JP2001018385A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2001018385A
JP2001018385A JP19592099A JP19592099A JP2001018385A JP 2001018385 A JP2001018385 A JP 2001018385A JP 19592099 A JP19592099 A JP 19592099A JP 19592099 A JP19592099 A JP 19592099A JP 2001018385 A JP2001018385 A JP 2001018385A
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ink
chamber
diaphragm
jet head
head according
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Kenichiro Hashimoto
憲一郎 橋本
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Ricoh Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吐出が高効率であり、駆動電圧が低
く、低コストのインクジェットヘッドを提供する。 【解決手段】 振動板5が形成される面に共通インク室
8から吐出室6への貫通孔15を設け、インク流入経路
内に振動板5と同一部材で構成された薄板16を有し、
インクは共通インク室8からインク流入路17,貫通孔
15と通って吐出室6に供給される。振動板5と個別電
極21との間に電圧を印加すると、静電気力によって振
動板5が個別電極21側に撓み、吐出室6内の圧力が減
少し、薄板16は上方に撓み、薄板16とストッパ20
の間隔が広くなり、吐出室6にインクが供給される。電
圧を除去すると、振動板5は弾性力により元に戻ろうと
し、吐出室6内のインクを押し出す。この時、薄板16
は下方に撓もうとするがストッパ20のために撓むこと
ができず、薄板16とストッパ20により吐出室6から
共通インク室8側へのインクの流れは遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド、より詳細には、インク液滴を吐出し、記録媒体に
インクを付着させ記録するインクジェットヘッドに関
し、特に、インク液滴吐出室を単結晶シリコンによって
作製するインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドは、記録時の騒音
がきわめて少ないこと、高速印字が可能であること、イ
ンクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなど
多くの利点を有する。この中でも記録の必要なときにの
みインク液滴を吐出する、いわゆる、オンデマンド方式
が記録に不要なインク液滴の回収を必要としないため、
現在主流となってきている。
【0003】このオンデマンド方式のインクジェット方
式には、特開平6−71882号公報に示されるよう
に、駆動手段に静電気力を利用したインクジェットヘッ
ドがある。この静電気力を利用したインクジェットヘッ
ド振動板と該振動板に対向する電極との間に電圧が印加
されると、これら振動板と対向電極との間に静電気力が
働いて振動板が撓み、続いて印加電圧を切ると撓んでい
た振動板が元に戻り、インクを加圧してインク滴として
吐出させるものであり、低騒音,高印字品質,長寿命お
よび低コストであるという利点を有している。
【0004】図19は、前記特開平6−71882号公
報に記載のインクジェットヘッドの分解斜視図で、一部
断面図で示しており、3枚の基板1,2,3を重ねて接
合した積層構造となっている。図20は、図19に示し
た3枚の基板1,2,3を接合して完成したインクジェ
ットヘッドの断面を示す図で、インク液滴を基板の面部
に設けたノズル孔から吐出するサイドシュータイプの例
を示すものであり、第3の基板3の面に設けられたノズ
ル孔4よりインク液滴を吐出させるようにしている。
【0005】中間の基板1は、シリコン基板であり、底
壁を振動板5とする吐出室6を構成することになる凹部
12と、該凹部12の後部に設けられた流体抵抗7を構
成することになるインク流入口のための細溝13と、そ
れぞれの吐出室6にインクを供給するための共通インク
室8を構成することになる凹部14を有する。
【0006】基板1の下面に接合される下側の基板2に
はパイレックスガラス(ホウ珪酸ガラス)を使用し、こ
の基板2に個別電極21を装着するための凹部25を
0.5μmエッチングすることにより、基板1と基板2
の接合後、振動板5と基板2上の個別電極21とのギャ
ップを形成する。この凹部25はその内側に個別電極2
1,リード部22及び端子部23を装着できるように電
極部形状に類似したやや大きめの形状にパターン形成す
ることで作製する。個別電極21は凹部25内に金を
0.1μmスパッタして形成する。さらに端子部23も
ボンディングのための金をスパッタしている。基板2と
基板1を接合することによって、振動板5と個別電極2
1との間に微小ギャップが0.4μm形成される。
【0007】第1の基板の上面に接合される第3の基板
3には、厚さ100μmのSUS板を用い、基板3の面
部に吐出室用の凹部12と連通するようにそれぞれノズ
ル孔4を設け、又、共通インク室用の凹部14と連通す
るようにインク供給口31を設ける。インク供給口31
は接続パイプ32及びチューブ33を介して図示しない
インクタンクに接続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、流体
抵抗7は細溝13で形成されている。振動板5が変位し
て、吐出室6内のインクを押し出すとき、ノズル孔4以
外に流体抵抗7側にもインクが押し出される。ノズル孔
4にインクを吐出するための圧力を効率よく伝えるため
には、流体抵抗7の溝を細くした方がよい。一方、連続
吐出する場合には、共通インク室8から吐出室6へのイ
ンク供給が充分行えるように流体抵抗7の溝を太くした
方がよい。流体抵抗7の溝が細すぎる場合には、吐出室
6へのインク供給が間に合わなくなり、吐出しなくなっ
てしまう。結局、吐出効率とインク供給はトレードオフ
の関係にあり、振動板5に押し出されたインクは、半分
近く流体抵抗7側に吸収されてロスしている。アクチュ
エータはこのロス分を加味した設計をしなければなら
ず、駆動電圧の高電圧化を招き、コストも高くなってし
まうという問題が生じていた。
【0009】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたものであり、インク吐出が高効率であり、駆動電圧
が低く、低コストのインクジェットヘッドを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、インク液滴を
吐出する単一又は複数のノズル孔と、前記ノズル孔のそ
れぞれに連通する吐出室と、前記吐出室と連通する共通
インク室と、前記吐出室の少なくとも一方の壁を構成す
る振動板と、該振動板に変形を生じさせる手段を備え、
前記振動板を構成する部材の一部が前記吐出室と前記共
通インク室の間に位置し、かつ、前記振動板を構成する
部材の一部が可動部となっており、該可動部と該可動部
が前記共通インク室側へ変位することを妨げるストッパ
により、前記共通インク室から前記吐出室へインクが流
れるときには抵抗が小さく、前記吐出室から前記共通イ
ンク室へインクが流れるときには抵抗が大きくなる逆止
弁を構成することを特徴とし、もって、振動板を構成す
る部材の一部で構成される可動部と該可動部が前記共通
インク室側へ変位することを妨げるストッパによって逆
止弁を構成することにより、容易に逆止弁を構成でき、
インク吐出時に共通インク室側への吐出圧力のロスを著
しく少なくし、インク吐出の効率を高めることができ
る。それによって、インク吐出速度を大きくして印字品
質を向上させ、また、駆動電圧の低電圧化を可能とし、
コストダウンを可能としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるインクジェ
ットヘッドを説明するための図で、図1(A)は断面
図、図1(B)は、ノズル孔4が形成されている基板3
を取り除いた時の上面図、図1(C)は、本発明のイン
クジェットヘッドの動作を説明するための断面図であ
る。本発明は、振動板5が形成される面に共通インク室
8から吐出室6への貫通孔15を設け、インク流入経路
内に振動板5と同一部材で構成される薄板16が存在す
るものである。貫通孔15の下にはストッパ20があ
る。インクは共通インク室8から基板2に形成されたイ
ンク流入路17,貫通孔15と通って吐出室6に供給さ
れる。
【0012】次に本発明のインクジェットヘッドの動作
を説明する。振動板5と個別電極21との間に電圧を印
加すると、図1(C)に示すように、静電気力によって
振動板5が個別電極21側に撓む。振動板5が撓むこと
によって、吐出室6内の圧力が減少し、この時、薄板1
6は上方に該撓み薄板16とストッパ20の間隔が広く
なり、共通インク室8から吐出室6へインクが供給され
る。電圧を除去すると、振動板5は弾性力により元に戻
ろうとし、吐出室6内のインクを押し出す。この時、薄
板16は下方に撓もうとするがストッパ20のために撓
むことができず、薄板16とストッパ20により吐出室
6から共通インク室8側へのインクの流れは遮断され
る。このように、薄板16とストッパ20によって、共
通インク室8から吐出室6へはインクが流れるが、吐出
室6から共通インク室8へはインクが流れない逆止弁が
構成される。このインクジェットヘッドにより、インク
吐出時に共通インク室側への吐出圧力のロスが著しく少
なくなり、インク吐出の効率が高くなる。そのため、イ
ンク吐出速度も大きくなり印字品質が良くなる。又、駆
動電圧の低電圧化も可能となり、コストダウンが可能と
なる。
【0013】図2は、本発明の他の実施例を示す図で、
図2(A)は断面図、図2(B)は基板3を取り除いた
状態の上面図である。本実施例では、図2に示すよう
に、振動板5を構成する部材の一部を片持ち梁形状の可
動部としたものである。本実施例では、図2(B)に示
すように、振動板5が形成される面に切り込みが入れて
ある。前記同様、振動板5が下方に撓むと、吐出室6内
の圧力が減少し、片持ち梁19は上方に撓み、インクが
吐出室6内に流入する。振動板5が元の状態に戻ろうと
するとき、片持ち梁19は元に戻る。インク吐出時に吐
出室6内の圧力が高くなると、片持ち梁19は下方に力
を受けるがストッパ20が形成されているので、下方に
は撓まない。片持ち梁19とストッパ20によって逆止
弁が形成され、吐出室6から共通インク室8側へインク
が流れようとするときの抵抗が大きくなり、吐出効率が
高くなる。本実施例では、簡単な構成で逆止弁が形成で
きるので、作製が容易である。また、吐出室6へインク
が流入するときの抵抗が小さいのでインクの供給能力が
高く、高い周波数での駆動が可能であり印字速度を速く
することができる。
【0014】図3は、更に別の実施例を示す図で、本実
施例では、片持ち梁19の屈曲部24の剛性を低くした
ものである。図3(A),図3(B)は、片持ち梁19
の形状を変えたもので、図示のように、片持ち梁19の
屈曲部24が細くなっているのでインク流入時に梁が曲
がるための力が小さい。そのため、インク流入抵抗が小
さくインク供給の効率が高くなる。また、インク吐出時
には、片持ち梁19は前に説明したように下方には撓ま
ないので、前記同様、インク流出を妨げる効果がある。
【0015】図4は、片持ち梁19の屈曲部24の厚さ
を薄くして剛性を小さくした例である。屈曲部24を薄
くした場合にも、屈曲部24を細くした場合と同様の効
果が得られる。
【0016】次に、図5に基づいて片持ち梁19の作製
方法について説明する。結晶面方位(100)の単結晶
シリコン基板の両面を研磨し、厚さ200μmのシリコ
ン基板26を作製し、該シリコン基板26を酸素及び水
蒸気雰囲気中で熱酸化処理し、シリコン基板26の両面
に酸化膜27a及び27bを2μm形成する(図5
(A))。次いで、下面の酸化膜27bの上に片持ち梁
19の形状のフォトレジストパターンを形成し、フッ酸
系エッチング液によって酸化膜27bの露出部分を除去
する。この時、上面の酸化膜27aがフッ酸系エッチン
グ液によって除去されないように、全面にフォトレジス
トをコートしておく。最後にフォトレジストパターンを
除去する(図5(B))。次に、酸化膜27bの開口部
を水酸化カリウム水溶液などのアルカリ液により深さ7
μmの異方性エッチングをし、片持ち梁19の形状に堀
込み30を作製する(図5(C))。ここで、結晶面方
位(100)のシリコン基板26を用いているので、周
知のごとく異方性エッチングにおいて54.7°のテー
パが現れる。よって、パターン幅を10μmとしておく
と、深さ7μmで2つのテーパがぶつかり自発的にエッ
チングが停止する。
【0017】次に、上面の酸化膜27aの上に吐出室6
や共通インク室8の形状のフォトリソパターンを形成
し、前記同様、フッ酸系エッチング液により酸化膜27
aの露出部分を除去する。この時、同時に下面の酸化膜
27bも除去される(図5(D))。次いで、下面をO
リングなどの封止治具あるいはワックス28などで保護
し、酸化膜27aの開口部をアルカリ液により深さ19
5μmの異方性エッチングをし、片持ち梁19,吐出室
6,共通インク室8および厚さ5μmの振動板5を作製
する(図5(E))。
【0018】次に、共通インク室8以外の部分をメタル
マスク34で覆い、ドライエッチングにより共通インク
室8の底部を貫通させる(図5(F))。シリコンのド
ライエッチングはCF4,SF6,NF3,SiF4,BF
3,CBrF3,XeF2などのようなF系ガス、CCl
3,CCl22,CCl3F,C2ClF5,C2Cl2
4などのようなCl−F系ガス、CCl4,SiCl4
PCl3,BCl3,Cl2,HClなどのようなCl系
ガスによりエッチングが可能である。最後に、フッ酸系
エッチング液により酸化膜27aを除去し完成する(図
5(G))。
【0019】なお、図5(C)の工程においてアルカリ
液による異方性エッチングを用いたが、フッ硝酸系のエ
ッチング液による等方性エッチングでも可能である。異
方性エッチングではシリコン基板の結晶軸に沿った形状
以外は作製が困難であるが、等方性エッチングでは、結
晶軸に関係ない形状の作製が可能である。異方性,等方
性のウェットエッチングでは、簡単に堀込みを作製で
き、装置も簡便なものでよく、大量に処理できる。
【0020】図5に示した実施例では、片持ち梁19を
異方性,等方性のウェットエッチングで作製したが、異
方性エッチングでは、前に説明したように、テーパが生
じ、又、等方性エッチングではサイドエッチが生じ、逆
止弁を形成する堀込み30の線幅が大きくなってインク
のリークが生じ、逆止弁としての機能が低下してしまう
ことがある。又、異方性エッチングでは、結晶方向に沿
った形状となるので、片持ち梁の形状に制限を受けてし
まう。そこで、片持ち梁の堀込み30をドライエッチン
グで作製することで、堀込み30の線幅を細くでき、片
持ち梁19の形状の自由度も大きくできる。シリコンの
ドライエッチングは前に示したようにCF4,SF6,N
3,SiF4,BF3,CBrF3,XeF2などのよう
なF系ガス、CClF3,CCl22,CCl3F,C2
ClF5,C2Cl24などのようなCl−F系ガス、C
Cl4,SiCl4,PCl3,BCl3,Cl2,HCl
などのようなCl系ガスによりエッチングが可能であ
る。
【0021】次に、本発明の別の実施例を説明する。本
実施例では振動板5は、高濃度のボロンドープ層35
(図6にて説明)であって、ドープ層の厚さは所望の振
動板厚と同じだけの厚さを有している。アルカリ液によ
るSiエッチングにおけるエッチレートは、ドーパント
がボロンの場合、高濃度(約5×1019cm-3以上)の
領域においてエッチレートが急激に小さくなることが知
られている。本実施例ではこのことを利用し、振動板形
成領域を高濃度ボロンドープ層とし、アルカリ異方性エ
ッチングにより、吐出室6,共通インク室8などを形成
する際に、ボロンドープ層35が露出した時点でエッチ
レートが極端に小さくなるいわゆるエッチストップ技術
により、振動板5,吐出室6などを所望の形状に作製す
るものである。
【0022】詳しい作製方法を図6に基づいて説明す
る。前記同様、結晶面方位(100)の単結晶シリコン
基板の両面を研磨し、厚さ200μmのシリコン基板2
6を作製し、前記シリコン基板26を酸素及び水蒸気雰
囲気中で熱酸化処理し、シリコン基板26の両面に酸化
膜27a及び27bを2μm形成する(図6(A))。
次いで、下面の酸化膜27bの上に片持ち梁19の堀込
みになる部分と共通インク室8の底面になる部分の形状
のフォトレジストパターンを形成し、フッ酸系エッチン
グ液によって酸化膜27bの露出部分を除去する。この
時、上面の酸化膜27aがフッ酸系エッチング液によっ
て除去されないように、全面にフォトレジストをコート
しておく。最後に、フォトレジストパターンを除去する
(図6(B))。次に、シリコン基板26の露出したシ
リコン部へのボロンドープを行い、高濃度ボロン層35
を形成する。又、ドープ層厚さが5μmとなるようなド
ープ条件にて処理を行う(図6(C))。上記のような
高いボロン濃度や厚いドープ層を実現するための方法に
は、イオン注入法、B23剤のスピンコート法、BN板
を用いる拡散法などがある。
【0023】次に、上面の酸化膜27aの上に吐出室6
や共通インク室8の形状のフォトリソパターンを形成
し、前記同様、フッ酸系エッチング液により酸化膜27
aの露出部分を除去する。この時、同時に下面の酸化膜
27bも除去される(図6(D))。次いで、下面をO
リングなどの封止治具あるいはワックス28などで保護
し、酸化膜27aの開口部をアルカリ液により異方性エ
ッチングを施す。エッチング深さが195μmくらいに
なったとき高濃度ボロン層35が露出し、エッチレート
は急激に低下する。しかし、片持ち梁19の堀込みにな
る部分と共通インク室8の底面になる部分は高濃度ボロ
ン層35が形成されていないので、エッチングは進行す
る。結果として、片持ち梁19,吐出室6,共通インク
室8及び厚さ5μmの振動板5が形成される(図6
(E))。
【0024】本実施例ではエッチストップ技術を用いて
いるので振動板5の厚さが精度良く作製でき、又、片持
ち梁19の形成や共通インク室8の貫通は、異方性エッ
チングによる振動板5や吐出室6の作製と同時になされ
ると言うメリットがある。
【0025】次に、図7に基づいて、個別電極21が形
成された基板2の作製方法を説明する。結晶面方位(1
00)の単結晶シリコン基板36を酸素及び水蒸気雰囲
気中で熱酸化処理を施し、シリコン基板36の両面に酸
化膜37a及び37bを0.6μm形成する(図7
(A))。次いで、上面の酸化膜37aの上に個別電極
の形成される凹部25の形状とインク流入路17より少
し大きい形状のフォトリソパターン38を形成する(図
7(B))。次に、フッ酸系エッチング液により酸化膜
37aの露出部分を除去する。この時、同時に下面の酸
化膜37bも除去される(図7(C))。続いて、フォ
トリソパターン38を除去し、インク流入路17の形状
のフォトレジストパターン39を形成し、ドライエッチ
ングによりフォトレジストパターン39の開口部をエッ
チングしインク供給路17を作製する(図7(D))。
【0026】次に、フォトレジストパターン39を除去
し、シリコン基板36の露出したシリコン部へボロンド
ープを行い、高濃度ボロン層40a,40bを形成する
(図7(E))。ボロンドープ層を形成するには、前述
のように、イオン注入法、B 23剤のスピンコート法、
BN板を用いる拡散法などがある。ボロンドープ層40
aは、個別電極21として機能するものである。ボロン
ドープ層40aを形成する際、インク流入路17内にも
ボロンドープ層40bが形成されるが、ボロンドープ層
40aとは分離されているので問題ない。インク供給路
17内にボロンドープ層を形成したくない場合には、再
酸化−パターニング工程を加えればよい。
【0027】次に、図5又は図6に示したようにして作
製した基板1を直接接合法により接合する。基板1と基
板2を100℃の硫酸と過酸化水素水の混合液にて洗浄
し、乾燥後、両基板1,2の対応するパターン同士の位
置合わせを行った後、両基板を重ね合わせる。この状態
で両基板を1000℃、2時間の熱処理を行うと強固な
接合状態が得られる(図7(F))。ここで、凹部25
を形成するときにストッパ20の上の酸化膜を除去し片
持ち梁19とストッパ20との間に微小隙間を形成した
ので、ストッパ20は、直接接合の際に基板2に接合さ
れない。このように、片持ち梁19とストッパ20の間
に微小隙間を設けることにより容易に逆止弁が作製でき
る。微小隙間は0.2μm以上あれば接合されないが、
好ましくは、0.4μm以上であれば歩留まりが向上す
る。最後に、ノズル孔4を形成したSUS板3を基板1
の上に接合してインクジェットヘッドが完成する(図7
(G))。
【0028】本実施例では、ボロンドープ層40aを個
別電極としたが、これに限るものではなくメタル電極で
もよい。又、本実施例では、インク流入路17をドライ
エッチングで作製したが、アルカリ液による異方性エッ
チング、あるいは、フッ硝酸による等方性エッチングで
も作製可能である。
【0029】次に、図8に基づいて、本発明の別の実施
例を説明する。本実施例は、図8に示すように、基板2
に共通インク室8を設けたもので、図8(A)に断面
図、図8(B)に基板3を取り除いたときの上面図を示
す。基板2には片持ち梁19と連通するように貫通孔が
形成され、貫通孔が共通インク室8を兼ねている。図8
(C)に示すように、インクタンクからインクを供給す
るためのインク供給用の接続パイプ32を形成した蓋部
材42を基板2の下に接合することにより、共通インク
室8が形成される。本実施例では共通インク室8を基板
2に形成しているので、ヘッドを小さくできる。
【0030】次に、図9を参照して共通インク室8を形
成する基板2の作製方法について説明する。厚さ525
μmの結晶面方位(100)の単結晶シリコン基板36
を酸素及び水蒸気雰囲気中で熱酸化処理を施し、シリコ
ン基板36の両面に酸化膜37a及び37bを0.6μ
m形成する(図9(A))。下面の酸化膜37bの上に
共通インク室8の形状のフォトレジストパターンをシリ
コン基板36の<011>方向に形成し、フッ酸系エッ
チング液により酸化膜37bの露出部分を除去する(図
9(B))。この時、上面の酸化膜37aの上にも全面
フォトレジストを塗布しておく。続いてフォトリソパタ
ーンを除去し、酸化膜37bの開口部をTMAHなどの
アルカリ液により異方性エッチングを施し、貫通させる
(図9(C))。この場合、54.7°のテーパが現れ
るので、貫通できるような開口部寸法を考慮する必要が
ある。上面の酸化膜37aがエッチングされないように
Oリングなどの封止治具あるいはワックス28などで保
護すると良い。又、THAHは酸化膜のエッチレートが
非常に小さいので、0.6μmの酸化膜マスクで厚さ5
25μmのシリコン基板の貫通が可能である。水酸化カ
リウム水溶液はTMAHより酸化膜のエッチレートが大
きいが、エッチング液の濃度や温度を低くするあるいは
酸化膜膜厚を厚くする、又、マスクに窒化膜を用いるこ
と等により貫通エッチングが可能である。
【0031】次に、上面の酸化膜37aの上に個別電極
の形成される凹部25の形状と共通インク室8より少し
大きい形状のフォトレジストパターンを形成し、フッ酸
系エッチング液により酸化膜37aの露出部分を除去す
る。この時、同時に下面の酸化膜37bも除去される
(図9(D))。又、図10(A)に示すように、酸化
膜37aおよび37bも両面をパターニングし(図10
(A))、あるいは、図10(B)に示すように、酸化
膜37a側をOリング又はワックス28などで保護して
異方性エッチングすることにより作製することもでき
る。次に、フォトレジストパターンを除去し、シリコン
基板36の露出したシリコン部へボロンドープを行い、
高濃度ボロン層40aを形成する(図9(E))。次
に、前述のようにして作製した基板1を直接接合法によ
り接合し、その上にノズル孔4を形成した基板3を接合
することによりインクジェットヘッドが完成する(図9
(F))。
【0032】上述のように共通インク室8を結晶面方位
(100)のシリコン基板の異方性エッチングにより作
製することにより、非常に寸法精度の良い共通インク室
8を作製することができる。
【0033】図11は、吐出室6及びノズル孔4を2列
千鳥配列にして印字密度を高めた場合の実施例を示す図
で、図11(A)は断面図で、図11(B)はノズル孔
の形成された基板3を取り除いたときの上面図である。
【0034】図11に示した実施例では、図9に示した
実施例の共通インク室8の形状のフォトレジストパター
ンをシリコン基板36の<010>方向と<001>方
向に合わせて形成する。すなわち、図9に示した実施例
のパターニング位置からシリコン基板36を45°回転
してパターニングを行う。パターンをシリコン基板36
の<011>方向に合わせて異方性エッチングを行った
場合には、54.7°のテーパが現れたが、パターンを
<010>方向と<001>方向に合わせて異方性エッ
チングを行った場合には、図12に示すように垂直壁4
3が形成される。この垂直壁43は(100)面と等価
な(010)面あるいは(001)面であるので、(1
00)面と同等にエッチングが進む。すなわち、酸化膜
37bの開口幅よりも大きくなるので、この広がりの分
を考慮してフォトマスクを設計すると良い。共通インク
室8の作製後は、前記同様の手順に従ってインクジェッ
トヘッドが完成する。本実施例では、テーパがないの
で、基板の面積を有効に使用することができ、インクジ
ェットヘッドを小さくできる。
【0035】図13に示すように、片持ち梁19の固定
部が薄板部分になっていると、インク吐出時、吐出室6
内の圧力が高くなった際に、片持ち梁19の固定部の剛
性が小さいので逆止弁としての効果が小さくなってしま
う。そこで、図14に示すように、片持ち梁19の固定
部を吐出室6の壁部分とすることによって、片持ち梁1
9が強く固定されインク吐出の際に吐出室6内の圧力が
高くなったときにも、インクが共通インク室8側に漏れ
たり、圧力を吸収したりすることが少なくなり、インク
吐出の効率が高くなる。
【0036】印字密度を高くして高品質画像を得るに
は、ノズル孔4,吐出室6や振動板5を高密度に並べる
必要がある。前記実施例のように、吐出室6を形成する
基板1に結晶面方位(100)のシリコン基板を用いた
場合には、前にも説明したように、54.7°のテーパ
が現れる。このテーパのために、振動板5を並べる密度
に限界が存在する。振動板を高密度に並べるには、結晶
面方位(110)のシリコン基板を用いるのが有効であ
る。(110)シリコン基板では周知のように(11
1)面が基板表面(110)面と<112>方向で垂直
に交わっており、異方性エッチングにより基板表面に対
して垂直壁を形成することができる。このことを利用し
てピッチ間隔を狭めて振動板を高密度に並べることが可
能となる。(110)シリコン基板を異方性エッチング
するときのパターンは、図15(B)に示すような、平
行四辺形あるいは図15(C)に示すような六角形を用
いる。この時2つの(111)垂直壁の間に、(11
1)テーパ面44が現れる。このテーパ面のために振動
板5の形状は平行四辺形となる。このため、片持ち梁1
9の固定部を吐出室6の壁部分にしようとすると、固定
部が斜めになってしまう。この問題を解消するため、図
15(A)に示すように、片持ち梁19を基板2の共通
インク室8の壁によって固定した。このようにすること
によって、吐出室6の形状に関わらず、片持ち梁19の
固定が可能であり、(110)シリコン基板を使って高
密度に振動板を並べた場合においても吐出効率の良いイ
ンクジェットヘッドが作製できる。
【0037】図16は、図14に示した実施例のもの
を、千鳥配列にした場合の断面構成図である。中心部に
基板2のエッチング残しによる固定柱45を設け、片持
ち梁19の固定部としている。固定柱45の作製方法を
図17に基づいて説明する。厚さ525μmの結晶面方
位(100)の単結晶シリコン基板36を酸素及び水蒸
気雰囲気中で熱酸化処理を施し、シリコン基板36の両
面に酸化膜37a及び37bを0.6μm形成する(図
17(A))。下面の酸化膜37bの上に共通インク室
8の形状のフォトレジストパターンをシリコン基板36
の<011>方向に形成する。この時、共通インク室8
を2つに分離する細いフォトレジストパターンを形成し
ておく。ここでは、細いパターンの幅を5μmとした。
次に、フッ酸系エッチング液により酸化膜37bの露出
部分を除去する。共通インク室8のパターンの中心に細
い酸化膜パターン46が形成される(図17(B))。
この時、上面の酸化膜37aの上にも全面フォトレジス
トを塗布しておく。
【0038】続いて、フォトリソパターンを除去し、酸
化膜37bの開口部をTMAHなどのアルカリ液により
異方性エッチングを施す。この時(111)面も若干エ
ッチングされるため、細いパターン46により分離され
ていた共通インク室がエッチング途中で連通する(図1
7(C))。更にエッチングを続けると、図17(D)
に示すように、共通インク室8の中心部に固定柱45が
形成される。この後の共通液室8や個別電極21の作製
方法は前記同様である。
【0039】次に、図18を参照して別の実施例を示
す。この図18に示した実施例では、基板2にパイレッ
クスガラス(ホウ珪酸ガラス)を使用する。まず、パイ
レックスガラス基板47の上面に個別電極の形成される
凹部25の形状と共通インク室8より少し大きい形状の
フォトレジストパターン50を形成する(図18
(A))。次に、フッ酸系エッチング液によりパイレッ
クスガラス基板47を0.7μmエッチングし凹部48
を形成する(図18(B))。続いて、フォトリソパタ
ーンを除去し、パイレックスガラス基板47の下面から
サンドブラスト法により貫通孔49を形成する(図18
(C))。個別電極21は凹部48内に金を0.1μm
スパッタして形成する(図18(D))。この時、スト
ッパ20の上にも金52をスパッタする。
【0040】次に、同様に裏面からも金52をスパッタ
する。この時ストッパ20の上にスパッタした金52
と、裏面からスパッタした金52が連通する(図18
(E))。次に、前述のようにして作製した基板1と接
合する。シリコン基板1とパイレックスガラス基板47
との接合には陽極接合法を用いる。シリコン基板1とパ
イレックスガラス基板47は洗浄後、振動板5と個別電
極21を位置合わせし、図18(F)に示すように、陰
極側電極板51の上にセットする。個別電極21や電極
板51の表面の酸化を防ぐため窒素ガス雰囲気中に置
く。
【0041】次に、両基板を300℃に加熱し、続いて
500Vの電圧を印加する。ここで、シリコン基板1と
個別電極21と金52を等電位に落としておく。等電位
にすることにより振動板5や片持ち梁19に電界による
静電引力が働かないので、その周辺を固定した後の振動
板5や片持ち梁19に残留応力が生じることがない。最
後に、ノズルを作製した基板3を上に接合することによ
りインクジェットヘッドが完成する。本実施例では陽極
接合法により強固な接合が得られ、信頼性の高いインク
ジェットヘッドが作製できる。
【0042】以上に、振動板を静電力で変位させる方式
のインクジェットヘッドを例として説明してきたが、ピ
エゾ素子によって振動板を変位させる方式、あるいは、
熱によって発生した気泡によって振動板を押し上げる方
式においても適用可能である。
【0043】
【発明の効果】請求項1のインクジェットヘッドは、振
動板を構成する部材の一部で構成される可動部と、該可
動部が共通インク室側へ変位することを妨げるストッパ
とによって逆止弁を構成したので、容易に逆止弁を構成
でき、インク吐出時に共通インク室側への吐出圧力のロ
スが著しく少なくなり、インク吐出の効率が高くなる。
そのため、インク吐出速度も大きくなり印字品質が向上
する。また、駆動電圧の低電圧化も可能となり、コスト
ダウンが可能である。
【0044】請求項2のインクジェットヘッドは、可動
部が片持ち梁形状となっているので、簡単に可動部を作
製でき、インク流入抵抗が小さく、インク供給の効率が
高い。
【0045】請求項3のインクジェットヘッドは、前記
可動部の屈曲部分の剛性が低くなっているので、可動部
が変位するときの抵抗が小さく、インク供給の効率が高
い。そのため、高い周波数での駆動が可能であり印字速
度を速くすることができる。
【0046】請求項4のインクジェットヘッドは、前記
可動部の周囲を異方性あるいは等方性のウエットエッチ
ングでエッチングして前記可動部を作製したので、簡単
に可動部を作製でき、装置も簡便なもので良く、大量に
処理することができるので、低コストである。
【0047】請求項5のインクジェットヘッドは、前記
可動部の周囲をドライエッチングでエッチングして前記
可動部を作製したので、堀込みの線幅が小さくできイン
クのリークが少なく、インクの吐出効率が高くなる。ま
た、可動部の形状設計の自由度が大きい。
【0048】請求項6のインクジェットヘッドは、前記
振動板が高濃度ボロン層からなり、かつ、前記可動部の
周囲は高濃度ボロン層が形成されていないので、エッチ
ングストップ技術により振動板を精度良く製作でき、
又、可動部は異方性エッチングによる振動板や吐出室の
作製と同時に形成されるので、作製工程が低減されコス
トダウンとなる。
【0049】請求項7のインクジェットヘッドは、前記
可動部と前記ストッパとの間に微小隙間があるので、可
動部とストッパが接合されないようにすることができ
る。
【0050】請求項8のインクジェットヘッドは、振動
板に変形を生じさせる手段が備えられた基板に共通イン
ク室を設けたので、共通インク室の面積の分インクジェ
ットヘッドを小さくできる。
【0051】請求項9のインクジェットヘッドは、振動
板に変形を生じさせる手段が備えられた基板が結晶面方
位(100)のシリコン基板からなり、前記共通インク
室を前記シリコン基板表面上で<011>方向に形成し
たので、精度良く簡単に共通インク室を作製することが
でき、作製の歩留まりがよい。
【0052】請求項10のインクジェットヘッドは、振
動板に変形を生じさせる手段が備えられた基板が結晶面
方位(100)のシリコン基板からなり、前記共通イン
ク室を前記シリコン基板表面上で<010>方向あるい
は<001>方向に形成したので、共通インク室は基板
表面に対して垂直な側壁によって構成され、基板面積を
有効に使用することができ、インクジェットヘッドの小
型化につながる。
【0053】請求項11のインクジェットヘッドは、前
記可動部の支持部が前記吐出室の壁で固定されるのでイ
ンク吐出の際に吐出室内の圧力が高くなったときにも、
インクが共通インク室側に漏れたり、圧力を吸収したり
することが少なくなり、インク吐出の効率が高くなる。
【0054】請求項12のインクジェットヘッドは、前
記可動部の支持部が振動板に変形を生じさせる手段が備
えられた基板で固定されているので、吐出室の形状に関
わらず可動部の支持部を固定でき、(110)シリコン
基板を用いて高密度に振動板を並べた場合においても吐
出効率の良いインクジェットヘッドが実現可能である。
【0055】請求項13のインクジェットヘッドは、前
記振動板に変形を生じさせる手段が備えられた基板がガ
ラス基板からなるので、陽極接合法により強固な接合が
得られ、信頼性の高いインクジェットヘッドが実現可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェットヘッドの一実施
例を説明するための図である。
【図2】 本発明の他の実施例を説明するための図であ
る。
【図3】 片持ち梁の屈曲部を細くして剛性を小さくし
た例を示す。
【図4】 片持ち梁の屈曲部の厚さを薄くして剛性を小
さくした例を示す図である。
【図5】 片持ち梁の作製方法を説明するための工程図
である。
【図6】 片持ち梁の作製方法の他の例を説明するため
の工程図である。
【図7】 個別電極が形成された基板の作製方法を説明
するための工程図である。
【図8】 本発明によるインクジェットヘッドの他の実
施例を説明するための図である。
【図9】 共通インク室を形成する基板の作製方法を説
明するための工程図である。
【図10】 共通インク室を形成する基板の他の作製方
法を説明するための図である。
【図11】 吐出室及びノズル孔を2列千鳥配列にして
印字密度を高めた例を示す図である。
【図12】 共通液室に垂直壁を形成する例を示す図で
ある。
【図13】 片持ち梁の固定部を薄板部分で構成した例
を示す図である。
【図14】 片持ち梁の固定部を吐出室の壁部で構成し
た例を示す図である。
【図15】 片持ち梁を共通インク室の壁によって固定
した例を示す図である。
【図16】 図14に示したヘッドを千鳥配列にした場
合の構成を示す図である。
【図17】 固定柱の作製方法を説明するための工程図
である。
【図18】 基板にパイレックスガラス(ホウ珪酸ガラ
ス)を使用した実施例を説明するための図である。
【図19】 従来のインクジェットヘッドの分解斜視図
で、一部断面図を示す図である。
【図20】 図19に示した3枚の基板を接合して完成
したインクジェットヘッドの断面を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3…基板、4…ノズル孔、5…振動板、6…吐
出室、7…流体抵抗、8…共通インク室、12,14,
25,48…凹部、13…細溝、15,49…貫通孔、
16…薄板、17…インク流入路、19…片持ち梁、2
0…ストッパ、21…個別電極、22…リード部、23
…端子部、24…屈曲部、26…シリコン基板、27
a,27b,37a,37b…酸化膜、28…ワック
ス、30…堀込み、31…インク供給口、32…接続パ
イプ、33…チューブ、34…メタルマスク、35,4
0a,40b…高濃度ボロンドープ層、36…シリコン
基板、38…フォトリソパターン、39,50…フォト
レジストパターン、42…蓋部材、43…垂直壁、44
…テーパ面、45…固定柱、46…酸化膜パターン、4
7…パイレックスガラス基板、49…貫通孔、51…陰
極側電極板、52…金。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液滴を吐出する単一又は複数のノ
    ズル孔と、前記ノズル孔のそれぞれに連通する吐出室
    と、前記吐出室と連通する共通インク室と、前記吐出室
    の少なくとも一方の壁を構成する振動板と、該振動板に
    変形を生じさせる手段を備え、前記振動板を構成する部
    材の一部が前記吐出室と前記共通インク室の間に位置
    し、かつ、前記振動板を構成する部材の一部が可動部と
    なっており、該可動部と該可動部が前記共通インク室側
    へ変位することを妨げるストッパにより、前記共通イン
    ク室から前記吐出室へインクが流れるときには抵抗が小
    さく、前記吐出室から前記共通インク室へインクが流れ
    るときには抵抗が大きくなる逆止弁を構成することを特
    徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1のインクジェットヘッドにおい
    て、前記可動部が片持ち梁形状となっていることを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2のインクジェッドヘ
    ッドにおいて、前記可動部の屈曲部分の剛性が低くなっ
    ていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1,2あるいは3のインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記可動部の周囲を異方性あるいは
    等方性のウェットエッチングでエッチングして前記可動
    部を作製したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1,2あるいは3のインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記可動部の周囲をドライエッチン
    グでエッチングして前記可動部を作製したことを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1,2あるいは3のインクジェッ
    トヘッドにおいて、前記振動板が高濃度ボロン層からな
    り、かつ、前記可動部の周囲は高濃度ボロン層が形成さ
    れていないことを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかのインクジェ
    ットヘッドにおいて、前記可動部と前記ストッパとの間
    に微小隙間があることを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかのインクジェ
    ットヘッドにおいて、前記振動板に変形を生じさせる手
    段が備えられた基板に前記共通インク室を設けたことを
    特徴とするインクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項8のインクジェットヘッドにおい
    て、前記振動板に変形を生じさせる手段が備えられた基
    板が結晶面方位(100)のシリコン基板からなり、前
    記共通インク室を前記シリコン基板表面上で<011>
    方向に形成したことを特徴とするインクジェットヘッ
    ド。
  10. 【請求項10】 請求項8のインクジェットヘッドにお
    いて、前記振動板に変形を生じさせる手段が備えられた
    基板が結晶面方位(100)のシリコン基板からなり、
    前記共通インク室を前記シリコン基板表面上で<010
    >方向あるいは<001>方向に形成したことを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかのインク
    ジェットヘッドにおいて、前記可動部の支持部が前記吐
    出室の壁で固定されることを特徴とするインクジェット
    ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のいずれかのインク
    ジェットヘッドにおいて、前記可動部の支持部が振動板
    に変形を生じさせる手段が備えられた基板で固定されて
    いることを特徴とするインクジェットヘッド。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至8、又は11又は12の
    いずれかのインクジェットヘッドにおいて、前記振動板
    に変形を生じさせる手段が備えられた基板がガラス基板
    からなることを特徴とするインクジェットヘッド。
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