JPH11125311A - オートバランサ - Google Patents

オートバランサ

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JPH11125311A
JPH11125311A JP29141897A JP29141897A JPH11125311A JP H11125311 A JPH11125311 A JP H11125311A JP 29141897 A JP29141897 A JP 29141897A JP 29141897 A JP29141897 A JP 29141897A JP H11125311 A JPH11125311 A JP H11125311A
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JP
Japan
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rotating body
weight
base
roller
rotating
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JP29141897A
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Kazu Watabe
和 渡部
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Via Mechanics Ltd
Original Assignee
Hitachi Seiko Ltd
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Publication date
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で、砥石を含む主軸の動的バランス
を良好にとる。 【解決手段】錘移動円板11の前端面に、修正錘13を
径方向にガイドする錘溝11eを設ける。溝カム円板1
2の後端面に、中心からの距離が半周は漸増し、残りの
半周は漸減する閉ループ状の溝カム12eを形成する。
錘溝11eと溝カム12eとに円柱状の修正錘13を係
合させる。錘移動円板11と溝カム円板12とを一体的
に回転させることで、修正錘13を任意の位置に回転さ
せ、また、錘移動円板11に対して溝カム円板12を回
転させることで、修正錘13を径方向の任意の位置に配
置することができる。上述の錘移動機構10を有するオ
ートバランサーを砥石に取り付け、修正錘13を任意の
位置に移動させることで、動的バランスをとることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸の
動的なバランスを自動的にとるためのオートバランサに
関する。
【0002】
【従来の技術】研削盤やマシニングセンタ等の工作機械
において、ワークの加工精度を向上させるために、オー
トバランサを装着したものが知られている。このオート
バランサは、研削砥石等の工具を取り付けた状態での主
軸の動的バランス、つまり工具を含む主軸の回転時のバ
ランスをとるものであり、工具に取り付ける場合と、主
軸に直接的に取り付ける場合とがある。
【0003】オートバランサには、純機械的なものと流
体を利用するものとがある。
【0004】前者の純機械的なものとしては、特願平1
−165372号公報に示すように、その重心が中心か
らずれた2枚の円板(回転体)を個別に回転可能に主軸
に取り付けて主軸の回転時の振動を測定する。そして、
これらの円板の取り付け角度を適宜にずらして、徐々に
振動を低減させ、バランスを修正していくものである。
また、特開平2−124264号公報には、回転体とこ
の回転体によって径方向及び周方向移動可能に保持され
た錘とを有し、この錘を適宜な位置に配置することで動
的なバランスをとるようにしたものである。
【0005】一方、後者の液体を用いるものは、特開平
1−301061号公報に記載されているように、主軸
又は工具に、回転体とその周方向に沿って配置された複
数の液体ポットを有する液体式オートバランサを取り付
け、上述の複数の液体ポットの注入する液体の液量を調
整すること、全体の動的バランスをとるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
一方の純機械的のものは、回転体や錘を移動させるため
にDCモータやパルスモータ等のアクチュエータを回転
体側に設けることが必要であり、回転体の構成が複雑に
なるといった問題がある。さらに、このアクチュエータ
には、電力を供給することが必要であり、そのための電
池、発電機等の電源を回転体に内蔵する場合には、回転
体の構成が一層複雑になる。これに対し、回転体の外部
に電源を設ける場合には、回転体側のアクチュエータに
対して、スリップリング等を介して電力を供給すること
が必要となるため、動作信頼性に欠けるといった問題が
あった。
【0007】他方の液体を使用するものは、工具等を含
む主軸の回転中のバランスは修正することはできるもの
の、主軸の回転を停止させるごとに水が移動してバラン
スが崩れてしまう点、修正錘として作用する水が蒸発し
て良好なバランス状態が短時間しか持続しない点、適量
の水を正確にポケットに注入することが難しいため高精
度のバランスをとるのが困難である点等が問題となる。
【0008】そこで、本発明は、上述の問題を解決する
ようにしたオートバランサ、すなわち、液体を使用する
ことなく、装置構成が簡単で信頼性の高いオートバラン
サを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの、請求項1に係る本発明は、修正錘を内蔵するとと
もにベース回転体に装着され、該ベース回転体に対して
前記修正錘を移動させることで、前記ベース回転体の回
転時の動的バランスをとるオートバランサにおいて、前
記ベース回転体によってそれぞれ個別に回動可能に支持
され、軸方向に相互に隣接して配置された第1の回転体
と第2の回転体とを備え、前記第1の回転体の端面のう
ちの前記第2の回転体側の端面に、前記修正錘を径方向
にガイドする第1のガイド溝を設け、前記第2の回転体
の端面のうちの前記第1の回転体側の端面に、ほぼ半周
は角度の増加に伴って軸からの距離が漸増するととも
に、残りの半周は角度の増加に伴って軸からの距離が漸
減する閉ループを描く第2のガイド溝を設け、前記修正
錘の一方の端部を前記第1のガイド溝に係合させ、他方
の端部を前記第2のガイド溝に係合させ、前記ベース回
転体に対して前記第1、第2の回転体を一体的に相対回
転させることで、前記修正錘の周方向の位置を調整する
とともに、前記ベース回転体及び前記第1の回転体に対
して前記第2の回転体を相対回転させることで、前記修
正錘の径方向の位置を調整する、ことを特徴とする。
【0010】請求項2に係る本発明は、前記第1、第2
の回転体の外周面の少なくとも一部に、その直径が前記
ベース回転体の外周面の直径と異なる異径部を設け、前
ローラと後ローラとを一体に構成した弾性ローラを設
け、前記後ローラを前記ベース回転体の外周面に当接さ
せると同時に、前記前ローラを前記第1、第2の回転体
の前記異径部に当接させることで、前記ベース回転体に
対して前記第1、第2の回転体を一体的に相対回転さ
せ、前記修正錘の周方向の位置を調整する、ことを特徴
とする。
【0011】請求項3に係る本発明は、前記後ローラを
前記ベース回転体の外周面に当接させると同時に、前記
前ローラを前記第2の回転体の前記異径部に当接させる
ことで、前記ベース回転体及び前記第1の回転体に対し
て前記第2の回転体を相対回転させ、前記修正錘の径方
向の位置を調整する、ことを特徴とする。
【0012】請求項4に係る本発明は、前記弾性ローラ
を前記ベース回転体、前記第1、第2の回転体に接離さ
せるアクチュエータを備える、ことを特徴とする。
【0013】請求項5に係る本発明は、前記アクチュエ
ータによる前記弾性ローラの当接時間を制御する制御装
置を備える、ことを特徴とする。
【0014】請求項6に係る本発明は、前記第1、第2
の回転体を軸方向から押圧して前記ベース回転体と一体
回転させるとともに、前記押圧を解除して前記第1、第
2の回転体を前記ベース回転体に対して相対回転可能に
するクランプ機構を備える、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の作用・効果】以上構成に基づき、請求項1の発
明によると、ベース回転体に対して第1、第2の回転体
を一体的に相対回転させることで、修正錘を周方向の任
意の位置に配置することができ、また、ベース回転体及
び第1の回転体に対して第2の回転体を相対回転させる
ことで、修正錘を径方向の任意の位置に配置することが
できる。すなわち、修正錘を2次元的に任意の位置に配
置することができるので、ベース回転体の動的バランス
が崩れている場合においても、修正錘を適宜な位置に配
置してこれを修正することができる。
【0016】請求項2の発明によると、ベース回転体に
対して第1、第2の回転体を一体的に相対回転させ、前
記修正錘の周方向の位置を調整する際に、第1、第2の
回転体を相対回転させるための動力を、弾性ローラを介
してベース回転体からとることができるので、第1、第
2の回転体を回転させるためのモータ等の駆動源が不要
となる。
【0017】請求項3の発明によると、ベース回転体及
び第1の回転体に対して第2の回転体を相対回転させ、
修正錘の径方向の位置を調整する際に、第2の回転体を
相対回転させるための動力を、弾性ローラを介してベー
ス回転体からとることができるので、第2の回転体を回
転させるためのモータ等の駆動源が不要となる。
【0018】請求項4の発明によると、弾性ローラをア
クチュエータによって接離させるので、当接させたとき
のみ、第1の回転体、第2の回転体を相対回転させるこ
とができる。
【0019】請求項5の発明によると、制御装置によっ
て弾性ローラの当接時間を制御することにより、ベース
回転体に対する第1、第2の回転体の相対回転角度を、
また、ベース回転体及び第1の回転体に対する第2の回
転体の相対回転角度を適宜に調整することができる。
【0020】請求項6の発明によると、クランプ機構に
より、ベース回転体に対する第1、第2の回転体をクラ
ンプし、またその解除を行うことができる。クランプが
行われたときは、ベース回転体と、第1、第2の回転体
とが一体となって回転する。また、クランプ解除したと
きには、ベース回転体に対して第1、第2の回転体を相
対回転させることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0022】本発明に係るオートバランサーが装着され
る工作機械の主軸は、主軸自体としてはもちろん、工具
を取り付けた状態においての回転時のバランス(以下
「動的バランス」という)も保たれるように構成されて
いる。ところが、主軸に取り付けられる工具が、主軸の
直径よりも大きな直径を有する切削具(例えば、正面フ
ライス)である場合や、使用により摩耗が進行する研削
砥石である場合には、主軸自体の動的バランスはとれて
も、工具装着時の動的バランスが崩れて微小振動が発生
することがある。このような微小振動が発生すると、加
工対象物(以下「ワーク」という)の加工面の加工精度
が低下する。
【0023】そこで、加工精度を向上させるべく、オー
トバランサーを装着して、工具を含む主軸全体としての
動的バランス(以下「主軸等の動的バランス」という)
をとるようにしている。
【0024】図1(a)、(b)に、本発明に係るオー
トバランサーの動作原理図を示す。
【0025】工具が取り付けられた状態の主軸Sの動的
バランスが崩れていたとする。この主軸に質量mの修正
錘Wを移動可能に取り付け、その位置を適宜に変更する
ことで、動的バランスをとる。すなわち、図1(a)に
示すように、軸Cを基準としたときの修正錘Wまでの径
方向の距離をrとすると、このときの修正錘Wのバラン
ス修正量(不釣り合い量)Uは、U=mrとなる。この
式中の距離rを適宜に変更することで、主軸S側の不釣
り合い量と相殺することができる。また、図1(b)に
示すように、主軸Sの基準線L(同図では垂直な基準
線)に対して修正錘Wを回転させて、バランス修正角度
(不釣り合い角度)θを調整する。これにより、主軸S
側の不釣り合い角度と相殺することができる。
【0026】以上の、修正錘Wの径方向の移動と、周方
向の回転とを組み合わせることにより、原理的には、修
正錘Wを任意の位置に移動させることができ、主軸等の
動的バランスをとることができる。ただし、主軸S側の
不釣り合い量U′が距離rが最大のときのバランス修正
量Uを超えないものとする。
【0027】次に、図2を参照して、オートバランサー
の一部を構成する、錘移動機構(修正錘を径方向及び周
方向に移動させるための機構)10について説明する。
なお、同図は分解斜視図であり、以下の説明では、同図
の左方に相当する方向を「前」、また右方に相当する方
向を「後」というものとする。
【0028】錘移動機構10は、錘移動円板(第1の回
転体)11と、溝カム円板(第2の回転体)12と、こ
れらの双方に係合される円柱状の修正錘13とを備えて
いる。
【0029】錘移動円板11は、外周面の周方向の全周
にわたって形成された段部11cを有する。この段部1
1cを境にして、後側には大径部11bが、また前側に
は小径部(異径部)11aが形成されている。錘移動円
板11の内周面11dは、後述の押えフランジ43(図
3参照)の外周面に嵌合される。このとき錘移動円板1
1は、押えフランジ43に対して矢印R11方向に回動
可能となる。錘移動円板11の前端面には、修正錘13
の後半部が係合される錘溝11e(第1のガイド溝)が
形成されている。錘溝11eは、径方向に形成されてい
て、その周方向の幅は修正錘13の直径よりもわずかに
大きく設定されており、また、軸方向(軸Cに沿った方
向をいう。以下同じ。)の深さは修正錘13の長さのほ
ぼ半分に設定されている。
【0030】溝カム円板12は、その外周面の半径が上
述の錘移動円板11の小径部11aの半径と同じに設定
されている。この外周面を「小径部(異径部)12a」
とすると、上述の錘移動円板11の前端面に、この溝カ
ム円板12の後端面を合わせると、それぞれの小径部1
1a、12aが滑らかに連続して全体として円筒面を構
成する。溝カム円板12の内周面12dは、前述の錘移
動円板11の内周面11dと同じ半径で形成されてお
り、後述の押えフランジ43に嵌合される。このとき、
溝カム円板12は、押えフランジ43に対して矢印R1
2方向に回動可能となる。溝カム円板12の後端面に
は、修正錘13の前半部が係合される溝カム(第2のガ
イド溝)12eが形成されている。この溝カム12e
は、軸Cから偏心した円弧状や自由曲線状に形成されて
おり、いずれの場合も、軸Cから溝カム12eまでの距
離が最小となる部分をスタート点とした場合、ほぼ半周
は回転角度が増加するに伴って距離rが漸増し、残りの
半周は漸減して元のスタート点に戻る閉ループが形成さ
れている。溝カム12eの幅は、上述の錘溝11eと同
様、修正錘13の直径よりもわずかに大きく設定されて
おり、また溝カム12eの深さは、上述の錘溝11eに
後半部が係合された修正錘13の残りの前半部が係合す
ることができる程度に設定されている。
【0031】なお、上述の錘移動円板11及び溝カム円
板12は、それぞれ錘溝11e、溝カム12eが設けて
あるため、いずれも完全な回転体ではなく(点対称では
なく)、そのままでは、単体としてはバランスがとれて
いない。そこで、あらかじめそれぞれに適宜なウエイト
(不図示)を取り付ける等して、単体としてバランスが
とれるようにしておく。
【0032】修正錘13は、円柱状に形成されている。
その直径は、上述の錘溝11e及び溝カム12eの幅よ
りもわずかに小さく設定されており、また、その長さ
は、錘溝11eの深さと溝カム12eの深さとの和より
もわずかに短く設定されている。すなわち、錘溝11e
及び溝カム12eと、修正錘13との間の間隙を、錘溝
11e及び溝カム12eに倣って修正錘13が円滑に移
動でき、かつ必要以上のガタが生じないように設定して
いる。修正錘13の質量mは、錘溝11e及び溝カム1
2eの長さや形状に基づく修正錘13の移動範囲内で、
後述の砥石ユニット40を含む主軸50(ベース回転
体)全体の動的バランス(以下「主軸等の動的バラン
ス」という)を十分にとることができる程度に設定され
ている。修正錘13は、その内部を適宜にくりぬいて質
量mを調整するようにするとよい。なお、修正錘13
は、円柱状に限らず、錘溝11e及び溝カム12eに沿
って円滑に移動できることを条件に、他の任意の形状、
例えば、角柱状に形成することも可能である。
【0033】上述構成の錘移動機構10は、後述の押え
フランジ43に対して、錘移動円板11と溝カム円板1
2とを一体的に基準線Lに対して角度θだけ回転させる
ことにより、修正錘13を基準線Lから角度θだけ回転
した位置に配置することができ、また、その後、錘移動
円板11を停止させた状態で、溝カム円板12を適宜に
回転させることにより、修正錘13を軸Cからの距離が
rの位置に配置することができるように構成されてい
る。つまり、図2でいうと、修正錘13は、錘移動円板
11の前端面のほぼ全域にわたって移動可能であるとい
うことになる。
【0034】次に、図3、図4、図5、及び図6を参照
して、上述構成の錘移動機構10を有するオートバラン
サー1について説明する。なお、図3、図4は、オート
バランサー1を、主軸50に取り付けた砥石ユニット4
0に対して装着した例を示す縦断面図である。また、図
5は、図3及び図4のA部の拡大図である。さらに、図
6は、後述の砥石カバー52等を取り外した状態の正面
図である。
【0035】オートバランサー1は、前述の錘移動機構
10と、錘移動機構10をクランプしまたその解除を行
うクランプ機構20と、錘移動機構10を回転させる回
転機構30とを主要構成機構として構成されている。本
実施の形態においては、オートバランサー1は、砥石ユ
ニット40に対して装着されており、また、砥石ユニッ
ト40は研削盤(工作機械)の主軸50に取り付けられ
ている。
【0036】まず、図3を参照して、オートバランサー
1が装着される砥石ユニット40について説明する。
【0037】砥石ユニット40は、円板状の砥石41
と、砥石41を主軸50に取り付けるためのホルダーベ
ース42と、ホルダーベース42との間に砥石41を挟
み込む押えフランジ43と、押えフランジ43を固定す
るための固定リング44とを備えている。
【0038】砥石41は、主軸50の直径よりも大径の
環状に形成されており、その内径部近傍を前後方向から
それぞれ押えフランジ43とホルダーベース42とによ
って挟持されている。
【0039】ホルダーベース42は、円筒状のボス部4
2aとその後端側のフランジ部42bとを有する。ボス
部42aは、その前端側に、押えフランジ43の内周面
及び固定リング44の内周面が嵌合される外周面を有
し、また、後端側には、主軸50の工具取付け用のテー
パ部51に嵌合するテーパ面が形成されている。
【0040】押えフランジ43は、前方に向かって延び
るボス部43aと後端側のフランジ部43bとを有す
る。ボス部43aの外周面における後部には、前述の錘
移動機構10の錘移動円板11及び溝カム円板12とが
軸方向に隣接して回動自在に嵌合されている。また、ボ
ス部43aの外周面における前部には、ねじ部43cが
形成されており、後述のクランプ機構20のピンベース
21が螺合されている。フランジ部43bは、前述のホ
ルダーベース42のフランジ部42bとの間に砥石41
を挟持している。フランジ部43bの外周面43d(以
下「大径部43d」という。この大径部43dが、請求
項1の「ベース回転体の外周面」に相当する。)は、そ
の直径が上述の錘移動円板11の大径部11bの直径と
同じに設定されており、大径部43dと大径部11bと
は径方向について同一の円筒面を形成している。
【0041】固定リング44は、ホルダーベース42の
ボス部42aの内周面に嵌合されるとともに、複数のボ
ルト45、45…(ただし図3では2本のみを図示)に
より、押えフランジ43のフランジ部43bとホルダー
ベース42のフランジ部42bとの間に砥石41を挟み
込んでいる。
【0042】上述構成の砥石ユニット40全体は、ボル
ト46によって、前方から主軸50のテーパ部51に締
結されている。
【0043】次に、オートバランサー1について説明す
る。
【0044】錘移動機構10は、上述のように、砥石ユ
ニット40の押えフランジ43のボス部43a外周面の
後部に回動自在に嵌合されている。なお、錘移動機構1
0の詳細については、前述(図2参照)したとおりであ
る。
【0045】クランプ機構20は、押えフランジ43に
対する錘移動機構10の相対回転を禁止したり、許容し
たりする機構であり、溝カム円板12の前側に隣接する
リング状のピンベース21と、このピンベース21の前
方に配置されたリング状の磁石ベース22とを備えてい
る。
【0046】ピンベース21は、押えフランジ43のボ
ス部43aのねじ部43cに螺合されており、周方向を
等分する位置(例えば6等分する位置)には、それぞれ
クランプピン23が配設されている。クランプピン23
は、図5に示すように、前部と後部とにそれぞれ大鍔部
23aと小鍔部23bとを有し、ピンベース21により
前後方向移動可能に支持されている。各クランプピン2
3は、ピンベース21と小鍔部23bとの間に介装され
た圧縮ばね24によって後方に付勢されており、これに
より、押えフランジ43のフランジ部43bとの間に、
錘移動円板11及び溝カム円板12を挟み込んでいる。
これが錘移動機構10のクランプ状態であり、このと
き、錘移動円板11及び溝カム円板12は、摩擦力によ
り押えフランジ43ひいては主軸50と一体的に回転す
ることになる。クランプピン23の大鍔部23aは、強
磁性体で形成されており、ピンベース21から前方に突
出されている。
【0047】磁石ベース22は、図3に示すように、ピ
ンベース21の前方に適宜な間隙を介して対向配置され
たリング状の部材である。磁石ベース22を周方向に等
分する(例えば、6等分)する位置には、ピンベース2
1のクランプピン23に向けてコイル25が設けてあ
る。各コイル25に通電を行うと、圧縮ばね24の付勢
力に抗してクランプピン23が前方に引っ張られ、クラ
ンプが解除される。これにより、押えフランジ43に対
して、錘移動円板11及び溝カム円板12の相対回転が
可能となる。ただし、この場合においても、外部から相
対回転させるような力(具体的には、後述のローラ3
3、34からの力)が作用しないときには、圧縮ばね2
4により、クランプピン23、錘移動円板11、溝カム
円板12、押えフランジ43の間に、これらを一体的に
回転させる程度の摩擦力が作用するものとする。磁石ベ
ース22は、研削盤本体(不図示)に固定されて研削ユ
ニット40の大半を覆う砥石カバー52の前端に位置す
る部分の、内側に固定されている。
【0048】回転機構30は、上述の砥石カバー52に
よってその内側に支持されている。回転機構30は、図
6に示すように、基準線Lを基準としてほぼ左右対称に
配置された左のアーム31、右のアーム32と、左のロ
ーラ(弾性ローラ)33、右のローラ(弾性ローラ)3
4と、左のアクチュエータ35、右のアクチュエータ3
6とを備えている。
【0049】左右のアーム31、32は、それぞれの基
端側を、砥石カバー52の内側に固定されたピン37に
よって揺動自在に支持されており、先端側をそれぞれ左
右方向に延設させている。左右のローラ33、34は、
左右のアーム31、32の先端部にてそれぞれ回動自在
に支持されている。左のローラ33は、ゴム等の摩擦係
数の高い部材によって構成されており、図4に示すよう
に、前ローラ33aと後ローラ33bとが一体に構成さ
れてものである。右のローラ34も同様である。すなわ
ち、右のローラ34も、ゴム等の摩擦係数の高い部材に
よって構成されており、図3に示すように、前ローラ3
4aと後ローラ34bとが一体に構成されたものであ
る。なお、左右のローラ33、34の前ローラ33a、
34aと、後のローラ33b、34bとの直径について
は、前述の錘移動円板11の小径部11aと大径部11
bとの直径差が小さい場合には、同じ直径に設定すれば
よい。ただし、直径差が大きい場合には、これに応じて
異なる値に設定するものとする。左右のローラ33、3
4と、押えフランジ43、錘移動円板11、及び溝カム
円板12との当接部、すなわち、押えフランジ4343
の大径部43d、錘移動円板11の小径部11a、溝カ
ム円板12の小径部12aには、ローレットかけ(編み
目模様)、三角山状の凹凸、歯車状、梨地模様の凹凸等
を施しておけば、左右のローラ33、34との間の滑り
を防止することができる。
【0050】左右のアクチュエータ35、36は、砥石
カバー52によって支持されるとともに、それぞれ左右
のアーム31、32に連結されており、左右のアーム3
1、32を押し下げてローラ33、34を錘移動機構1
0等に当接(押圧)させたり、左右のアーム31、32
を上方に引き上げてローラ33、34を錘移動機構10
等から離間させたりする。図3は、右のローラ34の当
接状態を示す。このとき、前ローラ34aは、錘移動円
板11の小径部11aと溝カム円板12の小径部12a
とに当接する一方、後ローラ34bは、押えフランジ4
3の大径部43dに当接する。この図3に示す右のロー
ラ34の位置を錘回転位置とすると、この右のローラ3
4の錘回転位置においては、押えフランジ43に対し
て、錘移動円板11及び溝カム円板12を一体的に相対
回転させることが可能である。これに対し、図4は、左
のローラ33の当接状態を示す。このとき、前ローラ3
3aは、溝カム円板12の小径部12aのみに当接する
一方、後ローラ33bは、錘移動円板11の大径部11
bと押えフランジ43の大径部43dとに当接する。こ
の図4に示す左のローラ33の位置を錘移動位置とする
と、この左のローラ33の錘移動位置においては、押え
フランジ43に対して、溝カム円板12を相対回転させ
ることが可能である。なお、左右のアクチュエータとし
ては、空気圧、油圧、電磁力、圧電素子等を利用したも
のを使用することができるが、いずれの場合も、左右の
ローラ33、34の当接動作を電気的に制御可能なもの
とする。これにより、錘移動円板11や溝カム円板12
の相対回転角度を容易に制御することができる。
【0051】つづいて、上述構成のオートバランサー1
における、修正錘13の周方向の移動、及び径方向の移
動について説明する。
【0052】主軸50の回転に先立ち、クランプ機構2
0のコイル25に対する通電をOFFにして、錘移動機
構10をクランプ状態とし、また、左右のアクチュエー
タ35、36に対する通電をOFFにして、左右のロー
ラ33、34を錘移動機構10等から離間させておく。
【0053】主軸50を回転させて砥石ユニット40を
回転させる。ここで、クランプ機構20のコイル25に
通電してクランプピン23を前方に引き出し、錘移動機
構10のクランプ状態を解除する。これにより、押えフ
ランジ43に対する錘移動円板11及び溝カム円板12
の相対回転が可能な状態となる。次に、右のアクチュエ
ータ36に通電して、右のアーム32を押し下げ、右の
ローラ33を図3の錘回転位置に配置する。すなわち、
右のローラ34の前ローラ34aを、錘移動円板11及
び溝カム円板12のそれぞれの小径部11a、12aに
当接させるとともに、後ローラ34bを押えフランジ4
3の大径部43dに当接させる。これにより、主軸50
の回転が、押えフランジ43の大径部43d、後ローラ
34b、前ローラ34aを介して、錘移動円板11及び
溝カム円板12の小径部11a、12aに伝達され、溝
カム円板11及び錘移動円板12が一体となって回転す
る。このとき、後ローラ34bが当接している押えフラ
ンジ43の大径部43dの直径が、前ローラ34aが当
接している錘移動円板11及び溝カム円板12の小径部
11a、12aの直径よりも大きいので、錘移動円板1
1及び溝カム円板12の回転数が押えフランジ43の回
転数よりも高くなり、相対回転が発生する。
【0054】以下、この点について説明する。
【0055】押えフランジ43の大径部43dの直径を
D、錘移動円板11及び溝カム円板12の小径部11
a、12aの直径をdとし、後ローラ34bの直径をa
とし、主軸50の回転数をNとすると、押えフランジ4
3の回転数もNとなる。
【0056】ここで、押えフランジ43と後ローラ34
bとは当接しているから、両者の回転数の比は、両者の
直径に反比例する。すなわち、後ローラ34bの回転数
は、 N×(D/a) となる。
【0057】後ローラ34bと前ローラ34aとは一体
であるため、前ローラ34aの回転数も同様となる。
【0058】さらに、前ローラ34aの直径は、 a+(D−d) となり、錘移動円板11及び溝カム円板12の小径部1
1a、12aの直径がdであるから、回転数の比は、こ
れらの直径に反比例するため、結局、錘移動円板11及
び溝カム円板12の回転数nは、 n=N×(D/a)×{a+(D−d)}/d ……(1) となる。
【0059】ここで、例えば、n=30回転/sec 、D
=100mm、d=99.5mm、a=20mmとすると、 n=30×(100/20)×{20+(100−9
9.5)}/99.5=30.90 となり、錘移動円板11及び溝カム円板12の回転は、
押えフランジ43の30回転に対して、1秒間に0.9
0回転、つまり360×0.90=324度ほど多くな
る。
【0060】各値を上述のように設定した場合、ローラ
34の1秒間の当接で、錘移動円板11及び溝カム円板
12を押えフランジ43に対して324度だけ相対回転
させることができる。すなわち、修正錘13を324度
だけ回転させることができる。
【0061】つづいて、右のアクチュエータ36によっ
て右のアーム32を引き上げ、右のローラ34を離間さ
せる。
【0062】次に、左のアクチュエータ35により左の
アーム31を押し下げ、左のローラ33を図4に示す錘
移動位置に配置する。すなわち、前ローラ33aを溝カ
ム円板12の小径部12aのみに当接させ、また後ロー
ラ33bを押えフランジ43の大径部43d及び錘移動
円板11の大径部11bに当接させる。これにより、押
えフランジ43と錘移動円板11とが一体的に回転し、
これらに対して溝カム円板12が相対回転する。その相
対回転角度は、上述と同様に、1秒間の当接で324度
となる。溝カム円板12の相対回転角度と、軸Cからの
修正錘13までの距離rとの関係をあらかじめ知ってお
けば、当接時間を適宜に設定することで、修正錘13の
距離rを所望値に設定することができる。
【0063】上述の押えフランジ43の大径部43dに
は、1回転に1パルス(図7のパルス1)を発生する深
い溝と、分割パルス用として任意の角度でパルス(同図
のパルス2)を発生する浅い溝とが切られており、深い
溝を検知するパルスセンサS1及び浅い溝を検知するパ
ルスセンサS2がそれぞれ大径部43dに対向配置され
ている。また、錘移動円板11の小径部11aにも1回
転に1パルス(同図のパルス3)を発生するための溝が
形成されており、これを検知するためのパルスセンサS
3が小径部11aに対向配置されている。さらに、溝カ
ム円板12の小径部12aにも1回転に1パルス(同図
のパルス4)を発生するための溝が形成されており、こ
れを検知するためのパルスセンサS4が小径部12aに
対向配置されている。なお、上述では押えフランジ43
からのパルスを権支出するようにしているが、これに代
えて、ホルダーベース42の一部、又は主軸50の一部
を利用して、主軸50の1回転に1パルスを検出し、ま
たその分割パルスを検出するようにしてもよい。
【0064】図7に示すように、押えフランジ43に対
する錘移動円板11の角度位置のずれは、押えフランジ
43の1回転1パルスの信号を基準として、分割パルス
をカウントして錘移動円板11のパルスの立上りまでの
パルス数CP1をカウントして所定の係数をかけること
により求めることができる。同様にして、パルス数CP
2をカウントして所定の係数をかけることで、溝カム円
板12の角度位置のずれも求めることができる。
【0065】図8に、オートバランサー1の制御ブロッ
ク図を示す。
【0066】主軸50に取り付けられた振動検知センサ
61の信号は、ローパスフィルタ62に入力され、ここ
で主軸50や砥石41の不釣り合いと関係のない成分が
除去されて、AD変換部63によりAD変換され、RO
M64a、RAM64bを有するオートバランサー用の
CPU(制御装置)64に入力される。また、前述のパ
ルスセンサS1〜S4の出力も、CPU64に入力され
る。このCPU64は、その他、研削盤の制御装置(工
作機械制御CPU)65、操作パネル66にも接続され
ており、入力されるそれぞれの信号に基づいて、アクチ
ュエータ35、36を駆動し、修正錘13を移動させ
て、主軸等の動的バランスの修正作業を行う。
【0067】動的バランスの修正は次のようにして行
う。 (1) 修正錘13をそのバランス修正量Uがゼロ(又は最
小)となる位置に配置する。これは図7のCP2がゼロ
となるように溝カム円板12のパルス位置を合わせるこ
とにより達成される。具体的には、主軸50を回転させ
た状態で、図4に示すように、アクチュエータ35をO
Nしてアーム31を押し下げ、左のローラ33を錘回転
位置に配置することにより、溝カム円板12だけをずら
すことができるので、CP2がゼロになったときに、ア
クチュエータ35をOFFすればよい。この状態でCP
1の値も検出しておく。 (2) (1) の状態で主軸50の振動を、振動検知センサ6
1によって測定し、図9に示すように、振動振幅VP
1、押えフランジ43の基準パルスからの位相差PH1
を求める。 (3) バランス修正量Uを最大の位置に設定 修正錘13の位置を、バランス修正量Uが最大となるよ
うに、押えフランジ43に対して、溝カム円板12を1
80度回転させる。これを行うには、主軸50を回転さ
せた状態で、図4に示すように、アクチュエータ35を
ONしてローラ33を錘回転位置に配置することによ
り、溝カム円板12だけをずらすことができる。CP2
が180度に相当する値になったときに、アクチュエー
タ35をOFFすればよい。設定後のCP2、CP1の
状態を検出しておく。 (4) (3) の状態で主軸50の振動を振動検出センサ61
により測定し、(2) の場合に、振動振幅VP2、押えフ
ランジ43の基準パルスからの位相差PH2を求める。 (5) 上述の(2) (4) で得られたCP1、CP2、VP
1、PH1、VP2、PH2の結果から、主軸等の動的
バランスのバランス修正量Uと、そのバランス修正位置
CPHをCPU64による計算により求める。 (6) バランス修正位置CPHに相当する角度だけ、錘移
動円板11と溝カム円板12とを同時に回転させる。こ
れを行うには、図3に示すように、アクチュエータ36
をONしてアーム32を押し下げ、ローラ34を錘移動
位置に配置することにより、錘移動円板11及び溝カム
円板12とを同時にずらすことができ、CP1がCPH
の角度に相当する値になったときに、アクチュエータ3
6をOFFすればよい。この状態でのバランス修正量U
はゼロである。 (7) 主軸等の動的バランスのバランス修正量Uに相当す
る値だけ溝カム円板11を180度回転させる。これを
行うには、主軸50を回転させた状態で、図4に示すよ
うに、アクチュエータ35をONし、アーム31を押し
下げてローラ33を錘移動位置に配置することにより、
溝カム円板12だけをずらすことができるので、CP2
がバランス修正量Uに相当する値になったときに、アク
チュエータ35をOFFすればよい。 (8) 振動振幅を測定し、操作パネル66に振動の値を表
示する。振動が十分に低減していれば、正しいバランス
修正が行われたと判断できる。この時点において、バラ
ンス修正量Uが適切であれば、修正を終了して、引き続
き、研削加工に移る。依然としてバランス修正が十分で
ないときには、上述の手順(1) に戻り、再度のバランス
修正を行う。
【0068】図10に上述構成・作用のオートバランサ
ー1を使用して実際にバランス修正を行った結果を示
す。同図のように、バランス無修正のときには、4μm
あった振動が、バランス修正後には、0.2μmとなっ
た。これに要する時間は、10〜20秒であった。
【0069】上述のように、本発明に係るオートバラン
サー1によると、修正錘13を移動させるためのモータ
を必要とせず、外部からすべて操作でき、しかも、機械
的にバランスを修正するので、動作が極めて安定する。
【0070】上述のオートバランサーにおいては、修正
錘13を周方向に移動させる(回転させる)ために右の
ローラ34を使用し、修正錘13を径方向に移動させる
ために左のローラ33を使用していたが、上述の修正錘
13の周方向及び径方向の移動を1個のローラ、1個の
アーム、1個のアクチュエータで行うようにしてもよ
い。ただし、この場合には、ローラ、アーム、アクチュ
エータを前後方向に移動させるための機構が必要にな
る。この機構によって、ローラを図3に示す位置と図4
に示す位置とに移動させるのである。
【0071】また、上述では、異径部として、錘移動円
板11と溝カム円板12とにそれぞれ小径部11a、1
2aを設けたが、これに代えて、錘移動円板11の大径
部11bよりもさらに直径が大きい大径部を設けるよう
にしてもよい。この場合には、例えば、図3に示すよう
に右のローラ34を錘回転位置に配置した場合、上述と
は逆に、錘移動円板11及び溝カム円板12の回転数
が、押えフランジ43の回転数を下回ることになる。た
だし、この場合でも同様の効果をあげることができる。
【0072】上述構成のオートバランサー1によると、
従来技術と異なり、修正錘13を移動させるべく錘移動
円板11及び溝カム円板12を任意の位置に回転させる
ために、主軸50の動力を利用することができ、DCモ
ータやパルスモータ等のアクチュエータを用いる必要が
ないので、装置構成を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はバランス修正量(不釣り合い量)を説
明する図。(b)はバランス修正角度(不釣り合い角
度)を説明する図。
【図2】錘移動機構の構成を示す分解斜視図。
【図3】右のローラを錘移動位置に配置した状態におけ
るオートバランサーの縦断面図。
【図4】左のローラを錘移動位置に配置した状態におけ
るオートバランサーの縦断面図。
【図5】図3、図4におけるA部の拡大図。
【図6】砥石カバー等を取り外した状態のオートバラン
サーの正面図。
【図7】押えフランジ、錘移動円板、溝カム円板から発
生されるパルスを示す図。
【図8】オートバランサーの制御ブロック図。
【図9】基準パルスと振動振幅との関係(位相と振幅と
の関係)を説明する図。
【図10】バランス修正の効果を示す図。
【符号の説明】
1 オートバランサー 10 錘移動機構 11 錘移動円板 11a 異径部(小径部) 11b 大径部 11e 第1のガイド溝(錘溝) 12 溝カム円板 12a 異径部(小径部) 12e 第2のガイド溝 13 修正錘 20 クランプ機構 30 回転機構 33 弾性ローラ(左のローラ) 33a、34a 前ローラ 33b、34b 後ローラ 34 弾性ローラ(右のローラ) 35 アクチュエータ(左のアクチュエータ) 36 アクチュエータ(右のアクチュエータ) 40 砥石ユニット 41 砥石 50 主軸 64 制御装置(CPU)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 修正錘を内蔵するとともにベース回転体
    に装着され、該ベース回転体に対して前記修正錘を移動
    させることで、前記ベース回転体の回転時の動的バラン
    スをとるオートバランサにおいて、 前記ベース回転体によってそれぞれ個別に回動可能に支
    持され、軸方向に相互に隣接して配置された第1の回転
    体と第2の回転体とを備え、 前記第1の回転体の端面のうちの前記第2の回転体側の
    端面に、前記修正錘を径方向にガイドする第1のガイド
    溝を設け、 前記第2の回転体の端面のうちの前記第1の回転体側の
    端面に、ほぼ半周は角度の増加に伴って軸からの距離が
    漸増するとともに、残りの半周は角度の増加に伴って軸
    からの距離が漸減する閉ループを描く第2のガイド溝を
    設け、 前記修正錘の一方の端部を前記第1のガイド溝に係合さ
    せ、他方の端部を前記第2のガイド溝に係合させ、 前記ベース回転体に対して前記第1、第2の回転体を一
    体的に相対回転させることで、前記修正錘の周方向の位
    置を調整するとともに、 前記ベース回転体及び前記第1の回転体に対して前記第
    2の回転体を相対回転させることで、前記修正錘の径方
    向の位置を調整する、 ことを特徴とするオートバランサ。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2の回転体の外周面の少な
    くとも一部に、その直径が前記ベース回転体の外周面の
    直径と異なる異径部を設け、 前ローラと後ローラとを一体に構成した弾性ローラを設
    け、 前記後ローラを前記ベース回転体の外周面に当接させる
    と同時に、前記前ローラを前記第1、第2の回転体の前
    記異径部に当接させることで、前記ベース回転体に対し
    て前記第1、第2の回転体を一体的に相対回転させ、前
    記修正錘の周方向の位置を調整する、 ことを特徴とする請求項1記載のオートバランサ。
  3. 【請求項3】 前記後ローラを前記ベース回転体の外周
    面に当接させると同時に、前記前ローラを前記第2の回
    転体の前記異径部に当接させることで、前記ベース回転
    体及び前記第1の回転体に対して前記第2の回転体を相
    対回転させ、前記修正錘の径方向の位置を調整する、 ことを特徴とする請求項2記載のオートバランサ。
  4. 【請求項4】 前記弾性ローラを前記ベース回転体、前
    記第1、第2の回転体に接離させるアクチュエータを備
    える、 ことを特徴とする請求項2又は3記載のオートバラン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータによる前記弾性ロー
    ラの当接時間を制御する制御装置を備える、 ことを特徴とする請求項4記載のオートバランサ。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2の回転体を軸方向から押
    圧して前記ベース回転体と一体回転させるとともに、前
    記押圧を解除して前記第1、第2の回転体を前記ベース
    回転体に対して相対回転可能にするクランプ機構を備え
    る、 ことを特徴とする請求項1、2、3、4、又は5記載の
    オートバランサ。
JP29141897A 1997-10-23 1997-10-23 オートバランサ Withdrawn JPH11125311A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002030620A1 (en) * 2000-10-12 2002-04-18 Kweon, Cheong-Hyeon Wheel grinder and balancing apparatus for the same
JP2008286547A (ja) * 2007-05-15 2008-11-27 Casio Comput Co Ltd 身体装着型電子機器
EP2111948A1 (de) * 2008-04-25 2009-10-28 Metabowerke Gmbh Elektrohandwerkzeuggerät
WO2020108318A1 (zh) * 2018-11-26 2020-06-04 汇专科技集团股份有限公司 一种用于超声波加工装置的压盖及超声波刀柄
CN113001336A (zh) * 2021-04-01 2021-06-22 王刚 一种具有砂轮动平衡校准功能的数控磨床及其使用方法

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