JPH11108899A - 磁気探傷装置の感度校正方法及び装置 - Google Patents

磁気探傷装置の感度校正方法及び装置

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JPH11108899A
JPH11108899A JP26573497A JP26573497A JPH11108899A JP H11108899 A JPH11108899 A JP H11108899A JP 26573497 A JP26573497 A JP 26573497A JP 26573497 A JP26573497 A JP 26573497A JP H11108899 A JPH11108899 A JP H11108899A
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calibration
magnetic
sensitivity
roll
flaw detection
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JP26573497A
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Hiroyuki Yokota
廣幸 横田
Yoshihide Yamamoto
嘉秀 山本
Shigetoshi Tsuruoka
繁利 鶴岡
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JFE Steel Corp
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SYSTEM HIGHTECH KK
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄鋼帯の走行方向に磁界を発生させ、内部あ
るいは表面欠陥で生ずる漏洩磁束を感磁性素子群によっ
て検出し欠陥信号とする磁気探傷装置の校正を、短時間
で、精度良く、自動的に行えるようにする。 【解決手段】 人工校正サンプル122を巻き付けた校
正ロール124を使用し、幅方向に順次移動しながら校
正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気探傷装置の感
度校正方法及び装置に係り、特に、走行する薄鋼帯をオ
ンラインで探傷する磁気探傷装置に用いるのに好適な、
検査対象ストリップの走行方向に磁界を発生させ、内部
あるいは表面欠陥で生ずる漏洩磁束を、検査対象ストリ
ップの幅方向に多数並設された感磁性素子群を備えた探
傷ヘッドによりオンライン位置で検出して、欠陥信号と
する磁気探傷装置の感度校正方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、磁束を検出する感磁性素子群を直
線状に配設した探傷ヘッドを備え、一定速度で走行中の
薄鋼帯の全幅に存在する欠陥を連続的に検出する磁気探
傷装置が提案されている(実開昭63−10784
9)。
【0003】このような磁気探傷装置においては、図1
及び図2に示す如く、検査対象である薄鋼帯10の近傍
に配置した磁化コイル28に励磁電流を供給して、磁化
鉄心26と走行中の薄鋼帯10で閉じた磁路を形成す
る。そして、薄鋼帯10の内部あるいは表面に欠陥が存
在すると、薄鋼帯内の磁路が乱れ、漏洩磁束が生じるた
め、この漏洩磁束を、探傷ヘッド22を構成する感磁性
素子群で検出し、該当結果に対応する欠陥信号として検
出するようにしている。
【0004】検出された欠陥信号は、その信号レベルが
薄鋼帯内部又は表面の欠陥の規模(大きさ)と対応する
ので、欠陥信号を検出することによって、薄鋼帯の内部
又は表面に存在する欠陥の幅方向の発生位置と、その規
模が把握できる。
【0005】図において、30は、薄鋼帯10の走行と
同期して回転する中空ロール、32は、該中空ロール3
0の内部を貫通する固定軸、34は、前記磁化鉄心26
及び磁化コイル28によって構成される磁化器24及び
探傷ヘッド22を、該固定軸32に固定するための支持
部材、36は、前記磁化コイル28に励磁電流を供給す
るための電源ケーブル、38は、前記探傷ヘッド22内
の感磁性素子群から出力される検出信号を取り出すため
の信号ケーブル、40は、前記中空ロール30を回転自
在に支持するころがり軸受である。
【0006】このような磁気探傷装置20においては、
薄鋼帯10の内部又は表面に存在する欠陥の規模を、探
傷ヘッド22を構成する各感磁性素子で検出された漏洩
磁束の強度で判定している。従って、各感磁性素子の感
度が均一になるように調整する必要がある。又、他の磁
気探傷装置との間における探傷ヘッド全体としての感度
も一致させる必要がある。更に、経時的な感度の変化に
対しては、定期的に調整する必要がある。又、検出量と
欠陥規模の絶対値との対応も把握しておく必要がある。
【0007】そのため従来は、特開昭63−27747
に示される如く、標準となる人工欠陥を有した板状の標
準欠陥試料を作成し、該標準欠陥試料を探傷ヘッド22
を構成する各感磁性素子上に置いて、1個ずつ感度を校
正していた。
【0008】一方、このような標準欠陥試料を用いる場
合の煩わしさを解消するものとして、特開平3−134
555では、外部から疑似漏洩磁束となる均一磁界を探
傷ヘッド全体に印加することによって、標準欠陥試料の
使用を排除することが提案されている。
【0009】即ち、この特開平3−134555に提案
された校正装置においては、図3に示す如く、探傷ヘッ
ドの磁気検出領域より広い領域で疑似漏洩磁束となる均
一磁界を発生させる細長い磁化器50と、この均一磁束
が探傷ヘッドで均一に検出されるように探傷ヘッドと磁
化器50の相対位置を固定する取付固定治具56と、均
一磁界の強度が既知規模の欠陥に起因する漏洩磁束強度
に対応した強度になるように、磁化器50の励磁電流を
可変制御する電源装置70とを備えている。
【0010】この校正装置においては、前記取付固定治
具56の固定部材58A、58Bに、前記磁気探傷装置
20の固定軸32を取り付け、中空ロール30内の探傷
ヘッド22が、磁化器50を構成する細長いヨーク52
の上面52Aに対向するように設置する。
【0011】そして、電源装置70を起動させて校正用
磁化器50の細長い励磁コイル54に励磁電流を供給し
て、ヨーク52の周囲に磁界を発生させ、該ヨーク52
の上面52Aに対向している磁気探傷装置20内の探傷
ヘッド22を構成する各感磁性素子に同一磁界を印加
し、このときの感磁性素子の出力から検出される欠陥信
号による測定欠陥規模が既知欠陥規模に一致するよう
に、各感磁性素子の感度を調整する。
【0012】更に、この特開平3−134555を改良
した特開平5−10926では、校正用の励磁コイル5
4を、特開平3−134555のような別体の校正装置
ではなく、探傷ヘッド22や磁化鉄心26の周囲に巻き
回したり、前記磁化鉄心26内に配設したり、薄鋼帯1
0を挟んだ反対側位置に第2の中空ロールと共に配設す
ることが提案されている。
【0013】更に、磁気探傷装置の稼動期間中おいても
感度補正を実行可能な他の校正方法として、鋼板の健全
部においても検出される、浮遊磁束に起因する地合雑音
の信号レベルが、同一コイルにおいては等しいとみなす
ことができることを利用して、溶接部や欠陥が存在しな
い健全部における幅方向の各感磁性素子の出力信号の信
号レベルが等しくなるよう、各感磁性素子毎の感度補正
値を求めて修正することが記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】食缶等の材料となる薄
鋼板は、ツーピース缶(DI缶)を製造する際に、強度
の加工を受けるようになり、鋼板の内部に存在する非金
属介在物(以下、単に介在物と称する)等も加工割れの
原因となっている。検出を要求される介在物の大きさ
は、長さ1.0×幅0.1×厚さ0.01mm(楕円計
算で0.5×10-3mm3 )程度であり、薄鋼板の幅方
向に設置する感磁性素子の数は1000個程度必要とな
る。
【0015】この1000個もの感磁性素子の特性を揃
えることは、例えセンサホルダに設置したとしても、容
易ではない。それは、各感磁性素子と鋼板との空間距離
(リフトオフ)のばらつき、漏洩磁束を検出する磁界方
向に対する角度偏位の誤差、感磁性素子自体の磁界に対
する感度の違い等が発生するからである。特に、リフト
オフは問題となる。公表された介在物検出装置のリフト
オフは0.2〜0.5mm程度であるため、±0.1m
mの差は、介在物の検出感度に大きく影響する。図4
に、リフトオフと感磁性素子の出力の関係の例を示す。
【0016】前記特開平3−134555及び特開平5
−10926に記載された、校正用磁化器を用いた校正
方法では、検出を要求される介在物が発生する漏洩磁束
の大きさよりも広い磁界で、又、一定方向からの磁界で
校正するのみであるが、実際の介在物の磁界は極めて小
さく、又、一定方向からの磁界のみではないので、十分
な校正を行うことができない。
【0017】又、特開平5−10926に記載された、
鋼板健全部の地合雑音を利用した校正方法に関しては、
地合雑音の発生原因が、鉄の結晶の大きさ、結晶の方
位、及び結晶の歪み等が原因であると言われているが、
未だ総合的に解明されたものではなく、又、鋼板の長手
方向は比較的安定した種々の特性をもっているが、幅方
向については長手方向ほどの均一性は無いので、やはり
十分な校正を行うことができないという問題点を有して
いた。
【0018】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、多数並設された感磁性素子群の感度
校正を、短時間で、精度良く、自動的に行えるようにす
ることを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、検査対象スト
リップの走行方向に磁界を発生させ、内部あるいは表面
欠陥で生ずる漏洩磁束を、検査対象ストリップの幅方向
に多数並設された感磁性素子群を備えた探傷ヘッドによ
りオンライン位置で検出して、欠陥信号とする磁気探傷
装置の感度校正方法において、検出対象欠陥に関連した
出力を発生可能な人工校正サンプルが巻き付けられた校
正ロールをオフライン位置に設け、前記探傷ヘッドを、
オンライン位置から前記校正ロール位置まで移動して、
該探傷ヘッドの長さ方向と校正ロールの軸方向が一致す
るように、所定のリフトオフで固定し、前記校正ロール
を回転させながら、その軸方向に移動して、各感磁性素
子の感度を順次校正するようにして、前記課題を解決し
たものである。
【0020】又、同様の感度校正装置において、検出対
象欠陥に関連した出力を発生可能な人工校正サンプル
と、オフライン位置に設けられた、前記人工校正サンプ
ルが巻き付けられた校正ロールと、該校正ロールを回転
させながら、軸方向に移動する手段と、前記探傷ヘッド
を、オンライン位置から前記校正ロール位置まで移動し
て、該探傷ヘッドの長さ方向と校正ロールの軸方向が一
致するように、所定のリフトオフで固定する手段と、前
記校正ロールを回転させながら、その軸方向に移動し
て、各感磁性素子の感度を順次校正する手段とを備える
ことにより、同じく前記課題を解決したものである。
【0021】本発明の基本的な思想は、オンラインにお
いて実施されている検出条件を、そのまま感度校正装置
において実現させ、自動感度校正を行うものである。即
ち、磁気探傷装置における探傷条件は、検出すべき介在
物の大きさ、感磁性素子の感度と大きさ、周波数特性、
ストリップへの磁界の強さ、ストリップと感磁性素子群
とのリフトオフ、ストリップの走行速度、増幅器を含む
電気系など数多くあるが、検出する欠陥に関連した出力
を有する人工校正サンプルは、特に、介在物が発生する
漏洩磁束の長さ(半値幅)とリフトオフ特性がほぼ同一
であることが望ましい。何故ならば、ストリップの走行
速度により、一般的に電気回路をバンドパスフィルタと
して平行移動するようになっているので、介在物と人工
校正サンプルの半値幅が異なると、フィルタ特性が異な
ることになるからである。
【0022】図5に、介在物と人工校正サンプルの漏洩
磁束長さの一例を示す。介在物の漏洩磁束長さの半価幅
は0.5mm、人工校正サンプルは同じく0.7mmで
ある。
【0023】又、図6にバンドパスフィルタの特性を示
す。介在物は、バンドパスフィルタの帯域(BPH)を
通過するが、人工校正サンプルは通過帯域を越えること
があり、出力は低下する。
【0024】又、決められたリフトオフに対し、例えば
±0.1mmのリフトオフがあると、介在物と人工校正
サンプルの感度特性が異なる場合、その差が、直ちに出
力感度の違いになる。図7にリフトオフと相対出力の関
係を示すが、破線Fで示すように、人工校正サンプルで
リフトオフ0.4mmと0.6mmの出力を0.5mm
の出力に調整すれば、実際に通過する介在物の場合、実
線Gで示すように、0.4mmでは高く、0.6mmで
は低く指示することになる。従って、人工校正サンプル
は、傷の形、長さ、深さを注意深く選択する必要があ
る。又、特性が一致した幅方向の長さは50mm以上が
望ましい。なお、介在物の大きさは、磁粉探傷、X線写
真、顕微鏡等により同定することができる。
【0025】特開平3−134555や特開平5−10
926で提案されている校正方法では、上記条件を満足
させることは困難であるが、本発明のように、注意深く
作成した人工校正サンプルを用いることによって、高性
能な校正を行うことができる。
【0026】更に、該人工校正サンプルを校正ロールに
巻き付けてオフライン位置に設け、探傷ヘッドを、オン
ライン位置から該校正ロール位置まで移動して、該探傷
ヘッドの長さ方向と校正ロールの軸方向が一致するよう
に、所定のリフトオフで固定し、前記校正ロールを回転
させながら、その軸方向に移動して、各感磁性素子の感
度を順次校正することによって、高精度の校正を容易に
行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0028】本実施形態による校正対象である磁気探傷
装置100は、図8及び図9に示す如く、磁化ヨーク1
04と磁化コイル106からなる磁化器102と、検査
対象である薄鋼帯10の幅方向に直線状に配置された、
例えば1000個の感磁性素子111を含む探傷ヘッド
110と、前記磁化コイル106に励磁電流を供給する
直流電源112を備えており、薄鋼帯10を矢印A方向
に搬送する非磁性ロール80外側の、薄鋼帯10と対向
する位置に設けられている。
【0029】本発明に係る感度校正装置120は、同じ
く図8及び図9に示す如く、オフライン位置に設けられ
た、検出対象欠陥に関連した出力を発生可能な人工校正
サンプル122が巻き付けられた校正ロール124と、
該校正ロール124を図8の矢印D方向に回転させなが
ら、図9に矢印Eで示す如く、その軸方向に移動させる
校正ロール移動装置126と、前記探傷ヘッド110
を、磁気探傷装置100と共に、矢印B及びCで示す如
く、オンライン位置から前記校正ロール124の位置ま
で移動して、該探傷ヘッド110の長さ方向と校正ロー
ル124の軸方向が一致するように、所定のリフトオフ
で固定するための昇降装置150及び移動装置152
と、前記校正ロール124を回転させながら、その軸方
向に移動して、各感磁性素子111の感度を順次校正す
る感度校正回路(図10参照)を備えている。
【0030】前記校正ロール移動装置126は、ベルト
132及びプーリ134を介して校正ロール124を回
転するためのモータ130と、前記校正ロール124を
支持する軸受138及びモータ130が固定された可動
ベース140と、該可動ベース140を校正ロール12
4の軸方向に移動するためのガイドレール136と、該
ガイドレール136を固定する固定ベース142を含ん
で構成されている。
【0031】前記感度校正回路を含む磁気探傷装置10
0の回路は、図10に示す如く、各感磁性素子111毎
に設けられた、コンデンサ162と、感度校正用の電子
ボリウム165を含む増幅器164と、該増幅器164
の出力を通すバンドパスフィルタ166と、該バンドパ
スフィルタ166の出力を整流する両波整流器168
と、該両波整流器168の出力を通すバッファ170
と、該バッファ170を介して多数の感磁性素子111
の出力を組合せる集合回路172と、該集合回路172
の出力を設定値と比較する比較器174とから構成され
ている。
【0032】以下実施形態の作用を説明する。
【0033】まず通常のオンライン状態では、磁気探傷
装置100が図8の左側に実線で示す位置にあり、非磁
性ロール80に薄鋼帯10が例えば180°巻き付い
て、矢印A方向に走行している。磁気探傷装置100の
下方の、薄鋼帯10の上方0.5mmの位置には、薄鋼
帯10に磁束を導入するための磁化ヨーク104が配置
され、その間には感磁性素子111を含む探傷ヘッド1
10も配置されている。前記磁化ヨーク104の上方に
設けられた磁化コイル106には、探傷時に、直流電源
112からの直流電流の励磁により、薄鋼帯10を、走
行方向に1キロガウス程度に磁化する。この時の磁化電
流は、例えば0.81A(600アンペアターン)であ
る。薄鋼帯10の走行速度は、例えば最高1200mp
mとされている。感磁性素子111の数は1000個程
度である。又、介在物の検出が不要のときや、その他の
ときは、磁気探傷装置100を昇降装置150により、
矢印Bに示す如く、例えば200mm程度上方に退避可
能とされている。
【0034】検出できる欠陥は、介在物で0.5×10
-3mm3 程度以上であり、ガウジと称される内部欠陥に
近い表面欠陥であるこれらの欠陥は、光学式表面欠陥検
出装置では検出できない。
【0035】感度校正に際しては、まず、オンライン位
置にある磁気探傷装置100を、昇降装置150によ
り、矢印Bに示す如く、例えば200mm程度上方に上
昇させる。次いで、移動装置152により、矢印Cに示
す如く、オフライン位置にある感度校正装置120の直
上まで移動する。磁気探傷装置100の移動位置は、例
えばカウンタの数値により設定可能とされ、±数μm以
下の精度で移動可能とされている。
【0036】次いで、昇降装置150により磁気探傷装
置100を下降させ、校正ロール124に近付ける。校
正ロール124は探傷ヘッド110の中央部に位置して
おり、磁気探傷装置100内にある変位計センサ(図示
省略)により、人工校正サンプル122と感磁性素子1
11とのリフトオフを、設定値、例えば0.5mmにす
る。
【0037】次いで、自動感度校正の指示により、図1
1に示すように、校正ロール124を矢印Eに示す如
く、軸方向に移動しながら、次のようにして、校正操作
を行う。
【0038】まず、校正ロール124を、感磁性素子
群の第1素子上に位置する。次いで、校正ロール12
4を定められた速度(例えば500mpm)で回転す
る。次いで、第1素子の増幅器164が作動して、人
工校正サンプル122の信号を検出する。例えば検出
した信号の3点を平均し、定められた利得になるよう
に、電子ボリウム165を操作して、増幅器164のゲ
インを調整する。終了後、上記との操作を繰り返
し、例えば第50素子まで進む。第50素子が終了す
ると、校正ロール124が矢印E方向に、例えば50m
m移動し、停止する。
【0039】上記操作、、、を、感磁性素子群
の全長にわたって繰り返し実施する。
【0040】最終第n素子まで終了すると、校正ロー
ル124の回転が止まり、当初のの位置まで戻る。以
上により校正が終了する。
【0041】自動感度校正後は、昇降装置150により
磁気探傷装置100を例えば200mm上昇し、移動装
置152によりオンライン位置まで移動する。この際、
定められたカウンタの数値まで移動する。
【0042】次いで、磁気探傷装置100を降下し、変
位計センサにより薄鋼帯10と感磁性素子111群との
リフトオフを所定値(例えば0.5mm)にして、全工
程を終了する。
【0043】
【実施例】感磁性素子111に4.5Vの直流電圧が作
用していると、磁化器102による1.0キロガウスの
磁界が作用し、5.5Vの直流電圧になる。このとき、
検出を必要とする介在物が通過すると、介在物による出
力分が付加され、交流分(5mV程度)が発生する。
【0044】この交流分は、コンデンサ162を通過す
るが、5.5Vの直流分は、コンデンサ162を通過で
きないので、介在物による交流分のみが増幅器164に
入力する。増幅器164のゲインは、1000倍程度で
あるので、交流分は5.0V程度になる。
【0045】増幅器164で増幅された交流分は、高
域、低域がカットされたバンドパスフィルタ166を通
り、高低域のノイズがカットされ、SNが向上する。薄
鋼帯10の走行速度によりバンドパスが移動し、速度が
速くなれば高い周波数側に、低くなれば低い周波数側に
移動する。
【0046】両波整流器168により0−マイナス側の
波形がプラス側に移動し、0−プラス側の波形となる。
これは、0より大きい波形を一元化して検出するためで
ある。
【0047】バッファ170により各感磁性素子111
の出力が集合され、感磁性素子群からの集合された波形
を、比較器174により設定値と比較して、検出を必要
とする欠陥を大、中、小に分類する。
【0048】自動感度校正に際しては、感磁性素子出力
の最終段である両波整流器168の出力を、例えば3.
0Vに設定する場合、参照電圧3.0Vに対し、両波整
流器168の出力と比較させ、低いときは電子ボリウム
165をプラス側、高いときはマイナス側に移動させ、
0になったとき、電子ボリウム165を停止させる。こ
の電子ボリウム165は、自動感度校正時のみ使用し、
その他のときは停止しておく。この電子ボリウム165
の調整値を記録しておくことにより、今回の校正値を前
回の校正値と数値的に比較検討でき、感磁性素子の経時
的変化を知ることができる。
【0049】人工校正サンプル122の出力は、各感磁
性素子111の最終段において3.0Vに調整したが、
再度人工校正サンプルにて自動感度校正を行わず、調整
された出力(電圧)のみを検定した結果、標準偏差で
3.00Vに対し±0.15V(±0.5%)程度であ
り、算術平均で、2.95Vで−0.05V(−0.0
15%)程度であり、満足できる結果が得られた。
【0050】なお、非金属介在物を同定したサンプル、
人工校正サンプル122については、厚さ数μmのクロ
ムめっきを行うことによって、腐食を防止することがで
きる。又、サンプル122は校正ロール124に巻き付
けたままで保存するので、取り扱いによる破損がない。
校正ロール124の回転速度は、設置した作業工程の特
性に合わせて設定する。
【0051】なお、実施例では、感磁性素子111の自
動感度校正を1点ずつ行ったが、校正時間を短縮するた
め、2点以上同時に実施することもできる。
【0052】前記実施形態は、本発明を、非磁性ロール
に対向して設けられた薄鋼帯用の磁気探傷装置の感度校
正に適用していたが、本発明の適用対象はこれに限定さ
れず、図1、図2に示したような中空ロール内に設けら
れた磁気探傷装置や、一般の磁性体の磁気探傷装置の感
度校正にも適用することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、高精度の感度校正を短
時間で行うことができる。人手による校正では、数時間
の時間と労力を有していたが、1時間あまりで完了する
ことができ、薄鋼板の品質補償に寄与することができ
る。
【0054】又、校正値を記録しておくことにより、今
回の校正値を前回の校正値と数値的に比較検討でき、感
磁性素子の経時変化を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特開平3−134555に記載された、従来の
感度校正装置の一例の構成を示す横断面図
【図2】同じく、縦断面図
【図3】特開平3−134555に記載された、従来の
感度校正装置の他の例の構成を示す斜視図
【図4】本発明の原理を説明するための、介在物による
リフトオフと感磁性素子の出力の関係の例を示す線図
【図5】同じく、介在物と人工校正サンプルの漏洩磁束
長さの関係の例を示す線図
【図6】同じく、バンドパスフィルタの特性例を示す線
【図7】同じく、感磁性素子と薄鋼帯のリフトオフの関
係の例を示す線図
【図8】本発明の実施形態のオンライン位置とオフライ
ン位置を示す側面図
【図9】同じく、オフライン位置の正面図
【図10】磁気探傷装置の回路構成を示すブロック線図
【図11】校正中の様子を示す斜視図
【符号の説明】
10…薄鋼帯 80…非磁性ロール 100…磁気探傷装置 102…磁化器 104…磁化ヨーク 106…磁化コイル 110…探傷ヘッド 111…感磁性素子 112…直流電源 120…感度校正装置 122…人工校正サンプル 124…校正ロール 126…校正ロール移動装置 136…ガイドレール 140…移動ベース 142…固定ベース 150…昇降装置 152…移動装置 164…増幅器 165…電子ボリウム 166…バンドパスフィルタ 168…両波整流器 170…バッファ 172…集合回路 174…比較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 嘉秀 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 鶴岡 繁利 山口県徳山市大字徳山5635番地の6 株式 会社システムハイテック内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象ストリップの走行方向に磁界を発
    生させ、内部あるいは表面欠陥で生ずる漏洩磁束を、検
    査対象ストリップの幅方向に多数並設された感磁性素子
    群を備えた探傷ヘッドによりオンライン位置で検出し
    て、欠陥信号とする磁気探傷装置の感度校正方法におい
    て、 検出対象欠陥に関連した出力を発生可能な人工校正サン
    プルが巻き付けられた校正ロールをオフライン位置に設
    け、 前記探傷ヘッドを、オンライン位置から前記校正ロール
    位置まで移動して、該探傷ヘッドの長さ方向と校正ロー
    ルの軸方向が一致するように、所定のリフトオフで固定
    し、 前記校正ロールを回転させながら、その軸方向に移動し
    て、各感磁性素子の感度を順次校正することを特徴とす
    る磁気探傷装置の感度校正方法。
  2. 【請求項2】検査対象ストリップの走行方向に磁界を発
    生させ、内部あるいは表面欠陥で生ずる漏洩磁束を、検
    査対象ストリップの幅方向に多数並設された感磁性素子
    群を備えた探傷ヘッドによりオンライン位置で検出し
    て、欠陥信号とする磁気探傷装置の感度校正装置におい
    て、 検出対象欠陥に関連した出力を発生可能な人工校正サン
    プルと、 オフライン位置に設けられた、前記人工校正サンプルが
    巻き付けられた校正ロールと、 該校正ロールを回転させながら、軸方向に移動する手段
    と、 前記探傷ヘッドを、オンライン位置から前記校正ロール
    位置まで移動して、該探傷ヘッドの長さ方向と校正ロー
    ルの軸方向が一致するように、所定のリフトオフで固定
    する手段と、 前記校正ロールを回転させながら、その軸方向に移動し
    て、各感磁性素子の感度を順次校正する手段と、 を備えたことを特徴とする磁気探傷装置の感度校正装
    置。
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