JPH11266694A - 培地とその製造方法 - Google Patents

培地とその製造方法

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JPH11266694A
JPH11266694A JP10074091A JP7409198A JPH11266694A JP H11266694 A JPH11266694 A JP H11266694A JP 10074091 A JP10074091 A JP 10074091A JP 7409198 A JP7409198 A JP 7409198A JP H11266694 A JPH11266694 A JP H11266694A
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JP
Japan
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medium
peat moss
seedling
bentonite
clay material
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JP10074091A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Setogawa
哲夫 瀬戸川
Eiichiro Kinoshita
木下  栄一郎
Hidehiro Okada
英博 岡田
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽量で保水性の良いピートモス等の植物繊維
の特性を活かしたままで吸水性が良い培地を得る。 【解決手段】 細かく粉砕したピートモスを容器本体7
1に入れ、蓋72をして密封し真空ポンプ77にて容器
本体71の内部を真空状態にする。そこで混合物装填部
78からベントナイト等の粘土資材を入れ混合装置76
を駆動回転させる。ピートモス内の内部空隙にベントナ
イト等の粘土資材を入れた培地を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、野菜や水稲や花
卉等の播種・育苗の際に、多数の育苗ポットを連設した
育苗トレイや箱状の育苗容器に装填される培地とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】この種の従
来例としては、育苗トレイにピートモス等を圧縮成形し
た人口培地を装填した後に灌水して復元し、野菜や水稲
や花卉等を播種・育苗するものがある。併し乍ら、ピー
トモスは乾燥状態では、撥水性があり灌水しても吸水性
が悪くて、復元するのに非常に長い時間を要し、また、
復元能力も低くて、適切な形状の復元が行なえず、非常
に作業性が悪いものであった。
【0003】
【課題を解決するための手段】この発明は、従来の課題
を解決するために、請求項1記載の発明は、ピートモス
等の植物繊維の内部空隙にピートモス等の植物繊維の撥
水性を防止するベントナイトやモンモリロナイト等の粘
土質材或はアルキレンオキサイド系やエステル系の非イ
オン活性剤等の界面活性剤を入れた培地としたものであ
り、請求項2記載の発明は、ピートモス等の植物繊維を
入れた容器内の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維
の撥水性を防止するベントナイトやモンモリロナイト等
の粘土質材を入れて混合して、ピートモス等の植物繊維
の内部空隙にベントナイトやモンモリロナイト等の粘土
質材を入れる培地の製造方法としたものであり、請求項
3記載の発明は、ピートモス等の植物繊維を入れた容器
内の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を
防止するベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材
の水溶液を入れて混合して、ピートモス等の植物繊維の
内部空隙にベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質
材を入れる培地の製造方法としたものであり、請求項4
記載の発明は、ピートモス等の植物繊維を入れた容器内
の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を防
止するアルキレンオキサイド系やエステル系の非イオン
活性剤等の界面活性剤を入れて混合して、ピートモス等
の植物繊維の内部空隙にアルキレンオキサイド系やエス
テル系の非イオン活性剤等の界面活性剤を入れる培地の
製造方法としたものであり、請求項5記載の発明は、ピ
ートモス等の植物繊維を入れた容器内の空気を抜いて、
ピートモス等の植物繊維の撥水性を防止するベントナイ
トやモンモリロナイト等の粘土質材を界面活性剤の水溶
液に溶かしたものを入れて混合して、ピートモス等の植
物繊維の内部空隙にベントナイトやモンモリロナイト等
の粘土質材を入れる培地の製造方法としたものであり、
請求項6記載の発明は、請求項1記載の培地を、錠剤
状、円柱状、球状、又は平板状に圧縮成形したものであ
る。
【0004】
【発明の作用効果】請求項1及び請求項2及び請求項4
記載の発明は、ピートモス等の植物繊維の内部空隙にピ
ートモス等の植物繊維の撥水性を防止するベントナイト
やモンモリロナイト等の粘土質材或はアルキレンオキサ
イド系やエステル系の非イオン活性剤等の界面活性剤を
入れた培地とその培地の製造方法としたものであるか
ら、軽量で保水性の良いピートモス等の植物繊維の特性
を活かしたままで吸水性が良い培地を得ることができ
る。従って、この培地は、使用時に水を加えることによ
り直ちに復元するので播種作業が効率良く行なえ、ま
た、軽量で保水性が良いので育苗作業が容易である。
【0005】更に、軽量で容積の小さい乾燥状態で保存
及び輸送を行なうことができ、非常に産業上優れてい
る。請求項3記載の発明は、ピートモス等の植物繊維を
入れた容器内の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維
の撥水性を防止するベントナイトやモンモリロナイト等
の粘土質材の水溶液を入れて混合して、ピートモス等の
植物繊維の内部空隙にベントナイトやモンモリロナイト
等の粘土質材を入れる培地の製造方法としたものである
から、空気が抜かれたピートモス等の植物繊維に粘土質
材を溶かした水溶液は良く吸収されるので、更に、良質
のピートモス等の植物繊維の内部空隙にベントナイト等
の粘土質材を入れた培地を得ることができる。
【0006】請求項5記載の発明は、ピートモス等の植
物繊維を入れた容器内の空気を抜いて、ピートモス等の
植物繊維の撥水性を防止するベントナイトやモンモリロ
ナイト等の粘土質材を界面活性剤の水溶液に溶かしたも
のを入れて混合して、ピートモス等の植物繊維の内部空
隙にベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材を入
れる培地の製造方法としたものであるから、空気が抜か
れたピートモス等の植物繊維に粘土質材を溶かした界面
活性剤の水溶液は良く吸収されるので、ピートモス等の
植物繊維の内部空隙にベントナイト等の粘土質材と界面
活性剤を入れた更に復元性の良い培地を得ることができ
る。
【0007】請求項6記載の発明は、請求項1記載の培
地を、錠剤状、円柱状、球状、又は平板状に圧縮成形し
たものであるから、請求項1記載の培地の作用効果に加
えて、更に、軽量で容積の小さい乾燥状態で保存及び輸
送を行なうことができ、非常に産業上優れている。ま
た、育苗容器の形状に合わせた形状にすることにより、
更に、播種作業が効率良く行なえる。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態であるレ
タス・白菜・キャベツ・ブロッコリー・玉葱・ネギ等の
野菜苗や水稲の成苗を播種育苗する場合について、以下
に詳述する。図1に示すものは、圧縮成形した培地(圧
縮成形培地)1の一実施例で、タブレット(錠剤)の形
状に成形したものである。そして、この培地1の材料と
なる植物繊維を含む材料としては、ピートやヤシ類の果
実繊維(ヤシの実の果肉部の繊維を圧搾裁断したも
の)、おが屑、樹皮(バーク)などを用いることができ
る。特に、好ましいのはピートであって、しかもそのう
ち、ミズゴケ類が堆積してできたピートモスが最も好ま
しい。尚、ピートモスとヤシ類の果実繊維等を混合した
材料を用いることもできる。
【0009】以下に、最適のピートモスにて圧縮成形培
地を形成する例を説明する。ピートモスは、含水率約3
0%以下に乾燥すると撥水性が顕著となる。そのため、
ピートモスを圧縮成形する材料に使用する場合は、それ
が乾燥していると、圧縮成形後使用時に水で膨張させる
とき、その水が吸収されにくくなり、取扱いが不便とな
る。そこで、圧縮成形前にピートモスの内部(ピートモ
スの内部には、網の目状に小さな空間が仕切られて多数
存在する)にベントナイト或はモンモリロナイト或はカ
オリン等の粘土質材(ホルマイト系鉱物でも良い)を入
れて、それを乾燥して圧縮成形すれば、圧縮成形された
ピートモスが乾燥していても非常に吸水しやすいものと
なり、上記問題は解消される。また、ベントナイト或は
モンモリロナイトは粘土成分の一種で天然の物から抽出
できるものであるが、化学物質のものを用いるならば、
アルキレンオキサイド系やエステル系の非イオン活性剤
等の界面活性剤を撥水防止剤として用いることができ
る。
【0010】また、ピートモスは、一般にpH3.5〜
5.5と、pHが低いため、消石灰や生石灰、苦土石
灰、炭酸カルシウムなどでpH調節を行う。尚、取扱易
さと効果の面から消石灰が好ましい。ところで、上記ベ
ントナイト或はモンモリロナイトは、ピートモスを圧縮
成形する時のバインダーとして作用する粘結剤にもな
り、成形時の粘結効果を高めるものとなる。更に、バイ
ンダーとしてアルギン酸ナトリウム等を添加しても良
い。
【0011】また、圧縮成形した培地1が水を含んで膨
張するときの膨張倍率を大きくするため、前記ピートモ
ス等の植物繊維を含む材料に、市販の高吸水性ポリマー
等を混入させて用いることもできる。ここで、ピートモ
スの内部にベントナイト等の粘土質材や界面活性剤を入
れる製造方法を説明する。
【0012】70はピートモスの内部に粘土質材を入れ
る為の内部が真空になる容器であり、容器本体71に対
して蓋72がボルト73・ナット74にて着脱自在にな
っており、その内部に多数の混合杆75を有する回転式
の混合装置76が蓋72を貫通して設けられている。7
7は真空ポンプであり(容器70内に連通する部分には
粉砕したピートモスを通さないフィルターが装着されて
いる)、容器70内の空気を抜いて容器内部を真空状態
にする。78は弁79を設けた容器70内に粘土質材を
入れる混合物装填部である。尚、80は容器70内を密
封する為のシールである。
【0013】先ず、蓋72を開けた状態で容器本体71
内にピートモス(細かく粉砕したもの)を入れる。そし
て、蓋72をして容器本体71と蓋72とをボルト73
・ナット74にて締め上げて、容器内を密封する。次
に、真空ポンプ77にて容器70内を真空状態にする。
すると、容器70内に入れられたピートモスの内部空間
の空気は無くなる。
【0014】そこで、混合物装填部78の弁79を開け
て、容器70内にベントナイト等の粘土質材を入れ、混
合装置76を駆動回転させる。すると、ピートモスとベ
ントナイト等の粘土質材とが混合される過程で、ピート
モス内の空間部は真空状態であるから容易にその空間部
にベントナイト等の粘土質材が入り込み、ピートモスの
内部空隙にベントナイト等の粘土質材を入れた培地を得
ることができる。
【0015】尚、混合物装填部78から、ベントナイト
等の粘土質材を溶かした水溶液を入れて混合した場合に
は、容器70内のピートモスは、真空ポンプ77にて脱
水された状態となっているので、ピートモスは粘土質材
を溶かした水溶液を良く吸収し、更に、良質のピートモ
スの内部空隙にベントナイト等の粘土質材を入れた培地
を得ることができる。また、ベントナイト等の粘土質材
の水溶液等に植物の成育に必要なチッ素やリン酸やカリ
ウム等の栄養素を溶解しておけば、適切な肥料を含む良
質な培土を得ることができる。
【0016】ピートモスの内部に界面活性剤を入れる場
合も、粘土質材に換えて界面活性剤を用いて同様の方法
で行なう。尚、混合物装填部78から、ベントナイト等
の粘土質材を界面活性剤の水溶液に溶かしたものを入れ
て混合した場合には、容器70内のピートモスは、真空
ポンプ77にて脱水された状態となっているので、ピー
トモスは粘土質材を溶かした界面活性剤の水溶液を良く
吸収し、ピートモスの内部空隙にベントナイト等の粘土
質材と界面活性剤を入れた更に復元性の良い培地を得る
ことができる。
【0017】次に、上記の培地を圧縮成形する例を説明
すると、圧縮成形にはプレス機を用い、下型2の円筒状
の穴内に材料(ピートモスの内部空間にベントナイト等
粘土質材又は界面活性剤を入れて乾燥させたもの、尚、
ピートモスの表面にも当然粘土質材又は界面活性剤は付
着している)を詰めて上型3の円筒状突部が上方から下
降して圧縮成形する(図3参照)。このときの圧縮する
圧力は、材料の含水率によって異なるが、50〜300
kg/cm2 の圧力で圧縮すると良好に圧縮成形でき
る。また、圧縮する材料の含水は、ピートモスの圧縮の
場合、繊維質を傷めないよう、45〜60%の含水率の
ものが好ましい。
【0018】また、具体的な寸法を示すと、圧縮成形培
地1の大きさは、直径D1=15mm、高さH1=15
mmの円筒形状に圧縮成形されている。そして、上記の
ように成形された培地1は、ビニール袋に入れた状態で
段ボール箱に梱包して輸送する。次に、図4の斜視図・
図5の平面図・図6の底面図に示す育苗トレイ4は、発
砲スチロールを材料として成形したもので、図7及び図
8に示されるような平面視が円形で断面形状がコップ状
の育苗ポット5…を多数設けたものである。そして、各
育苗ポット5には、内側面5aから底面5bに到るL字
状の溝9・9・9・9が複数箇所(図面では4箇所)形
成されており、その底部には育苗時の水抜け孔であり、
苗育苗後に苗を押し出す為に苗押出し棒7や指等を差し
込むことのできる孔6…が開けられている。尚、各溝9
・9・9・9は、育苗ポット5の上部からこの孔6まで
連通しており、苗を育苗するときに、空気が自由に育苗
ポット5の上部から各溝9・9・9・9及び孔6を通っ
て下部まで流れるようになっている(勿論、逆に、空気
が自由に育苗ポット5の下部から孔6及び各溝9・9・
9・9を通って上部まで流れるようになっている)。ま
た、灌水時には、育苗ポット5内の培地に上面及び各溝
9・9・9・9から側面に水が浸透するので灌水も容易
であり、また、余分な水は各溝9・9・9・9及び孔6
から排水されるので水が過分に溜って根腐れを起こすこ
との防止にもなる。
【0019】そして、育苗ポット5の内容部の大きさ
は、具体的な寸法を示すと、底部直径D3=18mm、
上端開口部の口径D2=23mm、深さH2=37mm
に形成されている。次に、図9〜図16に基づいて、上
記の育苗トレイ4に圧縮成形培地1を用いて播種する播
種機10を説明する。
【0020】播種機10は、連続移送用の第1コンベア
11・第2コンベア12と、連続移送と間歇移送とを切
替可能な播種コンベア13と、連続移送用の第3コンベ
ア14とが移送上手側から順に連ねて設置されており、
その各コンベア11、12、13、14上を順に引き継
がれて育苗トレイ4が移送されていくようになってい
る。そして、第1コンベア11上に前記圧縮成形培地1
を各育苗ポット5内に一個づつ供給する培地供給装置1
5とその下手側に圧縮成形培地1を膨張させる培地用灌
水装置16が設置され、第2コンベア12上に鎮圧装置
17が設置され、播種コンベア13上に点播型播種装置
18が設置され、第3コンベア14上に覆土供給装置1
9・霧状灌水装置20が設置されている。
【0021】ここで、この育苗トレイ4用の播種機10
の各装置の構成と前記圧縮成形培地1を用いた播種作業
について詳述する。第1コンベア11及び第2コンベア
12は、移送モータM1で駆動される構成となってい
る。これにより、その上に載せられた育苗トレイ4は、
移送モーターM1が回転するとベルト移動イ方向に連続
移送される。
【0022】播種コンベア13は、フレーム21・21
で支持されたローラー軸22、23にローラー24、2
5がそれぞれ取り付けられ、そのローラー24・25間
に移送ベルト26が巻き掛けられている。そして、一方
のローラー軸22、即ち播種コンベア13の駆動軸に
は、連続移送用の駆動モータM2による連続駆動機構
と、間歇移送用のエアーシリンダーC1による間歇駆動
機構とが連動連結している。具体的には、まず、ローラ
ー軸22には、連続移送用のスプロケット27が連続駆
動側一方向クラッチ28を介して取り付けられ、そのス
プロケット27と駆動モーターM2の駆動軸29に一体
回転するように取り付けた連続駆動スプロケット30と
の間にチェン31が掛けられて、連続駆動機構が構成さ
れている。これにより、連続駆動側一方向クラッチ28
を境界に連続駆動側(駆動モーターM2側)とローラー
軸22側とにおいて、連続駆動側が駆動側となるときに
は連続駆動側からローラー軸22へ伝動し、ローラー軸
22側が駆動側となるときにはローラー軸22から連続
駆動側へは伝動しない。即ち、駆動モーターM2が駆動
回転するとき、その駆動モーターM2の連続回転がロー
ラー軸22へ伝動して播種コンベア20が連続移送状態
になる。駆動モーターM2が駆動しないときには、間歇
駆動機構によりローラー軸22側が間歇駆動されても、
駆動モーターM2は強制的に回転されることはない。
【0023】また、ローラー軸22には、間歇移送用の
スプロケット32が取り付けられ、そのスプロケット3
2と間歇駆動軸33に一体回転するように取り付けた間
歇駆動スプロケット34とにチェン35が掛けられ、更
に、間歇駆動軸33に、遊端側が間歇駆動用のエアーシ
リンダーC1のピストンC1aが連結するアーム36a
の基部が固着するアーム筒36が間歇駆動側一方向クラ
ッチ37を介して取り付けられて、間歇駆動機構が構成
されている。間歇駆動側一方向クラッチ37により、エ
アーシリンダC1のピストンC1aが突出してアーム筒
36が回転するときは間歇駆動軸33が一体回転するよ
う伝動され、エアーシリンダC1のピストンC1aが引
っ込んでアーム筒36が逆回転するときは間歇駆動軸3
3は無駆動となり伝動しない。これにより、エアーシリ
ンダC1のピストンC1aが所定のタイミングで一定ス
トローク作動すると、間歇駆動軸33が一定角度づつ間
歇に回転してローラー軸22が間歇駆動回転し、播種コ
ンベア13が間歇移送状態となる。また、間歇駆動側一
方向クラッチ37を境界に間歇駆動側(エアーシリンダ
C1側)とローラー軸22側との間で、間歇駆動側が駆
動側となるときには間歇駆動側からローラー軸22へ伝
動して前述の通り間歇回転がローラー軸22へ伝動し、
エアーシリンダC1が作動せず、連続駆動機構によりロ
ーラー軸22側が連続駆動されても、間歇駆動側一方向
クラッチ37からエアーシリンダC1側へはその連続回
転が伝動することはない。
【0024】ところで、播種コンベア13の間歇移送
は、育苗トレイ4の育苗ポット5…一列分づつ正確に且
つ迅速に間歇移送しなければならないので、ローラー軸
22が所定量回転したら、直ちに停止し、播種動作が終
了すれば、再び直ちに回転し始めなければならない。そ
こで、上記播種コンベア13の駆動機構において、連続
移送用のスプロケット27がローラー軸22に一体回転
するように取り付けられず連続駆動側一方向クラッチ2
8が介装されて取り付けられていることにより、以下の
点の効果が生じている。即ち、エアーシリンダC1が作
動して間歇駆動機構側からローラー軸22が間歇回転駆
動されたときに、その回転は連続駆動側一方向クラッチ
28から駆動モーターM2側には伝動されず、モーター
M2が強制的に回転されることはない。これにより、間
歇駆動時におけるローラー軸22の慣性重量を小さく留
めることができる。よって、エアーシリンダC1のピス
トンC1aが所定のストローク突出した後のローラー軸
22側の惰性回転を抑えることができ、また、エアーシ
リンダC1のピストンC1aの突出時の負荷を小さくで
きて、所定の移送量づつ正確且つ迅速な間歇移送ができ
るようになる。これにより、各育苗ポット5…の中央に
より正確に播種されるようになって播種精度が向上し、
また、播種作業スピードも高められて播種能率も向上す
る。尚、BLはブレーキ装置で、間歇移送用のスプロケ
ット32に一体の回転ディスク32aを挾み込んでロー
ラー軸22にブレーキ作用を施すもので、前述の間歇駆
動時におけるローラー軸22の惰性回転を更に抑えるた
めのものである。
【0025】以上のように、播種コンベア13の駆動機
構が構成されているので、移送ベルト26上に載せられ
た育苗トレイ4は、モーターM2とエアーシリンダC1
の作動切替により、ベルト移動方向に連続移送或は間歇
移送される。そして、モーターM2により移送ベルト2
6上に載せられた育苗トレイ4が連続移送されるときの
速度は、第1コンベア11・第2コンベア12上に載せ
られた育苗トレイ4の移動速度と同じ速度になるように
構成されており、エアーシリンダC1により間歇移送さ
れる速度は当然に遅い速度となる。
【0026】第3コンベア14は、移送モータM3で駆
動される構成となっている。これにより、育苗トレイ4
は、移送モーターM3が回転するときはベルト移動方向
に連続移送され、停止するときは移送停止される。尚、
第3コンベア14上に載せられた育苗トレイ4は、第1
コンベア11・第2コンベア12上に載せられた育苗ト
レイ4の移動速度と同じ速度にて移送されるように構成
している。
【0027】次に、培地供給装置15について詳述する
と、フレーム38に回転軸39を回転自在に支持し、該
回転軸39に一体回転するように繰出しロール40を設
けると共に、回転軸39のフレーム38から突出した端
部に従動プーリー41を固定して設けている。一方、フ
レーム38に歯車状の遊転輪42を回転自在に設けて、
そのフレーム38から突出した軸端部に駆動プーリー4
3を固定して設けている。そして、該駆動プーリー43
と従動プーリー41とに伝動ベルト44が掛け渡されて
いる。
【0028】そして、歯車状の遊転輪42の各歯42a
…が設けられている間隔は、育苗トレイ4の縦方向の育
苗ポット5に順次係合して行くピッチになっている。ま
た、繰出しロール40の表面には、培地1が1個少し余
裕をもって入る円筒状の孔40a…が8つ左右方向に一
列形成され、その各列が育苗トレイ4の縦方向の育苗ポ
ット5のピッチに合わせて12列設けられている。
【0029】45は培地ホッパーであって、左右方向に
長い箱状に形成されてフレーム38に下部が固定されて
いる。そして、培地ホッパー45は左右方向に8つの部
屋に仕切られており、その上端部は開口しているので各
々の部屋に上方から培地1…が装填できるようになって
いる。尚、この培地ホッパー45は、繰出しロール40
の最上部に位置する孔40a…に対応する位置に配置さ
れており、培地1が孔40a内に容易に入り、培地1が
破損することや傷がつくことが少なく、適切な培地1の
装填作業が行なえる。
【0030】46は上部が培地ホッパー45の下端に接
合された案内板であって、繰出しロール40の各孔40
a…に入った培地1…が脱落しないように下部まで案内
するものである。このように構成された培地供給装置1
5は、第1コンベア11に載置された育苗トレイ4…が
連続してイ方向に移送されてくると、遊転輪42の各歯
42a…が育苗トレイ4の育苗ポット5に順次係合して
回転し、その回転が駆動プーリー43・伝動ベルト44
・従動プーリー41と伝動して繰出しロール40が回転
する。その時、駆動プーリー43と従動プーリー41の
径が同じで、遊転輪42の歯42a…の数と繰出しロー
ル40の孔40a…の数が同じで且つ同ピッチに設けら
れているので、繰出しロール40の最下端に位置した
(案内板46から外れた)孔40aが常に育苗トレイ4
の育苗ポット5の上部に位置するようになる。従って、
第1コンベア11に載置された育苗トレイ4…が連続し
てイ方向に移送されてくると、繰出しロール40が回転
し、繰出しロール40の最上端(培地ホッパー45の各
部屋の下部位置)で培地ホッパー45の各部屋から培地
1が一個づつ孔40a…に供給される一方、繰出しロー
ル40の最下端(案内板46から外れた位置)の孔40
aから育苗トレイ4の育苗ポット5に培地1が適確に供
給される(図10)。
【0031】培地用灌水装置16は、ポンプにより水を
灌水することができる一般的な灌水装置で、その下方を
移送される育苗トレイ4の各育苗ポット5…内の圧縮成
形培地1…に灌水する。育苗トレイ4の各育苗ポット5
…内の圧縮成形培地1…は、ピートモスの内部空間にベ
ントナイト等の粘土質材が入り込んでいると共に、その
表面には粘土質材の微粒子が付着して被膜が形成されて
いるので、急速に水を吸収して膨張し(灌水装置16か
ら次行程の鎮圧装置17のポット用鎮圧ローラー47ま
での距離Rを移送される間に膨張は終了する。換言する
と、圧縮成形培地1…の膨張が終了するに必要な距離R
が、灌水装置16と次行程の鎮圧装置17との間に設定
されている。)、図18に示すように育苗ポット5の内
側面との間に少し空隙が残り、上端開口部からH3=1
〜2mm突出するような大きさの培地1’になる。
【0032】鎮圧装置17は、左右支持フレーム間に各
育苗ポット5…に対応する押圧突起を有する一般的なポ
ット用鎮圧ローラー47が軸支されて設けられており、
この鎮圧ローラー47の表面48が移送されてくる育苗
トレイ4の育苗ポット5…内の膨張した培地1…を上か
ら押圧作用して図19のように鎮圧し、圧縮成形培地1
…間の内部の空隙を無くしてポット内形状の培地1’に
すると共に、その凸部49が表面に播種穴50を形成す
る(図20)。
【0033】点播型播種装置18は、種子S…を一粒づ
つ吸着する吸着ノズル51…が、エアータンク52に前
記育苗トレイ4の左右方向の育苗ポット5…の数(8
個)だけ取り付けられている。エアータンク52はバキ
ュウム装置Vと連結しており、吸着ノズル51…が種子
S…を収容する種子受け樋53上に移動したときにバキ
ュウム装置Vが吸引作動し、受け樋53に収容された種
子S…をノズル51…の先端口にそれぞれ一粒づつ吸着
する。そして、吸着ノズル51…の先端口に種子S…が
吸着された状態で、エアータンク52の左右に設けられ
た移動リンク54に連結するエアーシリンダーC2のピ
ストンC2aが突出作動して、各ノズル51…がそれに
対応する漏斗55…上に位置するようにエアータンク5
2が移動する。そして、前記バキュウム装置Vに作動が
停止して逆にエアーがノズル51…の先端口から吐出
し、更に、ノズル51…の内側のニードル51a…が各
ノズル51…の先端口から突出する。これにより、ノズ
ル51…の先端口に吸着していた種子S…が放出され
て、それぞれ対応する漏斗55…内に落下する。漏斗5
5…の出口はそれぞれ播種ホース56…が連結され、そ
のホース56…の下端口に播種ノズル57…が取り付け
られている。よって、漏斗55…内に落下した種子S…
は播種ホース56…内を通って播種ノズル57…の下端
口から放出される。以上のように、この播種装置18
は、吸着ノズル51…が一粒づつ吸着して播種位置に放
出するように構成されている。吸着ノズル51…の先端
口の口径は小さく設けられるので、粒径の小さい裸種子
でも確実に一粒づつ播種できる。
【0034】更に、上記播種装置18の播種ノズル57
…は、その下方に移送される育苗トレイ4の左右方向の
育苗ポット5…の配列ピッチに合わせてノズル57の下
端口が各育苗ポット5…の口部中央に前記鎮圧装置17
にて形成された播種穴50…に対応して位置するように
ノズル固定部材58で固定されている。ノズル固定部材
58は、その両端部で播種ノズル上下用シリンダC3、
C4のピストンC3a、C4aと連結し、また、固定部
材58の上下移動をガイドするガイド棒59、59に摺
動自在に係合している。上下用エアーシリンダC3、C
4のピストンC3a、C4aが突出作動して固定部材5
8が上から下に移動すると、播種ノズル57…が前工程
で形成された育苗ポット5…内の各播種穴50…近くま
で下動し、その播種穴50…内に一粒ずつ播種する。こ
の間、播種コンベア13は移送停止状態にあり、横一列
の育苗ポット5…への播種が完了すると、上下用エアー
シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aが引っ込
み作動して固定部材58が下から上に移動する。その
後、播種コンベア13が間歇移送作動して、育苗トレイ
4の育苗ポット左右横方向一列分…だけ移送し再び停止
する。そして、再び、上下用エアーシリンダC3、C4
のピストンC3a、C4aが突出作動して、播種ノズル
57…の下端口直下の左右一列の育苗ポット5…に対し
て播種する。
【0035】上記播種装置18で育苗トレイ4の各育苗
ポット5…内に播種される間は、播種コンベア13は間
歇移送状態となるが、その前後は連続移送状態に切り替
わる。即ち、連続移送状態で、育苗トレイ4の先端部が
位置X1(育苗トレイ4…の移送方向最前列の育苗ポッ
ト5…が播種位置に来た時の育苗トレイ4の先端位置)
に移送されると、それを第1苗箱位置検出器(ここで
は、接触式のリミットスイッチ)が検出し、播種コンベ
ア13を連続移送状態から間歇移送状態に切り替える。
そして、間歇移送状態にて、各育苗ポット5…内に一粒
づつ播種され、移送方向最後列の育苗ポット5…が播種
ノズル57から播種された後で、育苗トレイ4の先端部
が位置X2(育苗トレイ4…の移送方向最後列の育苗ポ
ット5…が播種ノズル57…の真下となる位置から一回
間歇送りをした育苗トレイ4の先端位置)に移送される
と、それを第2苗箱位置検出器(ここでは、接触式のリ
ミットスイッチ)が検出し、播種コンベア13を間歇移
送状態から連続移送状態に切り替える。よって、位置X
1から位置X2の区間の距離は、育苗トレイ4の移送方
向の長さL+α(育苗トレイ4の移送方向の育苗ポット
列分+1列)の距離となる。そして、次の育苗トレイ4
が移送上手側から前記位置X1まで移送されてくると、
再び間歇移送状態に切り替わる。ところで、第1コンベ
ア11及び第2コンベア12の育苗トレイ4の移送速度
は、播種コンベア13が連続移送状態に切り替わる時に
丁度播種コンベア13の始端部に育苗トレイ4が一箱載
っているようなタイミングになる速度に設定されてい
る。また、第3コンベア14は、播種コンベア13が連
続移送状態の速度と同じ速度に設定されている。
【0036】覆土供給装置19は、覆土ホッパー60と
ベルト式の覆土繰出部61からなる。覆土繰出部61
は、モーターM4により回転駆動されるローラー62と
従動ローラー63とにベルト64が掛けられ、そのベル
ト64の回転により上部の覆土ホッパー60内の覆土を
定量づつ繰出し、この装置19の下をくぐるように移送
される各育苗ポット5…内に覆土65が図21のように
供給される。尚、野菜の場合は、覆土65にバーミキュ
ライトを用いると、比重が軽いので、種子が出芽し易く
出芽率が向上し、また、保水性が良いので育苗も容易で
ある。
【0037】霧状灌水装置20は、ポンプにより水を霧
状に散水して覆土の飛散や種子の移動を防止して灌水す
ることができる一般的なもので、その下方を移送される
図21のように覆土された育苗ポット5…に均一に灌水
する。このようにして播種作業を終えた育苗トレイ4
は、格子状若しくは網状の台の上に載置して、灌水して
育苗される。その時、上記のように各育苗ポット5に適
切な培地の充填がなされるのであるが、仮に、培地1の
角が欠けていて、膨張後に押圧しても適切な培地の充填
が行なわれなかった場合にも、バーミキュライトや土等
の覆土65で育苗ポット5内の培地を適切な量に補正で
きて、個々の苗が不均一に成長したり苗の育苗に支障を
来したりすることなく、良好な育苗が行なえて、良質の
苗を得ることができる。そして、適度に成長した苗は栽
培圃場に移植されるが、このとき、育苗ポット5…の底
部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込むか指で押し上げ
ることにより育苗ポット5…内に収容された苗を押し出
すと容易に苗を育苗トレイ4の育苗ポット5…から取り
出すことができる(図22)。尚、覆土65にはバーミ
キュライトを用いると、比重が軽いので、種子が出芽し
易く出芽率が向上し、また、保水性が良いので育苗も容
易である。
【0038】そして、育苗時には、ポット内の培地1’
の主成分がピートモスであるので、保水性が良くて育苗
作業が容易であり、良質の苗を簡単に育成でき、然も、
育苗が終了した苗を圃場への移植の為に圃場まで運ぶ際
にも、軽量であるから、従来の土のように重労働ではな
く非常に作業が容易である。また、野菜苗の場合、圃場
は畑であるが、この育苗された苗は根部に培地1’の主
成分である保水性の良いピートモスを持ったまま移植さ
れるので、苗は容易に圃場に活着する(移植後に雨が降
らなくて、多少、圃場が乾いても、苗の根部の培地1’
は保水性が良い為)。従って、良好なる野菜作が行なえ
る。また、この育苗トレイ4の各育苗ポット5…には溝
9…が設けられており、培地1’が膨張時に溝9…内に
入り込んで溝を埋めてしまわないので、溝9…内には空
間が形成されている。従って、育苗時に、苗の根が伸長
して培地内から溝9…内に出て伸びようとしたとき、エ
アープルーニング効果により、そこで根の伸長が止ま
る。よって、根が培地外周面に沿って過密に巻いた状態
になるのが防止されることと併せて、溝9…部で根の伸
長が止まる分、培地内で側根の成育が旺盛となるので、
圃場へ移植したときの苗の活着が良好となる。(尚、根
が伸長し過ぎて培地外周面に沿って過密に巻いた状態に
なると、移植後、圃場に活着しようとする新しい根が培
地外周面に過密に巻いた根に阻止されて、培地の外の土
壌に根が伸長しにくくなり活着しにくくなる問題があ
る。) また、上記のような育苗上の効果を有する育苗ポット5
…を形成した育苗トレイ4を用いた育苗を行うとき、圧
縮成形培地1は、育苗ポット5に合わせた円柱形状であ
るから、水を含んで膨張した時に溝9…内を培地が塞ぐ
ことがない。特に、前記のように、圧縮成形培地1を、
その圧縮された方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポッ
ト5内に入れ、そのように入れた圧縮成形培地1に水を
含ませることで培地1を各育苗ポット5内で膨張させて
充満させ、育苗ポット5内に培地を充填する方法をとる
と、その圧縮成形培地1は、水を含むと水平方向には大
きく膨張せず上下方向に大きく膨張するから、溝9…内
を埋めるように培地が入り込むことがなく溝9…内に空
間が形成される状態に培地を育苗ポット5内に充填する
ことが容易に行なえる。従って、この育苗ポット5…の
溝9…によるエアープルーニング効果を充分に奏する状
態での播種、育苗が容易に行なえるものとなる。
【0039】尚、植物繊維を含む材料を圧縮成形した培
地1には、圧縮成形後、水を含ませて膨張させると、圧
縮成形時の圧縮方向とは略々反対方向に向かう膨張が大
きいという特性がある。例えば、図1に示すタブレット
の形状の圧縮成形培地1を、ピートモスを用いて、上下
方向から圧縮して成形したところ、圧縮成形時の大きさ
が直径15mm×高さ15mmの大きさのものが、水を
含んで膨張すると、圧縮方向の反対方向の膨張が、高さ
15mmから高さ38〜39mmとなって約2.5倍の
膨張となり、圧縮方向に交差する方向の膨張が、直径1
5mmから直径18〜19mmとなって約1.2倍の膨
張となった。
【0040】一方、育苗トレイ4は、発砲スチロールを
材料として成形され各育苗ポット5の内側面5aと底面
5bとで培地1’を覆った状態になっているので、断熱
性が良くて根部の温度が必要以上に上がることが防止さ
れ、夏場の熱い時期に苗を育苗しても、苗がひょろ長く
伸びてしまう徒長を防止でき、健全な苗の育成が行なえ
ると共に、育苗トレイ4の各育苗ポット5の各苗を均一
に成育させることができる。
【0041】そして、圧縮成形培地1は、前記のよう
に、水を含むと圧縮方向とは略々反対方向に大きく膨張
するが、その膨張後の培地1’は、膨張方向(上下方
向)の剪断に対しては強く、その膨張方向と交差する方
向(左右方向)の剪断に対しては弱い特性がある。従
来、エアープルーニング効果により根巻きが起こってい
ない苗の茎を持って上方に引っ張って抜こうとすると、
根が培地に絡んでいないため苗だけが引き抜かれてしま
って培地ごと苗を引き抜くことはできにくく、また、育
苗ポットの底部の孔に棒を押し込んで培地ごと苗を取り
出そうとしても、根が培地に絡んでいないため底部に押
し込んだ棒が土を崩してしまい培地ごと苗を押し上げる
ことはできにくい問題がある。
【0042】そこで、圧縮成形培地1…をその圧縮され
た方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポット5…内に入
れ、該培地1…に水を含ませて培地1…を各育苗ポット
5…内で膨張させて充満させ、その後、該膨張後の培地
1’…に播種して育苗する育苗方法をとることにより、
各育苗ポット5…内で育苗された苗の培地1は上下方向
の剪断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上
方に引っ張って抜くことができ、また、育苗ポット5…
の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込んで育苗ポッ
ト5…内に収容された苗を押し出すときに培地1が崩れ
にくく、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に
比べて苗を育苗ポット5…から取り出しやすくなる。従
って、移植機にて苗の植付けができる適応性の高い苗
(各育苗ポット5…内から上方に引き抜く装置や下方か
ら押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することがで
きる。
【0043】尚、育苗ポット5が平面視円形なので、上
記圧縮成形培地1の平面視形状も円形のものを用いる
が、育苗ポットが平面視四角形であれば、それに入れる
圧縮成形培地の平面視形状も四角形のものを用いると、
育苗ポット内に入れた培地に水を含ませて膨張させたと
き、適確に育苗ポット内に培地が充満する。よって、圧
縮成形培地の平面視形状は、それを入れる育苗トレイの
育苗ポットの平面視形状に合わせたものとすると、良好
に育苗ポット内に培地を充満させられる。このように、
培地は、錠剤状、円柱状、球状、又は平板状の如何なる
形状に圧縮成形しても良い。
【0044】尚、上記の例においては、育苗トレイ4と
して育苗ポット5を多数配列した例を示したが、植木鉢
のような一つの育苗ポットよりなる育苗トレイに本願発
明を用いても良いことは、謂うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形培地1の一例を示す斜視図である。
【図2】ピートモスの内部に粘土質材や界面活性剤を入
れる為の内部が真空になる容器70の作用説明断面図で
ある。
【図3】圧縮成形培地1の圧縮成形の一例を示す側面図
である。
【図4】育苗トレイ4の一例を示す斜視図である。
【図5】育苗トレイ4の平面図である。
【図6】育苗トレイ4の底面図である。
【図7】育苗トレイ4の育苗ポット5の平面図である。
【図8】図7のS1−S1断面図である。
【図9】播種機10を示す全体側面図である。
【図10】培地供給装置15の要部を示す一部断面側面
図である。
【図11】図10のS2−S2断面図である。
【図12】播種装置18の要部を示す側面図である。
【図13】播種装置18の要部を示す正面断面図であ
る。
【図14】播種コンベア13の駆動を説明する側面図で
ある。
【図15】吸着ノズル51の作用を示す正面断面図であ
る。
【図16】吸着ノズル51の作用を示す正面断面図であ
る。
【図17】育苗ポット5へ圧縮成形培地1を装填した状
態を示す断面側面図である。
【図18】育苗ポット5へ装填した圧縮成形培地1が水
を含んで膨張が終了した状態を示す断面側面図である。
【図19】ポット用鎮圧ローラー47による作用説明側
面図である。
【図20】播種穴50が形成された状態を示す断面側面
図である。
【図21】播種穴50に播種して覆土65した状態を示
す断面側面図である。
【図22】苗が成育した状態を示す断面側面図である。
【符号の説明】
1 培地 4 育苗トレイ 5 育苗ポット 70 容器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピートモス等の植物繊維の内部空隙にピ
    ートモス等の植物繊維の撥水性を防止するベントナイト
    やモンモリロナイト等の粘土質材或はアルキレンオキサ
    イド系やエステル系の非イオン活性剤等の界面活性剤を
    入れたことを特徴とする培地。
  2. 【請求項2】 ピートモス等の植物繊維を入れた容器内
    の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を防
    止するベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材を
    入れて混合して、ピートモス等の植物繊維の内部空隙に
    ベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材を入れる
    ことを特徴とする培地の製造方法。
  3. 【請求項3】 ピートモス等の植物繊維を入れた容器内
    の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を防
    止するベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材の
    水溶液を入れて混合して、ピートモス等の植物繊維の内
    部空隙にベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材
    を入れることを特徴とする培地の製造方法。
  4. 【請求項4】 ピートモス等の植物繊維を入れた容器内
    の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を防
    止するアルキレンオキサイド系やエステル系の非イオン
    活性剤等の界面活性剤を入れて混合して、ピートモス等
    の植物繊維の内部空隙にアルキレンオキサイド系やエス
    テル系の非イオン活性剤等の界面活性剤を入れることを
    特徴とする培地の製造方法。
  5. 【請求項5】 ピートモス等の植物繊維を入れた容器内
    の空気を抜いて、ピートモス等の植物繊維の撥水性を防
    止するベントナイトやモンモリロナイト等の粘土質材を
    界面活性剤の水溶液に溶かしたものを入れて混合して、
    ピートモス等の植物繊維の内部空隙にベントナイトやモ
    ンモリロナイト等の粘土質材を入れることを特徴とする
    培地の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の培地を、錠剤状、円柱
    状、球状、又は平板状に圧縮成形したことを特徴とする
    培地。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001197840A (ja) * 2000-01-19 2001-07-24 Iseki & Co Ltd 灌水装置
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JP2005341898A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Okutama Kogyo Co Ltd 撥水性有機資材を含む高吸水性軽量培土及びその製造方法

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