JPH11168988A - 培地装填装置と培地装填方法 - Google Patents

培地装填装置と培地装填方法

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JPH11168988A
JPH11168988A JP34629297A JP34629297A JPH11168988A JP H11168988 A JPH11168988 A JP H11168988A JP 34629297 A JP34629297 A JP 34629297A JP 34629297 A JP34629297 A JP 34629297A JP H11168988 A JPH11168988 A JP H11168988A
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JP
Japan
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medium
seedling
seedling raising
pot
seedlings
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JP34629297A
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English (en)
Inventor
Isao Ishida
石田  伊佐男
Hidehiro Okada
英博 岡田
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】育苗ポットに一定形状に成形した培地を装填す
る培地装填装置とその培地装填方法を提供する。 【解決手段】表面に孔40a…を所定の間隔で設けた繰
出しロール40の上部に一定形状に成形した培地1を上
下方向に一列状に装填できる培地ホッパー45を設け、
移送される育苗トレイ4と直行する方向に配設された育
苗ポット5…と同じ数で同じピッチに孔40aに対応さ
せて培地ホッパー45を複数個の部屋に仕切った培地装
填装置としたものである。一定形状に成形した培地1に
設けた貫通孔に連結体を通して所定数一束にしたものを
培地ホッパー45に供給し、該培地1を1個づつ繰出し
ロール40にて各育苗ポット5…に装填する培地装填方
法としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、育苗ポットに一
定形状に成形した培地を装填する培地装填装置とその培
地装填方法に関する。
【0002】
【従来技術と発明が解決しようとする課題】従来、育苗
ポットに一定形状に成形した培地を装填する作業は、作
業者が一個づつ手で装填していたので、煩雑で非常に作
業効率の悪いものであった。
【0003】
【課題を解決するための手段】この発明は、従来の課題
を解決するために、請求項1記載の発明は、表面に孔4
0a…を所定の間隔で設けた繰出しロール40の上部に
一定形状に成形した培地1を上下方向に一列状に装填で
きる培地ホッパー45を設けた培地装填装置としたもの
であり、請求項2記載の発明は、移送手段により移送さ
れる育苗トレイ4の移送方向と直行する方向に一列状に
配設された複数個の育苗ポット5…と同じ数で同じピッ
チに孔40a…を繰出しロール40の回転方向と直行す
る方向に複数個配列し、且つ、一定形状に成形した培地
1を上下方向に一列状に装填できるように該複数個の孔
40a…に対応させて培地ホッパー45を複数個の部屋
に仕切った培地装填装置としたものであり、請求項3記
載の発明は、一定形状に成形した培地1に設けた貫通孔
1aに連結体100を通して所定数一束にしたものを培
地ホッパー45に供給し、該培地1を1個づつ繰出しロ
ール40にて各育苗ポット5…に装填する培地装填方法
としたものである。
【0004】
【発明の作用効果】請求項1記載の発明は、表面に孔4
0a…を所定の間隔で設けた繰出しロール40の上部に
一定形状に成形した培地1を上下方向に一列状に装填で
きる培地ホッパー45を設けた培地装填装置としたもの
であるから、培地ホッパー45から繰出しロール40の
各孔40a…に培地1が1個づつ適切に入り、繰出しロ
ール40による適切な培地1の繰り出しが行なえ、効率
良く培地の装填が行なえる。
【0005】請求項2記載の発明は、移送手段により移
送される育苗トレイ4の移送方向と直行する方向に一列
状に配設された複数個の育苗ポット5…と同じ数で同じ
ピッチに孔40a…を繰出しロール40の回転方向と直
行する方向に複数個配列し、且つ、一定形状に成形した
培地1を上下方向に一列状に装填できるように該複数個
の孔40a…に対応させて培地ホッパー45を複数個の
部屋に仕切った培地装填装置としたものであるから、移
送される育苗トレイ4の各育苗ポット5…に効率良く且
つ適切に培地1の装填が行なえ、非常に作業能率が良
い。
【0006】請求項3記載の発明は、一定形状に成形し
た培地1に設けた貫通孔1aに連結体100を通して所
定数一束にしたものを培地ホッパー45に供給し、該培
地1を1個づつ繰出しロール40にて各育苗ポット5…
に装填する培地装填方法としたものであるから、簡単に
且つ作業性良く培地1を所定の姿勢で培地ホッパー45
に供給することができ、作業効率が非常に良い。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態であるレ
タス・白菜・キャベツ・ブロッコリー・玉葱・ネギ等の
野菜苗や水稲の成苗を播種育苗する場合について、以下
に詳述する。図1に示すものは、圧縮成形した培地(圧
縮成形培地)1の一実施例で、タブレット(錠剤)の形
状に成形したものである。そして、この培地1の中央部
には培地を上下方向に貫通する貫通孔1aが設けられて
いる。また、この培地1の材料となる植物繊維を含む材
料としては、ピートやヤシ類の果実繊維(ヤシの実の果
肉部の繊維を圧搾裁断したもの)、おが屑、樹皮(パー
ク)などを用いることができる。特に、好ましいのはピ
ートであって、しかもそのうち、ミズゴケ類が堆積して
できたピートモスが最も好ましい。尚、ピートモスとヤ
シ類の果実繊維等を混合した材料を用いることもでき
る。
【0008】尚、ピートモスは、含水率約30%以下に
乾燥すると撥水性が顕著となる。そのため、ピートモス
を圧縮成形する材料に使用する場合は、それが乾燥して
いると、圧縮成形後使用時に水で膨張させるとき、その
水が吸収されにくくなり、取扱いが不便となる。そこ
で、圧縮成形前にピートモスを、ベントナイト或はモン
モリロナイトの水溶液に浸して、ピートモスの繊維表面
にベントナイト或はモンモリロナイトの微粒子を付着さ
せ、それを乾燥して圧縮成形すれば、圧縮成形されたピ
ートモスが乾燥していても吸水しやすいものとなり、上
記問題は解消される。尚、ベントナイト或はモンモリロ
ナイトは粘土成分の一種で天然の物から抽出できるもの
であるが、化学物質のものを用いるならば、アルキレン
オキサイド系やエステル系の非イオン活性剤などを撥水
防止剤として用いることができる。また、ピートモス
は、一般にpH3.5〜5.5と、pHが低いため、消
石灰や生石灰、苦土石灰、炭酸カルシウムなどでpH調
節を行う。尚、取扱易さと効果の面から消石灰が好まし
い。ところで、上記ベントナイト或はモンモリロナイト
は、ピートモスを圧縮成形する時のバインダーとして作
用する粘結剤にもなり、成形時の粘結効果を高めるもの
となる。ほかのバインダーとしてアルギン酸ナトリウム
等を使用することもできる。
【0009】また、圧縮成形した培地1が水を含んで膨
張するときの膨張倍率を大きくするため、前記ピートモ
ス等の植物繊維を含む材料に、市販の高吸水性ポリマー
等を混入させて用いることもできる。上記の植物繊維を
含む材料の圧縮成形には、プレス機を用い、下型2の円
筒状の穴内に材料(ピートモスの繊維表面にベントナイ
ト或はモンモリロナイトの微粒子を付着させて乾燥させ
たもの等)を詰めて上型3の円筒状突部が上方から下降
して圧縮成形する(図2参照)。このときの圧縮する圧
力は、材料の含水率によって異なるが、50〜300k
g/cm2 の圧力で圧縮すると良好に圧縮成形できる。
また、圧縮する材料の含水は、ピートモスの圧縮の場
合、繊維質を傷めないよう、45〜60%の含水率のも
のが好ましい。そして、圧縮成形後に、培地1の中央部
にキリ等で直径1mmの貫通孔1aが開けられる。尚、
プレス機の上型3円筒状突部の中央部に該貫通孔1aを
開ける細い棒状突起3aを設け、また、下型2の円筒状
の穴の中央部に棒状突起3aが嵌入する凹部2aを設け
て、圧縮成形時に該貫通孔1aを形成するようにすれ
ば、更に、効率良く前記圧縮成形培地1を形成できる
(図3参照)。
【0010】また、具体的な寸法を示すと、圧縮成形培
地1の大きさは、直径D1=15mm、高さH1=15
mmの円筒形状に圧縮成形されている。そして、上記の
ように成形された所定数の培地1の貫通孔1aに連結体
としての糸100を通して、その上下に抜け止め101
・101を括り所定数一束とする。それを複数並べてビ
ニール袋102に入れた状態で段ボール箱103に梱包
して輸送する(図4参照)。このように梱包すると、培
地1が整然と段ボール箱103内に詰められるので、ば
らばらに段ボール箱103内に詰めるのに対して、詰め
られる培地1の量が増えて輸送効率が良い。また、輸送
中に培地1…相互が衝突して欠けたり割れたりすること
が防止できる。更に、培地1使用時には、複数の培地1
が整然と並んだ一束単位で取扱えるので、後述の如く、
育苗ポットに培地1を供給する作業等が容易となる。
【0011】次に、図5の斜視図・図6の平面図・図7
の底面図に示す育苗トレイ4は、発砲スチロールを材料
として成形したもので、図8及び図9に示されるような
平面視が円形で断面形状がコップ状の育苗ポット5…を
多数設けたものである。そして、各育苗ポット5には、
内側面5aから底面5bに到るL字状の溝9・9・9・
9が複数箇所(図面では4箇所)形成されており、その
底部には育苗時の水抜け孔であり、苗育苗後に苗を押し
出す為に苗押出し棒7や指等を差し込むことのできる孔
6…が開けられている。尚、各溝9・9・9・9は、育
苗ポット5の上部からこの孔6まで連通しており、苗を
育苗するときに、空気が自由に育苗ポット5の上部から
各溝9・9・9・9及び孔6を通って下部まで流れるよ
うになっている(勿論、逆に、空気が自由に育苗ポット
5の下部から孔6及び各溝9・9・9・9を通って上部
まで流れるようになっている)。また、灌水時には、育
苗ポット5内の培地に上面及び各溝9・9・9・9から
側面に水が浸透するので灌水も容易であり、また、余分
な水は各溝9・9・9・9及び孔6から排水されるので
水が過分に溜って根腐れを起こすことの防止にもなる。
【0012】そして、育苗ポット5の内容部の大きさ
は、具体的な寸法を示すと、底部直径D3=18mm、
上端開口部の口径D2=23mm、深さH2=37mm
に形成されている。次に、図10〜図16に基づいて、
上記の育苗トレイ4に圧縮成形培地1を用いて播種する
播種機10を説明する。
【0013】播種機10は、連続移送用の第1コンベア
11・第2コンベア12と、連続移送と間歇移送とを切
替可能な播種コンベア13と、連続移送用の第3コンベ
ア14とが移送上手側から順に連ねて設置されており、
その各コンベア11、12、13、14上を順に引き継
がれて育苗トレイ4が移送されていくようになってい
る。そして、第1コンベア11上に前記圧縮成形培地1
を各育苗ポット5内に一個づつ供給する培地供給装置1
5とその下手側に圧縮成形培地1を膨張させる培地用灌
水装置16が設置され、第2コンベア12上に鎮圧装置
17が設置され、播種コンベア13上に点播型播種装置
18が設置され、第3コンベア14上に覆土供給装置1
9・霧状灌水装置20が設置されている。
【0014】ここで、この育苗トレイ4用の播種機10
の各装置の構成と前記圧縮成形培地1を用いた播種作業
について詳述する。第1コンベア11及び第2コンベア
12は、移送モータM1で駆動される構成となってい
る。これにより、その上に載せられた育苗トレイ4は、
移送モーターM1が回転するとベルト移動イ方向に連続
移送される。
【0015】播種コンベア13は、フレーム21・21
で支持されたローラー軸22、23にローラー24、2
5がそれぞれ取り付けられ、そのローラー24・25間
に移送ベルト26が巻き掛けられている。そして、一方
のローラー軸22、即ち播種コンベア13の駆動軸に
は、連続移送用の駆動モータM2による連続駆動機構
と、間歇移送用のエアーシリンダーC1による間歇駆動
機構とが連動連結している。具体的には、まず、ローラ
ー軸22には、連続移送用のスプロケット27が連続駆
動側一方向クラッチ28を介して取り付けられ、そのス
プロケット27と駆動モーターM2の駆動軸29に一体
回転するように取り付けた連続駆動スプロケット30と
の間にチェン31が掛けられて、連続駆動機構が構成さ
れている。これにより、連続駆動側一方向クラッチ28
を境界に連続駆動側(駆動モーターM2側)とローラー
軸22側とにおいて、連続駆動側が駆動側となるときに
は連続駆動側からローラー軸22へ伝動し、ローラー軸
22側が駆動側となるときにはローラー軸22から連続
駆動側へは伝動しない。即ち、駆動モーターM2が駆動
回転するとき、その駆動モーターM2の連続回転がロー
ラー軸22へ伝動して播種コンベア20が連続移送状態
になる。駆動モーターM2が駆動しないときには、間歇
駆動機構によりローラー軸22側が間歇駆動されても、
駆動モーターM2は強制的に回転されることはない。
【0016】また、ローラー軸22には、間歇移送用の
スプロケット32が取り付けられ、そのスプロケット3
2と間歇駆動軸33に一体回転するように取り付けた間
歇駆動スプロケット34とにチェン35が掛けられ、更
に、間歇駆動軸33に、遊端側が間歇駆動用のエアーシ
リンダーC1のピストンC1aが連結するアーム36a
の基部が固着するアーム筒36が間歇駆動側一方向クラ
ッチ37を介して取り付けられて、間歇駆動機構が構成
されている。間歇駆動側一方向クラッチ37により、エ
アーシリンダC1のピストンC1aが突出してアーム筒
36が回転するときは間歇駆動軸33が一体回転するよ
う伝動され、エアーシリンダC1のピストンC1aが引
っ込んでアーム筒36が逆回転するときは間歇駆動軸3
3は無駆動となり伝動しない。これにより、エアーシリ
ンダC1のピストンC1aが所定のタイミングで一定ス
トローク作動すると、間歇駆動軸33が一定角度づつ間
歇に回転してローラー軸22が間歇駆動回転し、播種コ
ンベア13が間歇移送状態となる。また、間歇駆動側一
方向クラッチ37を境界に間歇駆動側(エアーシリンダ
C1側)とローラー軸22側との間で、間歇駆動側が駆
動側となるときには間歇駆動側からローラー軸22へ伝
動して前述の通り間歇回転がローラー軸22へ伝動し、
エアーシリンダC1が作動せず、連続駆動機構によりロ
ーラー軸22側が連続駆動されても、間歇駆動側一方向
クラッチ37からエアーシリンダC1側へはその連続回
転が伝動することはない。
【0017】ところで、播種コンベア13の間歇移送
は、育苗トレイ4の育苗ポット5…一列分づつ正確に且
つ迅速に間歇移送しなければならないので、ローラー軸
22が所定量回転したら、直ちに停止し、播種動作が終
了すれば、再び直ちに回転し始めなければならない。そ
こで、上記播種コンベア13の駆動機構において、連続
移送用のスプロケット27がローラー軸22に一体回転
するように取り付けられず連続駆動側一方向クラッチ2
8が介装されて取り付けられていることにより、以下の
点の効果が生じている。即ち、エアーシリンダC1が作
動して間歇駆動機構側からローラー軸22が間歇回転駆
動されたときに、その回転は連続駆動側一方向クラッチ
28から駆動モーターM2側には伝動されず、モーター
M2が強制的に回転されることはない。これにより、間
歇駆動時におけるローラー軸22の慣性重量を小さく留
めることができる。よって、エアーシリンダC1のピス
トンC1aが所定のストローク突出した後のローラー軸
22側の惰性回転を抑えることができ、また、エアーシ
リンダC1のピストンC1aの突出時の負荷を小さくで
きて、所定の移送量づつ正確且つ迅速な間歇移送ができ
るようになる。これにより、各育苗ポット5…の中央に
より正確に播種されるようになって播種精度が向上し、
また、播種作業スピードも高められて播種能率も向上す
る。尚、BLはブレーキ装置で、間歇移送用のスプロケ
ット32に一体の回転ディスク32aを挾み込んでロー
ラー軸22にブレーキ作用を施すもので、前述の間歇駆
動時におけるローラー軸22の惰性回転を更に抑えるた
めのものである。
【0018】以上のように、播種コンベア13の駆動機
構が構成されているので、移送ベルト26上に載せられ
た育苗トレイ4は、モーターM2とエアーシリンダC1
の作動切替により、ベルト移動方向に連続移送或は間歇
移送される。そして、モーターM2により移送ベルト2
6上に載せられた育苗トレイ4が連続移送されるときの
速度は、第1コンベア11・第2コンベア12上に載せ
られた育苗トレイ4の移動速度と同じ速度になるように
構成されており、エアーシリンダC1により間歇移送さ
れる速度は当然に遅い速度となる。
【0019】第3コンベア14は、移送モータM3で駆
動される構成となっている。これにより、育苗トレイ4
は、移送モーターM3が回転するときはベルト移動方向
に連続移送され、停止するときは移送停止される。尚、
第3コンベア14上に載せられた育苗トレイ4は、第1
コンベア11・第2コンベア12上に載せられた育苗ト
レイ4の移動速度と同じ速度にて移送されるように構成
している。
【0020】次に、培地供給装置15について詳述する
と、フレーム38に回転軸39を回転自在に支持し、該
回転軸39に一体回転するように繰出しロール40を設
けると共に、回転軸39のフレーム38から突出した端
部に従動プーリー41を固定して設けている。一方、フ
レーム38に歯車状の遊転輪42を回転自在に設けて、
そのフレーム38から突出した軸端部に駆動プーリー4
3を固定して設けている。そして、該駆動プーリー43
と従動プーリー41とに伝動ベルト44が掛け渡されて
いる。
【0021】そして、歯車状の遊転輪42の各歯42a
…が設けられている間隔は、育苗トレイ4の縦方向の育
苗ポット5に順次係合して行くピッチになっている。ま
た、繰出しロール40の表面には、培地1が1個少し余
裕をもって入る円筒状の孔40a…が8つ左右方向に一
列形成され、その各列が育苗トレイ4の縦方向の育苗ポ
ット5のピッチに合わせて12列設けられている。45
は培地ホッパーであって、左右方向に長い箱状に形成さ
れてフレーム38に下部が固定されている。そして、培
地ホッパー45は左右方向に8つの部屋に仕切られてお
り、その上端部は開口しているので各々の部屋に上方か
ら培地1…が装填できるようになっている。その培地装
填方法は、前記段ボール箱103内から一束に整然と並
んだ培地1…を取り出し、上下方向に長くなる状態で持
ち、その下端部の培地1を培地ホッパー45の一つの部
屋の上端口部に持ってきて、下端の抜け止め101を括
っている糸をハサミ等で切ると、その一束分の培地1…
を整然と且つ容易に培地ホッパー45の一つの部屋に装
填することができる。そして、その装填作業を繰り返す
ことにより、培地ホッパー45の全ての部屋に簡単に且
つ作業性良く培地1を所定の姿勢で装填でき、作業効率
が非常に良い。また、播種作業中に培地ホッパー45内
の培地が少なくなれば、順次、同様の要領で培地1を装
填する。尚、この培地ホッパー45は、繰出しロール4
0の最上部に位置する孔40a…に対応する位置に配置
されており、培地1が孔40a内に容易に入り、培地1
が破損することや傷がつくことが少なく、適切な培地1
の装填作業が行なえる。
【0022】46は上部が培地ホッパー45の下端に接
合された案内板であって、繰出しロール40の各孔40
a…に入った培地1…が脱落しないように下部まで案内
するものである。このように構成された培地供給装置1
5は、第1コンベア11に載置された育苗トレイ4…が
連続してイ方向に移送されてくると、遊転輪42の各歯
42a…が育苗トレイ4の育苗ポット5に順次係合して
回転し、その回転が駆動プーリー43・伝動ベルト44
・従動プーリー41と伝動して繰出しロール40が回転
する。その時、駆動プーリー43と従動プーリー41の
径が同じで、遊転輪42の歯42a…の数と繰出しロー
ル40の孔40a…の数が同じで且つ同ピッチに設けら
れているので、繰出しロール40の最下端に位置した
(案内板46から外れた)孔40aが常に育苗トレイ4
の育苗ポット5の上部に位置するようになる。従って、
第1コンベア11に載置された育苗トレイ4…が連続し
てイ方向に移送されてくると、繰出しロール40が回転
し、繰出しロール40の最上端(培地ホッパー45の各
部屋の下部位置)で培地ホッパー45の各部屋から培地
1が一個づつ孔40a…に供給される一方、繰出しロー
ル40の最下端(案内板46から外れた位置)の孔40
aから育苗トレイ4の育苗ポット5に培地1が適確に供
給される(図18)。
【0023】培地用灌水装置16は、ポンプにより水を
灌水することができる一般的な灌水装置で、その下方を
移送される育苗トレイ4の各育苗ポット5…内の圧縮成
形培地1…に灌水する。育苗トレイ4の各育苗ポット5
…内の圧縮成形培地1…は、ピートモスの繊維の内部空
間及び表面にベントナイト或はモンモリロナイトの微粒
子を付着させて被膜が形成されているので、急速に水を
吸収して膨張し(灌水装置16から次行程の鎮圧装置1
7のポット用鎮圧ローラー47までの距離Rを移送され
る間に膨張は終了する。換言すると、圧縮成形培地1…
の膨張が終了するに必要な距離Rが、灌水装置16と次
行程の鎮圧装置17との間に設定されている。)、図1
9に示すように育苗ポット5の内側面との間に少し空隙
が残り、上端開口部からH3=1〜2mm突出するよう
な大きさの培地1’になる。尚、培地1の貫通孔1a
は、この培地の膨張によりつぶれてなくなる。
【0024】鎮圧装置17は、左右支持フレーム間に各
育苗ポット5…に対応する押圧突起を有する一般的なポ
ット用鎮圧ローラー47が軸支されて設けられており、
この鎮圧ローラー47の表面48が移送されてくる育苗
トレイ4の育苗ポット5…内の膨張した培地1…を上か
ら押圧作用して図20のように鎮圧し、圧縮成形培地1
…間の内部の空隙を無くしてポット内形状の培地1’に
すると共に、その凸部49が表面に播種穴50を形成す
る(図21)。
【0025】点播型播種装置18は、種子S…を一粒づ
つ吸着する吸着ノズル51…が、エアータンク52に前
記育苗トレイ4の左右方向の育苗ポット5…の数(8
個)だけ取り付けられている。エアータンク52はバキ
ュウム装置Vと連結しており、吸着ノズル51…が種子
S…を収容する種子受け樋53上に移動したときにバキ
ュウム装置Vが吸引作動し、受け樋53に収容された種
子S…をノズル51…の先端口にそれぞれ一粒づつ吸着
する。そして、吸着ノズル51…の先端口に種子S…が
吸着された状態で、エアータンク52の左右に設けられ
た移動リンク54に連結するエアーシリンダーC2のピ
ストンC2aが突出作動して、各ノズル51…がそれに
対応する漏斗55…上に位置するようにエアータンク5
2が移動する。そして、前記バキュウム装置Vに作動が
停止して逆にエアーがノズル51…の先端口から吐出
し、更に、ノズル51…の内側のニードル51a…が各
ノズル51…の先端口から突出する。これにより、ノズ
ル51…の先端口に吸着していた種子S…が放出され
て、それぞれ対応する漏斗55…内に落下する。漏斗5
5…の出口はそれぞれ播種ホース56…が連結され、そ
のホース56…の下端口に播種ノズル57…が取り付け
られている。よって、漏斗55…内に落下した種子S…
は播種ホース56…内を通って播種ノズル57…の下端
口から放出される。以上のように、この播種装置18
は、吸着ノズル51…が一粒づつ吸着して播種位置に放
出するように構成されている。吸着ノズル51…の先端
口の口径は小さく設けられるので、粒径の小さい裸種子
でも確実に一粒づつ播種できる。
【0026】更に、上記播種装置18の播種ノズル57
…は、その下方に移送される育苗トレイ4の左右方向の
育苗ポット5…の配列ピッチに合わせてノズル57の下
端口が各育苗ポット5…の口部中央に前記鎮圧装置17
にて形成された播種穴50…に対応して位置するように
ノズル固定部材58で固定されている。ノズル固定部材
58は、その両端部で播種ノズル上下用シリンダC3、
C4のピストンC3a、C4aと連結し、また、固定部
材58の上下移動をガイドするガイド棒59、59に摺
動自在に係合している。上下用エアーシリンダC3、C
4のピストンC3a、C4aが突出作動して固定部材5
8が上から下に移動すると、播種ノズル57…が前工程
で形成された育苗ポット5…内の各播種穴50…近くま
で下動し、その播種穴50…内に一粒ずつ播種する。こ
の間、播種コンベア13は移送停止状態にあり、横一列
の育苗ポット5…への播種が完了すると、上下用エアー
シリンダC3、C4のピストンC3a、C4aが引っ込
み作動して固定部材58が下から上に移動する。その
後、播種コンベア13が間歇移送作動して、育苗トレイ
4の育苗ポット左右横方向一列分…だけ移送し再び停止
する。そして、再び、上下用エアーシリンダC3、C4
のピストンC3a、C4aが突出作動して、播種ノズル
57…の下端口直下の左右一列の育苗ポット5…に対し
て播種する。
【0027】上記播種装置18で育苗トレイ4の各育苗
ポット5…内に播種される間は、播種コンベア13は間
歇移送状態となるが、その前後は連続移送状態に切り替
わる。即ち、連続移送状態で、育苗トレイ4の先端部が
位置X1(育苗トレイ4…の移送方向最前列の育苗ポッ
ト5…が播種位置に来た時の育苗トレイ4の先端位置)
に移送されると、それを第1苗箱位置検出器(ここで
は、接触式のリミットスイッチ)が検出し、播種コンベ
ア13を連続移送状態から間歇移送状態に切り替える。
そして、間歇移送状態にて、各育苗ポット5…内に一粒
づつ播種され、移送方向最後列の育苗ポット5…が播種
ノズル57から播種された後で、育苗トレイ4の先端部
が位置X2(育苗トレイ4…の移送方向最後列の育苗ポ
ット5…が播種ノズル57…の真下となる位置から一回
間歇送りをした育苗トレイ4の先端位置)に移送される
と、それを第2苗箱位置検出器(ここでは、接触式のリ
ミットスイッチ)が検出し、播種コンベア13を間歇移
送状態から連続移送状態に切り替える。よって、位置X
1から位置X2の区間の距離は、育苗トレイ4の移送方
向の長さL+α(育苗トレイ4の移送方向の育苗ポット
列分+1列)の距離となる。そして、次の育苗トレイ4
が移送上手側から前記位置X1まで移送されてくると、
再び間歇移送状態に切り替わる。ところで、第1コンベ
ア11及び第2コンベア12の育苗トレイ4の移送速度
は、播種コンベア13が連続移送状態に切り替わる時に
丁度播種コンベア13の始端部に育苗トレイ4が一箱載
っているようなタイミングになる速度に設定されてい
る。また、第3コンベア14は、播種コンベア13が連
続移送状態の速度と同じ速度に設定されている。
【0028】覆土供給装置19は、覆土ホッパー60と
ベルト式の覆土繰出部61からなる。覆土繰出部61
は、モーターM4により回転駆動されるローラー62と
従動ローラー63とにベルト64が掛けられ、そのベル
ト64の回転により上部の覆土ホッパー60内の覆土を
定量づつ繰出し、この装置19の下をくぐるように移送
される各育苗ポット5…内に覆土65が図22のように
供給される。尚、野菜の場合は、覆土65にバーミキュ
ライトを用いると、比重が軽いので、種子が出芽し易く
出芽率が向上し、また、保水性が良いので育苗も容易で
ある。
【0029】霧状灌水装置20は、ポンプにより水を霧
状に散水して覆土の飛散や種子の移動を防止して灌水す
ることができる一般的なもので、その下方を移送される
図22のように覆土された育苗ポット5…に均一に灌水
する。このようにして播種作業を終えた育苗トレイ4
は、格子状若しくは網状の台の上に載置して、灌水して
育苗される。その時、上記のように各育苗ポット5に適
切な培地の充填がなされるのであるが、仮に、培地1の
角が欠けていて、膨張後に押圧しても適切な培地の充填
が行なわれなかった場合にも、バーミキュライトや土等
の覆土65で育苗ポット5内の培地を適切な量に補正で
きて、個々の苗が不均一に成長したり苗の育苗に支障を
来したりすることなく、良好な育苗が行なえて、良質の
苗を得ることができる。そして、適度に成長した苗は栽
培圃場に移植されるが、このとき、育苗ポット5…の底
部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込むか指で押し上げ
ることにより育苗ポット5…内に収容された苗を押し出
すと容易に苗を育苗トレイ4の育苗ポット5…から取り
出すことができる(図23)。尚、覆土65にはバーミ
キュライトを用いると、比重が軽いので、種子が出芽し
易く出芽率が向上し、また、保水性が良いので育苗も容
易である。
【0030】そして、育苗時には、ポット内の培地1’
の主成分がピートモスであるので、保水性が良くて育苗
作業が容易であり、良質の苗を簡単に育成でき、然も、
育苗が終了した苗を圃場への移植の為に圃場まで運ぶ際
にも、軽量であるから、従来の土のように重労働ではな
く非常に作業が容易である。また、野菜苗の場合、圃場
は畑であるが、この育苗された苗は根部に培地1’の主
成分である保水性の良いピートモスを持ったまま移植さ
れるので、苗は容易に圃場に活着する(移植後に雨が降
らなくて、多少、圃場が乾いても、苗の根部の培地1’
は保水性が良い為)。従って、良好なる野菜作が行なえ
る。
【0031】また、この育苗トレイ4の各育苗ポット5
…には溝9…が設けられており、培地1’が膨張時に溝
9…内に入り込んで溝を埋めてしまわないので、溝9…
内には空間が形成されている。従って、育苗時に、苗の
根が伸長して培地内から溝9…内に出て伸びようとした
とき、エアープルーニング効果により、そこで根の伸長
が止まる。よって、根が培地外周面に沿って過密に巻い
た状態になるのが防止されることと併せて、溝9…部で
根の伸長が止まる分、培地内で側根の成育が旺盛となる
ので、圃場へ移植したときの苗の活着が良好となる。
(尚、根が伸長し過ぎて培地外周面に沿って過密に巻い
た状態になると、移植後、圃場に活着しようとする新し
い根が培地外周面に過密に巻いた根に阻止されて、培地
の外の土壌に根が伸長しにくくなり活着しにくくなる問
題がある。) また、上記のような育苗上の効果を有する育苗ポット5
…を形成した育苗トレイ4を用いた育苗を行うとき、圧
縮成形培地1は、育苗ポット5に合わせた円柱形状であ
るから、水を含んで膨張した時に溝9…内を培地が塞ぐ
ことがない。特に、前記のように、圧縮成形培地1を、
その圧縮された方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポッ
ト5内に入れ、そのように入れた圧縮成形培地1に水を
含ませることで培地1を各育苗ポット5内で膨張させて
充満させ、育苗ポット5内に培地を充填する方法をとる
と、その圧縮成形培地1は、水を含むと水平方向には大
きく膨張せず上下方向に大きく膨張するから、溝9…内
を埋めるように培地が入り込むことがなく溝9…内に空
間が形成される状態に培地を育苗ポット5内に充填する
ことが容易に行なえる。従って、この育苗ポット5…の
溝9…によるエアープルーニング効果を充分に奏する状
態での播種、育苗が容易に行なえるものとなる。
【0032】尚、植物繊維を含む材料を圧縮成形した培
地1には、圧縮成形後、水を含ませて膨張させると、圧
縮成形時の圧縮方向とは略々反対方向に向かう膨張が大
きいという特性がある。例えば、図1に示すタブレット
の形状の圧縮成形培地1を、ピートモスを用いて、上下
方向から圧縮して成形したところ、圧縮成形時の大きさ
が直径15mm×高さ15mmの大きさのものが、水を
含んで膨張すると、圧縮方向の反対方向の膨張が、高さ
15mmから高さ38〜39mmとなって約2.5倍の
膨張となり、圧縮方向に交差する方向の膨張が、直径1
5mmから直径18〜19mmとなって約1.2倍の膨
張となった。
【0033】一方、育苗トレイ4は、発砲スチロールを
材料として成形され各育苗ポット5の内側面5aと底面
5bとで培地1’を覆った状態になっているので、断熱
性が良くて根部の温度が必要以上に上がることが防止さ
れ、夏場の熱い時期に苗を育苗しても、苗がひょろ長く
伸びてしまう徒長を防止でき、健全な苗の育成が行なえ
ると共に、育苗トレイ4の各育苗ポット5の各苗を均一
に成育させることができる。
【0034】そして、圧縮成形培地1は、前記のよう
に、水を含むと圧縮方向とは略々反対方向に大きく膨張
するが、その膨張後の培地1’は、膨張方向(上下方
向)の剪断に対しては強く、その膨張方向と交差する方
向(左右方向)の剪断に対しては弱い特性がある。従
来、エアープルーニング効果により根巻きが起こってい
ない苗の茎を持って上方に引っ張って抜こうとすると、
根が培地に絡んでいないため苗だけが引き抜かれてしま
って培地ごと苗を引き抜くことはできにくく、また、育
苗ポットの底部の孔に棒を押し込んで培地ごと苗を取り
出そうとしても、根が培地に絡んでいないため底部に押
し込んだ棒が土を崩してしまい培地ごと苗を押し上げる
ことはできにくい問題がある。
【0035】そこで、圧縮成形培地1…をその圧縮され
た方向が上下方向となる姿勢で各育苗ポット5…内に入
れ、該培地1…に水を含ませて培地1…を各育苗ポット
5…内で膨張させて充満させ、その後、該膨張後の培地
1’…に播種して育苗する育苗方法をとることにより、
各育苗ポット5…内で育苗された苗の培地1は上下方向
の剪断に対して強いことになるから、苗の茎を持って上
方に引っ張って抜くことができ、また、育苗ポット5…
の底部の孔6…に苗押出し棒7…を差し込んで育苗ポッ
ト5…内に収容された苗を押し出すときに培地1が崩れ
にくく、苗の根があまり伸びていないときでも、従来に
比べて苗を育苗ポット5…から取り出しやすくなる。従
って、移植機にて苗の植付けができる適応性の高い苗
(各育苗ポット5…内から上方に引き抜く装置や下方か
ら押し出す装置にて抜きやすい苗)を育成することがで
きる。
【0036】尚、育苗ポット5が平面視円形なので、上
記圧縮成形培地1の平面視形状も円形のものを用いる
が、育苗ポットが平面視四角形であれば、それに入れる
圧縮成形培地の平面視形状も四角形のものを用いると、
育苗ポット内に入れた培地に水を含ませて膨張させたと
き、適確に育苗ポット内に培地が充満する。よって、圧
縮成形培地の平面視形状は、それを入れる育苗トレイの
育苗ポットの平面視形状に合わせたものとすると、良好
に育苗ポット内に培地を充満させられる。
【0037】以下に、圧縮成形培地1の他の例を説明す
る。図24に示すものは、培地1を球状に圧縮成形した
例を示し、その培地1の中央部には培地を上下方向に貫
通する貫通孔1aが設けられている。そして、前記実施
例と同様に、所定数の培地1の貫通孔1aに糸100を
通して、その上下に抜け止め101・101を括り所定
数一束とし(図25)、それを複数並べてビニール袋に
入れた状態で段ボール箱に梱包して輸送する。このよう
に培地1を球状にすると、培地1を育苗トレイ4の各育
苗ポット5…に装填する場合、培地1に上下左右の区別
がないので、育苗ポット5に培地1が何のような向きで
入っても支障がなくて装填作業が容易となり、非常に取
扱い性が良い。
【0038】図26・図27に示すものは、内部にLP
コート肥料105(肥料の表面を加水分解する物質でコ
ーティングしたもので、コーティングが加水分解した後
に肥料が利きだすもの。)を内装した状態で、培地1を
タブレット(錠剤)の形状に圧縮成形した例を示す。そ
して、このLPコート肥料105は、培地1の中心位置
Oの真下の位置に内装されているので、その重心は中心
位置Oよりも下方位置になっている。この例によると、
培地1は主成分がピートモスであるから水持ちが良くて
通水性も良いために、育苗初期の成育スピードが早い。
ところが、この通水性が良いことが禍して肥料切れが起
こり易いという欠点がある。そこで、例えば、葉菜類に
はコーティングが育苗時の灌水により20日で加水分解
して肥料が利きだすものを用いると、育苗時において、
発芽時には肥料が無いので発芽が良く、苗の成育が進ん
でからコーティングの加水分解により肥料が利くので、
苗の成育調整が任意に行なえて育苗が容易となる。尚、
玉葱・ネギ等の場合には、コーティングが育苗時の灌水
により60日で加水分解して肥料が利きだすものを用い
ると良い。一方、例えば、この培地1…を多数個箱状の
ものに入れた状態で、箱状のものに振動(揺動)を与え
ると、培地1…は総て図27のようなLPコート肥料1
05が下方に位置した一定姿勢になるので、育苗ポット
5にこの培地1を装填するのが容易となる。
【0039】図28に示すものは、上記の例の培地1を
球形に圧縮成形した例をしめし、その中心にLPコート
肥料105を内装している。この例によると、育苗ポッ
ト5に培地1が何のように装填されても、LPコート肥
料105が種子に直接触れることが無いので、発芽安定
する。逆に謂うと、育苗ポット5への培地1装填時に培
地1の姿勢を一切考慮しなくていいので、育苗ポット5
への培地1の装填が容易になる。
【0040】図29に示すものは、上例の球形培地1の
中心から外れた位置にLPコート肥料105を内装した
例を示し、この例によると、育苗ポット5に培地1が何
のように装填されても、育苗ポット5に振動(揺動)を
与えると、LPコート肥料105の重みにより図29の
ようにLPコート肥料105が下方位置になる姿勢にな
り、育苗時に、図26・27と同様の作用効果を発揮す
ることができる。
【0041】尚、上記の例においては、育苗トレイ4と
して育苗ポット5を多数配列した例を示したが、植木鉢
のような一つの育苗ポットよりなる育苗トレイに本願発
明を用いても良いことは、謂うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮成形培地1の一例を示す斜視図である。
【図2】圧縮成形培地1の圧縮成形の一例を示す側面図
である。
【図3】圧縮成形培地1の圧縮成形の他の例を示す側面
図である。
【図4】圧縮成形培地1を梱包する作用説明用の一部断
面側面図である。
【図5】育苗トレイ4の一例を示す斜視図である。
【図6】育苗トレイ4の平面図である。
【図7】育苗トレイ4の底面図である。
【図8】育苗トレイ4の育苗ポット5の平面図である。
【図9】図8のS1−S1断面図である。
【図10】播種機10を示す全体側面図である。
【図11】培地供給装置15の要部を示す一部断面側面
図である。
【図12】図11のS2−S2断面図である。
【図13】播種装置18の要部を示す側面図である。
【図14】播種装置18の要部を示す正面断面図であ
る。
【図15】播種コンベア13の駆動を説明する側面図で
ある。
【図16】吸着ノズル51の作用を示す正面断面図であ
る。
【図17】吸着ノズル51の作用を示す正面断面図であ
る。
【図18】育苗ポット5へ圧縮成形培地1を装填した状
態を示す断面側面図である。
【図19】育苗ポット5へ装填した圧縮成形培地1が水
を含んで膨張が終了した状態を示す断面側面図である。
【図20】ポット用鎮圧ローラー47による作用説明側
面図である。
【図21】播種穴50が形成された状態を示す断面側面
図である。
【図22】播種穴50に播種して覆土65した状態を示
す断面側面図である。
【図23】苗が成育した状態を示す断面側面図である。
【図24】圧縮成形培地1の第2実施例を示す側面図で
ある。
【図25】第2実施例の圧縮成形培地1を梱包する作用
説明用の一部断面側面図である。
【図26】圧縮成形培地1の第3実施例を示す斜視図で
ある。
【図27】圧縮成形培地1の第3実施例を示す側面図で
ある。
【図28】圧縮成形培地1の第4実施例を示す側面図で
ある。
【図29】圧縮成形培地1の第5実施例を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1 培地(圧縮成形培地) 1a 培地1に設けた貫通孔 4 育苗トレイ 5 育苗ポット 40 繰出しロール 40a 孔 45 培地ホッパー 100 連結体(糸)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に孔40a…を所定の間隔で設けた
    繰出しロール40の上部に一定形状に成形した培地1を
    上下方向に一列状に装填できる培地ホッパー45を設け
    たことを特徴とする培地装填装置。
  2. 【請求項2】 移送手段により移送される育苗トレイ4
    の移送方向と直行する方向に一列状に配設された複数個
    の育苗ポット5…と同じ数で同じピッチに孔40a…を
    繰出しロール40の回転方向と直行する方向に複数個配
    列し、且つ、一定形状に成形した培地1を上下方向に一
    列状に装填できるように該複数個の孔40a…に対応さ
    せて培地ホッパー45を複数個の部屋に仕切ったことを
    特徴とする培地装填装置。
  3. 【請求項3】 一定形状に成形した培地1に設けた貫通
    孔1aに連結体100を通して所定数一束にしたものを
    培地ホッパー45に供給し、該培地1を1個づつ繰出し
    ロール40にて各育苗ポット5…に装填することを特徴
    とする培地装填方法。
JP34629297A 1997-12-16 1997-12-16 培地装填装置と培地装填方法 Pending JPH11168988A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200463122Y1 (ko) 2009-08-28 2012-10-18 구기현 종자 파종기

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