JPH1111918A - 黒鉛粒子の製造法、該製造法で得られた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 - Google Patents

黒鉛粒子の製造法、該製造法で得られた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池

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JPH1111918A
JPH1111918A JP9168712A JP16871297A JPH1111918A JP H1111918 A JPH1111918 A JP H1111918A JP 9168712 A JP9168712 A JP 9168712A JP 16871297 A JP16871297 A JP 16871297A JP H1111918 A JPH1111918 A JP H1111918A
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graphite
secondary battery
lithium secondary
graphite particles
binder
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Tatsuya Nishida
達也 西田
Yoshito Ishii
義人 石井
Atsushi Fujita
藤田  淳
Kazuo Yamada
和夫 山田
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Hitachi Chemical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量で、かつ急速充放電特性及びサイクル
特性に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に変化し、放
電末期での電圧の変化が緩やかになるリチウム二次電池
とそれを得るための黒鉛粒子の製造法、該製造法で得ら
れた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト及びリチ
ウム二次電池用負極を提供する。 【解決手段】 黒鉛とバインダーを混合し、非酸化雰囲
気中で焼成してバインダーを炭素化した後、粉砕するこ
とを特徴とする黒鉛粒子の製造法、上記の方法で製造さ
れた黒鉛粒子のX線広角回折における結晶の厚み方向の
層間距離が3.375Å以下で、厚み方向の結晶子の大
きさが500Å以上である黒鉛粒子、上記の方法で製造
された黒鉛粒子又は上記の黒鉛粒子に有機系結着剤及び
溶剤を添加し、混合してなる黒鉛ペースト、該黒鉛ペー
ストを集電体に塗布、一体化してなるリチウム二次電池
用負極並びに該リチウム二次電池用負極と正極とをセパ
レータを介して対向して配置し、かつその周辺に電解液
が注入されたリチウム二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な黒鉛粒子の製
造法、該製造法で得られた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた
黒鉛ペースト、リチウム二次電池用負極及びリチウム二
次電池に関する。さらに詳しくは、ポータブル機器、電
気自動車、電力貯蔵用に用いるのに好適な、急速充放電
特性及びサイクル特性に優れたリチウム二次電池とそれ
を得るための黒鉛粉末の製造法、該製造法で得られた黒
鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト、リチウム二次
電池用負極及びリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】従来黒鉛粒子は、例えば天然黒鉛粒子、
コークスを黒鉛化した人造黒鉛粒子、有機系高分子材
料、ピッチ等を黒鉛化した人造黒鉛粒子、これらを粉砕
した黒鉛粒子などがある。これらの黒鉛粒子は、有機系
結着剤及び有機溶剤と混合して黒鉛ペーストとし、この
黒鉛ペーストを銅箔の表面に塗布し、溶剤を乾燥させて
リチウム二次電池負極として使用されている。例えば、
特公昭62−23433号公報に示されるように、負極
に黒鉛粒子を使用することでリチウムのデンドライトに
よる内部短絡の問題を解消し、サイクル特性の改善を図
っている。
【0003】この中で、黒鉛結晶が発達している天然黒
鉛粒子及びコークスを単一で高度に黒鉛化した粒子は、
それ自体の放電容量は大きく、優れた負極材料である
が、黒鉛粒子の面方向の結晶の結合が、厚み方向の結晶
の結合に比べきわめて大きいため、粒子形状が、アスペ
クト比の大きな、鱗片状になる。このようにして得られ
た鱗片状の黒鉛粒子は、リチウム二次電池用電極材とし
て使用する際、粒子が電極面に平行に配向しやすくな
る。一般にリチウムの吸蔵、脱離は、黒鉛粒子の端部面
を通して行われるため、黒鉛粒子が電極面に配向してし
まうと、急激にリチウムの吸蔵、脱離が行われる急速充
放電時は、急速に容量が低下するという問題が生じてい
る。
【0004】また黒鉛粒子は充放電におけるリチウムの
吸蔵、脱離の際約10%の体積の膨張が生じるため、充
放電の繰り返しにより、粒子間の密着力に応力が生じ、
この結果として粒子の欠落による電池の容量のサイクル
劣化が起こりやすい。特にリチウムの吸蔵量が多い高負
荷で、サイクルを繰り返したときには、このサイクル劣
化が問題となる場合が多い。
【0005】加えて黒鉛粒子を負極に使用したリチウム
電池は、放電時の電圧が平坦で、かつ放電末期における
電圧の上昇が急激に起こるため、残存容量の検出が困難
である。これに対して、特開平7−192427号公報
に示されるように、ピッチや樹脂を非酸化雰囲気中で、
1000℃程度の低温で焼成して得られた非晶質炭素を
黒鉛粒子に一部添加することにより解消されるが、この
方法では元元、黒鉛粒子と低温で焼成して得た非晶質炭
素の比重、形状が異なるため、粒子レベルで均一に混合
できず、結果として電池の性能バラツキが生じやすい。
【0006】そこでリチウム二次電池用黒鉛粒子として
は、高容量で、かつ安定したサイクル特性が得られるこ
と及びこれに加えて放電時の電圧がわずかに変化し、放
電末期での電圧変化が緩やかとなるような負極材が求め
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】請求項1、2、3記載
の発明は、高容量で、かつ急速充放電特性及びサイクル
特性に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に変化し、放
電末期での電圧の変化が緩やかになるリチウム二次電池
に好適な黒鉛粒子の製造法を提供するものである。請求
項4記載の発明は、高容量で、かつ急速充放電特性及び
サイクル特性に優れることに加え、放電時の電圧が連続
的に変化し、放電末期での電圧の変化が緩やかになるリ
チウム二次電池に好適な黒鉛粒子を提供するものであ
る。
【0008】請求項5記載の発明は、高容量で、かつ急
速充放電特性及びサイクル特性に優れることに加え、放
電時の電圧が連続的に変化し、放電末期での電圧の変化
が緩やかになるリチウム二次電池に好適な黒鉛ペースト
を提供するものである。請求項6記載の発明は、高容量
で、かつ急速充放電特性及びサイクル特性に優れること
に加え、放電時の電圧が連続的に変化し、放電末期での
電圧の変化が緩やかになるリチウム二次電池に好適なリ
チウム二次電極用負極を提供するものである。請求項7
記載の発明は、高容量で、かつ急速充放電特性及びサイ
クル特性に優れることに加え、放電時の電圧が連続的に
変化し、放電末期での電圧の変化が緩やかになるリチウ
ム二次電池を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、黒鉛とバイン
ダーを混合し、非酸化雰囲気中で焼成してバインダーを
炭素化した後、粉砕することを特徴とする黒鉛粒子の製
造法に関する。また、本発明は、バインダーを炭素化し
た後の残炭率が20%以上である黒鉛粒子の製造法に関
する。また、本発明は、バインダーが黒鉛とバインダー
の混合物に対して5〜20重量%含有してなる黒鉛粒子
の製造法に関する。また、本発明は、前記のいずれかの
方法で製造された黒鉛粒子のX線広角回折における結晶
の厚み方向の層間距離が3.375Å以下で、厚み方向
の結晶子の大きさが500Å以上である黒鉛粒子に関す
る。
【0010】また、本発明は、前記のいずれかの方法で
製造された黒鉛粒子若しくは前記の黒鉛粒子に有機系結
着剤及び溶剤を添加し、混合してなる黒鉛ペーストに関
する。また、本発明は、上記の黒鉛ペーストを集電体に
塗布、一体化してなるリチウム二次電池用負極に関す
る。さらに、本発明は、上記のリチウム二次電池用負極
と正極とをセパレータを介して対向して配置し、かつそ
の周辺に電解液が注入されたリチウム二次電池に関す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の黒鉛粒子は、黒鉛とバイ
ンダーを混合し、非酸化雰囲気中で焼成してバインダー
を炭素化した後、粉砕することにより得られる。黒鉛と
しては、例えば天然黒鉛粉末、人造黒鉛粉末等が使用で
きるが粉末状であれば特に制限はない。またバインダー
としては、石油ピッチ、石炭ピッチ等のピッチ類、フェ
ノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂等の熱硬化性樹脂など非酸化雰囲気中で焼成して炭素
化した後、残炭率が20重量%以上となるバインダーを
用いることが好ましく、25重量%以上となるバインダ
ーを用いることがさらに好ましい。残炭率が20重量%
未満であると黒鉛の一次粒子の結合力が弱くなる傾向が
ある。本発明において、残炭率とは、バインダーを非酸
化雰囲気中で1000℃で2時間焼成した後の最終的な
残存量、詳しくは炭素化した後の重量残留率を示したも
のである。
【0012】バインダーの配合量は、黒鉛とバインダー
の混合物に対して5〜20重量%含有することが好まし
く、10〜15重量%含有することがさらに好ましい。
バインダーの量が少なすぎると黒鉛の一次粒子の結合力
が弱くなる傾向があり、また多すぎるとバインダーを炭
素化した非晶質炭素の充放電特性における放電容量が、
一次粒子の黒鉛に比べて低下する傾向がある。黒鉛とバ
インダーの混合方法は特に制限はないが、例えばバイン
ダーの軟化点以上の温度で混合することが好ましい
【0013】次に、上記の混合物を焼成し、バインダー
の炭素化を行う。焼成は前記混合物が酸化し難い条件、
例えば窒素雰囲気中、アルゴンガス雰囲気中、真空中等
の非酸化雰囲気中で焼成する必要がある。また焼成温度
は800〜1200℃の温度で焼成することが好まし
く、800〜1000℃の温度で焼成することがさらに
好ましい。800℃未満の温度で焼成するとバインダー
の炭素化が不十分で放電容量が低下する傾向があり、ま
た1200℃を越える温度で焼成すると黒鉛化が進みサ
イクル特性が劣る傾向がある。
【0014】次に、得られた焼成物を粉砕する。焼成物
の粉砕方法は、特に制限はないが、例えばジェットミ
ル、振動ミル、ピンミル、ハンマーミル等の既知の方法
をとることができる。粉砕後の粒径は、平均粒径が10
0μm以下が好ましく、50μm以下であることがさら
に好ましい。平均粒径が大きくなりすぎる場合は、作製
する電極の表面に凹凸ができ易くなる傾向がある。
【0015】本発明の方法で製造された黒鉛粒子は、X
線広角回折における結晶の厚み方向の層間距離d(00
2)は3.375Å以下、好ましくは3.370Å以下
とされ、3.375Åを越えると放電容量が低下すると
いう問題点が生じる。また厚み方向の結晶子の大きさL
c(002)は500Å以上、好ましくは1000Å以
上とされ、500Å未満であると放電容量が低下すると
いう問題点が生じる。
【0016】また、本発明の方法で製造された黒鉛粒子
は、一次粒子である黒鉛粒子の間にバインダーを焼成し
て炭素化した非晶質炭素の結合部は、充放電時にリチウ
ムが吸蔵、脱離する際に、体積変化が起こらず、結果と
してサイクル特性が向上する。さらに、一次粒子の結合
により、黒鉛粒子が配向し難くなるため、特に急激にリ
チウムが吸蔵、脱離が行われる急速充放電時、一般の黒
鉛では顕著に行われる容量低下が生じない。また黒鉛の
結合に使用される非晶質炭素も、独自にリチウムの吸
蔵、放出も行われるため、この部分での充放電における
電圧の変化は、黒鉛の電圧の変化に比べ連続的に変化
し、放電末期での電圧の変化が緩やかに生じる。
【0017】本発明の黒鉛粒子は、有機系結着剤及び溶
剤と混練して、シート状、ペレット状等の形状に成形さ
れる。有機系結着剤としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレンプロピレンターポリマー、ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、
イオン伝導率の大きな高分子化合物等が使用できる。ま
た溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド等
が使用できる。本発明においてイオン伝導率の大きな高
分子化合物としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォス
ファゼン、ポリアクリロニトリル等が使用できる。有機
系結着剤の含有量は、黒鉛粒子と有機系結着剤との混合
物に対して、3〜20重量%含有することが好ましい。
黒鉛粒子は、有機系結着剤及び溶剤と混練し、粘度を調
整した後、集電体に塗布し、その後加熱して溶剤を蒸発
させ該集電体と一体化して負極とされる。集電体として
は、例えばニッケル、銅等の箔、メッシュなどの金属集
電体が使用できる。なお一体化は、例えばロール、プレ
ス等の成形法で行うことができ、またこれらを組み合わ
せて一体化してもよい。
【0018】このようにして得られた負極はセパレータ
を介して正極を対向して配置し、かつ電解液を注入する
ことにより、従来の炭素材料を負極に使用したリチウム
二次電池に比較して、急速充放電特性及びサイクル特性
に優れ、かつ不可逆容量が小さいリチウム二次電池を作
製することができる。
【0019】本発明におけるリチウム二次電池の正極に
用いられる材料については特に制限はなく、LiNiO
2、LiCoO2、LiMn24等を単独又は混合して使
用することができる。電解液としては、LiClO4
LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSO3CF3
等のリチウム塩を例えばエチレンカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネ
ート、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート等
の非水系溶剤に溶解したいわゆる有機電解液を使用する
ことができる。セパレータとしては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主成分とした
不織布、クロス、微孔フィルム又はこれらを組み合わせ
たものを使用することができる。
【0020】以下、本発明の実施例の形態を図面により
詳述する。図1は円筒型リチウム二次電池の一部断面正
面図で、1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は正
極タブ、5は負極タブ、6は正極蓋、7は電池缶及び8
はガスケットである。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を引用し説明す
る。 実施例1 (1)黒鉛粒子の調整 平均粒径が10μmの中国産の鱗片状天然黒鉛粉末90
重量%及び残炭率が28重量%のタールピッチ10重量
%を混合し、120℃で1時間撹拌した。次いで、窒素
雰囲気中で1000℃で焼成し、タールピッチを炭素化
した後粉砕し、平均粒径が20μmの黒鉛粒子を得た。
得られた黒鉛粒子のX線広角回折による結晶の厚み方向
の層間距離d(002)は3.362Å及び厚み方向の
結晶子の大きさLc(002)は1600Åであった。
なおバインダーの残炭率は、前以って窒素雰囲気中で、
1000℃で2時間焼成して炭素化した後の重量残留率
を示した。以下同じ。
【0022】(2)リチウム二次電池の作製 図1に示すリチウム二次電池は以下のようにして作製し
た。正極活物質としてLiCoO2を88重量%、導電
材として平均粒径が1μmの鱗片状天然黒鉛を7重量%
及び結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)w
p5重量%添加して、これにN−メチル−2−ピロリド
ンを加えて混合し正極合剤のペーストを調整した。同様
に負極活物質として(1)で得た黒鉛粉末90重量%及
び結着剤としてPVDFを10重量%添加して、これに
N−メチル−2−ピロリドンを加え混合して負極合剤の
ペーストを得た。
【0023】次に正極合剤のペーストを厚みが25μm
のアルミニウム箔の両面に塗布し、その後120℃で1
時間真空乾燥した。真空乾燥後、ロールプレスによって
電極を加圧成形して厚みを190μmとした。単位面積
当りの正極合剤塗布量は49mg/cm2であり、幅が40mm
で長さが285mmの大きさに切り出して正極1を作製し
た。但し、正極1の両端の長さ10mmの部分は正極合剤
が塗布されておらずアルミニウム箔が露出しており、こ
の一方に正極タブ4を超音波接合によって圧着してい
る。
【0024】一方、負極合剤のペーストを厚みが10μ
mの銅箔の両面に塗布し、その後120℃で1時間真空
乾燥した。真空乾燥後、ロールプレスによって電極を加
圧成形して厚みを175μmとした。単位面積当りの負
極合剤塗布量は20mg/cm2であり、幅が40mmで長さが
290mmの大きさに切り出して負極2を作製した。これ
を正極1と同様に、負極2の両端の長さ10mmの部分は
負極合剤が塗布されておらず銅箔が露出しており、この
一方に負極タブ5を超音波接合によって圧着した。
【0025】セパレータ3は、厚みが25μmで幅が4
4mmのポリエチレン製の微孔膜を用いた。次いで図1に
示すように正極1、セパレータ3、負極2及びセパレー
タ3の順で重ね合わせ、これを捲回して電極群とした。
これを単三サイズの電池缶7に挿入して、負極タブ5を
缶底溶接し、正極蓋6をかしめるための絞り部を設け
た。この後体積比で1:1のエチレンカーボネートとジ
メチルカーボネートの混合溶媒に六フッ化リン酸リチウ
ムを1モル/リットル溶解させた電解液(図示せず)を
電池缶7に注入した後、正極タブ4を正極蓋6に溶接し
た後、正極蓋6をかしめてリチウム二次電池を得た。
【0026】得られたリチウム二次電池を用いて、充放
電電流300mA、充電終止電圧を4.15V及び放電
終止電圧2.8Vで充放電を繰り返した。また、充放電
電流を300mAから600mAの範囲で変化させ、急
速充放電も行った。このときの1サイクル目の黒鉛粒子
の単位重量当たりの放電容量及び500サイクル目の黒
鉛粒子の単位重量当たりの放電容量の維持率を測定し
た。その結果を表1に示す。また充放電電流300mA
のときの電圧と放電容量との関係を示す放電曲線を図2
に示す。
【0027】実施例2 平均粒径が10μmの鱗片状人造黒鉛粉末(ロンザ社
製、商品名KS−44)85重量%及び残炭率が32重
量%のフェノール樹脂(日立化成工業(株)製、商品名V
P−11N)15重量%を混合し、80℃で1時間撹拌
した。次いで、窒素雰囲気中で800℃で焼成し、フェ
ノール樹脂を炭素化した後粉砕し、平均粒径が20μm
の黒鉛粒子を得た。得られた黒鉛粒子のX線広角回折に
よる結晶の厚み方向の層間距離d(002)は3.36
6Å及び厚み方向の結晶子の大きさLc(002)は8
00Åであった。得られた黒鉛粒子を実施例1と同様の
工程を経てリチウム二次電池を作製し、実施例1と同様
の電池特性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0028】比較例1 実施例1で用いた鱗片状天然黒鉛のX線広角回折による
結晶の厚み方向の層間距離d(002)は3.357Å
及び厚み方向の結晶子の大きさLc(002)は220
0Åであった。次にこの鱗片状天然黒鉛を実施例1と同
様の工程を経てリチウム二次電池を作製し、実施例1と
同様の電池特性試験を行った。その結果を表1に示す。
また充放電電流300mAのときの電圧と放電容量との
関係を示す放電曲線を図2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示されるように、本発明の実施例で
得られたリチウム二次電池は、高容量で、かつ急速充放
電特性及びサイクル特性に優れることが明らかである。
また図2に示されるように、本発明の実施例で得られた
リチウム二次電池は、比較例のリチウム二次電池に比較
して放電時の電圧の変動が連続して起こり、放電末期で
の電圧の変化が緩やかであることが明らかである。
【0031】
【発明の効果】請求項1、2及び3における方法により
得られる黒鉛粒子は、高容量で、かつ急速充放電特性及
びサイクル特性に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に
変化し、また放電末期での電圧の変化が緩やかであり、
リチウム二次電池に好適な黒鉛粒子である。請求項4に
おける黒鉛粒子は、高容量で、かつ急速充放電特性及び
サイクル特性に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に変
化し、また放電末期での電圧の変化が緩やかであり、リ
チウム二次電池に好適な黒鉛粒子である。請求項5にお
ける黒鉛ペーストは、高容量で、かつ急速充放電特性及
びサイクル特性に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に
変化し、また放電末期での電圧の変化が緩やかであり、
リチウム二次電池に好適な黒鉛ペーストである。請求項
6におけるリチウム二次電池用負極は、高容量で、かつ
急速充放電特性及びサイクル特性に優れ、加えて放電時
の電圧が連続的に変化し、また放電末期での電圧の変化
が緩やかであり、リチウム二次電池に好適なリチウム二
次電池用負極である。請求項7におけるリチウム二次電
池は、高容量で、かつ急速充放電特性及びサイクル特性
に優れ、加えて放電時の電圧が連続的に変化し、また放
電末期での電圧の変化が緩やかであるリチウム二次電池
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒型リチウム二次電池の一部断面側面図であ
る。
【図2】充放電電流300mAのときの実施例1及び比
較例1で得たリチウム二次電池の電圧と放電電流との関
係を示す放電曲線である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 正極タブ 5 負極タブ 6 正極蓋 7 電池缶 8 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 和夫 茨城県日立市鮎川町三丁目3番1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛とバインダーを混合し、非酸化雰囲
    気中で焼成してバインダーを炭素化した後、粉砕するこ
    とを特徴とする黒鉛粒子の製造法。
  2. 【請求項2】 バインダーを炭素化した後の残炭率が2
    0重量%以上である請求項1記載の黒鉛粒子の製造法。
  3. 【請求項3】 バインダーが黒鉛とバインダーの混合物
    に対して5〜20重量%含有してなる請求項1又は2記
    載の黒鉛粒子の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の製造法で得ら
    れ、かつ黒鉛粒子のX線広角回折における結晶の厚み方
    向の層間距離が3.375Å以下で、厚み方向の結晶子
    の大きさが500Å以上である黒鉛粒子。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3記載の方法で製造さ
    れた黒鉛粒子若しくは請求項4記載の黒鉛粒子に有機系
    結着剤及び溶剤を添加し、混合してなる黒鉛ペースト。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の黒鉛ペーストを集電体に
    塗布、一体化してなるリチウム二次電池用負極。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のリチウム二次電池用負極
    と正極とをセパレータを介して対向して配置し、かつそ
    の周辺に電解液が注入されたリチウム二次電池。
JP9168712A 1997-06-25 1997-06-25 黒鉛粒子の製造法、該製造法で得られた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 Pending JPH1111918A (ja)

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JP9168712A JPH1111918A (ja) 1997-06-25 1997-06-25 黒鉛粒子の製造法、該製造法で得られた黒鉛粒子、黒鉛粒子を用いた黒鉛ペースト、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池

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