JPH11185640A - 表示パネル - Google Patents

表示パネル

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JPH11185640A
JPH11185640A JP9353207A JP35320797A JPH11185640A JP H11185640 A JPH11185640 A JP H11185640A JP 9353207 A JP9353207 A JP 9353207A JP 35320797 A JP35320797 A JP 35320797A JP H11185640 A JPH11185640 A JP H11185640A
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JP
Japan
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transparent
display panel
conductive
mesh
adhesive
Prior art date
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Pending
Application number
JP9353207A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
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Priority to US09/207,151 priority patent/US6150754A/en
Priority to EP98310323A priority patent/EP0930637B1/en
Priority to DE69826235T priority patent/DE69826235T2/de
Publication of JPH11185640A publication Critical patent/JPH11185640A/ja
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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPに電磁波シールド材を一体化させるこ
とにより表示パネル自体に電磁波シールド性等の機能を
付与し、表示パネルの軽量、薄肉化、部品数の低減によ
る生産性の向上及びコストの低減を図る。電磁波シール
ド材として導電性複合メッシュを用いた場合のモアレ現
象を防止して、高光透過性、高電磁波シールド性で鮮明
な画像を得る。組み立て、筐体への組み込みが容易で、
筐体に対して、均一かつ低抵抗の導通を図ることができ
る表示パネルを提供する。 【解決手段】 PDP本体20と透明基板2Aとを、線
径200μm以下の金属繊維及び/又は金属被覆有機繊
維と透明繊維とを混編みした、開口率75%以上の導電
性複合メッシュ5及び透明導電性フィルム4を介して接
合一体化してなる表示パネル1。透明導電性フィルム4
の縁部からPDP本体20の端面を経てその表面の縁部
にまで達するように導電性粘着テープ7Aを貼り付け、
導電性複合メッシュ5のはみ出し縁部をPDP本体20
側に折り返して導電性粘着テープ7Bで留め付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イパネル(以下「PDP」と称す。)を用いたガス放電
型表示パネルに係り、特に、PDPに電磁波シールド材
を一体化させることにより表示パネル自体に電磁波シー
ルド性等の機能を付与し、表示パネルの軽量、薄肉化、
部品数の低減による生産性の向上及びコストの低減を可
能とした表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】放電現象を利用したPDP(plasm
a display panel)は、液晶ディスプレ
イ(LCD)やブラウン管(CRT)に比べて、次のよ
うな利点を有することから、近年、テレビやパソコン、
ワープロ等のOA機器、交通機器、看板、その他の表示
板等の表示パネルとして研究開発及び実用化が進められ
ている。 放電光利用であり自発光である。 0.1〜0.3mmの放電ギャップであるのでパネ
ル型にできる。 螢光体を利用してカラー発光できる。 大画面パネルが作り易い。
【0003】PDPの基本的な表示機構は、2枚のガラ
ス板間に隔成した多数の放電セル内の螢光体を選択的に
放電発光させることで文字や図形を表示するものであ
り、例えば、図2に示すような構成とされている。図2
において21は前面板(フロントガラス)、22は背面
板(リヤガラス)、23は隔壁、24は表示セル(放電
セル)、25は補助セル、26は陰極、27は表示陽
極、28は補助陽極であり、各表示セル24の内壁に
は、赤色螢光体、緑色螢光体又は青色螢光体(図示せ
ず。)が膜状に設けられ、これらの螢光体が電極間に印
加された電圧による放電で発光する。
【0004】PDPの前面からは、電圧印加、放電、発
光により、周波数:数kHz〜数GHz程度の電磁波が
発生するため、これを遮蔽する必要がある。また、表示
コントラスト向上のためには、前面における外部光の反
射を防止する必要がある。
【0005】このため、従来においては、PDPからの
電磁波等を遮蔽するために、電磁波シールド性等の機能
を有する透明板(電磁波シールド性光透過窓材)をPD
Pの前面に配置している。
【0006】従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主
に、金網のような導電性メッシュ材又は透明導電性フィ
ルムをアクリル板等の透明基板の間に介在させて一体化
した構成とされている。
【0007】このような電磁波シールド性光透過窓材を
PDP等に組み込んで良好な電磁波シールド性を得るた
めには、電磁波シールド性光透過窓材とこれを組み込む
筐体との間、即ち、電磁波シールド性光透過窓材の導電
性メッシュと筐体の導電面との間に均一な導通を図る必
要がある。
【0008】従来、簡易な構造で電磁波シールド性光透
過窓材と筐体との導通を図るものとして、2枚の透明基
板間に介在させた導電性メッシュの周縁部を透明基板周
縁部からはみ出させ、このはみ出し部分を一方の透明基
板の表面側に折り曲げ、この折り曲げた導電性メッシュ
の周縁部を筐体との導通部とし、筐体側に圧接するよう
にしたものが提案されている(特開平9−147752
号公報)。
【0009】ところで、従来、金属箔の一方の面に導電
性粒子を分散させた接着剤層を設けた導電性接着テープ
が、各種電気機器の組み立てに当り、導通部ないし電極
取り出し部の形成等に用いられている。従来の導電性接
着テープの接着剤層は、一般にエポキシ系又はフェノー
ル系樹脂と硬化剤を主成分とする接着剤に導電性粒子を
分散させたもので構成され、特に、利便性等の点から接
着剤としては1液型の熱硬化型のものが主流になってき
ているが、エポキシ系又はフェノール系樹脂を接着剤と
する導電性接着テープでは、 粘着性が殆どなく、仮り止め等を行い難い。また、
貼り直しがきかない。このため、修整作業が殆ど不可能
である。 特に、フェノール樹脂では、耐湿・耐熱性が悪く、
長期耐久性に劣る。 特に、エポキシ系樹脂では、硬化のための加熱温度
が150℃以上と高く、接着が容易ではない。 接着強度が十分でない。 といった欠点があった。
【0010】このような導電性接着テープの代わりに導
電性粘着テープを用いることも考えられるが、従来の導
電性粘着テープは粘着層の厚みが大きく、また付着力が
弱く剥れ易いという欠点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】PDPと別体の透明板
をPDPの前面に設けたものでは、次のような欠点があ
る。 2つの板材を配置するため構造が複雑となる。 PDPにも電磁波シールド性の透明板にも、ガラス
等の透明基板を必要とするため、PDPと電磁波シール
ド性の透明板とを設けることで厚肉となり、また、重量
が重くなる。 部品点数、生産工程数が増え、コストアップを招
く。
【0012】ところで、通常の電磁波シールド性光透過
窓材の電磁波シールド材としては、金網のような導電性
メッシュ材が用いられているが、従来用いられている導
電性メッシュは、一般に、メッシュを構成する導電性繊
維の線径が太いものは目が粗く、線径が細くなると目が
細かくなっている。これは線径の太い繊維であれば、目
の粗いメッシュとすることは可能であるが、線径の細い
繊維で目の粗いメッシュを形成することは非常に困難で
あることによる。
【0013】このため、このような導電性メッシュを用
いた従来の電磁波シールド性光透過窓材では、光透過率
の良いものでも、高々70%程度であり、良好な光透過
性を得ることができないという欠点があった。
【0014】また、従来の導電性メッシュでは、電磁波
シールド性光透過窓材を取り付ける発光パネルの画素ピ
ッチとの関係で、モアレ(干渉縞)が発生し易いという
問題もあった。
【0015】このような導電性メッシュと、透明導電性
フィルムとを併用することで光透過性と電磁波シールド
性とを両立させることが考えられるが、透明導電性フィ
ルムは、筐体との導通をとることが容易ではないという
不具合がある。
【0016】即ち、導電性メッシュであれば、上述の如
く、導電性メッシュの周縁部を透明基板周縁部からはみ
出させ、このはみ出し部分を折り曲げ、この折り曲げた
部分から筐体との導通を図ることができるが、透明導電
性フィルムでは、その周縁部を透明基板周縁部からはみ
出させて折り曲げると、この折り目部分でフィルムが裂
けてしまい、筐体との導通をとることができない。
【0017】また、透明導電性フィルムの代りに、一方
の透明基板の接着面に透明導電性膜を直接成膜すること
も考えられるが、この場合には、透明導電性膜が他方の
透明基板で覆われてしまい、透明導電性膜から筐体への
導通を図ることができない。
【0018】従って、透明導電性膜フィルムを用いる場
合には、例えば、透明基板に貫通孔を形成して透明導電
性フィルムとの導通路を設けるなどの設計変更が必要と
なり、電磁波シールド性光透過窓材の組み立てや筐体へ
の組み込み作業が複雑となる。
【0019】本発明は上記従来の問題点を解決し、PD
Pに電磁波シールド材を一体化させることにより表示パ
ネル自体に電磁波シールド性等の機能を付与し、表示パ
ネルの軽量、薄肉化、部品数の低減による生産性の向上
及びコストの低減を可能とした表示パネルを提供するこ
とを目的とする。
【0020】本発明はまた、モアレ現象の問題がなく、
高光透過性、高電磁波シールド性で、鮮明な画像を得る
ことができる表示パネルを提供することを目的とする。
【0021】本発明はまた組み立て、筐体への組み込み
が容易で、筐体に対して電磁波シールド材の均一かつ低
抵抗の導通を図ることができる表示パネルを提供するこ
とを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の表示パネルは、
プラズマディスプレイパネル本体と、該プラズマディス
プレイパネル本体の前面に透明接着剤により接着された
導電性メッシュと、該導電性メッシュの前面に透明接着
剤により接着された透明基板とを備えてなる表示パネル
であって、該導電性メッシュは、線径200μm以下の
金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維と透明繊維とを混
編みしてなる、開口率75%以上の導電性複合メッシュ
であり、該プラズマディスプレイパネル本体と導電性複
合メッシュとの間に、更に透明導電性膜が設けられてお
り、該透明導電性膜の縁部から該プラズマディスプレイ
パネル本体の端面を経て該プラズマディスプレイパネル
本体の他方の板面の縁部にまで達するように導電性粘着
テープを貼り付け、該導電性複合メッシュの縁部を該透
明基板及び該プラズマディスプレイパネル本体の縁部か
らはみ出させ、該プラズマディスプレイパネル本体の縁
部に沿って折り返して留め付けたことを特徴とする。
【0023】本発明の表示パネルは、PDPと透明基板
とが導電性複合メッシュ及び透明導電性膜を介して透明
接着剤で一体化されているため、表示パネルの軽量、薄
肉化、部品数の低減による生産性の向上及びコストの低
減を図ることができる。
【0024】また、本発明の表示パネルでは、電磁波シ
ールド材として、導電性複合メッシュと透明導電性膜と
を併用するため、モアレ現象を防止して良好な光透過
性、電磁波シールド性、熱線(近赤外)カット性を得る
ことができる。即ち、本発明では、線径200μm以下
の金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維と、透明繊維と
を混編みした導電性複合メッシュを用いるため、透明繊
維の介在で金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維で形成
される格子の開口率を大きくしてもメッシュ形状を維持
することが可能となる。このため、金属繊維及び/又は
金属被覆有機繊維間隔を大きくして光透過性を高めると
ともに、モアレ現象を防止することができる。そして、
モアレ現象のない高光透過性の設計とした導電性複合メ
ッシュで不足する電磁波シールド性を透明導電性膜で補
うことにより、高い電磁波シールド性、熱線(近赤外)
カット性を得ることができる。
【0025】本発明ではまた、導電性複合メッシュを透
明接着剤を用いて透明基板間に接合一体化することによ
ってもメッシュのズレを防止できる。
【0026】なお、導電性複合メッシュに用いる透明繊
維の屈折率と、透明接着剤の屈折率が大きく異なると、
透明繊維と透明接着剤との間で反射が生じ、画像が乱れ
るため、透明繊維の屈折率は透明接着剤の屈折率に対し
て±0.15以下、特に±0.05以下の差とするのが
好ましい。
【0027】本発明によれば、透明導電性膜の縁部に第
1の導電性粘着テープを貼り、この第1の導電性粘着テ
ープと導電性複合メッシュの縁部とをPDP本体の端面
を回り込ませることにより、窓材の設計変更を行うこと
なく、容易に導通部を引き出すことができる。このた
め、表示パネルを容易に組み立てることができ、また、
筐体に容易に組み込むことができるようになり、導電性
粘着テープを介して透明導電性膜及び導電性複合メッシ
ュと筐体との間に良好な導通を得ることができる。
【0028】本発明では、第1の導電性粘着テープとは
別に、更に、透明基板及びPDP本体の端面から、透明
基板の表面の縁部とPDP本体の表面の縁部とに回り込
んで第2の導電性粘着テープを貼り付けるのが好まし
く、これにより、表示パネルの接合強度が向上して、取
り扱い性が良くなり、より一層筐体への組み込みが容易
になると共に、透明導電性膜及び導電性複合メッシュと
均一かつ安定な導通を図ることができるようになる。
【0029】ところで、従来の導電性接着テープでは、
前述の如く、仮り止め、貼り直しができないために作業
性が悪く、接着部の耐久性や接着強度が十分でないとい
った不具合が生じる。
【0030】そこで、導電性粘着テープとしては特に架
橋型導電性粘着テープを用いるのが好ましい。
【0031】この架橋型導電性粘着テープ、特に、エチ
レン−酢酸ビニル系共重合体とその架橋剤を含む後架橋
型接着層よりなる粘着層を有する架橋型導電性粘着テー
プであれば、次のような特長を有し、効率的な組み立て
を行える。
【0032】(i) 優れた粘着性を有し、被貼着対象に
容易に、かつ適度な粘着力で仮り止めすることができ
る。 (ii) 架橋前の粘着力は仮り止めには十分であるが、さ
ほど強くないため、貼り直しが可能であり、修整作業を
容易に行える。 (iii) 架橋硬化させた後の接着力は極めて強固であるた
め、高い接着強度を得ることができる。 (iv) 耐湿・耐熱性が高く、長期耐久性に優れる。 (v) 熱架橋の場合でも、一般に、130℃以下の温度
で架橋硬化可能であり、また、光架橋性とすることもで
き、比較的低温で架橋硬化できるため、接着作業が容易
である。
【0033】なお、本発明の表示パネルは、透明基板と
PDP本体との間に導電性複合メッシュを介在させて接
合一体化したものであるため、破損時の飛散防止効果が
得られ、安全性が高い。
【0034】ところで、PDPと透明板との一体化を試
みた場合、通常の接着剤を用いて接着したものでは、衝
撃等で透明板やPDPが破損した場合に、破片が飛散
し、安全性の面で問題となるが、PDP本体と導電性複
合メッシュ及び透明基板等を、透明弾性接着剤により接
着一体化することにより、衝撃等で表示パネルが破損し
た場合の破片の飛散を防止することができ、安全性が高
められる本発明において、透明接着剤としては、エチレ
ン−酢酸ビニル系共重合体樹脂を主成分とし、架橋剤を
含有する熱架橋型接着剤樹脂が好ましい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の電
磁波シールド性光透過窓材の実施の形態を詳細に説明す
る。
【0036】図1(a)は本発明の表示パネルの実施の
形態を示す模式的な断面図であり、図1(b)は架橋型
導電性粘着テープを貼り付けた透明導電性フィルムを示
す平面図である。図3は本発明に係る導電性複合メッシ
ュの繊維を拡大して示す模式図である。
【0037】この表示パネル1は、透明基板2と、一方
の板面に透明導電性フィルム4を接着用樹脂フィルム3
Cで接着したPDP本体20(このPDP本体としては
図2に示す構成、その他の一般的なPDP本体を適用で
きる。)とを、導電性複合メッシュ5を介して接着用樹
脂フィルム3A,3Bを用いて、接着一体化したもので
あり、PDP本体20の透明導電性フィルム4の4側辺
の縁部から当該PDP本体20の端面を経て他方の板面
の縁部にまで達するように、第1の架橋型導電性粘着テ
ープ7Aを貼り付けてある。本発明では、透明基板2及
びPDP本体20の周縁部からはみ出した導電性複合メ
ッシュ5の周縁部をこの架橋型導電性粘着テープ7Aを
貼り付けたPDP本体20の周縁に沿って折り込ませ、
更に、透明基板2、導電性複合メッシュ5、透明導電性
フィルム4及びPDP本体20の積層体の全周におい
て、端面の全体に付着すると共に、この積層体の表裏の
角縁を回り込み、透明基板2の表面の端縁部とPDP本
体20の表面の端縁部の双方に付着するように、第2の
架橋型導電性粘着テープ7Bが設けられている。
【0038】本発明で用いる架橋型導電性粘着テープ7
A,7Bとしては、図示の如く、金属箔7aの一方の面
に、導電性粒子を分散させた粘着層7bを設けたもので
あって、この粘着層7bが、エチレン−酢酸ビニル系共
重合体を主成分とするポリマーとその架橋剤とを含む後
架橋型接着層であるものが好ましい。
【0039】粘着層7bに分散させる導電性粒子として
は、電気的に良好な導体であれば良く、種々のものを使
用することができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金
属粉体、このような金属で被覆された樹脂又はセラミッ
ク粉体等を使用することができる。また、その形状につ
いても特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレ
ット状等の任意の形状をとることができる。
【0040】この導電性粒子の配合量は、粘着層7bを
構成する後述のポリマーに対し0.1〜15容量%であ
ることが好ましく、また、その平均粒径は0.1〜10
0μmであることが好ましい。このように、配合量及び
粒径を規定することにより、導電性粒子の凝縮を防止し
て、良好な導電性を得ることができるようになる。
【0041】粘着層7bを構成するポリマーは、下記
(I)〜(III )から選ばれる、エチレン−酢酸ビニル
系共重合体を主成分とし、メルトインデックス(MF
R)が1〜3000、特に1〜1000、とりわけ1〜
800であるものが好ましい。
【0042】このようにMFRが1〜3000で、かつ
酢酸ビニル含有率が2〜80重量%の下記(I)〜(II
I )の共重合体を使用することにより、架橋前の粘着性
が上がり、作業性が向上すると共に、架橋後の硬化物は
3次元架橋密度が高くなり、強固な接着力を発現し、耐
湿・耐熱性も向上する。
【0043】(I)酢酸ビニル含有率が20〜80重量
%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体 (II)酢酸ビニル含有率が20〜80重量%であり、ア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーの含
有率が0.01〜10重量%であるエチレンと酢酸ビニ
ルとアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ーとの共重合体 (III)酢酸ビニル含有率が20〜80重量%であり、
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸の含有率が0.0
1〜10重量%であるエチレンと酢酸ビニルとマレイン
酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体 上記(I)〜(III)のエチレン−酢酸ビニル系共重合
体において、エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル含有率は20〜80重量%であり、好ましくは20〜
60重量%である。酢酸ビニル含有率が20重量%より
低いと高温時に架橋硬化させる場合に十分な架橋度が得
られず、一方、80重量%を超えると、(I),(II)
のエチレン−酢酸ビニル系共重合体では樹脂の軟化温度
が低くなり、貯蔵が困難となり、実用上問題であり、
(III )のエチレン−酢酸ビニル系共重合体では接着層
強度や耐久性が著しく低下してしまう傾向がある。
【0044】また、(II)のエチレンと酢酸ビニルとア
クリレート系及び/又はメタクリレート系モノマーとの
共重合体において、アクリレート系及び/又はメタクリ
レート系モノマーの含有率は0.01〜10重量%であ
り、好ましくは0.05〜5重量%である。このモノマ
ーの含有率が0.01重量%より低いと接着力の改善効
果が低下し、一方、10重量%を超えると加工性が低下
してしまう場合がある。なお、アクリレート系及び/又
はメタクリレート系モノマーとしては、アクリル酸エス
テル又はメタクリル酸エステル系モノマーの中から選ば
れるモノマーが挙げられ、アクリル酸又はメタクリル酸
と炭素数1〜20、特に〜18の非置換又はエポキシ基
等の置換基を有する置換脂肪族アルコールとのエステル
が好ましく、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸グリシジル等が挙げられる。
【0045】また、(III)のエチレンと酢酸ビニルと
マレイン酸及び/又は無水マレイン酸との共重合体にお
いて、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸の含有率は
0.01〜10重量%であり、好ましくは0.05〜5
重量%である。この含有率が0.01重量%より低いと
接着力の改善効果が低下し、一方、10重量%を超える
と加工性が低下してしまう場合がある。
【0046】本発明に係るポリマーは、上記(I)〜
(III)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体を40重量
%以上、特に60重量%以上含むこと、とりわけ上記
(I)〜(III)のエチレン−酢酸ビニル系共重合体の
みから構成されることが好ましい。ポリマーがエチレン
−酢酸ビニル系共重合体以外のポリマーを含む場合、エ
チレン−酢酸ビニル系共重合体以外のポリマーとして
は、主鎖中に20モル%以上のエチレン及び/又はプロ
ピレンを含有するオレフィン系ポリマー、ポリ塩化ビニ
ル、アセタール樹脂等が挙げられる。
【0047】このポリマーの架橋剤としては、熱硬化型
接着層を形成するためには熱架橋剤としての有機過酸化
物が、また、光硬化型接着層を形成するためには光架橋
剤としての光増感剤を用いることができる。
【0048】ここで、有機過酸化物としては、70℃以
上の温度で分解してラジカルを発生するものであればい
ずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解温度が
50℃以上のものが好ましく、粘着剤の塗工温度、調製
条件、貯蔵安定性、硬化(接着)温度、被貼着対象の耐
熱性等を考慮して選択される。
【0049】使用可能な有機過酸化物としては、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,
4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキ
シベンゾエート、ブチルハイドロパーオキサイド、p−
メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイ
ルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、サク
シニックアシッドパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、t−ブチルバーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシイソブチレート、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド等が挙げられる。有機過酸化物としては、
これらのうちの少なくとも1種が単独で又は混合して用
いられ、通常前記ポリマーに対し0.1〜10重量%が
添加される。
【0050】一方、光増感剤(光重合開始剤)として
は、ラジカル光重合開始剤が好適に用いられる。ラジカ
ル光重合開始剤のうち、水素引き抜き型開始剤としては
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−
ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イ
ソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、
4−(ジエチルアミノ)安息香酸エチル等が使用可能で
ある。また、ラジカル光重合開始剤のうち、分子内開裂
型開始剤として、ベンゾインエーテル、ベンゾイルプロ
ピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロ
キシアルキルフェノン型として、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニル
グリオキシレート、ジエトキシアセトフェノンが、ま
た、α−アミノアルキルフェノン型として、2−メチル
−1− [4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォ
リノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1
が、またアシルフォスフィンオキサイド等が用いられ
る。光増感剤としては、これらのうちの少なくとも1種
が単独で又は混合して用いられ、通常前記ポリマーに対
し0.1〜10重量%が添加される。
【0051】本発明に係る粘着層は、接着促進剤として
シランカップリング剤を含むことが好ましい。シランカ
ップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン等の1種又は2種
以上の混合物が用いられる。これらのシランカップリン
グ剤は、前記ポリマーに対し、通常0.01〜5重量%
程度用いられる。
【0052】更に接着促進剤としてはエポキシ基含有化
合物を配合しても良く、この場合、エポキシ基含有化合
物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエ
チル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグ
リシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシ
ジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチル
ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエー
テル、フェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−
t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジ
グリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、
グリシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル
等が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマー
をアロイ化することによっても同様の効果を得ることが
できる。これらのエポキシ基含有化合物は、1種又は2
種以上の混合物として、前記ポリマーに対し、通常0.
1〜20重量%程度用いられる。
【0053】粘着層ないし接着層の物性(機械的強度、
接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候性、架橋速
度等)の改良や調節のために、粘着層には、アクリロキ
シ基、メタクリロキシ基又はアリル基を有する化合物を
配合することもできる。
【0054】この目的で用いられる化合物としては、ア
クリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル
及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としては
メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのよ
うなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒ
ドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。また、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコール
とのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダ
イアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋
助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸
エステル、アリル基を有する化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられる。これらの化合物は1種又は2種以上
の混合物として、前記ポリマーに対し、通常0.1〜5
0重量%、好ましくは0.5〜30重量%添加使用され
る。この添加量が50重量%を超えると粘着剤の調製時
の作業性や塗工性を低下させることがある。
【0055】更に、加工性や貼り合わせ等の向上の目的
で炭化水素樹脂を粘着層中に添加することができる。こ
の場合、添加される炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹
脂系のいずれでもよい。天然樹脂系としてはロジン、ロ
ジン誘導体、テルペン系樹脂が好適に用いられる。ロジ
ンではガム系樹脂、トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用
いることができる。ロジン誘導体としてはロジンをそれ
ぞれ水素化、不均一化、重合、エステル化、金属塩化し
たものを用いることができる。テルペン系樹脂としては
α−ピネン、β−ピネン等のテルペン系樹脂の他、テル
ペンフェノール樹脂を用いることができる。また、その
他の天然樹脂としてダンマル、コーバル、シェラックを
用いてもよい。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェ
ノール系樹脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石
油系樹脂では脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂
環族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、
純モノマー系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いる
ことができる。フェノール系樹脂ではアルキルフェノー
ル樹脂、変性フェノール樹脂を用いることができる。キ
シレン系樹脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用
いることができる。これら炭化水素樹脂の添加量は適宜
選択されるが、ポリマーに対して1〜200重量%が好
ましく、更に好ましくは5〜150重量%である。
【0056】以上の添加剤のほか、本発明においては、
老化防止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明
の目的に支承をきたさない範囲で粘着層中に配合しても
よい。
【0057】本発明の架橋型導電性粘着テープ7A、7
Bの基材となる金属箔7aとしては、銅、銀、ニッケ
ル、アルミニウム、ステンレス等の箔を用いることがで
き、その厚さは通常の場合、1〜100μm程度とされ
る。
【0058】粘着層7bは、この金属箔7aに、前記エ
チレン−酢酸ビニル系共重合体、架橋剤及び必要に応じ
てその他の添加剤と導電性粒子とを所定の割合で均一に
混合したものをロールコーター、ダイコーター、ナイフ
コーター、マイカバーコーター、フローコーター、スプ
レーコーター等により塗工することにより容易に形成す
ることができる。
【0059】この粘着層7bの厚さは通常の場合5〜1
00μm程度とされる。
【0060】本発明において、透明基板2の構成材料と
しては、ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
メチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポ
リカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテー
トフィルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋
エチレン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セ
ロファン等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PM
MAが挙げられる。
【0061】透明基板2の厚さは得られる窓材の用途に
よる要求特性(例えば、強度、軽量性)等によって適宜
決定されるが、通常の場合、0.1〜10mmの範囲と
される。
【0062】この透明基板2の表面には反射防止膜8が
形成されている。この透明基板2の表面側に形成される
反射防止膜8としては、下記(1)の単層膜、或いは、
高屈折率透明膜と低屈折率透明膜との積層膜、例えば、
下記(2)〜(5)のような積層構造の積層膜が挙げら
れる。
【0063】(1) 透明基板よりも屈折率の低い透明
膜を一層積層したもの (2) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を1層ずつ合
計2層に積層したもの (3) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を2層ずつ交
互に合計4層積層したもの (4) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透
明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの (5) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を
交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの 高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化
物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2
SnO2、ZrO等の屈折率1.8以上の薄膜、好まし
くは透明導電性の薄膜を形成することができる。また、
低屈折率透明膜としてはSiO2、MgF2、Al23
の屈折率が1.6以下の低屈折率材料よりなる薄膜を形
成することができる。これらの膜厚は光の干渉で可視光
領域での反射率を下げるため、膜構成、膜種、中心波長
により異なってくるが4層構造の場合、透明基板側の第
1層(高屈折率透明膜)が5〜50nm、第2層(低屈
折率透明膜)が5〜50nm、第3層(高屈折率透明
膜)が50〜100nm、第4層(低屈折率透明膜)が
50〜150nm程度の膜厚で形成される。
【0064】また、このような反射防止膜8の上に更に
汚染防止膜を形成して、表面の耐汚染性を高めるように
しても良い。この場合、汚染防止膜としては、フッ素系
薄膜、シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜1000nm
程度の薄膜が好ましい。
【0065】本発明の表示パネルでは、表面側となる透
明基板2には、更に、シリコン系材料等によるハードコ
ート処理、或いはハードコート層内に光散乱材料を練り
込んだアンチグレア加工等を施しても良い。
【0066】透明導電性フィルム4としては、導電性粒
子を分散させた樹脂フィルムを用いることができ、この
導電性粒子としては、導電性を有するものであれば良く
特に制限はないが、例えば、次のようなものが挙げられ
る。
【0067】(i) カーボン粒子ないし粉末 (ii) ニッケル、インジウム、クロム、金、バナジウ
ム、すず、カドミウム、銀、プラチナ、アルミ、銅、チ
タン、コバルト、鉛等の金属又は合金或いはこれらの導
電性酸化物の粒子ないし粉末 (iii) ポリスチレン、ポリエチレン等のプラスチック粒
子の表面に上記(i), (ii) の導電性材料のコーティング
層を形成したもの これらの導電性粒子の粒径は、過度に大きいと光透過性
や透明導電性フィルム4の厚さに影響を及ぼすことか
ら、0.5mm以下であることが好ましい。好ましい導
電性粒子の粒径は0.01〜0.5mmである。
【0068】また、透明導電性フィルム4中の導電性粒
子の混合割合は、過度に多いと光透過性が損なわれ、過
度に少ないと電磁波シールド性が不足するため、透明導
電性フィルム4の樹脂に対する重量割合で0.1〜50
重量%、特に0.1〜20重量%、とりわけ0.5〜2
0重量%程度とするのが好ましい。
【0069】導電性粒子の色、光沢は、目的に応じ適宜
選択されるが、ディスプレーフィルタの場合は、黒、茶
等の暗色で無光沢のものが好ましい。この場合は、導電
性粒子がフィルタの光線透過率を適度に調整すること
で、画面が見やすくなるという効果もある。
【0070】なお、透明導電性フィルムのマトリックス
樹脂としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカ
ーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートフ
ィルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチ
レン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファ
ン等、好ましくは、PET、PC、PMMAが挙げられ
る。
【0071】このような透明導電性フィルム4の厚さ
は、表示パネルの用途等によっても異なるが、通常の場
合1μm〜5mm程度とされる。この透明導電性フィル
ム4の導電性層の厚さが0.01μm未満では、電磁波
シールドのための導電性層の厚さが薄過ぎ、十分な電磁
波シールド性を得ることができず、5μmを超えると光
透過性が損なわれる恐れがある。
【0072】導電性複合メッシュ5としては、線径20
0μm以下の金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維と、
透明繊維とを混編みしたものを用いる。
【0073】この導電性複合メッシュにおいて、金属繊
維及び金属被覆有機繊維の線径が200μmを超えると
光透過率の低減やモアレの発生を引き起こす。しかし、
線径が過度に小さいと、メッシュ形状を維持することが
難しく、また、電磁波シールド性が低下してくるため、
特に線径は10〜200μmであることが好ましい。
【0074】本発明では、このような細径の金属繊維及
び/又は金属被覆有機繊維と、透明繊維とを混編みし、
金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維間に透明繊維を介
在させることでメッシュ形状を維持した上で、細径の金
属繊維及び/又は金属被覆有機繊維で形成される格子間
隔を大きくし、これにより光透過性を高めると共にモア
レ現象を防止する。
【0075】本発明に係る導電性複合メッシュにおい
て、金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維が過度に多
く、透明繊維が少ないと、透明繊維を用いたことによる
効果が十分に得られず、逆に、透明繊維が過度に多く、
金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維が少ないと電磁波
シールド性が低下する。従って、金属繊維及び/又は金
属被覆有機繊維と透明繊維との割合は、金属繊維及び/
又は金属被覆有機繊維:透明繊維=1:1〜10(繊維
本数比)とするのが好ましい。
【0076】従って、導電性複合メッシュは、このよう
な割合で、金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維と透明
繊維とが均一に分散するようにこれらを織り込んで製造
される。
【0077】例えば、図3において、次のような繊維配
置の導電性複合メッシュ5とすることができる。
【0078】a1,a2,a3…,am、とb1,b2
3,…,bn、の繊維の中でmが(k+1)[kは0以
上の整数]で、nが(l+1)[lは0以上の整数]で割
り切れる位置に金属繊維及び/又は金属被覆有機繊維、
その他の位置に透明繊維(例えばm=1,5,9,1
3,…が金属系繊維、m=2,3,4,6,7,8,1
0,11,12,14,…が透明繊維) 本発明で用いる導電性複合メッシュは、このように透明
繊維を介在させることにより、金属繊維及び/又は金属
被覆有機繊維で形成される格子の開口率を75%以上の
目の粗いものとすることで光透過性の向上及びモアレ現
象の防止を図る。なお、本発明において、開口率とはメ
ッシュの線径と1インチ巾に存在する繊維数から計算で
求めたものである。ただし、この金属繊維及び/又は金
属被覆有機繊維の間隔が過度に大きいと、電磁波シール
ド性が低下するため、金属繊維及び/又は金属被覆有機
繊維で形成される格子のメッシュは線径が10μm程度
の場合300メッシュ以下、20μm程度の場合165
メッシュ以下、30μm程度の場合100メッシュ以
下、40μm程度の場合80メッシュ以下、50μm程
度の場合60メッシュ以下、100μm程度の場合30
メッシュ以下、200μm程度の場合15メッシュ以下
であることが好ましい。
【0079】なお、金属繊維及び/又は金属被覆有機繊
維と透明繊維で形成される導電性複合メッシュの目開き
は5〜1000メッシュであることが好ましい。
【0080】本発明に係る導電性複合メッシュを構成す
る金属繊維及び金属被覆有機繊維の金属としては、銅、
ステンレス、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタ
ン、タングステン、錫、鉛、鉄、銀、炭素或いはこれら
の合金、好ましくは銅、ステンレス、アルミニウムが用
いられる。
【0081】また、金属被覆有機繊維の有機材料及び透
明繊維の材料としては、ポリエステル、ナイロン、塩化
ビニリデン、アラミド、ビニロン、セルロース等が用い
られる。
【0082】本実施例においては、特に、導電性複合メ
ッシュ5の縁部を折り返すことから、靱姓の高い金属被
覆有機繊維と透明繊維よりなる導電性複合メッシュを用
いるのが好ましい。
【0083】ところで、導電性複合メッシュ5の透明繊
維の屈折率が接着用樹脂フィルムの屈折率と異なると、
透明繊維と接着用樹脂フィルムとの間で反射が生じ、画
像が乱れることから、透明繊維の屈折率は接着用樹脂フ
ィルムの透明接着剤の屈折率に対して±0.15以下、
特に±0.05以下の差で、屈折率がほぼ同等のものを
用いるのが好ましい。
【0084】従って、透明繊維としては、用いる透明接
着剤によっても異なるが、後述のEVA(屈折率:1.
47〜1.50)やPVB(屈折率:1.47〜1.4
8)を接着剤とする場合には、ポリトリフルオロエチル
アクリレート(屈折率:1.41)等のフッ素置換アク
リル系繊維、ポリオキシエチレン(屈折率:1.46)
等のポリエーテル系繊維、ポリブチルアクリレート(屈
折率:1.46)等のアクリル系繊維、EVA系繊維、
PVB系繊維、セルロース(屈折率:1.54)系繊
維、ポリプロピレン(屈折率:1.47)系繊維、ポリ
ビニルアセタール(屈折率:1.48〜1.50)系繊
維、ポリビニルアルコール(屈折率:1.49〜1.5
3)系繊維、ポリウレタン(屈折率:1.50)系繊
維、ポリ(1,2−ブタジエン)(屈折率:1.50)
系繊維、ポリエチレン(屈折率:1.51)系繊維、ポ
リ塩化ビニル(屈折率:1.52)系繊維、ポリアクリ
ロニトリル(屈折率:1.52)系繊維、NBR(屈折
率:1.52)系繊維、ポリアミド(6ナイロン、又は
6,6ナイロン)(屈折率:1.53)系繊維、ポリス
チレン(屈折率:1.59)系繊維、ポリエステル(ポ
リエチレンテレフタレート)(屈折率:1.63)系繊
維等が好適である。又、特に有機繊維に限定する必要は
なく、例えばガラスのような透明無機繊維でも用いるこ
とができる。
【0085】なお、透明繊維の線径はメッシュ形状の維
持等の面から10〜500μm程度とするのが好まし
い。
【0086】本発明において、透明基板2,導電性複合
メッシュ5,透明導電性フィルム4及びPDP本体20
を接着する接着樹脂としては、透明で弾性のあるもの、
例えば、通常、合せガラス用接着剤として用いられてい
るものが好ましく、具体的には、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エチレン−
(メタ)アクリル酸共重合体、部分鹸化エチレン−酢酸
ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水マレイン
酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリレ
ート共重合体等のエチレン系共重合体が挙げられる(な
お、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタクリ
ル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール(PV
B)樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等
も用いることができるが、性能面で最もバランスがと
れ、使い易いのはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)である。また、耐衝撃性、耐貫通性、接着性、透明
性等の点から自動車用合せガラスで用いられているPV
B樹脂も好適である。
【0087】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィ
ルム相互のブロッキングが生ずる。
【0088】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、5重量部以下、好まし
くは0.5〜5.0重量部の割合で使用される。
【0089】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0090】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0091】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で或いは2種以上を混合して、通常EVA100
重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5〜
5重量部用いられる。
【0092】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て5重量部以下、好ましくは0.1〜3.0重量部使用
される。
【0093】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0094】また、この場合、接着促進剤としてシラン
カップリング剤が併用される。このシランカップリング
剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0095】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0096】一方、PVB樹脂は、ポリビニルアセター
ル単位が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜
15重量%で、平均重合度が200〜3000、好まし
くは300〜2500であるものが好ましく、PVB樹
脂は可塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0097】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0098】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0099】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0100】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0101】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0102】本発明に係る接着用樹脂フィルムの樹脂組
成物は、更に劣化防止のために、安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料加工助
材、着色剤等を少量含んでいてもよく、また、場合によ
ってはカーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウ
ム等の充填剤を少量含んでも良い。
【0103】また、接着性改良の手段として、シート化
された接着用樹脂フィルム面へのコロナ放電処理、低温
プラズマ処理、電子線照射、紫外光照射などの手段も有
効である。
【0104】本発明に係る接着用樹脂フィルムは、例え
ば、EVA又はPVBと上述の添加剤とを混合し、押出
機、ロール等で混練した後、カレンダー、ロール、Tダ
イ押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状
にシート成形することにより製造される。成膜に際して
はブロッキング防止、透明基板又はPDP本体の前面板
との圧着時の脱気を容易にするためエンボスが付与され
る。
【0105】なお、接着用樹脂フィルム4A,4B,4
Cは、接着層の厚さが過度に厚くなることがないように
1μm〜1mm厚さに成形される。また、導電性複合メ
ッシュ5としては、その周縁部が透明基板2及びPDP
本体20の周縁部からはみ出るように、透明基板2及び
PDP本体20よりも大面積のものを用いるが、この導
電性複合メッシュ5の大きさは、導電性複合メッシュ5
の縁部がPDP本体20の表面側に回り込み、PDP本
体20の表面側縁部の回り込み幅が3〜20mm程度と
なるような大きさであることが好ましい。
【0106】図1に示す表示パネル1を製造するには、
反射防止膜8を形成した透明基板2と、PDP本体20
と透明導電性フィルム4及び導電性複合メッシュ5と接
着用樹脂フィルム3A,3B,3C及び架橋型導電性粘
着テープ7A,7Bを準備し、まず、透明導電性フィル
ム4の周辺に架橋型導電性粘着テープ7Aを貼り付け、
ヒートシーラー等で加熱加圧して架橋しながらフィルム
と架橋型導電性粘着テープ7Aの間に導通を持たせる。
次に接着性樹脂フィルム3Cを介してPDP本体20と
積層し、その後、透明基板2とPDP本体20との間に
導電性複合メッシュ5を接着用樹脂フィルム3A,3B
間に挟んだものを積層し、接着用樹脂フィルム3A〜3
Cの硬化条件で加圧下、加熱又は光照射して一体化した
後、導電性複合メッシュ5の周縁部を折り返し、更に、
透明基板2の表面の縁部からPDP本体20の表面の縁
部に到るように架橋型導電性粘着テープ7Bを貼り付け
る。
【0107】架橋型導電性粘着テープ7A,7Bの貼り
付けに際しては、その粘着層7bの粘着性を利用して積
層体に貼り付け(この仮り止めは、必要に応じて、貼り
直しが可能である。)、その後、必要に応じて圧力をか
けながら加熱又は紫外線照射する。この紫外線照射時に
は併せて加熱を行っても良い。なお、この加熱又は光照
射を局部的に行うことで、架橋型導電性粘着テープの一
部分のみを接着させるようにすることもできる。
【0108】加熱接着は、一般的なヒートシーラーで容
易に行うことができ、また、加圧加熱方法としては、架
橋型導電性粘着テープを貼り付けた積層体を真空袋中に
入れ脱気後加熱する方法でも良く、接着はきわめて容易
に行える。
【0109】この接着条件としては、熱架橋の場合は、
用いる架橋剤(有機過酸化物)の種類に依存するが、通
常70〜150℃、好ましくは70〜130℃で、通常
10秒〜120分、好ましくは20秒〜60分である。
【0110】また、光架橋の場合、光源としては紫外〜
可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば超高
圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンラン
プ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カ
ーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等が挙げられる。
照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概に
は決められないが、通常数十秒〜数十分程度である。架
橋促進のために、予め40〜120℃に加熱した後、こ
れに紫外線を照射してもよい。
【0111】また、接着時の加圧力についても適宜選定
され、通常5〜50kg/cm2、特に10〜30kg
/cm2の加圧力とすることが好ましい。
【0112】なお、架橋型導電性粘着テープ7Aの透明
導電性フィルム4の縁部における貼り付け幅(図1
(b)のW)は、表示パネル1の面積によっても異なる
が、通常の場合、3〜20mm程度とされる。
【0113】このようにして架橋型導電性粘着テープ7
A,7Bを取り付けた表示パネル1は、筐体に単にはめ
込むのみで極めて簡便かつ容易に筐体に組み込むことが
でき、同時に、架橋型導電性粘着テープ7A,7Bを介
して透明導電性フィルム4と導電性複合メッシュ5と筐
体との良好な導通をその4側縁部において均一にとるこ
とができる。このため、良好な電磁波シールド効果が得
られる。
【0114】なお、図1に示す表示パネルは本発明の表
示パネルの一例であって、本発明は図示のものに限定さ
れるものではない。例えば、架橋型導電性粘着テープ7
Aは透明導電性フィルム4の4側縁部に取り付ける他、
対向する2側縁部においてのみ取り付けるようにしても
良い。また、導電性複合メッシュ5についてもその全周
縁部において透明基板2及びPDP本体20からはみ出
させて折り返すようにする他、対向する2側縁部におい
てのみ透明基板及びPDP本体20からはみ出させて折
り返すようにしても良い。ただし、均一導通性の面から
は、図示の如く、いずれも4側縁部において取り付け又
は折り返すのが好ましい。
【0115】また、本発明の電磁波シールド性光透過窓
材は、図1に示す如く、PDP本体20の前面板に接着
用樹脂フィルムにより透明導電性フィルムを接着したも
のに限らず、PDP本体の前面板に直接透明導電性膜を
形成したものであっても良い。このような表示パネルと
しては、PDP本体に次のような透明導電性膜を形成し
たものが挙げられる。
【0116】 PDP本体の前面板の板面に、フォト
レジストのコーティング、パターン露光及びエッチング
の工程により所定パターンにエッチングして形成した格
子状又はパンチングメタル状の金属膜。 PDP本体の前面板の板面に導電性インキをパター
ン印刷して形成した格子状又はパンチングメタル状の印
刷膜。
【0117】また、本発明の表示パネルは、図1に示す
表示パネルにおいて、透明導電性フィルムの代りに、パ
ターンエッチングにより格子状又はパンチングメタル状
とした金属箔をPDP本体の前面板に接着したものであ
っても良く、この場合においても、折り返しにより切断
し易い金属箔について、これを折り返すことなく、容易
に導通を図ることができる。
【0118】また、本発明の表示パネルでは、更に、透
明基板2とPDP本体20との間に、熱線カットフィル
ムを設けても良く、この場合、熱線カットフィルムとし
ては、ベースフィルム上に酸化亜鉛や銀薄膜等の熱線カ
ットコートを施したものを用いることができる。このベ
ースフィルムとしては、好ましくは、PET、PC、P
MMA等よりなるフィルムを用いることができる。この
フィルムは、得られる表示パネルの厚さを過度に厚くす
ることなく、取り扱い性、耐久性を確保する上で10μ
m〜20mm程度とするのが好ましい。またこのベース
フィルム上に形成される熱線カットコートの膜厚は、通
常の場合、500〜5000Å程度である。
【0119】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の表示パネル
によれば、PDPに電磁波シールド材を一体化させるこ
とにより表示パネル自体に電磁波シールド性等の機能を
付与し、表示パネルの軽量、薄肉化、部品数の低減によ
る生産性の向上及びコストの低減を図ることができる。
また、リモコンの誤作動を防止することができる。
【0120】しかも、本発明の表示パネルにあっては、
透明導電性膜と導電性複合メッシュを併用することで、
導電性複合メッシュについては、光透過性を損なうこと
なく、また、モアレ現象のない細線の目開きの大きいメ
ッシュ設計とし、このような導電性複合メッシュで不足
する電磁波シールド性を透明導電性膜で補うことによ
り、高電磁波シールド性、高光透過性で鮮明な画像を得
ることが可能となる。また、良好な熱線(近赤外線)カ
ット性も得ることができる。
【0121】しかも、本発明の表示パネルは、組み立て
が容易で、また、設置対象の筐体に対して容易に組み込
むことができ、しかも筐体に対して均一かつ低抵抗な導
通を確実に得ることができるため、高い電磁波シールド
性能を得ることができる。
【0122】また、本発明の表示パネルは、透明基板と
PDP本体との間に導電性複合メッシュを介在させて接
合一体化したものであるため、破損時の飛散防止効果が
得られ、安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の表示パネルの実施の形態
を示す模式的な断面図であり、図1(b)は架橋型導電
性粘着テープを貼り付けた透明導電性フィルムを示す平
面図である。
【図2】一般的なPDPの構成を示す一部切欠斜視図で
ある。
【図3】本発明に係る導電性複合メッシュの繊維を拡大
して示す模式図である。
【符号の説明】
1 表示パネル 2 透明基板 3A,3B,3C 接着用樹脂フィルム 4 透明導電性フィルム 5 導電性複合メッシュ 7A,7B 架橋型導電性粘着テープ 7a 金属箔 7b 粘着層 8 反射防止膜 21 前面板 22 背面板 23 隔壁 24 表示セル 25 補助セル 26 陰極 27 表示陽極 28 補助陽極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマディスプレイパネル本体と、該
    プラズマディスプレイパネル本体の前面に透明接着剤に
    より接着された導電性メッシュと、該導電性メッシュの
    前面に透明接着剤により接着された透明基板とを備えて
    なる表示パネルであって、 該導電性メッシュは、線径200μm以下の金属繊維及
    び/又は金属被覆有機繊維と透明繊維とを混編みしてな
    る、開口率75%以上の導電性複合メッシュであり、 該プラズマディスプレイパネル本体と導電性複合メッシ
    ュとの間に、更に透明導電性膜が設けられており、 該透明導電性膜の縁部から該プラズマディスプレイパネ
    ル本体の端面を経て該プラズマディスプレイパネル本体
    の他方の板面の縁部にまで達するように導電性粘着テー
    プを貼り付け、 該導電性複合メッシュの縁部を該透明基板及び該プラズ
    マディスプレイパネル本体の縁部からはみ出させ、該プ
    ラズマディスプレイパネル本体の縁部に沿って折り返し
    て留め付けたことを特徴とする表示パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該透明繊維の屈折率
    と該透明接着剤の屈折率との差が0.15以下であるこ
    とを特徴とする表示パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、更に、前記透
    明基板及びプラズマディスプレイパネル本体の端面から
    透明基板の非接着面側の板面の縁部とプラズマディスプ
    レイパネル本体の非接着面側の板面の縁部とに回り込ん
    で導電性粘着テープが貼り付けられていることを特徴と
    する表示パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、該導電性粘着テープが架橋型導電性粘着テープであ
    ることを特徴とする表示パネル。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該透明接着剤は透明弾性接着剤であることを特徴と
    する表示パネル。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
    て、透明接着剤樹脂がエチレン−酢酸ビニル系共重合体
    樹脂を主成分とし、架橋剤を含有する熱架橋型接着剤樹
    脂であることを特徴とする表示パネル。
JP9353207A 1997-12-22 1997-12-22 表示パネル Pending JPH11185640A (ja)

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JP9353207A JPH11185640A (ja) 1997-12-22 1997-12-22 表示パネル
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EP98310323A EP0930637B1 (en) 1997-12-22 1998-12-16 Electromagnetic-wave shielding and light transmitting plate and display panel
DE69826235T DE69826235T2 (de) 1997-12-22 1998-12-16 Abschirmung gegen elektromagnetischen Wellen, durchsichtige Platte sowie Anzeige

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