JP4262393B2 - 窯業系外装材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば屋根材等に使用される窯業系外装材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来からセメント等の水硬性無機材料とパルプ等の補強材料との原料混合物を板状に成形し、養生硬化せしめた窯業系外装材が提供されている。
該窯業系外装材は一般的に、該原料混合物を水に分散させたスラリーを抄造し、得られた抄造シートをメイキングロールに多層に巻取り積層し、得られた積層シートをメイキングロールから切出してマット(板状成形体)とし、該板状成形体をプレス後一次養生、次いでオートクレーブ養生して硬化せしめ、乾燥することによって製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の製造方法にあっては、オートクレーブ養生時、板状成形体は複数枚積重ねられる。このように板状成形体を複数枚積重ねてオートクレーブ養生すると、板状成形体の周縁部には急激に蒸気が接触し熱が伝わるので、硬化反応の進行前に水蒸気熱による膨張を起し、その後硬化反応が進む。一方内側部分は急激に蒸気が接触したり熱が伝わることがなく、ゆっくりと硬化が進む。その結果周縁部は内側部分よりポーラス(粗)な硬化体となる。
更に補強繊維としてパルプのような吸水性の高いものが使用されている場合、養生中の加熱によってパルプ内部に含まれている水分によってパルプが膨張し、その内部圧力によって板状成形体の周縁部が膨張する。
更に該板状成形体の周縁部に水蒸気が選択的に接触すると、水硬性無機材料がセメントの場合にはセメント水和物のカルシウムイオン等の硬化に関与する成分が拡散したり、表面から流出したりする。
【0004】
以上ような理由によって、オートクレーブ養生後は該板状成形体の周縁部はその内側部分よりも比重が通常0.03〜0.07程度低くなり、その後板状成形体表面に塗装を行なって製品にしているが、該製品の周縁部の吸水性が大きくなり乾燥収縮を起しやすくなり、この部分にクラックが生ずると云う問題が起こる。
該板状成形体の全体の比重を高くすれば、製品周縁部の吸水性も減少させることが出来るが、該製品全体の重量も大きくなると云う問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来の課題を解決するための手段として、水硬性無機材料と補強繊維とを含む原料混合物の板状成形体(1) を周縁部(1A)の比重をその内側部分(1B)の比重よりも高くし、該板状成形体(1) の複数枚を積み重ねてオートクレーブ養生する窯業系外装材の製造方法を提供するものである。
該板状成形体(1) の周縁部(1A)の巾は5〜20mmであり、養生前の該周縁部(1A)の比重は該内側部分(1B)の比重よりも2〜5%高く設定することが望ましく、また該内側部分(1B)の比重は1.30〜1.70の範囲であることが望ましい。
【0006】
【作用】
本発明では板状成形体の周縁部(1A)の比重をその内側部分の比重よりも高くするから、オートクレーブ養生中、前記したような原因によって周縁部(1A)の比重が低下しても、最終的に内側部分(1B)の比重と略同等になるので、製品の吸水性は全体的に一様になる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を以下に詳細に説明する。
〔水硬性無機材料〕
本発明に使用する水硬性無機材料とは、ケイ酸カルシウムを主成分とした水硬性の無機材料であり、このような無機材料としては、例えばポルトランドセメント、あるいはポルトランドセメントに高炉スラグを混合した高炉セメント、フライアッシュを混合したフライアッシュセメント、火山灰や白土等のシリカ物質を混合したシリカセメント、アルミナセメント、高炉スラグ等がある。
【0008】
〔補強繊維〕
本発明で使用する補強繊維としては、クラフトパルプ、木質パルプ、木質繊維、木質繊維束等の木質系繊維が望ましい。該木質繊維は木材チップを望ましくは蒸煮した後、解繊機によって解繊することによって製造されるが、木材チップに代えてハードボード、インシュレーションボード、合板等の木質板のスクラップをチップ化し、これを望ましくは蒸煮した後、解繊機によって解繊してもよい。望ましい木質繊維のサイズは径0.1〜2.0mm、長さ1〜50mmの範囲のものであって、平均径0.5mm、平均長が30mmのものである。
上記木質繊維以外、本発明では例えば竹繊維、麻繊維、椰子、バカス等の天然繊維が使用されてもよい。
【0009】
〔その他の成分〕
本発明の窯業系外装材の成形材料には、上記水硬性無機材料および補強繊維以外の成分として、骨材、特にケイ砂、ケイ石粉等が使用され、上記軽量骨材としてはパーライト、シラスバルーン、膨張頁岩、膨張粘度、焼成ケイ藻土、フライアッシユ、ガラスバルーン等が使用される。また塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、硫酸アルミニウム、水ガラス等の硬化促進剤、バーミキュライト、ワラストナイト、ベントナイト等の鉱物粉末、木質繊維セメント板のような木質セメント板の廃材の粉砕物(リジェクト)、ワックス、パラフィン、シリコン等の防水剤、合成樹脂エマルジョン等の補給材、発泡性熱可塑性プラスチックビ−ズ、プラスチック発泡体等が添加されてもよい。
上記例示は本発明を限定するものではない。
【0010】
〔調合〕
本発明の窯業系外装板の原料混合物の調合において、上記水硬性無機材料は55〜90重量%であるのが好ましく、上記補強繊維は2〜6重量%であるのが好ましく、上記その他の成分として硬化促進剤を例えば水ガラスの場合で0.5〜3重量%、望ましくは1.0重量%を添加する。特に上記硬化促進剤を該板状成形体の周縁部に重点的に添加することが望ましい。
木質繊維の場合には 上記原料混合物中、補強繊維の混合物比が2重量%未満では該補強繊維による補強効果は十分でなくなり、補強繊維の混合比が6重量%を超えると、相対的に水硬性無機材料の量が少なくなるため、該窯業系外装材の固結が阻害され、かえって強度が低下する傾向にある。
【0011】
〔板状成形体の製造方法〕
本発明の板状成形体を製造するには、主として湿式抄造法が適用されるが、本発明の場合には乾式法が適用されてもよい。
湿式抄造法にあっては、上記水硬性無機材料と補強繊維および所望によりその他成分との原料混合物を水に分散させて原料スラリーを調合し、該原料スラリーを抄造して得られた抄造シートをメイキングロールに多層に巻取り積層し、該積層シートをメイキングロールから所定寸法に切出してマット(板状成形体)とし、該マットを通常50〜100 kgf/cm2 の圧力で周縁部(1A)を一次プレスする。この場合通常該周縁部(1A)の巾は5〜20mmの範囲に設定することが望ましい。次いで該マットを通常200〜250 kgf/cm2 の圧力で二次プレスする。プレス後40〜60℃、20〜30時間程度の一次養生を行ない一次硬化体とする。
その後、該一次硬化体は複数枚積重ねられてオートクレーブ養生される。養生条件は通常150〜190℃、10〜14時間程度とする。
オートクレーブ養生後必要ならば該最終硬化体は乾燥され、所望なればその表面には塗装が施される。
【0012】
また、一次プレスとして先にマット全体を一次プレスし、該マットを一次硬化させた後、該一次硬化体の周縁部(1A)を二次プレスし、その後オートクレーブ養生してもよい。
【0013】
乾式法にあっては、上記水硬性無機材料、補強繊維および所望によりその他成分として硬化促進剤、リジェクト粉末等に水を添加混合して原料を調製する。水の添加量は該原料混合物中の水分含有率が30〜50重量%になるように設定する。該原料混合物は型板、搬送板等の基板上に散布され、マットがフォーミングされる。
このようにしてフォーミングされたマットは該基板と共に20〜50 kgf/cm2 の圧力で圧締され、圧締状態で40〜80℃、5〜10時間程度加熱して一次養生される。一次養生後該一次硬化体は所定形状に切出され、それから該一次硬化体の周縁部(1A)を二次プレスし、次いでオートクレーブ養生、必要ならば乾燥、所望なれば塗装を行ない製品とする。
【0014】
このようにして製造される窯業系外装材の成形体の周縁部(1A)の比重はその内側部分(1B)の比重よりも2〜5%高くなるようにプレス条件を設定する。具体的には該内側部分(1B)の比重が1.30〜1.70の範囲で、周縁部(1A)の比重は該内側部分(1B)の比重よりも0.03〜0.07高く設定する。
【0015】
上記製造法以外、本発明では一次プレス時、プレス型の型面周縁部を若干内側部分よりも突出させ、周縁部(1A)の圧縮比をその内側部分(1B)よりも高くして高比重としてもよい。この場合には二次プレスは勿論省略することが出来る。
【0016】
〔実施例〕
下記混合の原料混合物を調製した。
セメント 42.5重量%
ケイ砂 42.5重量%
パルプ 5.0重量%
ワラストナイト 10.0重量%
上記原料混合物を水に分散させて10重量%濃度のスラリーを調製し、フローオン方式によって抄造し、抄造シートはメイキングロールによって8層に巻取り該積層シートはメイキングロールから所定寸法に切出される。上記積層シート(3) は図1に示すように目標のベース板形状の周縁部に相当する部分を一次プレス型(2) によってプレスした。プレス後の積層シート(3) は図2に示すような状態となる。この場合のプレス圧は70 kgf/cm2 であり、プレス部分(3A)の巾は15mmであった。その後230 kgf/cm2 の圧力で全面的に二次プレスし、次いで50℃、24時間の一次養生を施こし、図3に示すようにプレス部分(3A)に沿ってベース板形状に打抜いて板状成形体(1) を得た。得られた板状成形体(1) の周縁部(1A)の巾は10mmになった。
その後、該板状成形体(1) を複数段積重ねて水蒸気圧8.0 kgf/cm2 、170℃、12時間のオートクレーブ養生を行った。オートクレーブ養生後は乾燥して製品試料とした。
上記試料の周縁部(1A)の比重は1.55であり、その内側部分(1B)の比重は1.55であった。
【0017】
〔比較例〕
実施例と同様にして板状成形体(1) を作製し、一次プレスを行なうことなく全面的なプレスを一回行ったのみで試料を製造した。上記試料の周縁部(1A)の比重は1.50であり、その内側部分(1B)の比重は1.55であった。
上記実施例の試料と比較例の試料との物性を比較したデータを表1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 0004262393
表1をみれば、比較例は実施例よりも周縁部(1A)において曲げ強度に劣り、耐凍性(厚み膨潤率)も2倍程度大きく、クラックの発生が認められた。
【0019】
【発明の効果】
本発明では板状成形体を積重ねてオートクレーブ養生しても、全体的に比重が一様で周縁部にクラックの生じない窯業系外装材が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1〜図3は本発明の一実施例である。
【図1】一次プレス工程の説明図
【図2】一次プレス後の積層シートの部分平面図
【図3】板状成形体の平面図
【符号の説明】
1 板状成形体
1A 周縁部
1B 内側部分
2 一次プレス型
3 積層シート

Claims (1)

  1. 水硬性無機材料と補強繊維とを含む原料混合物の板状成形体複数枚積み重ねてオートクレーブ養生する窯業系外装材の製造方法において、
    オートクレーブ養生前の該板状成形体の周縁部を50〜100 kgf cm 2 の圧力で一次プレスする工程と、
    一次プレスされた該板状成形体の全体を200〜250 kgf cm 2 の圧力で二次プレスする工程と、
    二次プレスされた該板状成形体を40〜60℃で20〜30時間一次養生する工程と、
    一次養生された該板状成形体を150〜190℃で10〜14時間オートクレーブ養生する工程とを有し、
    該周縁部の巾を5〜20 mm とし、
    オートクレーブ養生前の該板状成形体の内側部分の比重を1.30〜1.70の範囲とするとともに、該周縁部の比重を該内側部分の比重よりも2〜5%高く設定する
    ことを特徴とする窯業系外装材の製造方法。
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