JPH11106472A - エポキシ樹脂の製造法 - Google Patents
エポキシ樹脂の製造法Info
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- JPH11106472A JPH11106472A JP28763197A JP28763197A JPH11106472A JP H11106472 A JPH11106472 A JP H11106472A JP 28763197 A JP28763197 A JP 28763197A JP 28763197 A JP28763197 A JP 28763197A JP H11106472 A JPH11106472 A JP H11106472A
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Abstract
たエポキシ樹脂の工業的に非常に価値のある製造法を提
供すること。 【解決手段】フェノール性水酸基を有する化合物とエピ
ハロヒドリンを固形アルカリ金属水酸化物、非プロトン
性極性溶媒の存在下に反応させ、反応終了後、エピハロ
ヒドリンと非プロトン性極性溶媒を減圧下140℃以下
の温度で留去し、ついで、有機溶媒に、残留樹脂を溶解
させ、有機溶媒に不溶解物を除去した後、アルカリ金属
水酸化物で、50〜90℃の温度で処理して、塩素含有
量の少ないエポキシ樹脂を得る。
Description
される電気・電子部品の分野、特に電子部品の封止剤、
積層板等の材料として有用な易加水分解性塩素及び加水
分解性塩素の低いエポキシ樹脂の製造法に関する。
学特性等に優れているため、各種の電気、電子部品用に
使用されている。特に、トランジスター、IC、LS
I、VLSI等の半導体素子の封止材料としては、大部
分エポキシ樹脂が使用されている。近年半導体素子の高
集積化に伴う配線の微細化により、配線の腐食がより起
こり易くなり、その原因となる腐食性イオン、とりわけ
加水分解性塩素量を低減したエポキシ樹脂が望まれてい
る。このため、加水分解性塩素を低減するための方法が
多く提案されている。
309にフェノール類とエピクロルヒドリンをアルカリ
金属水酸化物および非プロトン性極性溶媒の存在下で反
応させる方法が提案されている。しかし、東独1538
82、特開平6−7309に開示されたいずれの方法
も、アルカリ金属水酸化物として、その水溶液を使用し
ており、東独153882においては系内から水を除去
せずに、フェノール類とエピクロルヒドリンとが反応し
ているため、加水分解性塩素の低減は充分ではない。一
方、特開平6−7309においては減圧下、エピクロル
ヒドリンと水との共沸により系内から水を除去し、系内
の水の量を調整しながら、フェノール類とエピクロルヒ
ドリンと反応している。このため、反応中、圧力を調整
するための煩雑さが伴い、さらに凝縮器、トラップに低
温を要する等経済的経費がかさむ不利がある。また、特
開平1−252624には、フェノールとサリチルアル
デヒドの縮合物とエピクロルヒドリンとをアルカリ金属
水酸化物および非プロトン性極性溶媒の存在下でエポキ
シ化を行い、続いて得られた粗製エポキシ樹脂を有機溶
媒中でアルカリ性物質で処理する製造方法が提案されて
いる。しかし、特開平1−252624でも、特開平6
−7309と同様にエポキシ化は減圧下、エピクロルヒ
ドリンと水の共沸により、系内の水を除去しながらエポ
キシ化反応を行っている。更に、非プロトン性極性溶媒
を水洗により除去しているため、非プロトン性極性溶媒
を再使用する場合、困難が伴う。また、特開平5−15
5978には、エピクロロヒドリンとフェノール性水酸
基を有する化合物を非プロトン性極性溶媒及びアルカリ
の存在下エポキシ化反応を行い、未反応のエピクロロヒ
ドリンと非プロトン性極性溶媒を減圧下、140℃以下
の温度で回収し、続いて、有機溶媒中、副生アルカリ塩
の存在下で、アルカリ処理する方法が提案されている。
しかしながら特開平5−155978では、副生アルカ
リ塩の存在下で、アルカリ処理を行うため、易加水分解
性塩素がやや多い欠点があった。加水分解性塩素量が同
じでも、易加水分解性塩素が多いと、硬化時の初期トラ
ブルの原因及び穏和な条件での信頼性に問題が生じる可
能性がある。このため、加水分解性塩素量が低く、加水
分解性塩素中の易加水分解性塩素の占める割合が低いエ
ポキシ樹脂が望まれている。
性塩素を低減し、なをかつ工業的に価値が大きい加水分
解性塩素の低いエポキシ樹脂の製造法を提供するもので
ある。
的を達成するために検討した結果、フェノール性水酸基
を有する化合物とエピハロヒドリンを、固形のアルカリ
金属水酸化物と非プロトン性極性溶媒の存在下で反応さ
せ、反応後、未反応のエピハロヒドリンと非プロトン性
極性溶媒を特定の条件で一気に除去し、有機溶媒に残留
樹脂を溶解させ、有機溶媒不溶物を除去した後、アルカ
リ金属水酸化物で50〜90℃の温度で処理することに
より、易加水分解性塩素が低減され、かつ塩素含有量の
少ないエポキシ樹脂が得られ、工業的価値も大きい方法
であることを見い出し本発明に至った。
ヒドリンを、固形のアルカリ金属水酸化物を用いて、非
プロトン性極性溶媒の存在下に反応させ、得られたエポ
キシ樹脂を含有する溶液から、減圧下、140℃以下の
温度で、エピハロヒドリンおよび非プロトン性極性溶媒
を同時に除去し、 2)次いで、有機溶媒を加え、得られたエポキシ樹脂を
有機溶媒に溶解し、系中に存在する有機溶媒不溶物を除
去し、 3)有機溶媒不溶物を除去した後、系中にアルカリ金属
水酸化物を添加し、50〜90℃でエポキシ樹脂を処理
することを特徴とするエポキシ樹脂の製造法、
エピハロヒドリンとの反応を0〜80℃の温度で行う上
記1.に記載のエポキシ樹脂の製造法、
エピハロヒドリンを反応させる際、アルカリ金属水酸化
物として固形の水酸化ナトリウム及び/または水酸化カ
リウムを、フェノール性水酸基を有する化合物のフェノ
ール性水酸基1当量に対して0.9〜1.1モル使用す
る上記1.または2.に記載のエポキシ樹脂の製造法、 4.エピハロヒドリンがエピクロルヒドリンであり、フ
ェノール性水酸基を有する化合物のフェノール性水酸基
1当量に対してエピクロルヒドリンを2〜10モル使用
する上記1.、2.、及び3.のいずれか1項に記載の
エポキシ樹脂の製造法、
ホキシド、ジメチルホルムアミド及び1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノンから選ばれる1種以上であり、
非プロトン性極性溶媒をフェノール性水酸基を有する化
合物100重量部に対し30〜300重量部使用する上
記1.、2.、3.及び4.のいずれか1項に記載のエ
ポキシ樹脂の製造法、 6.フェノール性水酸基を有する化合物がフェノール類
及び/またはナフトール類とアルデヒド類の縮合物、フ
ェノール類及び/またはナフトール類とジシクロペンタ
ジエンとの反応物、フェノール類及び/またはナフトー
ル類とビフェニル系縮合剤との縮合物、ビスフェノール
類及びビフェノール類から選ばれる1種以上である上記
1.、2.、3.、4.及び5.のいずれか1項に記載
のエポキシ樹脂の製造法に関する。
樹脂は、易加水分解性塩素の含有量が低いエポキシ樹脂
である。ここで、易加水分解性塩素とは樹脂をトルエン
に溶解させ、0.1規定のKOH−メタノールを加え、
室温で30分間処理により脱離する塩素量である。易加
水分解性塩素は、非常に穏和な条件でエポキシ樹脂より
脱離可能な塩素である。以下、本発明で規定している加
水分解性塩素は易加水分解性塩素及び更に厳しい条件で
脱離する塩素の和である。
有する化合物は、特に限定されず、エポキシ化可能なも
のであれば使用できる。具体例としては、フェノール類
及び/またはナフトール類とアルデヒド類との縮合物、
フェノール類及び/またはナフトール類とキシリレング
リコールとの縮合物、フェノール類とイソプロペニルア
セトフェノンとの縮合物、フェノール類及び/またはナ
フトール類とジシクロペンタジエンの反応物、フェノー
ル類及び/またはナフトール類とビフェニル系縮合剤と
の縮合物、ビスフェノール類、ビフェノール類等が挙げ
られる。これらは、公知の方法により得ることが出来
る。これらフェノール性水酸基を有する化合物のうちフ
ェノール類及び/またはナフトール類とアルデヒド化合
物の縮合物、フェノール類及び/またはナフトール類と
ジシクロペンタジエンとの反応物、フェノール類及び/
またはナフトール類とビフェニル系縮合剤との縮合物、
ビスフェノール類、ビフェノール類が好ましい。
ル、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、ア
ミルフェノール、ノニルフェノール、ブチルメチルフェ
ノール、トリメチルフェノールカテコール、レゾルシノ
ール、メチルレゾルシノール、ハイドロキノン、フェニ
ルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールK、ビスフェノールS、ビフェノール、
テトラメチルビフェノール等が例示される。
ル、2−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒド
ロキシメチルナフタレン、ジヒドロキシジメチルナフタ
レン、トリヒドロキシナフタレン等が例示される。これ
ら、フェノール類、ナフトール類は1種あるいは2種以
上使用しても差し支えない。
デヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、バレルアルデヒド、カプロンアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、クロルベンズアルデヒド、ブロ
ムベンズアルデヒド、グリオキザール、マロンアルデヒ
ド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジピ
ンアルデヒド、ピメリンアルデヒド、セバシンアルデヒ
ド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、サリチルアル
デヒド、フタルアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒ
ド等が例示される。
ス(メチロール)ビフェニル、ビス(メトキシメチル)
ビフェニル、ビス(エトキシメチル)ビフェニル、ビス
(クロロメチル)ビフェニル等が例示される。
フェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールK、
ビスフェノールS等が例示される。ビフェノール類とし
ては、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等が例
示される。
合物をエポキシ化するために用いるエピハロヒドリンと
しては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等が
例示される。エピハロヒドリンは、フェノール性水酸基
を有する化合物のフェノール性水酸基1当量に対して2
〜10モル使用するのが好ましい。より好ましくは、3
〜6モル使用する。エピハロヒドリンの量が少なすぎる
とエポキシ当量が高くなったり、ゲルが発生しやすくな
る。又、多すぎると体積効率が悪くなる等工業的に不利
となる。
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、1、3−ジメチ
ル−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらは、フェ
ノール性水酸基を有する化合物100重量部に対し30
〜300重量部使用するのが好ましい。非プロトン性極
性溶媒の使用量が少ないと加水分解性塩素の低減の効果
が顕著でない。多くても、低減効果が顕著でなく、容積
効率の低下をきたし不利である。
ハロヒドリンを反応させる際に用いる固形のアルカリ金
属水酸化物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等が挙げられる。これらは1種のみまたは組み合わせて
用いることが出来、分割または連続的に系内に添加され
る。通常、フェノール性水酸基を有する化合物とエピハ
ロヒドリンを反応させる際にアルカリ金属水酸化物の水
溶液が用いられるが、この場合、アルカリ金属水酸化物
の水溶液から持ち込まれる水が多くなり、中間体である
ハロヒドリンエーテルの閉環を充分行わせるために、反
応中、系内から水を、減圧下、エピハロヒドリンとの共
沸により除去する必要があり、操作が煩雑になり工業的
に不利である。固形のアルカリ金属水酸化物は、フェノ
ール性水酸基を有する化合物のフェノール性水酸基1当
量に対して0.9〜1.1モル使用するのが好ましい。
アルカリ水酸化金属物の量が少ないと、エポキシ化が充
分進まず、加水分解性塩素の増加をもたらす。多いと、
エポキシ当量の増加、ゲルの発生等が起こり好ましくな
い。
ハロヒドリンを反応させる際の温度は0〜80℃が好ま
しく、常圧で反応を実施できる。加水分解性塩素を低減
するためには、温度が低い方がこのましいが反応時間が
長くなる。実用的には20〜70℃で反応を行うのが好
ましい。反応時間は、3〜7時間行えば充分である。
から、減圧下に140℃以下、好ましくは135℃以下
の温度でエピハロヒドリン及び非プロトン性極性溶媒を
同時に蒸留等により除去することにより、粗製エポキシ
樹脂と副生アルカリ塩等が残留物として得られる。
副生アルカリ塩等を含む残留物にメチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等の有機
溶媒を加え、粗製エポキシ樹脂を溶解する。この溶液か
ら、有機溶媒不溶物を濾過、水洗、遠心分離等で除去す
る。副生アルカリ塩等有機溶媒不溶物が残存したままア
ルカリ金属水酸化物で粗製エポキシ樹脂を処理すると、
副生アルカリ塩等有機溶媒不溶物の影響で、強い条件で
測定する加水分解性塩素、例えば、エポキシ樹脂をジオ
キサンに溶解し、1N−KOH/エタノール溶液を加
え、30分間煮沸還流で測定されるような加水分解性塩
素は低減するが、穏和な条件で測定される易加水分解性
塩素の低減は充分でない。
た溶液に、アルカリ金属水酸化物を加え、好ましくは5
0〜90℃で、1〜3時間処理する。処理温度が50℃
未満の場合、その処理効果が小さく、加水分解性塩素、
易加水分解性塩素の低減が充分でない。一方、温度が9
0℃を越えると、加水分解性塩素は低減するが、エポキ
シ当量の上昇が起こり好ましくない。この際用いるアル
カリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等が挙げられ、固形または水溶液の状態で添加
することが出来る。その使用量はエポキシ化に用いたフ
ェノール性水酸化物のフェノール性水酸基1当量に対し
て0.01〜0.2モルが好ましい。
て得た溶液を分離した水相が中性になるまで水洗を繰り
返す。続いて、有機溶媒を減圧下で除去することによ
り、易加水分解性塩素及び加水分解性塩素のきわめて少
ないエポキシ樹脂が得られる。
においては、使用されるアルカリ金属水酸化物が水溶液
の形で使用される。又、アルカリ金属水酸化物の存在下
で、フェノール性水酸基を有する化合物とエピハロヒド
リンとの反応はエピクロルヒドリンと水との共沸を利用
して、水を系外へ除去しながら行われる。更に、加水分
解性塩素の低いエポキシ樹脂を得るためには、反応温度
を低くする必要があり、このため共沸温度を下げるため
に、減圧下でおこなわれる。
点以下の温度で、系外への水の除去を必要としないで行
うことが出来る。このため、合成プロセスも圧力等の煩
雑な調整も必要とせず、更にエネルギー的にも有利とな
る。これは、固形のアルカリ金属水酸化物、非プロトン
性極性溶媒の存在下で、フェノール性水酸基を有する化
合物とエピハロヒドリンを反応させることにより達成さ
れたものである。反応終了後、減圧下、140℃以下、
更に望ましくは135℃以下で非プロトン性極性溶媒と
過剰のエピハロヒドリンを蒸留等により、同時に除去、
回収する。従来、非プロトン性極性溶媒は水洗により除
去されていたが、本発明では、蒸留等により回収できる
ため、再使用が容易となる。
イソブチルケトン、トルエン等の有機溶媒に溶解し、副
生アルカリ塩等、有機溶媒に不溶成分を濾過、遠心分
離、水洗により除去する。副生アルカリ塩等有機溶媒に
不溶成分の除去は、、次のアルカリ金属水酸化物で粗製
エポキシ樹脂を処理するエポキシ樹脂の精製工程で、易
加水分解性塩素の低減のために重要である。副生アルカ
リ塩等有機溶媒に不溶成分を含んだまま、精製反応を行
うと、易加水分解性塩素の低減が充分でない。また、非
プロトン性極性溶媒とアルカリ金属水酸化物の存在下で
フェノール性水酸基を有する化合物とエピハロヒドリン
とを反応させる工程を経ないと、副生アルカリ塩等を除
去した後、アルカリ金属水酸化物で処理しても、加水分
解性塩素の低減されたエポキシ樹脂を得ることはかなり
難しい。
加水分解性塩素、加水分解性塩素が著しく低減されたエ
ポキシ樹脂が得られる。さらに、本発明は工業的に非常
に価値のあるエポキシ樹脂の製造法である。こうして得
られたエポキシ樹脂は、通常用いられる硬化剤及び必要
により効果促進剤、充填材等と混合されエポキシ樹脂組
成物とし、硬化させることにより半導体の封止材料、成
形材料、注型材料、積層材料、塗料、接着剤、レジスト
等に使用することができる。
説明する。
ル235g(2.5モル)、サリチルアルデヒド49g
(0.4モル)及びパラトルエンスルホン酸1gを仕込
み、窒素を吹き込みながら80℃で3時間、更に100
℃で2時間反応させた。冷却後、メチルイソブチルケト
ン300mlを加え、洗浄水が中性になるまで水洗し
た。有機相から減圧下に未反応原料及び溶媒を除去し、
樹脂(A)を得た。
フラスコに、ビス(メチロール)ビフェニル107g
(0.5モル)、フェノール113g(1.2モル)、
パラトルエンスルホン酸0.5gを仕込み、120℃ま
で加熱し、分溜管を用いて、生成する水を抜き出した
後、更に5時間反応させ、冷却後、メチルイソブチルケ
トン500mlを加え、洗浄水が中性になるまで水洗し
た。有機相から、減圧下に未反応物及び溶媒を除去し、
樹脂(B)を得た。
樹脂(C)〜(H)をそれぞれ表1に示す量使用し、ジ
メチルスルホキシド(表1中DMSO)、エピクロルヒ
ドリン(表1中ECH)を温度計、撹拌器、冷却管を備
えたフラスコに表1に示す量仕込み、窒素を吹き込みな
がら溶解した。
1 )に保ち、固形の水酸化ナトリウムを表1示す量を1
0回に分け、100分で添加した、水酸化ナトリウム添
加終了後、更に表1に示す反応温度(反応温度T2 )に
上げ、2時間保持し、反応を終了させた。反応終了後、
フラスコを表1に示す温度に加熱し、表1に示す圧力に
達するまで、過剰のエピクロルヒドリン、ジメチルスル
ホキシドを同時に回収した。
gを加え、樹脂分を溶解した。溶解後、温水100gを
加え、副生塩等のメチルイソブチルケトンに不溶解物を
水相と共に水洗分離した。
0gを添加し、70℃で2時間反応した。反応後、水相
が中性を示すまで、水洗を繰り返した。水洗後、減圧下
でメチルイソブチルケトンを留去してエポキシ樹脂を得
た。得られたエポキシ樹脂について、下記の方法に従っ
て易加水分解生塩素、加水分解性塩素、エポキシ当量を
求めた。その結果を表1に示す。
シ樹脂を精秤し、トルエン20mlを加え、樹脂を溶解
する。0.1N−KOHメタノール溶液2mlを加え、
室温で30分間マグネティックスターラーで撹拌する。
その後、100mlのアセトンを加え、更に硝酸1ml
を加え、0.001−N硝酸銀イソプロピルアルコール
で滴定し定量した。
樹脂を100mlの共栓付フラスコに精秤し、ジオキサ
ン30mlを加え、樹脂を溶解する。溶解後、1N−K
OHエタノール溶液5mlを加え、30分間煮沸還流す
る。その後、この溶液を完全に200mlのビーカーに
移し、80wt%のアセトン水溶液100mlを加え、
更に、濃硝酸2mlを加え硝酸銀水溶液にて電位差滴定
を行い定量した。
拠して、測定した。
ール性水酸基を持つ化合物 樹脂(C):オルトクレゾールノボラック(水酸基当量
120g/eq.、日本化薬(株)製) 樹脂(D):クレゾール・ナフトール・ホルムアルデヒ
ド共縮合物(カヤハードNHN、水酸基当量140g/
eq.、日本化薬(株)製) 樹脂(E):フェノール・ジシクロペンタジエン反応物
(DPP−600M、水酸基当量170g/eq.、日
本石油化学(株)製) 樹脂(F):ビスフェノールA(水酸基当量114g/
eq.、本州化学工業(株)製) 樹脂(G):ビスフェノールF(水酸基当量100g/
eq.、本州化学工業(株)製) 樹脂(H):テトラメチルビフェノール(水酸基当量1
21g/eq.、本州化学工業(株)製)
0gを用い、表1に示す量のジメチルスルホキシド、エ
ピクロルヒドリン及び固形の水酸化ナトリウムを用い
て、メチルイソブチルケトンに粗製エポキシ樹脂を溶解
した後、溶媒に不溶解物を除去せずに、20%水酸化ナ
トリウム水溶液で処理した以外は,実施例1と同様の操
作を実施し、エポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹
脂の物性を表1に示す。
0gを用い、温度計、撹拌器、滴下ロート、生成水分離
装置を備えた、装置に仕込み、エピクロルヒドリン50
9gを添加し、窒素を吹き込みながら、樹脂を溶解し
た。溶解後、反応温度50℃、圧力50〜100mmH
gの条件下で、48%水酸化ナトリウム水溶液85gを
100分かけて滴下した。このあいだ、水酸化ナトリウ
ム水溶液から持ち込まれる水及び反応により生成する水
をエピクロルヒドリンと共沸により連続的に反応系外へ
除去し、エピクロルヒドリンは系内に戻し、系内の水分
を1〜2%に調整した。滴下終了後、70℃で系外に水
を除去しながら、2時間更に反応させた。
表1の圧力に達するまで、過剰のエピクロルヒドリンを
回収した。メチルイソブチルケトン500ml加え、残
存樹脂を溶解した。温水100mlをこの溶液に加え、
溶剤不溶解物を、水洗分離し、有機相に20%水酸化ナ
トリウム水溶液20gを加え、70℃で2時間反応し
た。反応終了後、洗浄水が中性を示すまで、洗浄を繰り
返した。ついで、有機相からメチルイソブチルケトンを
減圧下除去し、エポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ
樹脂の物性を表1に示す。
20g用い、メチルイソブチルケトンに溶解後、20%
の水酸化ナトリウム水溶液で粗製エポキシ樹脂を処理し
なかった以外は、実施例1と同様の方法で行いエポキシ
樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂の物性を表1に示
す。
20g用い、エピクロルヒドリンとジメチルスルホキシ
ドを回収する時の条件を表1に示す条件(回収温度15
5℃、回収圧力10mmHg)に変えた以外は、実施例
1と同様の操作を行いエポキシ樹脂を得た。得られたエ
ポキシ樹脂の物性を表1に示す。
20g用い、メチルイソブチルケトンに不溶解物を除去
した後、20%水酸化ナトリウムで処理するときの温度
を100℃に変えた以外は、実施例1と同様にしてエポ
キシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂の物性を表1に
示す。
20g用い、メチルイソブチルケトンに不溶解物を除去
した後、20%水酸化ナトリウムで処理するときの温度
を30℃に変えた以外は、実施例1と同様にしてエポキ
シ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂の物性を表1に示
す。
塩素、加水分解性塩素が大幅に低減しさらに、エポキシ
当量も理論値に近い値の物が得られる。又、高価な非プ
ロトン性極性溶媒の再使用が容易で、工業的にも有益な
製造法である。
Claims (6)
- 【請求項1】1)フェノール性水酸基を有する化合物と
エピハロヒドリンを、固形のアルカリ金属水酸化物を用
いて、非プロトン性極性溶媒の存在下に反応させ、得ら
れたエポキシ樹脂を含有する溶液から、減圧下、140
℃以下の温度で、エピハロヒドリンおよび非プロトン性
極性溶媒を同時に除去し、 2)次いで、有機溶媒を加え、得られたエポキシ樹脂を
有機溶媒に溶解し、系中に存在する有機溶媒不溶物を除
去し、 3)有機溶媒不溶物を除去した後、系中にアルカリ金属
水酸化物を添加し、50〜90℃でエポキシ樹脂を処理
する、ことを特徴とするエポキシ樹脂の製造法。 - 【請求項2】フェノール性水酸基を有する化合物とエピ
ハロヒドリンとの反応を0〜80℃の温度で行う請求項
1に記載のエポキシ樹脂の製造法。 - 【請求項3】フェノール性水酸基を有する化合物とエピ
ハロヒドリンを反応させる際、アルカリ金属水酸化物と
して固形の水酸化ナトリウム及び/または水酸化カリウ
ムをフェノール性水酸基を有する化合物のフェノール性
水酸基1当量に対して0.9〜1.1モル使用する請求
項1または2に記載のエポキシ樹脂の製造法。 - 【請求項4】エピハロヒドリンがエピクロルヒドリンで
あり、フェノール性水酸基を有する化合物のフェノール
性水酸基1当量に対してエピクロルヒドリンを2〜10
モル使用する請求項1、2、及び3のいずれか1項に記
載のエポキシ樹脂の製造法。 - 【請求項5】非プロトン性極性溶媒がジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミド及び1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンから選ばれる1種以上であり、非プ
ロトン性極性溶媒をフェノール性水酸基を有する化合物
100重量部に対し30〜300重量部使用する請求項
1、2、3及び4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂
の製造法。 - 【請求項6】フェノール性水酸基を有する化合物がフェ
ノール類及び/またはナフトール類とアルデヒド類の縮
合物、フェノール類及び/またはナフトール類とジシク
ロペンタジエンとの反応物、フェノール類及び/または
ナフトール類とビフェニル系縮合剤との縮合物、ビスフ
ェノール類及びビフェノール類から選ばれる1種以上で
ある請求項1、2、3、4及び5のいずれか1項に記載
のエポキシ樹脂の製造法。
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JP28763197A JPH11106472A (ja) | 1997-10-06 | 1997-10-06 | エポキシ樹脂の製造法 |
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