JPH11105762A - 低床式自動二輪車 - Google Patents

低床式自動二輪車

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JPH11105762A
JPH11105762A JP9267451A JP26745197A JPH11105762A JP H11105762 A JPH11105762 A JP H11105762A JP 9267451 A JP9267451 A JP 9267451A JP 26745197 A JP26745197 A JP 26745197A JP H11105762 A JPH11105762 A JP H11105762A
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floor
transmission case
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drive shaft
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啓次 笠
Chikashi Iizuka
爾 飯塚
Yasushi Omika
靖 大美賀
Yoshiaki Hori
堀  良昭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクータタイプの低床式の自動二輪車におい
て、足載せフロアを大きくしたい、バンク角を大きく採
りたい。 【解決手段】 左右に低床式の足載せフロア50,50
を備え、左右のフロア間に上方に膨出し、前後方向に延
びるフロアトンネル部49を備える自動二輪車におい
て、エンジン後方に配置するミッションケース3をフロ
アトンネル49内に配置し、ミッションケース3から後
方に延出したドライブシャフト(ドライブシャフトミッ
ションケースの出力軸との継手25)を後輪19に連結
して後輪を駆動し、ドライブシャフトとミッションケー
ス出力部との結合部25を、足載せフロア50の一方の
足載せフロアの内側に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクータの如き低
床式の自動二輪車にかかる。特に本発明は、シャフトド
ライブ式の駆動機構を備え、スイングアーム支持形式の
後輪懸架装置を備え、ミッションケースを可及的に車体
の高い位置に配置し、フロアスペースを広く採りつつ車
体の傾斜角、所謂バンク角を大きく採ることを可能とし
た低床式自動二輪車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車体下部の両側部にステップバーを備
え、フロアを備えないオートバイ形式の自動二輪車にお
いて、後輪駆動機構としてシャフトドライブ機構を用い
たものは、従来から特開昭53−26043号公報、特
開昭60−53484号で開示されている。前者の技術
は、後輪懸架、支持を行う片持ち式のスイングアーム内
にドライブシャフトを収納したものであり、後者はスイ
ングアームを左右に備える両持ち式のスイングアーム形
式で、片側をドライブシャフトで構成したものである。
【0003】ところで、スクータ式の自動二輪車は、両
足を揃えてフロア上に載せた状態で運転を行い、オート
バイ形式の自動二輪車と異なり、低床式の足載せフロア
を備える。この種の低床式の足載せフロアを備える自動
二輪車としては、従来特公昭37−16016号、
特開昭59−134070号が開示されている。
【0004】上記のスクータは、低床式の足載せフロ
アのフロア中間部間の膨出部間に、エンジンに繋がるク
ランクケースやミッションケースを半没状態で収納し、
クランクケースやミッションケースは下半部が床下に突
出する。そして、チエンケースが後方に延び、チエン
(ベルト)ケース後端部に緩衝器で車体側に支持された
後輪が配置され、後輪はチエン(ベルト)伝達機構で駆
動される。
【0005】上記の自動二輪車(スクータ)は、ベル
トドライブ機構で後輪を駆動し、低床式の足載せフロア
の中間部間の膨出部にエンジン、クランクケース、ミッ
ションケースを上半部の一部が臨むように配置し、エン
ジン、ミッションケースの下半部を含む大半は床下に露
出し、後方にベルトケースを構成するスイングアーム相
当部材を延出し、ベルトケース後部で後輪を緩衝器を介
して支持する。又従来の低床式の足載せフロアを有する
スクータタイプの自動二輪車は、後輪懸架方式として、
エンジン、ミッションケース、伝動ケースを一体化し、
車体に対して揺動可能に軸支したユニットスイング形式
の方式が多用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の低床式の足載せ
フロアを備えるスクータ形式の自動二輪車においては、
上記,のように、足載せフロア下方にミッションケ
ース等の大半が突出すること、チエン駆動、或いはベル
ト駆動方式で後輪を駆動しているので、車体下部の片側
に、スイングアームを構成する大きなチエンケース、ベ
ルトケース等の伝動ケースが突出すること、左右に足載
せフロアが張出すこと等から、転舵等において走行中に
行われる車体の左右への傾動大きく採るとが困難であ
る。即ち、所謂車体のバンク角を大きく採ることが困難
である。この結果、低床式の足載せフロアを有するスク
ータタイプの自動二輪車においては、オートバイ形式の
自動二輪車のような、軽快な運転、走行を望むことには
困難性を伴う。
【0007】又スイングアームのミッションケース、或
いは車体側への軸支部が、車幅方向の外側寄りに位置せ
ざるを得ないこと、伝動ケースが車幅方向の外側方に位
置することから、これ等の影響で、足載せフロアの幅が
制約を受け、足載せフロアの幅が大きく設定することが
困難である。
【0008】又ミッションケースの一側方に出力軸、ギ
ヤ、或いはプーリが突出し、これにチエン、或いはベル
トが、後方に、チエンケース、ベルトケースを介して後
方に延出されるので、後輪で伝動機構が側方に張出し、
この結果、車幅が大きくなる。 特に、ミッションケー
スの出力部分は、足載せフロアの中間部、或いは後部に
配置され、この部分の一側部に外側方に出力軸が突出
し、該出力軸にギヤやプーリが配置されるので、この部
分の幅が必然的に大きくなる。又ミッションケースの大
半部が床下に露出し、後輪支持用のスイングアームが出
力軸部分とは全然別個の後方部分で支持されるので、こ
の部分も車幅方向の一側部に突出することとなり、上記
した構成と併せ、車幅が大きくならざるを得ない。
【0009】本発明は、以上の従来の自動二輪車、特に
低床式のフロアを備えるスクータタイプの自動二輪車の
以上の課題を解決すべくなされたものである。本発明者
等は、低床式の足載せフロアを有する自動二輪車におい
て、シャフトドライブ形式を採用すれば、ミッションケ
ース側方に出力部が突出しないこと、後方に出力部を配
置できること、従って、ミッションケースの幅が抑制で
きることから、足載せフロア間の上方に膨出するトンネ
ル部分にミッションケースの殆どを収納することが可能
であること、ドライブシャフトは、ミッションケース出
力部に対して可及的に者幅方向中心位置に寄せることが
可能であること、この結果、足載せフロア下方へのミッ
ションケース等の突出を無くし、又スイングアームを構
成するドライブシャフトの軸支部分を車体中心側に寄せ
ることが可能であること、シャフトドライブ機構なの
で、ドライブシャフトの下方、且つ側方への突出量を押
えることが可能であること、足載せフロアはこれ等に制
約されることが少ないので、幅や前後の大きさ等、配
置、大きさ等の自由度が多きくすることができること、
等の知見を得て、本発明をなしたものである。
【0010】従って、本発明の目的とする処は、低床式
の足載せフロアを有するスクータ形式の自動二輪車にお
いて、後輪駆動機構としてシャフトドライブ機構を採用
し、ミッションケースの殆どを左右のフロア部間のトン
ネル部分に収納し、これ等のフロア下方への突出を抑
え、且つスイングアームを構成するドライブシャフトを
可及的に車体中心に寄せて配置し、フロアを大きく設定
しつつ、車幅を可及的に抑え、バンク角を大きく採るこ
とを可能とし、オートバイ形式の自動二輪車と同様に、
軽快な運転、走行を得ることが可能である低床式自動二
輪車を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、左右に低床式の足載せフロアを備え、該
左右のフロア間に上方に膨出し、前後方向に延びるフロ
アトンネル部を備える自動二輪車において、エンジン後
方に配置するミッションケースをフロアトンネル内に配
置し、ミッションケースから後方に延出したドライブシ
ャフトを後輪に連結して該後輪を駆動し、ドライブシャ
フトとミッションケース出力部との結合部を、足載せフ
ロアの内側に配置した。
【0012】請求項1においては、エンジン後方に設け
るミッションケースを、左右の足載せフロア間にフロア
トンネル内に配置するので、フロア下方へのミッション
ケースの突出を抑制することができる。又後輪駆動形式
をシャフトドライブ形式とし、ドライブシャフトとミッ
ションケースとの結合部を、足載せフロアの内側に配置
したので、該結合部の車幅方向の外側方への突出量を抑
えることができる。
【0013】請求項2は、ドライブシャフトを、平面視
においてその前部が車幅方向の中心に寄せるように傾斜
して配置したので、シャフトドライブ機構を構成するド
ライブシャフトは、前部が車体中心線寄って配置でき、
ドライブシャフトの前部の幅が足載せフロア内に収容、
配置することができる。
【0014】請求項3は、後輪を支持するスイングアー
ムの前端部を、ミッションケースの後端部に軸支したの
で、スイングアームを車体側に支持する必要がなく、ス
イングアーム間の幅を小さく設定することができる。
【0015】請求項4は、スイングアーム前端部のミッ
ションケースへの軸支部を、一側の足載せフロアの下方
に位置させるようにしたので、スイングアーム軸支部を
外部から隠すことができる。
【0016】請求項5は、足載せフロアは、少なくとも
ドライブシャフト側の足載せフロアで、前記ミッション
ケースの出力部との結合部が位置する部分が、該足載せ
フロアの前部に対して高さ方向に段差をもって高い位置
としたので、スイングアームの先端部を構成するドライ
ブシャフトの先端部の間隔を後輪支持部と同様の間隔に
設定しても、足載せフロアの段差部で干渉することが無
く、ドライブシャフトを含むスイングアームの先端部を
後端部と略々同幅としても、足載せフロアと干渉するこ
とが無く、足載せフロアの幅を大きく採ることができ、
又バンク角を大きく採ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1〜図13は、本発明の第1の実施の形
態を示し、図1は本発明にかかる低床式自動二輪車の外
観側面図、図2は同平面図、図3は自動二輪車の外観を
構成するカバーを取外し、車体の構造を表した全体側面
図、図4は図3の4−4線断面図で、カバー取り付けた
状態の断面図、図5は図4の同様の5−5線断面図、図
6は図3の同様の6−6線断面図、図7は図3の状態の
平面図、図8はエンジンを一部とした車体前部の拡大側
面図、図9は図8の正面図、図10はミッションケース
を一部とした車体後部の拡大側面図、図11は図10の
平面図、図12は後輪を支持する両持ち式スイングアー
ムの要部を破断した平面図、図13は自動二輪車後部の
車体レイアウト、及び収納ボックスの配置、構造を示す
拡大破断側面図である。
【0018】図1は本発明にかかる自動二輪車1の左側
面図で、自動二輪車1は、足載せフロアが低床式で、ス
クータタイプを示す。自動二輪車1の車体構造は、図
3、及び図7〜図11に示す如くで、その概略を説明す
ると、図3は車体構造の全体を示す左側面図であり、2
は車体前部下位に配置されたエンジンである。エンジン
2は、図3、図7、図8、図9に示すように、車幅方向
の中間部にクランクケース2aを備え、クランクケース
2aの左右両側に、車幅方向の外側に突出するようにシ
リンダ部2b,2bを備える。各シリンダ部2b,2b
のシリンダ軸線は略々水平で、シリンダ部2b,2bは
相互に対向し、所謂、多気筒水平対向式で、水冷式のエ
ンジンを構成する。
【0019】以上のエンジン2のクランクケース2aの
後方に、ミッションケース3を結合して一体的に連結し
て後方に延出し、ミッションケース3は、外形が略々直
方体形状をなす。かかるエンジン2とミッションケース
3とで、前後方向に長さのある一体化されたパワーユニ
ット4を構成し、パワーユニット4は車体の一部を構成
するように固定形式である。ミッションケース3内に
は、図示しないが、例えば、静油圧式無段変速装置等の
自動変速機を内蔵したものを用い、これに代えて電気式
変速装置を用いても良く、この場合、操作部をハンドル
グリップに設ける。
【0020】車体フレームの前部の構造を説明する。図
8、及び図9は、前部構造を拡大して示す。前輪11支
持用のフロントフォーク12を回転自在に支持するヘッ
ドパイプ5の下半後面の両側には、短い左右のメインパ
イプ6,6の前端部の溶接等して結合する。左右のメイ
ンパイプ6,6は前端部間が狭く、後方がこれより広
く、前後方向中間部が、図7、図9に示すように対称形
状に外側に弯曲、膨出する。
【0021】以上の左右のメインパイプ6,6は、斜後
下傾するように延出され、各後端部には、エンジンハン
ガー部6a,6aを設け、各エンジンハンガー部6a
は、メインパイプ後端部に連結された上半部6b、下方
に垂下延出された下半部6cを備える。これ等エンジン
ハンガー部6a,6aをクランクケース2aの後部上半
部に跨がせ、各上半部6bをクランクケース2aの上部
両側部にボルト6dで各結合する。又各下半部6cを、
クランクケース2aの後部両側部の中間部にボルト6e
で各結合する。尚、下半部6cを上半部6bと一体に設
け、一体のエンジンハンガーの上下をクランクケース2
aに結合しても良い。
【0022】又ヘッドパイプ5の下端部後部には、左右
のダウンチューブ7,7の上端部接合し、該ダウンチュ
ーブ7,7は、各後半部7aがを後下方に垂下し、下向
きの後端部にエンジンハンガー部7bを各設置する。以
上の左右のエンジンハンガー部7b,7bを、クランク
ケース2aの前部で上部、例えば、図8に示すように、
左右のシリンダ部2b,2bの基端部近傍の両側部を跨
ぐようにして、該クランクケース2aの当該部分にボル
ト7cで結合する。
【0023】以上により、エンジン2のクランクケース
2の後部と、ヘッドパイプ5の後方に延びる左右のメイ
ンパイプ6,6後端部とを一体的に結合し、且つ、ダウ
ンチューブ7,7後端部とエンジン2の前部とを一体的
に結合し、エンジン2を車体フレーム構成部材で支持し
つつ、該エンジン2を車体フレームの一部として構成す
る。尚、ダウンチューブ7,7には、ラジエータ8を支
持するスティ7d,7e等を設け、図3、図7、及び図
8に示すようにダウンチューブ7,7の前面にラジエー
タ8を取付、支持する。図9は車体フレーム前面の理解
を容易にするため、ラジエータ8を除去して示した。
【0024】車体フレームの後部の構造を説明する。図
10、及び図11は、この部分を拡大して示す。エンジ
ン2の後部に一体化され、エンジン2の後方に延出され
たミッションケース3の後部上面には、左右に離間して
取付ボス部3a,3aを設ける。該ボス部3a,3aに
シートレールを兼ねるリヤフレーム9の左右の部材9
a,9aの前端部9b,9bをボルト9c,9cで結合
する。リヤフレーム9は、パイプ材からなり、後端部は
対向するように対称形状に曲げられて端部9d,9d相
互を連結部材9eで結合し、図12で示すように平面視
が前後に長い横U字型である。実施例では、左側の部材
(図12では下側に表されている)の中間部〜後部にか
けて、左側方に膨出させ、この部分間の部材間の幅が大
きくなるように構成した。
【0025】又リヤフレーム9は、図11に示したよう
に、前半部9fが低位で、後半部9hが高位であり、こ
の間を高上傾する中間部9gで連結する。左右の部材9
a,9a間には、前後に離間して複数のクロス部材9i
…(…は複数を表す。以下同じ)を架設する。一方、ミ
ッションケース3の下部にはリヤサブフレーム10(以
下サブフレームと記す)の前端部を結合する。サブフレ
ーム10の構造は以下の如くである。
【0026】サブフレーム10はパイプ材で形成され、
左右の部材10a,10aは、図11に示したように側
面視で鈍角の略L字型をなす。左右の部材10a,10
aの各前部10bは、低位にあって後方に延びる直線状
であり、ミッションケース3の中間部〜後部の下部3b
の左右に、ボルト10c,10cで結合する。左右の部
材10a,10aは、中間部10dが後上傾するように
して後方に延出され、後部10eは急角度で後方に起立
し、上端部10fを前記したリヤフレーム9の左右の部
材9a,9aの後上傾する各中間部9g下部に接合、一
体化する。
【0027】左右の部材10a,10aの各中間部10
dと、リヤフレーム9の左右の部材9aの前部9fの後
部間には、夫々補強部材10gを縦に架設し、又図11
に示すように、左右の部材10a,10aの中間部10
dの後部間には、クロス部材10hを架設する。又リヤ
フレーム9の左右の部材9a,9aの中間部9gと、サ
ブフレーム10の後部10eとの結合部には、補強板1
0iを各架設する。又左右の後部10eには、後方に側
面視三角構造の支持スティ11を、後方に突設する。更
に、後部10eの上部には、後述する燃料タンク16取
付用のブラケット10jを後方に突設した。
【0028】以上より、車体の後部フレームを構成し、
ミッションケース3は、リヤフレーム9、及びサブフレ
ーム10の取付ベースを構成するとともに、車体の後部
フレームの一部を構成する。以上のように、エンジン
2、ミッションケース3を車体の必要、且つ不可欠な、
又重要な一部の構成部材として、車体フレームを構成し
た。
【0029】以上の車体フレームの前端部を構成するヘ
ッドパイプ5には、図3、及び図7で示すように、前輪
11を支持するフロントフォーク12を操向自在に軸支
する。フロントフォーク12の上端部に設けたトップブ
リッジ12a上には、左右方向に延びるバー式のハンド
ル13を、ハンドルホルダー等を介して設置する。又図
3に示すように、エンジン2の上方には燃料供給装置を
構成するスロットル弁装置等で構成した気化器14、及
びエアクリーナ15を配置する。更に、リヤフレーム9
の後部9hの下方で、サブフレーム10の後部10eの
後方には、図3、及び図13に示すように燃料タンク1
6を配置する。燃料タンク18は、図7に示すように、
実施の形態では、平面視で前方が開いた略々横U字型を
なす。この燃料タンク16のU字型空間内に、後輪19
の上部が臨むようにした。
【0030】燃料タンク16は、図3、図7、及び図1
3に示すように、サブフレーム10の左右の後部10e
から後方に突設した、左右の取付ブラケット10j,1
0jに連結した、平面視が略々横U字型のスティ部材1
7に、周囲の一部を固定されて後部の車体フレーム側に
取付、支持する。又支持スティ17は、後端部をリヤフ
レーム9の後端部に設けた連結部材9eに、補助スティ
18を介して取付、支持されている。平面視略々横U字
型の燃料タンク16の上下、前方に開放された空間16
aの下方に、図13に示すように後輪19の上部が臨む
ように構成した。
【0031】ミッションケース3の後部の中間下部〜下
部には、図3、図12、及び図13に示すように、左右
に離間してスイングアーム支持用ボス部3c,3cを後
方に突設する。該ボス部3c,3cに、後輪19を支持
するスイングアーム20の前端部を揺動自在に軸支す
る。スイングアーム20の詳細は、図12の部分破断平
面図で明確に示した如くで、後述するように、後輪19
の両側を支持する所謂両持ち式で、左右のスイングアー
ム21,22を備える。又図5では、図3の5−5線断
面図として、スイングアーム20の軸支部(枢着部)を
後方から見た断面図として示し、更に図6では、図3の
6−6線断面図として、スイングアーム20の軸支部の
後方部分を後方から見た断面図として示した。
【0032】スイングアーム20は、図12に示すよう
に、後輪19の両側を支持する所謂両持ち式で、右側
(図12の上側)のものは、後輪支持用のスイングアー
ム機能のみを備え、後輪19の一側側を支持する一方の
スイングアーム部材21を構成する。又左側(図12に
下側)のものは、スイングアーム21よりも径が大きい
中空筒状のドライブシャフトケース22(説明中におい
てはスイングアーム部材として記載する場合がある)
で、後輪19の他方側を支持する他方のスイングアーム
部材を構成する。
【0033】前記したスイングアーム20を構成する左
右のスイングアーム部材21,22の先端部間には、パ
イプ材等で構成したクロス部材23を架設し、スイング
アーム部材21,22の先端部を一体化する。一方のス
イングアーム部材21の先端部側のクロス部材23のこ
の側には、支軸部材23aを軸方向に突設し、ミッショ
ンケース3のこの側のボス部3cに設けた支持孔3d
に、該支軸部材23aを嵌合し、軸受け3eで支軸部材
23aを回転自在に枢支する。
【0034】一方、ミッションケース3の他方のボス部
3cには、支軸部材22aをその先端部が車幅方向の内
側に突出するように固着する。他方のスイングアーム部
材を構成するドライブシャフトケース22の先端部の外
側面には、前記支軸部23aと同軸の支持凹部22cを
外側面に突設等して設け、該支持凹部22cに支軸部材
22a先端部の軸部22bを嵌合し、軸受け3fで回転
自在に支持する。
【0035】以上により、スイングアーム20は、支軸
中心線を構成するクロス部材23部分、具体的には、図
12の支軸部材23a、及び一方のボス部3cに固設し
た支軸部材22aを支点として、上下に揺動自在に、ミ
ッションケース3の後部の前記した位置に支持されるこ
ととなる。かかる左右のスイングアーム部材21,22
の後端部間に、車軸19dを架設し、後輪19を支持す
る。
【0036】図12に示すように、ミッションケース3
の左側の後方に、ミッションケース3内に内装された図
示しない変速装置で変速された出力軸24が突出し、該
出力軸24の軸端と、左側のスイングアーム部材を構成
するドライブシャフトケース22内を通すように内装し
たドライブシャフト26の先端部とを、自在継手25で
連結する。自在継手25の中心は、前記したスイングア
ーム20の揺動支点に配置される。ドライブシャフト2
6は、自在継手25の下流側部分にトルクリミッタ機構
25aを備え、ドライブシャフト26は、ドライブシャ
フトケース22内を通って後方に延び、該ドライブシャ
フトケース22の後部には、後述するギヤを内装したギ
ヤケース27を備える。
【0037】ギヤケース27内には、後輪19のハブ1
9aと一体的に連結した被動ギヤ28を収容、支持し、
又ドライブシャフト26の後端部に設けた駆動ギヤ29
を収容、支持する。これ等ギヤ28,29を噛合し、後
輪19にエンジン2からミッションケース3を経由した
変速された出力を伝達し、後輪19を駆動する。以上に
より、後輪19を駆動するシャフトドライブ機構を構成
する。尚、図12において19bは、後輪19の右側に
配設されたブレーキディスク、19cはブレーキキャリ
パである。
【0038】ところで、本発明においては、スイングア
ーム20の一方のスイングアーム部材22を、シャフト
ドライブ機構のドライブシャフトケースで構成し、後輪
19の駆動機構を構成するが、スイングアーム20の左
右のスイングアーム部材21,22の幅を下記の如くし
た。図12はこの関係をも示し、図12で明示したよう
に、スイングアーム20を構成する左右のスイングアー
ム部材21,22は、これ等の先端部間の間隔Wが狭く
なるように、又これ等の後端部の間隔W1が、先端部の
間隔Wに対して広くなるように設定する。左右のスイン
グアーム部材21,22は、その間の間隔が後端部を最
も広くし、先端部へ行くに従って、その幅を減じるよう
に構成した。
【0039】この関係は、図5のスイングアーム部材2
1,22が、これ等の先端部を断面としているのに対
し、図6がこの部分よりも後方部分を断面として示した
ので、図6のスイングアーム部材21,22間の間隔
が、図5の先端部に比較し、幾分広くなっていることか
らも理解できる。このように、スイングアーム20の左
右のスイングアーム部材21,22は、平面視で後方に
末広がりとなるように構成する。
【0040】以上のスイングアーム20の、一方のスイ
ングアーム部材22の後端部のギヤケース27部分の上
部にはボス部を設け、該ボス部と前記補強板10iとの
間にリヤクッションユニットを構成する緩衝器30を懸
架し、後輪19の懸架機構を構成する。又図7、及び図
12に示すように、リヤフレーム9の左右の部材9a,
9a間には、平面視で前後方向に長円状の収納ボックス
31を上が開放するように配設する。
【0041】収納ボックス31は、前後にヘルメット3
2,32等を収容するタンデム式の物入れ部31a,3
1bを備え、樹脂等で形成されており、前部の物入れ部
31aが深く、ヘルメット32をその頂部を後方に向
け、シールド面を上方に向けて収納し、又後部の物入れ
部31bは後輪19の上方に位置し、ヘルメット32を
その頂部を上方に向け、シールド面を前方に向けて収納
する。前部の物入れ部31aは、ミッションケース3の
後方で、後輪19の前方に位置して設けられる。後部の
物入れ部31bは、前部の物入れ部31aより高い位置
に設けられる。かかる収納ボックス31の上面に、該収
納ボックス31の上面開放部を開閉する蓋体としても機
能するシート33を設け、シート33は、前部のドライ
バーズシート部34、後部のパッセンジャ用シート35
部を前後に一体に備える。
【0042】シート33は、図示しないが、シート33
の車幅方向の一側端部をヒンジとして、側方に起倒し、
収納ボックス31の上面を開閉するように構成する。
尚、図1、及び図3に示すように、ミッションケース3
の後部の下部にスタンドブラケット36を固設し、該ブ
ラケット36を介してスタンド37を起立、引き込み自
在に配設する。
【0043】以上の自動二輪車1の各部の外側をボディ
カバー40で覆い、ボディカバー40は自動二輪車の外
観を構成する。ボディカバー40は、前部カバー41、
中間カバー48、後部カバー51からなる。ボディカバ
ー40の前部には、フロントカウル状の前部カバー41
を備え、エンジン2の両側部から前部フレームの前部、
及び両側部、並びにフロントフォーク12の上半部、〜
上部を覆う。前部カバー41の上端部にフロントウイン
ドシールド42を後上傾するように備える。尚、前部カ
バー41の前半部左右には、レッグシールド41aを設
け、レッグシールド41aは、後下傾するように設けら
れ、下端部は、後述する左右の足載せフロア部50の先
端部に繋げられる。エンジン2のシリンダ部2bは、フ
ロア50及びレッグシールド41aの前方に位置する。
41bはシリンダヘッドが臨む孔である。
【0044】以上の前部カバー41の後方に、連続する
ように中間カバー48を一体的に設ける。中間カバー4
8は、前記したエンジン2の後方に、一体的に延出され
たミッションケース3の上面、及び両側面を図4、図5
に示すように外側から覆う。中間カバー48は、ミッシ
ョンケース3の上半部を覆うフロアトンネル部49、及
び該フロアトンネル部49の左右の側片49a,49a
の下端部から各外側方に一体的に延出された足載せ用の
フロア部50,50を備える。
【0045】フロアトンネル部49は、左右の側片49
a,49a、及び上片49bが前後方向に延びてトンネ
ル状をなし、該トンネル部49の前端部はハンドルカバ
ー47の下端部に連続する。トンネル部49は、左右の
足載せフロア部50,50の間に位置して上方に膨出
し、ミッションケース3の下部を除く高さ方向の上部〜
中間部までを内部に嵌装して覆う。左右の足載せフロア
部50,50の足載せ面50a,50aは、車幅方向の
外側方に所定長さ突出する。各足載せ面50a,50a
の各外端部50b,50bから下方、且つ車幅方向に内
側に下傾するように、側片部50c,50cが一体に延
設されている。足載せフロア部50,50は、後方に向
かって幅が広くなるように形成される。
【0046】足載せフロア50,50の各外側に、内側
に対称的に下傾するように設けた左右の側片部50c,
50c間で、前記したミッションケース3の下部の左右
側面を、図4、図5に示すように覆う。ミッションケー
ス3の後部左右に配置されたスイングアーム20の支持
用ボス部3c,3cは、図5に示すように、左右の足載
せフロア部50,50の内側端部50d,50dの内側
〜下方の内部に位置し、足載せフロア部50,50の内
部に配置されて隠される。従って、スイングアーム20
の左右のスイングアーム部材21,22の先端部と、ミ
ッションケース3の後部との軸支部22a,23a、即
ち、スイングアーム20の先端枢着部は、足載せフロア
部50,50の内側に配置され、これにより覆われる。
【0047】ところで、図12で述べたように、左右の
スイングアーム部材21,22の先端部の間隔Wは、後
端部の間隔W1よりも先端部方向に行くに従って幅狭と
なるように設定したので、フロア幅(車幅方向外側への
突出量)を必要、且つ充分な所定の幅に設定しつつ、ス
イングアーム20の先端部を内部に収容、配置すること
ができる。又スイングアーム20の先端部を、足載せフ
ロア部50,50の内側に配置させることができる結
果、スイングアーム20の先端部のミッションケース3
への支軸部(枢着部)を可及的に上方に位置させること
ができる。
【0048】この結果、ミッションケース3は、フロア
トンネル部49、フロア部50,50を含む中間カバー
48で覆われ、外部から視認できないことから外観性が
向上する。又前記したフロアトンネル部49、及びこれ
の左右に繋がる足載せフロア部50,50内の空間を利
用して、ミッションケース3、スイングアーム20の揺
動、枢着部を含むスイングアーム20の前半部を収容
し、外部から隠蔽することができる。又ミッションケー
ス3、及びスイングアーム20の枢着部は、フロアトン
ネル部49、足載せフロア部50,50内に収容される
結果、下方へのこれ等の突出量が少なく、走行時の車体
の傾動、即ち、図5に示した所謂左右への傾斜バンク角
αを大きく採ることができる。図5においては右側のバ
ンク角を示したが、左側も同様である。
【0049】又図12に示したように、スイングアーム
20の先端部の間隔Wが狭いので、図5に示すようにス
イングアーム20の先端部を、ミッションケース3の後
部に支持させてことと併せ、足載せフロア部50,50
の内側下方に、スイングアーム20先端部に枢着部が位
置し、これにより、スイングアーム20先端部が車体に
支持させる場合に比較し、スイングアーム20の先端部
間の幅が狭く設定できる。従って、左右の足載せ面50
a,50aは、車幅方向外側への突出量を制約された寸
法内において可及的に大きく採ることができ、足載せフ
ロア部50,50、特に車幅方向の大きさを大きく設定
することが可能となる。
【0050】前記したトンネル部49は、ミッションケ
ース3の後方にまで延出して形成され、シート33のド
ライバーズシート34の下方にまで延出され、トンネル
部49の後部49cの上部を開放して該シート34の前
方、及び側方を覆い、該シート34の両側部の下方にパ
ッセンジャの足載せフロア部50e,50eを前方の足
載せフロア面50a,50aに連続して設ける。前後の
足載せフロア面50a,50eは、連続して前傾するよ
うに構成した。以上のフロアトンネル部49の後部49
cで、前記した収納ボックス31の前半部の周りを囲ん
で覆うように構成した。これを図6で示した。
【0051】車体フレームの後部は、後部カバー51で
覆う。後部カバー51は、シート33の後半部左右両側
部下方を覆い、且つ後輪19、及びリヤフレーム9、サ
ブフレーム10の後半部、緩衝器30等を全面的に囲ん
で覆う。後部カバー51の両側部51a,51aは、前
記したフロア部50,50の後方に起立する前端面51
b,51bを備え、一方の前端面には、リッド52で開
閉される工具等を収容する物入れ部53を設けた。尚、
図1、図3中において、54は、車体の後部右側に配置
し、後方に延びるように配置したマフラーである。以上
の前部カバー41、中間部のカバー48、後部カバー5
1は、樹脂成形品で形成する。
【0052】図14、及び図15は本発明の他の実施例
である。図14は足載せフロア部分の要部の縦断側面
図、図15は本実施例における前記した図5に相当する
図である。本実施例では、足載せフロア部150を、図
14にように、前部のドライバーの足載せ部150a
と、後部のパッセンジャの足載せ部150eとで、高低
の段差を設けたものである。図14のように足載せ部1
50は、ミッションケース3の後部に位置する部分で、
前部のドライバーの足載せ部150aのレベルに対し
て、後部のパッセンジャの足載せ部150eを一段高く
設定したもので、この間を傾斜部150fで連続するよ
うに繋げたものである。
【0053】この結果、図15に示すように、スイング
アーム20の大径部分を有するドライブシャフトケース
22の継手を有する軸支部を含む先端部122は、レベ
ルが高い後部のフロア部150eの下方に位置させるこ
とができる。この位置では、ドライブシャフトケース2
2の先端部122は、この側のフロア部150eによる
高さ方向の制約が無いので、図15のように、図の左側
に寄せて配置することが可能となる。従って、前記した
実施例においては、図12に示すようにスイングアーム
20の左右のスイングアーム部材21,022の先端部
間の間隔Wを、後部の間隔W1に比較して狭く設定し、
後方に向けて、平面視において末広がりとしたが、本実
施例のおいては、スイングアーム20の先端部が、フロ
ア部150の後部150eと干渉することが無いので、
スイングアーム20の先端部を、後部に対して狭くする
必要が無い。
【0054】このため、スイングアーム20の一方を構
成するドライブシャフト22の先端部122を、図15
の想像線Aで示した内側寄りの位置から、外側方向に寄
せて配置することができる。この結果、スイングアーム
20、特にドライブシャフトを有する側の先端部122
からこれの後端部まで、略々車体中心線と平行するよう
にスイングアーム22を配置することができる。従っ
て、前記したように、スイングアーム20の左右の部材
を、先端で狭く、後端部で広くするような構造や配置が
必要無い。
【0055】図16〜図18は本発明の他の実施の形態
を示す。図16はボディカバーを取外して示した側面
図、図17はボディカバーを取り外した状態の平面図、
図18は収納ボックス部分の説明的背面図で、収納ボッ
クスを断面とした図である。本実施の形態においても、
基本構成部材は前記と同様なので、同一部分には同一符
号を付し、詳細な説明は省略する。
【0056】エンジン2は水平対向式のシリンダ部2
b,2bを備える水冷式のエンジンで、ラジエータ8を
左右に分割して備え、ラジエータ8は、図17で示した
ようにフロントフォーク12の両側部に配置する。又リ
ヤフレーム9、及びミッションケース3に連結するサブ
フレーム10の具体的な形状を側面視L字型とした。又
前後のシート33の前部の下方内にバッテリ55を収
納、配置し、後部の下方に燃料タンク116を収納、配
置したものである。
【0057】リヤフレーム9、及びサブフレーム10の
後方に、左右の先端部117aを結合した図17で示す
ような平面視方形枠状の収納ボックス支持フレーム11
7を連結して後方に延出する。図では図16に明示した
ように、サブフレーム10の後部10kに支持フレーム
117の先端部117aを結合した。該フレーム117
は、左右の部分117b,117bが、車幅方向の外側
に平面視で対称形状の略U字型に膨出し、後部117c
の車幅方向中間部とリヤフレーム9の後部9jとの間
に、補助スティ117d,117dを架設し、支持フレ
ーム117の支持を補強した。
【0058】以上の支持フレーム内117内に、収納ボ
ックス131を配置して取付、支持する。該収納ボック
ス131は、図18で明示したように、左右の収納部1
31a,131aを備え、2個のヘルメット32,32
を、車幅方向の左右に振り分けて収納することができる
ようにした。尚、後部カバーの両側には蓋を開閉自在に
設け、これを開閉することで、ヘルメットを出し入れす
ることができるようにする。又図18で示したように、
左右の収納部131a,131a間の上方へ膨出した区
画部131bを後輪19のリヤフェンダーとした。
【0059】又緩衝器30の配置であるが、本実施の形
態では、図16に示したように、スイングアーム20の
前部に略々三角形のリンク56の中点を軸支し、該リン
ク56の一端部をリンク57を介して前記ミッションケ
ース3の後部の下部に設けた前記スタンドブラケット3
6に軸支、連結し、前記したリンク56の他端部を緩衝
器30の一端部に連結し、該緩衝器30の他端部をミッ
ションケース3の後部の上部に連結した。これによりプ
ログレシブリンク機構を構成し、車体側とスイングアー
ム20との間に、緩衝器30を含むプログレシブリンク
機構を設けたものである。
【0060】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、左右に低床式の足載せフロアと、
左右のフロア間に上方に膨出し、前後方向に延びるフロ
アトンネル部とを備える式のスクータ如き自動二輪車
で、エンジン後方に配置されるミッションケースをフロ
アトンネル内に配置すること、ミッションケースから後
方に延出したドライブシャフトを後輪に連結して後輪を
駆動すること、ドライブシャフトとミッションケース出
力部との結合部を、足載せフロアの一方の足載せフロア
の内側に配置することにより、先ず、ドライブシャフト
の軸支部(枢着部)がフロア部分の内側に配置されるこ
とで、これにより足載せフロアが軸支部に邪魔されるこ
とが無く、車幅の関係から幅を制約される足載せフロア
の幅を、車幅内で広く設定することができる。
【0061】従って、足載せフロア部が広く、足載せ性
に優れ、運転し易い低床式の自動二輪車を得ることがで
きる。又スイングアームの一方を構成するドライブシャ
フトの軸支部を、足載せフロア部の内側に配置すること
で、スイングアームの軸支部全体の幅を小さくすること
が可能となり、これの軸支部の外側方への突出を抑える
ことが可能となった結果、走行時の車体の傾動、即ちバ
ンク角を大きく採ることができ、従って、オートバイ形
式の自動二輪車の如く、方向転換時における車体の傾動
も円滑になされ、低床式のスクータタイプの自動二輪車
で得られ難かったバンク角を大きく採る走行が行なえ、
軽快な走行感を得ることが可能である低床式の自動二輪
車を得ることができる。
【0062】又フロアトンネル部内にミッションケース
を配置したので、ミッションケースは外部から遮蔽され
て隠されることとなり、多気筒、大排気量のエンジンを
搭載し、ミッションケースが大型化しても、大型のミッ
ションケースは外部に露出することがなく、外観性の向
上を図ることができる。
【0063】請求項2は、ドライブシャフトを、平面視
においてその前部が車幅方向の中心寄せるように傾斜し
て配置したので、シャフトドライブ機構を構成するドラ
イブシャフトは、前部が車体中心線寄って、ドライブシ
ャフトの前部の幅が足載せフロア内に収容することがで
きる。従って、足載せフロア部の幅をドライブシャフト
の前部の車幅方向への突出によって制約されることな
く、その幅を大きく採ることができ、足載せ性優れ、運
転し易い低床式の自動二輪車を得ることができ、又ドラ
イブシャフトに前部は幅狭となるので、外側方への突出
量が少なく、バンク角を大きく採って、走行性に優れ、
軽快な走行を楽しむことができる低床式のスクータタイ
プの自動二輪車を得ることができる。
【0064】請求項3は、後輪を支持するスイングアー
ムの前端部を、前記ミッションケースの後端部に軸支し
たので、スイングアームは幅の大きな車体側に支持する
のと異なり、その幅を後輪を支持するに必要、最小限の
幅とすることができ、結果的に足載せフロア部を車幅の
制約を受ける範囲内で可及的に大きく設定することがで
き、且つバンク角を大きく採ることができる。
【0065】請求項4は、スイングアーム前端部のミッ
ションケースへの軸支部を、一側の足載せフロアの下方
に位置させるようにしたので、請求項3の効果に加える
に、スイングアーム軸支部を外部から隠すことができ、
外観性の向上と、軸支部の保護上有利である。
【0066】請求項5は、足載せフロアは、少なくとも
ドライブシャフト側の足載せフロアで、前記ミッション
ケースの出力部との結合部が位置する部分が、該足載せ
フロアの前部に対して高さ方向に段差をもって高い位置
としたので、スイングアームの先端部を構成するドライ
ブシャフトの先端部を、後輪と同幅の状態に維持して
も、足載せの段差部以降においてフロアと干渉すること
が無く、従って、ドライブシャフトの先端部を外側方に
配置するスイングアームの前後の間隔を、後輪支持部と
同様の間隔に設定することができ、ドライブシャフトを
含むスイングアームの先端部を後端部と略々同幅設定し
て、足載せフロアの幅をドライブシャフトと干渉するこ
と無く可及的に大きく設定することが可能であり、又バ
ンク角を大きく採ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる低床式自動二輪車の外観側面図
【図2】図1の平面図
【図3】自動二輪車の外観を構成するカバーを取外し、
車体の構造を表した全体側面図
【図4】図3の4−4線断面図で、カバー取り付けた状
態の断面図
【図5】図3の同様の5−5線断面図
【図6】図3の同様の6−6線断面図
【図7】図3の平面図
【図8】エンジンを一部とした車体前部の拡大側面図
【図9】図8の正面図
【図10】ミッションケースを一部とした車体後部の拡
大側面図
【図11】図10の平面図
【図12】後輪を支持する両持ち式スイングアームの要
部を破断した平面図
【図13】自動二輪車後部の車体レイアウト、及び収納
ボックスの配置、構造を示す拡大破断側面図
【図14】図14、及び図15は本発明の他の実施例
で、図14は足載せフロア部分の要部の縦断側面図
【図15】他の実施例における前記した図5に相当する
【図16】図16〜図18は本発明の他の実施の形態を
示し、図16はボディカバーを取外して示した自動二輪
車の側面図
【図17】ボディカバーを取外した状態の平面図
【図18】収納ボックス部分の説明的背面図で、収納ボ
ックスを断面とした図
【符号の説明】
1…自動二輪車、 2…エンジン、 3…ミッションケ
ース、 20…スイングアーム、 22…一方のスイン
グアームを構成するドライブシャフトケース、22a…
スイングアームの軸支部、 26…ドライブシャフト、
49…フロアトンネル部、 50…足載せフロア、
150e…高い位置の足載せフロア、150f…段差部
である傾斜部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 良昭 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に低床式の足載せフロアを備え、該
    左右のフロア間に上方に膨出し、前後方向に延びるフロ
    アトンネル部を備える自動二輪車において、 エンジン後方に配置するミッションケースを前記フロア
    トンネル内に配置し、 前記ミッションケースから後方に延出したドライブシャ
    フトを後輪に連結して該後輪を駆動し、 前記ドライブシャフトと前記ミッションケース出力部と
    の結合部を、前記足載せフロアの内側に配置した、 ことを特徴とする低床式自動二輪車。
  2. 【請求項2】 前記ドライブシャフトを、平面視におい
    てその前部が車幅方向の中心に寄せるように傾斜して配
    置したことを特徴とする請求項1記載の低床式自動二輪
    車。
  3. 【請求項3】 後輪を支持するスイングアームの前端部
    を、前記ミッションケースの後端部に軸支したことを特
    徴とする請求項1記載の低床式自動二輪車。
  4. 【請求項4】 前記スイングアーム前端部のミッション
    ケースへの軸支部を、一側の足載せフロアの下方に位置
    させるようにしたことを特徴とする請求項3記載の低床
    式自動二輪車。
  5. 【請求項5】 前記足載せフロアは、少なくともドライ
    ブシャフト側の足載せフロアで、前記ミッションケース
    の出力部との結合部が位置する部分が、該足載せフロア
    の前部に対して高さ方向に段差をもって高い位置とした
    ことを特徴とする請求項1記載の低床式自動二輪車。
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