JPH11119673A - 表示パネル - Google Patents

表示パネル

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JPH11119673A
JPH11119673A JP27877897A JP27877897A JPH11119673A JP H11119673 A JPH11119673 A JP H11119673A JP 27877897 A JP27877897 A JP 27877897A JP 27877897 A JP27877897 A JP 27877897A JP H11119673 A JPH11119673 A JP H11119673A
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雅人 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPに電磁波シールド材を一体化させるこ
とにより表示パネル自体に電磁波シールド性等の機能を
付与し、表示パネルの軽量、薄肉化、部品数の低減によ
る生産性の向上及びコストの低減を図る。表示パネルの
組み立て、筐体への組み込みを容易にする。 【解決手段】 PDP本体20の前面に透明接着剤4B
により透明導電性フィルム3を接着し、その前面に透明
接着剤4Aにより透明基板2を接着する。透明導電性フ
ィルム3の縁部からPDP本体20の端面を経てPDP
本体20の背面板の縁部にまで達するように架橋型導電
性粘着テープAを貼り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル(以下「PDP」と称す。)を用いたガス放電
型表示パネルに係り、特に、PDPに電磁波シールド材
を一体化させることにより表示パネル自体に電磁波シー
ルド性等の機能を付与し、表示パネルの軽量、薄肉化、
部品数の低減による生産性の向上及びコストの低減を可
能とした表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】放電現像を利用したPDP(plasm
a display panel)は、液晶ディスプレ
イ(LCD)やブラウン管(CRT)に比べて、次のよ
うな利点を有することから、近年、テレビやパソコン、
ワープロ等のOA機器、交通機器、看板、その他の表示
板等の表示パネルとして研究開発及び実用化が進められ
ている。 放電光利用であり自発光である。 0.1〜0.3mmの放電ギャップであるのでパネ
ル型にできる。 螢光体を利用してカラー発光できる。 大画面パネルが作り易い。
【0003】PDPの基本的な表示機構は、2枚のガラ
ス板間に隔成した多数の放電セル内の螢光体を選択的に
放電発光させることで文字や図形を表示するものであ
り、例えば、図2に示すような構成とされている。図2
において21は前面板(フロントガラス)、22は背面
板(リヤガラス)、23は隔壁、24は表示セル(放電
セル)、25は補助セル、26は陰極、27は表示陽
極、28は補助陽極であり、各表示セル24の内壁に
は、赤色螢光体、緑色螢光体又は青色螢光体(図示せ
ず。)が膜状に設けられ、これらの螢光体が電極間に印
加された電圧による放電で発光する。
【0004】PDPの前面からは、電圧印加、放電、発
光により、周波数:数kHz〜数GHz程度の電磁波が
発生するため、これを遮蔽する必要がある。また、表示
コントラスト向上のためには、前面における外部光の反
射を防止する必要がある。
【0005】このため、従来においては、PDPからの
電磁波等を遮蔽するために、電磁波シールド性等の機能
を有する透明板をPDPの前面に配置している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PDPと別体の透明板
をPDPの前面に設けたものでは、次のような欠点があ
る。 2つの板材を配置するため構造が複雑となる。 PDPにも電磁波シールド性の透明板にも、ガラス
等の透明基板を必要とするため、PDPと電磁波シール
ド性の透明板とを設けることで厚肉となり、また、重量
が重くなる。 部品点数、生産工程数が増え、コストアップを招
く。
【0007】また、電磁波シールド材をPDP等に組み
込んで良好な電磁波シールド性を得るためには、電磁波
シールド材とこれを組み込む筐体の導電面との間に均一
な導通を図る必要があるが、この導通路の形成のため
に、煩雑な作業が必要となるという問題もある。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、PD
Pに電磁波シールド材を一体化させることにより表示パ
ネル自体に電磁波シールド性等の機能を付与し、表示パ
ネルの軽量、薄肉化、部品数の低減による生産性の向上
及びコストの低減を可能とした表示パネルを提供するこ
とを目的とする。
【0009】本発明はまた、電磁波シールド材と筐体と
の導通を容易にとることができ、筐体への組み込みが容
易な表示パネルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の表示パネルは、
プラズマディスプレイパネル本体と、該プラズマディス
プレイパネル本体の前面に透明接着剤により接着された
透明導電性膜と、該透明導電性膜の前面に透明接着剤に
より接着された透明基板とを備えてなる表示パネルであ
って、該透明導電性膜の縁部から該プラズマディスプレ
イパネル本体の端面を経て該プラズマディスプレイパネ
ル本体の背面板の縁部にまで達するように導電性粘着テ
ープAが貼り付けられていることを特徴とする。
【0011】本発明の表示パネルは、PDPと透明導電
性膜及び透明基板とが透明接着剤で一体化されているた
め、表示パネルの軽量、薄肉化、部品数の低減による生
産性の向上及びコストの低減を図ることができる。
【0012】しかも、本発明の表示パネルでは、透明導
電性膜の縁部からPDP本体の縁部にかけて貼り付けた
導電性粘着テープを介して、容易に透明導電性膜の導通
部を引き出すことができる。このため、筐体に単に嵌め
込むのみで、導電性粘着テープを介して透明導電性膜と
筐体との間に良好な導通を得ることができ、筐体への組
み込みが極めて容易である。
【0013】本発明では、導電性粘着テープAとは別
に、更に、透明基板及びPDP本体の端面から、透明基
板の表面の縁部とPDP本体の背面板の縁部とに回り込
んで導電性粘着テープBを貼り付けるのが好ましく、こ
れにより、表示パネルの接合強度が向上して取り扱い性
が良くなり、より一層筐体への組み込みが容易になると
共に、均一かつ安定な導通を図ることができるよにな
る。
【0014】ところで、従来の導電性接着テープでは、
仮り止め、貼り直しができないために作業性が悪く、接
着部の耐久性や接着強度が十分でないといった不具合が
生じる。これに対して、導電性粘着テープとして架橋型
導電性粘着テープを用いることにより、特に、エチレン
−酢酸ビニル系共重合体とその架橋剤を含む後架橋型接
着層よりなる粘着層を有する架橋型導電性粘着テープを
用いた場合には、次のような特長を有することから、効
率的な組み立てを行える。
【0015】(i) 優れた粘着性を有し、被貼着対象に
容易に、かつ適度な粘着力で仮り止めすることができ
る。 (ii) 架橋前の粘着力は仮り止めには十分であるが、さ
ほど強くないため、貼り直しが可能であり、修整作業を
容易に行える。 (iii) 架橋硬化させた後の接着力は極めて強固であるた
め、高い接着強度を得ることができる。 (iv) 耐湿・耐熱性が高く、長期耐久性に優れる。 (v) 熱架橋の場合でも、一般に、130℃以下の温度
で架橋硬化可能であり、また、光架橋性とすることもで
き、比較的低温で架橋硬化できるため、接着作業が容易
である。
【0016】また、PDP本体と透明基板等との接着一
体化に通常の透明接着剤を用いると、衝撃等で透明基板
やPDP本体が破損した場合に、破片が飛散し、安全性
の面で問題となるが、透明弾性接着剤により接着一体化
することにより、衝撃等で表示パネルが破損した場合、
破片の飛散を防止することができ、安全性が高められ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の表
示パネルの実施の形態を詳細に説明する。
【0018】図1(a)は本発明の表示パネルの実施の
形態を示す模式的な断面図であり、図1(b)は架橋型
導電性粘着テープを貼り付けた透明導電性フィルムを示
す平面図である。
【0019】この表示パネル1は、透明基板2とPDP
本体(このPDP本体としては図2に示す構成、その他
の一般的なPDP本体を適用できる。)20との間に透
明導電性フィルム3を挟んで接着用樹脂フィルム4A,
4Bにより接合一体化したものであり、透明導電性フィ
ルム3の4側辺の縁部からPDP本体20の端面を経て
PDP本体20の背面板の縁部にまで達するように、そ
れぞれ架橋型導電性粘着テープAを貼り付けてある。
【0020】本実施例において、透明基板2,透明導電
性フィルム3及びPDP本体20の積層体の全周におい
て、端面の全体に付着すると共に、この積層体の表裏の
角縁を回り込み、透明基板2の表面の端縁部とPDP本
体20の背面板の端縁部の双方に付着するように、更に
架橋型導電性粘着テープBが設けられている。
【0021】本発明で用いる架橋型導電性粘着テープ
A,Bとしては、図示の如く、金属箔aの一方の面に、
導電性粒子を分散させた粘着層bを設けたものであっ
て、この粘着層bが、エチレン−酢酸ビニル系共重合体
を主成分とするポリマーとその架橋剤とを含む後架橋型
接着層であるものが好ましい。
【0022】粘着層bに分散させる導電性粒子として
は、電気的に良好な導体であれば良く、種々のものを使
用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金
属粉体、このような金属で被覆された樹脂又はセラミッ
ク粉体等を使用することができる。また、その形状につ
いても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレ
ット状等の任意の形状をとることができる。
【0023】この導電性粒子の配合量は、粘着層bを構
成する後述のポリマーに対し0.1〜15容量%である
ことが好ましく、また、その平均粒径は0.1〜100
μmであることが好ましい。このように、配合量及び粒
径を規定することにより、導電性粒子の凝縮を防止し
て、良好な導電性を得ることができるようになる。
【0024】粘着層bを構成するポリマーは、下記
(I)〜(III )から選ばれる、エチレン−酢酸ビニル
系共重合体を主成分とし、メルトインデックス(MF
R)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜
800であるものが好ましい。
【0025】このようにMFRが1〜3000で、かつ
酢酸ビニル含有率が2〜80重量%の下記(I)〜(II
I )の共重合体を使用することにより、架橋前の粘着性
が上がり、作業性が向上すると共に、架橋後の硬化物は
3次元架橋密度が高くなり、強固な接着力を発現し、耐
湿・耐熱性も向上する。
【0026】(I)酢酸ビニル含有率が20〜80重量
%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体 (II)酢酸ビニル含有率が20〜80重量%であり、ア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーの含
有率が0.01〜10重量%であるエチレンと酢酸ビニ
ルとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ーとの共重合体 (III )酢酸ビニル含有率が20〜80重量%であり、
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸の含有率が0.0
1〜10重量%であるエチレンと酢酸ビニルとマレイン
酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体 上記(I)〜(III )のエチレン−酢酸ビニル系共重合
体において、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル含有率は20〜80重量%であり、好ましくは20〜
60重量%である。酢酸ビニル含有率が20重量%より
低いと高温時に架橋硬化させる場合に十分な架橋度が得
られず、一方、80重量%を超えると、(I),(II)
のエチレン−酢酸ビニル系共重合体では樹脂の軟化温度
が低くなり、貯蔵が困難となり、実用上問題であり、
(III )のエチレン−酢酸ビニル系共重合体では接着層
強度や耐久性が著しく低下してしまう傾向がある。
【0027】また、(II)のエチレンと酢酸ビニルとア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとの
共重合体において、アクリレート系及び/又はメタクリ
レート系モノマーの含有率は0.01〜10重量%であ
り、好ましくは0.05〜5重量%である。このモノマ
ーの含有率が0.01重量%より低いと接着力の改善効
果が低下し、一方、10重量%を超えると加工性が低下
してしまう場合がある。なお、アクリレート系及び/又
はメタクリレート系モノマーとしては、アクリル酸エス
テル又はメタクリル酸エステル系モノマーの中から選ば
れるモノマーが挙げられ、アクリル酸又はメタクリル酸
と炭素数1〜20、特に〜18の非置換又はエポキシ基
等の置換基を有する置換脂肪族アルコールとのエステル
が好ましく、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸グリシジル等が挙げられる。
【0028】また、(III )のエチレンと酢酸ビニルと
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体にお
いて、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸の含有率は
0.01〜10重量%であり、好ましくは0.05〜5
重量%である。この含有率が0.01重量%より低いと
接着力の改善効果が低下し、一方、10重量%を超える
と加工性が低下してしまう場合がある。
【0029】本発明に係るポリマーは、上記(I)〜
(III )のエチレン−酢酸ビニル系共重合体を40重量
%以上、特に60重量%以上含むこと、とりわけ上記
(I)〜(III )のエチレン−酢酸ビニル系共重合体の
みから構成されることが好ましい。ポリマーがエチレン
−酢酸ビニル系共重合体以外のポリマーを含む場合、エ
チレン−酢酸ビニル系共重合体以外のポリマーとして
は、主鎖中に20モル%以上のエチレン及び/又はプロ
ピレンを含有するオレフィン系ポリマー、ポリ塩化ビニ
ル、アセタール樹脂等が挙げられる。
【0030】このポリマーの架橋剤としては、熱硬化型
接着層を形成するためには熱架橋剤としての有機過酸化
物が、また、光硬化型接着層を形成するためには光架橋
剤としての光増感剤を用いることができる。
【0031】ここで、有機過酸化物としては、70℃以
上の温度で分解してラジカルを発生するものであればい
ずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が
50℃以上のものが好ましく、粘着剤の塗工温度、調製
条件、貯蔵安定性、硬化(接着)温度、被貼着対象の耐
熱性等を考慮して選択される。
【0032】使用可能な有機過酸化物としては、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキ
シベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−
メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイ
ルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルバーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。有機過酸化物としては、
これらのうちの少なくとも1種が単独で又は混合して用
いられ、通常前記ポリマーに対し0.1〜10重量%が
添加される。
【0033】一方、光増感剤(光重合開始剤)として
は、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられる。ラジカ
ル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始剤としては
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−
ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イ
ソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、
4−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使用可能で
ある。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分子内開裂
型開始剤として、ベンゾインエーテル、ベンゾイルプロ
ピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロ
キシアルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニル
グリオキシレート、ジエトキシアセトフェノンが、ま
た、α−アミノアルキルフェノン型として、2−メチル
−1− [4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォ
リノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1
が、またアシルフォスフィンオキサイド等が用いられ
る。光増感剤としては、これらのうちの少なくとも1種
が単独で又は混合して用いられ、通常前記ポリマーに対
し0.1〜10重量%が添加される。
【0034】本発明に係る粘着層は、接着促進剤として
シランカップリング剤を含むことが好ましい。シランカ
ップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種又は2種
以上の混合物が用いられる。これらのシランカップリン
グ剤は、前記ポリマーに対し、通常0.01〜10重量
%程度用いられる。
【0035】更に接着促進剤としてはエポキシ基含有化
合物を配合しても良く、この場合、エポキシ基含有化合
物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチル
ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエー
テル、フェノール(EO)5 グリシジルエーテル、p−
t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジ
グリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、
グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル
等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマー
をアロイ化することによっても同様の効果を得ることが
できる。これらのエポキシ基含有化合物は、1種又は2
種以上の混合物として、前記ポリマーに対し、通常0.
1〜20重量%程度用いられる。
【0036】粘着層ないし接着層の物性(機械的強度、
接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速
度等)の改良や調節のために、粘着層には、アクリロキ
シ基、メタクリロキシ基又はアリル基を有する化合物を
配合することもできる。
【0037】この目的で用いられる化合物としては、ア
クリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル
及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としては
メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのよ
うなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒ
ドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。また、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコール
とのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダ
イアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋
助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸
エステル、アリル基を有する化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられる。これらの化合物は1種又は2種以上
の混合物として、前記ポリマーに対し、通常0.1〜5
0重量%、好ましくは0.5〜30重量%添加使用され
る。この添加量が50重量%を超えると粘着剤の調製時
の作業性や塗工性を低下させることがある。
【0038】更に、加工性や貼り合わせ等の向上の目的
で炭化水素樹脂を粘着層中に添加することができる。こ
の場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹
脂系のいずれでもよい。天然樹脂系としてはロジン、ロ
ジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジ
ンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用
いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれ
ぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化し
たものを用いることができる。テルペン系樹脂としては
α−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テル
ペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その
他の天然樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを
用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェ
ノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石
油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂
環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、
純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いる
ことができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノー
ル樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キ
シレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用
いることができる。これら炭化水素樹脂の添加量は適宜
選択されるが、ポリマーに対して1〜200重量%が好
ましく、更に好ましくは5〜150重量%である。
【0039】以上の添加剤のほか、本発明においては、
老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明
の目的に支承をきたさない範囲で粘着層中に配合しても
よい。
【0040】本発明の架橋型導電性粘着テープA,Bの
基材となる金属箔aとしては、銅、銀、ニッケル、アル
ミニウム、ステンレス等の箔を用いることができ、その
厚さは通常の場合、1〜100μm程度とされる。
【0041】粘着層bは、この金属箔aに、前記エチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体、架橋剤及び必要に応じてそ
の他の添加剤と導電性粒子とを所定の割合で均一に混合
したものをロールコーター、ダイコーター、ナイフコー
ター、マイカバーコーター、フローコーター、スプレー
コーター等により塗工することにより容易に形成するこ
とができる。この粘着層bの厚さは通常の場合5〜10
0μm程度とされる。
【0042】本発明において、透明基板2の構成材料と
しては、ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
メチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポ
リカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテー
トフィルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋
エチレン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セ
ロファン等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PM
MAが挙げられる。
【0043】透明基板2の厚さは得られる表示パネルの
用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によっ
て適宜決定されるが、通常の場合、0.1〜10mmの
範囲とされる。
【0044】この透明基板2の表面には反射防止膜5が
形成されている。この透明基板2の表面側に形成される
反射防止膜5としては、高屈折率透明膜と低屈折率透明
膜との積層膜、例えば、次のような積層構造の積層膜が
挙げられる。
【0045】(1) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜
を1層ずつ合計2層に積層したもの (2) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を2層ずつ交
互に合計4層積層したもの (3) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透
明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの (4) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を
交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの 高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化
物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2
SnO2 、ZrO等の屈折率1.8以上の薄膜、好まし
くは透明導電性の薄膜を形成することができる。また、
低屈折率透明膜としてはSiO2 、MgF2 、Al2
3 等の屈折率が1.6以下の低屈折率材料よりなる薄膜
を形成することができる。これらの膜厚は光の干渉で可
視光領域での反射率を下げるため、膜構成、膜種、中心
波長により異なってくるが4層構造の場合、透明基板側
の第1層(高屈折率透明膜)が5〜50nm、第2層
(低屈折率透明膜)が5〜50nm、第3層(高屈折率
透明膜)が50〜100nm、第4層(低屈折率透明
膜)が50〜150nm程度の膜厚で形成される。
【0046】また、このような反射防止膜5の上に更に
汚染防止膜を形成して、表面の耐汚染性を高めるように
しても良い。この場合、汚染防止膜としては、フッ素系
薄膜、シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜1000nm
程度の薄膜が好ましい。
【0047】表面側となる透明基板2には、更に、シリ
コン系材料等によるハードコート処理、或いはハードコ
ート層内に光散乱材料を練り込んだアンチグレア加工等
を施しても良い。
【0048】透明基板2とPDP本体20との間に介在
させる透明導電性フィルム3としては、導電性粒子を分
散させた樹脂フィルム、又はベースフィルムに透明導電
性層を形成したものを用いることができる。
【0049】フィルム中に分散させる導電性粒子として
は、導電性を有するものであれば良く特に制限はない
が、例えば、次のようなものが挙げられる。 (i) カーボン粒子ないし粉末 (ii) ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウ
ム、すず、カドミウム、銀、プラチナ、アルミ、銅、チ
タン、コバルト、鉛等の金属又は合金或いはこれらの導
電性酸化物の粒子ないし粉末 (iii) ポリスチレン、ポリエチレン等のプラスチック粒
子の表面に上記(i), (ii) の導電性材料のコーティング
層を形成したもの これらの導電性粒子の粒径は、過度に大きいと光透過性
や透明導電性フィルム3の厚さに影響を及ぼすことか
ら、0.5mm以下であることが好ましい。好ましい導
電性粒子の粒径は0.01〜0.5mmである。
【0050】また、透明導電性フィルム3中の導電性粒
子の混合割合は、過度に多いと光透過性が損なわれ、過
度に少ないと電磁波シールド性が不足するため、透明導
電性フィルム3の樹脂に対する重量割合で0.1〜50
重量%、特に0.1〜20重量%、とりわけ0.5〜2
0重量%程度とするのが好ましい。
【0051】導電性粒子の色、光沢は、目的に応じ適宜
選択されるが、表示パネルのフィルタとしての用途か
ら、黒、茶等の暗色で無光沢のものが好ましい。この場
合は、導電性粒子がフィルタの光線透過率を適度に調整
することで、画面が見やすくなるという効果もある。
【0052】ベースフィルムに透明導電性層を形成した
ものとしては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング、CVD等により、スズインジウム酸化物、亜鉛
アルミ酸化物等の透明導電層を形成したものが挙げられ
る。この場合、透明導電層の厚さが0.01μm未満で
は、電磁波シールドのための導電性層の厚さが薄過ぎ、
十分な電磁波シールド性を得ることができず、5μmを
超えると光透過性が損なわれる恐れがある。
【0053】なお、透明導電性フィルム3のマトリック
ス樹脂又はベースフィルムの樹脂としては、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート(PM
MA)、アクリル板、ポリカーボネート(PC)、ポリ
スチレン、トリアセテートフィルム、ポリビニルアルコ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチ
ラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合
体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくは、PE
T、PC、PMMAが挙げられる。
【0054】このような透明導電性フィルム3の厚さ
は、通常の場合、1μm〜5mm程度とされる。
【0055】本発明において、透明基板2,透明導電性
フィルム3及びPDP本体20を接着する接着樹脂とし
ては、透明で弾性のあるもの、例えば、通常、合せガラ
ス用接着剤として用いられているものが好ましく、具体
的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、
金属イオン架橋エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、部分鹸化エチレン−酢酸ビニル共重合体、カルボキ
シル化エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−(メタ)アクリレート共重合体等のエチレン
系共重合体が挙げられるが(なお、「(メタ)アクリ
ル」は「アクリル又はメタクリル」を示す。)、性能面
で最もバランスがとれ、使い易いのはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)である。また、耐衝撃性、耐貫
通性、接着性、透明性等の点から自動車用合せガラスで
用いられているPVB樹脂も好適である。
【0056】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィ
ルム相互のブロッキングが生ずる。
【0057】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、5重量部以下、好まし
くは0.5〜5.0重量部の割合で使用される。
【0058】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0059】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0060】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で或いは2種以上を混合して、通常EVA100
重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5〜
5重量部用いられる。
【0061】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て5重量部以下、好ましくは0.1〜3.0重量部使用
される。
【0062】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0063】また、この場合、接着促進剤としてシラン
カップリング剤が併用される。このシランカップリング
剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0064】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0065】一方、PVB樹脂は、ポリビニルアセター
ル単位が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜
15重量%で、平均重合度が200〜3000、好まし
くは300〜2500であるものが好ましく、PVB樹
脂は可塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0066】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0067】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0068】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0069】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0070】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0071】本発明に係る接着用中間膜の樹脂組成物
は、更に劣化防止のために、安定剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助材、
着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場合によって
はカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等
の充填剤を少量含んでも良い。
【0072】また、接着性改良の手段として、シート化
された接着用中間膜面へのコロナ放電処理、低温プラズ
マ処理、電子線照射、紫外光照射などの手段も有効であ
る。
【0073】本発明に係る接着用樹脂フィルムは、例え
ば、EVA又はPVBと上述の添加剤とを混合し、押出
機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダ
イ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状
にシート成形することにより製造される。成膜に際して
はブロッキング防止、透明基板又はPDP本体の前面板
との圧着時の脱気を容易にするためエンボスが付与され
る。
【0074】なお、接着用樹脂フィルム4A,4Bは、
接着層の厚さが過度に厚くなることがないように1μm
〜1mm厚さに成形される。
【0075】図1に示す表示パネル1は、反射防止膜5
を形成した透明基板2と、PDP本体20と透明導電性
フィルム3、接着用樹脂フィルム4A,4B及び架橋型
導電性粘着テープA,Bを準備し、まず、透明導電性フ
ィルム3の周辺に架橋型導電性粘着テープAを貼り付
け、ヒートシーラー等で加熱加圧して架橋しながらフィ
ルムと金属箔間に導通を持たせる。次に接着性樹脂フィ
ルム4Bを介してPDP本体20と積層し、その後、透
明基板2及び接着用樹脂フィルム4Aを積層し、接着用
樹脂フィルムの硬化条件で加圧下、加熱又は光照射して
一体化した後、更に、透明基板2の表面の縁部からPD
P本体20の背面板の縁部に到るように架橋型導電性粘
着テープBを貼り付けることにより容易に製造すること
ができる。
【0076】架橋型導電性粘着テープA,Bの貼り付け
に際しては、その粘着層bの粘着性を利用して積層体に
貼り付け(この仮り止めは、必要に応じて、貼り直しが
可能である。)、その後、必要に応じて圧力をかけなが
ら加熱又は紫外線照射する。この紫外線照射時には併せ
て加熱を行っても良い。なお、この加熱又は光照射を局
部的に行うことで、架橋型導電性粘着テープの一部分の
みを接着させるようにすることもできる。
【0077】加熱接着は、一般的なヒートシーラーで容
易に行うことができ、また、加圧加熱方法としては、架
橋型導電性粘着テープを貼り付けた積層体を真空袋中に
入れ脱気後加熱する方法でも良く、接着はきわめて容易
に行える。
【0078】この接着条件としては、熱架橋の場合は、
用いる架橋剤(有機過酸化物)の種類に依存するが、通
常70〜150℃、好ましくは70〜130℃で、通常
10秒〜120分、好ましくは20秒〜60分である。
【0079】また、光架橋の場合、光源としては紫外〜
可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高
圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンラン
プ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カ
ーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等が挙げられる。
照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概に
は決められないが、通常数十秒〜数十分程度である。架
橋促進のために、予め40〜120℃に加熱した後、こ
れに紫外線を照射してもよい。
【0080】また、接着時の加圧力についても適宜選定
され、通常0〜50kg/cm2 、特に0〜30kg/
cm2 の加圧力とすることが好ましい。
【0081】なお、架橋型導電性粘着テープAの透明導
電性フィルム3の縁部における貼り付け幅(図1(b)
のW)は、電磁波シールド性光透過窓材の面積によって
も異なるが、通常の場合、3〜20mm程度とされる。
【0082】このようにして架橋型導電性粘着テープ
A,Bを取り付けた表示パネル1は、筐体に単にはめ込
むのみで極めて簡便かつ容易に筐体に組み込むことがで
き、同時に、架橋型導電性粘着テープA,Bを介して透
明導電性フィルム3と筐体との良好な導通をその4側縁
部において均一にとることができる。このため、良好な
電磁波シールド効果が得られる。
【0083】なお、図1に示す表示パネルは本発明の表
示パネルの一例であって、本発明は図示のものに限定さ
れるものではない。例えば、架橋型導電性粘着テープ
A,Bは透明導電性フィルム3の4側縁部に取り付ける
他、対向する2側縁部においてのみ取り付けるようにし
ても良い。ただし、均一導通性の面からは、図示の如
く、4側縁部に取り付けるのが好ましい。
【0084】また、本発明の表示パネルは、図1に示す
表示パネルにおいて、透明導電性フィルムの代りに、パ
ターンエッチングにより格子状又はパンチングメタル状
とした金属箔を透明基板とPDP本体との間に介在させ
たものであっても良く、この場合においても、折り返し
により切断し易い金属箔について、これを折り返すこと
なく、容易に導通を図ることができる。
【0085】また、本発明の表示パネルでは、更に、透
明基板2とPDP本体20との間に、熱線カットフィル
ムを設けても良く、この場合、熱線カットフィルムとし
ては、ベースフィルム上に酸化亜鉛や銀薄膜等の熱線カ
ットコートを施したものを用いることができる。このベ
ースフィルムとしては、好ましくは、PET、PC、P
MMA等よりなるフィルムを用いることができる。この
フィルムは、得られる表示パネルの厚さを過度に厚くす
ることなく、取り扱い性、耐久性を確保する上で10μ
m〜20mm程度とするのが好ましい。またこのベース
フィルム上に形成される熱線カットコートの膜厚は、通
常の場合、500〜5000Å程度である。
【0086】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の表示パネル
によれば、PDPに透明導電性膜を一体化させることに
より表示パネル自体に電磁波シールド性等の機能を付与
し、表示パネルの軽量、薄肉化、部品数の低減による生
産性の向上及びコストの低減を図ることができる。ま
た、リモコンの誤作動を防止することができる。
【0087】しかも、本発明の表示パネルは、組み立て
が容易で、また、設置対象の筐体に対して容易に組み込
むことができ、筐体に対して均一かつ低抵抗な導通を確
実に得ることができるため、高い電磁波シールド性能を
得ることができる。
【0088】請求項2によれば、より一層表示パネルの
組み立て、筐体への組み込みが容易となる。
【0089】請求項3によれば、容易かつ強固に表示パ
ネルを一体化することができる。
【0090】請求項4によれば、破損時の破片の飛散を
防止して、安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の表示パネルの実施の形態
を示す模式的な断面図であり、図1(b)は架橋型導電
性粘着テープを貼り付けた透明導電性フィルムを示す平
面図である。
【図2】一般的なPDPの構成を示す一部切欠斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 表示パネル 2 透明基板 3 透明導電性フィルム 4A,4B 接着用樹脂フィルム 5 反射防止膜 A,B 架橋型導電性粘着テープ a 金属箔 b 粘着層 20 PDP本体 21 前面板 22 背面板 23 隔壁 24 表示セル 25 補助セル 26 陰極 27 表示陽極 28 補助陽極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマディスプレイパネル本体と、該
    プラズマディスプレイパネル本体の前面に透明接着剤に
    より接着された透明導電性膜と、該透明導電性膜の前面
    に透明接着剤により接着された透明基板とを備えてなる
    表示パネルであって、 該透明導電性膜の縁部から該プラズマディスプレイパネ
    ル本体の端面を経て該プラズマディスプレイパネル本体
    の背面板の縁部にまで達するように導電性粘着テープA
    が貼り付けられていることを特徴とする表示パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記透明基板及びプ
    ラズマディスプレイパネル本体の端面から該透明基板の
    表面の縁部とプラズマディスプレイパネル本体の背面板
    の縁部とに回り込んで導電性粘着テープBが貼り付けら
    れていることを特徴とする表示パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、該導電性粘着
    テープは架橋型導電性粘着テープであることを特徴とす
    る表示パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記透明接着剤は透明弾性接着剤であることを特徴
    とする表示パネル。
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