JPH11113408A - 育苗トレイと育苗方法 - Google Patents

育苗トレイと育苗方法

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JPH11113408A
JPH11113408A JP28852097A JP28852097A JPH11113408A JP H11113408 A JPH11113408 A JP H11113408A JP 28852097 A JP28852097 A JP 28852097A JP 28852097 A JP28852097 A JP 28852097A JP H11113408 A JPH11113408 A JP H11113408A
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JP
Japan
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seedling
groove
seedling raising
medium
pot
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Application number
JP28852097A
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English (en)
Inventor
Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
Hidehiro Okada
英博 岡田
Yoshihisa Ishiyama
佳寿 石山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来、育苗ポットの内側面に育苗トレイの上
下方向に垂直線状に貫通する溝を設けたものがある。併
し乍ら、上下方向に垂直線状に貫通する溝である為に、
灌水時に、該溝を通って直ぐに水が抜け落ちてしまっ
て、育苗ポット内の培地への灌水作業が困難で、個々の
苗が不均一に成長したり、苗の育苗に支障を来す場合が
あった。 【解決手段】 育苗ポット5の内側面5aから底面5b
の中央部に設けた孔6に到る溝9を設け、該溝9の上端
部の溝深さA1よりも下端部の溝深さA2を大きくした
育苗トレイとしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、育苗トレイとそ
の育苗方法に関する。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】従来、育苗
ポットの内側面に育苗トレイの上下方向に垂直線状に貫
通する溝を設けたものがある。併し乍ら、上下方向に垂
直線状に貫通する溝である為に、灌水時に、該溝を通っ
て直ぐに水が抜け落ちてしまって、育苗ポット内の培地
への灌水作業が困難で、個々の苗が不均一に成長した
り、苗の育苗に支障を来す場合があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】この発明は、従来の課題
を解決するために、請求項1記載の発明は、育苗ポット
5の内側面5aから底面5bの中央部に設けた孔6に到
る溝9を設け、該溝9の上端部の溝深さA1よりも下端
部の溝深さA2を大きくした育苗トレイとしたものであ
り、請求項2記載の発明は、育苗ポット5の内側面5a
から底面5bの中央部に設けた孔6に到る溝9を設け、
該溝9の上端部の溝の開口面積よりも下端部の溝の開口
面積を大きくした育苗トレイとしたものであり、請求項
3記載の発明は、育苗ポット5の内側面5aから底面5
bの中央部に設けた孔6に到る溝9を設けると共に、該
孔6の上端部の開口面積よりも下端部の開口面積を大き
くした育苗トレイとしたものであり、請求項4記載の発
明は、発砲スチロ−ル等の断熱性の良い素材で成形され
ている請求項1または請求項2または請求項3記載の育
苗トレイとしたものであり、請求項5記載の発明は、請
求項1または請求項2または請求項3または請求項4記
載の育苗トレイ4の育苗ポット5に圧縮成形された培地
1をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で入れ、
該培地1に水を含ませて膨張させ、播種して育苗する育
苗方法としたものである。
【0004】
【発明の作用効果】請求項1及び請求項2及び請求項3
記載の発明は、育苗ポット5の内側面5aから底面5b
の中央部に設けた孔6に到る溝9を設け、該溝9の上端
部の溝深さA1よりも下端部の溝深さA2を大きくした
育苗トレイ又は溝9の上端部の溝の開口面積よりも下端
部の溝の開口面積を大きくした育苗トレイ又は孔6の上
端部の開口面積よりも下端部の開口面積を大きくした育
苗トレイとしたものであるから、該溝9は育苗トレイの
上下方向に垂直線状に貫通していないので、従来例のよ
うに灌水時に溝を通って直ぐに水が抜け落ちてしまうこ
とがなく、適当に育苗ポット内の培地へ浸透しながら排
水されるので灌水作業が容易となり、個々の苗が均一に
成長し良質の苗を得ることができると共に、育苗時に小
さなゴミや砂や小石等が溝9の上端部から溝9内に入っ
ても、溝9内に詰まることなく下端部から孔6を通って
容易に外に排出され、溝9が埋まってしまうことが防止
され、エア−プル−ニング効果を充分に奏する状態での
育苗が容易に行なえる。
【0005】請求項4記載の発明は、請求項1及び請求
項2及び請求項3記載の発明において、発砲スチロ−ル
等の断熱性の良い素材で成形されているので、上記の各
請求項の作用効果に加えて、根部の温度が必要以上に上
がることが防止され、夏場の熱い時期に苗を育苗して
も、苗がひょろ長く伸びてしまう徒長を防止でき、健全
な苗の育成が行なえると共に、育苗トレイ4の各育苗ポ
ット5の各苗を更に均一に成育させることができる。
【0006】請求項5記載の発明は、請求項1及び請求
項2及び請求項3記載及び請求項4記載の発明におい
て、育苗トレイ4の育苗ポット5に圧縮成形された培地
1をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で入れ、
該培地1に水を含ませて膨張させ播種して育苗する育苗
方法としたので、上記の各請求項の作用効果に加えて、
育苗ポット5内で育苗された苗の培地1は上下方向の剪
断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上方に
引っ張って抜くことが容易にでき、また、育苗ポット5
の底部側から苗を押し出すときには培地1が崩れにく
く、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に比べ
て苗を育苗ポット5から取り出しやすくなる。従って、
移植機にて苗の植付けができる適応性の高い良質の苗
(各育苗ポット5内から上方に引き抜く装置や下方から
押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態であるレ
タスを播種育苗する場合について、以下に詳述する。図
1に示すものは、圧縮成形した培地(圧縮成形培地)1
の一実施例で、タブレット(錠剤)の形状に成形したも
のである。この培地1の材料となる植物繊維を含む材料
としては、ピ−トやヤシ類の果実繊維(ヤシの実の果肉
部の繊維を圧搾裁断したもの)、おが屑、樹皮(パ−
ク)などを用いることができる。特に、好ましいのはピ
−トであって、しかもそのうち、ミズゴケ類が堆積して
できたピ−トモスが最も好ましい。なお、ピ−トモスと
ヤシ類の果実繊維等を混合した材料を用いることもでき
る。
【0008】なお、ピ−トモスは、含水率約30%以下
に乾燥すると撥水性が顕著となる。そのため、ピ−トモ
スを圧縮成形する材料に使用する場合は、それが乾燥し
ていると、圧縮成形後使用時に水で膨張させるとき、そ
の水が吸収されにくくなり、取扱いが不便となる。そこ
で、圧縮成形前にピ−トモスを、ベントナイト或はモン
モリロナイトの水溶液に浸して、ピ−トモスの繊維表面
にベントナイト或はモンモリロナイトの微粒子を付着さ
せ、それを乾燥して圧縮成形すれば、圧縮成形されたピ
−トモスが乾燥していても吸水しやすいものとなり、上
記問題は解消される。なお、ベントナイト或はモンモリ
ロナイトは粘土成分の一種で天然の物から抽出できるも
のであるが、化学物質のものを用いるならば、アルキレ
ンオキサイド系やエステル系の非イオン活性剤などを撥
水防止剤として用いることができる。また、ピ−トモス
は、一般にpH3.5〜5.5と、pHが低いため、消
石灰や生石灰、苦土石灰、炭酸カルシウムなどでpH調
節を行う。なお、取扱易さと効果の面から消石灰が好ま
しい。ところで、上記ベントナイト或はモンモリロナイ
トは、ピ−トモスを圧縮成形する時のバインダ−として
作用する粘結剤にもなり、成形時の粘結効果を高めるも
のとなる。ほかのバインダ−としてアルギン酸ナトリウ
ム等を使用することもできる。
【0009】また、圧縮成形した培地1が水を含んで膨
張するときの膨張倍率を大きくするため、前記ピ−トモ
ス等の植物繊維を含む材料に、市販の高吸水性ポリマ−
等を混入させて用いることもできる。上記の植物繊維を
含む材料の圧縮成形には、プレス機を用い、下型2の円
筒状の穴内に材料(ピ−トモスの繊維表面にベントナイ
ト或はモンモリロナイトの微粒子を付着させて乾燥させ
たもの等)を詰めて上型3の円筒状突部が上方から下降
して圧縮成形する(図2参照)。このときの圧縮する圧
力は、材料の含水率によって異なるが、50〜300k
g/cm2 の圧力で圧縮すると良好に圧縮成形できる。
また、圧縮する材料の含水は、ピ−トモスの圧縮の場
合、繊維質を傷めないよう、45〜60%の含水率のも
のが好ましい。
【0010】また、具体的な寸法を示すと、圧縮成形培
地1の大きさは、直径D1=15mm、高さH1=15
mmの円筒形状に圧縮成形されている。次に、図3〜図
5に示す育苗トレイ4は、発砲スチロ−ルを材料として
成形したもので、図6及び図7に示されるような平面視
が円形で断面形状がコップ状の育苗ポット5…を多数設
けたものである。そして、各育苗ポット5には、内側面
5aから底面5bに到るL字状の溝9・9・9・9が4
箇所形成されており、その底部には育苗時の水抜け孔で
あり、育苗後に苗を押し出す為に苗押出し棒7や指等を
差し込むことのできる孔6…が開けられている。尚、各
溝9・9・9・9は、育苗ポット5の上部からこの孔6
まで連通しており、苗を育苗するときに、空気が自由に
育苗ポット5の上部から各溝9・9・9・9及び孔6を
通って下部まで流れるようになっている(勿論、逆に、
空気が自由に育苗ポット5の下部から孔6及び各溝9・
9・9・9を通って上部まで流れるようになってい
る)。また、灌水時には、育苗ポット5内の培地に上面
及び各溝9・9・9・9から側面に水が浸透するので灌
水も容易であり、また、余分な水は各溝9・9・9・9
及び孔6から排水されるので水が過分に溜って根腐れを
起こすことの防止にもなる。 そして、特に、各溝9・
9・9・9の溝深さは、上端部の溝深さA1から下端部
の溝深さA2に到るまで順次深くなるように形成されて
いる。
【0011】尚、育苗ポット5の内容部の大きさは、具
体的な寸法を示すと、底部直径D3=18mm、上端開
口部の口径D2=23mm、深さH2=37mm、上端
部の溝深さA1=3.5mm、下端部の溝深さA2=
4.7mmに形成されている。以上のようにして成形し
た圧縮成形培地1と育苗トレイ4とを用いて播種育苗す
る過程を図8〜図13に基づいて詳述すると、育苗トレ
イ4の各育苗ポット5…の各々に圧縮された方向が上下
方向となる姿勢で圧縮成形培地1を入れる(図8)。そ
して、その各育苗ポット5…内に入れられた培地1に上
から灌水する。すると、培地1は各育苗ポット5…内で
膨張し、膨張した培地1’は育苗ポット5…内にほぼ充
満する(図9)。この圧縮成形培地1は、水を含んで膨
張すると、育苗ポット5の内側面との間に少し空隙が残
り、上端開口部からH3=1〜2mm突出するような大
きさの培地1’になるように圧縮成形されている。
【0012】そして、このように充填された培地1’の
上部から周知の播種穴形成ロール10を転動させて圧を
掛けると(図10)、その播種穴形成突部11が培地
1’内に嵌まり込んで深さL=5mmの播種穴12を形
成すると共に、円筒外面13にて培地1’の上部が押圧
されて前記培地1’の育苗ポット5上端開口部から1〜
2mm突出した分だけ培地1’は圧縮されて、培地1’
は育苗ポット5内に充満される(図11)。このとき、
圧縮成形された培地1の膨張に多少の誤差があって育苗
ポット5の内側面との間に多少空隙が生じていても、育
苗ポット5の適正な培地高さH2よりもH3だけ高く膨
張させた後に適正な培地高さH2まで押圧するから、育
苗ポット5に適切に培地を充填することができる。
【0013】その後、播種穴12に播種をして播種穴1
2部をバーミキュライト若しくは土にて覆土14する
(図12)。その時、上記のように各育苗ポット5に適
切な培地の充填がなされるのであるが、仮に、培地1の
角が欠けていて、膨張後に押圧しても適切な培地の充填
が行なわれなかった場合にも、バーミキュライトや土等
の覆土14で育苗ポット5内の培地を適切な量に補正で
きて、個々の苗が不均一に成長したり苗の育苗に支障を
来したりすることなく、良好な育苗が行なえて、良質の
苗を得ることができる。
【0014】そして、上記のようにして播種作業を終え
た育苗トレイ4を各育苗ポット5底部の各孔6…を塞が
ないような格子状の台に並べて、溝9と孔6を空気が自
由に流通できる状態で育苗が行われる。そして、適度に
成長した苗は栽培圃場に移植されるが、このとき、育苗
ポット5…の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込む
か指で押し上げることにより育苗ポット5…内に収容さ
れた苗を押し出すと容易に苗を育苗トレイ4の育苗ポッ
ト5…から取り出すことができる(図13)。尚、覆土
14にはバーミキュライトを用いると、比重が軽いので
種子が出芽し易く出芽率が向上し、また、保水性が良い
ので育苗も容易である。
【0015】そして、特に、この育苗トレイ4の各育苗
ポット5…には溝9…が設けられており、培地1’が膨
張時に溝9…内に入り込んで溝を埋めてしまわないの
で、溝9…内には空間が形成されている。従って、育苗
時に、苗の根が伸長して培地内から溝9…内に出て伸び
ようとしたとき、エア−プル−ニング効果により、そこ
で根の伸長が止まる。よって、根が培地外周面に沿って
過密に巻いた状態になるのが防止されることと併せて、
溝9…部で根の伸長が止まる分、培地内で側根の成育が
旺盛となるので、圃場へ移植したときの苗の活着が良好
となる。(尚、根が伸長し過ぎて培地外周面に沿って過
密に巻いた状態になると、移植後、圃場に活着しようと
する新しい根が培地外周面に過密に巻いた根に阻止され
て、培地の外の土壌に根が伸長しにくくなり活着しにく
くなる問題がある。) また、上記のような育苗上の効果を有する育苗ポット5
…を形成した育苗トレイ4を用いた育苗を行うとき、圧
縮成形培地1は、育苗ポット5に合わせた円柱形状であ
るから、水を含んで膨張した時に溝9…内を培地が塞ぐ
ことがない。特に、前記のように、圧縮成形培地1を、
その圧縮された方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポッ
ト5内に入れ、そのように入れた圧縮成形培地1に水を
含ませることで培地1を各育苗ポット5内で膨張させて
充満させ、育苗ポット5内に培地を充填する方法をとる
と、その圧縮成形培地1は、水を含むと水平方向には大
きく膨張せず上下方向に大きく膨張するから、溝9…内
を埋めるように培地が入り込むことがなく溝9…内に空
間が形成される状態に培地を育苗ポット5内に充填する
ことが容易に行なえる。従って、この育苗ポット5…の
溝9…によるエア−プル−ニング効果を充分に奏する状
態での播種、育苗が容易に行なえるものとなる。
【0016】更に、小さなゴミや砂や小石等が溝9内に
詰まると、その詰まった部分から上の溝9は灌水の度に
小さなゴミや砂や小石等が滞積して埋まってしまう。す
ると、エア−プル−ニング効果が得られなくなり、良質
な苗の育成が行なえなくなるが、各溝9・9・9・9の
溝深さは、上端部の溝深さA1から下端部の溝深さA2
に到るまで順次深くなるように形成され、然も、各溝9
・9・9・9の断面積も上端部の開口部面積から下端部
の開口部面積に到るまで順次広くなるように形成されて
いるので、育苗時に小さなゴミや砂や小石等が溝9の上
端部から溝9内に入っても、溝9内に詰まることなく下
端部から孔6を通って容易に外に排出され(溝9内に小
さなゴミや砂や小石等が入っていても、特に灌水時に、
水で容易に外部に押し流される。)、溝9が埋まってし
まうことが防止され、前記のようなエア−プル−ニング
効果を充分に奏する状態での育苗が容易に行なえる。
【0017】尚、植物繊維を含む材料を圧縮成形した培
地1には、圧縮成形後、水を含ませて膨張させると、圧
縮成形時の圧縮方向とは略々反対方向に向かう膨張が大
きいという特性がある。例えば、図1に示すタブレット
の形状の圧縮成形培地1を、ピ−トモスを用いて、上下
方向から圧縮して成形したところ、圧縮成形時の大きさ
が直径15mm×高さ15mmの大きさのものが、水を
含んで膨張すると、圧縮方向の反対方向の膨張が、高さ
15mmから高さ38〜39mmとなって約2.5倍の
膨張となり、圧縮方向に交差する方向の膨張が、直径1
5mmから直径18〜19mmとなって約1.2倍の膨
張となった。
【0018】一方、育苗トレイ4は、発砲スチロ−ルを
材料として成形され各育苗ポット5の内側面5aと底面
5bとで培地1’を覆った状態になっているので、断熱
性が良くて根部の温度が必要以上に上がることが防止さ
れ、夏場の熱い時期に苗を育苗しても、苗がひょろ長く
伸びてしまう徒長を防止でき、健全な苗の育成が行なえ
ると共に、育苗トレイ4の各育苗ポット5の各苗を均一
に成育させることができる。
【0019】そして、圧縮成形培地1は、前記のよう
に、水を含むと圧縮方向とは略々反対方向に大きく膨張
するが、その膨張後の培地1’は、膨張方向(上下方
向)の剪断に対しては強く、その膨張方向と交差する方
向(左右方向)の剪断に対しては弱い特性がある。従
来、エア−プル−ニング効果により根巻きが起こってい
ない苗の茎を持って上方に引っ張って抜こうとすると、
根が培地に絡んでいないため苗だけが引き抜かれてしま
って培地ごと苗を引き抜くことはできにくく、また、育
苗ポットの底部の孔に棒を押し込んで培地ごと苗を取り
出そうとしても、根が培地に絡んでいないため底部に押
し込んだ棒が土を崩してしまい培地ごと苗を押し上げる
ことはできにくい問題がある。
【0020】そこで、圧縮成形培地1…をその圧縮され
た方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポット5…内に入
れ、該培地1…に水を含ませて培地1…を各育苗ポット
5…内で膨張させて充満させ、その後、該膨張後の培地
1’…に播種して育苗する育苗方法をとることにより、
各育苗ポット5…内で育苗された苗の培地1は上下方向
の剪断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上
方に引っ張って抜くことができ、また、育苗ポット5…
の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込んで育苗ポッ
ト5…内に収容された苗を押し出すときに培地1が崩れ
にくく、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に
比べて苗を育苗ポット5…から取り出しやすくなる。従
って、移植機にて苗の植付けができる適応性の高い苗
(各育苗ポット5…内から上方に引き抜く装置や下方か
ら押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することがで
きる。
【0021】尚、育苗ポット5が平面視円形なので、上
記圧縮成形培地1の平面視形状も円形のものを用いる
が、育苗ポットが平面視四角形であれば、それに入れる
圧縮成形培地の平面視形状も四角形のものを用いると、
育苗ポット内に入れた培地に水を含ませて膨張させたと
き、適確に育苗ポット内に培地が充満する。よって、圧
縮成形培地の平面視形状は、それを入れる育苗トレイの
育苗ポットの平面視形状に合わせたものとすると、良好
に育苗ポット内に培地を充満させられる。
【0022】図14及び図15は、育苗トレイの第2実
施例を示し、底部の孔6の形状を上端部から下端部に到
って徐々に孔が大きくなるような円錐台状の孔にしてい
る。このような孔6にすると、溝9内に入った小さなゴ
ミや砂や小石等が更に外部に排出され易くなると共に、
溝9内の空気の流通も容易となりエア−プル−ニング効
果を充分に奏する状態での育苗が行なえ、圃場に移植し
た時に活着の良い苗を得ることができる。
【0023】一方、上例の第1実施例及び第2実施例の
溝9は溝幅が上端部から下端部に到って徐々に狭くなる
ような形状になっているが、図16及び図17の第3実
施例を示す育苗トレイは、第1実施例の溝9に代えて、
溝幅Wが上端部から下端部まで同一の幅にしている。ま
た、図18の第4実施例を示す育苗トレイは、第2実施
例の溝9に代えて、溝幅Wが上端部から下端部まで同一
の幅にしている。このように溝幅Wを同一にして溝深さ
を下端部ほど深くして、然も、各溝9の断面積も上端部
の開口部面積から下端部の開口部面積に到るまで順次広
くなるように形成すると、更に、溝9内に入った小さな
ゴミや砂や小石等が更に外部に排出され易くなり、エア
−プル−ニング効果を奏する状態での育苗が更に行ない
易い。また、溝幅を上端部から下端部に到って徐々に広
くなるような形状にすれば、更に、溝9内に入った小さ
なゴミや砂や小石等が更に外部に排出され易くなり、エ
ア−プル−ニング効果を奏する状態での育苗が更に行な
い易い。
【0024】また、上記の例においては、育苗トレイ4
として育苗ポット5を多数配列した例を示したが、植木
鉢のような一つの育苗ポットよりなる育苗トレイに本願
発明を用いても良いことは、謂うまでもない。更に、上
記の例においては、育苗ポット5に溝9を4つ設けた例
を示したが、育苗ポット5の大きさや育苗ポット5の材
質や苗の種類や育苗環境や各地方の育苗作業形態等に応
じて、育苗ポット5の溝9の数は自由に設定しても良い
ことは、謂うまでもない。
【0025】更に、育苗トレイの材質は、発砲スチロ−
ルに限定されるものではなく、硬質の合成樹脂や自由に
湾曲させれるような軟質の合成樹脂等の如何なる材質で
成型しても良い。更に、培地としては、上記の圧縮成型
培地に代えて、育苗ポット5の内部(溝部を除いた)形
状と同形状の床土を成型したソイルブロックや他の人口
培地を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形培地1の一例を示す斜視図である。
【図2】圧縮成形培地1の圧縮成形の一例を示す側面図
である。
【図3】育苗トレイ4の一例を示す斜視図である。
【図4】育苗トレイ4の平面図である。
【図5】育苗トレイ4の底面図である。
【図6】育苗トレイ4の育苗ポット5の平面図である。
【図7】図4のS1−S1断面図である。
【図8】圧縮成形培地1の育苗ポット5への装填例を示
す断面側面図である。
【図9】育苗ポット5へ装填した圧縮成形培地1が水を
含んで膨張が終了した状態を示す断面側面図である。
【図10】播種穴形成ロール10による作用説明側面図
である。
【図11】播種穴12が形成された状態を示す断面側面
図である。
【図12】播種穴12に播種して覆土14した状態を示
す断面側面図である。
【図13】苗が成育した状態を示す断面側面図である。
【図14】第2実施例を示す育苗トレイ4の育苗ポット
5の平面図である。
【図15】図12のS2−S2断面図である。
【図16】第3実施例を示す育苗トレイ4の育苗ポット
5の平面図である。
【図17】図12のS2−S2断面図である。
【図18】第4実施例を示す育苗トレイ4の育苗ポット
5の断面図である。
【符号の説明】 1 培地(圧縮成形培地) 4 育苗トレイ 5 育苗ポット 5a 育苗ポット5の内側面 5b 育苗ポット5の底面 6 孔 9 溝 14 覆土 A1 上端部の溝深さ A2 下端部の溝深さ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 育苗ポット5の内側面5aから底面5b
    の中央部に設けた孔6に到る溝9を設け、該溝9の上端
    部の溝深さA1よりも下端部の溝深さA2を大きくした
    ことを特徴とする育苗トレイ。
  2. 【請求項2】 育苗ポット5の内側面5aから底面5b
    の中央部に設けた孔6に到る溝9を設け、該溝9の上端
    部の溝の開口面積よりも下端部の溝の開口面積を大きく
    したことを特徴とする育苗トレイ。
  3. 【請求項3】 育苗ポット5の内側面5aから底面5b
    の中央部に設けた孔6に到る溝9を設けると共に、該孔
    6の上端部の開口面積よりも下端部の開口面積を大きく
    したことを特徴とする育苗トレイ。
  4. 【請求項4】 発砲スチロ−ル等の断熱性の良い素材で
    成形されていることを特徴とする請求項1または請求項
    2または請求項3記載の育苗トレイ。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2または請求項3
    または請求項4記載の育苗トレイ4の育苗ポット5に圧
    縮成形された培地1をその圧縮された方向が上下方向と
    なる姿勢で入れ、該培地1に水を含ませて膨張させ、播
    種して育苗する育苗方法。
JP28852097A 1997-10-21 1997-10-21 育苗トレイと育苗方法 Pending JPH11113408A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7743696B2 (en) 2003-12-17 2010-06-29 Anova Solutions Pty. Ltd. Root and water management system for potted plants
CN105660235A (zh) * 2016-01-26 2016-06-15 赵兰 一种番茄穴盘育苗的环境控制方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7743696B2 (en) 2003-12-17 2010-06-29 Anova Solutions Pty. Ltd. Root and water management system for potted plants
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