JPH11109268A - 光ビーム走査装置 - Google Patents

光ビーム走査装置

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JPH11109268A
JPH11109268A JP9269952A JP26995297A JPH11109268A JP H11109268 A JPH11109268 A JP H11109268A JP 9269952 A JP9269952 A JP 9269952A JP 26995297 A JP26995297 A JP 26995297A JP H11109268 A JPH11109268 A JP H11109268A
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light beam
scanning device
beam scanning
optical system
irradiation position
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JP9269952A
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Akito Yoshimaru
明人 吉丸
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感光体上を複数の光ビームで走査する複数の結
像光学系を備えた光ビーム走査装置を有し、該光ビーム
走査装置の走査により前記感光体上に得た潜像を可視像
化して、これらの可視像を転写紙上に重ね合わせ転写し
て多色画像を得、この多色画像を定着して出力する多色
画像形成装置に使用される光ビーム走査装置において、
機内温度変化によって生じる前記複数の各結像光学系に
よる前記各感光体上での光ビームの位置ずれに起因する
色ずれを解消すること。 【解決手段】感光体上での照射位置Aと照射位置Bとが
あるとき、照射位置AがA”に変化するとき、照射位置
Bについても、照射位置Aにおけると同一方向で同量の
ずれを生じさせる照射位置B’’’となるような補正機
能を結像光学系2−2にもたせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の光ビームを走
査して現像し、カラー画像を得るプリンタなどの画像形
成装置に用いる光ビーム走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】単数或いは複数の感光体上をレーザーダ
イオードを光源とする複数の光ビームで走査する複数の
結像光学系を備えた光ビーム走査装置を有し、該光ビー
ム走査装置の走査により前記感光体上に得た潜像を可視
像化して、これらの可視像を転写紙上に重ね合わせ転写
して多色画像を得、この多色画像を定着して出力する多
色画像形成装置として、図7〜図11に示すように種々
のタイプのものが知られている。
【0003】〔タイプ1〕図7は光ビーム走査装置をデ
ジタルカラープリンタの光ビーム走査装置に適用した場
合の構成を示している。図1において、符号1はポリゴ
ンスキャナーを示し、符号2−1はfθレンズ5−1、
6−1、トロイダルレンズ7−1、折り返しミラー3−
1a,3−1b等からなる第1結像光学系、符号2−2
はfθレンズ5−2、6−2、トロイダルレンズ7−
2、折り返しミラー3−2a,3−2b等からなる第2
結像光学系をそれぞれ示している。
【0004】図7において、符号3−1a、3−1b、
3−2a、3−2bはそれぞれ折り返しミラー、符号4
はドラム状をした感光体、符号5−1、5−2、6−
1、6−2はfθレンズ、符号7−1、7−2は樽型の
トロイダルレンズをそれぞれ示している。
【0005】図7におけるポリゴンスキャナー1と第1
結像光学系2−1、第2結像光学系2−2とからなる構
成部分において、折り返しミラー3−1a,3−1b、
3−2a,3−2bを除いた光学的に等価な位置関係を
示すと図8のようになる。図8において、ポリゴンスキ
ャナー1は矢印の向きに回転するものとすると、第1結
像光学系2−1は走査開始端に同期検知ユニット15−
1を有し、1点同期検知方式を採用している。また、第
2結像光学系2−2は、走査開始端に同期検知ユニット
15−3を配置した1点同期方式を採用している。
【0006】図8において、ポリゴンスキャナー1の片
側(図1において紙面の奥側)には、ポリゴンスキャナ
ー1の相異なる鏡面にレーザーによる光ビームを照射す
べくLDによる第1レーザー発光装置11と第2レーザ
ー発光装置12が配置されている。ポリゴンスキャナー
1は第1レーザー発光装置11、第2レーザー発光装置
12等から出射される光ビームを感光体4上で主走査方
向(感光体の軸長手方向)に走査するような向き(主走
査方向対応方向)に回転する。感光体4は主走査方向に
直交する副走査方向に回転する。
【0007】第1レーザー発光装置11、第2レーザー
発光装置12は、図示を省略した画像データ入力装置に
より入力された画像データに基づいて駆動される。これ
ら第1結像光学系2−1、第2結像光学系2−2、ポリ
ゴンスキャナー1等を含む光ビーム走査装置2では、図
7、図8において、第1レーザー発光装置11から出射
された第1ビームB1はシリンドリカルレンズ13を通
り、ポリゴンスキャナー1で反射され、fθレンズ5−
1、6−1を通り、折り返しミラー3−1aで折り返さ
れ、トロイダルレンズ7−1を通り、折り返しミラー3
−1bで折り返されて、図7に示すように感光体4の照
射位置A上を走査する。
【0008】一方、第2レーザー発光装置12から出射
された第2ビームB2は、シリンドリカルレンズ14を
通った後、ポリゴンスキャナー1で反射され、fθレン
ズ5−2、6−2を通り、折り返しミラー3−2aで折
り返され、トロイダルレンズ7−2を通り、図7に示す
ように感光体4のB点上を走査する。第1ビームB1と
第2ビームB2とは、ポリゴンスキャナー1の相異なる
鏡面によって反射されるため、ポリゴンスキャナー1の
回転に応じて、感光体4上で、主走査方向に互いに逆向
きに走査される。
【0009】このように、第1レーザー発光装置11、
第2レーザー発光装置12の2つの発光源から出射され
たビームB1、B2をポリゴンスキャナー1で主走査方
向対応方向に同時に振らせつつ、副走査方向に回転して
いる感光体4の表面を光ビームで露光することにより、
感光体4の表面の異なった位置にそれぞれ静電潜像を形
成する。
【0010】次に、感光体4の表面上、これら異なった
位置に形成されたそれぞれの静電潜像に対し、現像装置
9、10により色違いのトナー粒子を付着させてトナー
像として可視像化し、それぞれのトナー像を転写チャー
ジャ(図示せず)の働きにより転写紙(図示せず)上に
重ね合わせ転写する。
【0011】こうして転写された転写後の転写紙を搬送
ベルト110により矢印で示すように排紙部側へ向けて
送り出しつつ、定着装置16により熱及び圧力を付与し
て、トナー像を転写紙面上に定着させることにより、転
写紙上に多色画像を得る。なお、図7中、符号8は感光
体4の表面を光ビームで露光走査する前に均一に帯電さ
せるためのチャージャ、符号120は転写後に感光体4
の表面に残った残留トナーを除去・回収するためのクリ
ーニングユニットをそれぞれ示す。
【0012】〔タイプ2〕タイプ2に係る多色画像形成
装置の概要を図9に示す。このタイプ2に係る多色画像
形成装置において、結像光学系の基本構成は、1つのポ
リゴンスキャナーからの2つの反射光による光ビームを
2つの感光体に導くようにしている。このような1つの
ポリゴンミラー、2つの結像光学系からなる光ビーム走
査装置に組み合わされる2つの感光体からなる組合せを
2つ設けることにより、4つの感光体にそれぞれ色違い
のトナー像を作り、転写紙上に重ね転写する。
【0013】ここで、前記タイプ1に係る図7、図8に
示したポリゴンスキャナー1、第1結像光学系2−1、
第2結像光学系2−2による光ビーム走査装置及び感光
体4は、図3における多色画像形成装置においては、ポ
リゴンスキャナー1a、第1結像光学系2−1a、第2
結像光学系2−2aによる光ビーム走査装置及び感光体
4a1、4a2がそれぞれ対応する。さらに、この光ビー
ム走査装置と全く同じ構成のポリゴンスキャナー1
a’、第1結像光学系2−1a’、第2結像光学系2−
2a’、感光体4a1’、4a2’が並設されて多色画像
形成装置が構成されている。
【0014】この多色画像形成装置では、各感光体4a
2’、4a1’、4a2、4a1にそれぞれ形成された色違
いのトナー像を矢印方向に移動する転写紙に上記感光体
の順に順次重ね転写してフルカラー画像を得る。
【0015】〔タイプ3〕タイプ3に係る多色画像形成
装置の概要を図10に示す。このタイプ3に係る多色画
像形成装置において、ポリゴンスキャナーが同軸に2段
構成したポリゴンミラーからなり、1つのポリゴンミラ
ーからの2つの反射光による光ビームを2つの感光体に
導くようにしている。このような1つのポリゴンミラー
と2つの結像光学系による光ビーム走査装置に2つの感
光体を組合せた構成を2つ設け、こうして配列される4
つの感光体にそれぞれ色違いのトナー像を作り、転写紙
上に重ね転写する。
【0016】ここで、前記タイプ1に係る図7、図8に
示したポリゴンスキャナー1、第1結像光学系2−1、
第2結像光学系2−2、感光体4は、図4における多色
画像形成装置においては、ポリゴンミラー1b1、第1
結像光学系2−1b1、第2結像光学系2−2b1、感光
体4b1、4b2がそれぞれ対応する。そして、全く同じ
構成のポリゴンスキャナー1b1’、第1結像光学系2
−1b1’、第2結像光学系2−2b1’、感光体4
1’、4b2’が重設されて多色画像形成装置が構成さ
れている。
【0017】この多色画像形成装置では、各感光体4b
2’、4b2、4b1、4b1’にそれぞれ形成された色違
いのトナー像を矢印方向に移動する転写紙Sに上記感光
体の順に順次重ね転写してフルカラー画像を得る。
【0018】〔タイプ4〕タイプ4に係る多色画像形成
装置の概要を図11に示す。このタイプ4に係る多色画
像形成装置において、結像光学系の基本構成は前記タイ
プ1に係るものと同じである。異なるのは、1つの感光
体に対して、1つのポリゴンスキャナーと2つの結像光
学系からなる光ビーム走査装置を2組設け、この1つの
感光体に4つの色違いのトナー像を作り、転写紙上に重
ね転写する点である。
【0019】ここで、前記タイプ1に係る図7、図8に
示したポリゴンスキャナー1、第1結像光学系2−1、
第2結像光学系2−2、感光体4は、図11における多
色画像形成装置においては、ポリゴンミラー1c、第1
結像光学系2−1c、第2結像光学系2−22c、感光
体4cがそれぞれ対応する。そして、同じ構成のポリゴ
ンスキャナー1c’、第1結像光学系2−1c’、第2
結像光学系2−2c’などが並設されて多色画像形成装
置が構成されている。この多色画像形成装置では、感光
体4cに形成された色違いのトナー像を感光体4cに接
して移動する転写紙(図示せず)に順次重ね転写してフ
ルカラー画像を得る。
【0020】これらタイプ2〜4の3つのタイプの各多
色画像形成装置における各結像光学系及びポリゴンスキ
ャナーとの組合せにかかる光ビーム走査装置は、その構
成のしかたについて若干の相違はあっても、図7、図8
に示したタイプ1の多色画像形成装置における光ビーム
走査装置におけると同じに、光学ハウジングの熱膨張と
いう原因によって色ずれを生ずる。
【0021】つまり、このような光ビーム走査装置を有
するレーザプリンタ、デジタル画像形成装置等におい
て、当該画像形成装置内部の温度変動により、感光体と
光ビーム走査装置との相対的な位置変化やポリゴンスキ
ャナーに光ビームを照射するレーザー光源(図示せず)
と、ポリゴンミラー、fθレンズ、折り返しミラーの相
対的な位置変化を生じ、感光体上の光ビームの照射位
置、例えば、図7に示す照射位置AやBが変化してしま
い、かかる像の位置ずれにより色ずれが発生する。
【0022】このような問題は、特開平6−1002号
公報、特開昭63−30025号公報、特開平1−14
1746号公報等に記載された画像形成装置においても
同様に生じて、色ずれの発生原因の一つとなっていると
考えられる。従来、光センサやCCD等を使用してこれ
ら照射位置A、Bのずれ量を検出し、ずれ量に応じて画
像信号の書き出しのタイミングを制御してずれを補正す
る方法が採られてきた。 しかし、これらの方法による
と、光センサやCCD及びこの検出回路と信号のタイミ
ングを変更する制御回路等が必要となり、複雑な構成と
なり、かつコスト低減の障害となっていた。
【0023】温度変動の結果生じる感光体上の光ビーム
の照射位置A,Bのずれは、光ビーム走査装置を構成す
る各結像光学系によって、そのずれの量も、ずれの方向
もばらばらである。上記に示した従来例では、このずれ
を、形成された画像からセンサにより検出し、全結像光
学系についてそれぞれずれを補正し、正規の位置に重ね
合わせようとするものである。
【0024】このようにずれを補正すれば、転写紙上の
画像位置も転写紙の搬送位置精度のばらつきを除き、一
定に保つことができる。しかし、実質上は転写紙の搬送
位置精度のばらつきは光ビームの照射位置のずれ量に比
較して大きく、また、色ずれによる画像の乱れ程には画
像自体に影響を及ぼさないといえる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、温
度変動の結果生じる光ビームの照射位置A,Bのずれの
方向とずれの量の相違に起因するカラー画像の色ずれを
目立たなくして低コストで色ずれの問題を解決しようと
するものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、以下の構成とした。
【0027】(1)単数あるいは複数の感光体上をレー
ザーダイオードを光源とする複数の光ビームで走査する
複数の結像光学系を備えた光ビーム走査装置を有し、該
光ビーム走査装置の走査により前記感光体上に得た潜像
を可視像化して、これらの可視像を転写紙上に重ね合わ
せ転写して多色画像を得、この多色画像を定着して出力
する多色画像形成装置に使用される光ビーム走査装置に
おいて、機内温度変化によって生じる前記複数の各結像
光学系による前記各感光体上での光ビームの位置ずれ
が、すべて同一方向で同量のずれを生じさせる照射位置
補正機能を前記結像光学系にもたせた(請求項1)。
【0028】(2)(1)記載の光ビーム走査装置にお
いて、前記照射位置補正機能を照射位置補正手段で得る
こととし、この照射位置補正手段は、少なくとも1つの
結像光学系について、機内温度変化に応じて入射ビーム
に対する防塵ガラス又は折り返しミラーの角度を変化さ
せる手段として構成した(請求項2)。
【0029】(3)(1)記載の光ビーム走査装置にお
いて、前記結像光学系は折り返しミラーを有していて、
前記照射位置補正機能を照射位置補正手段で得ることと
し、前記照射位置補正手段は、前記感光体と前記折り返
しミラーとの位置決めとなる位置決め部材を、少なくと
も1つの結像光学系と他の結像光学系とで異なる線膨張
係数の材質で構成した部材を用いた(請求項3)。
【0030】(4)(1)記載の光ビーム走査装置にお
いて、前記結像光学系は折り返しミラーを有していて、
この折り返しミラーの枚数又は該折り返しミラーによる
光路設定により、前記補正機能を得ることとした(請求
項4)。
【0031】
【発明の実施の形態】この発明は、少なくとも前記した
タイプ1〜4にかかる画像形成装置の光ビーム走査装置
に対して適用可能である。以下の実施の形態の説明で
は、前記した光ビーム走査装置の中、タイプ1に係る図
7に示した光ビーム走査装置の構成を例に説明する。
【0032】(一)請求項1、2に記載した発明の説明 図1は、図7に示した構成の光ビーム走査装置2、つま
り、ポリゴンスキャナー1、第1結像光学系2−1、第
2結像光学系2−2について、これらを構成する各光学
素子を分離した第1光学ハウジング50と第2光学ハウ
ジング59とに分けて配置している。
【0033】第1光学ハウジング50は、ポリゴンスキ
ャナー1、fθレンズ5−1、6−1、折り返しミラー
3−1a、トロイダルレンズ7−1、折り返しミラー3
−1b等を支持していて、遮光カバー51、52で覆わ
れている。一方、第1光学ハウジング50とは別体の第
2光学ハウジング59は折り返しミラー3−2b、トロ
イダルレンズ7−2等を支持している。第1光学ハウジ
ング50と第2光学ハウジング59との間の光路は、遮
光ダクト58により連結されている。
【0034】第1光学ハウジング50が支持している折
り返しミラー3−1a、3−2aの位置の中間位置にポ
リゴンスキャナー1が位置し、このポリゴンスキャナー
1の下方に感光体4が位置している。第1光学ハウジン
グ50は、感光体4の中心近くの符号54で示す取付位
置で取付軸により画像形成装置本体の側板に位置決め固
定されていて、これら感光体4と第1光学ハウジング5
0との位置精度を出しやすくしている。感光体4、第2
光学ハウジング59も、それぞれ当該画像形成装置の本
体側板に取り付けられている。
【0035】ここで、温度変動により第1光学ハウジン
グ50が熱膨張すると、第1光学ハウジング50に固定
された折り返しミラー3−1a,3−1b,3−1c及
び感光体4相互間で位置関係に差が生じる。例えば、温
度が上昇した場合を考えると、第1結像光学系2−1に
ついては、取付位置54に近い折り返しミラー3−1b
は殆ど位置変化せず、取付位置54から離れた位置にあ
る折り返しミラー3−1aは第1光学ハウジング50の
熱膨張により破線で示すように取付位置54から遠ざか
る符号56で示す向きに平行移動する(移動後の折り返
しミラーを符号3−1a”で示す。)。このため、第1
ビームB1は符号B1”および破線で示すように下側に
ずれ、折り返しミラー3−1bにより偏向させられて感
光体4上に、温度上昇前の照射位置Aよりも感光体4
上、時計まわりの向きにずれた照射位置A”を照射す
る。
【0036】一方、第2結像光学系2−2については、
第2光学ハウジング59が直接、画像形成装置本体の側
板に位置決め固定されているため、折り返しミラー3−
2bの位置変化は殆ど発生せず、取付位置54から離れ
た位置にある折り返しミラー3−2aは第1光学ハウジ
ング50の熱膨張により破線で示すように取付位置54
から遠ざかる向きに平行移動する(移動後の折り返しミ
ラーを符号3−2a’で示す。)。このため、第2ビー
ムB2は符号B2”及び破線で示すように右側にずれ、
折り返しミラー3−2bにより偏向させられて感光体4
上に、温度上昇前の照射位置Bよりも感光体4上、反時
計まわりの向きにずれた照射位置B”を照射する。ここ
で、照射位置A〜Bの間隔と照射位置A”〜B”の間隔
とを比較すると、A〜B>A”〜B”と後者狭くなって
いるので、色ずれの原因となる。
【0037】図1に示す光ビーム走査装置では、第1光
学ハウジング50のビーム出射口、第2光学ハウジング
59のビーム出射口には、内部へのゴミの進入を防ぐ目
的でそれぞれ防塵ガラス60−1、60−2が設けられ
ている。
【0038】これらの防塵ガラス60−1、60−2の
何れか一方について、入射ビームに対する角度を変える
ことにより、ビームの入射角を変えてやると、屈折の度
合いが変化して感光体4上での照射位置を変えることが
できる。図1において、防塵ガラス60−2を符号60
−2’に示すように傾けると、該防塵ガラス60−2を
通過したビームは、照射位置Bよりも感光体4上、時計
まわりの向きに移動した照射位置B’’’に変化する。
【0039】このような防塵ガラス60−2の傾きに伴
う照射位置の変化を図2により説明する。図2におい
て、防塵ガラス60−2は厚さtを有し、この防塵ガラ
ス60−2をθ傾けることにより、照射位置Bを間にし
て、照射位置B’と照射位置B’’’を得ることができ
る。
【0040】このことは、防塵ガラス60−2の傾きの
度合いを調節することによって、温度変動後において
も、照射位置A〜Bの間隔に等しい間隔を維持できるこ
とを意味する。つまり、照射位置AがA”にずれたとき
には、このずれの方向と同じ方向に、照射位置A〜A”
のずれ量と等しい量だけ照射位置Bをずらせば、2つの
照射位置間隔は変わらないこととなり、色ずれを回避す
ることができる。
【0041】そこで、熱膨張の量に対応して照射位置間
隔を不変な状態にするために、厚さtを定め、防塵ガラ
ス60−2の傾きθを温度に応じて所定量角度変化させ
る手段として図3に一例を示す。
【0042】図3において、符号70は防塵ガラス60
−2の保持するホルダーを示し、長手方向の両端部に円
筒形部70−a、70−bを形成している。図1に示す
第2光学ハウジング59のビーム出射口であって、円筒
形部70−a、70−bに対応する箇所は、これら円筒
形部70−a、70−bに嵌合する凹部(図示せず)を
有しており、ホルダー70は防塵ガラス60−2と共に
第2光学ハウジング59の中で自由に回動できるように
なっている。
【0043】一方、ホルダー70の長手方向端部、円筒
形部70bの中心部からは、外側に突起70−cが突き
出ていて、溝70−c−Mが形成されている。この溝7
0−C−Mには、温度変動により伸び縮みして回転力を
発生するゼンマイ71の内側端部71−bが嵌入固定さ
れている。また、センマイ71の外側端部71aは第2
光学ハウジング59の溝(図示せず)に嵌入固定されて
いる。
【0044】このように、ホルダー70、円筒形部70
−a,70−b、突起70−c、ゼンマイ71等により
照射位置補正手段を構成することにより、照射位置補正
機能を得て、防塵ガラス60−2の角度を温度変動に応
じて変化させて、感光体上での光ビームの位置ずれが、
すべて同一方向で同量のずを生じさせることができる。
【0045】かかる構成では、温度変動があると、ゼン
マイ71が伸縮して、ホルダー70と共に防塵ガラス6
0−2が回動し、角度θを変える。このゼンマイ71は
温度変動による防塵ガラス60−2の傾きの角度θが照
射位置間隔を無くし得る狙いの変化量となるように巻き
数、材質が設定されているので、温度変化に応じて、色
ずれを解消し得る量の向きの傾きを防塵ガラス60−2
に与えることができるのである。
【0046】なお、防塵ガラス60−2でなく、防塵ガ
ラス60−1について、防塵ガラス60−2におけると
同様な機構を設けて、温度変化に応じて回動するように
しても同じような効果を得ることができるし、折り返し
ミラー3−1a,3−1b,3−2c,3−2bについ
て同じような機構により折り返しミラーの角度を変化さ
せる手段を構成して温度変化に応じて傾き角度を変える
ようにしても、同様な効果を得ることができる。
【0047】(二)請求項1、3に記載した発明の説明 図4により説明する。図4において、第1光学ハウジン
グ50、第2光学ハウジング59、感光体4等の構成及
び位置決め等は前記図1における構成に準ずる。異なる
点は、防塵ガラス60−2は回動可能ではなく第2光学
ハウジング59に固定した点、感光体4と折り返しミラ
ー3−1aとの位置決めとなる位置決め部材61を介し
て折り返しミラー3−1aを取り付けた点、等である。
【0048】折り返しミラー3−1aは位置決め部材6
1に固定されていて、この位置決め部材61は、画像形
成装置本体の側板に対する第1光学ハウジング50の取
付位置54とで折り返しミラー3−1aを挾んで相対す
る位置に設けた符号63で示す取付位置で取付軸により
第2光学ハウジング50に固定されている。
【0049】この位置決め部材61は、第2光学ハウジ
ング50の線膨張係数よりもはるかに大きな値を有する
材質により構成されている。また、この位置決め部材6
1の第1光学ハウジング50に対する線膨張係数の比
は、第1光学ハウジング50の取付位置54から位置決
め部材61の取付位置63までの距離の、取付位置63
から折り返しミラー3−1aまでの距離に対する比より
も大きいものとする。
【0050】このため、温度変動により取付位置63が
取付位置54に対して取付位置54から遠ざかる符号5
6で示す向きに移動する距離よりも、折り返しミラー3
−1aが取付位置63に対して符号62で示す向きに移
動する距離の方が大きいので、折り返しミラー3−1a
は感光体4に対して符号62の向きに符号3−1
a’’’で示す位置まで移動する。
【0051】これにより、第1ビームB1はB1’’’
に光路変更する。但し、折り返しミラー3−1bの位置
は変わらないので、照射位置Aは感光体4上、反時計回
りの向きに移動して、符号A’’’の位置まで移動す
る。
【0052】ここで、照射位置A→A’’’の移動量
と、照射位置B→B’’’の移動量とが等しくなるよう
に位置決め部材61の材質と取付位置63から折り返し
ミラー1−1aまでの距離を設定すれば、機内温度変化
によって生じる各光ビームの位置ずれが、すべて同一方
向で略同量のずれを生じさせることとなるので、色ずれ
をなくすことができる。
【0053】具体例として、第1光学ハウジング50を
アルミダイキャスト等の材質とし、位置決め部材61に
ポリカーボネイト等の樹脂材を用いるという組合せが考
えられる。また、同様の考え方をすれば、折り返しミラ
ー3−1aの代わりに、折り返しミラー2a、折り返し
ミラー3−2b等を位置決め部材61に準じた位置決め
部材を介して、第1光学ハウジング50、第2光学ハウ
ジング59等に取り付けても、同様な効果を得ることが
できる。
【0054】(三)請求項1、4に記載した発明の説明 〔折り返しミラーの枚数変更による光路設定により色ず
れをなくす例〕図5により説明する。図5において、第
1光学ハウジング50、第2光学ハウジング59、感光
体4等の構成及び位置決め等は前記図1における構成に
準ずる。異なる点は、防塵ガラス60−2は回動可能で
はなく第2光学ハウジング59に固定した点、折り返し
ミラー3−1bから感光体4に至る光路の途中に、折り
返しミラー64を設けた点及び、これに伴い、折り返し
ミラー3−1bの取付角度を修正した点である。
【0055】折り返しミラー64を設ける前の状態を考
えると、図1で説明したように、照射位置Bは感光体4
上、反時計まわりの方向にずれた照射位置B”に照射さ
れ、照射位置Aは感光体4上、時計まわりの方向にずれ
た照射位置A”となる。図5に示した例では折り返しミ
ラー64を設けることによって、第1ビームB1の光路
を変更され、照射位置Aよりも感光体4上、反時計まわ
りの方向にずれたA’’’を照射するようにした。
【0056】この際、結像光学系としての光路長に変化
が生じないように折り返しミラー3−1bの位置角度に
も修正を加えている。このように、折り返しミラー64
を配置したことにより、照射位置Aのずれ方向が、時計
まわりの向きから反時計まわりの向きに逆転している。
【0057】このように、図5に示す例では、ポリゴン
スキャナー1を中心として対となる結像光学系の折り返
しミラー3−1aと3−1b、折り返しミラー3−1b
と3−2bの位置が対称になっていないために、照射位
置A〜A”と照射位置B〜B”との距離の差(色ずれ
量)は異なるが、折り返しミラー3−1b、64の位
置、角度を適当に設定することにより、照射位置A〜
A’’’と照射位置B〜B”との距離の差(色ずれ量)
をなくすことができる。
【0058】〔折り返しミラーの枚数は変更しないで光
路設定により色ずれをなくす例〕図6(a)は、主要な
光学系及び光路のみを示しているが、図示していない部
分の構造は、前記図1に示した内容に準じていて、第1
光学ハウジング50、第2光学ハウジング59、感光体
4等の構成を有しているものとする。この場合、前記し
たように温度変動により、照射位置AはA”に、照射位
置BはB”というように、感光体4上、異なる量だけ、
逆向きにずれる。
【0059】この場合、図6(b)に示すように、折り
返しミラー3−1aの傾き角度を変えると共に、折り返
しミラー3−1bの位置を変更することにより、第1ハ
ウジング50の熱膨張による照射位置のずれ方向を逆転
させれば、照射位置B→照射位置B”となるとき、照射
位置A→照射位置A’’’となる。さらに、これらの移
動量も等しくなるように光路設定しておく。これによ
り、色ずれは生じない。
【0060】なお、ポリゴンスキャナー1を中心に光学
的に等価な位置に対となる結像光学系を配置した前記タ
イプ2(図9参照)、前記タイプ3(図10参照)にお
いては、ポリゴンスキャナー1a,1a’,1b1,1
1’等を中心に光学的に等価な位置に結像光学系がそ
れぞれ対称に配置されていて、これらを構成する折り返
しミラーは、温度変動に伴い、ポリゴンスキャナーを中
心にしてお互いに逆方向に同量の位置ずれを生ずる。こ
のため、感光体4上でも各結像光学系による照射位置が
温度の変動前と変動後とで、お互い逆方向に同量位置ず
れを生じ、色ずれを発生する。
【0061】これらの場合にも、前記した(一)〜
(三)の各例に準じた対処ににより、各照射位置が、同
一方向で略同量のずれを生ずるようにする照射位置補正
機能をもたせることにより、色ずれをなくすことができ
る。
【0062】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、感光体上
での走査用光ビームの位置ずれが、すべて同一方向、同
量のずれに設定されるため、色ずれのない鮮明な画像を
得ることができる。
【0063】請求項2記載の発明では、温度変動に伴う
ばねの熱膨張を利用して防塵ガラス或いは折り返しミラ
ーを回動させて照射位置のずれの補正を行なうので、光
路設定の変更を行なう必要がない。
【0064】請求項3記載の発明では、折り返しミラー
の位置決め部材の温度変動に伴う光学ハウジングの熱膨
張との差を利用して照射位置のずれの補正を行なうの
で、光路設定の変更を行なう必要がない。
【0065】請求項4記載の発明では、光路設定を新た
に行ない、折り返しミラーを支持する光学ハウジングの
温度変動に伴う熱膨張を逆に利用して照射位置のずれの
補正を行なうので、ずれ補正のための機械的な手段等を
必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を説明した光ビーム走査装置の断
面図である。
【図2】防塵ガラスの傾きに伴う光ビームの感光体上で
の照射位置の変化の関係を説明した図である。
【図3】照射位置補正手段の要部を説明した外観斜視図
である。
【図4】本発明の一例を説明した光ビーム走査装置の断
面図である。
【図5】本発明の一例を説明した光ビーム走査装置の断
面図である。
【図6】図6(a)は光ビーム走査装置について改良
前、図6(b)は同改良後の、それぞれ光路を説明した
図である。
【図7】画像形成装置を、光ビーム走査装置とともに説
明した概略構成図である。
【図8】画像形成装置の、光ビーム走査装置の他の例を
説明した図である。
【図9】画像形成装置の、光ビーム走査装置の他の例を
説明した図である。
【図10】画像形成装置の、光ビーム走査装置の他の例
を説明した図である。
【図11】画像形成装置の、光ビーム走査装置の他の例
を説明した図である。
【符号の説明】
B1 第1ビーム B2 第2ビーム 2−1 第1結像光学系 2−2 第2結像光学系 61 位置決め部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単数あるいは複数の感光体上をレーザーダ
    イオードを光源とする複数の光ビームで走査する複数の
    結像光学系を備えた光ビーム走査装置を有し、該光ビー
    ム走査装置の走査により前記感光体上に得た潜像を可視
    像化して、これらの可視像を転写紙上に重ね合わせ転写
    して多色画像を得、この多色画像を定着して出力する多
    色画像形成装置に使用される光ビーム走査装置におい
    て、 機内温度変化によって生じる前記複数の各結像光学系に
    よる前記各感光体上での光ビームの位置ずれが、すべて
    同一方向で同量のずれを生じさせる照射位置補正機能を
    前記結像光学系にもたせたことを特徴とする光ビーム走
    査装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ビーム走査装置におい
    て、 前記照射位置補正機能を照射位置補正手段で得ることと
    し、この照射位置補正手段は、少なくとも1つの結像光
    学系について、機内温度変化に応じて入射ビームに対す
    る防塵ガラス又は折り返しミラーの角度を変化させる手
    段として構成したことを特徴とする光ビーム走査装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光ビーム走査装置におい
    て、 前記結像光学系は折り返しミラーを有していて、前記照
    射位置補正機能を照射位置補正手段で得ることとし、前
    記照射位置補正手段は、前記感光体と前記折り返しミラ
    ーとの位置決めとなる位置決め部材を、少なくとも1つ
    の結像光学系と他の結像光学系とで異なる線膨張係数の
    材質で構成した部材を用いたことを特徴とする光ビーム
    走査装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の光ビーム走査装置におい
    て、 前記結像光学系は折り返しミラーを有していて、この折
    り返しミラーの枚数又は該折り返しミラーによる光路設
    定により、前記補正機能を得ることを特徴とする光ビー
    ム走査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6977762B2 (en) 2000-12-28 2005-12-20 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device decreasing amount of change in relative scanning position
US7253935B2 (en) 2005-01-21 2007-08-07 Ricoh Company, Limited Optical scanner, image forming apparatus, and optical scanner attitude correcting method
JP2011247989A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Sharp Corp 光走査装置及び画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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