築用板として利用する
のに有用な無機質板などのセメント硬化体を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、セメント硬化体の製造方法と
しては、ハチェック方式、長網方式などの抄造方式か、
あるいは、押出成形か注型成形かのいずれかの方式で製
造される方法が知られていた。このうち、抄造方式によ
るものが、生産性において優れているために一般によく
行われていたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなセメント硬化体の製造方法で得られた同セメント硬
化体は、長期間使用している間に空気中の二酸化炭素の
影響によって、寸法収縮が起こって、寸法変化率が大き
いものとなっていた。すなわち、このように寸法収縮が
起こると、部分的に反りが発生したり、同セメント硬化
体を取り付ける取付金具近傍でクラックが発生したりし
ていたものであった。
【0004】本発明は、上記の欠点を除去するためにな
されたもので、その目的とするところは、長期間使用し
ても、寸法収縮を起こすことがなく、寸法安定性を高く
維持することができるセメント硬化体の製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
セメント硬化体の製造方法は、セメントを主成分とする
主材をグリーンシートとなしてから、同グリーンシート
を養生し、含水率が20wt%以下になるまで乾燥した
後、二酸化炭素の雰囲気中で一定期間処理することを特
徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るセメント硬化体の
製造方法は、上記雰囲気中の二酸化炭素濃度が、1〜2
5wt%であることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係るセメント硬化体の
製造方法は、上記雰囲気中の湿度が、50〜98%Rh
であることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係るセメント硬化体の
製造方法は、上記雰囲気中の温度が、10〜60℃であ
ることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明のセメント硬化体の製造方法は、セ
メントを主成分とする主材をグリーンシートとなしてか
ら、同グリーンシートを養生し、含水率が20wt%以
下になるまで乾燥した後、二酸化炭素の雰囲気中で一定
期間処理するものである。
【0011】上記主材としては、セメントを主成分とす
るものであり、その他にも、骨材が配合されたり、さら
に、必要に応じて、補強材や繊維などが補助成分として
配合されるものである。
【0012】上記セメントとしては、例えば、ポルトラ
ンドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント
などのものが用いられるものである。
【0013】また、上記骨材としては、御影石、蛇紋石
などの砕石、ケイ石粉、シラスバルーン、ガラスバルー
ン、シリカ、パーライト、砂、および、ビーズなどのも
のが用いられるものである。
【0014】そして、必要に応じて配合される補強材と
しては、通常パルプ粉などが用いられている。さらに、
上記繊維としては、例えば、セルロース系のパルプ繊
維、石綿などの鉱物性繊維、ポリプロピレン、ビニロン
などの有機質の樹脂系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金
属繊維などを用いることができるものである。
【0015】上記グリーンシートは、上記主材から得ら
れるものであって、例えば、同主材からハチェック方
式、長網方式などの抄造機によって抄き上げられて形成
されるものである。また、このグリーンシートは、表面
に凹凸などの型模様が付与されるものであってもかまわ
ないものである。
【0016】なお、上記グリーンシートは、例えば、脱
水されてもかまわないものであるが、この脱水の方法と
しては、サクションボックスを用いて行われてもかまわ
ないし、その他にもセラッミクス製のブレードを用いて
もかまわず、特に制限されるようなものではないもので
ある。
【0017】また、上記グリーンシートは、プレス成型
されてもかまわないものである。このプレス成型は、例
えば、プレス機の間にグリーンシートを配設して行われ
るものである。プレス成型の時間などは、上記グリーン
シートの含水率などに応じて、自由自在に設定すること
ができるものである。
【0018】なお、上記グリーンシートは、脱水とプレ
ス成型とを同時に行うごとく、加圧脱水されてもかまわ
ないものであり、このような場合も含めて、脱水やプレ
ス成型などは、必要に応じて自由自在に行うことができ
るものである。
【0019】次に、上記グリーンシートの養生として
は、セメント硬化体として得るのに行われるものであ
る。この養生硬化の方法としては、水蒸気を満たした5
0〜90℃の温度で10〜100hrの蒸気養生を行
い、硬化されてセメント硬化体が得られるものであって
もかまわないし、オートクレーブ中で行い、このオート
クレーブ中で150〜200℃の温度で、7〜15hr
養生硬化されてセメント硬化体が得られるものであって
もかまわないものである。さらには、この蒸気養生やオ
ートクレーブ養生を併用して、水蒸気を満たした50〜
90℃の温度で10〜100hrの蒸気養生を行ってか
ら、次にオートクレーブ中で150〜200℃の温度
で、7〜15hr養生硬化されてセメント硬化体が得ら
れるものであってもかまわないものである。
【0020】なお、この蒸気養生やオートクレーブ養生
の前に、必要に応じて上記グリーンシートを常温で2〜
5hr放置する予備養生などの方法を採ることもできる
ものである。
【0021】次に、上記養生後、上記グリーンシートが
乾燥されるものであり、このような乾燥は、含水率20
wt%以下になるまで行われるものである。特に、含水
率に関しては、20wt%以下となるようにされるもの
であり、好ましくは、10〜20wt%となるようにさ
れるものである。これは、含水率を10wt%未満にす
ると、クラックが発生しやすいものとなるからである。
【0022】本発明では、上記乾燥した後、二酸化炭素
の雰囲気中で一定期間処理するものである。二酸化炭素
の雰囲気中であれば、どのように一定期間処理されても
かまわないものであるが、例えば、雰囲気中に二酸化炭
素を吹き込んでもかまわないし、同二酸化炭素の雰囲気
中で放置されているものであってもかまわないものであ
る。上記一定期間は、具体的には処理時間をさすもので
あるが、二酸化炭素の濃度、同二酸化炭素の雰囲気中の
温度や湿度などの条件によって、自由自在に設定するこ
とができるものであるが、24〜98時間の範囲となる
ようにするのが好ましいものである。
【0023】なお、上記グリーンシートをセメント硬化
体として得たい適当な大きさに切断してもかまわないも
のである。
【0024】本発明は、このような製造方法をとること
によって、セメントを主成分とする主材をグリーンシー
トとなしてから、同グリーンシートを養生することで、
硬化するとともに、含水率が20wt%以下になるよう
に乾燥することで、ある程度の強度を確保することがで
き、しかも、二酸化炭素の雰囲気中で一定期間処理する
ことで、得られるセメント硬化体の中に二酸化炭素が入
り込み、製造の際に、空気中の二酸化炭素の影響による
寸法収縮を終了させることができて、その結果、できあ
がったセメント硬化体を長期間使用しても、空気中の二
酸化炭素の影響を確実に受けにくくすることができるも
のである。
【0025】すなわち、本発明は、曲げ強度を高く維持
することができるとともに、長期間使用しても、寸法収
縮を起こすことがなく、寸法安定性を高く維持すること
ができるものである。
【0026】特に、上記雰囲気中の二酸化炭素濃度が、
1〜25wt%であると、この二酸化炭素濃度によっ
て、得られるセメント硬化体の中に二酸化炭素がより一
層効果的に入り込み、できあがったセメント硬化体とし
ては、長期間使用しても空気中の二酸化炭素の影響をよ
り一層確実に受けにくくなり、寸法収縮をより一層確実
に起こすことがなくなり、寸法安定性をより一層高く維
持することができるものとなる。
【0027】仮に、上記雰囲気中の二酸化炭素濃度が、
1wt%未満であると、二酸化炭素処理による上述の効
果が充分に得られないものであり、逆に、上記雰囲気中
の二酸化炭素濃度が、25wt%を越えるものである
と、二酸化炭素処理による上述の効果が充分に得られる
が、それ以上の効果が得られるものではなく、かえって
二酸化炭素の準備などによる作業の面倒さや経済的な面
で無駄なものである。
【0028】また、上記雰囲気中の湿度が、50〜98
%Rhであると、この雰囲気中の湿度によって、得られ
るセメント硬化体の中に二酸化炭素がより一層効果的に
入り込み、できあがったセメント硬化体としては、長期
間使用しても空気中の二酸化炭素の影響をより一層確実
に受けにくくなり、寸法収縮をより一層確実に起こすこ
とがなくなり、寸法安定性をより一層高く維持すること
ができるものとなる。
【0029】仮に、上記雰囲気中の湿度が、50%Rh
%未満であると、二酸化炭素処理前の硬化体の表面が乾
燥しすぎて必要以上に硬くなり、二酸化炭素が同硬化体
内に充分に入り込めなくなり、結果として、二酸化炭素
処理による上述の効果が充分に得られないものである。
【0030】逆に、上記雰囲気中の湿度が、98%Rh
%を越えるものであると、二酸化炭素処理前の硬化体の
表面に水滴がついたりして、この水滴などの水分によ
り、二酸化炭素が吸収され、また、乾燥していた硬化体
としても柔らかくなりすぎ、いずれにしても、二酸化炭
素が同硬化体内に充分に入り込めなくなり、結果とし
て、二酸化炭素処理による上述の効果が充分に得られな
いものである。
【0031】さらに、上記雰囲気中の温度が、10〜6
0℃であると、この雰囲気中の温度によって、得られる
セメント硬化体の中に二酸化炭素がより一層効果的に入
り込み、できあがったセメント硬化体としては、長期間
使用しても空気中の二酸化炭素の影響をより一層確実に
受けにくくなり、寸法収縮をより一層確実に起こすこと
がなくなり、寸法安定性をより一層高く維持することが
できるものとなる。
【0032】仮に、上記雰囲気中の温度が、10℃未満
であると、雰囲気内の温度が低くなりすぎ、二酸化炭素
が同硬化体内に充分に入り込めなくなり、結果として、
二酸化炭素処理による上述の効果が充分に得られないも
のである。
【0033】逆に、上記雰囲気中の温度が、60℃を越
えるものであると、二酸化炭素処理による上述の効果が
充分に得られるが、それ以上の効果が得られるものでは
なく、かえって雰囲気内の温度が高くなりすぎ、硬化体
内の水分の蒸発などを招いて、必要以上に硬化体が乾燥
するなど他の問題が生じるものであった。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げる。
【0035】実施例1 高炉セメント30wt%、フライアッシュ15wt%、
パルプ(NUKP)5wt%、水50wt%を配合して
混合した材料を主材とした。
【0036】この主材を抄造機で抄き上げられてグリー
ンシートとし、その後に、加圧脱水を行い、脱水完了の
後、厚さ15mmのグリーンシートが板状に切断され
た。
【0037】次いで、このグリーンシートは、温度80
℃、時間24hrにて蒸気養生が行われ、その後も乾燥
して、含水率が18wt%の硬化体が得られた。この
後、同硬化体を温度40℃、湿度80%Rh、二酸化炭
素濃度5wt%の雰囲気内に入れて、時間72hr放置
する処理を施した。こうして、二酸化炭素の雰囲気中で
一定期間処理した硬化体を得た。
【0038】このようにして得られた硬化体は、JIS
A1408による曲げ強度と、1年間屋外暴露した後
の寸法変化率とがそれぞれ測定された。その結果、曲げ
強度は、900Nであり、寸法変化率は、−0.01%
であった。
【0039】実施例2 普通セメント20wt%、シリカ25wt%、パルプ
(NUKP)5wt%、水50wt%を配合して混合し
た材料を主材とした。
【0040】この主材を抄造機で抄き上げられてグリー
ンシートとし、その後に、加圧脱水を行い、脱水完了の
後、厚さ15mmのグリーンシートが板状に切断され
た。
【0041】次いで、このグリーンシートは、温度80
℃、時間24hrにて蒸気養生が行われ、続いて、温度
170℃、時間8hrにてオートクレーブ養生が行わ
れ、その後も乾燥して、含水率が15wt%の硬化体が
得られた。この後、同硬化体を温度40℃、湿度80%
Rh、二酸化炭素濃度5wt%の雰囲気内に入れて、時
間72hr放置する処理を施した。こうして、二酸化炭
素の雰囲気中で一定期間処理した硬化体を得た。
【0042】このようにして得られた硬化体は、JIS
A1408による曲げ強度と、1年間屋外暴露した後
の寸法変化率とがそれぞれ測定された。その結果、曲げ
強度は、915Nであり、寸法変化率は、−0.01%
未満であった。
【0043】比較例1 高炉セメント30wt%、フライアッシュ15wt%、
パルプ(NUKP)5wt%、水50wt%を配合して
混合した材料を主材とした。
【0044】この主材を抄造機で抄き上げられてグリー
ンシートとし、その後に、加圧脱水を行い、脱水完了の
後、厚さ15mmのグリーンシートが板状に切断され
た。
【0045】次いで、このグリーンシートは、温度80
℃、時間24hrにて蒸気養生が行われ、含水率が32
wt%の硬化体が得られた。この後、同硬化体を温度4
0℃、湿度80%Rh、二酸化炭素濃度5wt%の雰囲
気内に入れて、時間72hr放置する処理を施した。こ
うして、二酸化炭素の雰囲気中で一定期間処理した硬化
体を得た。
【0046】このようにして得られた硬化体は、JIS
A1408による曲げ強度と、1年間屋外暴露した後
の寸法変化率とがそれぞれ測定された。その結果、曲げ
強度は、780Nであり、寸法変化率は、−0.08%
であった。
【0047】比較例2 普通セメント20wt%、シリカ25wt%、パルプ
(NUKP)5wt%、水50wt%を配合して混合し
た材料を主材とした。
【0048】この主材を抄造機で抄き上げられてグリー
ンシートとし、その後に、加圧脱水を行い、脱水完了の
後、厚さ15mmのグリーンシートが板状に切断され
た。
【0049】次いで、このグリーンシートは、温度80
℃、時間24hrにて蒸気養生が行われ、続いて、温度
170℃、時間8hrにてオートクレーブ養生が行わ
れ、含水率が27wt%の硬化体が得られた。この後、
同硬化体を温度40℃、湿度80%Rh、二酸化炭素濃
度5wt%の雰囲気内に入れて、時間72hr放置する
処理を施した。こうして、二酸化炭素の雰囲気中で一定
期間処理した硬化体を得た。
【0050】このようにして得られた硬化体は、JIS
A1408による曲げ強度と、1年間屋外暴露した後
の寸法変化率とがそれぞれ測定された。その結果、曲げ
強度は、800Nであり、寸法変化率は、−0.05%
であった。
【0051】比較例3 普通セメント20wt%、シリカ25wt%、パルプ
(NUKP)5wt%、水50wt%を配合して混合し
た材料を主材とした。
【0052】この主材を抄造機で抄き上げられてグリー
ンシートとし、その後に、加圧脱水を行い、脱水完了の
後、厚さ15mmのグリーンシートが板状に切断され
た。
【0053】次いで、このグリーンシートは、温度80
℃、時間24hrにて蒸気養生が行われ、続いて、温度
170℃、時間8hrにてオートクレーブ養生が行わ
れ、含水率が27wt%の硬化体が得られた。
【0054】このようにして得られた硬化体は、JIS
A1408による曲げ強度と、1年間屋外暴露した後
の寸法変化率とがそれぞれ測定された。その結果、曲げ
強度は、740Nであり、寸法変化率は、−0.30%
であった。
【0055】下記の表1に実施例1〜2と比較例1〜3
での主材の配合(表中では、配合と記す。)、グリーン
シートの養生条件(表中では、養生条件と記す。)、二
酸化炭素処理前の含水率(表中では、処理前含水率と記
す。)についてそれぞれまとめ、さらに、二酸化炭素処
理を行ったかどうかを示しておいた。この表1では、二
酸化炭素処理を行ったものに○をつけておいた。
【0056】
【表1】
【0057】また、下記の表2に実施例1〜2と比較例
1〜3で得られた硬化体の曲げ強度と寸法変化率とを示
しておいた。
【0058】
【表2】
【0059】この表2を見て、上述のことを合わせてみ
ながら、実施例1〜2のものと比較例1〜3のものを比
べてわかるように、実施例1〜2のものは、比較例1〜
3のものと比べて、曲げ強度と硬化体の寸法が収縮する
ような寸法変化率とのいずれも、はるかに上回ってお
り、結果として、セメントを主成分とする主材をグリー
ンシートとなしてから、同グリーンシートを養生するこ
とで、硬化するとともに、含水率が20wt%以下にな
るように乾燥することで、ある程度の強度を確保するこ
とができ、しかも、二酸化炭素の雰囲気中で一定期間処
理することで、得られるセメント硬化体の中に二酸化炭
素が入り込み、製造の際に、空気中の二酸化炭素の影響
による寸法収縮を終了させることができて、その結果、
できあがったセメント硬化体を長期間使用しても、空気
中の二酸化炭素の影響を確実に受けにくくすることがで
きるものであるといえる。
【0060】すなわち、本発明は、曲げ強度を高く維持
することができるとともに、長期間使用しても、寸法収
縮を起こすことがなく、寸法安定性を高く維持すること
ができるものであるといえる。
【0061】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るセメント硬化体
の製造方法によると、セメントを主成分とする主材をグ
リーンシートとなしてから、同グリーンシートを養生す
ることで、硬化するとともに、含水率が20wt%以下
になるように乾燥することで、ある程度の強度を確保す
ることができ、しかも、二酸化炭素の雰囲気中で一定期
間処理することで、得られるセメント硬化体の中に二酸
化炭素が入り込み、製造の際に、空気中の二酸化炭素の
影響による寸法収縮を終了させることができて、その結
果、できあがったセメント硬化体を長期間使用しても、
空気中の二酸化炭素の影響を確実に受けにくくすること
ができるものである。
【0062】すなわち、本発明は、曲げ強度を高く維持
することができるとともに、長期間使用しても、寸法収
縮を起こすことがなく、寸法安定性を高く維持すること
ができるものである。
【0063】本発明の請求項2に係るセメント硬化体の
製造方法によると、請求項1記載の場合に加えて、この
二酸化炭素濃度によって、得られるセメント硬化体の中
に二酸化炭素がより一層効果的に入り込み、できあがっ
たセメント硬化体としては、長期間使用しても空気中の
二酸化炭素の影響をより一層確実に受けにくくなり、寸
法収縮をより一層確実に起こすことがなくなり、寸法安
定性をより一層高く維持することができるものとなる。
【0064】本発明の請求項3に係るセメント硬化体の
製造方法によると、請求項1または請求項2記載の場合
に加えて、この雰囲気中の湿度によって、得られるセメ
ント硬化体の中に二酸化炭素がより一層効果的に入り込
み、できあがったセメント硬化体としては、長期間使用
しても空気中の二酸化炭素の影響をより一層確実に受け
にくくなり、寸法収縮をより一層確実に起こすことがな
くなり、寸法安定性をより一層高く維持することができ
るものとなる。
【0065】本発明の請求項4に係るセメント硬化体の
製造方法によると、請求項1ないし請求項3何れか記載
の場合に加えて、この雰囲気中の温度によって、得られ
るセメント硬化体の中に二酸化炭素がより一層効果的に
入り込み、できあがったセメント硬化体としては、長期
間使用しても空気中の二酸化炭素の影響をより一層確実
に受けにくくなり、寸法収縮をより一層確実に起こすこ
とがなくなり、寸法安定性をより一層高く維持すること
ができるものとなる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントを主成分とする主材をグリーン
    シートとなしてから、同グリーンシートを養生し、含水
    率が20wt%以下になるまで乾燥した後、二酸化炭素
    の雰囲気中で一定期間処理することを特徴とするセメン
    ト硬化体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記雰囲気中の二酸化炭素濃度が、1〜
    25wt%であることを特徴とする請求項1記載のセメ
    ント硬化体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記雰囲気中の湿度が、50〜98%R
    hであることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    のセメント硬化体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記雰囲気中の温度が、10〜60℃で
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項3何れか記
    載のセメント硬化体の製造方法。
JP29200797A 1997-10-24 1997-10-24 セメント硬化体の製造方法 Withdrawn JPH11130560A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002201085A (ja) * 2000-12-27 2002-07-16 Clion Co Ltd 炭酸硬化体の製造方法
WO2017005350A1 (de) * 2015-07-06 2017-01-12 Heidelbergcement Ag Verfahren zur bindung von kohlendioxid

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