JPH11114426A - 触媒およびこれを用いた不飽和ニトリルの製造方法 - Google Patents

触媒およびこれを用いた不飽和ニトリルの製造方法

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JPH11114426A
JPH11114426A JP9285020A JP28502097A JPH11114426A JP H11114426 A JPH11114426 A JP H11114426A JP 9285020 A JP9285020 A JP 9285020A JP 28502097 A JP28502097 A JP 28502097A JP H11114426 A JPH11114426 A JP H11114426A
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drying
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悟 駒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカンの気相接触アンモ酸化によるニトリ
ルの製造において、簡便な方法で、高いアンモニア基準
のニトリル収率とアルカン基準のニトリル収率を同時に
達成できる触媒を提供する。 【解決手段】 下記式で示されるアルカンの気相接触ア
ンモ酸化用触媒。 Mo1aNbbcGeden (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
も1種以上の元素、成分ZはSm、Eu、Yb、Luな
どから選ばれる少なくとも1種以上の元素であり、a、
b、c、d、nはMo1原子当たりの原子比を表し、
0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.01≦c≦
1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.1、そして
nは構成金属の酸化状態によって決まる数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカンをアンモ
ニアおよび酸素と気相接触させるアンモ酸化反応に用い
る触媒、およびこれを用いる不飽和ニトリルの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、気相接触アンモ酸化反応により不
飽和ニトリルを製造する方法として、アルケンに替わっ
て、アルカンをアンモニアおよび酸素と気相接触させる
アンモ酸化反応によって、対応する不飽和ニトリルを製
造する方法が着目されており、種々の新規触媒および反
応方法が提案されている。例えば、Mo−V−Nb−T
eを含む酸化物触媒が特開平2−257号公報、特開平
5−148212号公報、特開平5−208136号公
報、特開平6−285372号公報、特開平7−144
132号公報、特開平8−57319号公報および特開
平8−141401号公報などに開示されている。ま
た、Mo−V−Sb−Nbを含む酸化物触媒が特開昭6
3−295545号公報、特開平2−95439号公
報、特開平5−213848号公報および特開平9−1
57241号公報などに開示されている。
【0003】しかしながら、これらの触媒系では、アル
カンに対するアンモニアの供給モル比を高く設定するこ
とによって、高いアルカン基準のニトリル収率を維持し
ており、アンモニアの利用効率を上げるためにアルカン
に対するアンモニアの供給モル比を下げると、アルカン
基準のニトリル収率が低下し、しかも、アンモニア基準
のニトリル収率は向上するものの、その向上率が不十分
であるという問題点を有しており、アルカン基準のニト
リル収率とアンモニア基準のニトリル収率を共に高く維
持することは困難であった。他方、アンモニアを反応器
に分割供給することによってアンモニア基準のニトリル
収率を向上させたアルカンのアンモ酸化方法が特開平8
−225506号公報に開示されているが、この方法は
プロセスが複雑になるという問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
カンに対するアンモニアの供給モル比を下げた場合で
も、アルカン基準のニトリル収率を維持でき、しかもア
ンモニア基準のニトリル収率を大きく向上できる簡便な
不飽和ニトリルの製造方法を達成できる新規な触媒を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルカン
の気相接触アンモ酸化反応に用いる触媒について鋭意検
討した結果、TeおよびSbから選ばれる少なくとも1
種類以上の元素、Mo、V、Nb、Ge、そして好まし
くはPr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu、ScおよびYから選ばれ
る少なくとも1種以上の元素からなる酸化物を触媒とし
て用いることによって、アルカン基準のニトリル収率を
維持しながら、原料アンモニア基準のニトリル収率が向
上できることを見い出し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、(1)アルカンの気相接
触アンモ酸化反応に用いる触媒であって、下記の一般組
成式で示されることを特徴とする触媒。 Mo1aNbbcGeden (1) (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
も1種以上の元素、成分ZはPr、Nd、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、S
cおよびYから選ばれる少なくとも1種以上の元素であ
り、a、b、c、d、e、nはMo1原子当たりの原子
比を表し、0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.0
1≦c≦1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.
1、そしてnは構成金属の酸化状態によって決まる数で
ある。) (2)該触媒が該触媒全重量比20ないし60重量%の
シリカ担体に担持されてなることを特徴とする(1)に
記載の触媒。 (3)該触媒の原料調合液を噴霧乾燥法または蒸発乾固
法によって乾燥して得られた乾燥粉体を、実質的に酸素
を含まないガス雰囲気下で焼成することによって得られ
た(1)または(2)に記載の触媒。
【0007】(4)該触媒の原料調合液を噴霧乾燥法ま
たは蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉体を、
大気雰囲気下で前焼成した後に、実質的に酸素を含まな
いガス雰囲気下で焼成することによって得られた(1)
または(2)に記載の触媒。 (5)アルカンを気相接触アンモ酸化反応させ、不飽和
ニトリルを製造するにあたり、下記の一般組成式で示さ
れる触媒を用いることを特徴とする不飽和ニトリルの製
造方法。 Mo1aNbbcGeden (1) (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
も1種以上の元素、成分ZはPr、Nd、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、S
cおよびYから選ばれる少なくとも1種以上の元素であ
り、a、b、c、d、e、nはMo1原子当たりの原子
比を表し、0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.0
1≦c≦1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.
1、そしてnは構成金属の酸化状態によって決まる数で
ある。) (6)該触媒が該触媒全重量比20ないし60重量%の
シリカ担体に担持されてなる触媒であることを特徴とす
る(5)に記載の不飽和ニトリルの製造方法。 (7)該触媒が、該触媒の原料調合液を噴霧乾燥法また
は蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉体を、実
質的に酸素を含まないガス雰囲気下で焼成して得られる
触媒であることを特徴とする(5)〜(6)のいずれか
に記載の不飽和ニトリルの製造方法。
【0008】(8)該触媒が、該触媒の原料調合液を噴
霧乾燥法または蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾
燥粉体を、大気雰囲気下で前焼成した後に、実質的に酸
素を含まないガス雰囲気下で焼成して得られる触媒であ
ることを特徴とする(5)〜(6)のいずれかに記載の
不飽和ニトリルの製造方法。 (9)アルカンの気相接触アンモ酸化反応に供給する混
合ガスにおけるアルカンに対するアンモニアの供給モル
比が0.6〜1.5、アルカンに対する酸素の供給モル
比が2〜4であり、反応圧力が0.1〜10atm、反
応温度が350〜600℃であることを特徴とする
(5)〜(8)のいずれかに記載の不飽和ニトリルの製
造方法。 (10)アルカンがプロパンまたはイソブタンである
(5)〜(9)のいずれかに記載の不飽和ニトリルの製
造方法。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
触媒は、下記の一般組成式(1)で示されるものであ
る。 Mo1aNbbcGeden (1) (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
も1種以上の元素、成分ZはPr、Nd、Sm、Eu、
Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、S
cおよびYから選ばれる少なくとも1種以上の元素であ
り、a、b、c、d、e、nはMo1原子当たりの原子
比を表し、0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.0
1≦c≦1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.
1、そしてnは構成金属の酸化状態によって決まる数で
ある。) 式(1)中の成分XはTeが好ましい。成分ZはSm、
Eu、YbおよびLuから選ばれる少なくとも1種以上
の元素が好ましく、特にYbであることが好ましい。ま
た、Mo1原子当たりの原子比a〜eはそれぞれ、0.
2〜0.5、0.01〜0.5、0.1〜0.5、0.
005〜0.05、0.005〜0.05が好ましい。
【0010】本発明の触媒が担持触媒の場合、シリカ担
体の量は該触媒全重量比20ないし60重量%であるこ
とが好ましく、より好ましくは20ないし40重量%で
ある。本発明の触媒を製造するための成分金属の原料は
下記の化合物を用いることができる。MoとVの原料
は、それぞれ、ヘプタモリブデン酸アンモニウムとメタ
バナジン酸アンモニウムを好適に用いることができる。
Nbの原料はニオブ酸、ニオブ水酸化物、ニオブの無機
酸塩およびニオブの有機酸塩などを用いることができ
る。特にニオブ酸が良い。TeとSbの原料は、それぞ
れ、テルル酸とアンチモン酸化物を用いることができ
る。
【0011】Geの原料は酸化物、水酸化物、アルコキ
シドなどを用いることができる。Pr、Nd、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
u、ScおよびYの原料は、それぞれの有機酸塩、硝酸
塩、塩化物などを用いることができる。シリカの原料
は、シリカゾルを好適に用いることができる。アルカリ
金属イオンで安定化したシリカゾルよりもアンモニウム
イオンで安定化したゾルを用いることが好ましい。本発
明の触媒は、例えば、下記の原料調合、乾燥および焼成
の3つの工程を経て製造することができる。
【0012】(原料調合工程)ヘプタモリブデン酸アン
モニウム、メタバナジン酸アンモニウムおよびテルル酸
の混合水溶液を調製する。この混合水溶液に、攪拌下、
ニオブ酸とシュウ酸の混合液と、二酸化ゲルマニウムお
よびシュウ酸の混合溶液を順次添加して原料調合液を得
ることができる。必要に応じて、式(1)の成分Zを含
む水溶液、例えば、酢酸イッテルビウム水溶液を併せて
添加する。シリカ担持触媒を製造する場合は、攪拌下、
該調合液にシリカゾルを添加して、原料調合液得ること
ができる。
【0013】(乾燥工程)原料調合工程で得られた調合
液を噴霧乾燥法または蒸発乾固法によって乾燥させ、乾
燥粉体を得ることができる。噴霧乾燥法における噴霧化
は遠心方式、二流体ノズル方式または高圧ノズル方式を
採用することができる。乾燥熱源は、スチーム、電気ヒ
ーターなどによって加熱された空気を用いることができ
る。熱風の乾燥機入口温度は150〜300℃が好まし
い。
【0014】(焼成工程)乾燥工程で得られた乾燥粉体
を焼成することによって酸化物触媒を得ることができ
る。焼成は窒素などの実質的に酸素を含まないガス雰囲
気下、500〜700℃、好ましくは550〜650℃
で実施することができる。焼成時間は0.5〜10時
間、好ましくは1〜5時間である。該焼成の前に大気雰
囲気下で200〜400℃、1〜5時間で前焼成するこ
とも好ましい。
【0015】このようにして製造された触媒の存在下、
アルカンをアンモニアおよび酸素と気相接触反応させ
て、対応する不飽和ニトリルを製造することができる。
アルカンとアンモニアの供給原料は必ずしも高純度であ
る必要はなく、工業グレードのガスを使用できる。アル
カンはプロパンまたはイソブタンであることが好まし
い。供給酸素源としては、空気、純酸素または純酸素で
富化した空気を用いることができる。更に、希釈ガスと
してヘリウム、アルゴン、炭酸ガス、水蒸気、窒素など
を供給してもよい。
【0016】反応に供給するアンモニアのアルカンに対
するモル比は0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.
0である。本発明の触媒をアルカンのアンモ酸化に用い
る場合は、従来触媒を用いる場合に比べて相対的に小さ
い該モル比を適用することができる。反応圧力は0.1
〜10atm、好ましくは1〜3atmである。反応温
度は350℃〜600℃、好ましくは380℃〜470
℃である。接触時間は0.1〜30(sec・g/c
c)、好ましくは0.5〜10(sec・g/cc)で
ある。反応方式は、固定床、流動床、移動床など従来の
方式をそのまま採用でき、アンモニアを反応器に分割供
給するようなプロセス改造を施す必要はない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の触媒について、触
媒の製造実施例およびプロパンの気相接触アンモ酸化反
応によってアクリロニトリルを製造した場合の実施例を
用いて説明する。該アンモ酸化反応の結果を次式で定義
されるプロパン基準のアクリロニトリル収率(Y
(C3))、アンモニア基準のアクリロニトリル収率
(Y(NH3))によって記述した。 Y(C3)(%)=(生成したアクリロニトリルのモル
数)/(供給したプロパンのモル数)×100 Y(NH3)(%)=(生成したアクリロニトリルのモ
ル数)/(供給したアンモニアのモル数)×100
【0018】
【実施例1】組成式がMo10.34Nb0.14Te0.24
0.02nで示される触媒を次のようにして製造した。
水850gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH
46Mo724・4H2O〕を187.0g、メタバナジ
ン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を42.3g、テルル
酸〔H6TeO6〕を58.5g加え60℃に加熱、溶解
した後、30℃まで冷却して混合水溶液を得た。次いで
この混合溶液に攪拌下、水410gにNb25として7
6.6重量%を含有するニオブ酸を25.5g、シュウ
酸二水和物〔H224・2H2O〕を36.9g加え6
0℃に加熱し溶解させたのち、30℃まで冷却した液
と、水100gに二酸化ゲルマニウム〔GeO2〕2.
20g、シュウ酸二水和物13.3gを溶解させた液を
順次添加し、原料調合液を得た。
【0019】この調合液を、240℃の熱風が供給され
ている遠心式噴霧乾燥機に供給し、乾燥粉体を得た。こ
の時、遠心式噴霧乾燥機の熱風の排気温度は145℃で
あった。得られた乾燥粉体を大気雰囲気下275℃で2
時間、前焼成した後、窒素雰囲気下600℃で2時間焼
成して触媒を得た。得られた触媒1gを内径10mmの
固定床型反応管に充填し、反応温度440℃、反応圧力
1atmの条件下で混合ガスを接触時間1.0(sec
・g/cc)で通過させ、気相接触アンモ酸化反応を行
った。なお、混合ガスの組成はプロパン:アンモニア:
酸素:ヘリウム=1:1.2:2.8:12のモル比で
あった。次いでアンモニアのプロパンに対する供給比率
Rを1.0とした以外は上記と同じ混合ガスに切り替え
て上記と同じ反応条件でプロパンのアンモ酸化反応を行
った。最後にR=0.8とした以外は上記と同じ混合ガ
スに切り替えて上記と同じ反応条件でプロパンのアンモ
酸化反応を行った。
【0020】得られた結果をY(C3)およびY(N
3)の2つの指標で評価した。結果を表1に示す。な
お、アンモニアのプロパンに対する供給比率(R)、接
触時間はそれぞれ次式で定義される。 R=(供給したアンモニアのモル数)/(供給したプロ
パンのモル数) 接触時間(sec・g/cc)=(W/F)×273/
(273+T) (ここでW=充填触媒量(g)、F=原料混合ガス流量
(Ncc/sec)、T=反応温度(℃)である。)
【0021】
【比較例1】組成式がMo10.34Nb0.14Te0.24n
である触媒を二酸化ゲルマニウムを用いなかった以外
は、実施例1と同様にして製造した。得られた触媒を用
いて、実施例1と同じ条件下でプロパンのアンモ酸化反
応を行った。得られた結果を表1に示す。表1記載の結
果をもとにして、Y(C3)とY(NH3)の関係を図1
に示した。
【0022】
【実施例2】組成式がMo10.34Nb0.14Te0.24
0.018Yb0.005nで示される触媒を次のようにして
製造した。水840gにヘプタモリブデン酸アンモニウ
ム〔(NH46Mo724・4H2O〕を186.4g、
メタバナジン酸アンモニウム〔NH4VO3〕を42.1
g、テルル酸〔H6TeO6〕を58.3g加え60℃に
加熱、溶解した後、30℃まで冷却して混合水溶液を得
た。次いでこの混合液に攪拌下、水410gにNb25
として76.6重量%を含有するニオブ酸を25.5
g、シュウ酸二水和物〔H224・2H2O〕を38.
1g加え60℃に加熱し溶解させたのち、30℃まで冷
却した液、水90gに二酸化ゲルマニウム〔GeO2
1.97g、シュウ酸二水和物11.9gを溶解させた
液、水45gに酢酸イッテルビウム〔Yb(CH3CO
O)3・4H2O〕2.22gを溶解させた水溶液を順次
添加し、原料調合液を得た。得られた触媒を用いて、実
施例1と同じ条件下でプロパンのアンモ酸化反応を行っ
た。但し、アンモニアのプロパンに対する供給比率Rが
1.0と0.8の混合ガスを用いた。得られた結果を表
2に示す。
【0023】
【比較例2】組成式がMo10.34Nb0.14Te0.24
0.20nで示される触媒を実施例1と同様にして製造
した。得られた触媒を用いて、実施例1と同じ条件下で
プロパンのアンモ酸化反応を行った。但し、アンモニア
のプロパンに対する供給比率Rが1.0と0.8の混合
ガスを用いた。結果を表2に示す。
【0024】
【実施例3】30重量%のSiO2に担持された、組成
式がMo10.34Nb0.14Te0.24Ge0.025Eu0.007
nで示される触媒を次のようにして製造した。水24
00gにヘプタモリブデン酸アンモニウム〔(NH46
Mo724・4H2O〕を519.7g、メタバナジン酸
アンモニウム〔NH4VO3〕を117.5g、テルル酸
〔H6TeO6〕を162.7g加え60℃に加熱、溶解
した後、30℃まで冷却して混合水溶液を得た。次いで
この混合液に攪拌下、水1150gにNb25として7
6.6重量%を含有するニオブ酸を71.0g、シュウ
酸二水和物〔H224・2H2O〕を119.0g加え
60℃に加熱し溶解させたのち、30℃まで冷却した
液、水300gに二酸化ゲルマニウム〔GeO2〕7.
64g、シュウ酸二水和物46.1gを溶解させた液、
水160gに酢酸ユーロピウム〔Eu(CH3COO)3
・3H2O〕7.85gを溶解させた水溶液を順次添加
した。更にシリカ含量30重量%のシリカゾルを100
0g添加して原料調合液を得た。この調合液を実施例1
と同様に乾燥、焼成して触媒を得た。
【0025】得られた触媒1gを用いて、接触時間3.
0(sec・g/cc)とした他は実施例1と同じ条件
下でプロパンのアンモ酸化反応を行った。但し、アンモ
ニアのプロパンに対する供給比率Rが1.0と0.8の
混合ガスを用いた。得られた結果を表2に示す。
【0026】
【比較例3】30重量%のSiO2に担持された、組成
式がMo10.34Nb0.14Te0.24 nで示される触媒を
次のようにして製造した。水2400gにヘプタモリブ
デン酸アンモニウム〔(NH46Mo724・4H2O〕
を528.1g、メタバナジン酸アンモニウム〔NH4
VO3〕を119.4g、テルル酸〔H6TeO6〕を1
65.3g加え60℃に加熱、溶解した後、30℃まで
冷却して混合水溶液を得た。次いでこの混合液に攪拌
下、水1150gにNb25として76.6重量%を含
有するニオブ酸を72.2g、シュウ酸二水和物〔H2
24・2H2O〕を167.8g加え60℃に加熱し
溶解させたのち、30℃まで冷却した液を添加した。更
にシリカ含量30重量%のシリカゾルを1000g添加
して原料調合液を得た。得られた触媒を実施例3と同様
にしてプロパンのアンモ酸化反応を行った。得られた結
果を表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の触媒により、簡便な方法で、高
いアンモニア基準のニトリル収率で、しかも、アルカン
に対するアンモニアの供給モル比を下げても、アルカン
基準のニトリル収率を維持しながら、アンモニア基準の
ニトリル収率を大きく向上させて、対応する不飽和ニト
リルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1と比較例1のプロパン基準のアクリロ
ニトリル収率(Y(C3))とアンモニア基準のアクリ
ロニトリル収率(Y(NH3))の相関関係を示したも
のである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカンの気相接触アンモ酸化反応に用
    いる触媒であって、下記の一般組成式で示されることを
    特徴とする触媒。 Mo1aNbbcGeden (1) (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
    も1種以上の元素、成分ZはPr、Nd、Sm、Eu、
    Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、S
    cおよびYから選ばれる少なくとも1種以上の元素であ
    り、a、b、c、d、e、nはMo1原子当たりの原子
    比を表し、0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.0
    1≦c≦1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.
    1、そしてnは構成金属の酸化状態によって決まる数で
    ある。)
  2. 【請求項2】 該触媒が該触媒全重量比20ないし60
    重量%のシリカ担体に担持されてなることを特徴とする
    請求項1に記載の触媒。
  3. 【請求項3】 該触媒の原料調合液を噴霧乾燥法または
    蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉体を、実質
    的に酸素を含まないガス雰囲気下で焼成することによっ
    て得られた請求項1または2に記載の触媒。
  4. 【請求項4】 該触媒の原料調合液を噴霧乾燥法または
    蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉体を、大気
    雰囲気下で前焼成した後に、実質的に酸素を含まないガ
    ス雰囲気下で焼成することによって得られた請求項1ま
    たは2に記載の触媒。
  5. 【請求項5】 アルカンを気相接触アンモ酸化反応さ
    せ、不飽和ニトリルを製造するにあたり、下記の一般組
    成式で示される触媒を用いることを特徴とする不飽和ニ
    トリルの製造方法。 Mo1aNbbcGeden (1) (式中、成分XはTeおよびSbから選ばれる少なくと
    も1種以上の元素、成分ZはPr、Nd、Sm、Eu、
    Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、S
    cおよびYから選ばれる少なくとも1種以上の元素であ
    り、a、b、c、d、e、nはMo1原子当たりの原子
    比を表し、0.1≦a≦1、0.01≦b≦1、0.0
    1≦c≦1、0.001≦d≦0.1、0≦e≦0.
    1、そしてnは構成金属の酸化状態によって決まる数で
    ある。)
  6. 【請求項6】 該触媒が該触媒全重量比20ないし60
    重量%のシリカ担体に担持されてなる触媒であることを
    特徴とする請求項5に記載の不飽和ニトリルの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 該触媒が、該触媒の原料調合液を噴霧乾
    燥法または蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉
    体を、実質的に酸素を含まないガス雰囲気下で焼成して
    得られる触媒であることを特徴とする請求項5〜6のい
    ずれかに記載の不飽和ニトリルの製造方法。
  8. 【請求項8】 該触媒が、該触媒の原料調合液を噴霧乾
    燥法または蒸発乾固法によって乾燥して得られた乾燥粉
    体を、大気雰囲気下で前焼成した後に、実質的に酸素を
    含まないガス雰囲気下で焼成して得られる触媒であるこ
    とを特徴とする請求項5〜6のいずれかに記載の不飽和
    ニトリルの製造方法。
  9. 【請求項9】 アルカンの気相接触アンモ酸化反応に供
    給する混合ガスにおけるアルカンに対するアンモニアの
    供給モル比が0.6〜1.5、アルカンに対する酸素の
    供給モル比が2〜4であり、反応圧力が0.1〜10a
    tm、反応温度が350〜600℃であることを特徴と
    する請求項5〜8のいずれかに記載の不飽和ニトリルの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 アルカンがプロパンまたはイソブタン
    である請求項5〜9のいずれかに記載の不飽和ニトリル
    の製造方法。
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