JPH11121176A - 注入形電場発光デバイスとその製造方法 - Google Patents

注入形電場発光デバイスとその製造方法

Info

Publication number
JPH11121176A
JPH11121176A JP9278410A JP27841097A JPH11121176A JP H11121176 A JPH11121176 A JP H11121176A JP 9278410 A JP9278410 A JP 9278410A JP 27841097 A JP27841097 A JP 27841097A JP H11121176 A JPH11121176 A JP H11121176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron
thin film
injection
metal
electroluminescent device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9278410A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kishimoto
良雄 岸本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9278410A priority Critical patent/JPH11121176A/ja
Publication of JPH11121176A publication Critical patent/JPH11121176A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/17Carrier injection layers
    • H10K50/171Electron injection layers

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度バラツキが小さく、長寿命の素子をつく
ること。 【解決手段】 蒸着装置内に、透明電極を形成したガラ
ス基板と、蒸発源の4個の加熱ボートにTPD、Al
q、アルミニウム金属、リチウム金属を入れ、まず、T
PD、Alqを加熱して毎秒0.1nm程度で蒸着し
た。次いでリチウム金属を入れたボートを加熱し、不純
物ガスを除き毎秒0.02nm程度になるように制御し
てAlqとLiとを同時蒸着し厚み約6nmのAlとL
iのキノリノール複核金属錯体の超薄膜6を形成した。
更に2wt%のリチウム含有金属合金薄膜を160nmの
厚みで蒸着した。得たデバイスは、直流電圧5V印加で
2.3mA/cm2の電流が流れ、117cd/m2の均
一性の高い輝度が得られた。100cd/m2での寿命
試験で輝度の半減時間は比較例に比べ、5倍に延びた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ディスプレ
イ、発光ダイオードおよび面発光光源などに用いられる
注入型電場発光デバイスおよびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電場発光デバイス(EL)よりな
るディスプレイパネルは、視認性が高く、表示能力に優
れ、高速応答も可能という特徴を持っている。近年、有
機化合物を構成材料とする注入形電場発光デバイスにつ
いて報告がなされた(例えば、関連論文 アプライド・
フィジックス・レターズ、第51巻913頁1987年
(Applied Physics Letters,51,1987,P.913.)、)。
【0003】この報告でC.W.Tangらは有機発光
層及び電荷輸送層を積層した構造の注入形電場発光デバ
イスを開示している。ここでは発光材料として高い発光
効率と電子輸送を合わせ持つトリス(8ーキノリノー
ル)アルミニウム錯体(以下Alqと略す)を用いて、
優れた注入形電場発光デバイスを得ている。
【0004】また、ジャーナル・オブ・アプライド・フ
ィジックス、第65巻3610頁1989年(Journal o
f Applied Physics,65,1989,p.3610.)には、有機発光層
を形成するAlqにクマリン誘導体やDCM1( Eastma
n Chemicals )等の蛍光色素をドープした素子を作製
し、色素の適切な選択により発光色が変わることを報告
すると共に、発光効率も非ドープに比べ上昇することを
開示している。この研究に続いて多くの研究開発がなさ
れ、新しい機能材料として、蛍光発光性のキレート金属
錯体や電子輸送性有機分子や正孔輸送性有機分子が開発
され検討されている。
【0005】また、注入形電場発光デバイスの電子注入
電極としては、仕事関数の小さいMgーAg、Ca、A
g、Li−Al、Li−Ag、およびAlなどの金属薄
膜電極が、例えば特開昭60−165771号公報や特
開平5−121172号公報などに開示され、蒸着によ
って電極が形成されている。
【0006】また、上記電子注入電極と金属錯体よりな
る有機蛍光体薄膜層との界面の改善として、そこに上記
カソード金属の濃度の連続的に増加する連続層を設けて
素子の寿命特性を改善し安定化する構成が、特開平4−
109589号公報に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし注入形電場発光
デバイスでは、発光効率や発光の均一性をさらに高める
と共に、素子寿命の長期化をさらに図らなければならな
いという課題があった。
【0008】そこで、本発明は上記従来の問題点を解決
するもので、輝度バラツキが小さくかつ素子寿命に優れ
る注入形電場発光デバイスを提供することを第1の目的
としている。
【0009】第2の目的は上記注入形電場発光デバイス
の具体的な製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は正孔注入用透明電極と電子注入用薄
膜電極よりなる一対の電極間に、電子輸送性有機分子と
正孔輸送性有機分子とを有する注入形電場発光デバイス
であって、前記電子輸送性有機分子よりなる電子輸送層
と前記電子注入用薄膜電極との間に、アルカリ金属また
はアルカリ土類金属を電子供与体とする非イオン性有機
金属錯体よりなる厚み20nm以下の界面超薄膜が形成
されてなる注入形電場発光デバイスより構成される。
【0011】これにより、輝度バラツキが小さくかつ素
子寿命に優れる注入形電場発光デバイスが得られる。
【0012】また、第2の目的を達成するために、本発
明は正孔注入用透明電極と電子注入用薄膜電極よりなる
一対の電極間に、電子輸送性有機分子と正孔輸送性有機
分子とを有する注入形電場発光デバイスの製造方法であ
って、前記電子輸送性有機分子として窒素または/及び
硫黄含有化合物で構成した電子輸送層の上に、Ca、M
g、Liのいずれかを含有した金属合金薄膜よりなる前
記電子注入用薄膜電極を形成するに際し、前記電子輸送
層界面上に、蒸着法により前記窒素または/および硫黄
含有化合物と、前記Ca、Mg、Liのいずれかの活性
金属元素とを直接接触反応させ、前記界面に厚み20n
m以下の、窒素または/および硫黄配位金属錯体又はア
ゾメチン金属錯体の界面超薄膜を形成させてなることを
特徴とする注入形電場発光デバイスの製造方法より構成
される。これにより、輝度バラツキが小さくかつ寿命に
優れる素子が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明(請求項1)は、正孔注入
用透明電極と電子注入用薄膜電極よりなる一対の電極間
に、電子輸送性有機分子と正孔輸送性有機分子とを有す
る注入形電場発光デバイスであって、前記電子輸送性有
機分子よりなる電子輸送層と前記電子注入用薄膜電極と
の間に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を電子供
与体とする非イオン性有機金属錯体よりなる厚み20n
m以下の界面超薄膜が形成されてなる注入形電場発光デ
バイスとしたものであり、この界面超薄膜がトンネル効
果によって、電極からの電子の注入を容易にすると共
に、電極界面近傍のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属と上記錯体を形成することによって電極界面をきわめ
て安定にし高性能な電子注入を長期間可能にするという
作用を有する。
【0014】即ち、アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の錯体化により活性な水酸化物の生成を妨げ、強アル
カリ性を和らげて界面の化学的安定性を高めるという作
用をすると考えられる。ここで用いるアルカリ金属とし
ては、リチウムが最も適し、アルカリ土類金属としては
Mg、Caが適している。
【0015】上記のアルカリ金属またはアルカリ土類金
属を電子供与体とする本発明の非イオン性有機金属錯体
は、金属元素と配位子との間に強い結合を持つ錯体では
ないが、例えば専門書である井口洋夫、中田一郎、旗野
昌弘共編「有機半導体」共立出版(1966年)の18
5頁の表6.17に示されている例から錯体を形成する
ことがわかる。これらは低い仕事関数を有する化合物
で、安定な電子注入用薄膜電極の作用をすることが理解
できる。
【0016】上記アルカリ金属またはアルカリ土類金属
を含有した金属合金薄膜のアルカリ金属、アルカリ土類
金属の濃度は、その電子注入性能を決める仕事関数や金
属薄膜の成膜性、および電極金属やその界面の安定性な
どから最適値がある。
【0017】上記の電子輸送性有機分子や正孔輸送性有
機分子には、一般にすでに知られている有機金属系色素
やアミン類などが用いられるが、これらに、例えば、D
PT(diphenyltetracene),BTX(benzotiooxaccen
e)、キナクリドン、ルブレンなどのドーパントを一緒
に加えてさらに効果をあげることも可能である。
【0018】本発明(請求項2)は、上記電子注入用薄
膜電極が、Ca、Mg、Liのいずれかを含有した金属
合金薄膜で、非イオン性有機金属錯体が前記Ca、M
g、Liのいずれかとの、窒素または/および硫黄配位
金属錯体又はアゾメチン金属錯体よりなる構成としたも
ので、非イオン性錯体は電気分解し難いので望ましく、
またデバイスの作製時に電子輸送性有機分子よりなる電
子輸送層の表面近傍で、蒸着されるCa、Mg、Liの
いずれかとの反応によって直接生成できるという特徴が
ある上、この金属錯体層と電子輸送層の配位子である有
機分子が同じ分子であるため、界面障壁ができ難いとい
う優れた作用がある。
【0019】上記窒素または/および硫黄配位金属錯体
とは、窒素または/および硫黄含有化合物を配位子とす
る金属錯体をいい、この窒素含有化合物としてはおもに
複数の芳香環が窒素に結合した芳香族系の第3級ポリア
ミンが用いられる。
【0020】又、窒素含有化合物として含窒素異節環状
化合物も適しており、5員環化合物としてピロール、イ
ミダゾール、トリアゾールなどの各種誘導体(多環誘導
体、置換基付与誘導体など)、6員環化合物としてピリ
ジン、ピリミジン、トリアジンなどの各種誘導体(ナフ
トキノリンのような多環誘導体、置換基付与誘導体な
ど)がある。
【0021】また、このほかにヘテロ元素を含む多くの
芳香族縮合多環化合物が本発明に適しており、具体的に
はカルバゾール類やキノリン類、アクリジン類、フタロ
シアニンなどのポルフリン誘導体、フェナントロリン誘
導体、テトラチオフルバレン類、チオフェン類、ビスマ
レイミド類、シアノキノン類、シアノキノジメタン類な
どがある。
【0022】一方、上記アゾメチン金属錯体とは、アゾ
メチン化合物のアゾメチン結合(−C=N−)にCa、
Mg、Liのいずれかが付加した有機金属錯体で、中で
も芳香族性アゾメチン結合を有する化合物とリチウムと
の錯体が本発明には最も好ましい。このような芳香族ア
ゾメチン化合物には、ピリジン、キノリン、イソキノリ
ン、アクリジンなどの含窒素異節環状化合物がある。
【0023】さらにこれらに置換基を導入した誘導体が
あり、キノリノールなどのオキシ芳香族アゾメチン化合
物もこれに属す。また、上記のような窒素または/およ
び硫黄やアゾメチン構造を導入したクラウンエーテルを
配位子とするクラウンエーテルアルカリ金属錯体なども
これらに属す。
【0024】本発明(請求項3)は、上記電子輸送性有
機分子が、芳香族アゾメチン化合物よりなる構成とした
ものであり、電子輸送性有機分子が安定な芳香族アゾメ
チン化合物よりなるため、界面で好適な錯体を形成でき
る。
【0025】本発明(請求項4)は、上記電子輸送性有
機分子が、蛍光発光性有機金属錯体[M1(D)n]で
あり(Dは窒素又は/及び硫黄含有パイ電子共役性有機
分子よりなる配位子、nは配位数でn≧1)、Ca、M
g、Liのいずれかの金属元素(M2)と複核金属錯体
[(M2)xM1(D)n]構造のアゾメチンリチウム錯体
を形成してなる構成(M1 は両性金属元素で、x>0)
としたものであり、Ca、Mg、Liのいずれかの金属
元素(M2)と電子輸送性を有する蛍光発光性有機金属錯
体とが、電子注入用薄膜電極と電子輸送層との界面に安
定で電子注入性能の高い複核金属錯体を形成し、電子の
注入作用を高めるという作用をする。
【0026】上記複核金属錯体のM1は両性金属元素
で、Al、Zn、B、Si、Snなどに代表される多く
の元素があり、上記のような複核金属錯体を形成し易い
性質を有する。
【0027】本発明(請求項5)は、上記窒素又は/お
よび硫黄含有パイ電子共役性有機分子よりなる配位子D
が、含窒素異節環状化合物よりなる構成としたものであ
り、ピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジンな
どの骨格を有する芳香族アゾメチン化合物やこれらのオ
キシ誘導体(例えばキノリノールなど)などの含窒素異
節環状化合物が本発明に適しており、これらは優れた化
学的安定性、電子的安定性(電子の授受の繰り返し安定
性)を有し、デバイスの輝度の均一性、長寿命の特性を
与えるという作用をする。
【0028】本発明(請求項6)は、上記含窒素異節環
状化合物が、キノリン系、イミダゾール系、トリアゾー
ル系、オキサジアゾール系、オキシキナゾリン系化合物
より選ばれた少なくとも一種を配位子とする有機金属錯
体としたものであり、キノリン系金属錯体は、蛍光発光
性並びに電子的(レドックス的)安定性が高く、最も優
れた具体的材料の一つであり、上記AlqやそのAlを
Beに置き換えたBe(Qn)2など多くの化合物がある
が、配位子のキノリノールは、芳香族性アゾメチン結合
を有し、また正孔輸送性アミン分子と親和性があること
により障壁や界面剥離を生じないという好適な作用を有
する。
【0029】上記キノリン系有機金属錯体がAlqの場
合、AlqはAlを核としキノリノール(Qn)3分子
のエーテル基と窒素を配位子とするキノリノールアルミ
ニウム錯体であり、複核金属錯体[LixAl(Q
n)3]は、Liはむしろアゾメチン結合と配位してア
ゾメチンリチウム結合を形成し、全体として複核金属錯
体を形成する。
【0030】この構造は、Liとアゾメチン結合との相
互作用で、励起状態のAlqの蛍光の量子収率を高める
とともに、化学的安定性を補う働きをすると考えられ
る。
【0031】このAlqには、配位子数の異なるものや
置換基の位置の異なるo,m,pの異性体などがあり、
これらは蛍光波長や安定性に差はあるが、本発明は同様
の作用をする。これらの錯体中の電子の移動は、おそら
く内核の電子移動機構(Inner Sphere electron-exchen
ge mechanizm)で行われるものと推測される。
【0032】しかし、これらの錯体分子が、Excim
erやExciplexを形成して外核(Outer Spher
e)で電子交換して蛍光発光している場合もある。
【0033】本発明に用いられる上記のキノリン系化合
物としては、上記Alqのキノリノール類のほかナフト
キノリン類やキノリン錯体等がある。イミダゾール系化
合物としては、ベンツイミダゾール類やフェニル置換、
ジフェニル置換、ピリジル置換などの芳香族誘導体等が
適している。トリアゾール系化合物としては、同様にベ
ンツトリアゾール類やフェニル置換、ジフェニル置換、
ピリジル置換などの芳香族誘導体等が適しており、これ
らと類似の作用をする類似構造体にトリアジン誘導体が
ある。
【0034】オキサジアゾール系化合物としては、やは
り同様にフェニル置換、ジフェニル置換、ピリジル置換
などの芳香族誘導体等が適している。オキシキナゾリン
系化合物としては、上記キノリン類と同様に多くの誘導
体がある。
【0035】本発明(請求項7)は、上記金属合金薄膜
が、Al合金、Al−Zn合金、Ag合金、Sn合金、
Bi合金、In合金の少なくとも一種としたものであ
り、このように安定で成膜性の優れた金属と合金化する
ことによって優れた電極材料として作用をする。
【0036】本発明(請求項8)は、上記蛍光発光性有
機金属錯体が、LiとAlの有機金属錯体で、電子注入
用薄膜電極が、0.01〜10atomic%のLiを含有し
たAl合金、Sn合金、Bi合金のいずれかとしたもの
であり、電子注入用薄膜電極とその界面の金属錯体超薄
膜層とをいずれも金属成分としてAlとLiのみで構成
できるため、デバイスの寿命を高める上で好適で、高寿
命化に優れた作用をする。
【0037】本発明のデバイスの構成は、基本的には一
対の電極間に、電子輸送性有機分子よりなる電子輸送層
と正孔輸送性有機分子よりなる正孔輸送層と蛍光発光性
有機分子とより構成され、上記のように電子輸送性有機
分子が蛍光発光性を有する場合は有機層二層で構成され
ることが多い。しかし、蛍光発光性分子を別個に加えて
3層構造のデバイスとしてもよく、またドーパントや導
電性高分子層などを加えた素子構成も容易に可能であ
る。
【0038】本発明(請求項9)は、正孔注入用透明電
極と電子注入用薄膜電極よりなる一対の電極間に、電子
輸送性有機分子と正孔輸送性有機分子とを有する注入形
電場発光デバイスの製造方法であって、前記電子輸送性
有機分子として窒素または/および硫黄含有化合物で構
成した電子輸送層の上に、Ca、Mg、Liのいずれか
を含有した金属合金薄膜よりなる前記電子注入用薄膜電
極を形成するに際し、前記電子輸送層界面上に、蒸着法
により前記窒素または/および硫黄含有化合物と、前記
Ca、Mg、Liのいずれかの活性金属元素とを直接接
触反応させ、前記界面に厚み20nm以下の、窒素また
は/および硫黄配位金属錯体又はアゾメチン金属錯体の
界面超薄膜を形成させてなる注入形電場発光デバイスの
製造方法とすることにより、デバイスに優れた化学的安
定性、電子的安定性を与えるという作用をする。
【0039】すなわち、従来デバイス作製時に電子輸送
層とCa、Mg、Liのいずれかを含有した金属合金薄
膜よりなる電子注入用薄膜電極との界面に、Ca、M
g、Liの、窒化物、酸化物および水酸化物などの形成
をなくし、その界面に上記錯体層をうまくつくることに
よって輝度バラツキが小さくかつ素子寿命に優れる素子
が得られる。
【0040】本発明のアルカリ金属の中でリチウムは適
した金属であるが、リチウム金属は融点186℃の非常
に窒素化及び酸化され易い金属で、蒸発源(蒸着ボー
ト)のリチウム金属の表面に窒化リチウムや酸化リチウ
ムや水酸化リチウムが形成される。窒化リチウムLi3
Nは茶褐色の化合物で、溶融Liは容易に窒素中でLi
3Nを形成するし、湿った窒素中でも容易に形成され
る。
【0041】Li3Nはまたイオン伝導体でもあり好まし
くない。この窒化リチウムはAlと反応して、Li3N・
AlN(灰色結晶)を形成する性質がある。また、窒化
リチウムは水と反応して水酸化リチウムを生成し強いア
ルカリ性を示しすため、デバイスの安定性を高めるため
には、これらの有害なリチウム化合物の形成をなくし上
記のような錯体を形成させることによって、デバイスを
安定化でき、極めて高効率の発光が得られるという作用
を有する。
【0042】この製造方法のいくつかの具体的な例を次
に示す。 (1)蒸着ターゲット上の電子輸送性有機分子よりなる
電子輸送層の表面上に、前記電子注入用薄膜電極とし
て、還元性ガスを含有した(真空度10-4torr以下
の高)真空下でCa、Mg、Liのいずれかの蒸発源と
金属蒸発源との同時蒸着によって、Ca、Mg、Liの
いずれかを含有した金属合金薄膜を蒸着する製造方法
で、還元性ガスによって有害なリチウム化合物の形成を
回避でき効率的に錯体形成できる。還元性ガスには水素
が最も適するが、種々の還元作用を有するガスも利用可
能で、これらを真空チャンバー中に少し導入することに
よって達成できる。還元性ガスとしては、種々あるが水
素が望ましい。
【0043】(2)上記(1)と同様に同時蒸着によっ
て、Ca、Mg、Liのいずれかを含有した金属合金薄
膜を形成するにあたって、真空度10-4torr以下の
高真空下で前記リチウム蒸発源の温度を融点近傍の温度
で3分以上放置し、初期蒸発の減少と停止を確かめた
後、前記のCa、Mg、Liのいずれかの蒸発源の温度
を少し上昇させ一定速度で蒸発させて前記同時蒸着を開
始することによって、有害なアルカリ金属化合物の蒸着
を回避してうまく錯体を形成させることができるという
作用を有する。
【0044】(3)例えば、Alqを電子輸送層に用い
る場合、Li蒸発源とAl蒸発源とキノリン誘導体蒸発
源からの3者同時蒸着によって、前記電子輸送層と前記
電子注入用薄膜電極との界面に、アゾメチンリチウム錯
体の界面超薄膜を形成する方法で、界面にアゾメチンリ
チウム錯体の形成を確実に行う方法の一つである。
【0045】(4)アルカリ金属またはアルカリ土類金
属の蒸発源からの蒸発速度をモニター制御する方法で、
電子注入用薄膜電極としての性能に非常に重要な金属合
金薄膜中のCa、Mg、Liなどの濃度を0.01〜1
0atomic%の範囲で精密にコントロールするのを助ける
という作用を有する。
【0046】(5)移動式の蒸着ターゲット上の前記デ
バイスの前記電子輸送性有機分子よりなる電子輸送層の
表面上に、前記電子注入用薄膜電極として、Ca、M
g、Liのいずれかの蒸発源と金属蒸発源からの同時蒸
着によって、前記蒸着ターゲットを連続移動させながら
Ca、Mg、Liのいずれかを含有した金属合金薄膜を
形成してなる製造方法で、蒸着ターゲットを移動させ連
続蒸着することによりターゲットの新しい面に連続蒸着
されるため、Ca、Mg、Liなどの活性金属元素とタ
ーゲット表面との反応性が高く、また工業的な大量生産
にも有用な方法である。
【0047】また、本発明の製造方法として、上記各種
薄膜の形成法としては、蒸着法に代表される真空下での
各種薄膜形成法以外に、スピンナー、キャスト法などの
湿式法や材料をインクジェットのように飛翔させる方法
もあり、これらを適時利用できる。
【0048】以下、本発明の実施の形態について図1を
用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の注入形電場発光デバイ
スの構成の一例を示すもので、正孔注入用透明電極1を
形成した透明基板2上に、蒸着工程により正孔輸送性有
機分子よりなる正孔輸送層3と電子輸送性有機分子より
なる電子輸送層4を順次積層し、さらに電子輸送層4の
表面に、電子注入用薄膜電極5を形成して構成される。
【0049】図1の電子輸送層4と電子注入用薄膜電極
5との界面にはアルカリ金属またはアルカリ土類金属の
非イオン性有機金属錯体の界面超薄膜6が形成され、効
率的に電子注入が行われて輝度の均一性が向上し、特に
低い駆動電圧での高輝度化が可能になるという作用を有
する。
【0050】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0051】(実施例1)蒸着装置内に、予めインジウ
ム・ティン・オキサイド(ITO)薄膜よりなる正孔注
入用透明電極を形成したガラス基板を蒸着ターゲットと
してセットした。
【0052】蒸発源の4個の各加熱ボート各々に、正孔
輸送性有機分子として、N,N'-bis(3-methylphenyl)-N,
N'-diphenyl-(1,1'-biphenyl)-4,4'-diamine(TP
D)、電子輸送性有機分子としてAlq、アルミニウム
金属、リチウム金属を入れてセットした。リチウム金属
のボートには、その上に400メッシュの金網をかぶせ
た。
【0053】ベルジャーを閉め、真空度を2*10-6
orrまで引いた後、TPDのボートに電流を流し抵抗
加熱して、上記ガラス基板上に蒸着速度毎秒0.1nm
程度の速度で膜厚として80nmのTPDを蒸着した。
次いで、Alqのボートに電流を流し抵抗加熱して、同
じく蒸着速度毎秒0.1nm程度の速度で膜厚として5
0nmのAlqを蒸着した。
【0054】次いで、リチウム金属を入れた蒸発源のボ
ートを加熱し、融点近傍で時間をかけて不純物ガスを除
きその蒸発速度をリチウムの別個のもう一つの膜厚セン
サーでモニターしながら蒸発速度が毎秒0.02nm程
度になるように精密な制御をし、AlqとLiとを同時
蒸着し厚み約6nmのAlとLiのキノリノール複核金
属錯体の超薄膜を形成した。
【0055】さらに、電子注入用薄膜電極として、リチ
ウムの蒸発を膜厚センサーでモニターしながら、続いて
ボートよりAlを蒸発させ両者の蒸発速度を毎秒1.5
nmに一定にした後、同時蒸着によって2wt%のリチウ
ム含有金属合金薄膜を160nmの厚みで蒸着をした。
【0056】こうして得られた板状の注入形電場発光デ
バイスに、直流電圧を印加してその発光特性を測定した
ところ、5V印加で2.3mA/cm2の電流が流れ、1
17cd/m2の均一性の高い輝度が得られた。100
cd/m2での寿命試験で輝度の半減時間は下記比較例
に比べ、5倍に延びた。
【0057】(実施例2)蒸着装置内に、予めITO薄
膜よりなる正孔注入用透明電極を形成したガラス基板を
蒸着ターゲットとしてセットした。蒸発源の4個の各加
熱ボート各々に、正孔輸送性有機分子としてTPD、電
子輸送性有機分子としてAlq、アルミニウム金属、リ
チウム金属を入れてセットした。リチウム金属のボート
には、その上に400メッシュの金網2枚をかぶせた。
【0058】ベルジャーを閉め、真空度を2*10-6
orrまで引いた後、TPDのボートに電流を流し抵抗
加熱して、上記ガラス基板上に蒸着速度毎秒0.1nm
程度の速度で膜厚として80nmのTPDを蒸着した。
次いで、Alqのボートに電流を流し抵抗加熱して、同
じく蒸着速度毎秒0.1nm程度の速度で膜厚として5
0nmのAlqを蒸着した。
【0059】さらに電子注入用薄膜電極として、リチウ
ム金属を入れた蒸発源のボートを融点近傍温度で16分
間放置し、不純物ガス放出の減少と停止を計測した後、
リチウムボートの温度を少し上昇させ、膜厚センサーで
モニターしながらリチウムの蒸発速度が毎秒0.015
nm程度になるように精密な制御をした。
【0060】続いてAlを蒸発させ両者の蒸発速度を毎
秒1.5nmに一定にした後、同時蒸着によって1.0
wt%のリチウム含有金属合金薄膜を170nmの厚みで
蒸着をした。
【0061】こうして得られた注入形電場発光デバイス
に直流電圧を印加してその発光特性を測定したところ、
5V印加で2.0mA/cm2の電流が流れ、96cd
/m2の均一性の高い輝度が得られた。
【0062】リチウム含有金属合金薄膜とAlqよりな
る電子輸送層との界面を分析したところ、AlとLiの
キノリノール複核金属錯体が検出された。100cd/
2での寿命試験で輝度の半減時間は下記比較例に比
べ、4倍に延びた。
【0063】(実施例3)実施例2と同様に、蒸着装置
内に正孔注入用透明電極を形成したガラス基板と蒸発源
の5個の加熱ボートをセットした。加熱ボートの各々
に、正孔輸送性有機分子としてTPD、電子輸送性有機
分子としてAlq、オキサジアゾール誘導体(2-(4-bip
henyl)-5-(4-t-butylphenyl)-1,3-oxadizole)、アルミ
ニウム金属、リチウム金属を入れてセットした。
【0064】真空度を1.5*10-6Torrまで引い
た後、TPDのボートに電流を流し抵抗加熱して、上記
ガラス基板上に蒸着速度毎秒0.1nm程度の速度で膜
厚として90nmのTPDを蒸着した。次いで、Alq
のボートに電流を流し抵抗加熱して、同じく蒸着速度毎
秒0.1nm程度の速度で膜厚として40nmのAlq
を蒸着した。そしてこの後、続いて上記オキサジアゾー
ル誘導体の超薄膜を8nmの厚みで形成した。
【0065】さらに、実施例2と同様に、電子注入用薄
膜電極として、リチウム金属を入れた蒸発源のボートを
融点近傍温度で不純物ガス放出の減少と停止を計測した
後、膜厚センサーでモニターしながらリチウムの蒸発速
度が毎秒0.015nm程度になるように精密な制御を
した。
【0066】続いてAlを蒸発させ、両者の蒸発速度を
毎秒1.5nmに一定にした後、同時蒸着によって1.
0wt%のリチウム含有金属合金薄膜を200nmの厚み
で蒸着をした。
【0067】こうして得られた注入形電場発光デバイス
に、直流電圧を印加して、その発光特性を測定したとこ
ろ、5V印加で2.2mA/cm2の電流が流れ、112
cd/m2の均一性の高い輝度が得られた。
【0068】Al−Li合金薄膜電極との界面を分析し
たところ、AlとLiのオキサジアゾール複核金属錯体
が検出された。100cd/m2での寿命試験で輝度の半
減時間は下記比較例に比べ、6倍に延びた。
【0069】(実施例4)実施例3のオキサジアゾール
誘導体の代わりに、イミダゾール誘導体(2,4,5-triphe
nylimidazole)を用いて、同様に素子を作製した。
【0070】こうして得られた注入形電場発光デバイス
に、直流電圧を印加してその発光特性を測定したとこ
ろ、5V印加で1.8mA/cm2の電流が流れ、104
cd/m2の均一性の高い輝度が得られた。
【0071】Al−Li合金薄膜電極との界面を分析し
たところ、AlとLiのイミダゾール複核金属錯体が検
出された。100cd/m2での寿命試験で輝度の半減時
間は下記比較例に比べ、7倍に延びた。
【0072】(実施例5)実施例1と同様に、蒸着装置
内に正孔注入用透明電極を形成したガラス基板と蒸発源
の5個の加熱ボートをセットした。加熱ボートの各々
に、正孔輸送性有機分子としてTPD、電子輸送性有機
分子としてAlq、トリアゾール誘導体(5,7-dimethyl
-s-triazolopyrimidine)、アルミニウム金属、リチウ
ム金属を入れてセットした。
【0073】ベルジャーを閉め、真空度を2*10-6
orrまで引いた後、TPDのボートに電流を流し抵抗
加熱して、上記ガラス基板上に蒸着速度毎秒0.1nm
程度の速度で膜厚として80nmのTPDを蒸着した。
次いで、Alqのボートに電流を流し抵抗加熱して、同
じく蒸着速度毎秒0.1nm程度の速度で膜厚として5
5nmのAlqを蒸着した。
【0074】次いで、リチウム金属を入れた蒸発源のボ
ートを加熱し、融点近傍で時間をかけて不純物ガスを除
きその蒸発速度をリチウムの別個のもう一つの膜厚セン
サーでモニターしながら蒸発速度が毎秒0.02nm程
度になるように精密な制御をし、Liとトリアゾール誘
導体とを同時蒸着し、厚み約6nmのAlとLiのトリ
アゾール複核金属錯体の超薄膜を形成した。
【0075】さらに、電子注入用薄膜電極として、リチ
ウムの蒸発を膜厚センサーでモニターしながら、続いて
ボートよりAlを蒸発させ両者の蒸発速度を毎秒1.5
nmに一定にした後、同時蒸着によって1.6wt%のリ
チウム含有金属合金薄膜を190nmの厚みで蒸着をし
た。
【0076】こうして得られた板状の注入形電場発光デ
バイスに、直流電圧を印加してその発光特性を測定した
ところ、5V印加で1.7mA/cm2の電流が流れ、8
8cd/m2の均一性の高い輝度が得られた。100c
d/m2での寿命試験で輝度の半減時間は下記比較例に
比べ、6倍に延びた。
【0077】(実施例6)実施例5のトリアゾール誘導
体の代わりにピリジン誘導体(2,4-bis(5,6-diphenyl-
1,2,4-triazin-3-yl)pyridine)を用いて、同様に素子
を作製した。
【0078】こうして得られた注入形電場発光デバイス
に、直流電圧を印加してその発光特性を測定したとこ
ろ、5V印加で1.9mA/cm2の電流が流れ、95c
d/m2の均一性の高い輝度が得られた。
【0079】Al−Li合金薄膜電極との界面を分析し
たところ、AlとLiのピリジン複核金属錯体が検出さ
れた。100cd/m2での寿命試験で輝度の半減時間は
下記比較例に比べ、4倍に延びた。
【0080】(比較例)蒸着装置内に、実施例1と同様
に予めITO透明薄膜よりなる正孔注入用透明電極を形
成したガラス基板を蒸着ターゲットとしてセットした。
蒸発源の4個の各加熱ボート各々に、正孔輸送性有機分
子としてTPD、電子輸送性有機分子としてAlq、ア
ルミニウム金属、リチウム金属を入れてセットした。
【0081】ベルジャーを閉め、真空度を3*10-6
orrまで引いた後、TPDのボートに電流を流し抵抗
加熱して、上記ガラス基板上に蒸着速度毎秒0.1nm
程度の速度で膜厚として70nmのTPDを蒸着した。
次いで、Alqのボートに電流を流し抵抗加熱して、同
じく蒸着速度毎秒0.1nm程度の速度で膜厚として5
0nmのAlqを蒸着した。
【0082】さらに、電子注入用薄膜電極として、リチ
ウム金属を入れた蒸発源のボートを加熱し、膜厚センサ
ーでリチウムの蒸発速度が毎秒0.01nm程度になる
ように調整した後、すぐAlのボートを加熱し、Alを
融解蒸発させ蒸発速度を毎秒1.0nmにした後、すぐ
同時蒸着によりリチウム含有金属合金薄膜を160nm
の厚みで蒸着をした。
【0083】こうして得られた注入形電場発光デバイス
に、直流電圧を印加してその発光特性を測定したとこ
ろ、12V印加で4〜5mA/cm2の電流が流れ、輝度
ムラがあり120〜150cd/m2の輝度が得られ
た。
【0084】5Vでは極めて暗い発光であった。この素
子を分析にかけて解析したところ、AlqとLi−Al
電極の間に、窒化リチウムと水酸化リチウムが検出され
た。100cd/m2での寿命試験では、輝度の半減時間
はガラス板でサンドイッチしたエポキシ樹脂による封止
素子で800時間であった。
【0085】
【発明の効果】以上のように本発明は、電子輸送性有機
分子よりなる電子輸送層と電子注入用薄膜電極との界面
に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を電子供与体
とする非イオン性有機金属錯体よりなる厚み20nm以
下の界面超薄膜を形成したという特徴を持ち、上記のよ
うに陰極界面が安定化することによって、輝度の均一性
や長寿命化及び高い発光効率を達成するという大きな効
果を有するものである。従来ドーパントを用いることに
よって高効率を達成していたが、そのようなドーパント
を含むデバイス構成においても本発明は有効に作用す
る。
【0086】このように本発明によれば、輝度バラツキ
が小さく長寿命の注入形電場発光デバイスが得られる。
このように本発明は工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による注入形電場発光デ
バイスの構成の一例を示す図
【符号の説明】
1 正孔注入用透明電極 2 透明基板 3 正孔輸送層 4 電子輸送層 5 電子注入用薄膜電極 6 非イオン性有機金属錯体の界面超薄膜 7 直流電源

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正孔注入用透明電極と電子注入用薄膜電極
    よりなる一対の電極間に、電子輸送性有機分子と正孔輸
    送性有機分子とを有する注入形電場発光デバイスであっ
    て、前記電子輸送性有機分子よりなる電子輸送層と前記
    電子注入用薄膜電極との間に、アルカリ金属またはアル
    カリ土類金属を電子供与体とする非イオン性有機金属錯
    体よりなる厚み20nm以下の界面超薄膜が形成されて
    なることを特徴とする注入形電場発光デバイス。
  2. 【請求項2】電子注入用薄膜電極が、Ca、Mg、Li
    のいずれかを含有した金属合金薄膜で、非イオン性有機
    金属錯体が、前記Ca、Mg、Liのいずれかとの、窒
    素または/および硫黄配位金属錯体又はアゾメチン金属
    錯体よりなる請求項1記載の注入形電場発光デバイス。
  3. 【請求項3】電子輸送性有機分子が、芳香族アゾメチン
    化合物よりなる請求項1記載の注入形電場発光デバイ
    ス。
  4. 【請求項4】電子輸送性有機分子が、蛍光発光性有機金
    属錯体[M1(D)n](M1は両性金属元素で、x>
    0、Dは窒素または/および硫黄含有パイ電子共役性有
    機分子よりなる配位子、nは配位数でn≧1)であり、
    Ca、Mg、Liのいずれかの金属元素(M2)と複核
    金属錯体[(M2)xM1(D)n]構造のアゾメチン金属
    錯体を形成してなる請求項1記載の注入形電場発光デバ
    イス。
  5. 【請求項5】窒素または/および硫黄含有パイ電子共役
    性有機分子よりなる配位子Dが、含窒素異節環状化合物
    よりなる請求項4記載の注入形電場発光デバイス。
  6. 【請求項6】含窒素異節環状化合物が、キノリン系、イ
    ミダゾール系、トリアゾール系、オキサジアゾール系、
    オキシキナゾリン系化合物より選ばれた少なくとも一種
    を配位子とする有機金属錯体である請求項5記載の注入
    形電場発光デバイス。
  7. 【請求項7】金属合金薄膜が、Al合金、Al−Zn合
    金、Ag合金、Sn合金、Bi合金、In合金の少なく
    とも一種である請求項2記載の注入形電場発光デバイ
    ス。
  8. 【請求項8】蛍光発光性有機金属錯体が、LiとAlの
    有機金属錯体で、電子注入用薄膜電極が、0.01〜1
    0atomic%のLiを含有したAl合金、Sn合金、Bi
    合金のいずれかである請求項4〜6または7のいずれか
    に記載の注入形電場発光デバイス。
  9. 【請求項9】正孔注入用透明電極と電子注入用薄膜電極
    よりなる一対の電極間に、電子輸送性有機分子と正孔輸
    送性有機分子とを有する注入形電場発光デバイスの製造
    方法であって、前記電子輸送性有機分子として窒素また
    は/および硫黄含有化合物で構成した電子輸送層の上
    に、Ca、Mg、Liのいずれかを含有した金属合金薄
    膜よりなる前記電子注入用薄膜電極を形成するに際し、
    前記電子輸送層界面上に、蒸着法により前記窒素または
    /および硫黄含有化合物と、前記Ca、Mg、Liのい
    ずれかの活性金属元素とを直接接触反応させ、前記界面
    に厚み20nm以下の、窒素または/および硫黄配位金
    属錯体又はアゾメチン金属錯体の界面超薄膜を形成させ
    てなることを特徴とする注入形電場発光デバイスの製造
    方法。
JP9278410A 1997-10-13 1997-10-13 注入形電場発光デバイスとその製造方法 Withdrawn JPH11121176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9278410A JPH11121176A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 注入形電場発光デバイスとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9278410A JPH11121176A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 注入形電場発光デバイスとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11121176A true JPH11121176A (ja) 1999-04-30

Family

ID=17596965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9278410A Withdrawn JPH11121176A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 注入形電場発光デバイスとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11121176A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11233262A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Junji Kido 有機エレクトロルミネッセント素子
JPH11345687A (ja) * 1998-06-01 1999-12-14 Canon Inc 発光素子
JP2000091078A (ja) * 1998-09-09 2000-03-31 Minolta Co Ltd 有機エレクトロルミネセンス素子
JP2000223277A (ja) * 1999-02-01 2000-08-11 Minolta Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス表示素子
WO2001058222A1 (en) * 2000-02-02 2001-08-09 Mitsubishi Chemical Corporation Organic electroluminescent element and method of manufacture thereof
JP2001267082A (ja) * 2000-01-13 2001-09-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電極体、それを備えた薄膜el素子及びその製造方法、並びに薄膜el素子を備えた表示装置及び照明装置
JP2001332390A (ja) * 2000-02-02 2001-11-30 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
JP2002100478A (ja) * 2000-09-20 2002-04-05 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
US6849346B2 (en) 2000-01-13 2005-02-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Electrode and thin film EL device including the same and methods of fabricating the same and display device and lighting system including the thin film EL device
JP2005285732A (ja) * 2003-12-16 2005-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 有機機能素子およびその製造方法
US7042152B2 (en) * 2000-10-17 2006-05-09 Samsung Sdi Co., Ltd. Organic electroluminescence device including oxygen in an interface between organic layer and cathode
JP2007227888A (ja) * 2005-12-16 2007-09-06 Fujifilm Corp 有機電界発光素子
JP2011049183A (ja) * 2003-12-16 2011-03-10 Dainippon Printing Co Ltd 有機機能素子の製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11233262A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Junji Kido 有機エレクトロルミネッセント素子
JP4514841B2 (ja) * 1998-02-17 2010-07-28 淳二 城戸 有機エレクトロルミネッセント素子
US7326473B2 (en) 1998-02-17 2008-02-05 Junji Kido Organic electroluminescent devices
JPH11345687A (ja) * 1998-06-01 1999-12-14 Canon Inc 発光素子
JP2000091078A (ja) * 1998-09-09 2000-03-31 Minolta Co Ltd 有機エレクトロルミネセンス素子
JP2000223277A (ja) * 1999-02-01 2000-08-11 Minolta Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス表示素子
JP2001267082A (ja) * 2000-01-13 2001-09-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電極体、それを備えた薄膜el素子及びその製造方法、並びに薄膜el素子を備えた表示装置及び照明装置
US6849346B2 (en) 2000-01-13 2005-02-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Electrode and thin film EL device including the same and methods of fabricating the same and display device and lighting system including the thin film EL device
US6534202B2 (en) 2000-02-02 2003-03-18 Mitsubishi Chemical Corporation Organic electroluminescent device and process for producing the same
JP2001332390A (ja) * 2000-02-02 2001-11-30 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
WO2001058222A1 (en) * 2000-02-02 2001-08-09 Mitsubishi Chemical Corporation Organic electroluminescent element and method of manufacture thereof
JP2002100478A (ja) * 2000-09-20 2002-04-05 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
US7042152B2 (en) * 2000-10-17 2006-05-09 Samsung Sdi Co., Ltd. Organic electroluminescence device including oxygen in an interface between organic layer and cathode
JP2005285732A (ja) * 2003-12-16 2005-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 有機機能素子およびその製造方法
JP2011049183A (ja) * 2003-12-16 2011-03-10 Dainippon Printing Co Ltd 有機機能素子の製造方法
JP2007227888A (ja) * 2005-12-16 2007-09-06 Fujifilm Corp 有機電界発光素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6045930A (en) Materials for multicolor light emitting diodes
JP4313308B2 (ja) 有機金属錯体、有機el素子及び有機elディスプレイ
CN101694867B (zh) 具有含金属配合物的载流子传输层的有机发光元件
US6565994B2 (en) Light emitting device material comprising iridium complex and light emitting device using same material
EP1084127B1 (en) Organometallic complex molecule and organic electroluminescent device using the same
US7989090B2 (en) Near infrared emitting organic compounds and organic devices using the same
KR101770437B1 (ko) 유기 전자 장치 및 그 제조 방법
JP2002299060A (ja) 有機発光素子
JP2002203679A (ja) 発光素子
JP2002367784A (ja) 有機el素子
JP3468089B2 (ja) 有機電界発光素子
KR101411122B1 (ko) 유기 재료 및 그 재료를 이용한 유기 el 디바이스
JPH11144872A (ja) 有機エレクトロルミネツセンス素子材料およびそれを使用した有機エレクトロルミネツセンス素子
JPH11121176A (ja) 注入形電場発光デバイスとその製造方法
JP2011176063A (ja) 白色有機電界発光素子及びその製造方法
US20040096570A1 (en) Structure and method of fabricating organic devices
US6359384B1 (en) Organic electroluminescent device with electron injecting electrode containing ALLi alloy
US20040124769A1 (en) Organic electroluminescent element
KR20020010080A (ko) 유기 발광 소자에 알루미늄-리튬 합금 캐쏘드를침착시키는 방법
JP4566744B2 (ja) 電界発光素子及び電界発光素子の作製方法
TW200421934A (en) Organic lighting emitting element, organic lighting emitting device having the organic lighting emitting element, and electronic device having the organic lighting emitting device
US6849346B2 (en) Electrode and thin film EL device including the same and methods of fabricating the same and display device and lighting system including the thin film EL device
JP2005222794A (ja) 有機電界発光素子および有機電界発光素子材料の調製方法
JPH11120894A (ja) 電子注入用陰極およびその製造方法
JP2002203680A (ja) 発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040924

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20041014

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050624

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060713