JPH06143004A - 磁気軸受式スピンドル装置 - Google Patents
磁気軸受式スピンドル装置Info
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- JPH06143004A JPH06143004A JP29963492A JP29963492A JPH06143004A JP H06143004 A JPH06143004 A JP H06143004A JP 29963492 A JP29963492 A JP 29963492A JP 29963492 A JP29963492 A JP 29963492A JP H06143004 A JPH06143004 A JP H06143004A
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- spindle
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単な制御で高精度な砥石の微小送り又は微
小切込みを行うことができるようにする。 【構成】 主軸2はアキシャル磁気軸受部27及びラジ
アル磁気軸受部28により支持する。特にアキシャル磁
気軸受部27に有する位置センサ29は砥石20とハウ
ジング22との間で支持部材32を介しベース25上に
固定し、かつ主軸21の軸線方向に沿って砥石1までの
距離を測定して主軸21のアキシャル方向位置を検出す
るように構成する。これにより、アキシャル電磁石3
0,31の励磁電流の調節による電気的な主軸21の前
進移動で砥石20の微小送り又は微小切込みを実行する
際、その微小送り又は微小切込み量にはテーブル21の
位置決め精度誤差が含まれず、それに含まれるのは工作
物Wの加工精度に影響を与えない微小な上記位置センサ
29の測定誤差のみとなるように構成する。
小切込みを行うことができるようにする。 【構成】 主軸2はアキシャル磁気軸受部27及びラジ
アル磁気軸受部28により支持する。特にアキシャル磁
気軸受部27に有する位置センサ29は砥石20とハウ
ジング22との間で支持部材32を介しベース25上に
固定し、かつ主軸21の軸線方向に沿って砥石1までの
距離を測定して主軸21のアキシャル方向位置を検出す
るように構成する。これにより、アキシャル電磁石3
0,31の励磁電流の調節による電気的な主軸21の前
進移動で砥石20の微小送り又は微小切込みを実行する
際、その微小送り又は微小切込み量にはテーブル21の
位置決め精度誤差が含まれず、それに含まれるのは工作
物Wの加工精度に影響を与えない微小な上記位置センサ
29の測定誤差のみとなるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は簡単な制御で高精度な
砥石の微小送り又は微小切込みを行うことができる磁気
軸受式スピンドルに関する。
砥石の微小送り又は微小切込みを行うことができる磁気
軸受式スピンドルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁気軸受式スピンドル装
置は図3に示す如く先端に砥石1を有する主軸2の一部
がハウジング3内に収納されていると共に、その主軸2
はアキシャル磁気軸受部4及びラジアル磁気軸受部5に
より支持されている。
置は図3に示す如く先端に砥石1を有する主軸2の一部
がハウジング3内に収納されていると共に、その主軸2
はアキシャル磁気軸受部4及びラジアル磁気軸受部5に
より支持されている。
【0003】また、上記アキシャル磁気軸受部4はアキ
シャル方向用位置センサ6及び一対のアキシャル電磁石
7,8等を備えており、その位置センサ6は支持部材9
を介しハウジング3に固定され、かつ主軸2の軸線方向
に沿って砥石1の裏面までの距離を測定して主軸2のア
キシャル方向位置を検出する一方、両アキシャル電磁石
7,8は主軸2と一体に設けたスラストディスク10を
介し互いに対向するように設置され、かつ位置センサ6
での検出値が予め設定された目標値と等しくなるように
励磁電流が調節される、即ち、独自のアキシャル方向位
置制御用ソフトウェアにより励磁電流が上記の如く調節
されるように構成されている。
シャル方向用位置センサ6及び一対のアキシャル電磁石
7,8等を備えており、その位置センサ6は支持部材9
を介しハウジング3に固定され、かつ主軸2の軸線方向
に沿って砥石1の裏面までの距離を測定して主軸2のア
キシャル方向位置を検出する一方、両アキシャル電磁石
7,8は主軸2と一体に設けたスラストディスク10を
介し互いに対向するように設置され、かつ位置センサ6
での検出値が予め設定された目標値と等しくなるように
励磁電流が調節される、即ち、独自のアキシャル方向位
置制御用ソフトウェアにより励磁電流が上記の如く調節
されるように構成されている。
【0004】なお、上記ラジアル磁気軸受部5はラジア
ル方向用位置センサ(図示省略)及びラジアル電磁石1
1を備えており、そのラジアル方向用位置センサはハウ
ジング3の内部に固定され、かつ主軸2の径方向に沿っ
て主軸2の外周面までの距離を測定して主軸2のラジア
ル方向位置を検出する一方、ラジアル電磁石11は上記
ラジアル方向用位置センサでの検出値が予め設定された
目標値と等しくなるように励磁電流が調節される、即
ち、独自のラジアル方向位置制御用ソフトウェアにより
励磁電流が上記の如く調節されるように構成されてい
る。
ル方向用位置センサ(図示省略)及びラジアル電磁石1
1を備えており、そのラジアル方向用位置センサはハウ
ジング3の内部に固定され、かつ主軸2の径方向に沿っ
て主軸2の外周面までの距離を測定して主軸2のラジア
ル方向位置を検出する一方、ラジアル電磁石11は上記
ラジアル方向用位置センサでの検出値が予め設定された
目標値と等しくなるように励磁電流が調節される、即
ち、独自のラジアル方向位置制御用ソフトウェアにより
励磁電流が上記の如く調節されるように構成されてい
る。
【0005】つまり、このような磁気軸受式スピンドル
装置は、上記主軸2の位置制御を独自のソフトウェアに
より実行しているので、砥石1で工作物Wを加工するの
に当り、その砥石1による加工量が少なく、しかも砥石
1の微小な切込み量だけで済む場合は、上記ソフトウェ
アによりアキシャル電磁石7,8の励磁電流を調節して
主軸2を工作物W側に前進移動させるだけでよく、ハウ
ジング3ごと砥石1を工作物W側に送らなくても済むと
いう利点を有する。
装置は、上記主軸2の位置制御を独自のソフトウェアに
より実行しているので、砥石1で工作物Wを加工するの
に当り、その砥石1による加工量が少なく、しかも砥石
1の微小な切込み量だけで済む場合は、上記ソフトウェ
アによりアキシャル電磁石7,8の励磁電流を調節して
主軸2を工作物W側に前進移動させるだけでよく、ハウ
ジング3ごと砥石1を工作物W側に送らなくても済むと
いう利点を有する。
【0006】しかし、実際の切込送り量は、上記のよう
な励磁電流の調節による電気的な主軸2の前進移動だけ
で足りることは少なく、その移動量を越える範囲を必要
とする場合が多い。
な励磁電流の調節による電気的な主軸2の前進移動だけ
で足りることは少なく、その移動量を越える範囲を必要
とする場合が多い。
【0007】そのため、この種の磁気軸受式スピンドル
装置にあっては、ハウジング3ごと砥石1を工作物W側
に送る機構として、スライド機構12を介しベース13
に沿ってスライド可能なテーブル14を設け、そのテー
ブル14上にハウジング3を載置固定すると共に、この
ように載置固定された状態で砥石1による工作物Wの加
工を行う場合、砥石1の送り及び切込みはスライド機構
12を介するテーブル14のスライドにより実行し、主
軸2については上記のような独自のソフトウェアによる
単独の位置制御でテーブル14のスライド位置やベース
13とは無関係にテーブル14上の定位置に支持するよ
うに構成されている。
装置にあっては、ハウジング3ごと砥石1を工作物W側
に送る機構として、スライド機構12を介しベース13
に沿ってスライド可能なテーブル14を設け、そのテー
ブル14上にハウジング3を載置固定すると共に、この
ように載置固定された状態で砥石1による工作物Wの加
工を行う場合、砥石1の送り及び切込みはスライド機構
12を介するテーブル14のスライドにより実行し、主
軸2については上記のような独自のソフトウェアによる
単独の位置制御でテーブル14のスライド位置やベース
13とは無関係にテーブル14上の定位置に支持するよ
うに構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の磁気軸受式スピンドル装置にあっては、上記
の如く主軸2は独自のソフトウェアによる単独の位置制
御でテーブル14のスライド位置やベース13とは無関
係にテーブル14上の定位置に支持され、しかも砥石1
の送り及び切込みはスライド機構12を介するテーブル
14のスライドによるため、この場合の工作精度はテー
ブル14の機械的な送りの精度により決定されると共
に、その機械的な送りの精度はアキシャル電磁石7,8
の励磁電流の調節による電気的な主軸2の移動の精度に
比し劣ることは避けられないので、砥石1の送り及び切
込みの精度が低く、工作物の加工精度が悪化する。
うな従来の磁気軸受式スピンドル装置にあっては、上記
の如く主軸2は独自のソフトウェアによる単独の位置制
御でテーブル14のスライド位置やベース13とは無関
係にテーブル14上の定位置に支持され、しかも砥石1
の送り及び切込みはスライド機構12を介するテーブル
14のスライドによるため、この場合の工作精度はテー
ブル14の機械的な送りの精度により決定されると共
に、その機械的な送りの精度はアキシャル電磁石7,8
の励磁電流の調節による電気的な主軸2の移動の精度に
比し劣ることは避けられないので、砥石1の送り及び切
込みの精度が低く、工作物の加工精度が悪化する。
【0009】しかも、従来は、例えば上記のようなテー
ブル14のスライドによらず、アキシャル電磁石7,8
の励磁電流の調節による電気的な主軸2の移動により、
砥石1の微小送り又は微小切込みを実行する場合でも、
その砥石1の微小送り又は微小切込み量にはアキシャル
方向用位置センサ6の測定誤差のみならず、テーブル1
4の位置決め精度誤差も加算されて含まれるので、砥石
1の微小送り又は微小切込みの精度が低く、工作物の加
工精度が悪化する。
ブル14のスライドによらず、アキシャル電磁石7,8
の励磁電流の調節による電気的な主軸2の移動により、
砥石1の微小送り又は微小切込みを実行する場合でも、
その砥石1の微小送り又は微小切込み量にはアキシャル
方向用位置センサ6の測定誤差のみならず、テーブル1
4の位置決め精度誤差も加算されて含まれるので、砥石
1の微小送り又は微小切込みの精度が低く、工作物の加
工精度が悪化する。
【0010】また、従来は、上記の如く主軸2はテーブ
ル14のスライド位置やベース13とは無関係に独自の
ソフトウェアによる単独の位置制御がなされる、即ち主
軸2の位置制御系とテーブル14の位置決め制御系とは
完全に独立しているため、アキシャル電磁石7,8の励
磁電流の調節による電気的な主軸2の前進移動で砥石1
の微小切込み等を高精度に行う場合には、主軸2の位置
制御系とテーブル14の位置決め制御系とを同時に監視
する二重の複雑な制御が必要となる等の問題点がある。
ル14のスライド位置やベース13とは無関係に独自の
ソフトウェアによる単独の位置制御がなされる、即ち主
軸2の位置制御系とテーブル14の位置決め制御系とは
完全に独立しているため、アキシャル電磁石7,8の励
磁電流の調節による電気的な主軸2の前進移動で砥石1
の微小切込み等を高精度に行う場合には、主軸2の位置
制御系とテーブル14の位置決め制御系とを同時に監視
する二重の複雑な制御が必要となる等の問題点がある。
【0011】この発明は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは簡単な制御で高精度な砥
石の微小送り又は微小切込みを行うことができる磁気軸
受式スピンドル装置を提供することにある。
ので、その目的とするところは簡単な制御で高精度な砥
石の微小送り又は微小切込みを行うことができる磁気軸
受式スピンドル装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、ベースに沿ってスライド可能に配設さ
れたテーブルと、このテーブル上に位置しかつ先端に工
具を有する主軸と、上記ベースに固定されると共に上記
主軸の位置を検出する位置センサと、上記主軸の近傍に
配設されると共に上記位置センサでの検出値が予め設定
された目標値と等しくなるように励磁される電磁石と、
上記主軸を回転させる駆動モータとを具備することを特
徴とする。
に、この発明は、ベースに沿ってスライド可能に配設さ
れたテーブルと、このテーブル上に位置しかつ先端に工
具を有する主軸と、上記ベースに固定されると共に上記
主軸の位置を検出する位置センサと、上記主軸の近傍に
配設されると共に上記位置センサでの検出値が予め設定
された目標値と等しくなるように励磁される電磁石と、
上記主軸を回転させる駆動モータとを具備することを特
徴とする。
【0013】
【作用】この発明によれば、位置センサをベースに固定
したため、電磁石の励磁電流の調節による電気的な主軸
の前進移動で砥石の微小送り又は微小切込みを実行する
際、その微小送り又は微小切込み量にはテーブルの位置
決め精度誤差が含まれず、それに含まれるのは工作物の
加工精度に影響を与えない微小な位置センサの測定誤差
のみとなる。
したため、電磁石の励磁電流の調節による電気的な主軸
の前進移動で砥石の微小送り又は微小切込みを実行する
際、その微小送り又は微小切込み量にはテーブルの位置
決め精度誤差が含まれず、それに含まれるのは工作物の
加工精度に影響を与えない微小な位置センサの測定誤差
のみとなる。
【0014】
【実施例】以下、この発明に係る磁気軸受式スピンドル
装置の実施例について図1及び図2を基に説明する。
装置の実施例について図1及び図2を基に説明する。
【0015】この磁気軸受式スピンドル装置は図1に示
す如く先端に工具としてカップ型砥石20が取り付けら
れた主軸21を有すると共に、その主軸21の一部はハ
ウジング22内に収納されており、このハウジング22
はテーブル23上に取り付けられている、即ち主軸21
はテーブル23上に配設されている。
す如く先端に工具としてカップ型砥石20が取り付けら
れた主軸21を有すると共に、その主軸21の一部はハ
ウジング22内に収納されており、このハウジング22
はテーブル23上に取り付けられている、即ち主軸21
はテーブル23上に配設されている。
【0016】また、上記テーブル23はスライド機構2
4を介しベース25に沿って工作物W側にスライド可能
に設置されていると共に、そのテーブル23のスライド
方向にはベース25にテーブル用位置センサ26が取り
付けられており、この位置センサ26はテーブル23の
スライド位置を検出するように構成されている。
4を介しベース25に沿って工作物W側にスライド可能
に設置されていると共に、そのテーブル23のスライド
方向にはベース25にテーブル用位置センサ26が取り
付けられており、この位置センサ26はテーブル23の
スライド位置を検出するように構成されている。
【0017】そして、上記主軸21はアキシャル磁気軸
受部27及びラジアル磁気軸受部28により支持されて
おり、そのアキシャル磁気軸受部27はアキシャル方向
用位置センサ29及び一対のアキシャル電磁石30,3
1等を有し、アキシャル方向用位置センサ29は砥石2
0とハウジング22との間で支持部材32を介しベース
25上に固定されていると共に、上記主軸21の軸線方
向に沿って砥石20までの距離を測定して主軸21のア
キシャル方向位置を検出するように構成されている一
方、上記両アキシャル電磁石30,31はハウジング2
2の内側に位置しかつ主軸21の外周面に一体に取り付
けられたスラストディスク33を介し互いに向かい合う
ように配設されている。
受部27及びラジアル磁気軸受部28により支持されて
おり、そのアキシャル磁気軸受部27はアキシャル方向
用位置センサ29及び一対のアキシャル電磁石30,3
1等を有し、アキシャル方向用位置センサ29は砥石2
0とハウジング22との間で支持部材32を介しベース
25上に固定されていると共に、上記主軸21の軸線方
向に沿って砥石20までの距離を測定して主軸21のア
キシャル方向位置を検出するように構成されている一
方、上記両アキシャル電磁石30,31はハウジング2
2の内側に位置しかつ主軸21の外周面に一体に取り付
けられたスラストディスク33を介し互いに向かい合う
ように配設されている。
【0018】また、上記ラジアル磁気軸受部28はラジ
アル方向用位置センサ(図示省略)及びラジアル電磁石
34等を有し、ラジアル方向用位置センサはハウジング
22の内側に固定され、かつ主軸21のラジアル方向位
置を検出するように構成されている一方、ラジアル電磁
石34はハウジング22の内側で主軸21の外周面と対
向するように配置され、かつ上記ラジアル方向用位置セ
ンサでの検出値が予め設定された目標値と等しくなるよ
うに励磁電流が調節されるように構成されている。
アル方向用位置センサ(図示省略)及びラジアル電磁石
34等を有し、ラジアル方向用位置センサはハウジング
22の内側に固定され、かつ主軸21のラジアル方向位
置を検出するように構成されている一方、ラジアル電磁
石34はハウジング22の内側で主軸21の外周面と対
向するように配置され、かつ上記ラジアル方向用位置セ
ンサでの検出値が予め設定された目標値と等しくなるよ
うに励磁電流が調節されるように構成されている。
【0019】さらに、上記主軸21の後端側には駆動モ
ータ35が配設されており、この駆動モータ35はその
起動により主軸21を軸心回りに回転させるように構成
されている。
ータ35が配設されており、この駆動モータ35はその
起動により主軸21を軸心回りに回転させるように構成
されている。
【0020】次に、この発明に係る磁気軸受式スピンド
ル装置の動作について図1を基に説明する。なお、アキ
シャル方向用位置センサ29から工作物Wまでの距離L
1 、及び砥石21の厚みL2 についてはレーザ測長器等
の測定手段により予め測定されているものとする。
ル装置の動作について図1を基に説明する。なお、アキ
シャル方向用位置センサ29から工作物Wまでの距離L
1 、及び砥石21の厚みL2 についてはレーザ測長器等
の測定手段により予め測定されているものとする。
【0021】この磁気軸受式スピンドル装置によれば、
砥石20で工作物Wを目的の寸法に加工するのに当た
り、初めにテーブル23の粗動送りが行われ、砥石20
が工作物W側に接近する。そして、このような接近の途
中で、テーブル23が所定の位置、即ちアキシャル電磁
石30,31の励磁電流の調節による電気的な主軸21
の前進移動だけで砥石20が工作物Wを目的の寸法に加
工できる位置に近づいたとき、テーブル23の粗動送り
が終了する。なお、テーブル23が上記所定の位置に近
付いたか否かはテーブル用位置センサ26での検出結果
に基いて判断される。
砥石20で工作物Wを目的の寸法に加工するのに当た
り、初めにテーブル23の粗動送りが行われ、砥石20
が工作物W側に接近する。そして、このような接近の途
中で、テーブル23が所定の位置、即ちアキシャル電磁
石30,31の励磁電流の調節による電気的な主軸21
の前進移動だけで砥石20が工作物Wを目的の寸法に加
工できる位置に近づいたとき、テーブル23の粗動送り
が終了する。なお、テーブル23が上記所定の位置に近
付いたか否かはテーブル用位置センサ26での検出結果
に基いて判断される。
【0022】また、上記のようなテーブル23の粗動送
り終了により、テーブル23が位置決め固定された後
は、アキシャル電磁石30,31の励磁電流の調節によ
る電気的な主軸21の前進移動で砥石20の微小送り又
は微小切込みが実行される。即ち、アキシャル電磁石3
0,31の励磁電流はアキシャル方向用位置センサ29
から砥石1までの距離L4 が常に式(1)の条件を満た
すように調節され、これにより、主軸21が工作物W側
に前進移動し、砥石20が工作物Wを目的の寸法になる
まで加工する。
り終了により、テーブル23が位置決め固定された後
は、アキシャル電磁石30,31の励磁電流の調節によ
る電気的な主軸21の前進移動で砥石20の微小送り又
は微小切込みが実行される。即ち、アキシャル電磁石3
0,31の励磁電流はアキシャル方向用位置センサ29
から砥石1までの距離L4 が常に式(1)の条件を満た
すように調節され、これにより、主軸21が工作物W側
に前進移動し、砥石20が工作物Wを目的の寸法になる
まで加工する。
【0023】 L4 =L1 −(L2 +L3 ) …(1) L1 :アキシャル方向用位置センサ29から工作物Wま
での距離 L2 :砥石21の厚み L3 :工作物Wの微小送り又は切込み量 したがって、上記実施例の磁気軸受式スピンドル装置に
よれば、アキシャル方向用位置センサは支持部材を介し
ベースに固定されているため、アキシャル電磁石の励磁
電流の調節による電気的な主軸の前進移動で砥石の微小
送り又は微小切込みを実行する際、その微小送り又は微
小切込み量にはテーブルの位置決め精度誤差が含まれ
ず、それに含まれるのは工作物の加工精度に影響を与え
ない微小なアキシャル方向用位置センサの測定誤差のみ
となるので、砥石の微小送り又は微小切込みの精度が高
くなり、工作物の加工精度が向上する。
での距離 L2 :砥石21の厚み L3 :工作物Wの微小送り又は切込み量 したがって、上記実施例の磁気軸受式スピンドル装置に
よれば、アキシャル方向用位置センサは支持部材を介し
ベースに固定されているため、アキシャル電磁石の励磁
電流の調節による電気的な主軸の前進移動で砥石の微小
送り又は微小切込みを実行する際、その微小送り又は微
小切込み量にはテーブルの位置決め精度誤差が含まれ
ず、それに含まれるのは工作物の加工精度に影響を与え
ない微小なアキシャル方向用位置センサの測定誤差のみ
となるので、砥石の微小送り又は微小切込みの精度が高
くなり、工作物の加工精度が向上する。
【0024】しかも、この実施例の磁気軸受式スピンド
ル装置によると、上記の如く工作物に対し高精度に砥石
の微小送り又は微小切込みを行うのに必要な制御は、主
軸の位置制御系だけで済み、その主軸の位置制御系とテ
ーブルの位置決め制御系とを同時に監視する二重の複雑
な制御は不要となるので、簡単な制御で高精度な砥石の
微小送り又は微小切込みを行うことができると共に、高
い位置決め精度を必要としない安価なテーブルを使用す
ることができる、即ちこの種の装置の低コスト化が図れ
る。
ル装置によると、上記の如く工作物に対し高精度に砥石
の微小送り又は微小切込みを行うのに必要な制御は、主
軸の位置制御系だけで済み、その主軸の位置制御系とテ
ーブルの位置決め制御系とを同時に監視する二重の複雑
な制御は不要となるので、簡単な制御で高精度な砥石の
微小送り又は微小切込みを行うことができると共に、高
い位置決め精度を必要としない安価なテーブルを使用す
ることができる、即ちこの種の装置の低コスト化が図れ
る。
【0025】なお、上記実施例では主軸21の先端にカ
ップ型砥石20を有する場合、即ち平面研削盤にこの発
明を適用した例について説明したが、この発明は図2に
示す如く主軸21の先端に充実円筒型砥石40を有する
場合、即ち円筒研削盤等にも適用することができ、特
に、円筒研削盤に適用した場合には、上記実施例のアキ
シャル方向用位置センサ29に代えて、ラジアル磁気軸
受部28のラジアル方向用位置センサ28aを同図に示
す如くベース26に固定する。
ップ型砥石20を有する場合、即ち平面研削盤にこの発
明を適用した例について説明したが、この発明は図2に
示す如く主軸21の先端に充実円筒型砥石40を有する
場合、即ち円筒研削盤等にも適用することができ、特
に、円筒研削盤に適用した場合には、上記実施例のアキ
シャル方向用位置センサ29に代えて、ラジアル磁気軸
受部28のラジアル方向用位置センサ28aを同図に示
す如くベース26に固定する。
【0026】
【発明の効果】この発明に係る磁気軸受式スピンドル装
置にあっては、上記の如く位置センサをベースに固定す
るように構成したため、電磁石の励磁電流の調節による
電気的な主軸の前進移動で砥石の微小送り又は微小切込
みを実行する際、その微小送り又は微小切込み量にはテ
ーブルの位置決め精度誤差が含まれず、それに含まれる
のは工作物の加工精度に影響を与えない微小な位置セン
サの測定誤差のみとなるので、砥石の微小送り又は微小
切込みの精度が高くなり、工作物の加工精度が向上す
る。
置にあっては、上記の如く位置センサをベースに固定す
るように構成したため、電磁石の励磁電流の調節による
電気的な主軸の前進移動で砥石の微小送り又は微小切込
みを実行する際、その微小送り又は微小切込み量にはテ
ーブルの位置決め精度誤差が含まれず、それに含まれる
のは工作物の加工精度に影響を与えない微小な位置セン
サの測定誤差のみとなるので、砥石の微小送り又は微小
切込みの精度が高くなり、工作物の加工精度が向上す
る。
【0027】しかも、この磁気軸受式スピンドル装置に
よると、上記の如く工作物に対し高精度に砥石の微小送
り又は微小切込みを行うのに必要な制御は、主軸の位置
制御系だけで済み、その主軸の位置制御系とテーブルの
位置決め制御系とを同時に監視する二重の複雑な制御は
不要となるので、簡単な制御で高精度な砥石の微小送り
又は微小切込みを行うことができる。
よると、上記の如く工作物に対し高精度に砥石の微小送
り又は微小切込みを行うのに必要な制御は、主軸の位置
制御系だけで済み、その主軸の位置制御系とテーブルの
位置決め制御系とを同時に監視する二重の複雑な制御は
不要となるので、簡単な制御で高精度な砥石の微小送り
又は微小切込みを行うことができる。
【図1】この発明に係る磁気軸受式スピンドル装置の一
実施例を示す断面図。
実施例を示す断面図。
【図2】この発明に係る磁気軸受式スピンドル装置の他
の実施例を示す断面図。
の実施例を示す断面図。
【図3】従来の磁気軸受式スピンドル装置を説明するた
めの断面図。
めの断面図。
21 主軸 23 テーブル 25 ベース 29 アキシャル方向用位置センサ 30,31 アキシャル電磁石 35 駆動モータ
Claims (1)
- 【請求項1】 ベースに沿ってスライド可能に配設され
たテーブルと、このテーブル上に位置しかつ先端に工具
を有する主軸と、上記ベースに固定されると共に上記主
軸の位置を検出する位置センサと、上記主軸の近傍に配
設されると共に上記位置センサでの検出値が予め設定さ
れた目標値と等しくなるように励磁される電磁石と、上
記主軸を回転させる駆動モータとを具備することを特徴
とする磁気軸受式スピンドル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29963492A JPH06143004A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 磁気軸受式スピンドル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29963492A JPH06143004A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 磁気軸受式スピンドル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06143004A true JPH06143004A (ja) | 1994-05-24 |
Family
ID=17875135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29963492A Pending JPH06143004A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 磁気軸受式スピンドル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06143004A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU679791B2 (en) * | 1993-11-24 | 1997-07-10 | Nec Corporation | Transimpedance amplifier circuit with feedback and load resistor variable circuits |
CN102756271A (zh) * | 2012-07-19 | 2012-10-31 | 清华大学 | 采用电磁支承的四自由度精密平台 |
-
1992
- 1992-11-10 JP JP29963492A patent/JPH06143004A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU679791B2 (en) * | 1993-11-24 | 1997-07-10 | Nec Corporation | Transimpedance amplifier circuit with feedback and load resistor variable circuits |
CN102756271A (zh) * | 2012-07-19 | 2012-10-31 | 清华大学 | 采用电磁支承的四自由度精密平台 |
CN102756271B (zh) * | 2012-07-19 | 2014-10-22 | 清华大学 | 采用电磁支承的四自由度精密平台 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010507 |