JPH11110702A - 記録媒体カートリッジ収容ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体カートリッジの磁気ヘッドがアクセ
スするアクセス部を常に清浄な状態に保つことのできる
記録媒体カートリッジの収容ケースを提供する。 【解決手段】 情報の書き込み又は読み出しをするため
のアクセス部を備えた記録媒体カートリッジを収容する
ための収容ケース２０は、基板２１と収容部２２とから
なる記録媒体の保持部２３を備えている。基板２１と収
容部２２の内面で、収容される記録媒体のアクセス部に
対向する位置にクリーニング部材２６を設けている。こ
のカートリッジ収容ケース２０に記録媒体を収容する
際、あるいは取り出す際に記録媒体のアクセス部がクリ
ーニング部材により摺接されてクリーニングされる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は記録媒体カートリッ
ジを収容するカートリッジ収容ケースに係り、特に、カ
ートリッジ収容ケースに記録媒体のアクセス部ををクリ
ーニングするクリーニング部材を設け、記録媒体のアク
セス部を常に清浄に保つことのできる記録媒体カートリ
ッジの収容ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、ノート型のパーソナルコンピュー
タ（ＰＣ）等の携帯型ＰＣやデジタルカメラ等の普及に
伴い、これらの機器を使用する際に必要となる情報記録
媒体として、ＩＣカードが普及されつつある。しかし、
一般には、小型のメモリカードであるＩＣカードに情報
を記録あるいは再生したりするには、これらの記録媒体
に対応した専用の装置を接続する必要がある。このた
め、ＰＣ市場で記録媒体として最も普及しているフロッ
ピーディスクを扱うフロッピーディスクドライブをＩＣ
カードの記録再生に利用する方法が提案されている。こ
のフロッピーディスクを記録再生するフロッピーディス
クドライブにＩＣカードの記録／再生を行わせるために
考え出されたものの１つとして、ＩＣカードをフロッピ
ーディスクカートリッジに外形が類似したアダプタに挿
入し、このアダプタをフロッピディスクドライブに装着
することにより、フロッピーディスクドライブの磁気ヘ
ッドを介してメモリとフロッピーディスクドライブとを
磁気的に接続して信号のやりとりを行わせる方法があ
る。

【０００３】図４は、フロッピーディスクを装着して記
録再生を行う通常用いられるフロッピーディスクドライ
ブの概略構成を示すもので、フロッピーディスクドライ
ブ１００は、シャーシ１０１に設けられた磁気ヘッド１
０２を有する磁気ヘッドキャリッジ１０３を備え、磁気
ヘッドキャリッジ１０３はステッピングモータ１０４と
これにによって回転するリードスクリュ１０５からなる
磁気ヘッドキャリッジ駆動手段１０６により前後方向に
駆動されるようになっている。シャーシ１０１の前面に
はカートリッジ挿入口１０７が設けられており、フロッ
ピーディスクのカートリッジ（図示せず）が挿入され
る。カートリッジ挿入口１０７から挿入されたカートリ
ッジはシャーシ１０１の内部のカートリッジ搬送機構に
より内部の所定位置に搬送され、フロッピーディスクの
中心部のハブがスピンドルモータ上に位置決めされるよ
うにしている。シャーシ１０１の内部には、カートリッ
ジ挿入口１０７より挿入されるカートリッジのシャッタ
に係合してシャッタを開閉するシャッタ開閉アーム１０
８を備えている。

【０００４】図５は、上記フロッピーディスクドライブ
１００を使用してＩＣカードの書き込み又は読み出しを
行う状態を示すものである。ＩＣカード２００はフロッ
ピーディスクドライブ１００で使用するフロッピーディ
スクディスクのカートリッジと同等のカートリッジであ
るＩＣカードカートリッジ２０１に収容され、図４に示
したフロッピーディスクドライブ１００内に装着されて
使用される。ＩＣカード２００は、内部のメモリ部より
電気的に接続されるコンタクトを有し、このコンタクト
を通じて内部のメモリ部への情報の書き込み又は読み出
しが行われるが、ＩＣカード２００が挿入されるＩＣカ
ードカートリッジ２０１の内部にはこのコンタクトと電
気的に接続される磁気回路２０３が形成されており、こ
の磁気回路２０３は、ギャプを有し、このギャップを通
じて磁気ヘッドによって書き込み又は読み出しが行われ
る。したがって、この磁気回路２０３のギャップは磁気
ヘッドの摺接部２０２に形成され、その部位が磁気ヘッ
ド１０２のアクセス部となる。ＩＣカード２００にフロ
ッピーディスクドライブ１００により情報の出し入れを
行う場合は、フロッピーディスクのようにディスクを回
転等の運動を行わせながら行うということはせず、静止
した状態で行うものであり、したがって、ＩＣカートリ
ッジ２０１の底部にはフロッピーディスクドライブ１０
０のスピンドルモータ１１０とは係合しないように凹部
２０４が形成されている。

【０００５】フロッピーディスクドライブ１００による
情報の書き込み又は読み出しは、フロッピーディスクド
ライブ１００のヘッドキャリッジ１０３のの上下のヘッ
ドアーム１０３ａ，１０３ｂに取り付けられた磁気ヘッ
ド１０２ａ，１０２ｂにより行われる。そして、この場
合、磁気ヘッドキャリッジ駆動手段１０６を駆動して磁
気ヘッドキャリッジ１０３を、磁気ヘッド１０２ａ，１
０２ｂが、ＩＣカードカートリッジのアクセス部である
摺接部２０２に設けられている磁気回路２０３のギャッ
プの位置に来るように移動させる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ＩＣカード
への信号の伝送は上記のようにＩＣカードカートリッジ
のアクセス部を通じて行うが、ＩＣカードの信号の入出
力部であるアクセス部と装置側の磁気ヘッドとは常に一
定箇所で接触し、その部分において信号の伝送がおこな
われることとなるから、万一そのカートリッジの摺接部
に埃、ごみあるいは油等が付着すると信号に入出力に支
障を来すこととなり、本来存在しないデータを誤って認
識したり書き込んでしまったりする場合が生ずる虞があ
る。更には、アクセス部が汚れていることにより、磁気
ヘッドがアクセス部に摺接する時にアクセス部の汚れが
磁気ヘッドに付着し、その結果、磁気ヘッドによる磁気
ディスクへの磁気記録ができなくなってしまう虞があ
る。

【０００７】本願発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、情報の書き込み又は読み出しをするためのアクセス
部を備えた記録媒体カートリッジを収容するためのカー
トリッジ収容ケースの、収容される記録媒体カートリッ
ジのアクセス部と対向する位置にクリーニング部材を設
け、記録媒体カートリッジのアクセス部を常にクリーン
な状態に保つことができるようにしたカートリッジ収容
ケースを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、情報
の書き込み又は読み出しをするためのアクセス部を備え
た記録媒体カートリッジを収容するための記録媒体カー
トリッジ収容ケースであって、収容される前記記録媒体
の前記アクセス部と対向する部位にクリーニング部材が
設けられていることを特徴とする構成である。

【０００９】請求項２の発明は、情報の書き込み又は読
み出しをするためのアクセス部を備えた記録媒体カート
リッジを収容するための記録媒体カートリッジ収容ケー
スであって、収容される前記記録媒体が前記収容ケース
内部に収容される過程において、前記アクセス部が通過
する面に対向する部位にクリーニング部材が設けられて
いることを特徴とする構成である。

【００１０】上記請求項１及び請求項２の発明によれ
ば、本願発明の記録媒体カートリッジ収容ケースを使用
することにより、記録媒体カートリッジを本願発明の記
録媒体収容ケースに出し入れする過程で記録媒体のアク
セス部がクリーニング部材によりクリーニングされ、記
録媒体のアクセス部を常にクリーンな状態に保つ。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しつつ説明する。図１は、本発明によるカート
リッジ収容ケースが収容する記録媒体カートリッジの一
例を示す。図１中、（ａ）はＩＣカードカートリッジ１
の平面図、（ｂ）側面図、（ｃ）は裏面図を示す。な
お、（ｄ）はＩＣカードカートリッジ１に挿入されるＩ
Ｃカード２を示す。本実施例において使用対象としてい
るＩＣカード２は通常のキャッシュカードサイズを想定
しており、これを挿入するＩＣカードカートリッジ１
は、３．５インチのフロッピーディスクのカートリッジ
と同じ外郭形状のものである。ＩＣカードカートリッジ
１は略正方形の矩形形状をなす内部にＩＣカードを収容
する空所を有する偏平な容器からなり、その一側面に
は、図１（ｂ）に示すようにカード挿入口１１が形成さ
れている。ＩＣカードカートリッジ１の先端側の辺近傍
の両面には開口１２が形成されており、この開口１２に
は磁気ヘッドのアクセス部となる磁気ヘッド摺接部が１
３が設けられている。

【００１２】ＩＣカードカートリッジ１は内部にコア１
５、コイル１６及びギャップ１７を含む磁気回路１８が
設けられており、ギャップ１７は開口１２に位置するよ
うにされている。ＩＣカードカートリッジ１内には、ま
た、内部に挿入されるＩＣカード２の接触部（コンタク
ト）２ａと電気的に接続するコンタクト（図示せず）を
有し、このコンタクトは上記磁気回路１８に電気的に接
続されている。

【００１３】開口１２に位置するコア５はポリカーボネ
イド等の樹脂でモールド成型され、さらにその表面にテ
フロン又はポリエステルシートの層で被覆され、磁気ヘ
ッドの摺接に対する耐摩耗性を高めている。そして、こ
の被覆層により磁気ヘッド摺接部１３を形成し、開口１
２を塞ぐようにしている。なお、この磁気ヘッド摺接部
１３の表面には細い縦溝１３ａが形成されており磁気ヘ
ッドと磁気ヘッド摺接部とが完全に密着しないようにし
て磁気ヘッドの移動が円滑となるようにしている。な
お、ＩＣカードカートリッジ１の裏面にはフロッピーデ
ィスクドライブのスピンドルモータとの係合を避けるた
めの凹部１９が形成されている。

【００１４】次に、本発明のカートリッジ収容ケースの
実施例について図２を参照して説明する。図２は本発明
の実施例に係るカートリッジ収容ケース２０を示す。カ
ートリッジ収容ケース２０は、透明なプラスチックによ
りなり、基板２１とカートリッジ収容部２２とからなる
カートリッジ保持部２３と、カートリッジ保持部２３に
軸２４により回動可能に取り付けられた蓋体２５とによ
り構成されている。

【００１５】カートリッジ収容部２２はＩＣカートリッ
ジ１枚を収容する程度の厚さ有するポケット状をなし、
その深さはＩＣカードカートリッジを挿入したとき、そ
の３分の１程度を収容する深さとされている。カートリ
ッジ保持部２３の基板２１の内面ととカートリッジ収容
部２２の内面には、クリーニング用ブラシ２６が取り付
けられている。クリーニング用ブラシ２５、２６は毛体
を有する合成繊維の布体で形成し、基板２１の内面とカ
ートリッジ収容部２２の内面に貼着することにより取り
付ける。クリーニング用ブラシ２５、２６の取り付け位
置は、図１に示すカートリッジ収容ケース２０の先端
部、即ち、開口１２が形成されている側を先端としてＩ
Ｃカードカートリッジ１を収容部２２に挿入するとき、
丁度ＩＣカードカートリッジ１の開口１２に対向する基
板２１と収容部２２の内面に取り付ける。

【００１６】本実施例のカートリッジ収容ケース２０に
図１に示すＩＣカードカートリッジ１を収める場合、Ｉ
Ｃカードカートリッジ１は、その開口１２側を先端にし
て図２中の矢印（イ）で示す方向に収容部２２に挿入す
るようにして収められるが、このとき、その表裏の両面
の開口１２より露出するアクセス部である磁気ヘッド摺
接部１３は、カートリッジ収容ケース２０に取り付けら
れているクリーニング用ブラシ２５、２６により摺接さ
れ、それにより磁気ヘッド摺接部、ＩＣカードカートリ
ッジ１のアクセス部は、例えば、表面に付着した塵、ゴ
ミあるいは汚れ等があれば除去される。ＩＣカードカー
トリッジ１をカートリッジ収容ケース２０より取り出す
場合にも、同様にアクセス部はクリーニングされる。Ｉ
Ｃカードカートリッジ１のアクセス部はこのように、本
実施例のカートリッジ収容ケース２０を使用することに
より、カートリッジ収容ケース２０にＩＣカードカート
リッジ２を出し入れする度にクリーニング用ブラシ２
５、２６によりクリーニングされ、常に清浄な状態に保
つことができる。更に、磁気ヘッド摺接部１３の表面を
常にクリーンな状態に保つことができるので、磁気ヘッ
ド摺接部に摺接する磁気ヘッドをもクリーンな状態に保
つことができる。

【００１７】図３は、本発明の第２の実施例に係るカー
トリッジ収容ケース３０を示す。カートリッジ収容ケー
ス３０は、上板３１と下板３２からなり、ＩＣカードカ
ートリッジ２を１枚収容できるだけの開口３３と奥行き
を有する内部の収容空間を有し、ＩＣカードカートリッ
ジ２と略同形の矩形状の外郭をなすケースである。上板
３１及び下板３２の開口部３３の中央にに切欠き３１
ａ、３２ａが設けられ、これにより、収容されたＩＣカ
ードカートリッジを取出しを容易にするための取出し部
３４を形成される。

【００１８】また、カートリッジ収容ケース３０の収容
空間の奥部の両側には、ばね部３４が設けられおり、収
容されたＩＣカードカートリッジが簡単に抜け出ること
を防ぐようにされている。本実施例のカートリッジ収容
ケース３０においては、上板３１及び下板３２の内面の
中央部のに長手方向にクリーニング部材３５が取り付け
られている。クリーニング３５は帯状をなし、その幅は
ＩＣカードカートリッジ２の磁気ヘッド摺接部１３の幅
より若干広くされている。そして、長手方向には開口３
３より内部収容空間の略最奥部までの長さとする。クリ
ーニング部材３５は図２に示した実施例のクリーニング
用ブラシ２５、２６と同様のものでよいが、フェルト、
スポンジ等を用いることもできる。

【００１９】上述のカートリッジ収容ケース３０を使用
して図１のＩＣカードカートリッジ１を収容する場合、
ＩＣカードカートリッジ１をその磁気ヘッド摺接部１３
が設けられている先端側として開口３３より挿入するこ
ととなるが、ＩＣカードカートリッジ１の先端がが最奥
部まで挿入される過程において、ＩＣカードカートリッ
ジ１の表裏両面に露出しているアクセス部である磁気ヘ
ッド摺接部１３がクリーニング部材３５により摺接され
て表面の塵、ゴミあるいは汚れ等が除去される。また、
ＩＣカードカートリッジ１をカートリッジ収容ケース３
０より取り出す場合においても、同様にＩＣカードカー
トリッジ１のアクセス部をクリーニングする。このよう
に、本実施例のカートリッジ収容容器３０をＩＣカード
カートリッジの収容容器として使用することにより、Ｉ
Ｃカードカートリッジを出し入れする度にＩＣカードカ
ートリッジのアクセス部がクリーニングされ、常に清浄
に保つことができる。

【００２０】

【発明の効果】本願請求項１及び請求項２の発明によれ
ば、上記請求項１及び請求項２の発明によれば、本願発
明の記録媒体カートリッジ収容ケースを使用することに
より、記録媒体を本願発明の記録媒体収容ケースに出し
入れする過程で記録媒体カートリッジのアクセス部がク
リーニング部材によりクリーニングされ、記録媒体のア
クセス部を常にクリーンな状態に保つ。これにより、記
録媒体の情報の書き込み又は読み出しに誤動作が発生す
ることを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による記録媒体収容ケースの収容対象で
あるＩＣカードカートリッジ１を示す図である。（ａ）
はＩＣカードカートリッジの平面図、（ｂ）側面図、
（ｃ）は裏面図を示す。（ｄ）はＩＣカードカートリッ
ジ１に挿入されるＩＣカードを示す。

【図２】本発明の実施例に係るカートリッジ収容ケース
の構成図である。

【図３】本発明の第２の実施例に係るカートリッジ収容
ケースの構成図である。

【図４】フロッピーディスクドライブの概略構成を示す
図である。

【図５】フロッピーディスクドライブを使用してＩＣカ
ードの書き込み又は読み出しを行う状態を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ ＩＣカードカートリッジ ２ ＩＣカード ３ 上ケース ５ コア ６ コイル ７ ギャップ ８ 磁気回路 ２０、３０ カートリッジ収容ケース ２１ 基板 ２２ 収容部 ２３ 保持部 ２５ 蓋体 ２６ クリーニング用ブラシ ３１ 上板 ３２ 下板 ３３ 開口 ３５ クリーニング部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沢 豪 東京都武蔵野市中町３丁目７番３号 ティ アック株式会社内 (72)発明者 安田 一彦 東京都武蔵野市中町３丁目７番３号 ティ アック株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 情報の書き込み又は読み出しをするため
   のアクセス部を備えた記録媒体カートリッジを収容する
   ための記録媒体カートリッジ収容ケースであって、 収容される前記記録媒体の前記アクセス部と対向する部
   位にクリーニング部材が設けられていることを特徴とす
   る記録媒体カートリッジ収容ケース。
2. 【請求項２】 情報の書き込み又は読み出しをするため
   のアクセス部を備えた記録媒体カートリッジを収容する
   ための記録媒体カートリッジ収容ケースであって、 収容される前記記録媒体が前記収容ケース内部に収容さ
   れる過程において、前記アクセス部が通過する面に対向
   する部位にクリーニング部材が設けられていることを特
   徴とする記録媒体カートリッジ収容ケース。