JPH1111171A - エンジンの動力伝達装置 - Google Patents

エンジンの動力伝達装置

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Publication number
JPH1111171A
JPH1111171A JP9361246A JP36124697A JPH1111171A JP H1111171 A JPH1111171 A JP H1111171A JP 9361246 A JP9361246 A JP 9361246A JP 36124697 A JP36124697 A JP 36124697A JP H1111171 A JPH1111171 A JP H1111171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
sheave
engine
exhaust ducts
air duct
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9361246A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruyoshi Yamashita
輝佳 山下
Kazuhiko Izumi
和彦 泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP9361246A priority Critical patent/JPH1111171A/ja
Publication of JPH1111171A publication Critical patent/JPH1111171A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0412Cooling or heating; Control of temperature
    • F16H57/0415Air cooling or ventilation; Heat exchangers; Thermal insulations
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62KCYCLES; CYCLE FRAMES; CYCLE STEERING DEVICES; RIDER-OPERATED TERMINAL CONTROLS SPECIALLY ADAPTED FOR CYCLES; CYCLE AXLE SUSPENSIONS; CYCLE SIDE-CARS, FORECARS, OR THE LIKE
    • B62K5/00Cycles with handlebars, equipped with three or more main road wheels
    • B62K5/01Motorcycles with four or more wheels
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0487Friction gearings
    • F16H57/0489Friction gearings with endless flexible members, e.g. belt CVTs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60YINDEXING SCHEME RELATING TO ASPECTS CROSS-CUTTING VEHICLE TECHNOLOGY
    • B60Y2200/00Type of vehicle
    • B60Y2200/10Road Vehicles
    • B60Y2200/12Motorcycles, Trikes; Quads; Scooters
    • B60Y2200/124Buggies, Quads

Abstract

(57)【要約】 【課題】変速機の冷却性を向上させると共に、エンジン
の気筒を冷却可能である。 【解決手段】プライマリシーブXとセカンダリシーブY
との間に変速用のVベルト261を掛け渡し、このVベ
ルト261を変速機室233に収容したエンジンの動力
伝達装置において、変速機室233におけるプライマリ
シーブX及びセカンダリシーブYに近接した位置にそれ
ぞれ排気ダクト401、402を連通させ、これら両排
気ダクト401、402の間に位置して、変速機室23
3外の空気を変速機室233内に導く空気ダクト400
を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば不整地を
走行するバギー車等の四輪車両に備えられるエンジンの
動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば不整地を走行するバギー車等の四
輪車両には、動力伝達装置が備えられ、エンジンの動力
を変速機により変速して駆動部へ伝達して走行するもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、動力伝達装
置の変速機は、クランクケースと変速機カバーとによっ
て形成された変速機室に配置されているが、変速機の作
動による熱が変速機室内にこもることがある。この熱が
例えばVベルト無段変速機のVベルトやシール部材等に
悪影響を与え、作動不良が生じたり、耐久性が低下する
恐れがある。
【0004】この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
ので、変速機の冷却性を向上させると共に、エンジンの
気筒を冷却可能であるエンジンの動力伝達装置を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は以下のように構成し
た。
【0006】請求項1記載の発明は、『プライマリシー
ブとセカンダリシーブとの間に変速用のVベルトを掛け
渡し、このVベルトを変速機室に収容したエンジンの動
力伝達装置において、前記変速機室におけるプライマリ
シーブ及びセカンダリシーブに近接した位置にそれぞれ
排気ダクトを連通させ、これら両排気ダクトの間に位置
して、前記変速機室外の空気を変速機室内に導く空気ダ
クトを設けたことを特徴とするエンジンの動力伝達装
置。』である。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、Vベル
トを収容する変速機室におけるプライマリシーブ及びセ
カンダリシーブに近接した位置にそれぞれ排気ダクトを
連通させたので、変速機室内の暖気を効率よく変速機室
外に排出することができ、Vベルトの冷却性を向上する
ことができる。
【0008】また、変速機室外の空気を変速機室内に導
く空気ダクトを、両排気ダクトの間に位置させたので、
空気ダクトと排気ダクトとが互いに干渉することを防止
しつつ両排気ダクトを互いに離隔させて変速機室の一端
部と他端部とに位置させることが可能になり、変速機室
内の暖気を一層効率よく変速機室外に排出することがで
きる。
【0009】請求項2記載の発明は、『前記両排気ダク
トを途中で集合させた後にエンジンの気筒に向けて開口
することを特徴とする請求項1記載のエンジンの動力伝
達装置。』である。
【0010】この請求項2記載の発明によれば、両排気
ダクトを途中で集合させた後にエンジンの気筒に向けて
開口したから、複数の排気ダクトの取り回しが容易にな
るとともに、気筒の冷却性を向上することができる。
【0011】請求項3記載の発明は、『前記両排気ダク
トにおける変速機室への連通部を、前記プライマリシー
ブの回転軸方向視において水平面に対する角度が互いに
異なるようにして前記プライマリシーブ及びセカンダリ
シーブのほぼ接線方向を指向させるとともに前記変速機
室の上部に連通させたことを特徴とする請求項1または
請求項2記載のエンジンの動力伝達装置。』である。
【0012】この請求項3記載の発明によれば、両排気
ダクトにおける変速機室への連通部を、プライマリシー
ブ及びセカンダリシーブのほぼ接線方向を指向させたの
で、プライマリシーブ及びセカンダリシーブの回転に伴
って変速機室内の暖気が変速機室外にスムーズに排出さ
れる。そして、両排気ダクトにおける変速機室への連通
部をプライマリシーブ及びセカンダリシーブのほぼ接線
方向を指向させるに当たり、プライマリシーブの回転軸
方向視において水平面に対する角度が互いに異なるよう
にしてプライマリシーブ及びセカンダリシーブのほぼ接
線方向を指向させたので、両排気ダクトが互いに干渉す
ることを防止できて両排気ダクトの取り回しが容易にな
る。さらに、両排気ダクトにおける変速機室への連通部
を、変速機室の上部に連通させたので、車両の水中走行
時などに両排気ダクトの変速機室への連通部から変速機
室内に浸水することを防止できる。
【0013】請求項4記載の発明は、『前記Vベルトを
車両前後方向に延びる第1鉛直面上に位置させ、前記両
排気ダクトにおける変速機室への連通部をほぼ前記第1
鉛直面上に位置させる一方、前記空気ダクトにおける変
速機室への連通部を、前記第1鉛直面に直交する第2鉛
直面上に位置させたことを特徴とする請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載エンジンの動力伝達装置。』であ
る。
【0014】この請求項4記載の発明によれば、両排気
ダクトにおける変速機室への連通部を、Vベルトが配置
させた第1鉛直面上に位置させる一方、空気ダクトにお
ける変速機室への連通部を、第1鉛直面に直交する第2
鉛直面上に位置させたので、排気ダクトにおける変速機
室への連通部と、空気ダクトにおける変速機室への連通
部とが互いに直交する方向に延在することになるため
に、排気ダクトと空気ダクトとが互いに干渉することを
避けつつ容易に変速機室に連通させることができる。
【0015】請求項5記載の発明は、『前記変速機室
を、クランクケースと、このクランクケースの外側開口
を覆うように装着した変速機カバーとで形成し、前記ク
ランクケースと変速機カバーの上端部を上方に膨出させ
てこの膨出部の内側側面に前記空気ダクトを連結し、前
記クランクケースの上面と前記膨出部の内側側面とによ
って形成された空間に前記空気ダクトの少なくとも一部
を位置させたことを特徴とする請求項4記載のエンジン
の動力伝達装置。』である。
【0016】この請求項5記載の発明によれば、クラン
クケースと変速機カバーの上端部を上方に膨出させてこ
の膨出部の内側側面に空気ダクトを連結したので、車両
側方からエンジンに向かって飛散してくる水は前記膨出
部によって遮られることから、変速機室に対する空気ダ
クトの連結部から変速機室内に水が浸入することを防止
できる。また、クランクケースの上面と前記膨出部の内
側側面とによって形成されたデッドスペースに空気ダク
トの少なくとも一部を位置させたので、空気ダクトの取
り回しを容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、この発明のエンジンの動
力伝達装置の実施の形態を添付図面に基づいて説明す
る。図1はエンジンの動力伝達装置を搭載した四輪駆動
式の四輪車両の側面図、図2は四輪駆動式の四輪車両の
駆動系の構成を示す平面図、図3はエンジンの左側面
図、図4はエンジンの右側面図、図5はエンジンの冷気
及び暖気の流れを示す右側面図、図6はエンジンの動力
伝達装置の各軸の配置を示す図、図7は図6のVII-VII
線に沿う断面図、図8は図5のVIII-VIII線に沿う断面
図、図9は排気ダクトの配置を示すエンジンの概略平面
図、図10は排気ダクトの開口を示す平面図、図11は
変速機カバーを前側から見た図、図12はエンジンの分
解斜視図である。
【0018】この実施の形態の四輪車両1は、不整地を
走行するバギー車であって、その車体は前部が左右一対
の前輪2によって、後部が同じく左右一対の後輪3によ
って走行自在に支持されている。この四輪車両1の車体
フレーム4はパイプ枠構造に構成され、これは側面視略
矩形を成す左右一対のアッパーチューブ4aとダウンチ
ュープ4bを有し、両チューブ4a,4b間には補強フ
レーム4c,4dが架設されている。
【0019】また、車体前部であって、車体フレーム4
の車体中心L1上にはステアリングパイプ5が後方に向
かって斜め上方に立設されており、このステアリングパ
イプ5内にはステアリング軸100が回動自在に挿通し
ている。ステアリング軸100の上端にはバーハンドル
6が設けられている。
【0020】バーハンドル6のステアリング操作によっ
て左右一対の前輪2が操向操作されるが、前輪2はフロ
ントホイール軸7によって回動自在に軸支されるととも
に、フロントクッション8によって車体フレーム4に上
下動自在に懸架されている。前輪2は、樹脂にて一体成
形されたフロントフェンダ9によって被われている。
【0021】他方、車体の中央上部であって、ステアリ
ングパイプ5の後方には燃料タンク10が配置されてお
り、この燃料タンク10の後方にはシート11が配置さ
れている。シート11は、アッパーチューブ4aから車
体後方へ延出するシートレールフレーム4eによって支
持されている。また、車体の中央部であって、燃料タン
ク10の下方には4サイクル単気筒エンジン12が配設
され、このエンジン12はクランク軸207が車体幅方
向に延びるように車体フレーム4にマウントされてい
る。エンジン12は補強フレーム4cに固定された左右
一対のブラケット13と、アッパーチューブ4aに固定
された左右一対のブラケット14を介してその4点を車
体フレーム4にマウント支持され、 エンジン12の中
心、即ちシリンダ中心L2が車体中心L1に対して左側
にaだけオフセットされている。
【0022】エンジン12の吸気系を構成するエアクリ
ーナ15は、シート11の下方に配設されており、エア
クリーナ15に接続された吸気ダクト16はシート11
下方において燃料タンク10の後方に開口している。エ
アクリーナ15はキャブレタ17を介してエンジン12
の吸気側に接続されている。
【0023】また、エンジン12の排気側から前方に向
かって導出する排気管18は、車体右側、即ちエンジン
12がオフセットされる側とは反対側に向かって折り返
された後、エンジン12の側方を通って車体後方に延出
し、一方(右側)のダウンチューブ4bの内側を通って
マフラー19に繋がっている。
【0024】一方、エンジン12の後方であって、車体
フレーム4のアッパーチューブ4aとダウンチューブ4
bとの連結部に固定された左右一対のリヤアームブラケ
ット20には、リヤアーム21の前端がピボット軸22
によって上下揺動自在に枢着されている。リヤアーム2
1の後端部には、左右一対の後輪3がリヤホイール軸2
3によって回転自在に支承されている。リヤアーム21
は、リヤクッション24によって車体フレーム4に懸架
されている。
【0025】リヤアーム21は、ギヤボックス25に連
結され、四輪車両1は駆動方式として所謂シャフトドラ
イブ方式を採用するものであって、エンジン12の後部
から車体後方に向かって延出する駆動軸26は、リヤア
ーム21内に挿通されたドライブシャフト101の一端
にユニバーサルジョイント102を介して連結されてい
る。ドライブシャフト101の他端はギヤボックス25
内に収納された不図示のベベルギヤ機構に連結されてい
る。
【0026】エンジン12が駆動されると、その駆動軸
26の回転はリヤアーム21内のドライブシャフト10
1に伝達され、このドライブシャフト101の回転はギ
ヤボックス25内のベベルギヤ機構によってその方向を
90°変換されてリヤホイール軸23に伝達され、この
リヤホイール軸23の回転によって後輪3が回転駆動さ
れ、これによって四輪車両1が走行せしめられる。
【0027】一方、リヤクッション24は、車体フレー
ム4のクロスパイプ4fに固定された一対のブラケット
27に軸28によってその上端が支持されており、その
下端はリヤアーム21のギヤボックス25に固定された
ブラケット29に軸30によって支持されている。後輪
3は、樹脂にて一体成形されたリヤフェンダ900によ
って被われている。
【0028】リヤクッション24は車体中心L1に対し
て左側にbだけオフセットされている。リヤクッション
24を車体中心L1に対してbだけオフセットすること
により、車体中心L1に対してリヤクッション24と同
じ側にaだけオフセットされるエンジン12とリヤクッ
ション24とが同側に配され、リヤアーム21及び車体
フレーム4の幅寸法を縮小することができるとともに、
エンジン12の幅寸法を小さく抑えることができる。
【0029】エンジン12の前方の車体中心L1上には
フロントデフ(前側差動装置)32が配置されており、
フロントデフ32からは入力軸31が車体中心L1上を
後方に向かって延出されている。この入力軸31とエン
ジン12の前部から車体前方に向かって延出するドライ
ブシャフト33の前端はユニバーサルジョイント103
によって連結されている。ドライブシャフト33は、さ
らにユニバーサルジョイント34を介して駆動軸293
に連結されている。フロントデフ32の左右からは前輪
2に駆動力を伝達する一対の駆動軸36が外側方に向か
って延出しており、各前輪2は駆動軸36を挟んでこれ
の上下に配されるアッパーアーム37とロアーアーム3
8及びフロントクッション8によって車体側に上下動自
在に懸架されている。
【0030】エンジン12が駆動されると、その回転は
後輪3に伝達される同時に、ドライブシャフト33、フ
ロントデフ32及び駆動軸36を経て前輪2に伝達さ
れ、前輪2と後輪3が同時に駆動される。このように、
エンジン12の動力を駆動部である前輪2と後輪3へ伝
達することで、四輪車両1が走行せしめられる。
【0031】次に、四輪駆動式の四輪車両1に搭載され
るエンジン12の動力伝達装置について説明する。図7
はVベルト無段変速機の駆動側250及び従動側270
を示し、駆動側250を示す断面は高速状態を示し、従
動側270を示す断面は下の半断面は高速状態を示し、
上の半断面は低速状態を示している。図6のVベルト無
段変速機の駆動側250を示す断面は、低速状態を示し
ている。
【0032】エンジン12の左右割のクランクケース2
01上には、シリンダブロック202が載置され、さら
にシリンダブロック202上にはシリンダヘッド203
が載置され、さらにヘッドカバー200が設けられてい
る。左右割のクランクケース201の割り面は、図7に
示すようにシリンダ中心L2上に位置している。
【0033】シリンダブロック202に往復動可能に設
けられたピストン204と、シリンダヘッド203との
間に燃焼室205が形成される。ピストン204は、コ
ンロッド206によりクランク軸207と連結され、こ
のクランク軸207は左右割のクランクケース201に
カムチェーン214側の軸受208と、クラッチ室側の
第1軸受209を介して回動可能に軸支されている。
【0034】クランク軸207の一端部には、カム軸駆
動ギア210、発電機211及びリコイルスタータ99
0が設けられている。カム軸駆動ギア210と、吸気側
及び排気側のカム軸212のスプロケット213との間
には、カムチェーン214が巻き掛けられ、カム軸駆動
ギア210に連動してカム軸212が回転する。カム軸
212は、シリンダヘッド203とヘッドカバー200
に軸支され、カム軸212の回転により不図示の吸気弁
及び排気弁を所定のタイミングで開閉する動弁機構Gが
備えられ、この動弁機構Gによって吸気弁及び排気弁を
作動されて燃焼室205にキャブレタ17から混合気が
供給され、この混合気を燃焼させて排気管18へ排出す
る。
【0035】クランク軸207の他端部には、バランサ
駆動ギア215、遠心クラッチA及びVベルト無段変速
機Bの駆動側250が配置されている。220はクラン
クケース201に軸支されたバランサ軸であり、バラン
サ駆動ギア215にバランサ軸220のバランサギア2
21が噛み合い、バランサ駆動ギア215に連動してバ
ランサ軸220が回転する。
【0036】左右割の一方のクランクケース201に
は、変速機カバー230が設けられ、変速機カバー23
0の内側は仕切り壁231によりクラッチ室232と変
速機室233が区画され、仕切り壁231は、左右割の
一方のクランクケース201に締付ボルト234で締付
固定されている。クラッチ室232には、遠心クラッチ
Aが配置され、変速機室233には、Vベルト無段変速
機Bが配置されている。
【0037】遠心クラッチAは、クラッチ出力軸240
の内側が第2軸受241を介してクランク軸207に軸
支され、またクラッチ出力軸240の外側が第3軸受2
42を介して仕切り壁231に軸支されている。クラッ
チ出力軸240には、クラッチハウジング243がリベ
ット244で固定され、クラッチハウジング243の内
側に遠心ウエイトシュー245が配置されている。遠心
ウエイトシュー245の一端部245aは、支持ピン2
46を支点に回動可能に支持され、この支持ピン246
はインナープレート247に設けられ、インナープレー
ト247はクラッチ入力軸248に固定され、このクラ
ッチ入力軸248はクランク軸207に一体回転可能に
係合されている。
【0038】遠心ウエイトシュー245は、クランク軸
207、クラッチ入力軸248、インナープレート24
7の回転が一定以上になると、一端部245aが支持ピ
ン246を支点にして外方へ回動し、他端部245bが
遠心力で外方へ開いてクラッチハウジング243の内側
に摺接してクラッチハウジング243へ回転力を伝達
し、これによりクラッチ出力軸240がクランク軸20
7と一体回転する。クラッチ入力軸248とクラッチ出
力軸240との間には、エンジンブレーキ用のワンウェ
イクラッチ249が配置されている。
【0039】クラッチ出力軸240は、Vベルト無段変
速機Bの駆動側250のプライマリ軸251に一体回転
可能に連結されている。プライマリ軸251の先端部2
51aは、第4軸受252を介して変速機カバー230
の支持部230eに軸支されている。支持部230eに
は、図5に示すようにシール253、抜け止めプレート
254が設けられ、第4軸受252をシールしている。
【0040】プライマリ軸251のスプライン部251
bには、固定シーブ255がスプライン係合され、さら
にカラー256、カムプレート257を装着し、ナット
258によりこれらがプライマリ軸251に対して締付
固定され、固定シーブ255はプライマリ軸251と一
体回転可能になっている。固定シーブ255は盤状で、
円錐面255aと反対側面に冷却風導入用のフィン25
5bが複数個一体形成され、回転によって外部の空気を
変速機室233の内部に吸入するようになっている。
【0041】カラー256には可動シーブ259がブッ
シュ260を介してプライマリ軸251の軸方向に摺動
可能に遊合され、可動シーブ259の円錐面259aは
固定シーブ255の円錐面255aと対向して、この間
にVベルト261を挟持させるようになっている。可動
シーブ259の円錐面259aと反対側の開口部には内
方に突出するガイド部259bが一体形成され、カムプ
レート257の外周がスライダ262を介して係合され
ている。
【0042】可動シーブ259にはカム部259cが形
成され、またカムプレート257には傾斜部257aが
対向して形成されており、カム部259cと傾斜部25
7aの間には遠心ウエイト263が設けられている。遠
心ウエイト263はプライマリ軸251の回転による遠
心力に応じて、可動シーブ259のカム部259cと、
カムプレート257の傾斜部257aにガイドされて、
半径方向へ移動して可動シーブ259を軸方向へ移動さ
せ、可動シーブ259と固定シーブ255の円錐面25
9a,255a間の間隔を変化させて変速する。
【0043】仕切り壁231には、図8に示すように冷
却風の案内プレート450が締付ボルト451により締
付固定され、案内プレート450により空気ダクト40
0からの空気を変速機室233に導く冷却風通路452
が形成される。冷却風通路452からの冷却風は案内プ
レート450に形成した開口450aから固定シーブ2
55側に導びかれる。
【0044】メイン軸271には支持筒272、固定プ
レート273が締付ナット274によって固定され、メ
イン軸271と一体回転可能になっている。固定プレー
ト273には、固定シーブ275がリベット276によ
り固定されている。支持筒272にはスライド筒277
が軸方向に移動可能に設けられ、このスライド筒277
には可動シーブ278が固定されている。スライド筒2
77のフランジ部277aとメイン軸271に固定した
スプリング受部材279との間には、スプリング280
が設けられ、このスプリング280により可動シーブ2
78が常に固定シーブ275側に付勢されている。
【0045】図7に示すように、メイン軸271上の固
定シーブ275及び可動シーブ278におけるVベルト
261と反対側の側面には、プライマリ軸251上の固
定シーブ255と同様に冷却風導入用のフィン275
a、278aが設けられているが、固定シーブ275及
び可動シーブ278にはフィンを設けなくてもよく、プ
ライマリ軸251上の固定シーブ255のみにフィン2
55bを設けてもよい。
【0046】このエンジン12の動力伝達装置では、図
6に示すように、エンジン12のクランク軸207の軸
心O1を通る水平面L3の上側にメイン軸271を配置
し、水平面L3の下側にドライブ軸281と出力軸28
2を上下に配置し、クランク軸207、メイン軸27
1、ドライブ軸281及び出力軸282は、全て左右割
のクランクケース201に軸支されている。
【0047】メイン軸271は軸受300,301を介
して左右割のクランクケース201に軸支され、メイン
軸271のギア271a,271bは、ドライブ軸28
1に回動可能に設けられたギア283,284に噛み合
っている。ギア283とギア284との間には、ドッグ
クラッチ285が軸方向に移動可能に設けられ、ドッグ
クラッチ285がギア283及びギア284のいずれと
も係合していないときが中立位置であり、ギア283に
係合されると減速比が小さくなり(減速の程度が少なく
なる)、ギア284に係合すると減速比が大きくなる
(減速の程度が大きくなる)。ドライブ軸281に固定
したギア281aは出力軸282のギア286に噛み合
い、ドライブ軸281の回転力が出力軸282に伝達さ
れる。
【0048】ドライブ軸281は、軸受302,303
を介してクランクケース201に軸支され、メイン軸2
71のギア271cは、カウンタ軸287のギア288
aに噛み合い、ギア288bは、ドライブ軸281上を
遊転するギア289に噛み合っている。ギア288a,
288bはカウンタ軸287上で一体的に遊転し、ドラ
イブ軸281と一体回転するドッグクラッチ290がギ
ア289に係合可能になっている。従って、後進時に
は、ドッグクラッチ285が中立位置になると共にドッ
グクラッチ290がギア289に係合し、メイン軸27
1の回転がギア271cからカウンタ軸287のギア2
88a,288bを介してドライブ軸281のギア28
9に伝達され、ドライブ軸281が後進方向へ回転す
る。
【0049】出力軸282は、軸受304,305を介
して左右割のクランクケース201に軸支され、出力軸
282に固定されたベベルギア291は、クランクケー
ス201に軸支された駆動軸26のベベルギア294
と、駆動軸293のベベルギア292とに噛み合ってい
る。これにより出力軸282の回転力は、ベベルギア2
91からベベルギア294、駆動軸26に伝達されると
共に、ベベルギア292、駆動軸293に伝達される。
【0050】このように、クランク軸207の軸心O1
を通る水平面L3の上側にメイン軸271を配置し、下
側にドライブ軸281と出力軸282を上下に配置する
ことで、エンジン12の上下方向及び前後方向(車両前
後方向)においてエンジン12をコンパクトにすること
ができる。また、メイン軸271の軸心O2を通る鉛直
面L4が、ドライブ軸281のギア283,284,2
81a,289と出力軸282上のギア286と交錯す
るため、エンジン12のエンジン12の前後方向(車両
前後方向)においてエンジン12をコンパクトにするこ
とができる。
【0051】また、クランク軸207とメイン軸271
の間であって、クランク軸方向視においてクランク軸2
07とメイン軸271の間に巻き掛けられたVベルト無
段変速機BのVベルト261の内側にバランサ軸220
を配置している。クランク軸207とメイン軸271の
間にはVベルト261が巻き掛けられるために両軸が互
いに離れることになるが、そのスペースを利用してバラ
ンサ軸220を配置したので、エンジン12の前後方向
(車両前後方向)においてエンジン12のコンパクト化
を図ることができる。
【0052】また、メイン軸271上のギア271cと
噛み合い、ドライブ軸281上のギア289に選択的に
噛み合うギア288a,288bを有したカウンタ軸2
87を配置し、このカウンタ軸287の軸心O3を、ク
ランク軸方向視において、クランク軸207の軸心O1
とメイン軸271の軸心O2とドライブ軸281の軸心
O4とを繋いで形成した三角形Kの内側に配置してい
る。このように、クランク軸207とメイン軸271と
ドライブ軸281とで形成した三角形Kの内側のスペー
スを利用してカウンタ軸287を配置したので、エンジ
ン12のコンパクト化を一層図ることができる。
【0053】また、カウンタ軸287の軸心O3を、ク
ランク軸方向視においてクランク軸207とメイン軸2
71の間に巻き掛けられたVベルト無段変速機BのVベ
ルト261の内側に配置している。クランク軸207と
メイン軸271の間にはVベルト261が巻き掛けられ
るために両軸が互いに離れることになるが、そのスペー
スを利用してカウンタ軸287を配置したので、エンジ
ン12のコンパクト化を一層図ることができる。
【0054】また、クランクケース201と変速機カバ
ー230とで形成される変速機室233には、Vベルト
無段変速機Bが配置され、プライマリシーブXとセカン
ダリシーブYとの間に変速用のVベルト261を掛け渡
し、このVベルト261を変速機室233に収容してい
る。プライマリシーブXはプライマリ軸251上の固定
シーブ255及び可動シーブ259とから構成され、セ
カンダリシーブYはメイン軸271上の固定シーブ27
5及び可動シーブ278とから構成されている。
【0055】変速機室233に連通して空気ダクト40
0と排気ダクト401,402が設けられ、空気ダクト
400から外気を変速機室233に導きVベルト無段変
速機Bを冷却し、排気ダクト401,402から排気す
ることで冷却性を向上させることができる。
【0056】空気ダクト400は、クランクケース20
1の外側上部を上方に膨出させた膨出部201aに形成
されて変速機カバー230と反対側に向かって開口する
開口400aに接続され、エンジン12の気筒430の
後方を上方に延びて導入口400bはシリンダ中心上に
おいて後方を向いている。開口400aはガイドプレー
ト450の流路450aに連通している。クランクケー
ス201の開口400aに接続された空気ダクト400
を、気筒430の後側面とクランクケース201の上面
とによって区画された空間Eを通って上方に導いている
ため、気筒430の後面とクランクケース201の上面
とによつて区画されたデッドスペースを利用して空気ダ
クトを取り回したので、空気ダクト400がエンジン1
2の外側方に張り出して車両の操縦の邪魔になることを
防止できる。
【0057】空気ダクト400を接続する開口400a
は、クランクケース201の内側側面に位置し、内側方
に向かって開口させたので、開口400aの成形が容易
である。
【0058】排気ダクト401は、変速機カバー230
の前部に前下方に向って突出するように設けた突出部2
30aの前端開口401aに接続され、変速機カバー2
30及び右側のクランクケース201の上面と、気筒4
30の右側面とによって形成される空間に位置するよう
に、気筒430の右側面に沿って上方に延びる。また排
気ダクト402は、変速機カバー230の後側上方23
0b後部に前上方に向って突出するように設けた突出部
230bの前端開口402aに接続され、変速機カバー
230及び右側のクランクケース201の上面と、気筒
430の右側面とによって形成される空間に位置するよ
うに、気筒430の右側面上方に延びる。そして、これ
らの排気ダクト401、402を途中で集合させ、その
後集合ダクト403は点火プラグ410の気筒への取付
座面に向けて開口403aしている。複数の排気ダクト
401,402により変速機室233に配置されるVベ
ルト無段変速機Bの冷却性を向上させ、しかも複数の排
気ダクト401,402を途中で集合させ、集合ダクト
403とすることで排気ダクトの取り回しが容易であ
り、かつ気筒430の冷却性を向上させることができ
る。なお、排気ダクト401、402の一部を、変速機
カバー230に一体に形成した突出部230a、230
bにより形成したので、構造が簡単になる。
【0059】集合ダクト403は、車体フレーム4のア
ッパーチューブ4aにブラケット420により支持さ
れ、集合ダクト403の開口403aは、気筒430の
点火プラグ410の座面を向いており、点火プラグ41
0の座面に向けて開口することでVベルト無段変速機B
を冷却した排気を利用して点火プラグ410の座面の冷
却性を向上させることができる。
【0060】クランクケース201の上面と気筒430
の後側面とによって形成された空間Eに空気ダクト40
0が配置され、変速機室233の上面と気筒430の右
側面とによって形成された空間を利用して排気ダクト4
01及び402を配置することで、特別な配置スペース
を設けることなく空気ダクト400及び排気ダクト40
1、402を配置することができる。
【0061】このように変速機室233におけるプライ
マリシーブX及びセカンダリシーブYに近接した位置に
それぞれ排気ダクト401、402を連通させ、これら
両排気ダクト401、402の間に位置して、変速機室
233外の空気を変速機室233内に導く空気ダクト4
00を設けている。Vベルト261を収容する変速機室
233におけるプライマリシーブX及びセカンダリシー
ブYに近接した位置にそれぞれ排気ダクト401、40
2を連通させたので、プライマリシーブX及びセカンダ
リシーブYの回転によって、変速機室233内の暖気を
効率よく変速機室233外に排出することができ、Vベ
ルト261の冷却性を向上することができる。また、変
速機室233外の空気を変速機室233内に導く空気ダ
クト400を、両排気ダクト401、402の間に位置
させたので、空気ダクト400と排気ダクト401、4
02とが互いに干渉することを防止しつつ両排気ダクト
401、402を互いに離隔させて変速機室233の前
端部と後端部とに位置させることが可能になり、変速機
室233内の暖気を一層効率よく変速機室233外に排
出することができる。
【0062】また両排気ダクト401、402を途中で
集合させた後にエンジンの気筒に向けて開口403aし
たから、複数の排気ダクト401、402の取り回しが
容易になるとともに、気筒の冷却性を向上することがで
きる。
【0063】さらに両排気ダクト401、402におけ
る変速機室233への連通部401g、402gを、プ
ライマリシーブXの回転軸、即ちプライマリ軸251方
向視において水平面Pに対する角度θ1、θ2が互いに
異なるようにしてプライマリシーブX及びセカンダリシ
ーブYのほぼ接線方向X1、Y1を指向させるとともに
変速機室233の上部に連通させている。変速機室23
3の上部とは、少なくとも両排気ダクト401、402
における変速機室233への連通部401g、402g
の上端部が、プライマリシーブXの回転軸方向視におい
て、プライマリシーブXあるいはセカンダリシーブYの
少なくとも一方の回転軸中心よりも上方に位置していれ
ばよい。両排気ダクト401、402の変速機室233
への連通部401g、402gは、アルミニウム合金製
の変速機カバー230と一体に形成した突出部230
a,230bによって形成されている。
【0064】このように両排気ダクト401、402に
おける変速機室233への連通部401g、402g
を、プライマリシーブX及びセカンダリシーブYのほぼ
接線方向X1、Y1を指向させたので、プライマリシー
ブX及びセカンダリシーブYの回転に伴って変速機室2
33内の暖気が変速機室233外にスムーズに排出され
る。図5にプライマリシーブX及びセカンダリシーブY
の回転方向をX2、Y2で示し、図5及び図12に空気
ダクト400を介して外部から変速機室233に導入さ
れた冷気の流れを黒矢印で示し、変速機室233内で暖
まった暖気の流れと、両排気ダクト401、402から
外部へ排出する暖気の流れを白矢印で示す。
【0065】そして、両排気ダクト401、402にお
ける変速機室233への連通部401g、402gをプ
ライマリシーブX及びセカンダリシーブYのほぼ接線方
向X1、Y1を指向させるに当たり、プライマリシーブ
Xの回転軸方向視において水平面に対する角度θ1、θ
2が互いに異なるようにしてプライマリシーブX及びセ
カンダリシーブYのほぼ接線方向を指向させたので、両
排気ダクト401、402が互いに干渉することを防止
できて両排気ダクト401、402の取り回しが容易に
なる。さらに、両排気ダクト401、402における変
速機室233への連通部401g、402gを、変速機
室233の上部に連通させたので、車両の水中走行時な
どに両排気ダクト401、402の変速機室233への
連通部401g、402gから変速機室233内に浸水
することを防止できる。
【0066】また、Vベルト261を車両前後方向に延
びる第1鉛直面L10上に位置させ、両排気ダクト40
1、402における変速機室233への連通部401
g、402gをほぼ前記第1鉛直面L10上に位置させ
る一方、空気ダクト400における変速機室233への
連通部400gを、第1鉛直面L10に直交する第2鉛
直面L20上に位置させている。このように両排気ダク
ト401、402における変速機室233への連通部4
01g、402gを、Vベルト261が配置させた第1
鉛直面L10上に位置させる一方、空気ダクト400に
おける変速機室261への連通部400gを、第1鉛直
面L10に直交する第2鉛直面L20上に位置させたの
で、排気ダクト401、402における変速機室233
への連通部401g、402gと、空気ダクト400に
おける変速機室233への連通部400gとが互いに直
交する方向に延在することになるために、排気ダクト4
01、402と空気ダクト400とが互いに干渉するこ
とを避けつつ容易に変速機室に連通させることができ
る。
【0067】また変速機室233を、クランクケース2
01と、このクランクケース201の外側開口を覆うよ
うに装着した変速機カバー230とで形成し、クランク
ケース201と変速機カバー230の上端部を上方に膨
出させてこの膨出部201a及び900の内側側面に空
気ダクト400を連結し、クランクケース201の上面
と膨出部201aの内側側面とによって形成された空間
に空気ダクト400の少なくとも一部を位置させてい
る。
【0068】このようにクランクケース201と変速機
カバー230の上端部を上方に膨出させてこの膨出部2
01aの内側側面に空気ダクト400を連結したので、
車両側方からエンジンに向かって飛散してくる水は膨出
部201a、900によって遮られることから、変速機
室233に対して空気ダクト400を連結する開口40
0aから変速機室233内に水が浸入することを防止で
きる。また、クランクケース201の上面と膨出部20
1aの内側側面とによって形成されたデッドスペースに
空気ダクト400の少なくとも一部を位置させたので、
空気ダクト400の取り回しを容易に行うことができ
る。
【0069】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、請求項1記
載の発明では、Vベルトを収容する変速機室におけるプ
ライマリシーブ及びセカンダリシーブに近接した位置に
それぞれ排気ダクトを連通させたので、変速機室内の暖
気を効率よく変速機室外に排出することができ、Vベル
トの冷却性を向上することができる。
【0070】また、変速機室外の空気を変速機室内に導
く空気ダクトを、両排気ダクトの間に位置させたので、
空気ダクトと排気ダクトとが互いに干渉することを防止
しつつ両排気ダクトを互いに離隔させて変速機室の一端
部と他端部とに位置させることが可能になり、変速機室
内の暖気を一層効率よく変速機室外に排出することがで
きる。
【0071】請求項2記載の発明では、両排気ダクトを
途中で集合させた後にエンジンの気筒に向けて開口した
から、複数の排気ダクトの取り回しが容易になるととも
に、気筒の冷却性を向上することができる。
【0072】請求項3記載の発明では、両排気ダクトに
おける変速機室への連通部を、プライマリシーブ及びセ
カンダリシーブのほぼ接線方向を指向させたので、プラ
イマリシーブ及びセカンダリシーブの回転に伴って変速
機室内の暖気が変速機室外にスムーズに排出される。ま
た、両排気ダクトにおける変速機室への連通部をプライ
マリシーブ及びセカンダリシーブのほぼ接線方向を指向
させるに当たり、プライマリシーブの回転軸方向視にお
いて水平面に対する角度が互いに異なるようにしてプラ
イマリシーブ及びセカンダリシーブのほぼ接線方向を指
向させたので、両排気ダクトが互いに干渉することを防
止できて両排気ダクトの取り回しが容易になる。さら
に、両排気ダクトにおける変速機室への連通部を、変速
機室の上部に連通させたので、車両の水中走行時などに
両排気ダクトの変速機室への連通部から変速機室内に浸
水することを防止できる。
【0073】請求項4記載の発明では、両排気ダクトに
おける変速機室への連通部を、Vベルトが配置させた第
1鉛直面上に位置させる一方、空気ダクトにおける変速
機室への連通部を、第1鉛直面に直交する第2鉛直面上
に位置させたので、排気ダクトにおける変速機室への連
通部と、空気ダクトにおける変速機室への連通部とが互
いに直交する方向に延在することになるために、排気ダ
クトと空気ダクトとが互いに干渉することを避けつつ容
易に変速機室に連通させることができる。
【0074】請求項5記載の発明では、クランクケース
と変速機カバーの上端部を上方に膨出させてこの膨出部
の内側側面に空気ダクトを連結したので、車両側方から
エンジンに向かって飛散してくる水は膨出部によって遮
られることから、変速機室に対する空気ダクトの連結部
から変速機室内に水が浸入することを防止できる。ま
た、クランクケースの上面と膨出部の内側側面とによっ
て形成されたデッドスペースに空気ダクトの少なくとも
一部を位置させたので、空気ダクトの取り回しを容易に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの動力伝達装置を搭載した四輪駆動式
の四輪車両の側面図である。
【図2】四輪駆動式の四輪車両の駆動系の構成を示す平
面図である。
【図3】エンジンの左側面図である。
【図4】エンジンの右側面図である。
【図5】エンジンの冷気及び暖気の流れを示す右側面図
である。
【図6】エンジンの動力伝達装置の各軸の配置を示す図
である。
【図7】図6のVII-VII線に沿う断面図である。
【図8】図5のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】排気ダクトの配置を示すエンジンの概略平面図
である。
【図10】排気ダクトの開口を示す平面図である。
【図11】変速機カバーを前側から見た図である。
【図12】エンジンの分解斜視図である。
【符号の説明】
12 エンジン 201 クランクケース 230 変速機カバー 233 変速機室 400 空気ダクト 401,402 排気ダクト 430 気筒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プライマリシーブとセカンダリシーブとの
    間に変速用のVベルトを掛け渡し、このVベルトを変速
    機室に収容したエンジンの動力伝達装置において、前記
    変速機室におけるプライマリシーブ及びセカンダリシー
    ブに近接した位置にそれぞれ排気ダクトを連通させ、こ
    れら両排気ダクトの間に位置して、前記変速機室外の空
    気を変速機室内に導く空気ダクトを設けたことを特徴と
    するエンジンの動力伝達装置。
  2. 【請求項2】前記両排気ダクトを途中で集合させた後に
    エンジンの気筒に向けて開口することを特徴とする請求
    項1記載のエンジンの動力伝達装置。
  3. 【請求項3】前記両排気ダクトにおける変速機室への連
    通部を、前記プライマリシーブの回転軸方向視において
    水平面に対する角度が互いに異なるようにして前記プラ
    イマリシーブ及びセカンダリシーブのほぼ接線方向を指
    向させるとともに前記変速機室の上部に連通させたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載のエンジンの
    動力伝達装置。
  4. 【請求項4】前記Vベルトを車両前後方向に延びる第1
    鉛直面上に位置させ、前記両排気ダクトにおける変速機
    室への連通部をほぼ前記第1鉛直面上に位置させる一
    方、前記空気ダクトにおける変速機室への連通部を、前
    記第1鉛直面に直交する第2鉛直面上に位置させたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載エ
    ンジンの動力伝達装置。
  5. 【請求項5】前記変速機室を、クランクケースと、この
    クランクケースの外側開口を覆うように装着した変速機
    カバーとで形成し、前記クランクケースと変速機カバー
    の上端部を上方に膨出させてこの膨出部の内側側面に前
    記空気ダクトを連結し、前記クランクケースの上面と前
    記膨出部の内側側面とによって形成された空間に前記空
    気ダクトの少なくとも一部を位置させたことを特徴とす
    る請求項4記載のエンジンの動力伝達装置。
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