JPH11129463A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH11129463A
JPH11129463A JP29679797A JP29679797A JPH11129463A JP H11129463 A JPH11129463 A JP H11129463A JP 29679797 A JP29679797 A JP 29679797A JP 29679797 A JP29679797 A JP 29679797A JP H11129463 A JPH11129463 A JP H11129463A
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JP
Japan
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substrate
diaphragm
individual electrode
etching
jet head
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Application number
JP29679797A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Hashimoto
憲一郎 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で高精度な静電型ヘッドを提供する。 【解決手段】 基板1の個別電極21と端子部23をつ
なぐリード部22に対向する面に凹部17が形成してあ
る。個別電極21と基板1との電流のリークは個別電極
21の振動板10に対向する部分のみならずリード部2
2との間でも起こりうる。凹部17のためにリード部2
2ではギャップGが大きくなり、リード部22の部分で
は電流のリークは起こりにくくなる。また、振動板10
が変位したときギャップG内の空気が流出入し、このと
きの空気の流れの抵抗は振動板10の変位を妨げるが、
リード部22上のギャップが大きくなっているので、空
気の流れによる抵抗が小さく、効率良く振動板10を変
位させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド、より詳細には、インク液滴を吐出し、記録媒体に
インクを付着させて記録をするインクジェットヘッドに
関し、特に、その駆動方式として静電気力を利用したイ
ンクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドは、記録時の騒音
がきわめて少ないこと、高速印字が可能であること、イ
ンクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなど
多くの利点を有する。その中でも、記録を必要とすると
きにのみインク液滴を吐出する、いわゆるオンデマンド
方式が記録に不要なインク液滴の回収を必要としないた
め、現在主流となってきている。
【0003】このオンデマンド方式のインクジェット方
式には、特開平6−71882号公報に示されるように
駆動手段に静電気力を利用したインクジェットヘッドが
ある。このインクジェットヘッドは2つの対向する電極
間に電圧が印加されると静電気力により振動板がたわ
み、続いて印加電圧を切るとたわんでいた振動板がもと
に戻り、インクを加圧してインク滴として吐出させるも
のであり、低騒音、高印字品質、長寿命および低コスト
であるという利点を有している。
【0004】図7は、前記特開平6−71882号公報
に記載のインクジェットヘッドの分解斜視図で、一部断
面図で示しており、3枚の基板1,2,3を重ねて接合
した積層構造となっている。このインクジェットヘッド
はインク液滴を基板の面部に設けたノズル孔から吐出す
るサイドシュータタイプの例を示し、第3の基板3の面
に設けられたノズル孔30よりインク液滴を吐出させる
ようにしたものである。
【0005】中間の第1の基板1はシリコン基板であ
り、底壁を振動板10とする吐出室11を構成すること
になる凹部12と、該凹部12の後部に設けられた流体
抵抗13を構成することになるインク流入口のための細
溝14と、それぞれの吐出室11にインクを供給するた
めの共通インク室15を構成することになる凹部16を
有する。
【0006】第1の基板1の下面に接合される下側の第
2の基板2にはパイレックスガラス(ホウ珪酸ガラス)
を使用し、この基板2に個別電極21を装着するための
凹部24を0.5μmエッチングすることにより、第1
の基板1と第2の基板2の接合後、振動板10と第2の
基板2上の個別電極21との間にギャップを形成する。
この凹部24はその内部に個別電極21、リード部22
及び端子部23を装着できるように電極部形状に類似し
たやや大きめの形状にパターン形成することで作製す
る。個別電極21は凹部24内に金を0.1μmスパッ
タして形成する。さらに端子部23もボンディングのた
めの金をスパッタしている。基板2と基板1を接合する
ことによって、振動板10と個別電極21との間に微小
ギャップが0.4μm形成される。
【0007】第1の基板1の上面に接合される第3の基
板3には、厚さ100μmのSUS板を用い、基板3の
面部に吐出室用の凹部12と連通するようにそれぞれノ
ズル孔30を設け、また共通インク室用の凹部16と連
通するようにインク供給口31を設ける。インク供給口
31は接続パイプ32及びチューブ33を介して図示し
ないインクタンクに接続される。
【0008】図8に示すように、基板1には結晶面方位
(100)の単結晶シリコンを用い、そのシリコン基板
を両面研磨し、厚さ200μmのシリコン基板40を作
製し、シリコン基板40を酸素及び水蒸気雰囲気中で熱
酸化処理を施し、シリコン基板の両面に酸化膜41a及
び41bを形成する(図8(A))。次いで、上面の酸
化膜41aの上に、吐出室11,流体抵抗13,共通イ
ンク室15の形状に相当するフォトレジストパターンを
形成し、フッ酸系エッチング液にて酸化膜41aの露出
部分をエッチング除去し、該フォトレジストパターンを
除去する(図8(B))。次に、厚さ200μmのシリ
コン基板40に、深さ170μmのアルカリ液による異
方性エッチングを施し、残った酸化膜41aおよび41
bを除去し、厚さが30μmの振動板10を形成する
(図8(C))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平6−718
82号公報に記されているインクジェットヘッドは、振
動板10と個別電極21との間のギャップが0.4μm
形成されているが、このような微小なギャップを均等に
保つのは難しい。個別電極21あるいは基板1の個別電
極21に対向する面に突起,凸部などが存在したり、ギ
ャップ内に導電性の異物が混入したりすると、個別電極
21と基板1が接触して電流がリークしてしまう。電流
がリークすると振動板10は正常に動作しなくなり不良
となってしまう。
【0010】本発明は、上述のごとき不良を少なくし、
安価で高精度な静電型インクジェットヘッドを提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ク液滴を吐出する単一または複数のノズル孔と、該ノズ
ル孔のそれぞれに連通する吐出室と、該吐出室の少なく
とも一方の壁を構成する振動板と、該振動板に変形を生
じさせる駆動手段とを備え、該駆動手段が前記各振動板
に対向して配設された個別電極を有し、該個別電極と前
記振動板との間に働く静電気力により前記振動板を変形
させてインク滴を噴出させるインクジェットヘッドにお
いて、前記振動板を形成した基板は、前記個別電極と該
個別電極の端子部とをつなぐリード部に対向する部分に
凹部を有することを特徴とし、もって、個別電極と端子
部とをつなぐリード部に対向する部分に凹部を形成する
ことにより、該リード部と振動板を形成した基板との間
で電流のリークが起こらないようにして歩留まりを向上
させ、また、振動板が変位したときの空気の流出入の抵
抗を小さくしてインク滴噴射の効率をよくしたものであ
る。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記凹部をウェットエッチで作製することを特徴と
し、もって、前記凹部をウェットエッチで作製すること
により、簡易な装置で容易に作製できるようにしたもの
である。
【0013】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記凹部をドライエッチで作製することを特徴と
し、もって、前記凹部をドライエッチで作製することに
より、マスク材としてフォトレジストを用いることを可
能とし、工程数を削減でき、コストダウンを可能にした
ものである。
【0014】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記リード部と対向する部分に絶縁膜を形成したこ
とを特徴とし、もって、前記リード部と対向する部分に
絶縁膜を形成することにより、エッチングによる前記凹
部作製工程を不要とし、コストダウンを可能にしたもの
である。
【0015】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記リード部および前記個別電極と対向する部分に
絶縁膜を形成したことを特徴とし、もって、前記リード
部および前記個別電極と対向する部分に絶縁膜を形成す
ることにより、前記個別電極と振動板との間の電流のリ
ークを防ぐことができ、歩留まりが向上するようにした
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるインクジェ
ットヘッドの一実施例を説明するための断面構成図で、
図1に示す実施例は、図7に示した基板3が3枚のSU
S板31,32,33からなっており、該基板3に共通イ
ンク室34,流体抵抗35が形成されている。本実施例
は、図1に示すように、基板1の個別電極21と端子部
23をつなぐリード部22に対向する面に凹部17を形
成したものである。前に説明した個別電極21と基板1
との電流のリークは個別電極21の振動板10に対向す
る部分のみならずリード部22との間でも起こりうる。
本発明では、基板1のリード部22に対向する面に凹部
17を設けたもので、この凹部17のためにリード部2
2ではギャップGが大きくなり、リード部22の部分で
の電流のリークが起こりにくくなる。このように、本発
明では、電流のリークによる不良を低減することができ
る。また、振動板10が変位したときギャップG内の空
気が流出入する。このときの空気の流れの抵抗は振動板
10の変位を妨げるものである。本発明では、リード部
22上のギャップが大きくなっているので、空気の流れ
による抵抗が小さく、効率良く振動板10を変位させる
ことができる。
【0017】続いて、図2を参照して本発明のインクジ
ェットヘッドの第1の基板1の作製方法について記す。
基板1には結晶面方位(100)の単結晶シリコン基板
を用いている。シリコン基板の両面を研磨し、厚さ20
0μmのシリコン基板40を作製し、このシリコン基板
40を酸素及び水蒸気雰囲気中で熱酸化処理を施し、シ
リコン基板の両面に酸化膜41a及び41bを形成する
(図2(A))。
【0018】次いで、下面となる酸化膜41bの上に、
基板2のリード部22に相当する位置に、凹部17の形
状のフォトレジストパターンを形成し、フッ素系エッチ
ング液にて酸化膜41bの露出部分をエッチング除去
し、該フォトレジストパターンを除去する(図2
(B))。裏面の凹部17はウェットエッチで作製可能
である。下面の酸化膜41bに凹部17の形状に相当す
るフォトレジストパターンを形成し、フッ酸系エッチン
グ液にて酸化膜の露出部分をエッチング除去し、該フォ
トレジストパターンを除去する(図2(C))。次に、
酸化膜41bの開口部を水酸化カリウム水溶液などのア
ルカリ液により異方性エッチングし、凹部17を作製す
る。水酸化カリウム水溶液以外にも、EDP,TMA
H,ヒドラジンなども有効である。また、等方性エッチ
ングでも可能である。このときにエッチング液はフッ酸
と硝酸に水を混合したHF−HNO3系のエッチング液
を用いる。希釈液に酢酸を用いることによって、水に比
べてエッチング形状のHF−HNO3濃度依存性の許容
度を増大させることが可能である。ウェットエッチは簡
易な装置で行うことができる。
【0019】また、ドライエッチにより、酸化膜41b
の開口部をエッチングし、凹部17を形成することも可
能である。シリコンのエッチングガスはCF4が適当で
あるが、CF4−O2,C26,CCl4,CBrF3,C
2Cl2なども可能である。凹部17を作製する際、本
実施例では酸化膜41bをマスク材としたが、フォトレ
ジストでも可能であり、酸化膜41a及び41bの成膜
工程を省くこともでき、コストダウンにもつながる。
【0020】次いで、上面となる酸化膜41aの上に、
吐出室6の形状に相当するフォトレジストパターンを形
成し、フッ素系エッチング液にて酸化膜41aの露出部
分をエッチング除去し、該フォトレジストパターンを除
去する(図2(D))。前記同様、ドライエッチによ
り、酸化膜41aの開口部を190μmエッチングし、
残った酸化膜41a及び41bを除去する(図2
(E))。200μm近くの深さの深堀りでは、マスク
材は酸化膜がシリコンとの選択比が大きくて適当である
が、酸化膜を使わずフォトレジストを厚く付けることに
よっても可能である。190μmのエッチングの結果と
して厚さ10μmの振動板10が得られる。凹部17を
設けないヘッドに対して、凹部17を設けたヘッドの電
流リークの発生するビットの数の割合を評価した結果を
表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1よりは凹部17の効果は深さが0.1
μm以上の時効果があることがわかる。好ましくは0.
3μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上である。
ドライエッチを用いることにより、垂直に掘ることがで
きるので吐出室15を高密度に並べることができ、高密
度ヘッドが実現可能である。
【0023】図3は、第1の基板1を作成する別の実施
例を説明するための図で、図2に示した実施例と同様、
シリコン基板の両面を研磨し、厚さ200μmのシリコ
ン基板40を作製し、該シリコン基板40を酸素及び水
蒸気雰囲気中で熱酸化処理を施し、シリコン基板の両面
に酸化膜41a及び41bを形成する(図3(A))。
次に、前記同様、酸化膜41bの上に凹部17の形状に
相当するフォトレジストパターンを形成し、ドライエッ
チあるいはウェットエッチにより、フォトレジストパタ
ーンの開口部をエッチングし、凹部17を形成する(図
3(B))。
【0024】次いで、上面の酸化膜41aの上に、吐出
室15の形状に相当するフォトレジストパターンを形成
し、フッ酸系エッチング液にて酸化膜41aの露出部分
をエッチング除去し、該フォトレジストパターンを除去
する(図3(C))。次に、アルカリ液によるシリコン
基板40の異方性ウェットエッチングを行い、その後残
った酸化膜41a及び41bを除去する。単結晶シリコ
ンにおいては、周知のごとく水酸化ナトリウム水溶液や
ヒドラジンなどのアルカリ液でエッチングする場合、結
晶面によるエッチング速度の差が大きいため、異方性エ
ッチングが可能となる。具体的には(111)結晶面の
エッチング速度が小さいため、エッチングの進行ととも
に(111)面が平滑面として残存する構造が得られる
(図3(D))。
【0025】アルカリ液による異方性エッチングでは、
エッチング液の温度,濃度によってエッチング速度が変
化するので、時間管理で所望の振動板10の厚さを得る
のは難しい。そこでp型シリコン基板の下面にn型シリ
コン層をエピタキシャル成長させたシリコン基板を電気
化学エッチングすることによって、p型シリコン基板を
選択的にエッチング除去し、厚み精度の高い振動板10
を得ることができる。
【0026】また、振動板10を高濃度のB(ホウ酸)
のドープ層であって、ドープ層は振動板の厚さと同じだ
けの厚さとするアルカリ液によるシリコンのエッチング
におけるエッチレートは、ドーパントがBの場合、高濃
度(約5×1019cm-3以上)の領域において、エッチ
レートが非常に小さくなることが知られている。このこ
とを利用して、振動板形成領域を高濃度Bドープ層とし
アルカリ液による異方性エッチングにより、吐出室11
を形成する際に、Bドープ層が露出した時点でエッチレ
ートが極端に小さくなる、いわゆるエッチストップ技術
により、振動板10を所望の厚さに作製することができ
る。ウェットエッチングで振動板10を作製する場合、
電気化学エッチングやエッチストップ技術を使うことが
できるので、振動板の厚さを精度よく作製できる。ま
た、凹部17は、サンドブラスト,精密切削加工などで
も作製可能である。
【0027】図4は、別の実施例を示す図で、本実施例
では、図4に示すように、基板1のリード部22に相当
する位置に、酸化膜41bを残したものである。図5
は、その作成方法を説明するための工程図で、前記と同
様に、ドライエッチあるいはウェットエッチによって振
動板10を作製する(図5(A))。その後、酸化膜4
1bの厚さをギャップGの大きさよりも薄くなるように
フッ酸系エッチング液にてエッチングする。続いて、酸
化膜41bの上に、基板1のリード部22に相当する位
置に、フォトレジストパターンを形成し、フッ酸系エッ
チング液にて酸化膜41bの露出部分をエッチング除去
し、該フォトレジストパターンを除去する(図5
(B))。本実施例では、リード部22のギャップ内に
絶縁膜が入った形となるので、リード部22におけるリ
ークを防ぐことができる。本実施例では、リード部22
で、シリコンのエッチングの工程がない分、工程数を少
なくできる。また、酸化膜41bはリード部22全面で
はなく図5(C)のように一部でも有効である。
【0028】酸化膜41bがシリコンのエッチングプロ
セスなどで表面性や膜質などが劣化した場合は、一度酸
化膜41bを除去し、再び熱酸化膜を形成するか、ある
いはパイレックススパッタ膜、SiO2スパッタ膜など
の絶縁膜を形成しパターンニングすることによって解決
することができる。また、本実施例では、リード部22
で基板1と基板2の間隔が小さくなるので、振動板5が
変形したときの、ギャップG内の空気流れを妨げてしま
う場合には、図5(D)のように大気連通孔19を別に
設けても良い。
【0029】図6は、別の実施例を示す図で、本実施例
では、図4で示した実施例の酸化膜41bを、振動板1
0の位置まで延ばしたものである。このようにすること
によって、振動板10と個別電極21の間で発生する電
流リークも防ぐことができる。酸化膜41bのために、
振動板10の可動範囲が小さくなってしまうが、酸化膜
41bを極薄くすることによってほとんど影響ないよう
にすることができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明は、インク液滴を吐出す
る単一または複数のノズル孔と、該ノズル孔のそれぞれ
に連通する吐出室と、該吐出室の少なくとも一方の壁を
構成する振動板と、該振動板に変形を生じさせる駆動手
段とを備え、該駆動手段が前記各振動板に対向して配設
された個別電極を有し、該個別電極と前記振動板との間
に働く静電気力により前記振動板を変形させてインク滴
を噴出させるインクジェットヘッドにおいて、前記振動
板を形成した基板は、前記個別電極と該個別電極の端子
部とをつなぐリード部に対向する部分に凹部を有するの
で、個別電極と端子部をつなぐリード部と対向する部分
に凹部を形成したことにより、リード部と振動板を形成
した基板との間で電流のリークが起こらず、歩留まりが
向上し、また、振動板が変位したときの空気の流出入の
抵抗が小さく、振動板を効率よく変位させることができ
る。
【0031】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記凹部をウェットエッチで作製するようにしたの
で、簡易な装置で容易に作製できる。
【0032】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記凹部をドライエッチで作製するようにしたの
で、マスク材としてフォトレジストを用いることが可能
であり、工程数を削減でき、コストダウンが可能であ
る。
【0033】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記リード部と対向する部分に絶縁膜を形成したの
で、エッチングによる前記凹部作製工程が不要で、コス
トダウンが可能である。
【0034】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記リード部および前記個別電極と対向する部分に
絶縁膜を形成したので、前記個別電極と振動板との間の
電流のリークを防ぐことができ、歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェットヘッドの一実施
例を説明するための断面図である。
【図2】 第1の基板1の作成方法を説明するための工
程図である。
【図3】 第1の基板1の他の作成方法を説明するため
の工程図である。
【図4】 第1の基板1の他の例を説明するための要部
構成図である。
【図5】 図4に示した第1の基板1の作成方法を説明
するための工程図である。
【図6】 第1の基板1の他の例を示す要部構成図であ
る。
【図7】 従来のインクジェットヘッドの要部分解斜視
図である。
【図8】 図7に示した第1の基板の作成方法を説明す
るための工程図である。
【符号の説明】
1…第1の基板、2…第2の基板、3…第3の基板、
5,10…振動板、11…吐出室、12…凹部、13…
流体抵抗、15…共通インク室、21…個別電極、22
…リード部、23…端子部、30…ノズル孔、31…イ
ンク供給口、32…接続パイプ、33…チューブ、34
…共通インク室、35…流体抵抗、40…シリコン基
板、41a,41b…酸化膜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液滴を吐出する単一または複数の
    ノズル孔と、該ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室
    と、該吐出室の少なくとも一方の壁を構成する振動板
    と、該振動板に変形を生じさせる駆動手段とを備え、該
    駆動手段が前記各振動板に対向して配設された個別電極
    を有し、該個別電極と前記振動板との間に働く静電気力
    により前記振動板を変形させてインク滴を噴出させるイ
    ンクジェットヘッドにおいて、前記振動板を形成した基
    板は、前記個別電極と該個別電極の端子部とをつなぐリ
    ード部に対向する部分に凹部を有することを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記凹部をウェットエッチで作製するこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記凹部をドライエッチで作製すること
    を特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記リード部と対向する部分に絶縁膜を
    形成したことを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    トヘッド。
  5. 【請求項5】 前記リード部および前記個別電極と対向
    する部分に絶縁膜を形成したことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェットヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1136270A3 (en) * 2000-03-13 2002-03-20 Seiko Epson Corporation Ink-jet head and ink-jet printer
JP2015093488A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 湿度を低減するためのmemsアクチュエータ圧力補償構造

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