JPH11122496A - カラーファクシミリ装置 - Google Patents

カラーファクシミリ装置

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JPH11122496A
JPH11122496A JP29635097A JP29635097A JPH11122496A JP H11122496 A JPH11122496 A JP H11122496A JP 29635097 A JP29635097 A JP 29635097A JP 29635097 A JP29635097 A JP 29635097A JP H11122496 A JPH11122496 A JP H11122496A
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color
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JP29635097A
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Makoto Kizawa
誠 木沢
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Panasonic System Networks Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質の劣化を招くことなく送信データ量
を減少するとともに、通信時間を短縮してメモリ不足発
生を回避すること。 【解決手段】 カラーデータを符号化する多値JPEG
符号化手段106及び2値JBIG符号化手段108と
を有し、送信先が特定の記録方式の受信機である場合に
は、色補正部119で読取ったカラーデータを記録手段
の特性に応じた補正値で補正して2値化した後にJBI
G符号化手段108で符号化して送信する一方、送信先
が特定の記録方式の受信機でない場合には、読取ったカ
ラーデータを多値の状態でJPEG符号化手段106で
符号化して送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー原稿を送信
可能なカラーファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー原稿の送信は、カラー光学
系で読み取ったカラー画情報を、読取デバイスに応じた
色補正をした後、JPEG(Joint Photog
raphic Experts Group)方式によ
り多値圧縮して送信するのが一般的である。この場合、
受信機側では、受信したJPEGデータを展開して記録
方式に応じた色補正、ガンマ補正をした後に、誤差拡散
処理等の補正を行い2値データとして印字出力すること
となる。このJPEG方式は、符号化のアルゴリズムに
離散コサイン変換を使用しており、圧縮パラメータを調
整して画質と引換えに圧縮率を変化させることができる
ため、JPEG圧縮したカラーデータをファクシミリ通
信することも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、JPEG方式
により圧縮されたカラーデータをファクシミリ送信する
ためには符号化の際に圧縮率を上げる必要があるが、J
PEGでは圧縮率を上げると画質の劣化を招くため、こ
れにも自ずと限界がある。よって、カラーデータをJP
EG方式で圧縮しても膨大なデータ量であるため、送受
信時間が膨大になるのみならず、送信機側・受信機側双
方のメモリ容量を圧迫することとなる。特に、カラーデ
ータを受信する受信機側のメモリがオーバーフローする
場合には、データの内容が失われる可能性もあるという
問題がある。
【0004】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、カラーデータの処理に適宜JBIG(J
oint Bi−level Image Exper
tsGroup)符号化を利用することにより、画質の
劣化を招くことなく送信データ量を減少するとともに、
通信時間を短縮してメモリ不足発生を回避できるカラー
ファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成を採る。
【0006】請求項1記載の発明は、読み取ったカラー
データを符号化する多値JPEG符号化手段及び2値J
BIG符号化手段と、送信先が特定の記録方式の受信機
である場合に読取ったカラーデータを記録手段の特性に
応じた補正値で補正して2値化した後に前記JBIG符
号化手段で符号化して送信する一方、送信先が特定の記
録方式の受信機でない場合に読取ったカラーデータを多
値の状態で前記JPEG符号化手段で符号化して送信す
る送信制御手段と、を具備する構成とした。
【0007】この構成により、予め記録方式が送信機と
同一であることが判明している場合には、送信機側で記
録用の補正処理をおこなった上でJBIG圧縮して送信
することによりJPEG画像の送信に比してデータ量が
格段に少なくなるため、通信速度が向上し、送信機側・
受信機側ともメモリのオーバーフロー等の事態を回避で
きる。更に、受信機側において、データの補正処理が不
要となるため、受信から印字出力までの処理時間の短縮
化を図りうる。また、画質についても、送信機の読取光
学系と完全に合致したパラメータで記録系の色補正を行
った上で送信を行う一方、受信機側では色補正を行わな
いようにしたため、受信機での色再現性は送信機で原稿
コピーを行った状態と同等のものが得られる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、読み取った
カラーデータを符号化する多値JPEG符号化手段及び
2値JBIG符号化手段と、受信した画情報を転送する
転送制御手段と、転送先が特定の記録方式の受信機であ
る場合に受信したJPEG符号化された圧縮データを一
旦展開し記録手段の特性に応じた補正値で補正して2値
化した後に前記JBIG符号化手段で再度符号化し直し
て送信する符号変換手段と、を具備する構成とした。
【0009】この構成により、転送先の受信機がその中
継機と同一の記録方式を採用している場合には、中継機
側で記録用の各種補正処理を施した上JBIG圧縮をし
て転送することにより、送信時間の短縮、転送先装置の
データ処理速度の向上及びメモリの有効利用等が図ら
れ、しかも、画質の劣化のない良好な画質の受信画が得
られる。
【0010】請求項1又は請求項2における送信先又は
転送先が特定の記録方式の受信機であるか否かの判断
は、請求項3記載の発明のように、送信先が自社機であ
り、かつ、同一の記録方式の機種であるか否かにより、
通信手順上で行う方法を採ってもよいし、請求項4記載
の発明のように、予めメモリに登録した受信機の識別番
号又は電話番号等に従って判断する方法を採ってもよ
い。
【0011】また、請求項5記載の発明は、読み取った
カラーデータを符号化する多値JPEG符号化手段及び
2値JBIG符号化手段と、送信先が予め登録された特
定の受信機である場合に読取ったカラーデータを記録手
段の特性に応じた補正値で補正して2値化した後に前記
JBIG符号化手段で符号化する一方、送信先が前記特
定の受信機でない場合に読取ったカラーデータを多値の
状態で前記JPEG符号化手段で符号化してメモリに蓄
積する符号化制御手段と、符号化データのメモリへの蓄
積完了後に送信先へ発呼し通信手順上で送信先の記録方
式を判別する通信制御手段と、前記判別の結果、送信先
が予め登録された特定の受信機と同種の記録方式であれ
ば、前記メモリに蓄積されたJPEG符号化データを一
旦展開し記録手段の特性に応じた補正値で補正して2値
化した後に前記JBIG符号化手段で再度符号化し直し
て送信する符号化変換手段と、を具備する構成とした。
【0012】この構成により、本来JPEG圧縮データ
を送信すべき相手に対する送信時間には一切影響を与え
ずに、自社機同士の送受信の時間を最大限短縮すること
ができる。
【0013】また、請求項6記載の発明は、カラーデー
タを符号化する多値JPEG符号化手段及び2値JBI
G符号化手段と、記録手段が正常動作可能か否かを検出
する検出手段と、この検出手段が記録手段の異常を検出
した場合に、受信したJPEG符号化された圧縮データ
を一旦展開し記録手段の特性に応じた補正値で補正して
2値化した後に前記JBIG符号化手段で再度符号化し
直して蓄積する符号変換手段と、を具備する構成とし
た。
【0014】この構成により、受信したJPEGデータ
をJBIGで圧縮し直して蓄積することにより、データ
サイズを小さくできるため、メモリの有効利用を図るこ
とができ、しかも、画質劣化のない良好な画質の受信画
が得られる。
【0015】また、請求項7記載の発明は、読み取った
カラーデータがフルカラーか否かを判別する判別手段
と、前記カラーデータを符号化する多値JPEG符号化
手段及び2値JBIG符号化手段と、前記カラーデータ
がフルカラーである場合には、読取ったカラーデータを
直接前記JPEG符号化手段で符号化して送信する一
方、前記カラーデータがフルカラーでない場合には、読
取ったカラーデータを記録手段の特性に応じた補正値で
補正して2値化した後に前記JBIG符号化手段で符号
化して送信する送信制御手段と、を具備する構成とし
た。
【0016】この構成により、データの種類に応じてデ
ータ量を少なくし、データ処理速度を最大限向上させる
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態によ
るカラーファクシミリ装置について、図面を用いて説明
する。
【0018】第1図は、本発明のカラーファクシミリ装
置の概略構成を示すブロック図である。カラーファクシ
ミリ装置は、概略、以下のように構成される。
【0019】カラー光学系101は、カラー原稿をRG
B成分に色分解して読取るカラー読取部と、通常の白黒
2値で読取るモノクロ読取部とを有し、各々読み取った
データをA/D変換部102、シェーデング補正部10
3をで処理した後に色補正部104に入力する。
【0020】色補正部104は、読取デバイスがCCD
かCISかにより読み取ったRGBデータの比率の補正
を行うものである。また、経時変化により変動する光源
の光量の補正もこの色変換部104で行う。その際に使
用する補正データは、予め色補正データメモリ105に
格納されている。
【0021】多値画像符号復号化部106は、多値のカ
ラー画像をJPEG方式又はJBIG方式で符号・復号
を行う。多値画情報メモリ107は、多値画像の符号・
復号処理のために用いられる非圧縮データのラインメモ
リーである。
【0022】この多値画像符号復号化部106は、カラ
ー光学系101から読み取ったカラーデータをJPEG
圧縮するとともに、一旦JPEG圧縮したデータを、通
信相手の記録方式や送信データの内容等に応じて、再度
JBIG圧縮データに変換する処理を行う。その具体的
動作は、後述する。
【0023】また、2値画像符号復号化部108は、カ
ラーの2値画像をJBIG圧縮するとともに、白黒2値
の画像をJBIG、MR、MMR等のの符号復号方式で
符号・復号を行う。2値画情報メモリ109は、白黒2
値画像の符号・復号処理のために用いられる非圧縮デー
タのラインメモリーである。JBIG符号化方式には多
値圧縮方式並びに2値圧縮方式の2方式が存在するが、
本発明においては多値圧縮方式にはJPEG方式を採用
し、2値圧縮方式にはJBIG方式を採用するものと
し、以下注釈のないJBIG方式とは2値データをJB
IG方式にて圧縮を行うことを意味する。
【0024】色変換部110は、読取系と記録系との色
空間を変換する手段であり、RGB成分とCIELab
との相互の色空間変換を実行するRGB/CIELab
変換部111と、CIELabとYCbCr成分との相
互の色空間変換を実行するYCbCr/CIELab変
換部112とから構成される。
【0025】ファクシミリ通信はCIELabデータに
より行われるため、RGB/CIELab変換部111
が、読取系のRGB色空間と通信系のCIELab色空
間との変換を行うことにより、データの互換が可能にな
る。また、JPEGデータは、インターネット上ではY
CbCr色空間で扱われるため、本カラーファクシミリ
装置がインターネットを経由して受信したデータを処理
する場合を想定して、YCbCr/CIELab変換部
112を設けられている。
【0026】尚、ここで、CIELab、YCbCrと
は、CIE(国際照明学会)で定めた、明度と色度とで
表現される標準色空間の一つである。
【0027】変倍処理回路113は、画像の解像度変換
処理、拡大縮小処理等を行う回路である。
【0028】画像メモリ114は、読取データ又は受信
データを圧縮した状態で格納するメモリであり、記録用
メモリ115は、圧縮データを復元した状態の記録用デ
ータを格納するメモリである。この記録用メモリ115
に格納されたデータは、記録制御部116の制御により
記録ヘッド117で記録される。記録ヘッド117で
は、インクジェット方式やレーザー記録方式のような記
録方式に応じて、CMYK4色のカラーインクやカラー
トナーを使用して記録が行われる。そして、これらのカ
ラー記録材料の残量は残量センサ118でモニタされて
いる。
【0029】また、色補正部119は、記録用メモリ1
15に格納されているカラーデータの記録に際して、記
録方式がインクジェットかレーザー記録かによって、C
MYKデータの比率の補正を行う。補正処理後のカラー
データは、ガンマ補正部120でガンマ補正され、誤差
拡散処理部121で誤差拡散処理される。この色補正部
119は、読取系の色補正部104に対応した補正値を
格納しており、光学系の経年変化に対応してキャリブレ
ーションが行われ、常に適正な値を維持するようになっ
ている。
【0030】CMYK変換部122では、この誤差拡散
処理後のデータを記録系のCMYK色空間に変換する処
理を行う。記録用メモリ115には、RGB/CIEL
ab変換部111と又はYCbCr/CIELab変換
部112により色空間変換処理された後のデータが格納
されているので、このCMYK変換部122での変換
は、CIELab/CMYK色変換のみを行えばよい。
【0031】尚、回線制御部123は、外部端末とデー
タ送受信のための回線制御を行い、操作パネル124
は、本カラーファクシミリ装置の各種動作の指示を行
う。そして、CPU125は、上記の装置全体を制御す
る。また、適宜ワークメモリ126は、色補正部11
9、ガンマ補正部120、誤差拡散処理部121、CM
YK変換部122が使用する作業用のメモリである。
【0032】以上のように構成されたカラーファクシミ
リ装置の各動作について、図2を参照して、具体的に説
明する。図2は、通常のカラー原稿を読み取って圧縮処
理の後に送信するダイレクト送信の手順を示すフロー図
である。
【0033】ステップ(以下ST)200〜ST204
では、送信原稿をスキャナにセットして送信相手宛先を
入力し、相手先にダイヤル発呼する。さらに、相手機か
らの応答があるか否かを判断し、応答がなければ手順を
終了するが、応答があれば、原稿の読取を開始する(S
T204)。
【0034】ST205、ST206では、相手機が自
社機が否かを判断し、自社機であれば、更に、その相手
機が送信機と同一の記録方式を採用する機種であるかど
うかを判別する。これは、フェーズBの非順標準手順を
示すNSFフィールド上に適当なフラグを立てることに
より、行えばよい。相手機が送信機と同一の記録方式を
採用する機種であれば、更に、以下の処理を行う。
【0035】ST207〜ST209では、読み取った
画像データをA/D変換処理し、シェーディング補正を
行い、色補正部104で、読取用デバイスの種類、例え
ば、CCDの読取特性に応じた色補正データを色補正デ
ータメモリ105から読み出して補正処理を施す。
【0036】ST210〜ST213では、記録系の色
空間を想定して色補正を行う。つまり、色補正部119
で受信機の記録方式に適合した記録用の色補正処理を行
い、ガンマ補正部120でガンマ補正を行い、誤差拡散
部121で誤差拡散処理を行い、記録用の2値化処理を
行い、その2値データを一旦2値画情報メモリ109に
格納する。
【0037】既に説明したように、JPEG方式は画質
と引き換えに圧縮率を高める結果になるため、JPEG
方式によりファクシミリ通信に実用できる程度のデータ
量まで画像の圧縮を行うと、画質が著しく劣化する場合
が生ずる。これに対して、読み取ったカラーデータを2
値化してJBIG圧縮処理すれば、適当なサイズのカラ
ー圧縮データを得ることができる。その圧縮データを受
信機側で記録デバイスの特性に応じた色補正及びガンマ
補正を行って記録出力すれば、画質を劣化させることも
ないともいえる。
【0038】ところが、記録系の色補正部とガンマ処理
部とは、その装置の記録系にて忠実に色が再現できるよ
う、その装置の読取光学系の色特性に対応して補正パラ
メータが設定されており、装置それぞれに固有の値をと
る。更には、読取光学系の経年変化等により補正特性が
ずれるのを防止するため、その記録系の色補正部とガン
マ補正部の補正パラメータは、適宜キャリブレーション
処理を行うことにより、常にその装置の読取系から記録
系に至る間での色特性に適合した値に維持されるように
なっている。従って、記録部の色補正は装置毎に異なる
ものであるため、送信機で読み取ったデータを受信機で
色補正すると、データの再現性が劣化することとなる。
【0039】上述のように、本発明が、送信機側で記録
系の色補正とガンマ補正処理を行った後に送信を行い、
受信機側で記録系の色補正を行わないようにした理由は
以上の点にある。このような処理により、受信機側で
は、送信機の読取処理系と記録処理系との双方を利用し
てコピーを行ったのと略同等の画質の記録出力を、得る
ことができる。ここで説明したダイレクト送信処理以外
の以下に説明する処理においても、同様の理由で予め送
信機側で記録系の色補正処理を行うこととした。
【0040】ST214、ST215では、その2値デ
ータを2値画像符号復号化部108でJBIG符号化
し、その符号化データを画情報メモリ114に転送した
後に送信処理する。一方、受信機側では、この送信処理
によってカラーJBIGデータを受信した場合には、記
録の前に記録系の色補正処理等を行うことなく受信デー
タを出力する。
【0041】以上一連の処理により、読み取った送信デ
ータを、送信機側で記録用の色補正処理を実行した上
で、JBIGにより符号化して送信するダイレクト送信
が完了する。
【0042】一方、受信機側が自社機ではない場合、及
び、自社機であっても記録方式が異なる機種である場
合、つまり送信機側がインクジェット記録で受信機側が
レーザー記録である場合等には、JBIGではなくJP
EGで圧縮処理する必要がある。
【0043】ST216〜ST220では、このJPE
G圧縮を行う。受信機側が自社機ではない場合、及び、
自社機であっても記録方式が異なる機種である場合に
は、読み取った画像データをA/D変換処理し、シェー
ディング補正を行い、色補正部104で、読取用デバイ
スの読取特性に応じた色補正データを色補正データメモ
リ105から読み出して補正処理を施す。更に、色変換
部111で、RGBデータからCIELabデータへの
色空間の変換処理を実行した上で、JPEG圧縮処理を
行う。その後、ST215で、このJPEG圧縮データ
を送信処理する。
【0044】このように、カラー送信を行う場合であっ
ても、受信機の記録方式が送信機と異なる場合又は不明
な場合には、そのデータを受信した受信機側で自機の記
録方式に応じてデータ処理を行い得るJPEC圧縮画像
を送信する一方、受信機の記録方式が送信機と同じこと
が明らかな場合には、本来受信機側で行う記録用の各種
補正処理を予め送信機側で行った後にJBIG圧縮画像
を送信するようにした。
【0045】この処理により、予め記録方式が送信機と
同一であることが判明している場合には、送信機側で記
録用の色補正処理をおこなった上でJBIG圧縮して送
信する一方、受信機側では記録用色補正処理を行わず出
力するため、画質の劣化のない良好な受信画が得られる
とともに、JPEG画像の送信に比してデータ量が格段
に少なくなるため、通信速度が向上し、送信機側・受信
機側ともメモリのオーバーフロー等の事態を回避でき
る。更に、受信機側において、データの補正処理が不要
となるため、受信から印字出力までの処理時間の短縮化
を図りうる。
【0046】次に、本発明のカラーファクシミリ装置に
おいて、メモリ送信を行う場合の動作について、図3の
フロー図に沿って説明する。基本的な処理は、先の図2
のフローと同様であるが、図3では読み取ったデータを
一旦メモリに蓄積して送信する点で、図2の処理とは異
なる。
【0047】ST300〜ST314では、送信原稿を
スキャナにセットして送信相手宛先を入力し、相手先に
ダイヤル発呼する。さらに、相手機からの応答があるか
否かを判断し、応答がなければ手順を終了するが、応答
があれば、原稿の読取を開始する。
【0048】次いで、相手機が送信機と同一の記録方式
を採用する機種であれば、読み取った画像データをA/
D変換処理し、シェーディング補正を行い、色補正部1
04で、読取用デバイスの読取特性に応じた色補正処理
を施す。
【0049】ST306における相手機が送信機と同一
の記録方式を採用する機種かどうかの判定は、その装置
の記録方式が送信機と同一か否かを過去の通信結果から
判別し記憶しておき、入力された送信先の電話番号によ
り、その同一性を判断するようにする。
【0050】更に、色補正部119で受信機の記録方式
に適合した記録用の色補正処理を行い、ガンマ補正部1
20でガンマ補正を行い、誤差拡散部121で誤差拡散
処理を行い、記録用の2値化処理を行い、その2値デー
タを一旦2値画情報メモリ109に格納し、その2値デ
ータを2値画像符号復号化部108でJBIG符号化
し、その符号化データを画情報メモリ114に転送した
後に送信処理する。以上一連の処理は、前述のダイレク
ト送信の場合と同様である。
【0051】ST315、ST316では、このJBI
G圧縮されたカラーデータを一旦画情報メモリ115に
蓄積した後に、メモリ送信処理を実行する。
【0052】一方、ST306で、相手機が送信機と同
一の記録方式を採用する機種でない場合には、以下の処
理を行う。
【0053】ST317〜ST319では、読み取った
画像データをA/D変換処理し、シェーディング補正を
行い、色補正部104で、読取用デバイスの読取特性に
応じた色補正処理を施す。
【0054】ST320〜ST321では、色変換部1
11で、RGBデータからCIELabデータへの色空
間の変換処理を実行した上で、JPEG圧縮処理を行
う。
【0055】ST322〜ST323では、JPEG圧
縮データを画情報メモリ114に転送するとともに、送
信先に発呼する。
【0056】ST324〜ST326では、回線確立後
の受信機側からの応答信号を検出し、相手機が自社機が
否かを判断し、自社機であれば、更に、その相手機が送
信機と同一の記録方式を採用する機種であるかどうかを
判別する。この判別方法は、ダイレクト送信の場合と同
様でよい。
【0057】ST327では、受信機側が自社機でない
場合、送信機側と同一の記録方式でない場合には、JP
EG圧縮した画像をそのままメモリ送信して処理を終了
する。受信機側では、受信データを復元して、自機の記
録方式に適合した色補正・ガンマ補正処理等を行った後
に記録出力を行う。
【0058】一方、相手機が自社機あって送信機と同一
の記録方式を採用する機種である場合には、ST328
で、モード変更処理を行う。
【0059】このモード変更処理について、図4に示す
フロー図に沿って説明する。
【0060】ST400、ST401では、JPEG圧
縮データを画情報メモリ114から読み出して一旦復号
化する。
【0061】ST402〜ST407は、この復号デー
タに対して記録用色補正処理、ガンマ補正処理、誤差拡
散処理、記録用2値化処理、を順次行った後に、JBI
G圧縮処理を行い、JBIG圧縮データを再度画情報メ
モリ114に格納する。
【0062】ST408、ST409では、JBIG圧
縮データの蓄積後に不要となったJPEG圧縮データを
画情報メモリ114から削除し、その後、JBIG圧縮
データの送信処理を行う。
【0063】このように、メモリ送信を行う場合に、受
信機の記録方式が送信機と同一であることが予め判別で
きない場合には、とりあえずJPEGデータでの送信を
前提に処理を行い、通信手順上で受信機の記録方式が送
信機と同一であることが判明した時点で、JBIGによ
り圧縮し直し更に記録系の色補正処理を行った上で送信
することにより、本来JPEG圧縮データを送信すべき
相手に対する送信時間には一切影響を与えずに、自社機
同士の送受信の時間を最大限短縮することができる。
【0064】勿論、方法としては、自社機相互間の通信
速度の短縮を最優先に設計することも可能であるが、他
社機への送信、記録方式が異なる自社機へ送信を行う確
率が高いことからすれば、本発明の処理が効率的である
といえる。
【0065】次に、本発明のカラーファクシミリ装置に
おいて、代行受信又は中継転送等のようなメモリ受信を
する場合の動作を、図5のフロー図に沿って説明する。
【0066】ST500〜ST505では、着信検出の
後にその着呼が、中継同報依頼か、親展蓄積依頼かをチ
ェックし、更に、受信記録紙があるか、記録材料がある
か、その他記録不可能な要因があるか否か、を順次確認
する。
【0067】ST506では、ST501でその着呼が
中継依頼であれば、同報先が送信機と同一の記録方式を
採用する機種であるか否かを確認し、受信機の記録方式
が異なる場合には、ST507で受信したデータを一旦
メモリに蓄積して処理を終了する。尚、ここでの中継依
頼は、中継転送、中継同報のいずれでもよい。
【0068】一方、ST508〜ST513では、ST
501〜ST502での判定がいずれもNOであり、か
つ、ST503〜ST505での判定がすべてYESで
ある場合、つまり、着呼が通常のメモリ受信であって記
録可能な状態である場合には、JPEG圧縮データを展
開復号化し、この復号データに対して記録用色補正処
理、ガンマ補正処理、誤差拡散処理、記録用2値化処
理、を順次行った後に、その受信データを記録出力す
る。
【0069】他方、ST501〜ST505での判定の
いずれかが上記の条件を満たさない場合には、つまり、
着呼が中継依頼であるが転送先が送信機と同一記録方式
を採る場合や親展通信である場合、及び、何らかの障害
があり記録出力できない場合には、以下の処理を実行す
る。
【0070】ST514〜ST520では、画情報メモ
リ114で受信蓄積されたJPEG圧縮データを読み出
して一旦復号化し、この復号データに対して記録用色補
正処理、ガンマ補正処理、誤差拡散処理、記録用2値化
処理、を順次行った後に、JBIG圧縮処理を行い、J
BIG圧縮データを再度画情報メモリ114に格納す
る。
【0071】ST521〜ST523では、そのJBI
G圧縮データが中継依頼データか否かを判定し、中継依
頼データでない場合は、記録が可能となるまでそのJB
IG圧縮データを画情報メモリ114に格納しておく。
逆に、それが中継依頼データである場合には、転送宛先
にJBIGデータを送信して一連の処理を終了する。
【0072】このように、記録方式が異なる送信機から
JPEGデータを受信したとき、又は、記録部の異常で
印字出力できないときに、JBIGで圧縮し直して蓄積
することにより、データサイズを小さくできるため、メ
モリの有効利用を図り得る。
【0073】また、転送先の受信機がその中継機と同一
の記録方式を採用している場合には、中継機側で記録用
の各種補正処理を施した上で転送することにより、画質
劣化を回避しつつも、送信時間の短縮、転送先装置のデ
ータ処理速度の向上及びメモリの有効利用等を図り得
る。
【0074】次に、本発明のカラーファクシミリ装置に
おいて、読み取るカラー原稿の種類に応じて、圧縮方法
を変える場合の動作を、図6のフロー図に沿って説明す
る。ST600〜ST602では、原稿読取モードが選
択され、原稿の読取が開始され、その原稿がフルカラー
モードか否かが判断される。原稿がフルカラーモードの
場合には、ST603以下の処理を実行し、原稿がフル
カラーモードでない場合には、ST608以下の処理を
実行する。原稿がフルカラーモードでない場合とは、2
色、8色、あるいは複数色等、ビジネスカラートなどと
呼ばれているものである。尚、この判定処理は、オペレ
ータが操作パネルにより指定したモードに従って行うよ
うにしてもよいし、指定色補正部104の処理データの
色分布を検査する等の方法によっておこなってもよい。
【0075】後者のように自動判別を行う場合の判定処
理は、例えば、以下のように行う。つまり、8色カラー
の場合は読み取られたR,G,Bの出力値は本来中間的
データは存在せず、0または最上位の値を示し、それら
の値の組み合わせによって8色のカラーが表現されるた
め、各色の出力値が0または最上位の値をとれば、8色
カラーであり、その中間値をとった場合には、フルカラ
ーと判定すればよい。
【0076】ST603〜ST608では、読み取った
画像データをA/D変換処理し、シェーディング補正を
行い、色補正部104で、読取用デバイスの読取特性に
応じた色補正データを色補正データメモリ105から読
み出して補正処理を施す。更に、色変換部111で、R
GBデータからCIELabデータへの色空間の変換処
理を実行した上で、JPEG圧縮処理を行い、その後、
このJPEG圧縮データを送信処理する。
【0077】ST609〜ST616では、カラー光学
系101からの読取データをA/D変換処理し、シェー
ディング補正を行い、色補正部104で、読取用デバイ
スの読取特性に応じた色補正処理を施す。更に、色補正
部119で受信機の記録方式に適合した記録用の色補正
処理を行い、ガンマ補正部120でガンマ補正を行い、
誤差拡散部121で誤差拡散処理を行い、記録用の2値
化処理を行った後に、その2値データを一旦2値画情報
メモリ109に格納し、その2値データを2値画像符号
復号化部108でJBIG符号化する。その後、ST6
07で、このJBIG圧縮されたカラーデータの送信処
理を実行する。
【0078】このように、受信機の記録方式が異なる場
合であっても、送信原稿がフルカラーでなければ、受信
機側での画質の劣化は然程問題とならないため、JBI
G圧縮を行って送信することとし、逆に、送信原稿がフ
ルカラーの場合には、JPEG圧縮方式により送信を行
ようにした。これにより、データの種類に応じてデータ
量を少なくし、データ処理速度を最大限向上させること
ができる。JBIGでの送信はJPEGでの送信の場合
よりも画質は落ちるものの、原稿がフルカラーでない場
合には、送信者も画質よりも送信時間等の短縮を優先さ
せていると考えられるので、画質の点では特に問題はな
い。
【0079】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、画質の劣化を招くことなく送信データ量を減
少することにより、通信時間を短縮し、メモリ不足の発
生を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカラーファクシミ
リ装置の概略ブロック図
【図2】上記実施の形態のカラーファクシミリ装置のダ
イレクト送信手順を示すフロー図
【図3】上記実施の形態のカラーファクシミリ装置のメ
モリ送信手順を示すフロー図
【図4】上記実施の形態のカラーファクシミリ装置のモ
ード変更手順を示すフロー図
【図5】上記実施の形態のカラーファクシミリ装置のメ
モリ受信手順を示すフロー図
【図6】上記実施の形態のカラーファクシミリ装置のカ
ラー原稿の種類に応じて圧縮方法を変える場合の手順を
示すフロー図
【符号の説明】
104 色補正部 105 色補正データメモリ 106 多値画像圧縮復号化部 108 2値画像圧縮符号復号化部 119 色補正部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 読み取ったカラーデータを符号化する多
    値JPEG符号化手段及び2値JBIG符号化手段と、
    送信先が特定の記録方式の受信機である場合に読取った
    カラーデータを記録手段の特性に応じた補正値で補正し
    て2値化した後に前記JBIG符号化手段で符号化して
    送信する一方、送信先が特定の記録方式の受信機でない
    場合に読取ったカラーデータを多値の状態で前記JPE
    G符号化手段で符号化して送信する送信制御手段と、を
    具備することを特徴とするカラーファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】 読み取ったカラーデータを符号化する多
    値JPEG符号化手段及び2値JBIG符号化手段と、
    受信した画情報を転送する転送制御手段と、転送先が特
    定の記録方式の受信機である場合に受信したJPEG符
    号化された圧縮データを一旦展開し記録手段の特性に応
    じた補正値で補正して2値化した後に前記JBIG符号
    化手段で再度符号化し直して送信する符号変換手段と、
    を具備することを特徴とするカラーファクシミリ装置。
  3. 【請求項3】 送信先又は転送先が特定の記録方式の受
    信機であるか否かの判断を、送信先が自社機であり、か
    つ、同一の記録方式の機種であるか否かにより、通信手
    順上で行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    のカラーファクシミリ装置。
  4. 【請求項4】 送信先又は転送先が特定の記録方式の受
    信機であるか否かの判断を、予めメモリに登録した受信
    機の識別番号又は電話番号等に従って判断することを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のカラーファクシミ
    リ装置。
  5. 【請求項5】 読み取ったカラーデータを符号化する多
    値JPEG符号化手段及び2値JBIG符号化手段と、
    送信先が予め登録された特定の受信機である場合に読取
    ったカラーデータを記録手段の特性に応じた補正値で補
    正して2値化した後に前記JBIG符号化手段で符号化
    する一方、送信先が前記特定の受信機でない場合に読取
    ったカラーデータを多値の状態で前記JPEG符号化手
    段で符号化してメモリに蓄積する符号化制御手段と、符
    号化データのメモリへの蓄積完了後に送信先へ発呼し通
    信手順上で送信先の記録方式を判別する通信制御手段
    と、前記判別の結果、送信先が予め登録された特定の受
    信機と同種の記録方式であれば、前記メモリに蓄積され
    たJPEG符号化データを一旦展開し記録手段の特性に
    応じた補正値で補正して2値化した後に前記JBIG符
    号化手段で再度符号化し直して送信する符号化変換手段
    と、を具備することを特徴とするカラーファクシミリ装
    置。
  6. 【請求項6】 カラーデータを符号化する多値JPEG
    符号化手段及び2値JBIG符号化手段と、記録手段が
    正常動作可能か否かを検出する検出手段と、この検出手
    段が記録手段の異常を検出した場合に、受信したJPE
    G符号化された圧縮データを一旦展開し記録手段の特性
    に応じた補正値で補正して2値化した後に前記JBIG
    符号化手段で再度符号化し直して蓄積する符号変換手段
    と、を具備することを特徴とするカラーファクシミリ装
    置。
  7. 【請求項7】 読み取ったカラーデータがフルカラーか
    否かを判別する判別手段と、前記カラーデータを符号化
    する多値JPEG符号化手段及び2値JBIG符号化手
    段と、前記カラーデータがフルカラーである場合には、
    読取ったカラーデータを直接前記JPEG符号化手段で
    符号化して送信する一方、前記カラーデータがフルカラ
    ーでない場合には、読取ったカラーデータを記録手段の
    特性に応じた補正値で補正して2値化した後に前記JB
    IG符号化手段で符号化して送信する送信制御手段と、
    を具備することを特徴とするカラーファクシミリ装置。
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