JPH1110802A - 積層シート - Google Patents

積層シート

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JPH1110802A
JPH1110802A JP9185914A JP18591497A JPH1110802A JP H1110802 A JPH1110802 A JP H1110802A JP 9185914 A JP9185914 A JP 9185914A JP 18591497 A JP18591497 A JP 18591497A JP H1110802 A JPH1110802 A JP H1110802A
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JP
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synthetic resin
active oxygen
photocatalyst
resin
sheet
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JP9185914A
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Masatoshi Akagawa
正俊 赤川
Sueko Koizumi
季子 小泉
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装飾シートに光触媒作用による半永久的に持
続する防カビ効果や消臭効果を付与する。 【解決手段】 シート状基材の表面に、光触媒(光活性
を有する酸化チタンなど)を含み、かつ活性酸素に対し
て安定な合成樹脂からなるフィルムを積層するか、光触
媒を含み、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂を主成
分とするコーティング液を塗工してなるコーティング被
膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁材、天井材及び
床材等の建築物内装材、車輌用の内装材や座席表皮材、
家具表装材等として好適に使用される積層シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物内装材等として使用さ
れている装飾シートに、防カビ効果や消臭効果を付与す
る場合には、含窒素硫黄化合物やバイナジン化合物など
を、上記の装飾シートの合成樹脂層中に添加することが
行なわれている。しかしながら、含窒素硫黄化合物やバ
イナジン化合物などは、経時によって劣化するために、
長期間にわたって初期の防カビ効果や消臭効果等を維持
することはできない。
【0003】一方、防カビ効果や消臭効果等を付与する
ものとして、光触媒が注目されている。このものは、光
触媒作用により、カビや臭い成分等の有機物を分解する
ことによって、防カビ効果や消臭効果等を発揮するもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の光触媒は、活性
酸素を発生し、有機物を分解する性質を有するものであ
るため、含窒素硫黄化合物やバイナジン化合物などのよ
うに、経時によって劣化することなく、半永久的に防カ
ビ効果や消臭効果等を発揮し得るという利点はある。し
かしながら、装飾シートの合成樹脂層を形成する合成樹
脂までも分解してしまうため、上記のように装飾シート
の合成樹脂層中に添加して使用することは事実上不可能
である。従って、光触媒は、半永久的に防カビ効果や消
臭効果等を発揮し得るという利点があるにもかかわら
ず、陶製品など分解される懸念のない製品のみに使用さ
れているのが現状である。
【0005】本発明は、上記のような装飾シート等にも
光触媒を適用することを目的としてなされたものであ
り、半永久的に持続する消臭効果等を有する、装飾シー
ト等として好適な積層シートを提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の積層シートは、シート状基材の表
面に、光触媒を含有し、かつ活性酸素に対して安定な合
成樹脂からなるフィルムを積層するか、光触媒を含有
し、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂を主成分とす
るコーティング液を塗工し、コーティング層を形成して
なることを特徴とするものである。
【0007】本発明の積層シートに使用されるシート状
基材としては、従来より使用されている装飾シートや装
飾シートの基材として使用されているもの、農業用、建
材や家具等の表面化粧用、文具用等の各種用途に使用さ
れている単層又は複層の合成樹脂製フィルムやシート等
が使用できる。
【0008】例えば、壁材や天井材として使用する場合
にあっては、通常使用されている難燃紙や不燃紙などの
紙類や、天然の動物性または植物性繊維、ガラス繊維、
ロックウール、パルプ、合成繊維等の無機または有機繊
維の一種または二種以上に、必要に応じて炭酸カルシウ
ム、クレー、水酸化アルミニウム等の充填剤や樹脂バイ
ンダー等を混合してなる織布、編布、不織布などの布帛
類、あるいはこれらの表面に発泡または非発泡の合成樹
脂層を一層あるいは複数層形成したものなどが使用でき
る。尚、この合成樹脂層は、紙類や布帛類等の表面全面
に形成したものに限らず、ロータリースクリーンプリン
ター等を用いて、模様状に形成したものであってもよ
い。また、合成樹脂層の表面に、エンボスロール等を用
いてのエンボス加工や、発泡抑制剤及び/又は発泡促進
剤を含むインキを使用した、いわゆるケミカルエンボス
法等の手段にて、表面に凹凸を形成してもよいし、合成
樹脂層表面あるいは紙類や布帛類表面に、通常のインキ
を用いて印刷模様を形成したものであってもよい。
【0009】床材の場合では、発泡あるいは非発泡の合
成樹脂シート、発泡あるいは非発泡の合成樹脂層を複数
層積層した合成樹脂積層シート、天然の動物性あるいは
植物性繊維、ガラス繊維、ロックウール、パルプ、合成
繊維等の無機または有機繊維の一種または二種以上に、
必要に応じて炭酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニ
ウム等の充填剤や樹脂バインダー等を混合してなる織
布、編布、不織布、紙等の基材表面および/または裏面
に、発泡あるいは非発泡の合成樹脂層を一層あるいは複
数層積層したものなどが使用できる。上記の合成樹脂シ
ートあるいは合成樹脂層は、熱可塑性樹脂製チップを加
熱圧着して得られるものであってもよい。また、エンボ
スロール等を用いてのエンボス加工や、発泡抑制剤およ
び/または発泡促進剤を含むインキを使用した、いわゆ
るケミカルエンボス法等の手段にて、表面に凹凸を形成
したものであってもよいし、通常のインキを用いて印刷
模様を形成したものであってもよく、更に、必要に応じ
て透明および/または不透明の着色チップ、無機粉体な
どを含有せしめた透明または不透明の耐摩耗層を形成し
たものや紫外線硬化型塗料等による塗膜を形成したもの
であってもよい。
【0010】車輌用の内装材や座席表装材、あるいは家
具用表装材の場合では、発泡あるいは非発泡の合成樹脂
シート、発泡あるいは非発泡の合成樹脂層を複数層積層
した合成樹脂積層シート、天然の動物性あるいは植物性
繊維、ガラス繊維、ロックウール、パルプ、合成繊維等
の無機または有機繊維の一種または二種以上に、必要に
応じて炭酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニウム等
の充填剤や樹脂バインダー等を混合してなる織布、編
布、不織布等の発泡あるいは非発泡の合成樹脂層を一層
あるいは複数層積層したもの、上記の布帛類に合成樹脂
を含浸させたものなどが使用できる。また、エンボスロ
ール等を用いてのエンボス加工や、発泡抑制剤および/
または発泡促進剤を含むインキを使用した、いわゆるケ
ミカルエンボス法、絞付離型紙などを使用した、いわゆ
る転写法などの手段にて表面に凹凸を形成したものであ
ってもよいし、通常のインキを用いて印刷模様を形成し
たものであってもよく、また、艶調整などを目的とした
表面処理を施したものであってもよい。
【0011】上記の合成樹脂として具体的には、塩化ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、オ
レフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂やこれらの混合物、
フェノール系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂などの
熱硬化性樹脂が使用できる。
【0012】上記の塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−エチレン共重合樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−ビニルエーテ
ル共重合樹脂、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合
樹脂、塩化ビニル−アクリル酸共重合樹脂、塩化ビニル
−メタクリル酸共重合樹脂、塩化ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合樹脂、塩化ビニル−メタクリル酸エステル
共重合樹脂、塩化ビニル−ウレタン共重合樹脂などから
選ばれる一種以上の樹脂が使用でき、上記のイレフィン
系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリ
レート共重合樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重
合樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合樹脂、
エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリ
ル酸共重合樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂など
から選ばれる一種以上の樹脂が使用できる。
【0013】また、上記の合成樹脂に代えて、例えば、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン
ゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレ
ン−酢ビゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポ
リエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリン
ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムな
どの天然もしくは合成ゴムや熱可塑性エラストマー(T
PE)なども使用することができる。
【0014】上記の合成樹脂、ゴムあるいは熱可塑性エ
ラストマー(以下、「合成樹脂」という)には、必要に
応じて、可塑剤、安定剤、滑剤、発泡剤、膨張剤、帯電
防止剤、導電性粉末、導電性短繊維、消臭剤、防カビ
剤、抗菌剤、各種充填剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、老
化防止剤、軟化剤、増粘剤、粘度降下剤、希釈剤、二次
可塑剤、各種界面活性剤、撥水剤、撥油剤、架橋剤、硬
化剤、着色剤などの通常使用される添加剤を添加するこ
とができる。
【0015】上記の合成樹脂および必要に応じて添加さ
れる各種添加剤とからなる合成樹脂組成物は、従来と同
様の方法、例えば、カレンダー法、押出法などの公知の
手段にてシート状に成形し、必要に応じて基材等の積層
する方法や、合成樹脂組成物がペーストやエマルジョン
等の液状物の場合は、ドクターナイフコーター、ロール
コーター、グラビアプリンター、ロータリースクリーン
プリンター、カーテンフローコーター等の手段にて塗工
した後、加熱ゲル化もしくは乾燥固化して合成樹脂層を
形成する方法などによって、上記の合成樹脂層あるいは
合成樹脂シートとされる。
【0016】シート状基材の厚さは、特に限定されるも
のではなく、その用途によって適宜選定される。例え
ば、壁材や天井材の場合では0.1〜3.0mm程度、
床材の場合では0.5〜10mm程度、車輌用の内装材
や座席表装材、あるいは家具用表装材の場合では0.3
〜5.0mm程度である。
【0017】上記のシート状基材の表面には、光触媒を
含有し、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂からなる
フィルムが積層されるか、光触媒を含有し、かつ活性酸
素に対して安定な合成樹脂を主成分とするコーティング
液によるコーティング層が形成される。これらの光触媒
を含む層は、その用途等によっては、シート状基材の両
面に形成することもできる。
【0018】光触媒の添加量については、一概には決め
られないが、少なすぎると光触媒を添加した効果が十分
に発現せず、多すぎると積層シート表面の意匠性を損な
ったり、積層シートが透明である場合には、その透明性
を損なう等の問題や、フィルムに成形するのが困難にな
ったり、塗工するのが困難になったりするといった問題
が生じるため、積層シートの用途に求められる諸特性等
に応じて、適当量を選定し、添加するようにすればよ
い。
【0019】上記の光触媒、活性酸素を生成しうる程度
の光活性を有する酸化物半導体等であり、具体的には、
酸化チタン、BaTiO3 、SrTiO3 、CaTiO
3 、ZnO、SiC、GaP、CdS、CdSe、Mo
3 、SnO2 、WO3 、Fe2 3 、Bi2 3 、V
2 5 などが使用できるが、特に好ましくは酸化チタン
である。勿論、これらの光触媒は、単独で用いてもよい
し、複数種を混合して用いることもできる。この酸化チ
タンとは、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタ
ン、ブルッカイト型酸化チタン、無定形酸化チタン、メ
タチタン酸、オルトチタン酸などの酸化チタンの他に水
酸化チタン、酸化チタン水和物なども含むが、特に安価
で高い活性をもつアナターゼ型酸化チタンが好ましい。
また、光触媒機能を更に向上させるために、表面に白
金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等
の金属や酸化ルテニウム、酸化ニッケルなどの金属酸化
物を担持させたものであってもよい。尚、上記の光触媒
は、光触媒機能を高めるために、造粒したり、他の物質
を混合して多孔質にしたものを使用してもよい。
【0020】上記の活性酸素に対して安定な樹脂として
は、ポリ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合樹脂、ポリ三フッ化塩化エチレン、
四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂、あるいはこれ
らの混合物などのフッ素系樹脂等が使用できる。また、
上記の樹脂としてフッ素系樹脂を用いた場合には、積層
シートに、汚れ付着防止性や耐溶剤性を付与することが
できる。
【0021】本発明において使用される光触媒を含むフ
ィルムを得る方法としては、活性酸素に対して安定な樹
脂の組成物中に、上記の光触媒を練り込み、適宜の成形
法で成形して得る方法や、離型紙等の離型性担体上に、
フッ素系樹脂を水中に分散させたフッ素系樹脂エマルジ
ョン等のコーティング液を塗工し、これを乾燥固化した
後、離型性担体を剥離する方法等が挙げられる。これら
の製造方法により得られるフィルムは、シート状基材と
の接着性を向上させるために、アクリル系樹脂等を混合
したものであったもよいし、必要に応じて、無機充填剤
等の各種添加剤を含むものであってもよい。
【0022】上記の光触媒を含有し、かつ活性酸素に対
して安定な合成樹脂からなるフィルムを積層する場合に
は、必要に応じて適宜の接着剤を使用することもでき
る。このとき使用する接着剤としては、シート状基材と
上記フィルムを強固に接着することができるものであれ
ば、特に限定されない。
【0023】光触媒を含み、かつ活性酸素に対して安定
な樹脂を主成分とするコーティング液としては、フッ素
系樹脂を水中に分散させたフッ素系樹脂エマルジョン等
が使用できる。このコーティング液中には、必要に応じ
て、炭酸カルシウム等の無機充填剤、消泡剤、増粘剤、
シリカやアルミナ等の艶消し剤、pH調整剤(中和
剤)、乾燥遅延剤等の各種添加剤を添加してもよい。
【0024】尚、シート状基材表面に上記のコーティン
グ液を塗工するに先立って、シート状基材表面とコーテ
ィング層との密着性を高めるために、シート状基材表面
に、プライマー処理等を施しておくこともできる。ま
た、上記フッ素系樹脂エマルジョン等のコーティング液
中に、ペースト用塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂等
の合成樹脂を添加しておき、シート状基材との接着性を
向上させることもできる。コーティング液中に添加する
合成樹脂の種類は、シート状基材のコーティング液塗工
面の素材によって適宜選定され、その添加量は、コーテ
ィング液中の固形分100重量部に対し、1〜30重量
部程度とするのが望ましい。
【0025】また、シート状基材の光触媒を含むフィル
ムの積層面あるいは光触媒を含むコーティング層形成面
が、光触媒の作用により分解されることが懸念されるよ
うな場合であれば、シート状基材の光触媒を含むフィル
ムの積層面あるいは光触媒を含むコーティング層形成面
に、予め、活性酸素に対して安定な層、すなわち、活性
酸素に対して安定な樹脂からなるフィルムを積層してお
くか、活性酸素に対して安定な樹脂を主成分とするコー
ティング液によるコーティング層を形成しておくのが望
ましい。
【0026】この活性酸素に対して安定な樹脂からなる
フィルムあるいは活性酸素に対して安定な樹脂を主成分
とするコーティング液によるコーティング層は、上記の
光触媒を含むフィルムもしくはコーティング層から、光
触媒を除いたものが使用できる。勿論、これらのフィル
ムやコーティング層は、上記した各種添加剤や、接着性
を向上させるための塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂
を添加しておくこもできる。また、上記フィルムを積層
する場合には、必要に応じて接着剤を使用することもで
きるし、コーティング層を形成する場合には、塗工に先
立ってプライマー処理等を施すこともできる。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕裏打紙の表面に、ポリ塩化ビニルペースト
を塗工し、加熱、ゲル化させて装飾層を形成し、ポリ塩
化ビニル製壁材を得た。得られたポリ塩化ビニル製壁材
の表面に、光触媒としてアナターゼ型酸化チタン10重
量%を含むフッ素系樹脂フィルムを、接着剤を介して積
層した。
【0028】上記のようにして得られたポリ塩化ビニル
製壁材を、20cm×20cmの大きさに裁断して試料
とし、この試料を容積が3リットルのポリエステル製の
臭い袋中に入れ、この中に清浄空気3リットルを入れて
密封した。次いで、この臭い袋中のトリメチルアミンの
初期濃度が100ppmとなるように、トリメチルアミ
ンの溶液を臭い袋内に注入して密封し、トリメチルアミ
ンをガス化させた。この臭い袋を、380nm付近にピ
ークをもつ紫外線カーボンアーク灯を光源とする紫外線
ウェザーメーターを使用して、紫外線照射状態下に静置
し、15分毎にトリメチルアミン濃度をガステック式ガ
ス検知管にて測定した。但し、臭い袋中には、1時間毎
にガス化したときの臭い袋中のトリメチルアミン濃度が
50ppmとなる量のトリメチルアミンの溶液を追加
し、測定時間は3時間までとした。その結果を表1に示
すとともに、その結果をグラフ化したものを図1として
示す。
【0029】〔実施例2〕光触媒を含むフッ素系樹脂フ
ィルムに代えて、光触媒としてアナターゼ型酸化チタン
10重量%、ペースト用ポリ塩化ビニル5重量%を添加
したフッ素系樹脂水性エマルジョンを塗工し、乾燥、固
化させて、コーティング層を形成してなるポリ塩化ビニ
ル製壁紙を得た。こうして得られたポリ塩化ビニル製壁
紙について、実施例1と同様の実験を行なった。その結
果を表1に示すとともに、その結果をグラフ化したもの
を図1として示す。
【0030】〔比較例1〕裏打紙の表面に、消臭剤とし
て、含窒素硫黄化合物を添加したポリ塩化ビニルペース
トを塗工し、加熱、ゲル化させて装飾層を形成し、ポリ
塩化ビニル製壁材を得た。こうして得られたポリ塩化ビ
ニル製壁紙について、実施例1と同様の実験を行なっ
た。その結果を表1に示すとともに、その結果をグラフ
化したものを図1として示す。
【0031】
【表1】
【0032】以上の結果から明らかなように、比較例1
の壁材は、時間経過とともに、消臭効果が低下している
が、実施例1及び実施例2の壁材は、時間が経過して
も、消臭効果の低下は見られず、長期間に亘って消臭効
果が持続するものである。また、上記の実施例1及び実
施例2の壁材は、防カビ効果にも優れ、かつその効果が
長期間に亘って持続するものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明の積層シートは、シート状基材の
表面に、光触媒を含有し、かつ活性酸素に対して安定な
合成樹脂からなるフィルムを積層するか、光触媒を含有
し、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂を主成分とす
るコーティング液を塗工し、コーティング層を形成して
なるので、光触媒作用により、半永久的に有機物を分解
する性質を有し、防カビ効果や消臭効果等に優れ、かつ
長期間に亘って、その効果が持続するものである。ま
た、この光触媒作用により、化学物質過敏症の原因と言
われているホルムアルデヒドやアセトアルデヒド等を分
解する効果も奏するものである。
【0034】また、上記の光触媒を、活性酸素に対して
安定な合成樹脂からなるフィルム中に添加されるか、活
性酸素に対して安定な合成樹脂を主成分とするコーティ
ング層中に添加されているので、シート状基材表面まで
も、光触媒作用により分解される懸念も低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における消臭効果に関する実験
データを示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の表面に、光触媒を含有
    し、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂からなるフィ
    ルムを積層してなる積層シート。
  2. 【請求項2】 シート状基材の表面に、光触媒を含有
    し、かつ活性酸素に対して安定な合成樹脂を主成分とす
    るコーティング液を塗工し、コーティング層を形成して
    なる積層シート。
  3. 【請求項3】 活性酸素に対して安定な合成樹脂が、フ
    ッ素系樹脂である請求項1又は2記載の積層シート。
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