JP2005238877A - 鞍乗型車両の動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンユニットの低重心化およびコンパクト化を図り、コストや重量、ギヤノイズと振動の低減を図る。
【解決手段】エンジンユニットの前後に前輪と後輪を配置し、エンジン本体21内に車両の幅方向にクランクシャフト37を配置し、クランクシャフト37の駆動力を前・後輪にプロペラシャフト80,99を介して伝達する前・後輪駆動用出力軸83,76をクランクケース23内に配置した中で、クランクシャフト37と同期回転するバランサ装置45を備えると共に、後輪駆動用出力軸76を平面視でエンジン本体21の一気筒軸43に一致するよう車両の前後方向に向けて配置し、前輪駆動用出力軸83を平面視でエンジン本体21の一気筒軸43の一側にオフセットさせて車両の前後方向に向けて配置すると共に、前輪駆動用出力軸83を側面視でクランクシャフト37またはバランサシャフトの回転軌跡の少なくともいずれか一方と重なるように配置する。
【選択図】 図4
【解決手段】エンジンユニットの前後に前輪と後輪を配置し、エンジン本体21内に車両の幅方向にクランクシャフト37を配置し、クランクシャフト37の駆動力を前・後輪にプロペラシャフト80,99を介して伝達する前・後輪駆動用出力軸83,76をクランクケース23内に配置した中で、クランクシャフト37と同期回転するバランサ装置45を備えると共に、後輪駆動用出力軸76を平面視でエンジン本体21の一気筒軸43に一致するよう車両の前後方向に向けて配置し、前輪駆動用出力軸83を平面視でエンジン本体21の一気筒軸43の一側にオフセットさせて車両の前後方向に向けて配置すると共に、前輪駆動用出力軸83を側面視でクランクシャフト37またはバランサシャフトの回転軌跡の少なくともいずれか一方と重なるように配置する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、鞍乗型車両の動力伝達装置に関する。
例えば不整地走行用の鞍乗型車両はエンジンの動力を前輪および後輪に伝達して走行するように構成されている。その動力の伝達装置としてはエンジンの出力軸に連結されるプロペラシャフトが一般的であり、通常前輪駆動用および後輪駆動用のプロペラシャフトがそれぞれ備えられている。
これらのエンジン出力軸およびプロペラシャフトは、例えば車両の幅方向に分割可能なクランクケースの割面上に同一軸線上に配置されている(例えば特許文献1参照。)。
特開昭60−179328号公報(第2頁および第3図)
しかしながら、プロペラシャフトをクランクケースの割面上に配置した場合、クランクシャフトやバランサシャフト等も同一平面上に構成されるのでこれらのシャフト同士が干渉しないようにするためにレイアウトが制限されてしまう。
特に、バランサシャフトはエンジンのシリンダ前下方に配置されることが多いので、バランサシャフトとシリンダとプロペラシャフトとが互いに干渉しないようにするためにはシリンダの前傾角度を小さくしなければならず、エンジンの低重心化に不利となる。また、バランサシャフトとクランクシャフトとが互いに干渉しないようにするためにはクランクシャフトの位置を高くしなければならず、やはりエンジンの低重心化に不利となる。さらに、振動を低減させるためにバランサシャフトを二軸式とすることも困難である。
一方、前輪および後輪が独立懸架方式によって支持される場合、操縦安定性の向上を図るためには前輪の差動装置および後輪の減速装置を、前後に延びる車両の中心線上に重なるように配置されることが望ましい。
しかしながら、これらの装置はそれぞれその内部構造が異なるため、前輪差動装置のプロペラシャフトは車両の中心線に対しオフセット配置される一方、後輪差動装置のプロペラシャフトは車両の中心線上に配置される。そのため、エンジン出力軸およびプロペラシャフトをエンジン内にて同一軸線上に配置すると、エンジンの外側において一対の自在継手によりセット角度が大きい状態にて連結されることになる。その結果、部品点数の増加に伴うコストや重量の増加と共に、ギヤノイズや振動の発生を引き起こす。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、エンジンユニットの低重心化およびコンパクト化を図ると共に、コストや重量、ギヤノイズおよび振動の低減を図った鞍乗型車両の動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明に係る鞍乗型車両の動力伝達装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、車体の略中央にエンジン本体と変速装置とを一体に構成したエンジンユニットを搭載し、このエンジンユニットの前後にそれぞれ前輪および後輪を配置すると共に、上記エンジン本体内に車両の幅方向に指向してクランクシャフトが配置され、このクランクシャフトの駆動力を上記前・後輪にプロペラシャフトを介して伝達する前・後輪駆動用出力軸を上記エンジン本体のクランクケース内に車両の前後方向に向けて配置した鞍乗型車両の動力伝達装置において、上記クランクシャフトに作動連結されてこのクランクシャフトと同期回転するバランサシャフトを有するバランサ装置を少なくとも一つ備えると共に、上記前・後輪駆動用出力軸をそれぞれ前後に配置し、上記後輪駆動用出力軸を平面視で上記エンジン本体の一気筒軸に一致するよう車両の前後方向に向けて配置する一方、上記前輪駆動用出力軸を平面視でエンジン本体の一気筒軸の一側にオフセットさせて車両の前後方向に向けて配置して上記両出力軸の端部を作動連結すると共に、上記前輪駆動用出力軸を側面視で上記クランクシャフトの回転軌跡または上記バランサシャフトの回転軌跡の少なくともいずれか一方と重なるように配置したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記後輪駆動用出力軸を、その前端を上記クランクシャフトの下方近傍に配置して後方に向かって延出し、その前端部にリダクションギヤを設ける一方、上記前輪駆動用出力軸を前方に向かって延出し、その後端部にリダクションギヤを設けて上記クランクケースの前後長さ中心付近において上記両出力軸を同期回転可能に作動連結させると共に、上記前輪駆動用出力軸を側面視で上記後輪駆動用出力軸と一直線となるように配置したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記エンジン本体の気筒軸を平面視で前後に延びる車両の中心線上にほぼ重なるように配置し、上記気筒軸を上記クランクシャフト方向に延長した下方位置に上記後輪駆動用出力軸の前端を配置してその前端部にリダクションギヤを設けると共に、上記後輪駆動用出力軸を側面視で上記リダクションギヤの上端位置より下方に上記クランクシャフトの回転軌跡の下端が来るように配置し、上記後輪駆動用出力軸と一体的に回転可能に連結される上記後輪駆動用プロペラシャフトを車両の略中心線上をほぼ水平に後方に向かって延出する一方、上記前輪駆動用出力軸と一体的に回転可能に連結される上記前輪駆動用プロペラシャフトを上記エンジン本体の一気筒の隔壁下方を通るように配置し、平面視で上記前輪駆動用出力軸および後輪駆動用出力軸を挟んで一側に上記変速装置およびクラッチ装置を、他側にエンジン補器およびその駆動系を配置したものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記クランクシャフトに連結可能な主変速装置のプライマリ軸とセカンダリ軸との前後間の空間内に上記前輪駆動用出力軸および上記後輪駆動用出力軸の支持部、上記リダクションギヤ、トランスミッションカウンタシャフトおよび上記クランクシャフトの後方に配置されるバランサシャフトを収まるように配置すると共に、このバランサシャフトの回転軌跡下方に上記リダクションギヤおよび上記両出力軸の支持部を配置したものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記両出力軸の支持部を挟んで、上記変速装置からの駆動力が伝達される終ギヤとは反対側に、且つ互いに近接して上記リダクションギヤを配置すると共に、このリダクションギヤの周囲に配置される上記両出力軸の支持部を、軸支用ベアリングを並設することにより一体の隔壁に形成し、この隔壁を上記クランクケースの両側壁に連接して設けたものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記リダクションギヤの周囲に配置される上記両出力軸の支持部を、軸支用ベアリングを並設することにより一体の隔壁に形成し、この隔壁から上記リダクションギヤの下方空間、およびその前方の上記クランクシャフト下方の空間に渡る前後に長く扁平している空間を潤滑オイルの貯溜室として利用したものである。
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、上記後輪駆動用出力軸を、左右に分割可能な上記クランクケースの割面上に配置すると共に、上記前輪駆動用出力軸を上記クランクケースの割面の一側にオフセットさせて配置し、上記前輪駆動用出力軸を上記クランクケース外壁に形成される連通孔を貫通するように配置する一方、上記前輪駆動用出力軸側に設けられるリダクションギヤの外径を上記連通孔の内径より小さく設定したものである。
本発明に係る鞍乗型車両の動力伝達装置によれば、車両の左右の重量バランスが取れて操縦安定性が向上すると共に、必要な支持剛性の低減を図ることにより車体フレームの軽減化が図れる。
また、バランサ装置を備えてもエンジン本体の大型化を防止できると共に、シリンダアッセンブリの前傾角度を大きく取ることができるのでエンジン本体の低重心化が図れる。
さらに、両プロペラシャフト端に連結される前輪差動装置および後輪減速装置を車両の幅方向中心位置に配置することが可能となる。
そして、クランクケースの前後長を短縮化でき、エンジンユニットのコンパクト化が図れると共に、両出力軸の支持部のコンパクト化および高剛性化を図ることができ、その結果クランクケースの幅方向のコンパクト化が図れる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用された鞍乗型車両の一例を示す右側面透視図であり、図2は同平面透視図である。
この鞍乗型車両1は、例えば鋼管製の車体フレーム2を備える。車体フレーム2は、左右一対のアッパーパイプ3およびロアーパイプ4と、これらのパイプの後端を縦方向に連結する左右一対のリヤ縦パイプ5と、このリヤ縦パイプ5とロアーパイプ4の略中央部との間を前後方向に連結する左右一対のリヤ横パイプ6と、前部でアッパーパイプ3およびロアーパイプ4の間を縦方向に連結する左右一対のフロント縦パイプ7と、このフロント縦パイプ7とアッパーパイプ3の前部との間を前後方向に連結する左右一対のフロント横パイプ8と、上記左右一対の各部材の間を連結する複数のブリッジ部材9等を備えて略ケージ状に構成される。
そして、車体フレーム2の前後に図示しないサスペンション機構を介して左右一対の幅広低圧タイヤ付の前輪10と後輪11が設けられ、この前・後輪10,11の間に位置するようにエンジンユニット12が車体フレーム2の略中央に搭載される。
車体フレーム2を構成するアッパーパイプ3の後上方には鞍乗型の着座シート13が設置され、その前方に前輪10を操向するためのステアリングハンドル14が設けられる。また、車体フレーム2の最前部付近にはエンジンユニット12の熱交換器15(オイルクーラーやラジエーター等)が設置される。そして、その後方に熱交換器15用の冷却ファン16が設置される。
車体前部には車体フレーム2の前部上方を覆うフロントカバー17が設けられ、左右の前輪10を覆うフロントフェンダ18が一体または一体的に形成されると共に、車体後部には車体フレーム2の後部上方を覆うリヤカバー19が設けられ、左右の後輪11を覆うリヤフェンダ20が一体または一体的に形成される。なお、これらのカバー17〜20は例えば合成樹脂成型品である。
エンジンユニット12は、例えばエンジン本体21と、主変速装置であるベルト式無段変速装置22とが一体に構成されたものである。また、エンジン本体21は例えば水冷4サイクル単気筒エンジンであり、クランクケース23と、その上面前方に前傾状態で配置されたシリンダアッセンブリ24とを有する。
シリンダアッセンブリ24の後上方、着座シート13の前下方にはエンジン吸気系25が配置される。エンジン吸気系25はシリンダアッセンブリ24を構成するシリンダヘッド26の後側にインテークパイプ27を介して接続されるスロットルボディ28と、スロットルボディ28上方、着座シート13前方に配置され、吸気管29を介してスロットルボディ28の上流側に接続されるエアクリーナ30とを備える。また、エアクリーナ30は、フロントカバー17およびリヤカバー19と同様のクリーナカバー31によって覆われる。
一方、エンジン本体21の一側方、本実施形態においては右側にはエンジン排気系32が配置される。エンジン21排気系32は、シリンダヘッド26の前側に接続され、一旦前方に向かって延びた後、後方に向かって折曲されてエンジン本体21の右側を後方に向かって略水平に延設されるエキゾーストパイプ33と、右側後輪11の略上方に配置され、エキゾーストパイプ33の下流端に接続される排気マフラ装置34とから構成される。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図であり、エンジンユニット12の縦断面図である。また、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図であり、図5は図3のV−V線に沿う断面図である。図3、図4および図5に示すように、エンジン本体21の下部を構成するクランクケース23は左右方向に分割可能に形成され、その割面35が平面視で前後に延びる車両1の中心線36上に重なるように配置されると共に、その内部前寄りにはクランクシャフト37が水平且つ車両1の幅方向に指向して配置される。クランクシャフト37は例えば左右二分割構造を有し、対向するクランクウェブ38同士がクランクシャフト37の中心軸からオフセットして配置されたクランクピン39によって結合されて一体化される。
また、シリンダアッセンブリ24を構成するシリンダブロック40に形成されたシリンダ41(気筒)内にはピストン42が摺動自在に設けられる。また、シリンダ41の気筒軸43は平面視でクランクケース23の割面35、すなわち前後に延びる車両1の中心線36上にほぼ重なるように配置される。ピストン42はコンロッド44を介してクランクシャフト37のクランクピン39に連結され、このピストン42がシリンダ41内をその気筒軸43方向に往復し、この往復ストロークがコンロッド44を介してクランクシャフト37に伝達され、クランクシャフト37を回転運動させる。
クランクシャフト37の前下方および後上方には一次バランサ装置45を構成するバランサシャフト(フロントバランサシャフト46及びリヤバランサシャフト47)がそれぞれクランクシャフト37と平行に配置され、バランサギヤ48を介してクランクシャフト37に作動連結されてこのクランクシャフト37と同期回転する。なお、それぞれのバランサシャフト46,47に設けられるバランサウェイト49は上記左右のクランクウェブ38の間を通るよう、それぞれのバランサシャフト46,47の位置が設定される。
クランクケース23の側部、本実施形態においては右側部にはベルト式無段変速装置22を内装したベルトケース50が配置される。さらに、ベルトケース50の右側部はケースカバー51によって覆われる。ベルト式無段変速装置22は例えばクランクシャフト37の側方にこのクランクシャフト37と同軸線上に配置されたプライマリ軸であるドライブプーリシャフト52と、このドライブプーリシャフト52の後方にドライブプーリシャフト52と平行に配置されたセカンダリ軸であるドリブンプーリシャフト53とを備え、ドライブプーリシャフト52にはドライブプーリ54が、ドリブンプーリシャフト53にはドリブンプーリ55がそれぞれ設けられる。
ドライブプーリ54は、ドライブプーリシャフト52に回転一体に固着された固定ドライブフェース56と、ドライブプーリシャフト52上に回動自在且つ軸方向に摺動自在に設けられた可動ドライブフェース57とから構成され、互いに対向配置されると共に、固定ドライブフェース56は軸方向内側(図における左側、すなわちクランクシャフト37側)に配置され、その後述する自動遠心式クラッチ装置58を収納するクラッチ室59とベルト式無段変速装置22を収納するベルト室60とを隔離する壁61に対向する面に冷却用ファン62が回転一体に形成される。
一方、ドリブンプーリ55も、ドリブンプーリシャフト53に回転一体に固着された固定ドリブンフェース63と、ドリブンプーリシャフト53上に回動自在且つ軸方向に摺動自在に設けられた可動ドリブンフェース64とから構成され、互いに対向配置されると共に、固定ドリブンフェース63は軸方向外側(図における右側)に配置される。そして、両プーリ54,55間にはVベルト65が張架され、ドライブプーリシャフト52の回転がドリブンプーリシャフト53に伝達されるように構成される。
ドライブプーリシャフト52は、その右端がケースカバー51内側に設けられたベアリング66によって軸支されると共に、ドライブプーリシャフト52の左端はクランクケース23に面した側のベルトケース50の壁61に設けられたベアリング67によって軸支される。そして、ベルトケース50壁に設けられたベアリング67と上記固定ドライブフェース56との間の前方のベルトケース50前面に吸気口68が形成される。一方、ドリブンプーリ55の略後方のベルトケース50後面には排気口69が形成され、吸気口68と排気口69との間に車両1進行方向に略沿った外気導入通路70(冷却風通路)が形成される。
クランクシャフト37とドライブプーリシャフト52とは前記自動遠心式クラッチ装置58によって接・断続可能に連結され、エンジン本体21の回転数が所定値に達するとクランクシャフト37の回転がドライブプーリシャフト52に伝達される。
Vベルト65によってドライブプーリシャフト52の回転が伝達されるドリブンプーリシャフト53はトランスミッションドライブシャフトを兼ねており、クランクシャフト37の後上方に配置されたリヤバランサシャフト47とトランスミッションドライブシャフト53(ドリブンプーリシャフト)との間の、これら両シャフト52,53の中心を結ぶ線より下方に配置されたトランスミッションカウンタシャフト71に作動連結される。
トランスミッションカウンタシャフト71の下方にはベベルギヤプライマリシャフト72が設けられ、トランスミッションカウンタシャフト71に作動連結される。このトランスミッションカウンタシャフト71には複数個の歯数の異なるミッションギヤ73が設けられており、図示しないシフト機構を操作してミッションギヤ73を選択することによりトランスミッションドライブシャフト53(ドリブンプーリシャフト)の回転数を変速してベベルギヤプライマリシャフト72に伝達する。そして、これらのトランスミッションドライブシャフト53、トランスミッションカウンタシャフト71、ベベルギヤプライマリシャフト72およびミッションギヤ73等で副変速装置74を構成する。
クランクケース23の下部後寄りには動力伝達装置75を構成する後輪駆動用出力軸76が設けられる。後輪駆動用出力軸76は平面視で左右に分割されるクランクケース23の割面35上、すなわちシリンダ41の気筒軸43に一致するよう車両1の前後方向に向けて配置され、複数個のベアリング77,78によって軸支される。後輪駆動用出力軸76は、その前端がクランクシャフト37の下方近傍、より具体的にはシリンダ41の気筒軸43をクランクシャフト37方向に延長した下方位置に後輪駆動用出力軸76の前端が位置するように配置されて後方に向かって延出する。
後輪駆動用出力軸76の中央やや前寄りには終ギヤであるベベルセカンダリギヤ79が設けられ、上記ベベルギヤプライマリシャフト72に設けられたベベルプライマリギヤ111に作動連結することにより、ベベルギヤプライマリシャフト72の回転方向が90度変換されて後輪駆動用出力軸76に伝達される。また、後輪駆動用出力軸76の後端には動力伝達装置75を構成する後輪駆動用プロペラシャフト80が後輪駆動用出力軸76と一体的に回転可能に連結される。後輪駆動用プロペラシャフト80は車両1の略中心線36上をほぼ水平に後方に向かって延出し、その後端が後輪減速装置81に連結される。そして、この後輪減速装置81から左右一対の後輪軸82が左右の後輪11に向かって延び、左右の後輪11に連結される。
一方、クランクケース23の下部前寄りには動力伝達装置75を構成する前輪駆動用出力軸83が設けられる。前輪駆動用出力軸83は平面視で左右に分割されるクランクケース23の割面35、すなわちシリンダ41の気筒軸43の一側にオフセットさせて車両1の前後方向に向けて配置され、複数個のベアリング84,85によって軸支される。また、オフセットの度合いは平面視で前輪駆動用出力軸83がクランクシャフト37のクランクウェブ38および前後のバランサシャフト46,47に設けられるバランサウェイト49に干渉しない程度に設定される。
さらに、前輪駆動用出力軸83はその配置高さが後輪駆動用出力軸76と同一に設定されて側面視で前輪駆動用出力軸83と後輪駆動用出力軸76とが一直線となるように配置されると共に、側面視でクランクシャフト37(クランクウェブ38)の回転軌跡86と重なるように配置されて軸支される。なお、前輪駆動用出力軸83はフロントバランサシャフト46(バランサウェイト49)の回転軌跡87と重なるように配置してもよく、両シャフト52,53の回転軌跡86,87と重なるように配置してもよい。また、前輪駆動用出力軸83は、シリンダ41の隔壁88下方を通ってクランクケース23割面35から離間したシリンダブロック40下方のクランクケース23外壁に形成された連通孔89を貫通するように配置されて軸支される。
前輪駆動用出力軸83はその後端部がクランクケース23の前後長さ中心付近において後輪駆動用出力軸76の前端部と水平方向にて、すなわち側面視でオーバーラップし、このオーバーラップした両出力軸76,83の端部に設けられたリダクションギヤ90,91によって両出力軸76,83が作動連結され、エンジン本体21によって回転駆動される後輪駆動用出力軸76の回転が前輪駆動用出力軸83に同期回転可能に伝達される。
また、前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76は側面視でリダクションギヤ90,91の上端位置より下方にクランクシャフト37(クランクウェブ38)の回転軌跡86の下端が来るように配置されると共に、前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76はそのリダクションギヤ90,91に近接する部位が前記ベアリング78,84によって支持される。
この支持部94(前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76を軸支するベアリング78,84)およびリダクションギヤ90,91、さらには前記トランスミッションカウンタシャフト71およびリヤバランサシャフト47はクランクシャフト37に連結可能なベルト式無段変速装置22のドライブプーリシャフト52とトランスミッションドライブシャフト53(ドリブンプーリシャフト)との前後間の空間内に収まるように配置される。そして、リダクションギヤ90,91と両出力軸76,83の支持部94はリヤバランサシャフト47(バランサウェイト49)の回転軌跡95下方に配置される。
また、リダクションギヤ90,91は両出力軸76,83の支持部94を挟んで前記ベベルセカンダリギヤ79とは反対側に、且つ互いに近接して配置されると共に、リダクションギヤ90,91の周囲に配置される両出力軸76,83の支持部94は軸支用ベアリング78,84を並設することにより一体の隔壁96に形成され、この隔壁96は、詳細には図示しないがクランクケース23の両側壁に連接して設けられる。
そして、前輪駆動用出力軸83側に設けられたリダクションギヤ91の外径97は、クランクケース23外壁に形成された上記連通孔89の内径98より小さく設定される。
さらに、前輪駆動用出力軸83の前端には動力伝達装置75を構成する前輪駆動用プロペラシャフト99が自在継手100を介して前輪駆動用出力軸83と一体的に回転可能に連結される。前輪駆動用プロペラシャフト99は車両1の略中心線36上をほぼ水平に前方に向かって延出し、その前端が前輪差動装置101に連結される。そして、この前輪差動装置101から左右一対の前輪軸102が左右の前輪10に向かって延び、左右の前輪10に連結される。
すなわち、エンジン本体21の出力(クランクシャフト37の回転)はベルト式無段変速装置22により無段階に変速されて前輪駆動用プロペラシャフト99および後輪駆動用プロペラシャフト80を介して前・後輪10,11に伝達される。
一方、平面視で前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76を挟んで一側、例えばクランクシャフト37の右側には前記主変速装置であるベルト式無段変速装置22および自動遠心式クラッチ装置58が、他側、例えばクランクシャフト37の左側には前後のバランサシャフト46,47や図示しないカムシャフト等の駆動系、エンジン補器であるオルタネータ103等が設けられ、さらにその外側には他のエンジン補器であるリコイル式のエンジン始動装置104が設けられる。
また、両出力軸76,83の軸支用ベアリング78,84を並設することにより一体に形成された隔壁96からリダクションギヤ90,91の下方空間、およびその前方のクランクシャフト37下方の空間に渡る前後に長く扁平している空間は、潤滑オイルの貯溜室105として機能する。
さらに、車体フレーム2の前上部とフロントカバー17との間に合成樹脂成型品のインダクションボックス106が設けられ、このインダクションボックス106と、ベルト式無段変速装置22を内装したベルトケース50の前部に開口する吸気口68との間がインレットダクト107を介して接続される一方、ベルトケース50の後部に開口する排気口69にはアウトレットダクト108が接続される。そして、インダクションボックス106の上面前部には、フロントカバー17の下面に近接して開口するように冷却風吸入口109が設けられる。
一方、アウトレットダクト108は、ベルト式無段変速装置22の排気口69から後斜め上方に延びた後、後輪軸82の上方付近にて急角度に上方へ向きを変え、さらに着座シート13後端の直下付近で車体右側に向きを変え、その最下流端(最右端部)に外部に開放される冷却風排出口110が右方に向かって開口するように開設される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
クランクシャフト37に作動連結されてこのクランクシャフト37と同期回転する一次バランサ装置45を少なくとも一つ備えてそのバランサシャフト46をクランクシャフト37の前下方に配置すると共に、前・後輪10,11にエンジン本体21の駆動力を伝達する前輪駆動用プロペラシャフト99および後輪駆動用プロペラシャフト80に動力を伝える前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76をそれぞれ前後に配置し、後輪駆動用出力軸76を平面視でシリンダ41の気筒軸43に一致するよう車両1の前後方向に向けて配置する一方、前輪駆動用出力軸83を平面視でシリンダ41の気筒軸43の一側にオフセットさせて車両1の前後方向に向けて配置し、両出力軸76,83の端部をリダクションギヤ90,91によって作動連結したことにより、エンジン本体21を始め両出力軸76,83および両プロペラシャフト80,99を車体の中心寄りに搭載可能となって車両1の左右の重量バランスが取れ、操縦安定性が向上すると共に、必要な支持剛性の低減を図ることでき車体フレーム2の軽減化を図ることが可能となる。
また、前輪駆動用出力軸83を側面視でクランクシャフト37(クランクウェブ38)の回転軌跡86またはフロントバランサシャフト46の回転軌跡87の少なくともいずれか一方と重なるように配置可能となる。その結果、各シャフト37,46の干渉が避けられるので、一次バランサ装置45を備えてもエンジン本体21の大型化を防止できると共に、シリンダアッセンブリ24の前傾角度を大きく取ることができ、エンジン本体21の低重心化を図ることができる。
さらに、バランサシャフトを二軸とする場合、クランクシャフト37より前側のバランサシャフト46をクランクシャフト37の下方に配置することにより対称位置に来る後ろ側のバランサシャフト47はクランクシャフト37の後上方に配置されることになる。その結果、副変速装置74を構成するトランスミッションカウンタシャフト71の配置に自由度が生まれるのでこのトランスミッションカウンタシャフト71をクランクシャフト37に近接配置でき、エンジンユニット12のコンパクト化を図ることができる。
また、前輪駆動用プロペラシャフト99および後輪駆動用プロペラシャフト80を平面視で前後に延びる車両1の中心線36上またはその近傍に、かつ平行に配設することにより、両プロペラシャフト80,99端にそれぞれ連結される前輪差動装置101および後輪減速装置81を車両1の幅方向中心位置に配置することが可能となる。その結果、車両1の左右の重量バランスが取れて操縦安定性の向上を図ることができると共に、必要な支持剛性の低減を図ることでき車体フレーム2の軽減化を図ることが可能となる。
さらにまた、クランクシャフト37に連結可能な主変速装置であるベルト式無段変速装置22のプライマリ軸であるドライブプーリシャフト52とセカンダリ軸であるトランスミッションドライブシャフト53(ドリブンプーリシャフト)との前後間の空間内に前輪駆動用出力軸83および後輪駆動用出力軸76を軸支するベアリング78,84、リダクションギヤ90,91、さらにはトランスミッションカウンタシャフト71およびリヤバランサシャフト47を収まるように配置すると共に、リヤバランサシャフト47(バランサウェイト49)の回転軌跡95下方にリダクションギヤ90,91および両出力軸76,83の支持部94を配置したことにより、クランクケース23の前後長を短縮化でき、エンジンユニット12のコンパクト化が図れる。また、図2に示すように、主変速装置であるベルト式無段変速装置22の後端よりクランクケース23の後端の方が前寄りに位置するので、さらにエンジンユニット12のコンパクト化が図れる。
さらに、リダクションギヤ90,91を両出力軸76,83の支持部94を挟んで終ギヤであるベベルセカンダリギヤ79とは反対側に、且つ互いに近接して配置すると共に、リダクションギヤ90,91の周囲に配置される両出力軸76,83の支持部94を、軸支用ベアリング78,84を並設することにより一体の隔壁96に形成し、この隔壁96をクランクケース23の両側壁に連接して設けたことにより、両出力軸76,83の支持部94のコンパクト化および高剛性化を図ることができる。特に、クランクケース23の幅方向にコンパクト化に繋がる。
また、両出力軸76,83の軸支用ベアリング78,84を並設することにより一体に形成される隔壁96からリダクションギヤ90,91の下方空間、およびその前方のクランクシャフト37下方の空間に渡る前後に長く扁平している空間を潤滑オイルの貯溜室105として利用することにより、潤滑オイルの容量を十分に確保できる。
そして、後輪駆動用プロペラシャフト80に動力を伝達する後輪駆動用出力軸76を平面視で左右に分割されるクランクケース23の割面35上に配置すると共に、自在継手100を介して前輪駆動用プロペラシャフト99に動力を伝達する前輪駆動用出力軸83を平面視で左右に分割されるクランクケース23の割面35の一側にオフセットさせて配置し、前輪駆動用出力軸83をクランクケース23外壁に形成された連通孔89を貫通するように配置したことにより、前後の車軸82,102間における各プロペラシャフト80,99の捩れ位置関係が上下方向の曲げ角のみとなり、自在継手100も一箇所で済むので構造が簡素化でき、重量も軽減できる。また、相対角度も小さくできるので、動力の伝達効率が向上し、ギヤノイズや振動の発生が低減される。
そしてまた、前輪駆動用出力軸83側に設けられるリダクションギヤ91の外径97をクランクケース23外壁に形成される連通孔89の内径98より小さく設定したことにより、組み付けが容易になる。
1 鞍乗型車両
10 前輪
11 後輪
12 エンジンユニット
21 エンジン本体
22 ベルト式無段変速装置(主変速装置)
23 クランクケース
35 クランクケースの割面
36 車両の中心線
37 クランクシャフト
43 気筒軸
45 バランサ装置
46 フロントバランサシャフト
47 リヤバランサシャフト
52 ドライブプーリシャフト(主変速装置のプライマリ軸)
53 トランスミッションドライブシャフト(主変速装置のセカンダリ軸)
53 ドリブンプーリシャフト(主変速装置のセカンダリ軸)
58 クラッチ装置
71 トランスミッションカウンタシャフト
75 動力伝達装置
76 後輪駆動用出力軸
78,84 軸支用ベアリング
79 ベベルセカンダリギヤ(終ギヤ)
80 後輪駆動用プロペラシャフト
83 前輪駆動用出力軸
86 クランクシャフトの回転軌跡
87 フロントバランサシャフトの回転軌跡
89 連通孔
90,91 リダクションギヤ
94 出力軸の支持部
95 リヤバランサシャフトの回転軌跡
96 隔壁
97 リダクションギヤの外径
98 連通孔の内径
99 前輪駆動用プロペラシャフト
103 オルタネータ(エンジン補器)
104 エンジン始動装置(エンジン補器)
105 潤滑オイルの貯溜室
10 前輪
11 後輪
12 エンジンユニット
21 エンジン本体
22 ベルト式無段変速装置(主変速装置)
23 クランクケース
35 クランクケースの割面
36 車両の中心線
37 クランクシャフト
43 気筒軸
45 バランサ装置
46 フロントバランサシャフト
47 リヤバランサシャフト
52 ドライブプーリシャフト(主変速装置のプライマリ軸)
53 トランスミッションドライブシャフト(主変速装置のセカンダリ軸)
53 ドリブンプーリシャフト(主変速装置のセカンダリ軸)
58 クラッチ装置
71 トランスミッションカウンタシャフト
75 動力伝達装置
76 後輪駆動用出力軸
78,84 軸支用ベアリング
79 ベベルセカンダリギヤ(終ギヤ)
80 後輪駆動用プロペラシャフト
83 前輪駆動用出力軸
86 クランクシャフトの回転軌跡
87 フロントバランサシャフトの回転軌跡
89 連通孔
90,91 リダクションギヤ
94 出力軸の支持部
95 リヤバランサシャフトの回転軌跡
96 隔壁
97 リダクションギヤの外径
98 連通孔の内径
99 前輪駆動用プロペラシャフト
103 オルタネータ(エンジン補器)
104 エンジン始動装置(エンジン補器)
105 潤滑オイルの貯溜室
Claims (7)
- 車体の略中央にエンジン本体と変速装置とを一体に構成したエンジンユニットを搭載し、このエンジンユニットの前後にそれぞれ前輪および後輪を配置すると共に、上記エンジン本体内に車両の幅方向に指向してクランクシャフトが配置され、このクランクシャフトの駆動力を上記前・後輪にプロペラシャフトを介して伝達する前・後輪駆動用出力軸を上記エンジン本体のクランクケース内に車両の前後方向に向けて配置した鞍乗型車両の動力伝達装置において、上記クランクシャフトに作動連結されてこのクランクシャフトと同期回転するバランサシャフトを有するバランサ装置を少なくとも一つ備えると共に、上記前・後輪駆動用出力軸をそれぞれ前後に配置し、上記後輪駆動用出力軸を平面視で上記エンジン本体の一気筒軸に一致するよう車両の前後方向に向けて配置する一方、上記前輪駆動用出力軸を平面視でエンジン本体の一気筒軸の一側にオフセットさせて車両の前後方向に向けて配置して上記両出力軸の端部を作動連結すると共に、上記前輪駆動用出力軸を側面視で上記クランクシャフトの回転軌跡または上記バランサシャフトの回転軌跡の少なくともいずれか一方と重なるように配置したことを特徴とする鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記後輪駆動用出力軸を、その前端を上記クランクシャフトの下方近傍に配置して後方に向かって延出し、その前端部にリダクションギヤを設ける一方、上記前輪駆動用出力軸を前方に向かって延出し、その後端部にリダクションギヤを設けて上記クランクケースの前後長さ中心付近において上記両出力軸を同期回転可能に作動連結させると共に、上記前輪駆動用出力軸を側面視で上記後輪駆動用出力軸と一直線となるように配置した請求項1記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記エンジン本体の気筒軸を平面視で前後に延びる車両の中心線上にほぼ重なるように配置し、上記気筒軸を上記クランクシャフト方向に延長した下方位置に上記後輪駆動用出力軸の前端を配置してその前端部にリダクションギヤを設けると共に、上記後輪駆動用出力軸を側面視で上記リダクションギヤの上端位置より下方に上記クランクシャフトの回転軌跡の下端が来るように配置し、上記後輪駆動用出力軸と一体的に回転可能に連結される上記後輪駆動用プロペラシャフトを車両の略中心線上をほぼ水平に後方に向かって延出する一方、上記前輪駆動用出力軸と一体的に回転可能に連結される上記前輪駆動用プロペラシャフトを上記エンジン本体の一気筒の隔壁下方を通るように配置し、平面視で上記前輪駆動用出力軸および後輪駆動用出力軸を挟んで一側に上記変速装置およびクラッチ装置を、他側にエンジン補器およびその駆動系を配置した請求項1または2記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記クランクシャフトに連結可能な主変速装置のプライマリ軸とセカンダリ軸との前後間の空間内に上記前輪駆動用出力軸および上記後輪駆動用出力軸の支持部、上記リダクションギヤ、トランスミッションカウンタシャフトおよび上記クランクシャフトの後方に配置されるバランサシャフトを収まるように配置すると共に、このバランサシャフトの回転軌跡下方に上記リダクションギヤおよび上記両出力軸の支持部を配置した請求項2または3記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記両出力軸の支持部を挟んで、上記変速装置からの駆動力が伝達される終ギヤとは反対側に、且つ互いに近接して上記リダクションギヤを配置すると共に、このリダクションギヤの周囲に配置される上記両出力軸の支持部を、軸支用ベアリングを並設することにより一体の隔壁に形成し、この隔壁を上記クランクケースの両側壁に連接して設けた請求項2、3または4記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記リダクションギヤの周囲に配置される上記両出力軸の支持部を、軸支用ベアリングを並設することにより一体の隔壁に形成し、この隔壁から上記リダクションギヤの下方空間、およびその前方の上記クランクシャフト下方の空間に渡る前後に長く扁平している空間を潤滑オイルの貯溜室として利用した請求項2、3または4記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
- 上記後輪駆動用出力軸を、左右に分割可能な上記クランクケースの割面上に配置すると共に、上記前輪駆動用出力軸を上記クランクケースの割面の一側にオフセットさせて配置し、上記前輪駆動用出力軸を上記クランクケース外壁に形成される連通孔を貫通するように配置する一方、上記前輪駆動用出力軸側に設けられるリダクションギヤの外径を上記連通孔の内径より小さく設定した請求項1、2または3記載の鞍乗型車両の動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004047954A JP2005238877A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 鞍乗型車両の動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004047954A JP2005238877A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 鞍乗型車両の動力伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005238877A true JP2005238877A (ja) | 2005-09-08 |
Family
ID=35021100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004047954A Pending JP2005238877A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 鞍乗型車両の動力伝達装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005238877A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102700410A (zh) * | 2012-06-25 | 2012-10-03 | 三一重工股份有限公司 | 履带行走式工程机械 |
-
2004
- 2004-02-24 JP JP2004047954A patent/JP2005238877A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102700410A (zh) * | 2012-06-25 | 2012-10-03 | 三一重工股份有限公司 | 履带行走式工程机械 |
CN102700410B (zh) * | 2012-06-25 | 2014-12-17 | 三一重工股份有限公司 | 履带行走式工程机械 |
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