JPH11111541A - 非均等分割型インダクタデバイス - Google Patents

非均等分割型インダクタデバイス

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JPH11111541A
JPH11111541A JP9291551A JP29155197A JPH11111541A JP H11111541 A JPH11111541 A JP H11111541A JP 9291551 A JP9291551 A JP 9291551A JP 29155197 A JP29155197 A JP 29155197A JP H11111541 A JPH11111541 A JP H11111541A
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inductor
divided
inductors
inductor device
frequency
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JP9291551A
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Masami Sugitani
昌美 杉谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い周波数範囲で十分なノイズ除去機能を発
揮させる。 【解決手段】 インダクタンス値が互いに異なる(非均
等分割されている)複数の分割インダクタLA,LBを
直列に接続するとともに、各分割インダクタLA,LB
の自己並列共振周波数の間に生じる直列共振の周波数に
おいて、直列共振のQが1以下になるように各分割イン
ダクタLA,LBのインダクタンス値を選択する。ま
た、前記直列共振の周波数を、高周波側で隣り合う自己
並列共振周波数を持つ分割インダクタのコア用磁性体材
料の磁壁共鳴周波数以下の周波数になるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインダクタデバイス
に関し、詳しくは、コア用磁性体に巻線を施すことによ
り形成され、広い周波数範囲にわたって十分なノイズ除
去機能を発揮するインダクタデバイスに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】コア
用磁性体に巻線(コイル)を施してなるノイズ除去用の
インダクタデバイスは、デバイス自身のインダクタンス
と巻線の線間浮遊容量(ストレキャパシタ)による自己
並列共振の周波数までは、周波数の増加につれてインピ
ーダンスが上昇しノイズ除去機能を発揮する。しかし、
自己並列共振の周波数を越えるとインピーダンスが減少
しノイズ除去機能が損なわれるという問題点がある。
【0003】この問題点の改善策として、巻線を二等分
に分けて巻き、2個のインダクタが直列接続された分割
型インダクタデバイスとする方法が知られている。この
方法の場合、2つに分割された分だけインダクタンスが
小さくなるので、自己並列共振周波数が高くなり、高い
周波数域でノイズ除去機能が発揮されるようになる。し
かし、この方法の場合、高い周波数域ではノイズ除去機
能を向上させることができても、元の低い自己並列共振
周波数ではノイズ除去機能が低下してしまうという別の
問題が生じ、広い周波数域にわたって十分なノイズ除去
機能を得ることができないという問題点がある。
【0004】そこで、巻線を不等分に分けて巻くことに
より、分割された各インダクタのインダクタンスを異な
らせ、このインダクタンスの差異(大小)に応じてノイ
ズ除去機能を発揮する周波数域に違いが生じさせる方法
が考えられる。この方法の場合、インダクタンスの大き
い方が元の低い自己並列共振周波数付近の周波数域でノ
イズ除去機能を発揮し、インダクタンスの小さい方が高
い周波数域でノイズ除去機能を発揮するため、広い範囲
でノイズを除去することが可能になる。
【0005】しかし、インダクタンスに差異(大小)が
生じるように分割した場合、インダクタンスの大きい方
の分割インダクタの自己並列共振周波数と、インダクタ
ンスの小さい方の分割インダクタの自己並列共振周波数
の間の周波数の直列共振現象が生じ、これによりインピ
ーダンスが著しく低下して、ノイズ除去機能が大幅に落
ち込むため、やはり広い周波数域にわたって十分なノイ
ズ除去機能を発揮させることができないという問題点が
ある。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、広い周波数範囲にわたって十分なノイズ除去機能を
得ることが可能な非均等分割型インダクタデバイスを提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明の非均等分割型インダクタデバイスは、コア
用磁性体に巻線が施されてなるインダクタデバイスにお
いて、インダクタンス値が互いに異なる(非均等分割さ
れている)複数の分割インダクタが直列に接続されてい
るとともに、前記各分割インダクタが、各分割インダク
タの自己並列共振周波数の間に、インダクタンス値が大
きい方のインダクタが持つストレーキャパシタとインダ
クタンス値が小さい方のインダクタが持つインダクタン
スにより生じる直列共振の周波数において、直列共振の
Qが1以下になるようにそれぞれのインダクタンス値が
選択されていることを特徴としている。
【0008】また、直列共振の周波数が、高周波側で隣
り合う自己並列共振周波数を持つ分割インダクタのコア
用磁性体材料の磁壁共鳴周波数以下の周波数であること
を特徴としている。
【0009】また、各分割インダクタのコア用磁性体材
料が互いに異なることを特徴としている。
【0010】また、分割インダクタが積み重ねられてな
る積層タイプのインダクタデバイスであって、各分割イ
ンダクタにおける上下層が巻線未形成の磁性体層である
とともに、各分割インダクタの間に非磁性層が介在して
いることを特徴としている。
【0011】また、分割インダクタどうしの電気的接続
がバイヤホールによりなされていることを特徴としてい
る。
【0012】また、分割インダクタの間に介在する非磁
性層が接着材から形成されているとともに、分割インダ
クタどうしの電気的接続がデバイス側面に設けられた接
続用電極によりなされていることを特徴としている。
【0013】また、分割インダクタの間に介在する非磁
性層が導電性接着材から形成されているとともに、非磁
性層及びバイヤホールにより分割インダクタどうしの電
気的接続がなされていることを特徴としている。
【0014】
【作用】本発明の非均等分割型インダクタデバイス(以
下、適宜「インダクタデバイス」と略記)は、インダク
タンス値が非均等分割された複数の分割インダクタが直
列接続されており、各分割インダクタのインダクタンス
値の間に差異(大小)が生じているため、インダクタン
スの大きい方の分割インダクタが低い周波数域でノイズ
除去機能を発揮し、インダクタンスの小さい方の分割イ
ンダクタが高い周波数域でノイズ除去機能を発揮する。
【0015】一方、分割インダクタの間ではインダクタ
ンス値が互いに異なることから、各分割インダクタのイ
ンダクタンスと線間浮遊容量(ストレーキャパシタ)に
よる自己並列共振周波数の間に直列共振が生じるが、こ
の直列共振のQが1以下になるように分割インダクタが
選択されているので、自己並列共振周波数の間の周波数
域でも必要なインピーダンスを確保することが可能にな
る。なお、直列共振の性質としてQが低いほどインピー
ダンスの落ち込みが少ないことは既知のことであり、Q
=1において、インダクタで得られるインピーダンスω
LとインダクタのロスによるインピーダンスRとが等し
くなる。このように、自己並列共振周波数の間の周波数
域でも必要なインピーダンスが確保されることから、イ
ンダクタデバイス全体としては、広い周波数範囲にわた
って十分なノイズ除去機能を発揮することができる。
【0016】分割インダクタのコア用磁性体の代表的な
汎用材料である高透磁率フェライトの場合を例にとる
と、使用周波数と透磁率の間には、透磁率の大きいもの
ほど低い周波数から透磁率の低下が始まるという関係が
あり、Snokeの法則として知られている。そして、
透磁率の低下が始まる周波数fsと透磁率μの積がほぼ
一定であるといわれており、全てのフェライトについて
一律に当てはめられるものではないが、fs・μ=50
00という関係式が代表的なものとして知られる。
【0017】そして、フェライト透磁率の低下が始まる
少し手前の周波数からフェライトのロスが逆に増え始め
Qを低下させる。つまり、インダクタンス分の低下とは
逆に分割インダクタの抵抗分がフェライトのロスが増え
ることによって増大し、インピーダンスが確保される。
したがって、分割インダクタの磁性体の材料の選択や分
割割合を調整することにより、自己並列共振周波数の間
で直列共振のQを1以下として、必要なインピーダンス
を維持することが可能となる。
【0018】また、請求項2のように、直列共振の周波
数が、高周波側で隣り合う自己並列共振周波数を持つ分
割インダクタのコア用磁性体材料の磁壁共鳴周波数以下
の周波数であるようにした場合、分割インダクタのロス
とインダクタンスの低下をバランスさせてインピーダン
スの低下を効果的に防ぐことが可能となる。すなわち、
フェライトのロスはフェライト透磁率の低下が始まる少
し手前の周波数から増加し始め、磁壁共鳴周波数でピー
クに達する。このように、磁壁共鳴周波数までは、分割
インダクタのロスが増大してゆくため、インダクタンス
の低下が補われ、インピーダンスの低下を防ぐことがで
きる。
【0019】また、請求項3のように、各分割インダク
タのコア用磁性体材料を異ならせた場合、分割インダク
タの選択のために各分割インダクタの磁性体の材料と巻
線の巻数の2つの条件を調整することが可能となり、直
列共振のQを1以下とするための分割インダクタの選択
の自由度を向上させることが可能となる。
【0020】また、請求項4のように、インダクタデバ
イスが積層タイプであり、各分割インダクタにおける上
下層が巻線未形成の磁性体層であって、各分割インダク
タの間に非磁性層が介在する構成とした場合、デバイス
の小型化が図りやすくなるとともに、各分割インダクタ
の巻線が磁性体に包まれ、かつ、非磁性層により個々に
分離されるため、分割インダクタどうしの分離が確実に
行われ、各分割インダクタ間の干渉を防止することが可
能となる。
【0021】また、請求項5のように、分割インダクタ
どうしの電気的接続をバイヤホールにより行うようにし
た場合、通常の配線技術で分割インダクタどうしの電気
的接続を容易かつ確実に行うことが可能となり、本発明
をより実効あらしめることができる。
【0022】また、請求項6のように、分割インダクタ
の間に介在する非磁性層が接着材から形成されていると
ともに、分割インダクタどうしの電気的接続がデバイス
側面に設けられた接続用電極によりなされている構成の
場合、非磁性層により分割インダクタどうしが確実に接
合される上、通常の配線技術により分割インダクタどう
しの電気的接続を容易かつ確実に行うことが可能にな
る。
【0023】また、請求項7のように、分割インダクタ
の間に介在する非磁性層が導電性接着材から形成されて
いるとともに、非磁性層及びバイヤホールにより分割イ
ンダクタどうしの電気的接続がなされている構成の場
合、導電性接着材からなる非磁性層により分割インダク
タどうしをより確実に接合することが可能となるととも
に、通常の配線技術で分割インダクタどうしの電気的接
続を容易に実現することが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示し
てその特徴とするところをさらに詳しく説明する。 〔実施形態1〕図1は実施形態1のインダクタデバイス
を示す平面図、図2はこの実施形態のインダクタデバイ
スの等価回路図である。図1のインダクタデバイス1は
糸巻芯型のフェライトコア2にセパレータ3を境として
非均等に分けて巻かれた巻線4で形成されている分割イ
ンダクタLA及び分割インダクタLBが、図2に示すよ
うに、直列に接続された構成となっている。セパレータ
3の左側の巻線4aが分割インダクタLAを形成し、セ
パレータ3の右側の巻線4bが分割インダクタLBを形
成する。
【0025】図2に示すように、分割インダクタLAの
インダクタンスはLaであり、浮遊容量はCaである。
したがって、自己並列共振周波数faは、fa=1/
〔2π(La・Ca)1/2 〕となる。また、分割インダ
クタLBのインダクタンスはLbであり、浮遊容量はC
bである。したがって、自己並列共振周波数fbは、f
b=1/〔2π(Lb・Cb) 1/2 〕となる。両分割イ
ンダクタLA,LBとも同じフェライトコア材に巻かれ
ており、巻線4aの巻数の方が巻線4aの巻数の方より
も多いので、インダクタンスLa>インダクタンスLb
となり、したがって、図3に示すように、自己並列共振
周波数fa<自己並列共振周波数fbであるとともに、
両共振周波数fa,fbの間に直列共振周波数fsが現
れることになる。この直列共振周波数fsは、(インダ
クタンス値が大きい方のインダクタである)分割インダ
クタLAの浮遊容量(ストレーキャパシタ)Caと、
(インダクタンス値が小さい方のインダクタである)分
割インダクタLBのインダクタンスLbが支配的である
ことから、直列共振周波数fs=1/〔2π(Lb・C
a)1/2 〕となる。なお、図3に示すように、巻線非分
割のインダクタの場合の自己並列共振周波数fmは自己
並列共振周波数faより少し低く、巻線等分割のインダ
クタの場合の自己並列共振周波数fnは自己並列共振周
波数faより高くなる。
【0026】さらに、インダクタデバイス1における直
列共振周波数fsは、直列共振のQが1以下となり、か
つ、高周波側で隣り合う自己並列共振周波数fbを持つ
分割デバイスLBのコア用磁性体材料の磁壁共鳴周波数
以下の周波数である。その結果、図3において、一点鎖
線H2で示す巻線非分割のインダクタの場合や二点鎖線
H3で示す巻線等分割のインダクタの場合に比べ、実施
形態のインダクタデバイス1は、実線H1で示すよう
に、広い周波数域で十分なインピーダンスを有するもの
となる。なお、上記実施形態では、直列共振周波数fs
の直列共振のQが1以下となるようにしているため、上
記のような効果を得ることができるが、もし仮に、直列
共振周波数fsの直列共振のQが1を越えていれば、図
3中に破線H4で示すように、直列共振周波数fsの位
置でインピーダンスが大きく落ち込み、広い周波数域で
十分なインピーダンスを有するインダクタデバイスを得
ることはできない。
【0027】〔実施形態2〕次に、本発明の他の実施形
態に係る積層タイプのインダクタデバイスについて説明
する。図4はこの実施形態2のインダクタデバイスを示
す斜視図、図5は要部を分解して示す斜視図である。こ
の実施形態2のインダクタデバイスの等価回路は図2に
示す上記実施形態1のインダクタデバイス1の等価回路
と同じである。この実施形態2のインダクタデバイス5
は、分割インダクタLAに非磁性体層6を介して分割イ
ンダクタLBが重ねられている積層タイプのインダクタ
デバイスであって、側面には外部電極7,8が設けられ
ている。
【0028】図5に示すように、導電パターンが形成さ
れていない複数の磁性体層10,10、引出し電極用パ
ターンPaが形成された磁性体層11、巻線用導電パタ
ーンPb〜Pdが形成された複数の磁性体層12,1
2、及び、接続用のバイヤホールVhが形成された複数
の磁性体層13,13が下から順に積層されることによ
り分割インダクタLAが構成されており、また、バイヤ
ホールVhが形成された複数の磁性体層13,13、巻
線用導電パターンPe,Pfが形成された複数の磁性体
層14,14、巻線用導電パターンPgと引出し電極用
パターンPhが形成された磁性体層15、及び、複数枚
の導電パターン未形成の磁性体層10,10が下から順
に積層されることにより分割インダクタLBが構成され
ている。さらに、非磁性体層6はバイヤホールVhが形
成された複数の非磁性体材層6a,6aから構成されて
いる。非磁性体材層6aの層数は分割インダクタLA,
LBで発生する磁束を分離することが可能な層数に設定
されている。
【0029】このインダクタデバイス5(図4)では、
巻線用導電パターンPb〜PdがバイヤホールVhで直
列に接続されて分割インダクタLAの巻線を形成し、巻
線用導電パターンPe〜PgがバイヤホールVhで接続
されて分割インダクタLBの巻線を形成している。両分
割インダクタLA,LBどうしの電気的接続は磁性体層
13及び非磁性体層6に設けられたバイヤホールVhを
介して行われている。
【0030】分割インダクタLA,LBの巻線は同じ巻
数であるが、分割インダクタLAの磁性層と分割インダ
クタLA,LBの磁性層が透磁率μが異なるフェライト
材料で形成されていることにより、インダクタンスLa
>インダクタンスLbとなっている他は、上記の実施形
態1の場合と同様のインピーダンス特性を有し、広い周
波数域で十分なノイズ除去機能を発揮する。
【0031】また、インダクタデバイス5は、積層タイ
プであることから小型化が容易で、しかも、各分割イン
ダクタLA,LBの巻線は完全に磁性体層13で包ま
れ、かつ非磁性体層6で分離されているので、各分割イ
ンダクタLA,LBどうしの磁気的分離が十分に行わ
れ、分割インダクタどうしの間の干渉が確実に防止され
る。
【0032】このインダクタデバイス5を製造する場
合、磁性層用グリーンシート及び非磁性層用グリーンシ
ートをそれぞれ準備し、必要な導電パターンやバイヤホ
ールを形成しておいてから、必要枚数のグリーンシート
を積み重ね、プレスして焼成した後、外部電極を形成す
る。通常、各グリーンシートには多数個分の導電パター
ンやバイヤホールを形成しておいて、プレスした後、個
々に切断して分離し焼成を行う。
【0033】なお、この実施形態のインダクタデバイス
5の変形例として、分割インダクタLAの磁性層と分割
インダクタLBの磁性層が同一のフェライト材料で形成
され、かつ、両分割インダクタLA,LBの巻線が異な
る構成のものを挙げることができる。このインダクタデ
バイスの場合、分割インダクタLAの巻線用導電パター
ンPb〜Pdが形成された複数の磁性体層12の層数を
多くすることにより、インダクタンスLa>インダクタ
ンスLbとすることになるが、この場合も上記実施形態
2のインダクタデバイスと同様の機能を発揮する。
【0034】また、非磁性体層6が介在しない構成のも
のも、実施形態2のインダクタデバイスの変形例として
挙げることができる。
【0035】〔実施形態3〕図6は本発明のさらに他の
実施形態にかかるインダクタデバイスを示す斜視図、図
7はこの実施形態のインダクタデバイスの要部を分解し
て示す斜視図である。また、このインダクタデバイスの
等価回路は図2に示す通りである。この実施形態のイン
ダクタデバイス9(図6)は、両分割インダクタLA,
LBの間の接続部分の構成が異なっている以外は、先の
実施形態2と全く同様の構成及び効果を有するものある
ことから、重複を避けるため、相違する部分のみを説明
し、他の部分の説明は省略する。
【0036】このインダクタデバイス9では、分割イン
ダクタLAの上に非磁性体層16を介して分割インダク
タLBが重ねられているとともに、分割インダクタL
A,LBどうしの電気的接続が側面の接続用電極17
(図6)によりなされている。以下、さらに詳しく説明
する。
【0037】分割インダクタLA,LBの非磁性体層1
6は、パターンが形成されていない複数の非磁性接着層
18,18から構成されているとともに、分割インダク
タLAの上側部分と分割インダクタLBの下側部分も、
それぞれ、パターンが形成されていない複数の磁性体層
10,10から構成されている。したがって、分割イン
ダクタLA,LBは接着材層により確実に接合されてい
る。そして、分割インダクタLAの巻線用導電パターン
Pdの一端が、長辺側の端部に達する引出し電極用パタ
ーンPd1となっているとともに、分割インダクタLB
の巻線用導電パターンPeの一端が、長辺側の端部に達
する引出し電極用パターンPe1となっており、両引出
し電極用パターンPd1,Pe1が接続用電極17で結
合されている。
【0038】このインダクタデバイス9を製造するにあ
たっては、まず、分割インダクタLA及び分割インダク
タLBを個別に製造する。分割インダクタLA,LB
は、必要に応じてグリーンシートに導電パターンやバイ
ヤホールを形成しておき、必要枚数のグリーンシートを
積み重ねて、圧着、切断し、焼成することにより得られ
る。そして、分割インダクタLA,LBの間に非磁性の
接着シートを複数枚介在させて熱圧着するなどして両者
を接合した後、接続用電極17及び外部電極7,8を形
成することにより、図6に示すようなインダクタデバイ
ス9が得られる。
【0039】〔実施形態4〕次に、本発明のさらに他の
実施形態にかかるインダクタデバイスについて説明す
る。この実施形態のインダクタデバイスは、2つの分割
インダクタの間の非磁性体層が導電性接着材で形成され
ている他は、先の実施形態2のインダクタデバイスと同
様の構成及び効果を有するものであることから、重複を
避けるため、相違する部分のみを説明し、他の部分の説
明は省略する。
【0040】すなわち、この実施形態のインダクタデバ
イスは、図4に示す分割インダクタLA及び分割インダ
クタLBがそれぞれ別々に作製され、両者の間が非磁性
の導電性接着材で接合されている。したがって、非磁性
体層6が導電性を有しているので、非磁性体層6にバイ
ヤホールを形成する必要がなく、構成を簡略化すること
が可能になる。
【0041】〔実施形態5〕図8は本発明のさらに他の
実施形態にかかるインダクタデバイスを示す斜視図、図
9はこの実施形態のインダクタデバイスの等価回路図で
ある。この実施形態のインダクタデバイス20は、分割
インダクタの数が3個である他は、先の実施形態3のイ
ンダクタデバイスと基本的に構成が同じであることか
ら、重複を避けるため、異なる部分のみを説明し、他の
部分の説明は省略する。
【0042】この実施形態5のインダクタデバイス20
においては、図8に示すように、分割インダクタLBの
上に、さらに分割インダクタLCが非磁性体層(非磁性
の接着層)16を介して重ねられている。そして、分割
インダクタLA,LBの間は、側面(図8の手前側の側
面)の接続用電極21により電気的に接続されていると
ともに、分割インダクタLB,LCの間は、側面(図8
の奥側の側面)の接続用電極22により電気的に接続さ
れている。すなわち、このインダクタデバイス20にお
いては、巻線用導電パターンの終端及び始端が、各接続
用電極21,22と繋がるよう引出し電極用パターンと
なっている。
【0043】このインダクタデバイス20を製造するに
あたっては、分割インダクタLA〜LCをそれぞれ別々
に作製しておいて、各分割インダクタLA〜LCを非磁
性の接着層16で接合する。
【0044】図9に示すように、巻線の巻数や磁性体層
用のフェライトのμなどを調整することにより、分割イ
ンダクタLA〜LCのインダクタンスLa〜Lcは、L
a>Lb>Lcとなっている。分割インダクタLAは、
インダクタンスがLa、浮遊容量がCaであるから、自
己並列共振周波数faは、fa=1/〔2π(La・C
a)1/2 〕となる。分割インダクタLBは、インダクタ
ンスがLb、浮遊容量がCbであるから、自己並列共振
周波数fbは、fb=1/〔2π(Lb・Cb)1/2
となる。分割インダクタLCは、インダクタンスがL
c、浮遊容量がCcであるから、自己並列共振周波数f
cは、fc=1/〔2π(Lc・Cc)1/2 〕となる。
そして、自己並列共振周波数fa,fb,fcの関係
は、自己並列共振周波数fa<自己並列共振周波数fb
<自己並列共振周波数fcとなる。また、両共振周波数
fa,fbの間には、直列共振周波数fs1が出現し、
両共振周波数fb,fcの間には、直列共振周波数fs
2が出現する。直列共振周波数fs1は、(インダクタ
ンス値が大きい方のインダクタである)分割インダクタ
LAの浮遊容量(ストレーキャパシタ)Caと、(イン
ダクタンス値が小さい方のインダクタである)分割イン
ダクタLB,LCのインダクタンスLb,Lcが支配的
であり、直列共振周波数fs1は、fs1=1/{2π
〔(Lb+Lc)・Ca〕1/2 }となる。また、直列共
振周波数fs2は、(インダクタンス値が大きい方のイ
ンダクタである)分割インダクタLA,LBの浮遊容量
の直列接続容量(ストレーキャパシタ)Ca・Cb/
(Ca+Cb)と、(インダクタンス値が小さい方のイ
ンダクタである)分割インダクタLCのインダクタンス
Lcが支配的であり、直列周波数fs2は、fs2=1
/{2π〔Lc・Ca・Cb/(Ca+Cb)〕1/2
となる。
【0045】さらに、この実施形態のインダクタデバイ
ス20における直列共振周波数fs1は、直列共振のQ
が1以下であって、かつ、高周波側で隣り合う自己並列
共振周波数fbを持つ分割デバイスLBのコア用磁性体
材料の磁壁共鳴周波数以下の周波数である。また、直列
共振周波数fs2は、直列共振のQが1以下であって、
かつ、高周波側で隣り合う自己並列共振周波数fcを持
つ分割デバイスLCのコア用磁性体材料の磁壁共鳴周波
数以下の周波数である。
【0046】これにより、インダクタデバイス20は、
図10に実線H5で示すように、広い周波数域にわたっ
て十分なインピーダンスを有するものとなっている。な
お、この実施形態のインダクタデバイスでは、直列共振
周波数fs1,fs2の直列共振のQが1以下となるよ
うにしているため、上記のような効果を得ることができ
るが、もし仮に、直列共振周波数fs1,fs2の直列
共振のQが1を越えていれば、図10中に破線H6で示
すように、直列共振周波数fs1,fs2の位置でイン
ピーダンスが大きく落ち込み、広い周波数域で十分なイ
ンピーダンスを有するインダクタデバイスを得ることは
できない。
【0047】なお、この実施形態5のインダクタデバイ
ス20において、各分割インダクタの間の電気的接続
が、上記実施形態2のように、バイヤホールで行われて
いるものが、この実施形態5の変形例として挙げられ
る。また、上記の各実施形態では、分割インダクタの数
が2個あるいは3個である場合を例にとって説明した
が、分割インダクタの数は、4個以上であってもよい。
【0048】〔実施形態6〕本発明の理解を容易にする
ため、さらに他の具体的な実施形態にかかるインダクタ
デバイスについて説明する。この実施形態のインダクタ
デバイスは、分割インダクタのコア用磁性体材料が特定
の材料で形成されている他は、先の実施形態1のインダ
クタデバイスと同様の構成及び効果を有するものである
ことから、重複を避けるため、相違する部分のみを説明
し、他の部分の説明は省略する。この実施形態6のイン
ダクタデバイスの等価回路も、図2に示す上記実施形態
1のインダクタデバイス1の等価回路と同じである。
【0049】実施形態6のインダクタデバイスの分割イ
ンダクタLA,LBのコアは、いずれも、透磁率が図1
1のグラフに示す周波数特性を有する磁性体材料から形
成されている。図11のグラフでは、実線MAが複素透
磁率の有効分μaを表し、破線MBが複素透磁率の無効
分μbを表す。分割インダクタLAのインダクタンスL
aは、80μH、浮遊容量Caは、19.8pF、自己
並列共振周波数faは約4MHzである。分割インダク
タLBのインダクタンスLbは、6μH、浮遊容量Ca
は、10pF、自己並列共振周波数fbは、約20MH
zである。また、自己並列共振周波数において各分割イ
ンダクタが持つ抵抗分(損失)は、R=2πL(μa)
/(μb)の関係から求出される。分割インダクタLA
の自己並列共振周波数faでの抵抗分は約677Ωであ
り、分割インダクタLBの自己並列共振周波数fbでの
抵抗分は約728Ωである。
【0050】一方、自己並列共振周波数fa,fbの間
(約4〜20MHzの間)は、キャパシタとなっている
分割インダクタLAの19.8pFの浮遊容量Caと、
インダクタを維持している分割インダクタLBの6μH
のインダクタンスLbの直列回路が形成されていて、直
列共振が両共振周波数fa,fbの間に現れる。この直
列共振周波数fsは約10MHzである。これは、概算
上は約14MHzであるが、14MHzでの透磁率が2
0MHzでの透磁率よりも大きくなり、インダクタンス
も大きくなることによるものである。また、直列共振周
波数fsである約10MHzでの分割インダクタLBの
抵抗分は約780Ωである。
【0051】以上のデータを基にして、各共振周波数で
のインピーダンスZを求め、50Ω系での挿入損失を求
めると、次のようになる。なお、このインピーダンスZ
は、Z=(インダクタンス)/〔静電容量〕・〔インダ
クタの抵抗分〕となる。したがって、自己並列共振周波
数faでのインピーダンスは、約5.8kΩ、自己並列
共振周波数fbでのインピーダンスは、約3.4kΩ、
直列共振周波数fsでのインピーダンスは、分割インダ
クタLBの抵抗分のみとなるから、約780Ωである。
そして、50Ω系での挿入損失は、図12中に実線WA
で示すように、4MHzでは約40dB、直列共振周波
数に相当する10MHzでは約25dB、20MHzで
は約37dBとなっており、インダクタの抵抗分が常に
高くて直列共振に伴う挿入損失の劣化が少なくなるた
め、十分なノイズ除去機能を発揮させることができる。
なお、この実施形態6において直列共振に伴う挿入損失
の劣化が少ないのは、直列共振周波数fsの直列共振の
Qが1以下となるようにしていることによる。
【0052】〔比較形態〕さらに、本発明の理解を容易
にするため、上記の実施形態6のインダクタデバイスに
おいて、異なる周波数特性を有する磁性体材料から形成
されている他は、構成を同じにした比較形態のインダク
タデバイスについて説明する。なお、この比較形態のイ
ンダクタデバイスの等価回路も、図2に示す上記実施形
態1のインダクタデバイス1の等価回路と同じである。
【0053】比較形態のインダクタデバイスの分割イン
ダクタLA,LBのコアは、いずれも、透磁率が図13
のグラフに示す周波数特性を有する磁性体材料から形成
されている。なお、図13のグラフでも、実線Maが複
素透磁率の有効分μaを表し、破線Mbが複素透磁率の
無効分μbを示している。そして、図13のグラフに示
すような周波数特性を有する磁性体材料を用いた場合、
直列共振周波数fsの直列共振のQが1を越え、十分な
抵抗分(損失)を確保することができなくなる。すなわ
ち、分割インダクタLAの4MHzでの抵抗分は約1.
4Ω、分割インダクタLBの20MHzでの抵抗分は約
71Ω、直列共振が起きる14MHzでの分割インダク
タLBの抵抗分は約22.3Ωと大きく低下する。
【0054】そして、各周波数でのインピーダンスZ
も、4MHzで約2MΩ、14MHzで約22.3Ω、
20MHzで約8.8kΩとなり、直列共振周波数では
必要なインピーダンスが確保されなくなる。その結果、
50Ω系での挿入損失は、4MHzでは約80dB以
上、20MHzでは44dBであるが、直列共振周波数
に当たる14MHzでは約7.7dBしかなく、十分な
ノイズ除去機能を発揮させることができなくなる。この
比較形態のように、直列共振周波数fsにおいて、直列
共振のQが1以下となる条件が満たされない場合、図1
2中に破線WBで示すように、直列共振に伴う大きな挿
入損失の劣化が起こり、広い範囲では十分なノイズ除去
機能を発揮することができないことがわかる。
【0055】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、インダクタンスの分割割合、コア用磁
性体の材料、その他に関し、発明の要旨の範囲内におい
て、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明の非均等分割型インダクタデバイ
スにおいては、インダクタンスに差(大小)のある複数
の分割インダクタが直列接続されているので、インダク
タンスの大きな分割インダクタが低い周波数域で十分な
ノイズ除去機能を発揮するとともに、インダクタンスの
小さな分割インダクタが高い周波数域で十分なノイズ除
去機能を発揮し、さらに、各分割インダクタが、各分割
インダクタの自己並列共振周波数の間に生じる直列共振
の共振周波数において、直列共振のQが1以下となるよ
うに分割インダクタが選択されているので、自己並列共
振周波数の間の周波数域においても必要なインピーダン
スが確保されるようになり、インダクタデバイス全体と
して、広い周波数範囲にわたって十分なノイズ除去機能
を発揮することができる。
【0057】また、請求項2のインダクタデバイスのよ
うに、直列共振の周波数が、高周波側で隣り合う自己並
列共振周波数を持つ分割インダクタのコア用磁性体材料
の磁壁共鳴周波数以下の周波数であるようにした場合、
分割インダクタのロスとインダクタンスの低下をバラン
スさせてインピーダンスの低下を十分に防ぐことが可能
になり、広い周波数範囲にわたって十分なノイズ除去機
能を確実に発揮させることができる。
【0058】また、請求項3のインダクタデバイスのよ
うに、各分割インダクタ毎にコア用磁性体材料を異なら
せた場合、分割インダクタの選択のために各分割インダ
クタの磁性体の材料と巻線の巻数の2つの条件を調整す
ることが可能になり、直列共振のQを1以下とするため
の分割インダクタの選択の自由度を向上させることがで
きる。
【0059】また、請求項4のインダクタデバイスのよ
うに、各分割インダクタが積層されているとともに、各
分割インダクタにおける上下層が巻線未形成の磁性体層
であって、各分割インダクタの間に非磁性層が介在して
いる構成とした場合、デバイスの小型化が図りやすくな
るとともに、各分割インダクタの巻線が磁性体に包ま
れ、かつ、非磁性層により個々に分離されるため、分割
インダクタどうしの分離が確実に行われ、各分割インダ
クタ間の干渉を防止することができる。
【0060】また、請求項5のインダクタデバイスのよ
うに、分割インダクタどうしの電気的接続をバイヤホー
ルにより行うようにした場合、通常の配線技術で分割イ
ンダクタどうしの電気的接続を容易かつ確実に行うこと
が可能となり、本発明をより実効あらしめることができ
る。
【0061】また、請求項6のインダクタデバイスのよ
うに、分割インダクタの間に介在する非磁性層が接着材
から形成されているとともに、分割インダクタどうしの
電気的接続がデバイス側面に設けられた接続用電極によ
りなされている構成の場合、非磁性層により分割インダ
クタどうしが確実に接合される上、通常の配線技術によ
り分割インダクタどうしの電気的接続を容易かつ確実に
行うことができる。
【0062】また、請求項7のインダクタデバイスのよ
うに、分割インダクタの間に介在する非磁性層が導電性
接着材から形成されているとともに、非磁性層及びバイ
ヤホールにより分割インダクタどうしの電気的接続がな
されている構成の場合、導電性接着材からなる非磁性層
により分割インダクタどうしをより確実に接合すること
が可能となるとともに、通常の配線技術で分割インダク
タどうしの電気的接続を容易に実現するたとが可能とな
り、本発明をより実効あらしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)にかかるイ
ンダクタデバイスを示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態(実施形態1)にかかるイ
ンダクタデバイスの等価回路図である。
【図3】本発明の一実施形態(実施形態1)にかかるイ
ンダクタデバイスの対周波数インピーダンス特性を示す
グラフである。
【図4】本発明の他の実施形態(実施形態2)にかかる
インダクタデバイスを示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態(実施形態2)にかかる
インダクタデバイスの要部分解斜視図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)に
かかるインダクタデバイスを示す斜視図である。
【図7】本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)に
かかるインダクタデバイスの要部分解斜視図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態(実施形態5)に
かかるインダクタデバイスを示す斜視図である。
【図9】本発明のさらに他の実施形態(実施形態5)に
かかるインダクタデバイスの等価回路図である。
【図10】本発明のさらに他の実施形態(実施形態5)
にかかるインダクタデバイスの対周波数インピーダンス
特性を示すグラフである。
【図11】本発明のさらに他の実施形態(実施形態6)
にかかるインダクタデバイスの分割インダクタ用磁性体
の透磁率の対周波数特性を示すグラフである。
【図12】本発明のさらに他の実施形態(実施形態6)
及び比較形態にかかるインダクタデバイスの挿入損失の
対周波数特性を示すグラフである。
【図13】比較形態にかかるインダクタデバイスの分割
インダクタ用磁性体の透磁率の対周波数特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1,5,9,20 非均等分割型インダクタデバイ
ス 2 フェライトコア 3 セパレータ 4,4a,4b 巻線 7,8 外部電極 10,11,12,13,14,15 磁性体
層 6,16 非磁性体層 17,21,22 接続用電極 18 非磁性接着層 Ca,Cb,Cc 浮遊容量(ストレーキャパシ
タ) fs,fs1,fs2 直列共振周波数 fa,fb,fc 自己並列共振周波数 LA,LB,LC 分割インダクタ La,Lb,Lc インダクタンス Vh バイヤホール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コア用磁性体に巻線が施されてなるインダ
    クタデバイスにおいて、 インダクタンス値が互いに異なる(非均等分割されてい
    る)複数の分割インダクタが直列に接続されているとと
    もに、 前記各分割インダクタが、各分割インダクタの自己並列
    共振周波数の間に、インダクタンス値が大きい方のイン
    ダクタが持つストレーキャパシタとインダクタンス値が
    小さい方のインダクタが持つインダクタンスにより生じ
    る直列共振の周波数において、直列共振のQが1以下に
    なるようにそれぞれのインダクタンス値が選択されてい
    ることを特徴とする非均等分割型インダクタデバイス。
  2. 【請求項2】直列共振の周波数が、高周波側で隣り合う
    自己並列共振周波数を持つ分割インダクタのコア用磁性
    体材料の磁壁共鳴周波数以下の周波数であることを特徴
    とする請求項1記載の非均等分割型インダクタデバイ
    ス。
  3. 【請求項3】各分割インダクタのコア用磁性体材料が互
    いに異なることを特徴とする請求項1又は2記載の非均
    等分割型インダクタデバイス。
  4. 【請求項4】分割インダクタが積み重ねられてなる積層
    タイプのインダクタデバイスであって、各分割インダク
    タにおける上下層が巻線未形成の磁性体層であるととも
    に、各分割インダクタの間に非磁性層が介在しているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非均等
    分割型インダクタデバイス。
  5. 【請求項5】分割インダクタどうしの電気的接続がバイ
    ヤホールによりなされていることを特徴とする請求項4
    記載の非均等分割型インダクタデバイス。
  6. 【請求項6】分割インダクタの間に介在する非磁性層が
    接着材から形成されているとともに、分割インダクタど
    うしの電気的接続がデバイス側面に設けられた接続用電
    極によりなされていることを特徴とする請求項4記載の
    非均等分割型インダクタデバイス。
  7. 【請求項7】分割インダクタの間に介在する非磁性層が
    導電性接着材から形成されているとともに、非磁性層及
    びバイヤホールにより分割インダクタどうしの電気的接
    続がなされていることを特徴とする請求項4記載の非均
    等分割型インダクタデバイス。
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