JP2003289682A - 超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置 - Google Patents

超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置

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JP2003289682A
JP2003289682A JP2002092550A JP2002092550A JP2003289682A JP 2003289682 A JP2003289682 A JP 2003289682A JP 2002092550 A JP2002092550 A JP 2002092550A JP 2002092550 A JP2002092550 A JP 2002092550A JP 2003289682 A JP2003289682 A JP 2003289682A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新たな測定手段を用いることなく、比較的安価
に超音波モータの滑りを抑えて異常摩耗を防止するとと
もに、可動体との接触状態を安定させ、移動中において
も高い位置精度でもって駆動させることが可能な、超音
波モータを可動体の駆動源とする案内装置を提供する。 【解決手段】超音波モータ1をステージ23に押圧させ
るアクチュエータ31と、ステージ23の移動プロファ
イルに基づく基準位置情報より算出される加減速時の加
速度の絶対値に対応してアクチュエータ31を駆動さ
せ、超音波モータ1のステージ23への押圧力を調整す
るアクチュエータ制御部40を設け、上記加減速時の加
速度の絶対値の増減に伴って超音波モータ1のステージ
23への押圧力を増減させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、精密加工
装置、精密測定装置、半導体の製造工程で用いられる露
光装置や描画装置など、可動体に物品を載せて移動さ
せ、所定の位置に位置決めするのに用いる超音波モータ
を可動体の駆動源とする案内装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
精密加工装置や測定装置、あるいは半導体の製造工程に
用いられる描画装置、露光装置、検査装置、分析装置な
どの位置決めや搬送等に用いられる案内装置の駆動源と
して超音波モータを用いることが提案されている。
【0003】図9に超音波モータを可動体の駆動源とす
る従来の案内装置の一例を示すように、この案内装置
は、ベース基盤51上にクロスローラガイドの如き一対
のガイド部材52を備え、これらのガイド部材52によ
って可動体としてのステージ53が直線的に案内される
ようになっている。
【0004】また、ステージ53の一方の側面には、ガ
イド部材52に対して平行に駆動力伝達部材54が、ス
テージ53の他方の側面には、上記駆動力伝達部材54
に対して平行にリニアスケール56aが設置され、この
リニアスケール56aと対向する位置には測定ヘッド5
6bを設けて位置検出手段56を構成するとともに、上
記駆動力伝達部材54と対向する位置には超音波モータ
55を設置し、超音波モータ55の摩擦部材55aを上
記駆動力伝達部材54の当接面に対して垂直に当接させ
てある。
【0005】なお、図中、55dは超音波モータ55を
収容するケース、55cは超音波モータ55をステージ
53の駆動力伝達部材54に当接させるためのバネ、5
5bはケース55d内に超音波モータ55を保持するた
めの弾性体である。
【0006】また、超音波モータ55は、楕円振動を発
生させる圧電駆動部55eと、この圧電駆動部55eに
備えるセラミックスやガラスからなる摩擦部材55aと
からなり、圧電駆動部55eは、圧電セラミック板55
fの一方の主面に4分割された電極膜55g,55h,
55i、55jを有し、対角に位置する電極膜55gと
電極膜55iを結線するとともに、対角に位置する電極
膜55hと電極膜55jを結線し、かつ他方の主面に
は、ほぼ全面に共通電極膜(不図示)を形成してあり、
共通電極膜をアースするとともに、電極膜55iと電極
膜55jにそれぞれ位相を異ならせた電圧を印加するこ
とにより、圧電セラミック板55fに縦振動と横振動を
発生させ、これらの振動の合力によって摩擦部材55a
を楕円運動させるようになっていた。
【0007】そして、ステージ53の移動に伴う位置検
出手段56からの位置情報と、予め設定してあるステー
ジ53の移動プロファイルに基づく基準位置情報との偏
差に応じて駆動制御部50にて例えばPID演算処理
し、超音波モータ55へ指令信号を出力するフィードバ
ック制御を行うようになっていた。なお、PID演算を
行うための制御パラメータであるP項、I項、D項の決
定は、実駆動させる前にステージ53の移動中における
位置偏差や位置決め精度が規格を満足するように実験に
より試行錯誤的に決定するようになっていた。
【0008】ところで、精密加工装置や測定装置、ある
いは半導体の製造工程に用いられる描画装置、露光装
置、検査装置、分析装置などの位置決めや搬送等に用い
られる案内装置には、サブミクロンオーダーの高精度な
移動中の位置偏差や位置決め精度と、案内装置の長寿命
化、高信頼性化が望まれている。
【0009】しかしながら、超音波モータ55を用いた
駆動は摩擦駆動であるため、超音波モータ55の摩擦部
材55aとステージ53の駆動力伝達部材54との間に
滑りが発生し易く、この滑りによってステージ53の高
精度な位置決めが困難になるとともに、両者の接触状態
が変化するために異常摩耗が発生するといった課題があ
った。
【0010】即ち、超音波モータ55はバネ55cによ
って駆動力伝達部材54に対して一定の予圧を与える構
造であることから、高推力が必要な加減速時に対応でき
るような高い予圧を与えると、ステージ53の最大速度
が小さくなったり、摩擦部材55aの摩耗が進行し、逆
に予圧を低く設定すると、加減速時に摩擦部材55aと
駆動力伝達部材54との間に滑り現象が発生し、摩擦部
材55aの摩耗が進行するとともに、加速度や減速度が
小さくなるというように、図9に示す案内装置では高推
力が要求される加減速時と高速度時での安定した駆動特
性を両立させることが難しいといった課題があった。
【0011】そこで、超音波モータ55とステージ53
との間の滑りを防止するため、次のような案内装置が提
案されている。
【0012】例えば、特開2000−308939公報
には、図10に示すように、超音波モータ55に予圧を
与えるバネ55cに代えて電圧の印加により伸縮する圧
電アクチュエータ等の予圧調整部61を用いるととも
に、超音波モータ55の駆動中における摩擦部材55a
の変位、速度、加速度等の位置情報を測定するレーザー
変位測定機等の非接触型測定手段62を設け、非接触型
測定手段62からの位置情報と位置検出手段56からの
位置情報を基に滑り量計測部63にて超音波モータ55
とステージ53との間の滑り量を算出し、この滑り量に
応じて予圧調整部61を駆動させることにより、超音波
モータ65のステージ53への押圧力を調整するように
なっていた。
【0013】しかしながら、図10に示す案内装置を構
成するには、超音波モータ55の駆動中における摩擦部
材55aの位置情報を測定するレーザー変位測定機等の
非接触型測定手段62が必要であり、部品点数が多くな
るとともに、非接触型測定手段62の取り付けや調整が
難しく、組み立てやメンテナスに要する作業時間が長く
なるとともに、レーザー変位測定機等の非接触型測定手
段62は高価な構成部品であるため、案内装置が高額な
ものになってしまうといった課題があった。
【0014】
【発明の目的】本発明は、新たな測定手段を用いること
なく、比較的安価に超音波モータの滑りを抑えて異常摩
耗を防止するとともに、可動体との接触状態を安定さ
せ、移動中においても高い位置精度でもって駆動させる
ことが可能な、超音波モータを可動体の駆動源とする案
内装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題に鑑
み、本発明の案内装置は、超音波モータと、超音波モー
タとの摩擦駆動により可動する可動体と、可動体の位置
を検出する位置検出手段と、位置検出手段からの位置情
報と予め格納してある上記可動体の移動プロファイルに
基づく基準位置情報との偏差を基に演算し、上記超音波
モータへ駆動指令信号を出力する駆動制御部と、超音波
モータを可動体に押圧させるアクチュエータと、可動体
の移動プロファイルに基づく基準位置情報より算出され
る加減速時の加速度の絶対値に対応してアクチュエータ
を駆動させ、超音波モータの可動体への押圧力を調整す
るアクチュエータ制御部とからなり、上記加減速時の加
速度の絶対値の増減に伴って超音波モータの可動体への
押圧力を増減させるようにアクチュエータを駆動させる
ようにしたことを特徴とする。
【0016】上記アクチュエータの制御にあたっては、
アクチュエータ制御部に、可動体の加減速時の加速度の
絶対値とアクチュエータの駆動量との関係、特に比例関
係を示すデータテーブルを格納しておき、このデータテ
ーブルに基づいてアクチュエータを駆動させるようにす
ることが好ましい。
【0017】なお、上記アクチュエータ制御部に格納す
るデータテーブルは、以下の(1)(2)の手順によっ
て決定することが好ましい。
【0018】(1)アクチュエータの変位量をそれぞれ
異ならせて超音波モータを駆動させた時の可動体の最大
加速度を測定する。
【0019】(2)上記(1)の測定結果に基づいて可
動体の最大加速度とアクチュエータの変位量との関係を
決定し、データテーブルに格納する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0021】図1は超音波モータを可動体の駆動源とす
る本発明の案内装置の一例を示す平面図であり、図2は
図1の案内装置に備える超音波モータの固定構造を示す
図で、同図(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は
側面図であり、図3(a)〜(d)は図1の案内装置に
備える超音波モータの振動状態を説明するための模式図
であり、図4は図1の案内装置を示すブロック線図であ
る。
【0022】この案内装置は、ベース盤21上に可動体
としてのステージ23を備え、該ステージ23はクロス
ローラーガイド、エアスライドガイド、油圧ガイド等の
如き一対のガイド部材22を介して直線的に案内される
ようになっている。
【0023】また、ステージ23の一方の側面には駆動
力伝達部材24を、他方の側面にはリニアスケール25
をそれぞれ取着してあり、リニアスケール25と対向す
る位置には位置検出器26を設けてステージ23の位置
検出手段27を構成するとともに、駆動力伝達部材24
と対向する位置には超音波モータ1を当接させて設置し
てある。なお、30は超音波モータ1を支持するための
支持部材、31は超音波モータ1をステージ23の駆動
力伝達部材24に押し付けて予圧を与えるためのアクチ
ュエータである。
【0024】また、本発明の案内装置に用いる超音波モ
ータ1は、金属軸2の中央に備えるフランジ部3を挟ん
で軸両端よりそれぞれ第一の超音波振動部5、金属スペ
ーサ6、第二の超音波振動部7を順次嵌入し、金属キャ
ップ8にて固定すると共に、上記各金属キャップ8に摩
擦部材9を備えたもので、第一の超音波振動部5は、環
状をした圧電セラミック板の両面に電極を備えたものを
電極板を挟んで二枚貼り合わせてなり、図2(a)に示
す矢印の向きに分極処理を施し、また、第二の超音波振
動部7は、環状をした圧電セラミック板の両面に分割電
極を備えたものを電極板を挟んで二枚貼り合わせてな
り、図2(a)に示す矢印の向きに分極処理を施してあ
る。
【0025】そして、この超音波モータ1の金属スペー
サ6、フランジ部3、金属キャップ8をそれぞれアース
した状態で第一の超音波振動部5の電極板にのみ交流電
圧を印加すると、超音波モータ1を軸方向に伸縮振動さ
せることができ、また、第二の超音波振動部7の電極板
にのみ交流電圧を印加すると、超音波モータ1に対して
たわみ振動させることができるようになっており、第一
の超音波振動部5の電極板と第二の超音波振動部7の電
極板にそれぞれ通電する交流電圧を、周波数が同じで位
相を異ならせた交流電圧とすることで、図3(a)〜
(d)に示すような振動を発生させることができるた
め、超音波モータ1の摩擦部材9をステージ23の駆動
力伝達部材24に押圧させておくことにより、両者の間
に発生する摩擦駆動によってステージ23をガイド部材
22に沿って移動、位置決めすることができるようにな
っている。
【0026】なお、超音波モータ1の摩擦部材9は、摩
擦駆動に伴う摩耗を抑えるため、耐摩耗性に優れたアル
ミナ質焼結体、ジルコニア質焼結体、窒化珪素質焼結
体、炭化珪素質焼結体、Al23−TiC系焼結体等の
セラミックス若しくは、超硬合金、TiC系サーメッ
ト、TiN系サーメット、TiC−TiN系サーメット
等の焼結合金のうち、いずれか一種により形成すること
が好ましい。また、この超音波モータ1は、本件出願人
が先に提案しているものである(特願2001−024
782号)。
【0027】この超音波モータ1の固定にあたっては、
ステージ23の移動方向に対して垂直に第二のガイド部
材33によって案内可能に配置されたテーブル32を設
け、このテーブル32上に備える支持部材30に超音波
モータ1のフランジ部3を固定するようになっており、
支持部材30と別に設けられた不動の壁との間に積層型
圧電アクチュエータからなるアクチュエータ31を配置
し、このアクチュエータ31を駆動させることにより超
音波モータ1をステージ23の駆動力伝達部材24に押
し付け、予圧を制御するようにしてある。
【0028】また、本発明の案内装置における制御部4
0の構造は、図4に示すように、目標値発生部41と、
超音波モータ1への駆動用指令信号を出力する駆動制御
部42と、アクチュエータ31への指令信号を出力する
アクチュエータ制御部43とから構成してある。
【0029】目標値発生部41には、予め設定してある
ステージ23の移動プロファイルを格納してあり、各時
刻における要求位置信号304を駆動制御部42及びア
クチュエータ制御部43にそれぞれ送るようになってい
る。
【0030】駆動制御部42では、目標値発生部41か
ら得られる各時刻における要求位置信号304と、位置
検出手段27から得られるステージ23の実際の位置信
号305との偏差を基に、例えばPID演算処理を行
い、超音波モータ用ドライバ28へ駆動用指令信号を出
力するようになっている。
【0031】即ち、目標値発生部41と位置検出手段2
7から得られる位置情報の偏差を基にフィードバック制
御を行い、駆動制御部42の出力値を駆動用指令信号3
06として超音波モータ用ドライバ28へ送り、超音波
モータ用ドライバ28からの駆動電圧に基づいて超音波
モータ1を駆動させるようになっている。
【0032】なお、PID演算を行うための制御パラメ
ータであるP項、I項、D項の決定は、実駆動させる前
にステージ23の移動中における位置偏差や位置決め精
度が規格を満足するように実験により試行錯誤的に決定
する。
【0033】一方、アクチュエータ制御部43は、さら
に加速度値発生部44とデータテーブル45とからな
る。
【0034】加速度値発生部44では、目標値発生部4
1より送られた各時刻における要求位置信号354を基
に駆動時の指令加速度の絶対値355を算出し、データ
テーブル45へ送るようになっている。
【0035】データテーブル45には、指令加速度の絶
対値355に応じて超音波モータ1の摩擦部材9を駆動
力伝達部材24に押し付ける最適な予圧を与えるのに必
要なアクチュエータ31の変位量の指令信号356を予
め格納してあり、加速度値発生部44より送られる指令
加速度の絶対値355を基にアクチュエータ31を所定
量変位させるのに必要な変位量の指令信号356をアク
チュエータ用ドライバ29に出力するようになってい
る。
【0036】即ち、加速度値発生部44より得られる指
令加速度の絶対値355を基に、予めテータテーブル4
5に格納してある加速度値とアクチュエータ31の駆動
用の指令信号との関係から最適な変位量の指令信号35
6をアクチュエータ用ドライバ29へ出力し、アクチュ
エータ用ドライバ29からの駆動電圧に基づいてアクチ
ュエータ31を変位させ、超音波モータ1を駆動力伝達
部材24に押し付ける最適な与圧を与えるようになって
いる。
【0037】このように、超音波モータ1と駆動力伝達
部材24との間の予圧を調整するアクチュエータ31を
設けるとともに、テータテーブル45に予め格納してあ
るステージ23の指令加速度の絶対値355と好適な予
圧との関係より上記アクチュエータ31を変位させる変
位量の指令信号356を出力し、アクチュエータ31の
変位によってステージ23の指令加速度の絶対値355
に応じて超音波モータ1と駆動力伝達部材24との間に
好適な予圧を与えるようにしたことから、ステージ23
の駆動中、駆動条件に適した予圧を常に与えることがで
きる。
【0038】その為、ステージ23の速度が変化したと
しても超音波モータ1の滑りや過剰な予圧を与えること
がないため、異常摩耗を抑えることができるとともに、
所定の最大速度が得られなくなることを防ぐことができ
る。
【0039】また、アクチュエータ31の駆動は、予め
テータテーブル45に格納してあるステージ23の加速
度の絶対値と好適な予圧との関係に基づいて制御するよ
うにしてあることから、図10に示す従来の案内装置の
ように高価なレーザードップラー振動計のような非接触
型測定手段を用いる必要がない。
【0040】その為、本発明の案内装置によれば、長期
にわたりステージ23の安定した駆動を実現することが
できるとともに、安価で長寿命の案内装置を提供するこ
とができる。
【0041】なお、データテーブル45に格納するステ
ージ23の指令加速度の絶対値355と好適な予圧との
関係式は、実駆動させる前に予め以下の(1)(2)の
条件にて予備駆動させた結果に基づくデータを格納して
おけば良い。
【0042】(1)アクチュエータ31の変位量をそれ
ぞれ異ならせて超音波モータ1を駆動させた時のステー
ジ23の最大加速度を測定する。
【0043】(2)上記(1)の測定結果に基づいてス
テージ23の最大加速度とアクチュエータ31の変位量
との関係を決定し、データテーブル45に格納する。
【0044】上記(1)(2)の条件にて、ステージ2
3の加減速時の加速度の絶対値355とアクチュエータ
31の駆動量との比例式をデータテーブル45に格納し
ておけば良い。
【0045】以上、本発明の実施形態について示した
が、本発明は上述した実施形態だけに限定されるもので
はなく、例えば、超音波モータ1は図1,2に示すもの
に限らず、図9,10に示した超音波モータや他の駆動
構造を持った超音波モータであっても構わない。また、
アクチュエータ31も積層型圧電アクチュエータを基に
説明したが、これ以外に、リニアモータ、サーボモータ
を用いたボールネジ、サーボモータを用いたラックアン
ドピニオンギヤなど、指令信号に対してその変位を変化
させることができるものであれば構わない。
【0046】さらに、本実施形態では可動体として直線
運動するステージ23を用いた案内装置について示した
が、可動体が回転運動する案内装置にも好適に用いるこ
とができる。
【0047】このように、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で改良や変更したものにも適用できることは言うまで
もない。
【0048】
【実施例】ここで、図1に示す本発明の案内装置及びア
クチュエータ制御部を持たない図9に示す従来の案内装
置をそれぞれ用意し、各ステージ23,53を一定距離
ステップ移動させたときの最大速度及び最大加速度につ
いて調べる実験を行った。なお、図9に示す従来の案内
装置に用いた超音波モータは図1に示す本発明の案内装
置に用いたものと同一のものを用い、また、超音波モー
タに与える予圧はバネの代わりに積層型圧電アクチュエ
ータを用い、その変位量を固定して実験を行った。
【0049】各案内装置を構成する各ステージ23,5
3は、300mm×300mm×20mmの板状体と
し、アルミナ純度99.5%のアルミナセラミックスに
より形成するとともに、駆動力伝達部材24,64は、
300mm×30mm×30mmの板状体とし、ステー
ジ23,53と同材質のアルミナセラミックスにより形
成した。
【0050】また、負荷重量物としてステージ23,5
3上に、300mm×300mm×20mmのアルミナ
セラミックスからなる板状体を載せ、ステージ23,5
3、駆動力伝達部材24,54、及び負荷重量物の総重
量を30Kgとした。
【0051】一方、ステージ23,53を案内する一対
のガイド部材22,52には、長さが300mmのクロ
スローラガイドを用いるとともに、位置検出手段27,
56を構成するリニアスケール25,56aには、最小
分解能が0.004μmのものを用いた。
【0052】さらに、ステージ23,53の駆動源とな
る超音波モータ1は、外径40mm×内径20mm×厚
み4mmの円環状をした圧電セラミック板の両面に電極
を形成し、さらに厚み方向に分極処理を施したものを電
極板を挟んで二枚貼り合わせた第一の超音波振動部5
と、外径40mm×内径20mm×厚み4mmの円環状
をした圧電セラミック板の両面に分割電極を形成し、さ
らに厚み方向に分極処理を施したものを電極板を挟んで
二枚貼り合わせた第二の超音波振動部7をそれぞれ用意
し、まず、第一の超音波振動部5を、軸径18mm×軸
長92mmで、中央部に厚み6mm×外径50mmのフ
ランジ部3を有する金属軸2へ挿入し、次に、外径40
mm×内径20mm×厚み3mmのアルミニウムからな
る金属スペーサ6を挿入し、さらに第二の超音波振動部
7を挿入し、最後に外径40mm×内径18mm×厚み
24mmのアルミニウムからなる金属キャップ8を金属
軸2にボルトで固定した後、金属キャップ8に、アルミ
ナ純度が99.5%のアルミナセラミックスからなる摩
擦部材9を接着剤で接着して構成した。なお、摩擦部材
9の寸法は、10mm×10mm×厚み6mmとし、被
駆動摩擦材24,54との接触部分はR50mmの球面
形状とした。
【0053】また、本発明の案内装置におけるアクチュ
エータ31には積層型圧電アクチュエータを用いるとと
もに、制御部40のデーターテーブル45へ入力する値
は以下のようにして求めた。
【0054】(1)アクチュエータ31の変位量をそれ
ぞれ異ならせて超音波モータ1を駆動させた時のステー
ジ23の最大加速度を測定する。
【0055】(2)上記(1)の測定結果に基づいてス
テージ23の最大加速度とアクチュエータ31の変位量
との関係を決定し、データテーブル45に格納する。
【0056】図5は「アクチュエータ変位量とステージ
23の速度」との関係を示す線図、図6は「アクチュエ
ータ変位量とステージ23の最大速度」との関係を示す
線図であり、これらの結果を基に図7に示す「アクチュ
エータ変位量と指令加速度」との関係を導き、データー
テーブル45に格納した。
【0057】一方、従来の案内装置は、バネの代わり用
いた積層型圧電アクチュエータの変位量を10μm、5
0μm、90μmにそれぞれ固定するようにした。
【0058】そして、本発明の案内装置と従来の案内装
置を、ステージ23,53の移動プロファイルとして図
8(a)(b)に示す速度401、加速度402を設定
し、移動距離100mmを駆動させた場合においての最
大の速度401と、最大の加速度402を求めた。
【0059】結果は表1に示す通りである。
【0060】
【表1】
【0061】これらの結果より明らかなように、本発明
の案内装置を用いれば超音波モータ1の滑りを抑え、ス
テージ23の最大速度及び最大加速度を高められること
が判る。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明の案内装置によれ
ば、超音波モータと、超音波モータとの摩擦駆動により
可動する可動体と、可動体の位置を検出する位置検出手
段と、位置検出手段からの位置情報と予め格納してある
上記可動体の移動プロファイルに基づく基準位置情報と
の偏差を基に演算し、上記超音波モータへ駆動指令信号
を出力する駆動制御部と、超音波モータを可動体に押圧
させるアクチュエータと、可動体の移動プロファイルに
基づく基準位置情報より算出される加減速時の加速度の
絶対値に対応してアクチュエータを駆動させ、超音波モ
ータの可動体への押圧力を調整するアクチュエータ制御
部とからなり、上記アクチュエータ制御部では、可動体
の加減速時の加速度の絶対値とアクチュエータの駆動量
との関係、特に比例関係を示すデータテーブルを格納し
ておき、可動体の加減速時の加速度の絶対値の増減に伴
って超音波モータの可動体への押圧力を増減させるよう
にアクチュエータを駆動させるようにしたことによっ
て、従来のような高価な測定手段を用いなくても駆動中
における超音波モータの滑りを効果的に防止することが
できるため、超音波モータの異常摩耗を防止するととも
に、可動体の最大速度、最大加速度を大きくすることが
でき、その結果として、可動体を所定の位置に位置決め
するまでの時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超音波モータを可動体の駆動源とする本発明の
案内装置の一例を示す平面図である。
【図2】図1の案内装置に備える超音波モータの固定構
造を示す図で、同図(a)は平面図、(b)は背面図、
(c)は側面図である。
【図3】(a)〜(d)は図1の案内装置に備える超音
波モータの振動状態を説明するための模式図である。
【図4】図1の案内装置を示すブロック線図である。
【図5】アクチュエータ変位量と速度との関係を示す線
図である。
【図6】アクチュエータ変位量と加速度との関係を示す
線図である。
【図7】データテーブルに格納するアクチュエータ変位
量と指令加速度との関係を示す線図である。
【図8】実験条件を示す図で(a)は時間と加速度との
関係を示す線図、(b)は時間と速度との関係を示す線
図である。
【図9】超音波モータを可動体の駆動源とする従来の案
内装置の一例を示す平面図である。
【図10】超音波モータを可動体の駆動源とする従来の
案内装置の他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 超音波モータ 2 金属軸 3 フランジ部 5 第一の超音波振動部 6 金属スペーサ 7 第二の超音波振動部 8 金属キャップ 9 摩擦部材 21 ベース盤 22 ガイド部材 23 ステージ 24 駆動力伝達部材 25 リニアスケール 26 位置検出器 27 位置検出手段 28 超音波モータ用ドライバ 29 アクチュエータ用ドライバ 30 支持部材 31 アクチュエータ 32 テーブル 33 第二のガイド部材 40 制御部 41 目標値発生部 42 駆動制御部 43 アクチュエータ制御部 44 加速度値発生部 45 データテーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波モータと、該超音波モータとの摩擦
    駆動により可動する可動体と、該可動体の位置を検出す
    る位置検出手段と、該位置検出手段からの位置情報と予
    め格納してある上記可動体の移動プロファイルに基づく
    基準位置情報との偏差を基に演算し、上記超音波モータ
    へ駆動指令信号を出力する駆動制御部と、上記超音波モ
    ータを上記可動体に押圧させるアクチュエータと、上記
    可動体の移動プロファイルに基づく基準位置情報より算
    出される加減速時の加速度の絶対値に対応して上記アク
    チュエータを駆動させ、上記超音波モータの可動体への
    押圧力を調整するアクチュエータ制御部とを有する案内
    装置であって、上記加減速時の加速度の絶対値の増減に
    伴って上記超音波モータの可動体への押圧力を増減させ
    るように上記アクチュエータを駆動させるようにしたこ
    とを特徴とする超音波モータを可動体の駆動源とする案
    内装置。
  2. 【請求項2】上記アクチュエータ制御部には上記可動体
    の加減速時の加速度の絶対値と上記アクチュエータの駆
    動量との関係を示すデータテーブルを格納してあり、該
    データテーブルに基づいて上記アクチュエータを駆動さ
    せるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の超音
    波モータを可動体の駆動源とする案内装置。
  3. 【請求項3】上記アクチュエータ制御部に格納してある
    可動体の加減速時の加速度の絶対値とアクチュエータの
    駆動量が比例関係にあることを特徴とする請求項2に記
    載の超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置。
  4. 【請求項4】上記アクチュエータ制御部に格納するデー
    タテーブルが以下の(1)(2)の手順によって決定さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の超音波モー
    タを可動体の駆動源とする案内装置。 (1)アクチュエータの変位量をそれぞれ異ならせて超
    音波モータを駆動させた時の可動体の最大加速度を測定
    する。 (2)上記(1)の測定結果に基づいて可動体の最大加
    速度とアクチュエータの変位量との関係を決定し、デー
    タテーブルに格納する。
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