JPH11119469A - トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤 - Google Patents

トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤

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JPH11119469A
JPH11119469A JP28633297A JP28633297A JPH11119469A JP H11119469 A JPH11119469 A JP H11119469A JP 28633297 A JP28633297 A JP 28633297A JP 28633297 A JP28633297 A JP 28633297A JP H11119469 A JPH11119469 A JP H11119469A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、上記した従来の方法の問題点を解
決し、フルカラーの複写機やプリンター等を使用してフ
ルカラー画像を形成した時に、鮮明で十分な色再現性、
発色性が得られる静電荷像現像用トナー母粒子、及び該
トナー母粒子を用いて成るトナー並びに現像剤を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 有機顔料(A)、水溶性の無機塩
(B)、水溶性の溶剤(C)、及びロジン(D)の少な
くとも4つの成分からなる混合物を機械的に混練して有
機顔料(A)を微細化し、その後水溶性の無機塩(B)
及び水溶性の溶剤(C)を水洗除去して得られる処理顔
料の水性ペースト(D)と、常温固体の樹脂(E)とを
加熱混練した後に水分を除去して得られる樹脂被覆顔料
(F)を、結着樹脂(G)と加熱混練してなることを特
徴とする静電荷像現像用トナー母粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等に於ける静電潜像を現像する時に使用さ
れる静電荷像現像用トナー母粒子、及び該トナー母粒子
を使用して形成されるトナー並びに現像剤に関する。更
に詳しくはマゼンタ、シアン、イエロー、及び黒色トナ
ーを用いて複写等を行った時に、鮮明で十分な色再現
性、発色性が得られる静電荷像現像用トナー母粒子、及
び該トナー母粒子を使用して形成されたトナー並びに現
像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機及びプリンター等に於いて
フルカラー画像への展開が急速に進みつつあり、その実
用化も大きくなされている。しかし写真や印刷物等と比
較すると、現在実用化されているフルカラー電子写真画
像は、必ずしも満足し得る画質まで到達しているとは言
い難い。また近年、コンピュータやハイビジョン等の進
歩発展により、更に高精細なフルカラー画像を形成する
方法が強く要望されている。この為に、フルカラー電子
写真画像を更に高品質化することが強く求められてい
る。
【0003】電子写真法は、一般に静電潜像をトナーを
用いて現像する。その方法には大きく分類して、トナー
をキャリアと呼ばれる媒体に少量分散させた二成分系現
像剤を用いる方法と、キャリアを用いない一成分系現像
剤を用いる方法がある。フルカラーの電子写真の場合、
キャリアとトナーを混合攪拌して用いる二成分系現像剤
がしばしば使用される。
【0004】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は、一般に3原色であるマゼンタ、シアン、イエロー
の3色、好ましくは墨入れ用としてブラックの4色のカ
ラートナーを用いて全ての色の再現を行うものである。
その方法は例えば、先ず原稿からの光をアナログ又はデ
ジタル的に色分解し、感光体の光導電層に導き、1色目
の静電潜像を形成する。続いて現像、転写工程を経てト
ナーは、紙等の被記録体上に保持される。更に2色目以
降についても前述の工程を順次複数回行い、同一被記録
体上に複数色のトナーが重ね合わせられ、一回の定着に
よって最終のフルカラー画像が得られる。
【0005】フルカラー複写機やフルカラープリンター
等を使用して、オーバー・ヘッド・プロジェクター(以
下、OHPと省略する。)用シートの様な透明基材上に
フルカラー画像を形成することも増加してきた今日、フ
ルカラーの画像形成に供されるトナーには、従来の最も
一般的な黒色のトナーの場合と同様に、種々の特性、例
えば安定した帯電性や良好な流動性が求められる他に、
透明性、鮮明性、色再現性等がさらに要求される。即
ち、フルカラー画像は、上記したように被転写材上に複
数色のトナーが重ね合わせられる事によって得られる為
に、個々のトナーの光透過性が不足すると、色再現性が
悪化し、鮮明な画像を得ることが困難となる。特にOH
P用シートの様な透明基材上にフルカラー画像を形成し
た時にこの現象は著しく、良好な透明画像が得難い。
【0006】その対策として顔料の分散の程度を上げ
る、即ちトナー中の顔料粒径をより小さくすることが考
えられる。一般に顔料の粒子径を小さくして分散度を上
げていくと顔料分散体の透明性が向上する。しかし、サ
ンドミル、3本ロールミル、ボールミル、エクストルー
ダー等の通常の分散機は、主に顔料の二次粒子(一次粒
子が弱く凝集している)を壊して一次粒子にするだけで
あり、これら通常の分散機では顔料をより微細化するこ
とは困難である。高速のサンドミル等を用いることによ
って、顔料の種類によってはさらに顔料を微細化するこ
とも可能ではあるが、非常に多大なエネルギーを必要と
する。
【0007】一次粒子を細かくする手段として、顔料を
濃硫酸、ポリリン酸等の強酸に溶解したものを冷水に投
入して、顔料を微細粒子として析出させる方法が知られ
ている。この方法では顔料の強酸に対する溶解性や安定
性の点で、用い得る顔料が著しく限定される。又、この
方法で微細化した顔料は乾燥すると強い二次凝集を起こ
す為に、乾燥したものを一次粒子まで再分散することは
非常に困難である。
【0008】顔料を微細化する他の方法として、顔料と
固形樹脂を加熱しながら2本ロールやバンバリーミキサ
ー等で強力に練り込む方法も知られている。しかし、顔
料は一般に高温下では結晶成長するので、かかる方法で
は機械的な破砕と結晶成長とが平衡状態になった時に終
点となり、顔料の微細化には限界がある。
【0009】更に顔料の一次粒子を細かくする方法とし
て、顔料と食塩等の水溶性無機塩の混合物を少量の水溶
性の溶剤で湿潤したものを、ニーダー等で強く練り込ん
だ後、無機塩と溶剤を水洗除去、乾燥して一次粒子の細
かい顔料を得る方法がある。この方法は、一般には食塩
を磨砕剤として用い、粗製銅フタロシアニンを水溶性の
有機溶剤の共存下で機械的に磨砕するβ型銅フタロシア
ニンの顔料化方法として知られている。この場合、水溶
性の有機溶剤は、粘結剤としての働きとβ型結晶がニー
ダーによる機械的剪断力によりα型結晶に結晶転移する
のを防ぐ為に用いられる。一般的には、この方法はソル
ベントソルトミリングと呼ばれ、単に磨砕剤を用いない
で機械的に微細化する方法(ドライミリングと呼ばれて
いる)とは区別されている。また、広義ではソルベント
を用いないソルトミリングもドライミリングと呼ばれ
る。しかし、この方法では乾燥の際に顔料が強い二次凝
集を起こし易く、顔料粒径が大きくなってしまう問題が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の方法の問題点を解決し、フルカラーの複写機やプリ
ンター等を使用してフルカラー画像を形成した時に、鮮
明で十分な色再現性、発色性が得られる静電荷像現像用
トナー母粒子、及び該トナー母粒子を用いて成るトナー
並びに現像剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、如何にし
てトナー中に顔料を均一に微細な粒子として分散させる
かということを鋭意研究した結果、ソルベントソルトミ
リング時にロジン(D)を用い、微細化された有機顔料
(処理顔料)の水性ペースト(D)(以下、水性ペース
ト(D)と略す)を得、かかる水性ペースト(D)をい
わゆるフラッシングしてなる樹脂被覆顔料(F)をトナ
ー母粒子の着色剤として用いることによって、従来法よ
りもはるかに鮮明性・透明性に優れる画像を得ることが
できることを見出し本発明に到達した。
【0012】即ち、第1の発明は、有機顔料(A)、水
溶性の無機塩(B)、水溶性の溶剤(C)、及びロジン
(D)の少なくとも4つの成分からなる混合物を機械的
に混練して有機顔料(A)を微細化し、その後水溶性の
無機塩(B)及び水溶性の溶剤(C)を水洗除去して得
られる処理顔料の水性ペースト(D)と、常温固体の樹
脂(E)とを加熱混練した後に水分を除去して得られる
樹脂被覆顔料(F)を、結着樹脂(G)と加熱混練して
なることを特徴とする静電荷像現像用トナー母粒子であ
る。
【0013】第2の発明は、有機顔料(A)が、キナク
リドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、アゾ系
有機顔料から成る群より選ばれる1種であることを特徴
とする第1の発明記載の静電荷像現像用トナー母粒子で
ある。
【0014】第3の発明は、ロジン(D)を、有機顔料
(A)100重量部に対して、1〜100重量部使用す
る第1又は第2の発明記載の静電荷像現像用トナー母粒
子である。
【0015】第4の発明は、水溶性の溶剤(C)に対し
て、水溶性の無機塩(B)を重量比で2〜20倍使用す
ることを特徴とする第1ないし第3の発明いずれか記載
の静電荷像現像用トナー母粒子である。
【0016】第5の発明は、第1ないし第4の発明4い
ずれか記載の静電荷像現像用トナー母粒子と、外添剤と
を混合して成ることを特徴とする静電荷像現像用トナー
である。
【0017】第6の発明は、第5の発明記載の静電荷像
現像用トナーと、キャリアとを混合して成ることを特徴
とする現像剤である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明では有機顔料(A)とし
て、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエ
ロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性
アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメン
トスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ
顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン
等のフタロシアニン系、キナクリドンレッド、キナクリ
ドンマゼンタ等のキナクリドン系、ペリレンレッド、ペ
リレンスカーレット等のペリレン系、イソインドリノン
エロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノ
ン系、ジアンスラキノニルレッド等が用いられる。
【0019】具体的には下記の有機顔料が例示出来る。
カラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示す。C.I.ピグ
メントエロー12、13、14、17、20、24、7
4、83、86 93、109、110、117、12
5、137、138、147、148、153、15
4、166、168、C.I.ピグメントオレンジ13、1
6、36、43、51、55、59、61、C.I.ピグメ
ントレッド9、48、49、52、53、57、97、
122、123、149、168、177、180、1
92、215、216、217、220、223、22
4、226、227、228、238、240、C.I.ピ
グメントバイオレット19、23、29、30、37、
40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、1
5:3、15:4、15:6、22、60、64、C.I.
ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントブラウン
23、25、26、建染染料から誘導されるスレン系有
機顔料等が例示出来る。
【0020】本発明のトナー母粒子のうち、黒色のトナ
ー母粒子の場合は、イエロー、シアン、レッドの3色の
処理顔料を得、これら3色の処理顔料を着色剤として用
いればよい。尚、本発明のトナー母粒子のうち、黒色の
トナー母粒子の場合は、着色剤としてカーボンブラック
の使用を妨げるものではない。
【0021】本発明に用いられる水溶性の無機塩(B)
としては、食塩、塩化カリウム、芒硝等が挙げられる。
【0022】本発明に用いられる水溶性の溶剤(C)
は、水溶性であれば特に限定されないが、ソルトミリン
グ時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態に成る為
に、安全性の点から高沸点の溶剤が好ましい。水溶性の
溶剤は粘結剤、結晶防止効果の為に加えるものであり、
係る水溶性の溶剤(C)に対して上記の水溶性の無機塩
(B)は重量比で2〜20倍使用することが好ましく、
3〜10倍使用することがより好ましい。
【0023】水溶性溶剤の例として、2−(メトキシメ
トキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−
(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオ
キシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリ
コールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコー
ル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−
2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、
ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が用いら
れる。上記化合物の他に、ソルトミリング時に分散剤、
可塑剤等の添加剤を併用しても良い。
【0024】本発明において用いられるロジン(D)と
しては、ガムロジン、重合ロジン、不均化ロジン、水添
ロジン、マレイン化ロジン、フマール化ロジン、ウッド
ロジン、トール油ロジン、マレイン化ロジンペンタエス
テル、マレイン化ロジングリセリンエステル等が挙げら
れ、二種類以上のロジンを併用してもよい。本発明にお
いて用いられるロジン(D)は、有機顔料(A)100
重量部に対して1〜100重量部用いることが望まし
い。より望ましくは5〜50重量部である。1重量部よ
りも少ないと顔料表面の被覆効果が小さく、凝集によっ
て顔料粒径が大きくなり易い。ロジン(D)の存在下に
ソルトミリングすることによって、微細化された顔料の
再凝集を防止できるようになったものと考えられる。
【0025】ロジン(D)の存在下にソルトミリングし
てなる処理顔料は、レーザー散乱による測定において平
均粒径が1.0μm以下であることが好ましく、さらに
0.2μm以下であることが好ましい。このように処理
顔料が小さいと、画像を形成した時に透明性及び鮮明性
が極めて優れる。
【0026】常温固体の樹脂(E)、即ちフラッシング
に用いることの出来る樹脂としては、常温固体であれば
公知のものを含めて広く使用可能である。画像の透明性
を考慮して、無色透明の樹脂の方がより好適である。例
えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化樹脂、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、ロジン・エステル、ロジン等を挙げることが出来
る。此れ等の樹脂は、フラッシング後の希釈、溶融混練
にも使用可能である。
【0027】本発明における樹脂被覆顔料(F)は、例
えば以下のようにして得ることができる。処理顔料の水
性ペースト(D)に常温固体の樹脂(E)、必要に応じ
てその他の各種添加剤等を加えて、ニーダー若しくはス
ーパーミキサー等の混合分散機で混合攪拌を行う。この
時に必要に応じて加熱しても良い。約10分〜20分で
顔料分が樹脂に移行する。分離した水分をデカンテーシ
ョンにより除去し、残った混練物を必要に応じて加熱し
ながら2本又は3本ロール等を使用して、水分を除去
し、樹脂被覆顔料(F)(顔料高濃度チップ)を得れば
よい。
【0028】本発明のトナー母粒子は、常法に従い、得
ることができる。即ち、上記樹脂被覆顔料(F)に結着
樹脂(G)、必要に応じてその他荷電制御剤や添加剤等
を加えて、ヘンシェルミキサー等で予備混合を行い、そ
の後エクストルーダー等を用いて溶融混練を行う。次い
で冷却後ハンマーミル等で粗粉砕し、ジェットミル等で
微粉砕すし、風力分級機等で分級し、平均粒径5〜20
μm程度の所定の粒度分布を有する分級品を得ればよ
い。
【0029】結着樹脂(G)、即ちフラッシング後の溶
融混練に用いることの出来る樹脂として、公知のものを
広く使用出来る。画像の透明性を考慮して、無色透明の
樹脂の方がより好適である。常温固体の樹脂(E)と同
じ種類の樹脂も使用可能だが、必ずしも結着樹脂(G)
は樹脂(E)と一致している必要は無い。
【0030】本発明のトナー母粒子には、荷電制御剤を
配合することも好ましい。荷電制御剤としては公知のも
のが全て使用出来るが、トナーの色調に影響を与えない
無色又は淡色のものが好ましい。例えば、アルキル置換
サリチル酸の金属錯体(例えばジターシャリーブチルサ
リチル酸のクロム錯体、アルミニウム錯体、又は亜鉛錯
体等)の様な有機金属錯体等を挙げることが出来る。
【0031】本発明のトナー母粒子には、流動性向上
剤、クリーニング助剤等として、種々の粒子を外添剤と
して配合することも好ましい。外添剤としては公知のも
のが全て使用出来る。例えば0.01〜0.5μmのシ
リカ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物、炭化珪
素、炭化タングステン等の研磨剤、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩等の滑剤、
その他1〜50μmのポリテトラフロロエチレン、ポリ
ビニリデンフロライド、ポリメタアクリレート、ポリス
チレン、シリコーン等の微粉末を添加することが好適で
ある。此れ等の混合物、更に此れ等微粉末を各種表面処
理した外添剤を添加することも好適である。
【0032】本発明の現像剤は、上記トナーとキャリア
とを混合してなるものであり、従来公知の方法で得るこ
とができ、特に制約されるものではない。本発明の現像
剤に用いられるキャリアとしては、既知のキャリアは全
て使用可能である。一般に二成分現像剤を構成するキャ
リアは導電性キャリアと絶縁性キャリアに大別される。
導電性キャリアとしては、通常、酸化又は未酸価の鉄粉
等が用いられる。絶縁性キャリアとしては、一般に強磁
性体より成るキャリアコア材粒子の表面を絶縁性樹脂に
より均一に被覆したキャリアが代表的である。キャリア
のコア材としては、例えば、酸化鉄(マグネタイト)、
還元鉄、銅、フェライト、ニッケル、コバルト等やこれ
らと亜鉛、アルミニウム等との合金の粒子を挙げること
が可能である。被覆樹脂としては、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアセタ
ール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フ
ェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、ポリ
オレフィン樹脂、フッ素樹脂、アミノ樹脂等の公知の材
料のいずれのものでもよい。キャリアとしては20〜2
00μm程度の大きさのものが好ましい。また、一般的
に現像剤中にはトナーを1〜30重量%含有することが
好ましい。
【0033】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明を説明する。例
中部とあるは、重量部を示す。 [実施例1] 粗製銅フタロシアニン :250部 (リオノールブルーKLH−T、東洋インキ製造製) 塩化ナトリウム :900部 不均化ロジン (ロジンSR:荒川化学製) :100部 ジエチレングリコール :200部 をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕
込み、3時間混練した。次にこの混合物を2.5リット
ルの温水に投入し、約80℃まで加熱、攪拌した。約1
時間撹拌してスラリー状とした後、濾過、水洗を5回繰
り返して塩化ナトリウム及び溶剤を除き、固形分50%
の顔料の水性ペーストを得た。かかる水性ペーストを用
いてフラッシング工程に移る。
【0034】 上記水性ペースト 100.0部 不飽和ポリエステル樹脂(:常温固体の樹脂(E)) 25.0部 メタノール 0.5部 上記原料をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所
製)に仕込み、100℃に加熱しながら混合したとこ
ろ、約10分で顔料分が樹脂に移行(フラッシング)し
た。分離した水及び溶剤分をニーダーから除去した後
に、残った混練物を加熱型2本ロールで5回パスさせ、
高濃度チップ(樹脂被覆顔料)を得た。
【0035】 上記不飽和ポリエステル樹脂(:結着樹脂(G)) 100.0部 上記顔料高濃度チップ 5.0部 負帯電電荷制御剤 4.0部 次いで、上記原料をエクストルーダーにて溶融混練し、
冷却後にハンマーミルにて粗粉砕し、更にジェットミル
にて微粉砕し、平均粒径10.0μmのトナー母粒子を
得る。上記トナー母粒子100部に酸化チタン微粉末を
0.4部添加し、ヘンシェルミキサーで混合して、トナ
ーを得る。得られたトナーをフェライト100部に対し
6部加え、ボールミル混合機で混合して現像剤を得た。
【0036】[実施例2]実施例1の粗製銅フタロシア
ニンの代わりに、黄色顔料(ホスターパーム エロー
H3G:ハンザエロー系、ヘキスト製)260部を用い
て実施例1と同様にして水性ペーストを作成した後、同
様にフラッシングして、トナー母粒子、トナー及び現像
剤を得た。
【0037】 [実施例3] 赤色顔料 :280部 (ホスターパーム ピンクE:キナクリドン系、ヘキスト製) 塩化ナトリウム :2500部 ロジン(マルキード#33:荒川化学製) : 50部 ジエチレングリコール :200部 を実施例1と同様にして、2時間混練し、水性ペースト
を作成した後、同様にフラッシングして、トナー母粒
子、トナー及び現像剤を得た。
【0038】 [比較例1] 粗製銅フタロシアニン(リオノールブルーKLH−T、東洋インキ製造製、固形 分48.5%)の水性ペースト 100.0部 不飽和ポリエステル樹脂(:常温固体の樹脂(E)) 25.0部 メタノール 0.5部 上記原料をニーダーにて100℃に加熱しながら混合し
たところ、約10分で顔料分が樹脂に移行(フラッシン
グ)した。分離した水をニーダーから除去した後に、残
った混練物を加熱型2本ロールで5回パスさせ、顔料高
濃度チップを得た。実施例1で用いた顔料高濃度チップ
の代わりにソルベントソルトミリング処理を施さない上
記の顔料高濃度チップを用いて、実施例1と同様にして
トナー母粒子、トナー及び現像剤を得た。
【0039】[比較例2]黄色顔料(ポスターパーム
エロー H3G、ヘキスト社製)に精製水を添加し、固
形分50%の水性ペーストを形成し、その後は比較例1
と同様にしてソルベントソルトミリング処理を施さない
上記の顔料高濃度チップを用いて、比較例1と同様にし
てトナー母粒子、トナー及び現像剤を得た。
【0040】[比較例3]キナクリドン顔料(ポスター
ファームピンクE、ヘキスト製)に精製水を添加し、固
形分50%のの水性ペーストを形成し、その後は比較例
1と同様にしてソルベントソルトミリング処理を施さな
い上記の顔料高濃度チップを用いて、比較例1と同様に
してトナー母粒子、トナー及び現像剤を得た。
【0041】 〔比較例4〕 不飽和ポリエステル樹脂 100.0部 青色顔料(リオノールブルーKLH−T、東洋インキ製造製) 10.0部 (注:ソルベントソルトミリング処理もフラッシング処理もしていない通常の 乾燥工程を経て形成された顔料) 負帯電電荷制御剤 4.0部 上記混合物をエクストルーダーにて溶融混練し、その後
実施例1と同様にしてトナー母粒子、トナー及び現像剤
を得た。
【0042】〔比較例5〕比較例4の青色顔料の代わり
に、黄色顔料(ポスターパーム エロー H3G、ヘキ
スト社製)を用いた以外は、比較例1と同様にしてトナ
ー母粒子、トナー及び現像剤を得た。
【0043】〔比較例6〕比較例4の青色顔料の代わり
に、キナクリドン顔料、ポスターファームピンクE、ヘ
キスト製)を用いた以外は、比較例1と同様にしてトナ
ー母粒子、トナー及び現像剤を得た。
【0044】[評価]実施例1〜3、比較例1〜6で得
た各現像剤を用いて市販のフルカラー複写機(CLC3
50、キャノン製)により画像を得たところ、実施例1
〜3の現像剤からは彩度が高く鮮明な画像が得られた。
特にOHP用シートに画像を形成した時に、従来と比較
して著しい透明性の改良が見られた。又、得られたトナ
ーを熱プレスにより溶融させ、ガラス板上に均一な薄層
を作り、光学顕微鏡により顔料の分散状態を観察したと
ころ、凝集の無い非常に良好な分散状態になっているこ
とが確認出来た。
【0045】一方、比較例1〜3の現像剤からは、彩度
が高く鮮明な画像が得られたが、OHPシート上での透
明性は実施例1〜3よりも劣っていた。また、比較例4
〜6の現像剤からは得られた画像は、OHPシート上で
の透明性が実施例1〜3よりも劣るばかりでなく、色再
現性、発色性の点でも実施例1〜3よりも著しく低下し
ていた。
【0046】
【発明の効果】本発明により、トナー中の顔料粒径が小
さく、鮮明で十分な色再現性、発色性が得られる静電荷
像現像用トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤が得ら
れた。光学顕微鏡によるトナー中の顔料の分散状態を観
察したところ、凝集の無い非常に良好な分散状態になっ
ていることが確認出来た。
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】第5の発明は、第1ないし第4の発明いず
れか記載の静電荷像現像用トナー母粒子と、外添剤とを
混合して成ることを特徴とする静電荷像現像用トナーで
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機顔料(A)、水溶性の無機塩
    (B)、水溶性の溶剤(C)、及びロジン(D)の少な
    くとも4つの成分からなる混合物を機械的に混練して有
    機顔料(A)を微細化し、その後水溶性の無機塩(B)
    及び水溶性の溶剤(C)を水洗除去して得られる処理顔
    料の水性ペースト(D)と、常温固体の樹脂(E)とを
    加熱混練した後に水分を除去して得られる樹脂被覆顔料
    (F)を、結着樹脂(G)と加熱混練してなることを特
    徴とする静電荷像現像用トナー母粒子。
  2. 【請求項2】 有機顔料(A)が、キナクリドン系有機
    顔料、フタロシアニン系有機顔料、アゾ系有機顔料から
    成る群より選ばれる1種であることを特徴とする請求項
    1記載の静電荷像現像用トナー母粒子。
  3. 【請求項3】 ロジン(D)を、有機顔料(A)100
    重量部に対して、1〜100重量部使用する請求項1又
    は2記載の静電荷像現像用トナー母粒子。
  4. 【請求項4】 水溶性の溶剤(C)に対して、水溶性の
    無機塩(B)を重量比で2〜20倍使用することを特徴
    とする請求項1ないし3いずれか記載の静電荷像現像用
    トナー母粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか記載の静電荷
    像現像用トナー母粒子と、外添剤とを混合して成ること
    を特徴とする静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の静電荷像現像用トナー
    と、キャリアとを混合して成ることを特徴とする現像
    剤。
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