JPH11124653A - 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法 - Google Patents

窒化処理用鋼およびその窒化処理方法

Info

Publication number
JPH11124653A
JPH11124653A JP28837997A JP28837997A JPH11124653A JP H11124653 A JPH11124653 A JP H11124653A JP 28837997 A JP28837997 A JP 28837997A JP 28837997 A JP28837997 A JP 28837997A JP H11124653 A JPH11124653 A JP H11124653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
nitriding
steel
hardness
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28837997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3400934B2 (ja
Inventor
Satoshi Ando
聡 安藤
Tatsuo Fukuzumi
達夫 福住
Kenzo Kitano
憲三 北野
Naohisa Shimada
直久 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Hoxan Inc
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Steel Muroran Inc
Original Assignee
Daido Hoxan Inc
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Steel Muroran Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Hoxan Inc, Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Steel Muroran Inc filed Critical Daido Hoxan Inc
Priority to JP28837997A priority Critical patent/JP3400934B2/ja
Publication of JPH11124653A publication Critical patent/JPH11124653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3400934B2 publication Critical patent/JP3400934B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化処理時には同時に芯部も浸炭処理材並み
に硬くなり、また窒化層の表層を構成する脆性で剥離し
やすい化合物層の生成も抑制される窒化処理用鋼とその
窒化処理方法を提供する。 【解決手段】 本発明の窒化処理用鋼は、C:0.05
〜0.15重量%,Si:0.50重量%以下,Mn:
1.00重量%以下,Cr:1.00〜2.00重量%,
Mo:0.90〜1.50重量%,Al:0.010〜0.
100重量%,N:0.0070〜0.0200重量%、
更に、Ni:1.00重量%以下,V:0.10〜0.3
0重量%,Ti:0.10重量%以下,Nb:0.030
重量%以下の1種または2種以上を含有し、残部がFe
と不可避的不純物から成る析出硬化型鋼であって、温度
500〜600℃のガス窒化処理により芯部のビッカー
ス硬さ(HV)がガス窒化処理前の硬さに比べて30以
上高くなる性質を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化処理用鋼とその
窒化処理方法に関し、更に詳しくは、窒化処理を行った
ときに、表面には厚い硬化層が形成されると同時に芯部
は浸炭処理材の場合とほぼ同等の硬さになり、歯車用の
素材として有用な窒化処理用鋼とそれを窒化する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯車用の鋼材としては、Cr鋼,
Cr−Mo鋼,Ni−Cr−Mo鋼などの機械構造用合
金鋼が一般に用いられ、この鋼材を切削加工して所定の
寸法形状をした歯車が製造される。そして、切削加工が
終了した歯車に対しては、通常、温度850〜900℃
で8〜10時間の浸炭焼入れを行ったのち焼戻すことが
行われている。このような浸炭焼入れにより、歯車の表
面には浸炭層が形成されて高硬度になるとともに、芯部
もビッカース硬さ(HV)で280以上になり、全体と
して、歯車の強度が向上するからである。
【0003】しかしながら、この浸炭焼入れの場合は、
鋼をオーステナイト領域から急冷してマルテンサイト変
態させるため、体積膨張が起こる。そしてこの体積膨張
は一般に不均一に起こるため歯車の歯形精度の低下が起
こりやすく、歯車の噛合い騒音の問題を引き起こすこと
が多い。一方、機械加工終了後の鋼材製品に対する表面
硬化法としては、上記した浸炭焼入れの外に、従来から
窒化処理が知られており、現に歯車に対しても適用され
ている。
【0004】この窒化処理には、窒化深度が大きくなる
例えばJIS G4202のような窒化鋼に対し、NH
3の分解を利用するガス窒化処理や、青化塩を用いる塩
浴窒化処理(タフトライド処理)が一般に行われてい
る。いずれにおいても、発生期のNを鋼材の表面から芯
部に向けて拡散・浸透せしめ、当該鋼材の表面に所望す
る厚みの窒化層を形成し、表面硬化を実現する方法であ
る。
【0005】この窒化処理を例えば歯車に適用した場
合、上記窒化処理が行われる温度は、通常、570℃前
後であり、A1変態点以下の温度であるため、前記した
浸炭焼入れ時におけるような鋼の相変態は起こらないの
で、処理前後における例えば歯車の歯形精度の低下は起
こらず、噛合い騒音の解消にとっては有用であるといえ
る。
【0006】しかしながら、歯車、とりわけ自動車のト
ランスミッション用歯車に窒化処理を行った場合には、
次のような問題がある。まず第1の問題は、形成される
窒化層に関係する問題である。例えばガス窒化処理の場
合、次のようにして窒化層が形成されていく。まず、5
70℃前後に温度管理された窒化炉内に鋼材を配置し、
ここにNH3を導入する。窒化の初期段階において、導
入されたNH3は、鋼材の表面で、次式:NH3→3H+
Nで示される接触分解反応を起こして発生期のNを生成
し、この発生期のNが鋼材表面に窒化物の核を生成す
る。
【0007】このとき、炉内雰囲気は、未分解の残留N
3と分解反応によって生成したH2との混合雰囲気とな
る。そしてその後、炉内における残留NH3の濃度を2
0体積%以上、通常30〜40体積%に保持しながらガ
ス窒化処理が進められる。一方、前記した窒化物の核は
Nを吸収してγ’−Fe4Nになり、更にε−Fex
(ただし、x=2〜3)に成長していき、当該鋼材表面
には高窒素濃度の多孔質な化合物層が形成される。した
がって、この化合物層では、Nが過飽和状態で蓄積され
た状態にある。なお、この化合物層は窒化処理の進行に
伴いその厚みが漸次増大していく。
【0008】そして、Nは上記多孔質な化合物層を透過
して鋼材の芯部の方へ拡散・浸透していき、鋼材に含有
されている例えばCr,V,Alのような窒化物形成元
素との間で安定な窒化物を生成して硬化層を形成してい
く。なお、上記硬化層の形成速度は一般に鋼材本体への
Nの拡散速度で律速され、その厚み(d)と処理時間
(t)との間には、次式:d2=kt(kは定数)で示
される2乗則の成立することが知られている。
【0009】このようなことから、窒化処理の終了時点
にあっては、鋼材表面に形成された窒化層は、表層が前
記した多孔質な高窒素濃度の化合物層であり、その下
に、鋼材の窒化物形成元素との間で生成した窒化物から
成る高硬度の硬化層が位置する2層構造になっている。
その場合、化合物層直下に隣接して位置する硬化層の部
分では、Nが過飽和に蓄積された状態になっている。
【0010】しかしながら、この窒化層において、上記
化合物層はその靭性が低く、わずかな応力を受けても破
損し、硬化層から剥離しやすいという性質を備えてい
る。そのため、処理後の歯車をトランスミッションに組
み込んだ場合、トランスミッションの運転中に異物にな
って当該トランスミッションの機能に悪影響を及した
り、また剥離個所が起点となって歯車の割れなどが起こ
ることもある。
【0011】また、この化合物層は多孔質層であるた
め、その比表面積は鋼材本体に比べて飛躍的に大きくな
っていて、供給されるNを多量に吸収しながら芯部に向
かって成長していく。したがって、窒化処理の過程で供
給されるNは、本来形成すべき高硬度な硬化層の形成に
有効利用されることなくこの化合物層で消費されること
になる。そのため、鋼材本体への有効なNの拡散・浸透
量は減少し、形成される硬化層の厚みは薄くなる。すな
わち、窒化深度が浅くなるという傾向が現れてくる。
【0012】このように、歯車への窒化処理は、処理前
後における歯車の変形を引き起こさないとはいえ、窒化
層の表面には上記化合物層が形成されることにより、異
物の発生や硬化層の厚みが薄くなるという問題がある。
そのため、歯車の窒化処理に関しては、この化合物層の
生成を極力抑制することが要求され、例えば自動車のト
ランスミッション用歯車の場合には、化合物層の厚みを
10μm以下に抑制できる窒化処理が強く望まれてい
る。
【0013】なお、上記した化合物層の厚みを薄くする
ためには、従来、次のような方法が行われている。すな
わち、窒化処理過程における残留NH3濃度を20体積
%以上に保持し続けるのではなく、窒化処理の開始から
ある時間経過後に、残留NH 3濃度を10体積%以下に
低減し、その低濃度NH3雰囲気下で窒化処理を継続す
るという2段階窒化方法である。
【0014】この方法によれば、化合物層の経時的な成
長を抑制することは可能である。しかしながら、残留N
3濃度が低いため、発生期のN生成量が少なく、目的
とする硬化層の厚みも薄くなってしまうという問題があ
る。第2の問題は、通常の窒化鋼においては、上記した
ように硬化層の厚みが薄くなるということと相俟って、
鋼材の芯部の硬度が高くならず、芯部の硬さがHV28
0以上である浸炭処理材に比べてその強度特性が劣ると
いうことである。例えば、窒化処理材の曲げ疲労強度や
ピッチング疲労強度は浸炭処理材よりも約50%程度低
い。そのため、窒化処理した歯車を、浸炭処理した歯車
の代替品として使用するには難がある。
【0015】このような問題は、HVが280前後の鋼
を素材として用いれば解決することはできる。しかしな
がら、歯車を窒化処理する場合、その窒化処理の前段
で、素材の切削加工が行われることを考えると、高硬度
の素材を選定することは、その切削加工が困難となり、
結局、歯車の製造コストを高めることになる。このよう
なことから、例えば歯車の窒化処理用の素材としては、
窒化処理前にあっては切削加工が容易に行えるような硬
さを有し、しかし、窒化処理後にあってはその芯部の硬
さが浸炭処理材の硬さとほぼ同等になるような材料が要
求されることになる。
【0016】第3の問題は、例えばトランスミッション
用歯車の窒化処理の場合、それに要する処理時間は全体
の生産性や処理コストの関係で最長でも4時間程度とい
う制限を受けることになる。しかしながら、この程度の
処理時間では、必ずしも充分に満足のいく厚みの硬化層
の形成は難しい。勿論、処理時間を長くすれば、硬化層
の厚みも厚くすることはできる。
【0017】したがって、トランスミッション用歯車の
窒化処理を考えた場合、例えば最大でも4時間という制
約された処理時間内において、可能な限り厚い硬化層を
形成することができる鋼材とその窒化処理方法の開発が
要求されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は歯車の窒化処
理に関する上記した問題を解決し、まず、窒化処理前に
あっては良好は切削加工性を備えており、例えば4時間
という制約時間内の窒化処理であっても、厚い硬化層を
形成することができると同時に化合物層は従来に比べて
非常に薄くなり、また芯部の硬さも浸炭処理材の硬さと
ほぼ同等になる窒化処理用鋼とその窒化処理方法の提供
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明者らは次のような考察を進めた。まず、
化合物層の生成抑制に関しては前記した2段階窒化方法
の有効性に着目し、以下のような考察を加えた。この2
段階窒化処理において、窒化の途中で雰囲気内の残留N
3濃度を低くすると、Nポテンシャルは低下して鋼材
表面へのNの拡散・浸透が抑制される。その結果、硬化
層の形成速度は、それまでは高い残留NH3濃度の雰囲
気を前提として成立していた前記2乗則から残留NH3
濃度が低い場合の2乗則へと偏奇しはじめ、当該硬化層
の形成速度は著しく減少する。そして、残留NH3濃度
を低くしてから上記2乗則の偏奇が発現するまでの間に
はある時間差が存在し、この時間差は、窒化の初期段階
で鋼材に拡散したN濃度が高ければ高いほど大きくな
る。
【0020】したがって、窒化の初期段階で雰囲気の残
留NH3濃度を高めることにより鋼材表面へのN浸透量
を増加せしめておき、次に残留NH3濃度が低い状態に
切り換えると、化合物層の成長は抑制されるとともに、
表層の化合物層および硬化層の上部に高濃度で蓄積され
ていたNは鋼材本体の方に熱拡散していき、硬化層の形
成に寄与することになる。このようなことから、2段階
窒化処理方法の場合には、化合物層の厚みが薄くなるも
のと考えられる。
【0021】その場合、N生成量または残留NH3濃度
が一定であるとすれば、鋼材方面におけるN浸透量は、
当該鋼材表面が活性であればあるほど、また鋼材とNま
たはNH3との接触面積が大きければ大きいほど増加す
ることになる。本発明者らは2段階窒化処理に関する上
記考察に基づき、窒化の初期段階で鋼材表面におけるN
濃度を高めることにより、硬化層は厚く、しかも化合物
層の生成を抑制することができる後述のガス窒化処理方
法を開発するに至った。また、本発明者らは、後述する
組成の析出硬化型鋼を開発することにより、上記したガ
ス窒化処理と同時に析出硬化が進み、その結果、芯部の
硬さも浸炭処理材の硬さとほぼ同等になる窒化処理用鋼
も開発するに至った。
【0022】すなわち、本発明の窒化処理用鋼は、C:
0.05〜0.15重量%,Si:0.50重量%以下,
Mn:1.00重量%以下,Cr:1.00〜2.00重
量%,Mo:0.90〜1.50重量%,Al:0.01
0〜0.100重量%,N:0.0070〜0.0200
重量%、更に、Ni:1.00重量%以下,V:0.10
〜0.30重量%,Ti:0.10重量%以下,Nb:
0.030重量%以下の1種または2種以上を含有し、
残部がFeと不可避的不純物から成る析出硬化型鋼であ
って、温度500〜600℃のガス窒化処理により芯部
のビッカース硬さ(HV)がガス窒化処理前の硬さに比
べて30以上高くなる性質を備えていることを特徴と
し、好ましくは、更に、S:0.005〜0.100重量
%,Pb:0.03〜0.35重量%,Ca:0.001
0〜0.0100重量%,Te:0.001〜0.100
重量%,Zr:0.01〜0.20重量%の1種または2
種以上が含有されることにより切削性の向上が企てられ
ている鋼である。
【0023】また、本発明は、上記した組成の鋼に仕上
げ温度900〜1000℃で熱間圧延または熱間鍛造を
行ったのち空冷することによりフェライトとベイナイト
のミクロ組織を形成し、少なくとも芯部のHV硬さを2
50以下にし、ついで、温度500〜600℃でガス窒
化処理を行うことにより、前記窒化処理用鋼の表面に窒
化物から成る硬化層を形成すると同時に芯部のHV硬さ
を前記ガス窒化処理前の硬さよりも30以上高めること
を特徴とする窒化処理用鋼の窒化処理方法、好ましく
は、前記ガス窒化処理が、温度300〜450℃の含フ
ッ素雰囲気中で前記窒化処理用鋼の表面活性化処理を行
い、ついで、雰囲気を含アンモニア雰囲気に切り換え
て、残留アンモニア濃度を50〜70体積%に保持した
状態で温度500〜600℃にまで昇温し、その後、残
留アンモニア濃度を5〜20体積%に保持して窒化を進
める処理である窒化処理用鋼の窒化処理方法が提供され
る。
【0024】
【発明の実施の形態】まず、本発明の窒化処理用鋼につ
いて説明する。この鋼は上記した組成を有する析出硬化
型鋼である。上記組成において、Cは鋼の強度を確保す
るために必要な基本成分であると同時に、窒化処理時に
Cr,Mo,Vなどと炭化物を生成して窒化処理後にお
ける芯部の硬さを高めるための成分である。Cの含有量
が多いほど鋼の強度は向上するが、含有量が0.15重
量%を超えると鋼が硬くなりすぎて切削加工性が悪くな
る。また、含有量が0.05重量%より少なくなると、
窒化処理時における炭化物の析出量が減少して、芯部の
硬さ不足を招く。このようなことから、Cの含有量は
0.05〜0.15重量%に設定される。
【0025】Siは脱酸剤として機能し、0.15重量
%以上の添加量で充分であるが、0.5重量%より多く
なると、鋼の靭性や加工性を阻害するようになるので、
含有量は0.5重量%以下に設定される。Mnは、鋼の
溶製時における脱酸作用に資するとともに、鋼の硬さを
高め、強度を確保するために必要であり、またベイナイ
ト組織の生成に必要な成分である。しかしながら、含有
量が1.00重量%を超えると、鋼が硬くなりすぎて加
工性の低下や靭性低下を招くので、その含有量は1.0
0重量%以下に設定される。
【0026】Crは、窒化処理時に、鋼の表面に高硬度
の窒化物から成る硬化層を形成すると同時に、芯部では
Cと炭化物を形成して芯部の硬さを高めるための成分で
あり、その含有量は1.00〜2.00重量%に設定され
る。1.00重量%未満の場合は、炭化物の生成量が少
なく、芯部の硬さを高めることができず、また、2.0
0重量%を超えると、硬化層の厚みが薄くなる傾向が発
現し、経済的にも不利になるからである。
【0027】Moは、窒化処理時にCと炭化物を形成し
て芯部の硬さを直接高めるための成分であり、その含有
量は0.90〜1.50重量%に設定される。0.90重
量%未満の場合は上記効果が得られず、また1.5重量
%より多く配合しても上記効果は飽和に達して、特に高
価なMoを配合することになるからである。Alは、脱
酸剤として機能すると同時に、窒化処理時に窒化物を形
成して鋼材表面の硬さ向上に資する成分であり、その含
有量は0.010〜0.100重量%に設定される。0.
010重量%未満の場合は充分な脱酸効果が得られず、
また0.100重量%を超えると加工性の低下や靭性低
下を招くからである。
【0028】Nは、溶鋼の凝固時にAlと結合してAl
Nを形成することにより結晶粒を微細化して靭性の向上
に資する成分であり、含有量は0.0070〜0.020
0重量%に設定される。0.0070重量%未満の場
合、上記した効果が得られず、また0.0200重量%
を超えると、凝固時にブローホールやピンホールが発生
するようになるからである。
【0029】Niは、鋼の靭性向上に資する成分である
が、高価であり、あまり多量に配合すると経済的に不利
であるため、その含有量は1.00重量%以下に設定さ
れる。Vは、Moの場合と同様に窒化処理時に炭化物を
生成して芯部の硬さを高めると同時に、硬化層の深さを
確保し、鋼材表面の硬さを確保するための成分であり、
その含有量は0.10〜0.30重量%に設定される。
0.10重量%未満の場合は上記効果が得られず、また
0.30重量%を超えると鋼の靭性低下を招くとともに
高価なVの浪費になるからである。
【0030】Tiは、この鋼を熱間鍛造して中間製品を
製造するときに、鍛造品における結晶粒を微細化して靭
性を高める効果を発揮する成分である。しかし、あまり
多量に配合すると、大きく硬質な非金属介在物を生成し
て鋼の加工性低下や靭性低下を招くので、その含有量が
0.10重量%以下に設定される。NbもTiと同じ効
果を発揮する成分である。しかし、含有量が0.030
重量%を超えてもその効果は飽和し、徒に高価なNbを
配合することになるので、その含有量は0.030重量
%以下に設定される。
【0031】上記したNi,V,Ti,Nbはそれぞれ
単独で含有されていてもよいが、適宜に選定した2種以
上が含有されていてもよい。本発明の窒化処理用鋼は上
記した組成を必須とするが、更に、S,Pb,Ca,T
e,Zrの1種または2種以上を配合して鋼の被削性を
高めることもできる。
【0032】しかしながら、これらの成分をあまり多量
に配合すると、鋼の靭性低下を招くようになるので、S
の場合は0.005〜0.100重量%、Pbの場合は
0.03〜0.35重量%、Caの場合は0.0010〜
0.0100重量%、Teの場合は0.001〜0.10
0重量%、Zrの場合は0.01〜0.20重量%にそれ
ぞれの含有量が設定される。
【0033】本発明の窒化処理用鋼は、温度1580〜
1700℃で上記した組成の合金鋼を溶製し、その溶湯
を鋳造して製造することができる。そして、この鋼は、
後述する熱間加工を行うことにより芯部の硬さはHV2
50以下となり、円滑な切削加工が可能な状態にするこ
とができ、その後、後述の窒化処理を行うことにより表
面に良好な硬化層が形成されると同時に、芯部の硬度が
窒化処理前に比べてHVで30以上高くなって浸炭処理
材と同等の特性を発揮するという性質を備えている。
【0034】次に、上記した窒化処理用鋼のうち、Cの
含有量が0.05〜0.10重量%の鋼を選定し、仕上げ
温度900〜1000℃で熱間圧延または熱間鍛造を行
ったのち10〜30℃/分の条件で空冷する。その結
果、得られる鋼の組織は、軟質なフェライトとベイナイ
トを主体とした組織になり、その硬さはHV250以下
となり、良好な切削加工性を備えたものになる。
【0035】ここで、上記熱間加工時の仕上げ温度を9
00℃よりも低くすると、熱間加工性が悪くなって割れ
や欠陥が発生し始め、また仕上げ温度を1000℃より
も高くすると、オーステナイト結晶粒が大きくなり窒化
処理後の部品寸法ならびに機械的性質、とりわけ衝撃特
性に不均一性が増すなどの問題が生ずるので、仕上げ温
度は900〜1000℃の範囲に設定することが必要で
ある。
【0036】また、空冷の条件については格別限定され
るものではなく、上記仕上げ温度で熱間加工された鋼を
大気中で自然冷却すればよい。そのときの冷却速度は、
通常、10〜30℃/分程度になる。このようにして調
質された鋼を所望する形状に切削加工したのち、次に、
ガス窒化処理が行われる。
【0037】すなわち、温度500〜600℃のガス窒
化処理が行われる。具体的には、窒化炉内に鋼をセット
し、ここにNH3を導入して炉温を500〜600℃に
まで昇温したのち、その温度に保持する。このときの残
留NH3濃度は5〜20体積%となるようにすればよ
い。このときの温度が500℃よりも低くなると、NH
3の接触分解反応が充分に進行しないためN生成量は減
少して硬化層の形成速度は非常に遅くなるとともに、炭
化物は析出しないので芯部の硬度も高くならず、また6
00℃よりも高くなると、化合物層の厚みを薄くするこ
とが困難になるとともに、生成した炭化物が固溶してそ
れの析出硬化に基づく芯部の硬さ向上が実現しなくなっ
てしまう。
【0038】その結果、鋼の表面には硬質の窒化層が形
成されると同時に、上記温度域で前記含有量のCr,M
o,Vの炭化物が析出して鋼の硬化が進み、芯部の硬さ
はガス窒化処理前に比べてHVで30以上高くなる。そ
の場合、前記したように、窒化層の表層には高窒素濃度
の化合物層が形成されるので、この化合物層の厚みを薄
くするために、本発明では次のような処置を施すことが
好ましい。
【0039】すなわち、窒化炉内に鋼をセットしたの
ち、まず、炉内にN2とNF3の混合ガスなどを導入して
炉内を含フッ素雰囲気にして温度を300〜450℃に
保持する。このとき、活性なフッ素により、鋼の表面を
被覆する酸化膜や各種の吸着膜は除去され、また、切削
加工の過程で表面に付着したS,P,Siなどがフッ素
によって除去されて、当該鋼の表面は活性化する。すな
わち、Nの浸透にとっての不活性点は除去されるので、
鋼の表面は窒化物の核を生成しやすい状態になる。
【0040】このとき、処理温度を300℃よりも低く
すると、上記した鋼材表面の活性化は充分に進行せず、
また450℃より高くすると、鋼材表面の活性化は良好
に進むが、他方では炉体や使用治具などの損傷が激しく
なるという問題が起こってくるので、処理温度は300
〜450℃、好ましくは300〜400℃に設定され
る。
【0041】ついで、炉内雰囲気をNH3雰囲気に切り
換えて、同時に炉内温度を500〜600℃にまで昇温
する。しかしながら、昇温の初期段階では鋼の表面温度
も低いのでそこにおけるNH3の接触分解反応は緩徐で
あり、N生成量も少ない。そこで、残留NH3濃度を5
0〜95体積%と非常に高濃度に保持した状態で上記昇
温を行うことにより、発生期のN濃度を高める処置が採
られる。
【0042】鋼の表面は、前記フッ素活性化処理によっ
て活性化しているので、その表面へのN浸透量は増加
し、厚い硬化層が短時間のうちに形成される。むろん、
このときにも表層には高窒素濃度の化合物層が成長す
る。そして、炉内温度が500〜600℃にまで昇温し
た時点で、残留NH3濃度を5〜20体積%に低め、そ
の状態で窒化を進める。
【0043】残留NH3濃度が激減したことにより、硬
化層の形成速度はそれまでの2乗則から偏奇して著しく
遅くなり、同時に化合物層に過飽和状態で蓄積していた
Nは鋼本体の方に熱拡散して硬化層の形成に関与し、同
時に化合物層の更なる成長は抑制されて相対的に薄くな
ることになる。このようにして、大きなN浸透量により
厚い硬化層が窒化の初期段階で形成され、また化合物層
の過飽和なNは鋼の芯部の方に熱拡散し、その表層は事
実上成長が停止した薄い化合物層になる。
【0044】このように、本発明の窒化処理方法によれ
ば、鋼の表面に、脆性な化合物層が薄く、硬化層は厚く
なっている窒化層を形成することができ、同時に、鋼と
しては上記窒化処理時の温度で時効硬化する析出硬化型
鋼を用いているので、窒化処理後における芯部の硬さも
高くなる。
【0045】
【実施例】
1.芯部の硬さ変化 表1,表2で示した各種組成の合金鋼を溶製したのち鋳
造して、直径130mm,長さ230mmのインゴットを製
造した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】ついで、各インゴットを1250℃以上の
温度で熱間鍛造して直径30mmとし、これを10〜20
℃/分の冷却速度で冷却したのち直径25mmの試験片に
した。その後、この試験片を窒化炉にセットし、温度5
70℃,残留NH3濃度40体積%の条件を保持して4
時間のガス窒化処理を行った。得られた窒化品の中心部
のHV硬さを測定し、その結果を表3に示した。
【0049】
【表3】
【0050】表3から明らかなように、本発明の組成を
有する鋼は、いずれも、窒化処理により芯部の硬さが窒
化処理前に比べてHV硬さが30以上高くなっている。 2.熱間加工の影響 表4で示した組成の合金鋼を溶製したのち鋳造して、直
径130mm,長さ230mmのインゴットを製造した。
【0051】これらのインゴットを1250℃に加熱
し、鍛錬比18,仕上げ温度1000℃の熱間鍛造を行
い、その後、室温まで空冷した。得られた鍛造品の中心
部のHV硬さを測定し、その結果を表4に示した。つい
で、各鍛造品を窒化炉にセットし、温度570℃,残留
NH3濃度40体積%の条件を保持して4時間のガス窒
化処理を行った。得られた窒化品の中心部のHV硬さを
測定し、その結果を表4に示した。
【0052】
【表4】
【0053】表4から次のことが明らかである。 (1)本発明鋼は、例示した条件の熱間鍛造を行うことに
より、芯部の硬さをHV250以下にすることができ、
切削加工が可能となる。 (2)そして、その鍛造品に例示した条件のガス窒化処理
を行うことにより、芯部のHVを30以上高めることが
できる。
【0054】3.フッ化活性化処理の影響 前記した条件の熱間鍛造を行い、得られた鍛造品に次の
ようなガス窒化処理を行った。 処理1:鍛造品を窒化炉内にセットし、ここに10%N
3と90%N2から成る混合ガスを導入して炉温を34
0℃で0.5時間保持した。
【0055】ついで、炉内雰囲気をNH3雰囲気に切り
換えて、残留NH3濃度を85体積%に保持しながら炉
温を1.0時間かけて570℃にまで昇温したのち、残
留NH3濃度を8体積%に低減して4時間その状態を保
持した。 処理2(2段階窒化処理):鍛造品を窒化炉にセットし
てNH3を導入し、炉温520℃において残留NH3濃度
30体積%で1時間の窒化処理を行い、ついで、炉温5
70℃において残留NH3濃度8体積%で3時間の窒化
処理を行った。
【0056】処理3:鍛造品を窒化炉にセットしてNH
3を導入し、炉温570℃において残留NH3濃度40体
積%で4時間の窒化処理を行った。 処理4(従来のガス窒化処理):鍛造品を窒化炉にセッ
トしてNH3を導入し、炉温570℃において残留NH3
濃度20体積%で4時間の窒化処理を行った。
【0057】各窒化処理によって得られた材料につき、
下記の仕様で化合物層の厚み(μm)と硬化層の厚みを
測定した。 化合物層の厚みの測定:各材料をベークライト樹脂に埋
め込み、エメリペーパ#100および0.3μmのアル
ミ粉末でバフ研磨を行ったのちピクリン酸アルコールで
腐食し、ついで、光学顕微鏡(倍率600倍)で写真撮
影して化合物層の厚みを測定。
【0058】硬化層の厚みの測定:荷重200gをかけ
てマイクロビッカース硬度計で表面から断面の硬度を測
定していき、芯部の硬度より10%大きい硬度の位置ま
での深さを測定。 以上の結果を表5に示した。
【0059】
【表5】
【0060】表5から明らかなように、ガス窒化処理に
先立ち、鋼表面に含フッ素雰囲気中で熱処理を行うと、
硬化層の厚みが確保された状態で脆性な化合物層の厚み
を大幅に薄くすることができる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の鋼は、温度500〜600℃で時効硬化する析出硬化
型鋼であるので、ガス窒化処理時に、相変態を起こすこ
となく、表面硬化すると同時に芯部のHVも30以上高
くなる。請求項2の鋼は、更に快削元素を含有している
ので、切削性が優れたものになっている。
【0062】請求項3によれば、ガス窒化処理に先立つ
熱間加工により、鋼の硬さをHV250以下にして切削
加工性を付与することができる。そしてガス窒化処理後
にあっては、芯部の硬さをHVで30以上高めることが
できる。そして請求項4のガス窒化処理によれば、窒化
層の表層に位置する脆性で剥離しやすい化合物層の生成
を大幅に低減することができる。
【0063】このように、本発明の窒化処理用鋼とその
窒化処理方法は、芯部も高硬度で全体として高強度の窒
化歯車を提供することができ、とりわけ自動車のトラン
スミッション用歯車の製造にとってその工業的価値は極
めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福住 達夫 北海道室蘭市仲町12番地 三菱製鋼室蘭特 殊鋼株式会社室蘭製作所内 (72)発明者 北野 憲三 兵庫県尼崎市中浜町1番8号 大同ほくさ ん株式会社尼崎工場内 (72)発明者 嶋田 直久 兵庫県尼崎市中浜町1番8号 大同ほくさ ん株式会社尼崎工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.05〜0.15重量%,Si:
    0.50重量%以下,Mn:1.00重量%以下,Cr:
    1.00〜2.00重量%,Mo:0.90〜1.50重量
    %,Al:0.010〜0.100重量%,N:0.00
    70〜0.0200重量%、更に、Ni:1.00重量%
    以下,V:0.10〜0.30重量%,Ti:0.10重
    量%以下,Nb:0.030重量%以下の1種または2
    種以上を含有し、残部がFeと不可避的不純物から成る
    析出硬化型鋼であって、温度500〜600℃のガス窒
    化処理により芯部のビッカース硬さ(HV)がガス窒化
    処理前の硬さに比べて30以上高くなる性質を備えてい
    ることを特徴とする窒化処理用鋼。
  2. 【請求項2】 更に、S:0.005〜0.100重量
    %,Pb:0.03〜0.35重量%,Ca:0.001
    0〜0.0100重量%,Te:0.001〜0.100
    重量%,Zr:0.01〜0.20重量%の1種または2
    種以上が含有されている請求項1の窒化処理用鋼。
  3. 【請求項3】 C:0.05〜0.15重量%,Si:
    0.50重量%以下,Mn:1.00重量%以下,Cr:
    1.00〜2.00重量%,Mo:0.90〜1.50重量
    %,Al:0.010〜0.100重量%,N:0.00
    70〜0.0200重量%、更に、Ni:1.00重量%
    以下,V:0.10〜0.30重量%,Ti:0.10重
    量%以下,Nb:0.030重量%以下の1種または2
    種以上を含有し、残部がFeと不可避的不純物から成る
    鋼に仕上げ温度900〜1000℃で熱間圧延または熱
    間鍛造を行ったのち空冷することによりフェライトとベ
    イナイトのミクロ組織を形成し、少なくとも芯部のビッ
    カース硬さを250以下にし、ついで、温度500〜6
    00℃でガス窒化処理を行うことにより、前記窒化処理
    用鋼の表面に窒化物から成る硬化層を形成すると同時に
    芯部のビッカース硬さ(HV)を前記ガス窒化処理前の
    硬さよりも30以上高めることを特徴とする窒化処理用
    鋼の窒化処理方法。
  4. 【請求項4】 前記ガス窒化処理が、温度300〜45
    0℃の含フッ素雰囲気中で前記窒化処理用鋼の表面活性
    化処理を行い、ついで、雰囲気を含アンモニア雰囲気に
    切り換えて、残留アンモニア濃度を50〜95体積%に
    保持した状態で温度500〜600℃にまで昇温し、そ
    の後、残留アンモニア濃度を5〜20体積%に保持して
    窒化を進める処理である請求項3の窒化処理用鋼の窒化
    処理方法。
  5. 【請求項5】 前記鋼には、更に、S:0.005〜0.
    100重量%,Pb:0.03〜0.35重量%,Ca:
    0.0010〜0.0100重量%,Te:0.001〜
    0.100重量%,Zr:0.01〜0.20重量%の1
    種または2種以上が含有されている請求項4の窒化処理
    用鋼の窒化処理方法。
JP28837997A 1997-10-21 1997-10-21 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法 Expired - Fee Related JP3400934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28837997A JP3400934B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28837997A JP3400934B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11124653A true JPH11124653A (ja) 1999-05-11
JP3400934B2 JP3400934B2 (ja) 2003-04-28

Family

ID=17729447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28837997A Expired - Fee Related JP3400934B2 (ja) 1997-10-21 1997-10-21 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3400934B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003328109A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Nissan Motor Co Ltd マルエージング鋼の窒化処理方法およびその方法によって窒化処理されたベルト式無段変速機用のベルト
JP2004183099A (ja) * 2002-11-20 2004-07-02 Chuo Spring Co Ltd 弁ばねの製造方法
JP2006291310A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Daido Steel Co Ltd クランクシャフト及びその製造方法
JP2006328457A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Sumitomo Metal Ind Ltd 軟窒化用鋼及び軟窒化部品
JP2009030134A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Sumitomo Metal Ind Ltd 窒化歯車用粗形品および窒化歯車
JP2011235318A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Daido Steel Co Ltd ダイカスト金型の表面処理方法
WO2012053541A1 (ja) * 2010-10-20 2012-04-26 住友金属工業株式会社 冷鍛窒化用鋼、冷鍛窒化用鋼材および冷鍛窒化部品
WO2015136917A1 (ja) * 2014-03-13 2015-09-17 新日鐵住金株式会社 窒化処理方法、及び、窒化部品の製造方法
CN104946991A (zh) * 2015-05-14 2015-09-30 机械科学研究院浙江分院有限公司 一种高温快速渗碳汽车用齿轮钢
JP2015175009A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 新日鐵住金株式会社 低合金鋼のガス軟窒化処理方法
JP2016023353A (ja) * 2014-07-23 2016-02-08 日立建機株式会社 摺動構造及びその製造方法
WO2016159235A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 Dowaサーモテック株式会社 鋼部材の窒化処理方法
WO2017043609A1 (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法
WO2017043594A1 (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003328109A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Nissan Motor Co Ltd マルエージング鋼の窒化処理方法およびその方法によって窒化処理されたベルト式無段変速機用のベルト
JP2004183099A (ja) * 2002-11-20 2004-07-02 Chuo Spring Co Ltd 弁ばねの製造方法
JP4615208B2 (ja) * 2002-11-20 2011-01-19 中央発條株式会社 弁ばねの製造方法
JP2006291310A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Daido Steel Co Ltd クランクシャフト及びその製造方法
JP2006328457A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Sumitomo Metal Ind Ltd 軟窒化用鋼及び軟窒化部品
JP4526440B2 (ja) * 2005-05-25 2010-08-18 住友金属工業株式会社 軟窒化用鋼及び軟窒化部品
JP2009030134A (ja) * 2007-07-30 2009-02-12 Sumitomo Metal Ind Ltd 窒化歯車用粗形品および窒化歯車
JP2011235318A (ja) * 2010-05-11 2011-11-24 Daido Steel Co Ltd ダイカスト金型の表面処理方法
US9994944B2 (en) 2010-10-20 2018-06-12 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Steel for cold forging/nitriding, steel material for cold forging/nitriding, and cold-forged/nitrided component
WO2012053541A1 (ja) * 2010-10-20 2012-04-26 住友金属工業株式会社 冷鍛窒化用鋼、冷鍛窒化用鋼材および冷鍛窒化部品
JP2012087361A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 冷鍛窒化用鋼、冷鍛窒化用鋼材および冷鍛窒化部品
JPWO2015136917A1 (ja) * 2014-03-13 2017-04-06 新日鐵住金株式会社 窒化処理方法、及び、窒化部品の製造方法
WO2015136917A1 (ja) * 2014-03-13 2015-09-17 新日鐵住金株式会社 窒化処理方法、及び、窒化部品の製造方法
US10094014B2 (en) * 2014-03-13 2018-10-09 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Nitriding method and nitrided part production method
JP2015175009A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 新日鐵住金株式会社 低合金鋼のガス軟窒化処理方法
CN105874094A (zh) * 2014-03-13 2016-08-17 新日铁住金株式会社 氮化处理方法和氮化部件的制造方法
US20170016107A1 (en) * 2014-03-13 2017-01-19 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Nitriding method and nitrided part production method
EP3118346A4 (en) * 2014-03-13 2017-11-22 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Nitriding method, and nitrided component manufacturing method
JP2016023353A (ja) * 2014-07-23 2016-02-08 日立建機株式会社 摺動構造及びその製造方法
JP2016194111A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 Dowaサーモテック株式会社 鋼部材の窒化処理方法
WO2016159235A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 Dowaサーモテック株式会社 鋼部材の窒化処理方法
US11359271B2 (en) 2015-03-31 2022-06-14 Dowa Thermotech Co., Ltd. Nitriding treatment method of steel member
CN107429377A (zh) * 2015-03-31 2017-12-01 同和热处理技术株式会社 钢部件的氮化处理方法
CN104946991A (zh) * 2015-05-14 2015-09-30 机械科学研究院浙江分院有限公司 一种高温快速渗碳汽车用齿轮钢
JPWO2017043594A1 (ja) * 2015-09-08 2018-06-28 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法
EP3360984A4 (en) * 2015-09-08 2019-01-23 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation NITRIDE STEEL COMPONENT AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
CN107923028A (zh) * 2015-09-08 2018-04-17 新日铁住金株式会社 氮化处理钢部件及其制造方法
CN107849679A (zh) * 2015-09-08 2018-03-27 新日铁住金株式会社 氮化处理钢部件及其制造方法
WO2017043594A1 (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法
JPWO2017043609A1 (ja) * 2015-09-08 2018-07-05 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法
KR20180019685A (ko) * 2015-09-08 2018-02-26 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 질화 처리 강 부품 및 그의 제조 방법
KR20180037004A (ko) * 2015-09-08 2018-04-10 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 질화 처리 강 부품 및 그의 제조 방법
EP3348664A4 (en) * 2015-09-08 2019-01-23 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation NITRIDE STEEL COMPONENT AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
CN107923028B (zh) * 2015-09-08 2020-01-24 日本制铁株式会社 氮化处理钢部件及其制造方法
US10731242B2 (en) 2015-09-08 2020-08-04 Nippon Steel Corporation Nitrided steel part and method of production of same
CN107849679B (zh) * 2015-09-08 2020-09-08 日本制铁株式会社 氮化处理钢部件及其制造方法
US10837096B2 (en) 2015-09-08 2020-11-17 Nippon Steel Corporation Nitrided steel part and method of production of same
WO2017043609A1 (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 新日鐵住金株式会社 窒化処理鋼部品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3400934B2 (ja) 2003-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5099276B1 (ja) 面疲労強度に優れたガス浸炭鋼部品、ガス浸炭用鋼材およびガス浸炭鋼部品の製造方法
JP4688727B2 (ja) 浸炭部品およびその製造方法
JP4729135B2 (ja) 窒化用鋼及び窒化処理部品
JPH05148535A (ja) 熱処理歪が少なく曲げ疲労強度の優れた表面硬化部品の製造方法
JP3400934B2 (ja) 窒化処理用鋼およびその窒化処理方法
JP2019167630A (ja) マルテンサイト系ステンレス鋼部材
JP2009068057A (ja) 軟窒化処理用鋼板およびその製造方法
JP2009249700A (ja) 曲げ疲労強度に優れた鋼部品、及びその製造方法
JP2019218582A (ja) 機械部品
JP3792341B2 (ja) 冷間鍛造性及び耐ピッチング性に優れた軟窒化用鋼
JP2020180313A (ja) 高硬度部材及びその製造方法
JP2549039B2 (ja) 歪の小さい高強度歯車の浸炭窒化熱処理方法
JP5477248B2 (ja) 被削性に優れた窒化用鋼及び窒化処理部品
JP5614330B2 (ja) 軟窒化処理用鋼板およびその製造方法
JP3606200B2 (ja) クロム系ステンレス鋼箔およびその製造方法
JP2549038B2 (ja) 歪の小さい高強度歯車の浸炭熱処理方法およびその歯車
JP2011137214A (ja) 差動歯車およびその製造方法
JP7323791B2 (ja) 浸炭歯車用鋼、浸炭歯車及び浸炭歯車の製造方法
JPH10147814A (ja) 熱処理歪みの少ない肌焼鋼製品の製法
JPH07286257A (ja) 冷間鍛造成及び疲労特性に優れた窒化鋼部材の製造方法
JP3623313B2 (ja) 浸炭歯車部品
JP5582296B2 (ja) 鉄系材料およびその製造方法
JP6477614B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品ならびにこれらの製造方法
JPWO2020144830A1 (ja) 機械部品及び機械部品の製造方法
JP2020117789A (ja) 自動車変速機用リングギアおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030205

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080221

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100221

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120221

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees