JP3932622B2 - 育苗方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、育苗方法に関する。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】
従来、育苗ポットの内側面に育苗トレイの上下方向に垂直線状に貫通する溝を設けたものがある。併し乍ら、上下方向に垂直線状に貫通する溝である為に、灌水時に、該溝を通って直ぐに水が抜け落ちてしまって、育苗ポット内の培地への灌水作業が困難で、個々の苗が不均一に成長したり、苗の育苗に支障を来す場合があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
この発明は、従来の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、内側面から底面の中央部に設けた貫通孔(6)に到る(9)を設けた育苗ポット(5)に圧縮成形された培地(1)をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で入れ、該培地(1)に水を含ませて該育苗ポット(5)の内側面との間に少し空隙が残り且つ該育苗ポット(5)の上端開口部から突出する高さまで膨張させ、この培地(1)を育苗ポット(5)の上端開口部から突出した分だけ圧縮して育苗ポット(5)内に充満させ、播種して育苗する育苗方法としたものである。
【0004】
【発明の作用効果】
よって、育苗ポット5の内側面から底面の中央部に設けた貫通孔6に到る溝9育苗トレイの上下方向に垂直線状に貫通していないので、従来例のように灌水時に溝を通って直ぐに水が抜け落ちてしまうことがなく、適当に育苗ポット内の培地へ浸透しながら排水されるので灌水作業が容易となり、個々の苗が均一に成長し良質の苗を得ることができる
【0005】
また、育苗ポット5に圧縮成形された培地1をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で入れ、該培地1に水を含ませて該育苗ポット5の内側面との間に少し空隙が残り且つ該育苗ポット5の上端開口部から突出する高さまで膨張させ、この培地1を育苗ポット5の上端開口部から突出した分だけ圧縮して育苗ポット5内に充満させ、播種して育苗する育苗方法としたので育苗ポット5内で育苗された苗の培地1は上下方向の剪断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上方に引っ張って抜くことが容易にでき、また、育苗ポット5の底部側から苗を押し出すときには培地1が崩れにくく、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に比べて苗を育苗ポット5から取り出しやすくなる。従って、移植機にて苗の植付けができる適応性の高い良質の苗(各育苗ポット5内から上方に引き抜く装置や下方から押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することができる。
【0006】
しかも、培地1に水を含ませて該育苗ポット5の内側面との間に少し空隙が残り且つ該育苗ポット5の上端開口部から突出する高さまで膨張させ、この培地1を育苗ポット5の上端開口部から突出した分だけ圧縮して育苗ポット5内に充満させるため、育苗ポット5に適切に培地を充填することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態であるレタスを播種育苗する場合について、以下に詳述する。 図1に示すものは、圧縮成形した培地(圧縮成形培地)1の一実施例で、タブレット(錠剤)の形状に成形したものである。この培地1の材料となる植物繊維を含む材料としては、ピ−トやヤシ類の果実繊維(ヤシの実の果肉部の繊維を圧搾裁断したもの)、おが屑、樹皮(パ−ク)などを用いることができる。特に、好ましいのはピ−トであって、しかもそのうち、ミズゴケ類が堆積してできたピ−トモスが最も好ましい。なお、ピ−トモスとヤシ類の果実繊維等を混合した材料を用いることもできる。
【0008】
なお、ピ−トモスは、含水率約30%以下に乾燥すると撥水性が顕著となる。そのため、ピ−トモスを圧縮成形する材料に使用する場合は、それが乾燥していると、圧縮成形後使用時に水で膨張させるとき、その水が吸収されにくくなり、取扱いが不便となる。そこで、圧縮成形前にピ−トモスを、ベントナイト或はモンモリロナイトの水溶液に浸して、ピ−トモスの繊維表面にベントナイト或はモンモリロナイトの微粒子を付着させ、それを乾燥して圧縮成形すれば、圧縮成形されたピ−トモスが乾燥していても吸水しやすいものとなり、上記問題は解消される。なお、ベントナイト或はモンモリロナイトは粘土成分の一種で天然の物から抽出できるものであるが、化学物質のものを用いるならば、アルキレンオキサイド系やエステル系の非イオン活性剤などを撥水防止剤として用いることができる。また、ピ−トモスは、一般にpH3.5〜5.5と、pHが低いため、消石灰や生石灰、苦土石灰、炭酸カルシウムなどでpH調節を行う。なお、取扱易さと効果の面から消石灰が好ましい。ところで、上記ベントナイト或はモンモリロナイトは、ピ−トモスを圧縮成形する時のバインダ−として作用する粘結剤にもなり、成形時の粘結効果を高めるものとなる。ほかのバインダ−としてアルギン酸ナトリウム等を使用することもできる。
【0009】
また、圧縮成形した培地1が水を含んで膨張するときの膨張倍率を大きくするため、前記ピ−トモス等の植物繊維を含む材料に、市販の高吸水性ポリマ−等を混入させて用いることもできる。上記の植物繊維を含む材料の圧縮成形には、プレス機を用い、下型2の円筒状の穴内に材料(ピ−トモスの繊維表面にベントナイト或はモンモリロナイトの微粒子を付着させて乾燥させたもの等)を詰めて上型3の円筒状突部が上方から下降して圧縮成形する(図2参照)。このときの圧縮する圧力は、材料の含水率によって異なるが、50〜300kg/cm2 の圧力で圧縮すると良好に圧縮成形できる。また、圧縮する材料の含水は、ピ−トモスの圧縮の場合、繊維質を傷めないよう、45〜60%の含水率のものが好ましい。
【0010】
また、具体的な寸法を示すと、圧縮成形培地1の大きさは、直径D1=15mm、高さH1=15mmの円筒形状に圧縮成形されている。次に、図3の斜視図に示す育苗トレイ4は、発砲スチロ−ルを材料として成形したもので、図4及び図5に示されるような平面視が円形で断面形状がコップ状の育苗ポット5…を多数設けたものである。そして、各育苗ポット5には、内側面5aから底面5bに到るL字状の溝9・9・9・9が複数箇所(図面では4箇所)形成されており、その底部には育苗時の水抜け孔であり、苗育苗後に苗を押し出す為に苗押出し棒7や指等を差し込むことのできる孔6…が開けられている。尚、各溝9・9・9・9は、育苗ポット5の上部からこの孔6まで連通しており、苗を育苗するときに、空気が自由に育苗ポット5の上部から各溝9・9・9・9及び孔6を通って下部まで流れるようになっている(勿論、逆に、空気が自由に育苗ポット5の下部から孔6及び各溝9・9・9・9を通って上部まで流れるようになっている)。また、灌水時には、育苗ポット5内の培地に上面及び各溝9・9・9・9から側面に水が浸透するので灌水も容易であり、また、余分な水は各溝9・9・9・9及び孔6から排水されるので水が過分に溜って根腐れを起こすことの防止にもなる。
【0011】
そして、育苗ポット5の内容部の大きさは、具体的な寸法を示すと、底部直径D3=18mm、上端開口部の口径D2=23mm、深さH2=37mmに形成されている。以上のようにして成形した圧縮成形培地1と育苗トレイ4とを用いて播種育苗する過程を図6〜図11に基づいて詳述すると、育苗トレイ4の各育苗ポット5…の各々に圧縮された方向が上下方向となる姿勢で圧縮成形培地1を入れる(図6)。そして、その各育苗ポット5…内に入れられた培地1に上から灌水し或は底面側からしみ込ませて水を含ませる。すると、培地1は各育苗ポット5…内で膨張し、膨張した培地1’は育苗ポット5…内にほぼ充満する(図7)。この圧縮成形培地1は、水を含んで膨張すると、育苗ポット5の内側面との間に少し空隙が残り、上端開口部からH3=1〜2mm突出するような大きさの培地1’になるように圧縮成形されている。
【0012】
そして、このように充填された培地1’の上部から周知の播種穴形成ロール10を転動させて圧を掛けると(図8)、その播種穴形成突部11が培地1’内に嵌まり込んで深さL=5mmの播種穴12を形成すると共に、円筒外面13にて培地1’の上部が押圧されて前記培地1’の育苗ポット5上端開口部から1〜2mm突出した分だけ培地1’は圧縮されて、培地1’は育苗ポット5内に充満される(図9)。このとき、圧縮成形された培地1の膨張に多少の誤差があって育苗ポット5の内側面との間に多少空隙が生じていても、育苗ポット5の適正な培地高さH2よりもH3だけ高く膨張させた後に適正な培地高さH2まで押圧するから、育苗ポット5に適切に培地を充填することができる。
【0013】
その後、播種穴12に播種をして播種穴12部をバーミキュライト若しくは土にて覆土14して育苗が行われる(図10)。その時、上記のように各育苗ポット5に適切な培地の充填がなされるのであるが、仮に、培地1の角が欠けていて、膨張後に押圧しても適切な培地の充填が行なわれなかった場合にも、バーミキュライトや土等の覆土14で育苗ポット5内の培地を適切な量に補正できて、個々の苗が不均一に成長したり苗の育苗に支障を来したりすることなく、良好な育苗が行なえて、良質の苗を得ることができる。そして、適度に成長した苗は栽培圃場に移植されるが、このとき、育苗ポット5…の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込むか指で押し上げることにより育苗ポット5…内に収容された苗を押し出すと容易に苗を育苗トレイ4の育苗ポット5…から取り出すことができる(図11)。尚、覆土14にはバーミキュライトを用いると、比重が軽いので、種子が出芽し易く出芽率が向上し、また、保水性が良いので育苗も容易である。
【0014】
そして、特に、この育苗トレイ4の各育苗ポット5…には溝9…が設けられており、培地1’が膨張時に溝9…内に入り込んで溝を埋めてしまわないので、溝9…内には空間が形成されている。従って、育苗時に、苗の根が伸長して培地内から溝9…内に出て伸びようとしたとき、エア−プル−ニング効果により、そこで根の伸長が止まる。よって、根が培地外周面に沿って過密に巻いた状態になるのが防止されることと併せて、溝9…部で根の伸長が止まる分、培地内で側根の成育が旺盛となるので、圃場へ移植したときの苗の活着が良好となる。(尚、根が伸長し過ぎて培地外周面に沿って過密に巻いた状態になると、移植後、圃場に活着しようとする新しい根が培地外周面に過密に巻いた根に阻止されて、培地の外の土壌に根が伸長しにくくなり活着しにくくなる問題がある。)
また、上記のような育苗上の効果を有する育苗ポット5…を形成した育苗トレイ4を用いた育苗を行うとき、圧縮成形培地1は、育苗ポット5に合わせた円柱形状であるから、水を含んで膨張した時に溝9…内を培地が塞ぐことがない。特に、前記のように、圧縮成形培地1を、その圧縮された方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポット5内に入れ、そのように入れた圧縮成形培地1に水を含ませることで培地1を各育苗ポット5内で膨張させて充満させ、育苗ポット5内に培地を充填する方法をとると、その圧縮成形培地1は、水を含むと水平方向には大きく膨張せず上下方向に大きく膨張するから、溝9…内を埋めるように培地が入り込むことがなく溝9…内に空間が形成される状態に培地を育苗ポット5内に充填することが容易に行なえる。従って、この育苗ポット5…の溝9…によるエア−プル−ニング効果を充分に奏する状態での播種、育苗が容易に行なえるものとなる。
【0015】
尚、植物繊維を含む材料を圧縮成形した培地1には、圧縮成形後、水を含ませて膨張させると、圧縮成形時の圧縮方向とは略々反対方向に向かう膨張が大きいという特性がある。例えば、図1に示すタブレットの形状の圧縮成形培地1を、ピ−トモスを用いて、上下方向から圧縮して成形したところ、圧縮成形時の大きさが直径15mm×高さ15mmの大きさのものが、水を含んで膨張すると、圧縮方向の反対方向の膨張が、高さ15mmから高さ38〜39mmとなって約2.5倍の膨張となり、圧縮方向に交差する方向の膨張が、直径15mmから直径18〜19mmとなって約1.2倍の膨張となった。
【0016】
一方、育苗トレイ4は、発砲スチロ−ルを材料として成形され各育苗ポット5の内側面5aと底面5bとで培地1’を覆った状態になっているので、断熱性が良くて根部の温度が必要以上に上がることが防止され、夏場の熱い時期に苗を育苗しても、苗がひょろ長く伸びてしまう徒長を防止でき、健全な苗の育成が行なえると共に、育苗トレイ4の各育苗ポット5の各苗を均一に成育させることができる。
【0017】
そして、圧縮成形培地1は、前記のように、水を含むと圧縮方向とは略々反対方向に大きく膨張するが、その膨張後の培地1’は、膨張方向(上下方向)の剪断に対しては強く、その膨張方向と交差する方向(左右方向)の剪断に対しては弱い特性がある。従来、エア−プル−ニング効果により根巻きが起こっていない苗の茎を持って上方に引っ張って抜こうとすると、根が培地に絡んでいないため苗だけが引き抜かれてしまって培地ごと苗を引き抜くことはできにくく、また、育苗ポットの底部の孔に棒を押し込んで培地ごと苗を取り出そうとしても、根が培地に絡んでいないため底部に押し込んだ棒が土を崩してしまい培地ごと苗を押し上げることはできにくい問題がある。
【0018】
そこで、圧縮成形培地1…をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポット5…内に入れ、該培地1…に水を含ませて培地1…を各育苗ポット5…内で膨張させて充満させ、その後、該膨張後の培地1’…に播種して育苗する育苗方法をとることにより、各育苗ポット5…内で育苗された苗の培地1は上下方向の剪断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上方に引っ張って抜くことができ、また、育苗ポット5…の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込んで育苗ポット5…内に収容された苗を押し出すときに培地1が崩れにくく、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に比べて苗を育苗ポット5…から取り出しやすくなる。従って、移植機にて苗の植付けができる適応性の高い苗(各育苗ポット5…内から上方に引き抜く装置や下方から押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することができる。
【0019】
尚、育苗ポット5が平面視円形なので、上記圧縮成形培地1の平面視形状も円形のものを用いるが、育苗ポットが平面視四角形であれば、それに入れる圧縮成形培地の平面視形状も四角形のものを用いると、育苗ポット内に入れた培地に水を含ませて膨張させたとき、適確に育苗ポット内に培地が充満する。よって、圧縮成形培地の平面視形状は、それを入れる育苗トレイの育苗ポットの平面視形状に合わせたものとすると、良好に育苗ポット内に培地を充満させられる。
【0020】
次に、キャベツ・白菜・ブロッコリー・カリフラワーを播種育苗する場合について、述べる。圧縮成形培地1の大きさは、直径D1=20mm、高さH1=15mmの円筒形状に圧縮成形したものを用いる。育苗トレイ4は、育苗ポット5の内容部の大きさが、底部直径D3=25mm、上端開口部の口径D2=30mm、深さH2=37mmに形成されたものを用いる。
【0021】
そして、レタスの場合と同様に、育苗トレイ4の各育苗ポット5…の各々に圧縮された方向が上下方向となる姿勢で圧縮成形培地1を入れ、灌水して培地1を各育苗ポット5…内で膨張させて、育苗ポット5の内側面との間に少し空隙が残り、上端開口部からH3=1〜2mm突出するような大きさの培地1’になるようにする。そして、この培地1’の上部から周知の播種穴形成ロール10を転動させて、播種穴12に播種をし、播種穴12部をバーミキュライトにて覆土14して、育苗する。
【0022】
すると、レタスの場合と同様の苗の育成が行なえる。図12及び図13は、育苗トレイの他の例を示し、底部の孔6にも溝9・9・9・9が形成されており、各溝9・9・9・9は、育苗トレイ4の上部から下部まで連通しており、灌水時の育苗ポット5内の培地への適切な水の浸透作用を維持しつつ、更に、エア−プル−ニング効果を充分に奏する状態での育苗が容易に行えて、圃場に移植した時に活着の良い苗を得ることができる。
【0023】
更に、上記の例においては、育苗トレイ4として育苗ポット5を多数配列した例を示したが、植木鉢のような一つの育苗ポットよりなる育苗トレイに本願発明を用いても良いことは、謂うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形培地1の一例を示す斜視図である。
【図2】圧縮成形培地1の圧縮成形の一例を示す側面図である。
【図3】育苗トレイ4の一例を示す斜視図である。
【図4】育苗トレイ4の育苗ポット5の平面図である。
【図5】図4のS1−S1断面図である。
【図6】圧縮成形培地1の育苗ポット5への装填例を示す断面側面図である。
【図7】育苗ポット5へ装填した圧縮成形培地1が水を含んで膨張が終了した状態を示す断面側面図である。
【図8】播種穴形成ロール10による作用説明側面図である。
【図9】播種穴12が形成された状態を示す断面側面図である。
【図10】播種穴12に播種して覆土14した状態を示す断面側面図である。
【図11】苗が成育した状態を示す断面側面図である。
【図12】他の例を示す育苗トレイ4の育苗ポット5の平面図である。
【図13】図12のS2−S2断面図である。
【符号の説明】
1 培地(圧縮成形培地)
4 育苗トレイ
5 育苗ポット

9 溝
10 播種穴形成ロール
11 播種穴形成突部
13 円筒外面
14 覆土

Claims (1)

  1. 内側面から底面の中央部に設けた貫通孔(6)に到る(9)を設けた育苗ポット(5)に圧縮成形された培地(1)をその圧縮された方向が上下方向となる姿勢で入れ、該培地(1)に水を含ませて該育苗ポット(5)の内側面との間に少し空隙が残り且つ該育苗ポット(5)の上端開口部から突出する高さまで膨張させ、この培地(1)を育苗ポット(5)の上端開口部から突出した分だけ圧縮して育苗ポット(5)内に充満させ、播種して育苗する育苗方法。
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