JP3004601B2 - 回転型位置決め装置及び作業装置 - Google Patents
回転型位置決め装置及び作業装置Info
- Publication number
- JP3004601B2 JP3004601B2 JP6769697A JP6769697A JP3004601B2 JP 3004601 B2 JP3004601 B2 JP 3004601B2 JP 6769697 A JP6769697 A JP 6769697A JP 6769697 A JP6769697 A JP 6769697A JP 3004601 B2 JP3004601 B2 JP 3004601B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- displacement
- rotary
- rotating
- positioning
- rotation axis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
置及び回転型位置決め装置を適用した作業装置に関し、
特に、回転装置に搭載されて回転する工具、測定プロー
ブあるいはワークの変位や傾きを高精度に制御すること
により高精度な加工や測定を実現する精密加工装置及び
精密測定装置に関する。
転部と共に回転運動を行う位置決め対象物の変位を位置
決めする位置決め装置を備えた加工装置が示されてい
る。図14に基づいて従来の位置決め装置及び加工装置
の構成を説明する。図14には従来の位置決め装置を備
えた加工装置の概略構成を示してある。図示例の位置決
め装置は、超硬合金等の高硬度材料やセラミックス、ガ
ラス等の硬脆性材料の鏡面研削加工を実現する研削加工
装置を提供することを目的としている。
の剛性を有する圧電素子から成るアクチュエータが組み
込まれ、微小位置決め装置1には研削砥石スピンドル2
が搭載され、研削砥石スピンドル2には研削砥石3が取
り付けられている。微小位置決め装置1の下には加工力
測定装置4が配置され、加工中の反力が測定されると同
時に、変位量測定装置5,6によって、微小位置決め装
置1及び研削砥石スピンドル2の変位が測定される。
6の信号は、アンプ7,8,9を通して制御装置10に
取り込まれ、加工力測定装置4及び変位量測定装置5,
6の出力信号に基づき、研削砥石3の切り込み量が制御
装置10内で演算される。そして、切り込み量に相当す
る電圧指令が圧電素子ドライバ11に与えられ、微小位
置決め装置1がサブミクロン以下の分解能で位置決めさ
れる。これにより、研削砥石スピンドル2が高精度で移
動され、位置決め対象となる研削砥石3が被加工物に対
して微小かつ高精度に切り込み送りされる。
回転装置を位置決め装置に搭載する構成となっており、
位置決め装置の駆動軸に対し、回転装置の回転軸がオフ
セットして設置されることになる。このため、位置決め
装置によって位置決め対象の変位を位置決めする際に、
位置決め装置の位置決め精度に加えオフセットによるア
ッベ誤差が生じ、回転体に搭載された位置決め対象とな
る研削砥石3を高精度に位置決めすることが困難になる
という問題があった。
コンウエハの高精度鏡面加工に供する研削加工装置にお
いては、研削砥石と被加工物との間の相対変位を微小か
つ高精度に位置決めし、被加工物に砥石をサブミクロン
以下の精度で微小量だけ切り込ませ、一般に延性モード
加工と呼ばれる加工を実現する必要があるが、上述した
従来例では、この位置決めを研削砥石を有する研削砥石
スピンドルを搭載した位置決め装置によって行ってい
る。
エハのサイズが大口径化するに伴ってシリコンウェハを
加工する為の研削砥石や研削砥石スピンドルも大型化
し、これらの総重量は数十キロのオーダーに達するよう
になってきた。これは、研削砥石スピンドルを搭載し、
これをシリコンウエハに切り込ませるための切り込み軸
スライドに対し、切り込み軸スライドの案内部における
摩擦の影響等を増大させる事になり、スティックスリッ
プ等の非線型要因を誘発することになるため、切り込み
軸スライドの位置決め誤差を増大させてしまう。
位置決め装置によって補正する構成となっているが、研
削砥石スピンドルの大型化に伴って、これを搭載した位
置決め装置の可動部重量が数十キロ近くに達する事にな
り、これに起因する位置決め装置の応答周波数帯域幅の
減少や、研削砥石スピンドルの慣性によるオーバーシュ
ートが発生するため、研削砥石とワーク間の相対変位を
十分な精度で位置決めできなくなるという問題があっ
た。
研削砥石がシリコンウエハを切り込む際、加工反力等の
外乱によって、シリコンウエハの加工面に対して研削砥
石面が傾いた状態で加工されることになる。しかし、従
来の技術では研削砥石の傾きを測定・制御するための手
段を有していないため、シリコンウエハの加工面精度が
劣化するという問題があった。
で、回転部に搭載して回転部と共に回転する位置決め対
象物の変位・傾きを高精度かつ高速に微小位置決めでき
る回転型位置決め装置を提供することを目的とする。
転する作業具とこれに相対する作業対象物の相対変位お
よび作業具の傾きを、高精度かつ高速に微小位置決めす
ることで高精度な作業を実現可能とする作業装置を提供
することを目的とする。
の本発明の回転型位置決め装置の構成は、回転装置の回
転部に搭載され前記回転部と共に回転しながら位置決め
対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記回転
部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位テー
ブルと、回転状態にある前記回転変位テーブルを微小変
位駆動させるために必要な電力及び信号を固定部側で入
出力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め
対象物の変位を前記送受信装置を介して制御するコント
ローラとを備えたことを特徴とする。
転部の回転軸に対して微小角度だけ傾斜可能であること
を特徴とする。また、前記回転変位テーブルには、前記
位置決め対象物を搭載する可動部と、前記可動部を前記
回転部の回転軸と平行な方向に移動可能且つ前記回転軸
に対して所定の角度だけ傾斜可能に支持する弾性案内機
構と、前記可動部の変位を測定する変位量測定装置と、
前記可動部を微小変位させるためのアクチュエータを備
え、前記可動部及び前記弾性案内機構及び前記アクチュ
エータ及び前記変位量測定装置は、前記回転装置の回転
軸に対して軸対称に配置されていることを特徴とする。
また、前記回転変位テーブルには、前記変位量測定装置
が少なくとも3本以上備えられると共に、前記アクチュ
エータが少なくとも3本以上備えられていることを特徴
とする。また、前記変位量測定装置からの変位信号を前
記送受信装置を介して前記コントローラにフィードバッ
クし、前記コントローラが前記変位信号に基づき前記送
受信装置を介して前記アクチュエータの変位及び傾きを
制御することで前記可動部に搭載した前記位置決め対象
物の変位及び傾きを制御することを特徴とする。
回転型位置決め装置の構成は、回転装置の回転部に搭載
され前記回転部と共に回転しながら位置決め対象物を保
持すると共に前記位置決め対象物を前記回転部の回転軸
と平行な方向に微小変位させる回転変位テーブルと、回
転状態にある前記回転変位テーブルを微小変位駆動させ
るために必要な電力及び信号を固定部側で入出力可能な
送受信装置と、回転運動を行う前記位置決め対象物の変
位を前記送受信装置を介して制御するコントローラとを
備え、前記回転変位テーブルには、前記位置決め対象物
を搭載する可動部と、前記可動部を前記回転部の回転軸
と平行な方向及び微小角度の傾きに対して移動可能に支
持する弾性案内機構とが備えられ、前記回転変位テーブ
ルには、前記回転装置の回転部に取り付けるためのベー
スと、一端が前記可動部に回転自在に取り付けられると
共に他端が前記ベースに固定されるアクチュエータと、
前記可動部の変位を測定するための変位量測定装置とが
備えられ、前記変位量測定装置には、前記ベースの変形
の影響を受けることなく保持するためのサポートが備え
られていることを特徴とする。
作業装置の構成は、作業具が装着されて高速回転する回
転部を備えたスピンドルを一方向に往復運動可能なスラ
イド部材に搭載し、前記作業具と相対する前記作業対象
物との相対的な変位を制御しながら前記作業対象物に対
して作業を行う作業装置において、前記回転部に、前述
した回転型位置決め装置における前記回転変位テーブル
を付加し、前記回転変位テーブルの前記可動部に前記作
業具を装着することで前記作業具の微小な変位及び角度
の傾きを可能にすると共に、前述した回転型位置決め装
置における前記送受信装置ならびに前記コントローラを
付加し、これらを用いて前記可動部の変位ならびに傾き
を制御して前記作業具と前記作業対象物の相対変位を制
御することを特徴とする。
に係る回転型位置決め装置の全体構成を示してある。
(例えば空気静圧軸受)と、回転駆動手段24(例えば
DCモーター)とから構成され、軸受23に支持された
回転部22を回転駆動手段24によって回転できるよう
になっている。回転部22には、工具、測定プローブあ
るいはワーク等の位置決め対象物25を保持した回転変
位テーブル26が搭載され、回転変位テーブル26は回
転部22と共に回転運動を行いながら、位置決め対象物
25を回転部22の回転軸に対して平行な方向に微小か
つ高精度に位置決めする。
微小に駆動可能なアクチュエータ(例えば圧電素子)へ
の電力供給と、回転変位テーブル26の変位を高精度に
測定可能な変位量測定装置(例えば静電容量型変位計)
からの変位出力信号の受信とを送受信装置27を介して
行なう。送受信装置27は、回転体からの信号を固定さ
れた外部に入出力可能な、例えば、スリップリングで構
成されている。
ーブル26から送受信装置27までの電力供給及び変位
出力信号用ケーブルは、回転装置21を中空構造として
その中を通す構造としている。
部に出力された変位出力信号は、変位量測定装置用アン
プ28で増幅された後コントローラ29に取り込まれ
る。コントローラ29では、取り込まれた変位出力信号
に基づいて回転変位テーブル26が移動すべき変位量を
演算すると共に、アクチュエータに入力すべき指令電圧
を演算し、その結果をアクチュエータ用アンプ30に出
力する。アクチュエータ用アンプ30では指令電圧を増
幅した後、送受信装置27を介して増幅後の信号を供給
電力としてアクチュエータへ出力することで回転変位テ
ーブル26の変位が微小かつ高精度に位置決めされる。
6の詳細を説明する。図2には回転変位テーブル26の
側面断面、図3には回転変位テーブル26の正面状況を
示してある。
弾性案内機構32と、変位量測定装置33と、アクチュ
エータ34a,34b,34cと、ベース35とを主な
構成要素としている。可動部31は、外周をベース35
に固定した薄肉円板状(軸対称)の弾性案内機構32の
中心部に配置されることで弾性支持されている。可動部
31とベース35の間には、3本のアクチュエータ34
a,34b,34cが120度等配で配置され、3本の
アクチュエータ34a,34b,34cは回転軸に対し
て軸対称となっている。
一端はベース35に固定され、他端には球36が設けら
れている。一方、トッププレート37には四角錐座が設
けられ、四角錐座に球36を落とし込むことでトッププ
レート37に対してアクチュエータ34a,34b,3
4cが回転自在に支持された状態になっている。
4a,34b,34cへの与圧を調整するため、可動部
31に配設した与圧ねじ38と接触する構造となってお
り、これにより3本のアクチュエータ34a,34b,
34cに対して均等に与圧が加えられるようになってい
る。また、3本のアクチュエータ34a,34b,34
cにおける変位のばらつきを平均化され、可動部31に
対して、アクチュエータ34a,34b,34cから発
生した変位を確実に伝達できるようになっている。尚、
図中の符号で39はロックナットである。
回転軸に対し変位測定方向が一致するようにベース35
に固定され、変位量測定装置33がトッププレート37
の面中心部の変位を測定することで可動部31の変位が
測定される。
ントローラ29の制御ブロックを示してある。
量測定装置33からの変位出力信号は、送受信装置27
を経由して変位量測定装置用アンプ28に入力される。
変位量測定装置用アンプ28から出力された信号は、ノ
イズフィルタ42によって高周波のノイズ成分をカット
したのち、比較器43で信号発生器44からの指令電圧
と比較され誤差信号を得る。その後、誤差信号は、ゲイ
ン調整器45、積分器46、ノッチフィルタ47による
信号処理を施され、アクチュエータ用アンプ30に入力
される。
出力信号は送受信装置27を経由し、アクチュエータ3
4a,34b,34cに入力されることによって、アク
チュエータ34a,34b,34cの変位量がフィード
バック制御される。即ち、変位量測定装置33からの変
位出力信号が指令電圧より大きい場合、上述のコントロ
ーラ29がアクチュエータ34a,34b,34cを縮
ませるように制御し、逆の場合、アクチュエータ34
a,34b,34cを伸ばすように制御することで、ト
ッププレート37を介して可動部31の変位を調整す
る。このとき、可動部31は弾性案内機構32によって
支持されているため、転がり案内やすべり案内で生じて
いたがたや摩擦の影響がなく、可動部31を微小且つ高
精度に位置決めできる。
ける実験結果の例を説明する。
数:6000rpm )させた状態で、信号発生器44から生成
される指令電圧からノイズフィルタ42を通った後の変
位量測定装置33の出力信号までの閉ループ周波数特性
を測定した結果を示してある。図に示すように、回転変
位テーブル26は、約600Hz まで平坦な特性を示してお
り、非常に高速な応答が実現できていることが確かめら
れた。
(振幅:±1μm、周波数:100Hz )を出力させた時
の、変位量測定装置33からの出力信号波形を測定した
結果を示してある。図に示すように、約20度の位相遅
れがあるものの、振幅±1μm、周波数100Hz の指令電
圧に対して十分に追随しており、また波形の乱れもない
ことが確かめられた。
(振幅:±1μm、周波数:100Hz )を出力させた時
の、変位量測定装置33からの出力信号波形を測定した
結果を示してある。図に示すように、矩形波の立ち上が
り及び立ち下がりにおいて、変位量測定装置33の出力
波形には、0.4 μm程度のオーバーシュートが測定され
たが、与えられた矩形波信号に対して約4ms後には整定
しており、高速かつ高精度な位置決め性能が実現できて
いることが確かめられた。
1において、微小且つ高精度な変位応答特性が得られて
いることが確かめられた。
る回転変位テーブルの構成を説明する。図8には第2実
施形態例に係る回転変位テーブルの断面側面、図9には
第2実施形態例に係る回転変位テーブルの正面を示して
ある。尚、図1乃至図3に示した部材と同一部材には同
一符号を付して重複する説明は省略してある。
ル51の可動部31に、可動部31の中心軸に対して1
20度等配で軸対称に3本のアクチュエータ52a,5
2b,52cを配置し、3本のアクチュエータ52a,
52b,52cの変位をそれぞれ独立に測定するため、
3本の変位量測定装置53a,53b,53cを各アク
チュエータ52a,52b,52cの近傍に配設する構
造としている。
置53a,53b,53cで測定された変位量から演算
によって決定することができる。3本のアクチュエータ
52a,52b,52cに対し、各アクチュエータ52
a,52b,52cに近接した変位量測定装置53a,
53b,53cを一組とし、計3組に図4に示した制御
系を各々独立に適用することによって、可動部31の変
位と傾きを微小かつ高精度に制御することができる。
2cに入力する指令電圧を同一とした場合、アクチュエ
ータ52a,52b,52cは同じ変位量だけ伸縮する
ことになる。このため、アクチュエータ52a,52
b,52cが接触する可動部31は、回転部21(図1
参照)の回転軸に対して平行に微小かつ高精度に移動す
る。また、アクチュエータ52a,52b,52cに入
力する指令電圧をそれぞれ異なった値とすると、アクチ
ュエータ52a,52b,52cが異なった指令電圧に
応じてそれぞれ独立して変位する。このため、可動部3
1は回転部21(図1参照)の回転軸に対して微小に傾
くことになる。
チュエータ52a,52b,52cと3本の変位量測定
装置53a,53b,53cを用いた例について説明し
たが、アクチュエータ及び変位量測定装置の数を4本あ
るいはそれ以上とすることにより、より均等で高精度な
傾き制御が可能となる。
転変位テーブルの構成を説明する。図10には第3実施
形態例に係る回転変位テーブルの断面側面を示してあ
る。尚、図1乃至図3及び図8、図9に示した部材と同
一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してあ
る。
弾性案内機構32と、変位量測定装置33と、アクチュ
エータ34a,34b,34c(アクチュエータ34c
は図示は省略してある)と、ベース35と、サポートベ
ース62と、サポートロッド63と、サポートブロック
64とを主な構成要素としている。
4a,34b,34cの駆動時に発生するベース35の
変形による変位基準の移動を回避するため、以下の構成
で保持されている。まず、アクチュエータ34a,34
b,34cの駆動時に変形がほとんど発生しないベース
35の上面部に、サポートベース62をねじ締結等によ
り配置固定する。サポートベース62には、その一端が
サポートベース62に圧入されたサポートロッド63が
回転軸に対して対称となるように120度等配で3本配
置されて、サポートロッド63の他端側には、サポート
ブロック64がねじ締結によって固着保持されている。
ッド63によって支持されたサポートブロック64に止
めねじによって固定されている。従って、本実施形態例
における回転変位テーブル61では、可動部31が弾性
案内機構32によりがたや摩擦の影響を受けることなく
く支持されながら、アクチュエータ34a,34b,3
4cの伸縮によって微小かつ高精度に移動できる。ま
た、変位量測定装置33を上述した構成で支持すること
で、ベース35の変形による変位基準の移動を回避可能
としたため、高精度の位置決めが可能となる。実際に、
ベース35の変形に伴う変位基準の移動を測定した結
果、0.1 μm(最大)とサブミクロン以下に抑え込める
ことを確認した。
装置を適用した作業装置としての研削加工装置を説明す
る。図11には回転型位置決め装置を適用した研削加工
装置の構成を表す平面を示してある。尚、図1乃至図3
及び図9乃至図10に示した部材と同一部材には同一符
号を付して重複する説明は省略してある。
X方向(図中左右方向)に往復運動可能な切り込み軸ス
ライド71と、Y方向(図中上下方向)に往復運動可能
な送り軸スライド72が搭載されている。切り込み軸ス
ライド71には、高速回転可能な回転装置21が搭載さ
れ、回転装置21の一端には位置決め対象物となる研削
砥石73を保持した回転変位テーブル26(51,6
1)を搭載している。また、回転装置21の他端には送
受信装置27を設け、回転変位テーブル26(51,6
1)から入出力するべき電力及び信号の送受信が固定部
との間で行われるようになっている。
ンドル74が搭載され、ワークスピンドル74の回転部
端面にはワーク75が装着され、ワーク75の加工面は
研削砥石73に相対している。送り軸位置検出手段76
によって送り軸スライド72の位置を測定しながら、送
り軸駆動手段77によって送り軸スライド72をY方向
に移動させることで、研削砥石73に対して適宜位置に
ワーク75が配置されて固定される。切り込み軸スライ
ド71は切り込み軸駆動手段78の駆動によりワーク7
5の加工面に対して研削砥石73が切り込まれる方向
(X方向)に移動する。
は、切り込み軸位置検出手段79によって測定され、こ
こで測定された位置信号Cが切り込み軸コントローラ8
0に入力される。切り込み軸コントローラ80では、切
り込み信号発生器81から出力された移動指令信号Aと
位置信号Cとが比較される。その後、比較結果である偏
差信号Bが切り込み軸駆動手段78に与えられ、切り込
み軸スライド71が位置フィードバック制御される。
擦等の非線型要因の影響により位置フィードバック制御
では取り除けない変位誤差Dが発生する。そこで、この
変位誤差Dを回転型位置決め装置のコントローラ29の
指令信号として入力し、回転変位テーブル26(51,
61)の変位を高速かつ高精度に制御する。これによ
り、研削砥石73をサブミクロン以下の精度でワーク7
5に切り込ませる。
74によって回転するワーク75の加工面に対し、回転
装置21によって高速回転する研削砥石73を一定速度
で切り込ませながら加工を行い、硬脆性材料や高硬度材
料の高精度鏡面加工に供する研削加工装置を実現してい
る。
説明する。加工試験では、表1の条件で粗研削加工を行
ったワークに対し、表2に示す条件で仕上げ研削加工を
施し、加工面表層部のダメージ深さ及び加工面粗さを評
価した。また、回転型位置決め装置を用いた場合と用い
ない場合のそれぞれについてこ加工試験を実施して比較
を行った。
を評価した結果を示してある。回転型位置決め装置を用
いない場合には、シリコンウェハ加工面の表層部から5
μmの深さに達するダメージ層が観察されたが、回転型
位置決め装置を用いた場合には、ダメージ層の深さが0.
5 μmまで低減されている事が確認できた。
してある。回転型位置決め装置を用いない場合のシリコ
ンウェハの表面粗さが0.23μmRmax であったのに対
し、回転型位置決め装置を用いた場合には、0.05μmR
max まで表面粗さが向上できていることが確認できた。
用いることで、シリコンウェハ等の硬脆性材料の高精度
鏡面加工に供する事が可能な研削加工装置を実現できる
ことが確認できた。
の回転部に搭載され前記回転部と共に回転しながら位置
決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を前記
回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転変位
テーブルと、回転状態にある前記回転変位テーブルを微
小変位駆動させるために必要な電力及び信号を固定部側
で入出力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記位置
決め対象物の変位を前記送受信装置を介して制御するコ
ントローラとを備えたので、位置決め対象物の変位及び
傾きを位置決めするための回転変位テーブルが回転装置
の回転部に搭載され、回転変位テーブルの駆動軸と、回
転部の回転軸とを一致させることができ、駆動軸と前記
回転軸とのオフセットによって生じていた誤差をなくす
ことで位置決め対象物の位置決め精度を向上させること
ができる。
位テーブルに位置決め対象物を搭載し、位置決め対象の
変位は回転変位テーブルによって位置決めさせる構成と
しているので、回転装置の大型化に伴って回転装置の重
量が増大しても、回転変位テーブルの可動部重量には大
きな影響を与えず、応答周波数帯域幅の減少や、慣性力
によるオーバーシュートの影響が回避でき、高速な位置
決めを実現することができる。
め対象物を搭載するという構成により、可動部の変位を
少なくとも3本以上の変位量測定装置で計測することに
より、可動部の傾き、即ち、可動部上に搭載された位置
決め対象物の傾きを測定することが可能となる。また、
可動部に対して少なくとも3本以上のアクチュエータを
配置することにより、可動部の傾き、即ち、回動部に搭
載された位置決め対象物の傾きを制御することができ
る。従って、変位量測定装置の近傍にそれぞれアクチュ
エータを配設し、各変位量測定装置から出力された変位
信号に基づいてコントローラが各アクチュエータをフィ
ードバック制御することにより、加工反力等の外乱によ
って生じていた位置決め対象の傾きを補正あるいは制御
することができるようになる。
装置の回転部に搭載され前記回転部と共に回転しながら
位置決め対象物を保持すると共に前記位置決め対象物を
前記回転部の回転軸と平行な方向に微小変位させる回転
変位テーブルと、回転状態にある前記回転変位テーブル
を微小変位駆動させるために必要な電力及び信号を固定
部側で入出力可能な送受信装置と、回転運動を行う前記
位置決め対象物の変位を前記送受信装置を介して制御す
るコントローラとを備え、前記回転変位テーブルには、
前記位置決め対象物を搭載する可動部と、前記可動部を
前記回転部の回転軸と平行な方向及び微小角度の傾きに
対して移動可能に支持する弾性案内機構とが備えられ、
前記回転変位テーブルには、前記回転装置の回転部に取
り付けるためのベースと、一端が前記可動部に回転自在
に取り付けられると共に他端が前記ベースに固定される
アクチュエータと、前記可動部の変位を測定するための
変位量測定装置とが備えられ、前記変位量測定装置に
は、前記ベースの変形の影響を受けることなく保持する
ためのサポートが備えられているので、回転変位テーブ
ルに組み込まれた変位量測定装置を、アクチュエータ駆
動時に発生するベース変形の影響を受けることがくなり
変位量測定装置の変位基準の移動を回避することが可能
となり、高精度な回転型位置決め装置を実現できる。
されて高速回転する回転部を備えたスピンドルを一方向
に往復運動可能なスライド部材に搭載し、前記作業具と
相対する前記作業対象物との相対的な変位を制御しなが
ら前記作業対象物に対して作業を行う作業装置におい
て、前記回転部に、前述した回転型位置決め装置におけ
る前記回転変位テーブルを付加し、前記回転変位テーブ
ルの前記可動部に前記作業具を装着することで前記作業
具の微小な変位及び角度の傾きを可能にすると共に、前
述した回転型位置決め装置における前記送受信装置なら
びに前記コントローラを付加し、これらを用いて前記可
動部の変位ならびに傾きを制御して前記作業具と前記作
業対象物の相対変位を制御するようにしたので、作業具
と相対する作業対象物との相対的な変位を、電気的な制
御等によって変更しながら、高速回転する作業具を作業
対象物に対して移動させて作業を行い、シリコンウェハ
等の硬脆性材料の高精度鏡面加工作業を容易に達成する
ことができる。
の全体構成図。
断面図。
図。
図。
断面図。
図。
面断面図。
成図。
Claims (7)
- 【請求項1】 回転装置の回転部に搭載され前記回転部
と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前
記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に
微小変位させる回転変位テーブルと、回転状態にある前
記回転変位テーブルを微小変位駆動させるために必要な
電力及び信号を固定部側で入出力可能な送受信装置と、
回転運動を行う前記位置決め対象物の変位を前記送受信
装置を介して制御するコントローラとを備えたことを特
徴とする回転型位置決め装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記回転変位テーブ
ルは、前記回転部の回転軸に対して微小角度だけ傾斜可
能であることを特徴とする回転型位置決め装置。 - 【請求項3】 請求項1において、前記回転変位テーブ
ルには、前記位置決め対象物を搭載する可動部と、前記
可動部を前記回転部の回転軸と平行な方向に移動可能且
つ前記回転軸に対して所定の角度だけ傾斜可能に支持す
る弾性案内機構と、前記可動部の変位を測定する変位量
測定装置と、前記可動部を微小変位させるためのアクチ
ュエータを備え、前記可動部及び前記弾性案内機構及び
前記アクチュエータ及び前記変位量測定装置は、前記回
転装置の回転軸に対して軸対称に配置されていることを
特徴とする回転型位置決め装置。 - 【請求項4】 請求項1において、前記回転変位テーブ
ルには、前記変位量測定装置が少なくとも3本以上備え
られると共に、前記アクチュエータが少なくとも3本以
上備えられていることを特徴とする回転型位置決め装
置。 - 【請求項5】 請求項1において、前記変位量測定装置
からの変位信号を前記送受信装置を介して前記コントロ
ーラにフィードバックし、前記コントローラが前記変位
信号に基づき前記送受信装置を介して前記アクチュエー
タの変位及び傾きを制御することで前記可動部に搭載し
た前記位置決め対象物の変位及び傾きを制御することを
特徴とする回転型位置決め装置。 - 【請求項6】 回転装置の回転部に搭載され前記回転部
と共に回転しながら位置決め対象物を保持すると共に前
記位置決め対象物を前記回転部の回転軸と平行な方向に
微小変位させる回転変位テーブルと、回転状態にある前
記回転変位テーブルを微小変位駆動させるために必要な
電力及び信号を固定部側で入出力可能な送受信装置と、
回転運動を行う前記位置決め対象物の変位を前記送受信
装置を介して制御するコントローラとを備え、 前記回転変位テーブルには、前記位置決め対象物を搭載
する可動部と、前記可動部を前記回転部の回転軸と平行
な方向及び微小角度の傾きに対して移動可能に支持する
弾性案内機構とが備えられ、 前記回転変位テーブルには、前記回転装置の回転部に取
り付けるためのベースと、一端が前記可動部に回転自在
に取り付けられると共に他端が前記ベースに固定される
アクチュエータと、前記可動部の変位を測定するための
変位量測定装置とが備えられ、 前記変位量測定装置には、前記ベースの変形の影響を受
けることなく保持するためのサポートが備えられている
ことを特徴とする回転型位置決め装置。 - 【請求項7】 作業具が装着されて高速回転する回転部
を備えたスピンドルを一方向に往復運動可能なスライド
部材に搭載し、前記作業具と相対する前記作業対象物と
の相対的な変位を制御しながら前記作業対象物に対して
作業を行う作業装置において、 前記回転部に、請求項1、2、3及び6に記載の前記回
転変位テーブルを付加し、前記回転変位テーブルの前記
可動部に前記作業具を装着することで前記作業具の微小
な変位及び角度の傾きを可能にすると共に、 請求項1及び6に記載の前記送受信装置ならびに前記コ
ントローラを付加し、これらを用いて前記可動部の変位
ならびに傾きを制御して前記作業具と前記作業対象物の
相対変位を制御することを特徴とする作業装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6769697A JP3004601B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 回転型位置決め装置及び作業装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6769697A JP3004601B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 回転型位置決め装置及び作業装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10264018A JPH10264018A (ja) | 1998-10-06 |
JP3004601B2 true JP3004601B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=13352388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6769697A Expired - Lifetime JP3004601B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | 回転型位置決め装置及び作業装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004601B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013173226A (ja) * | 2013-04-25 | 2013-09-05 | Nikon Corp | 研磨装置 |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP6769697A patent/JP3004601B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10264018A (ja) | 1998-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1506836B1 (en) | Machining apparatus | |
JP2896746B2 (ja) | 半導体ウエハを研削するための回転研削盤用ワークホルダ及び該ワークホルダを位置決めするための方法 | |
Shinno et al. | A newly developed linear motor-driven aerostatic XY planar motion table system for nano-machining | |
US6592430B1 (en) | High-precision machining system | |
US7950981B2 (en) | Precision machining apparatus and precision machining method | |
EP3344411B1 (en) | A chuck for a high precision machine tool | |
Mizutani et al. | A piezoelectric-drive table and its application to micro-grinding of ceramic materials | |
JP3004601B2 (ja) | 回転型位置決め装置及び作業装置 | |
JP2005279902A (ja) | 研磨加工装置及び研磨加工方法 | |
JP3540634B2 (ja) | 回転型位置決め装置及び工具を使用する加工装置 | |
CN118574701A (zh) | 用于磨削加工制动盘的双面磨床和方法 | |
JP3753886B2 (ja) | 高精度加工装置 | |
JPH09174422A (ja) | 研磨装置 | |
CN221416003U (zh) | 同步端面研磨机构 | |
JPH0623663A (ja) | 超平滑化非接触研磨方法および装置 | |
JP2003289682A (ja) | 超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置 | |
JPS62114866A (ja) | 非球面加工機 | |
Versteyhe et al. | A rigid and accurate piezo-stepper based on smooth learning hybrid force-position controlled clamping | |
JP4779160B2 (ja) | 研削方法 | |
JPH1110498A (ja) | 固体アクチュエータを用いた面振れ修正機構を持つ加工装置 | |
JPH1094926A (ja) | テーブル装置 | |
CN111299703A (zh) | 加工装置及精密加工机床 | |
JP2000028767A (ja) | 直線案内装置 | |
JPH06143004A (ja) | 磁気軸受式スピンドル装置 | |
JPH06210533A (ja) | 研削加工装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19991026 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081119 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091119 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111119 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111119 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121119 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121119 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |