JP2000042867A - 回転型位置決め装置 - Google Patents

回転型位置決め装置

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JP2000042867A JP32644798A JP32644798A JP2000042867A JP 2000042867 A JP2000042867 A JP 2000042867A JP 32644798 A JP32644798 A JP 32644798A JP 32644798 A JP32644798 A JP 32644798A JP 2000042867 A JP2000042867 A JP 2000042867A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置決め対象物の位置決め精度を向上させ
る。 【解決手段】 回転装置21の回転部22にベース35
を介して搭載保持され回転部22と共に回転しながら位
置決め対象物25を保持すると共に位置決め対象物25
を回転部22の回転軸と平行な方向に微小変位させる回
転変位テーブル26と、回転状態にある回転変位テーブ
ル26を微小変位駆動させるために必要な電力及び信号
を固定部側で入出力可能な送受信装置27と、送受信装
置27を介して回転運動を行う位置決め対象物25の変
位を制御するコントローラ29とを備え、位置決め対象
物25の変位及び傾きを位置決めするための回転変位テ
ーブル26が、放射状リブ71及び円周リブ72によっ
て剛性が高められたベース35を介して回転装置21の
回転部22に搭載され、回転変位テーブル26の駆動軸
と回転部22の回転軸とを一致させると共に、回転角依
存振れ誤差を抑制して駆動軸と回転軸とのオフセットに
よって生じていた誤差をなくして位置決め対象物25の
位置決め精度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転型位置決め装置
に関し、特に、回転装置に搭載されて回転する工具、測
定プローブあるいはワークの変位や傾きを高精度に制御
する回転型位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平6-210633号公報には、回
転部と共に回転運動を行う位置決め対象物の変位を位置
決めする位置決め装置を備えた加工装置が示されてい
る。図12に基づいて従来の位置決め装置及び加工装置
の構成を説明する。図12には従来の位置決め装置を備
えた加工装置の概略構成を示してある。図示例の位置決
め装置は、超硬合金等の高硬度材料やセラミックス、ガ
ラス等の硬脆性材料の鏡面研削加工を実現する研削加工
装置を提供することを目的としている。
【0003】微小位置決め装置1には20kgf/μm以上
の剛性を有する圧電素子から成るアクチュエータが組み
込まれ、微小位置決め装置1には研削砥石スピンドル2
が搭載され、研削砥石スピンドル2には研削砥石3が取
り付けられている。微小位置決め装置1の下には加工力
測定装置4が配置され、加工中の反力が測定されると同
時に、変位量測定装置5,6によって、微小位置決め装
置1及び研削砥石スピンドル2の変位が測定される。
【0004】加工力測定装置4及び変位量測定装置5,
6の信号は、アンプ7,8,9を通して制御装置10に
取り込まれ、加工力測定装置4及び変位量測定装置5,
6の出力信号に基づき、研削砥石3の切り込み量が制御
装置10内で演算される。そして、切り込み量に相当す
る電圧指令が圧電素子ドライバ11に与えられ、微小位
置決め装置1がサブミクロン以下の分解能で位置決めさ
れる。これにより、研削砥石スピンドル2が高精度で移
動され、位置決め対象となる研削砥石3が被加工物に対
して微小かつ高精度に切り込み送りされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
回転装置を位置決め装置に搭載する構成となっており、
位置決め装置の駆動軸に対し、回転装置の回転軸がオフ
セットして設置されることになる。このため、位置決め
装置によって位置決め対象の変位を位置決めする際に、
位置決め装置の位置決め精度に加えオフセットによるア
ッベ誤差が生じ、回転体に搭載された位置決め対象とな
る研削砥石3を高精度に位置決めすることが困難になる
という問題があった。
【0006】一方、本発明の利用分野の一つとなるシリ
コンウエハの高精度鏡面加工に供する研削加工装置にお
いては、研削砥石と被加工物との間の相対変位を微小か
つ高精度に位置決めし、被加工物に砥石をサブミクロン
以下の精度で微小量だけ切り込ませ、一般に延性モード
加工と呼ばれる加工を実現する必要があるが、上述した
従来例では、この位置決めを研削砥石を有する研削砥石
スピンドルを搭載した位置決め装置によって行ってい
る。
【0007】しかし、近年、被加工物となるシリコンウ
エハのサイズが大口径化するに伴ってシリコンウェハを
加工する為の研削砥石や研削砥石スピンドルも大型化
し、これらの総重量は数十キロのオーダーに達するよう
になってきた。これは、研削砥石スピンドルを搭載し、
これをシリコンウエハに切り込ませるための切り込み軸
スライドに対し、切り込み軸スライドの案内部における
摩擦の影響等を増大させる事になり、スティックスリッ
プ等の非線型要因を誘発することになるため、切り込み
軸スライドの位置決め誤差を増大させてしまう。
【0008】また、上述したような研削加工装置では、
研削砥石スピンドルを搭載した切込みスライドの位置や
研削砥石スピンドル、ワークスピンドルの回転数は制御
されていたが、切込みスライドに搭載された研削砥石ス
ピンドルやワークスピンドルの変形は測定・制御する手
段がなかった。このため、加工反力により研削砥石スピ
ンドルやワークスピンドルが変形した場合、その変形量
はそのままシリコンウエハの形状誤差となって残ってし
まう問題があった。
【0009】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、回転部に搭載して回転部と共に回転する位置決め対
象物の変位・傾きを高精度かつ高速に微小位置決めでき
る回転型位置決め装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、回転装置の回転部にベースを介して
保持搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対
象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部
の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブ
ルと、回転状態にある前記回転変位テーブルを微小変位
駆動させるために必要な電力及び信号を固定部側で入出
力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め対
象物の変位を前記送受信装置を介して制御するコントロ
ーラとを備え、前記回転変位テーブルを保持する前記ベ
ースには補強材が設けられていることを特徴とする。
【0011】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、回転装置の回転部に締結されたベースと、前記
ベースに固定され位置決め対象物を保持搭載するダイヤ
フラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ前記ベー
スに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出するギャ
ップセンサと、前記ギャップセンサの信号を前記ダイヤ
フラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に
変換して実時間で表示するコントローラとを備えたこと
を特徴とする。
【0012】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、被切削物に対して相対的に位置決め移動可能な
砥石スピンドルに設けられ砥石の傾きが測定される砥石
姿勢測定装置と、砥石姿勢測定装置の測定情報に応じて
砥石の傾きを実時間でモニタすると共に適正な加工条件
で加工が行われているか否かの判断を行ない判断結果に
より加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要否を判
定する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0013】ベースの剛性が補強材によって向上され、
回転変位テーブルの回転中心軸を水平に配置した場合、
回転変位テーブルの自重によるベース変形に起因した回
転変位テーブルの回転角に依存した変位誤差(回転角依
存振れ誤差)が抑制される。これにより、回転型位置決
め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆性材料の研
削加工装置に用いた場合、位置決め対象となる研削砥石
に発生する回転角依存振れ誤差が抑制されると同時に、
より高精度な位置決めが可能となり、シリコンウエハの
サイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化させること
なく対応することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態例に
係る回転型位置決め装置の全体構成を示してある。
【0015】回転装置21は、回転部22と、軸受23
(例えば空気静圧軸受)と、回転駆動手段24(例えば
DCモーター)とから構成され、軸受23に支持された
回転部22を回転駆動手段24によって回転できるよう
になっている。回転部22には、工具、測定プローブあ
るいはワーク等の位置決め対象物25を保持した回転変
位テーブル26が搭載され、回転変位テーブル26は回
転部22と共に回転運動を行いながら、位置決め対象物
25を回転部22の回転軸に対して平行な方向に微小か
つ高精度に位置決めする。
【0016】このとき、回転変位テーブル26の変位を
微小に駆動可能なアクチュエータ(例えば圧電素子)へ
の電力供給と、回転変位テーブル26の変位を高精度に
測定可能な変位量測定装置(例えば静電容量型変位計)
からの変位出力信号の受信とを送受信装置27を介して
行なう。送受信装置27は、回転体からの信号を固定さ
れた外部に入出力可能な、例えば、スリップリングで構
成されている。
【0017】尚、本実施形態例においては、回転変位テ
ーブル26から送受信装置27までの電力供給及び変位
出力信号用ケーブルは、回転装置21を中空構造として
その中を通す構造としている。
【0018】送受信装置27を介して回転装置21の外
部に出力された変位出力信号は、変位量測定装置用アン
プ28で増幅された後コントローラ29に取り込まれ
る。コントローラ29では、取り込まれた変位出力信号
に基づいて回転変位テーブル26が移動すべき変位量を
演算すると共に、アクチュエータに入力すべき指令電圧
を演算し、その結果をアクチュエータ用アンプ30に出
力する。アクチュエータ用アンプ30では指令電圧を増
幅した後、送受信装置27を介して増幅後の信号を供給
電力としてアクチュエータへ出力することで回転変位テ
ーブル26の変位が微小かつ高精度に位置決めされる。
【0019】図2、図3に基づいて回転変位テーブル2
6の詳細を説明する。図2には回転変位テーブル26の
側面断面、図3には回転変位テーブル26の正面状況を
示してある。
【0020】回転変位テーブル26は、可動部31と、
弾性案内機構32と、変位量測定装置33a,33b,
33cと、アクチュエータ34a,34b,34cと、
ベース35とを主な構成要素としている。可動部31
は、外周をベース35に固定した薄肉円板状(軸対称)
の弾性案内機構32の中心部に配置されることで弾性支
持されている。可動部31とベース35の間には、一端
がベース35に固定され他端が球形状に加工された3本
のアクチュエータ34a,34b,34cが、回転軸に
対して120度等配で配置されている。
【0021】また、可動部31には、3本の与圧ねじ3
8が配設され、与圧ねじ38の下面側には各々四角錘座
が形成されている。与圧ねじ38の四角錘座に対し、ア
クチュエータ34a,34b,34cの他端に加工され
た球形状を落とし込むことで、アクチュエータ34a,
34b,34cを各々回転自在に保持すると同時に、ア
クチュエータ34a,34b,34cへの与圧を調整で
きるようにしている。これにより、可動部31に対して
アクチュエータ34a,34b,34cの変位が確実に
伝達できるようになっている。
【0022】一方、3本のアクチュエータ34a,34
b,34cの変位をそれぞれ独立に測定するため、3本
の変位量測定装置33a,33b,33cが各アクチュ
エータ34a,34b,34cの近傍に配設されてい
る。変位量測定装置33a,33b,33cはベース3
5に固定され、可動部31に配設されたターゲット61
の下面の変位を測定することで可動部31の変位が測定
される。尚、与圧ねじ38及びターゲット61は、緩み
止めのために各々ロックナット62,63により可動部
31に固定されている。
【0023】図4、図5に基づいてベース35の構成を
説明する。図4にはベース35の正面状況、図5には図
4中のV-V 線矢視を示してある。
【0024】図に示すように、ベース35の内部には、
中心軸から放射状に、軸対称かつ等配に12本の補強材
としての放射状リブ71a〜71lが配設されている。
また、ベース35の内部には、ベース35の同心円周上
に補強材としての円周リブ72が配設されている。放射
状リブ71a〜71l及び円周リブ72はベース35と
一体加工され、別部品構成とすることによる剛性低下が
起こらないように配慮している。
【0025】図6には上述した回転装置21におけるコ
ントローラ29の制御ブロックを示してある。
【0026】回転変位テーブル26に組み込まれた変位
量測定装置33からの変位出力信号は、送受信装置27
を経由して変位量測定装置用アンプ28に入力される。
変位量測定装置用アンプ28から出力された信号は、ノ
イズフィルタ42によって高周波のノイズ成分をカット
したのち、比較器43で信号発生器44からの指令電圧
と比較され誤差信号を得る。その後、誤差信号は、ゲイ
ン調整器45、積分器46、ノッチフィルタ47による
信号処理を施され、アクチュエータ用アンプ30に入力
される。
【0027】更に、アクチュエータ用アンプ30からの
出力信号は送受信装置27を経由し、アクチュエータ3
4a,34b,34cに入力されることによって、アク
チュエータ34a,34b,34cの変位量がフィード
バック制御される。即ち、変位量測定装置33からの変
位出力信号が指令電圧より大きい場合、上述のコントロ
ーラ29がアクチュエータ34a,34b,34cを縮
ませるように制御し、逆の場合、アクチュエータ34
a,34b,34cを伸ばすように制御することで、タ
ーゲット61を介して可動部31の変位を調整する。こ
のとき、可動部31は弾性案内機構32によって支持さ
れているため、転がり案内やすべり案内で生じていたが
たや摩擦の影響がなく、可動部31を微小且つ高精度に
位置決めできる。
【0028】即ち、アクチュエータ34a,34b,3
4cに入力する指令電圧を同一とした場合、アクチュエ
ータ34a,34b,34cは同じ変位量だけ伸縮する
ことになる。このため、アクチュエータ34a,34
b,34cが接触する可動部31は、回転部22(図1
参照)の回転軸に対して平行に微小かつ高精度に移動す
る。また、アクチュエータ34a,34b,34cに入
力する指令電圧をそれぞれ異なった値とすると、アクチ
ュエータ34a,34b,34cが異なった指令電圧に
応じてそれぞれ独立して変位する。このため、可動部3
1は回転部22(図1参照)の回転軸に対して微小に傾
くことになる。
【0029】尚、上述した実施形態例では、3本のアク
チュエータ34a,34b,34cと3本の変位量測定
装置33a,33b,33cを用いた例について説明し
たが、アクチュエータ及び変位量測定装置の数を4本あ
るいはそれ以上とすることにより、より均等で高精度な
傾き制御が可能となる。
【0030】一方、上述した回転変位テーブル26のベ
ース35には、放射状リブ71a〜71l及び円周リブ
72がベース35と一体加工されているため、高い剛性
が確保されている。即ち、回転変位テーブル26の回転
角に依存した変位誤差(回転角依存振れ誤差)を測定し
た結果、図7に示すように、変位振幅が50nmに収まり、
回転角依存振れ誤差が抑制されている。
【0031】これにより、回転変位テーブル26の回転
中心軸を水平に配置した場合、回転変位テーブル26の
自重によるベース35の変形に起因した回転変位テーブ
ル26の回転角依存振れ誤差が抑制される。従って、回
転型位置決め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆
性材料の研削加工装置に用いた場合、位置決め対象とな
る研削砥石に発生する回転角依存振れ誤差が抑制される
と同時に、より高精度な位置決めが可能となり、シリコ
ンウエハのサイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化
させることなく対応することができる。
【0032】次に、本発明の他の実施形態例を図8乃至
図10に基づいて説明する。図8には本発明の他実施形
態例に係る回転型位置決め装置の断面、図9には図8中
のIX-IX 線矢視、図10には工具姿勢位置決め方法を説
明する概念を示してある。本実施形態例は、回転する工
具、例えば、ドリル、エンドミル、フライスカッタ、砥
石等が搭載される機械全般を想定したものである。
【0033】図8、図9に示すように、回転装置の回転
部としてのスピンドル81にはベースとしてのベースプ
レート82が締結され、ベースプレート82には円板状
の平行板ばね構造を有するダイヤフラム83がアウトサ
ポート84によって外周部が固定され、ダイヤフラム8
3には工具85が取り付けられている。
【0034】ベースプレート82には3個のギャップセ
ンサ86が円周上に等間隔に配置され、ギャップセンサ
86によってベースプレート82とダイヤフラム83と
の隙間が測定されるようになっている。ギャップセンサ
86の信号は、それぞれスピンドル81の軸心を通って
後端に取り付けられた回転継手87を介して外部の信号
処理装置88に取り込まれる。
【0035】つまり、工具85はダイヤフラム83、ア
ウトサポート84及びギャップセンサ86からなる砥石
姿勢測定装置80を介してベースプレート82に取り付
けられている。
【0036】加工中の工具85に負荷89が加わった場
合、ダイヤフラム83が弾性変形することによってベー
スプレート82とダイヤフラム83との間に相対変位が
生じる。この相対変位を等間隔に配置されたギャップセ
ンサ86が測定し、回転継手87を介して信号処理装置
88に伝えられる。
【0037】図10に示すように、信号処理装置88で
は3個のギャップセンサ86の信号を受け取り、これか
ら幾何学的に一意に決まるダイヤフラム面の法線ベクト
ル90を算出する。そして、これを仮想的に立てたスク
リーン91上に投影した場合の軌跡として実時間で描く
ことにより、回転中の工具85のベースプレート82に
対する傾き(姿勢)を検出することができる。
【0038】従って、工具85の傾きを検出することに
より、工具85の目つぶれや目詰まり等を知ることが可
能となり、切削不良や異常振動を未然に防止し、工具8
5の目たてや自動交換の判断を自動化することが可能と
なる。
【0039】次に、図11に基づいて上述した回転型位
置決め装置を半導体ウエハ研削加工装置に適用した例を
説明する。図11には半導体ウエハ研削加工装置の平面
を示してある。
【0040】図中X軸方向に往復移動する送りスライド
92にはワークスピンドル93が搭載され、図中Z軸方
向に往復移動する切込みスライド94には砥石スピンド
ル95が搭載され、ワークスピンドル93と砥石スピン
ドル95は向かい合わせの状態になっている。
【0041】切込みスライド94は切込みスライド駆動
モータ96により図中Z軸方向に送り駆動され、切込み
スライド94の動きは切込みスライド位置センサ97で
測定される。切込みスライド位置センサ97の測定信号
は制御装置98でフィードバックされ、高精度な位置決
め制御が実行されている。送りスライド92は送りスラ
イド駆動モータ99により図中X軸方向に送り駆動さ
れ、送りスライド92の動きは送りスライド位置センサ
100で測定される。送りスライド位置センサ100の測定信
号は制御装置98でフィードバックされ、高精度な位置
決め制御が実行されている。ワークスピンドル93及び
砥石スピンドル95は、制御装置98で回転数が制御さ
れている。
【0042】砥石スピンドル95には、図8乃至図10
に示した砥石姿勢測定装置80を介して砥石103が取り
付けられている。また、ワークスピンドル93にはウエ
ハチャック装置101が設けられ、ウエハチャック装置101
にはウエハ102が固定されている。砥石姿勢測定装置8
0の3個のギャップセンサ86の信号は砥石スピンドル
95の後端に配置された回転継手87を介して外部に取
り出され、これを信号処理装置88に取り込んでいる。
【0043】上述した半導体ウエハ研削加工装置では、
先ず、砥石103の外周部がウエハ102の回転中心にくるよ
うに送りスライド92を位置決めする。その後、ワーク
スピンドル93及び砥石スピンドル95を所定の回転数
で回転させ、切込みスライド94を低速で図中Z軸方向
に移動させる。そして、砥石103とウエハ102が接触して
から所定量だけ切込みスライド94を図中Z軸方向に前
進させた後、切込みスライド94を後退させる(図中−
Z軸方向)。工具103とウエハ102が完全に離れたところ
で、切込みスライド94、砥石スピンドル95及びワー
クスピンドル93を停止させ、ウエハ102の加工が終了
する。
【0044】加工中の砥石103及び砥石スピンドル95
は、図中−Z軸方向及びX軸方向の加工反力を受けて傾
いて回転する。この傾きは砥石姿勢測定装置80のギャ
ップセンサ86によって測定され、図8乃至図10に示
した方法で、信号処理装置88によって砥石103の法線
ベクトル90の描く軌跡として実時間で表示される。
【0045】従って、砥石103の傾きを検出することに
より、砥石103の目つぶれや目詰まり等を知ることが可
能となり、加工条件の選定及び砥石103のドレッシング
の要否を判定し切削不良や異常振動を未然に防止するこ
とができる。この時、コントローラやアクチュエータ等
を付加することにより、傾きを自動的に補正することも
可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明の回転位置決め装置は、回転装置
の回転部にベースを介して保持搭載され前記回転部と共
に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前記位
置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に微小
変位させる回転変位テーブルと、回転状態にある前記回
転変位テーブルを微小変位駆動させるために必要な電力
及び信号を固定部側で入出力可能な送受信装置と、回転
運動を行う前記位置決め対象物の変位を前記送受信装置
を介して制御するコントローラとを備え、前記回転変位
テーブルを保持する前記ベースには補強材が設けられて
おり、位置決め対象物の変位及び傾きを位置決めするた
めの回転変位テーブルが回転装置の回転部に搭載され、
回転変位テーブルの駆動軸と、回転部の回転軸とを一致
させることができ、駆動軸と前記回転軸とのオフセット
によって生じていた誤差をなくすことで位置決め対象物
の位置決め精度を向上させることができる。
【0047】また、回転変位テーブルを構成するベース
の剛性が補強材により向上されているため、回転変位テ
ーブルの自重によるベース変形に起因した回転変位テー
ブルの回転角に依存した変位誤差(回転角依存振れ誤
差)の発生を抑制することができる。この結果、回転型
位置決め装置を、例えば、シリコンウエハ等の硬脆性材
料の研削加工装置に用いた場合、位置決め対象となる研
削砥石に発生する回転角依存振れ誤差が抑制されると同
時に、より高精度な位置決めが可能となり、シリコンウ
エハのサイズの大口径化にも、位置決め精度を劣化させ
ることなく対応することができる。
【0048】また、本発明の回転位置決め装置は、回転
装置の回転部に締結されたベースと、前記ベースに固定
され位置決め対象物を保持搭載するダイヤフラムと、前
記ベースの周方向に複数設けられ前記ベースに対する前
記ダイヤフラムの相対変位を検出するギャップセンサ
と、前記ギャップセンサの信号を前記ダイヤフラムの法
線ベクトルが仮想スクリーン上に描く軌跡に変換して実
時間で表示するコントローラとを備えたので、回転部に
取り付けられた工具等の傾きを検出することが可能とな
り、切削不良や異常振動を未然に防止することができ
る。
【0049】また、本発明の回転位置決め装置は、被切
削物に対して相対的に位置決め移動可能な砥石スピンド
ルに設けられ砥石の傾きが測定される砥石姿勢測定装置
と、砥石姿勢測定装置の測定情報に応じて砥石の傾きを
実時間でモニタすると共に適正な加工条件で加工が行わ
れているか否かの判断を行ない判断結果により加工条件
の選定及び砥石のドレッシングの要否を判定する制御装
置とを備えたので、砥石の傾きを検出することができ、
砥石の目つぶれや目詰まり等を知ることが可能となり、
加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要否を判定し
切削不良や異常振動を未然に防止することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る回転型位置決め装置
の全体構成図。
【図2】一実施形態例に係る回転変位テーブルの側面断
面図。
【図3】一実施形態例に係る回転変位テーブルの正面
図。
【図4】ベースの正面図。
【図5】図4中のV-V 線矢視図。
【図6】回転変位テーブルの制御ブロック図。
【図7】回転角依存振れ誤差の結果を表すグラフ。
【図8】本発明の他実施形態例に係る回転型位置決め装
置の断面図。
【図9】図8中のIX-IX 線矢視図。
【図10】工具姿勢位置決め方法を説明する概念図。
【図11】半導体ウエハ研削加工装置の平面図。
【図12】従来の研削加工装置の概略構成図。
【符号の説明】
21 回転装置 22 回転部 23 軸受 24 回転駆動手段 25 位置決め対象物 26 回転変位テーブル 27 送受信装置 28 変位量測定装置用アンプ 29 コントローラ 31 可動部 32 弾性案内機構 33 変位量測定装置 34 アクチュエータ 35 ベース 38 与圧ねじ 42 ノイズフィルタ 43 比較器 44 信号発生器 45 ゲイン調整器 46 積分器 47 ノッチフィルタ 61 ターゲット 62,63 ロックナット 71 放射状リブ 72 円周リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05D 3/00 G05D 3/00 G G12B 5/00 G12B 5/00 A // G01B 5/24 G01B 5/24 21/22 21/22 B23Q 1/14 C (72)発明者 津野 武志 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 後藤 崇之 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転装置の回転部にベースを介して保持
    搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物
    を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回
    転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブル
    と、回転状態にある前記回転変位テーブルを微小変位駆
    動させるために必要な電力及び信号を固定部側で入出力
    可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め対象
    物の変位を前記送受信装置を介して制御するコントロー
    ラとを備え、前記回転変位テーブルを保持する前記ベー
    スには補強材が設けられていることを特徴とする回転型
    位置決め装置。
  2. 【請求項2】 回転装置の回転部に締結されたベース
    と、前記ベースに固定され位置決め対象物を保持搭載す
    るダイヤフラムと、前記ベースの周方向に複数設けられ
    前記ベースに対する前記ダイヤフラムの相対変位を検出
    するギャップセンサと、前記ギャップセンサの信号を前
    記ダイヤフラムの法線ベクトルが仮想スクリーン上に描
    く軌跡に変換して実時間で表示するコントローラとを備
    えたことを特徴とする回転型位置決め装置。
  3. 【請求項3】 被切削物に対して相対的に位置決め移動
    可能な砥石スピンドルに設けられ砥石の傾きが測定され
    る砥石姿勢測定装置と、砥石姿勢測定装置の測定情報に
    応じて砥石の傾きを実時間でモニタすると共に適正な加
    工条件で加工が行われているか否かの判断を行ない判断
    結果により加工条件の選定及び砥石のドレッシングの要
    否を判定する制御装置とを備えたことを特徴とする回転
    型位置決め装置。
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