JPH11105413A - 印刷用シート - Google Patents

印刷用シート

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JPH11105413A
JPH11105413A JP9284409A JP28440997A JPH11105413A JP H11105413 A JPH11105413 A JP H11105413A JP 9284409 A JP9284409 A JP 9284409A JP 28440997 A JP28440997 A JP 28440997A JP H11105413 A JPH11105413 A JP H11105413A
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JP
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JP9284409A
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Tomoaki Yamada
友昭 山田
善和 ▲榊▼原
Yoshikazu Sakakibara
Kazunori Sato
和徳 佐藤
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Nihon Rika Seishi KK
Original Assignee
Nihon Rika Seishi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親油性インクによる印刷と水性インクによる
印字を行っても印刷用H液に印刷印字層の可溶成分が溶
出せず、良好な印刷印字画像を得る。 【解決手段】 印刷印字層をカチオン性物質を含む組成
物で形成し、次の試験ならびに計算式で求められるカチ
オン荷電量を、4meq/m2 以下に制御する。当該印刷用
シートから採取した紙片を、常温で一定量の溶媒中に1
分間接触または浸漬させて前記紙片を取り出した後、前
記溶媒を、0.1%トルイジンブルー溶液を指示薬とし
てN/400ポリビニル硫酸カリウム(PVSK)溶液で滴定す
る。 カチオン荷電量(meq/m2)=(a−b)/400×s a:本試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) b:空試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) s:採取紙片の面積(m2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、表面の印
刷印字層に表や図柄等の一般情報が親油性インクにより
印刷された後、所定箇所に、インクジェットプリンター
によって可変情報が水性インクにより印字されるような
印刷用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水性インクによりシートに出力印
字するインクジェット方式の発展はめざましく、例え
ば、個人情報(可変情報)をはがきに出力印字し、その
はがきを個人に郵送するシステムのコンピューターの端
末処理装置として、印字スピードが300m/分といっ
た高速印字が可能なインクジェットプリンターが使用さ
れている。このようなシステムにおいては、すべての情
報(一般情報と個人情報)をインクジェットプリンター
でシートに印刷する場合と、予め連続オフセット印刷機
などの各種印刷機により一般情報を印刷したシートに、
個人情報だけ後でインクジェットプリンターにより印字
する場合の二通りがある。また、はがき用紙としては、
個人情報を隠蔽することができるように折り畳まれ、か
つ剥離可能に接着される圧着はがき用紙が使用されてき
ている。
【0003】インクジェット用シートは、一般に、紙面
にシリカ等の顔料を塗工して多孔質層を形成したもの
や、溶解あるいは膨潤によって水性インクを吸収する樹
脂をコーテイングしたものなどが多い。また、その塗工
剤中には水濡れによるインクのにじみを防止するため、
水溶性カチオン系染料定着剤や、第1〜3級アミノ基あ
るいは第4級アンモニウム基を有する比較的低分子の水
溶性カチオン系樹脂などを含有させている。これは、最
近開発されてきているインクジェット専用の圧着はがき
用紙でも同様である(例えば、特開平9−39378
号、特開平9−11669号、特開平9−119094
号)。ところで、上記染料定着剤あるいはカチオン系樹
脂は、水性インクに含まれるアニオン性染料を水不溶性
に変換させることはできるが、それ以外の部分は水溶性
であり溶出しやすい。このようなインクジェット用シー
トにオフセット印刷を行うと、印刷用H液中にこの成分
が容易に溶出し、水元ローラーを汚染するなどのトラブ
ルを引き起こすことが、本発明者等の調査の結果判明し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、印刷用H
液中に溶出するカチオン性物質がトラブルの原因となる
ことは判明したが、そのカチオン性物質がどの程度溶出
すると親油性インクによる印刷トラブルが発生するの
か、そして、どの程度の溶出量であればトラブルが生じ
ないのかという研究は全く行われていないのが現状であ
る。
【0005】そこで、親油性インク、特にUV硬化性イ
ンクと印刷用H液を用いた多色オフセット印刷に適合
し、かつインクジェット方式で印字されてもインク定着
性、耐水性および発色性に問題の生じない印刷用シート
が強く要望されていた。したがって、本発明は上記事情
に鑑みてなされたものであり、親油性インクによるオフ
セット印刷と水性インクによるインクジェット印字の両
立が可能となる印刷用シートを提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等の実験によれ
ば、印刷印字層にカチオン性染料定着剤や低分子(例え
ば分子量1000以下)の第1〜3級アミノ基、あるい
は第4級アンモニウム基を有しているカチオン性樹脂を
含有させても、その樹脂は元々水溶性であるために印刷
用H液中で容易に溶出することが判明した。このように
溶出した樹脂は、オフセット印刷機のドラムを逆に経由
して印刷用H液の供給口周辺に集積するとともに水元ロ
ーラの表面粘度が上昇し、印刷途中で頻繁に掃除しなけ
ればならないといった問題を招く。また、これらのカチ
オン性定着剤を除外すると、印刷トラブルは解消するも
のの、反対に耐水性の劣化が助長され、雨水などで印刷
面が濡れた場合に印字面の判読ができなくなるといった
問題が生じる。本発明者等はこの問題点を解決するため
に、各種カチオン性物質やその他の成分を含む印刷印字
層を持った印刷用シートを親油性インクで印刷し、印刷
用H液によるトラブルの発生と印刷H液中の溶出物質の
関係を研究したところ、カチオン性物質の溶出量が、あ
る一定条件のもとにおいて特定の値以内であれば、トラ
ブルが解消されることを見い出した。
【0007】すなわち、本発明は、基材の少なくとも一
方の面に形成された印刷印字層に第1の情報が親油性イ
ンクにより印刷され、かつ同印刷印字層に第2の情報が
水性インクにより印字される印刷用シートにおいて、前
記印刷印字層はカチオン性物質を含む組成物からなり、
当該印刷用シートに対して下記の「試験A」を行った場
合に、下記の「B式」で求められる前記印刷印字層から
溶媒中に溶出する成分中に含まれるカチオン荷電量が、
4meq/m2 以下であることを特徴としている。 「試験A」前記印刷用シートから採取した紙片を、常温
で一定量の溶媒中に1分間接触または浸漬させて前記紙
片を取り出した後、前記溶媒を、0.1%トルイジンブ
ルー溶液を指示薬としてN/400ポリビニル硫酸カリウム
(PVSK)溶液で滴定する。 「B式」 カチオン荷電量(meq/m2)=(a−b)/400×s a:本試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) b:空試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) s:採取紙片の面積(m2
【0008】上記条件を満足する印刷用シートによれ
ば、親油性インクによる印刷上のトラブルが抑制され、
かつインクジェット適性も通常のインクジェット用紙と
遜色のない水準まで向上していることが確認された。具
体的に上記条件を満足させる方法として、印刷印字層に
感圧接着剤とともに水溶性高分子とカチオン性架橋剤を
含有させ、水溶性高分子を分子間架橋させるとともにそ
の水溶性高分子の主鎖あるいは側鎖に第1〜3級アミノ
基や第4級アンモニウム基を導入させることを試みた。
その結果は非常に良好で、上記試験を適用して測定され
たカチオン荷電量は1meq/m2 以下であり、印刷用H液
に対するカチオン系水溶性成分の溶出が大幅に抑制され
るとともに、インクジェットプリンターでの水性インク
の定着性も通常のインクジェット用紙と遜色のない水準
まで向上した。一方、親油性インクで印刷した場合にト
ラブルの生じた試料に対して上記試験を行ったところ、
溶出したカチオン荷電量は6.0meq/m2 あるいは6.
8meq/m2 といった値を示し、カチオン性物質の溶出量
が多いことが判明した。
【0009】本発明は、親油性インクで印刷した後、イ
ンクジェット方式で水性インクを印字し、そのままの状
態で使用するか、あるいは印刷印字層どうしを圧着させ
る印刷用シートに好適であるが、逆にインクジェット方
式で印字した後、親油性インクで印刷したり、親油性イ
ンクで印刷したものを水性インクを用いた筆記用具等で
筆記したりした後、圧着処理したり、筆記したものを封
筒に封入するような用途に使用することもできる。特
に、予め一般情報を親油性インクで印刷した後、個人情
報をコンピューターによって抽出してインクジェットプ
リンターで印字し、この後、印刷印字層どうしを圧着し
て個人情報を隠蔽して各個人に送付するような用途には
最適である。このような用途としては、定期的に可変情
報を個人別に送付する銀行、官庁などの秘密保持を要す
る封書やはがき、あるいはダイレクトメール分野などが
あり、利用範囲はきわめて広範である。
【0010】次に、本発明の印刷用シートを構成する材
料について説明する。 <感圧接着剤>感圧接着剤は、印刷用シートが圧力で一
時的に接着して人為的な操作により容易に剥離させるこ
とができる性能を付与するために含有させる。加圧によ
り接着する従来の感圧接着剤としては、例えば、塩化ビ
ニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、天然ゴム系、ポリ
アクリル酸エステル系、合成ゴム系樹脂等が挙げられ、
これらの中から任意に選択して使用することも可能であ
る。しかしながら、接着性が十分でしかも剥離する際に
互いの接着剤の界面でスムーズに剥離することから、上
記感圧接着剤の中でも、特に、天然ゴム系接着剤および
ポリアクリル酸エステル系接着剤のうちの少なくとも一
種類を主成分とするものが好ましい。より好ましい天然
ゴムとしては、生天然ゴムラテックス、加硫天然ゴムラ
テックス、およびメタクリル酸メチル(MMA)をグラ
フト共重合した天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0011】<水溶性高分子>本発明の水溶性高分子と
しては、エポキシ基、メチロール基、イソシアネート
基、アミノ基等と反応性を有する材料で、分子間架橋
後、印刷用H液で容易に溶出しにくい分子量を持った高
分子である。。上記水溶性高分子としては、例えば、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)等の水溶性セルロ
ース誘導体、カゼイン、デキストリン、でんぷん、変性
でんぷん、ポリビニルアルコール(PVA)、変性ポリ
ビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニ
ルピロリドン(PVP)、水溶性ポリアミン、ポリアク
リル酸、ポリアクリルアミド、水溶性アクリル樹脂、水
溶性ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、およびこれ
らの樹脂の変性物等を挙げることができる。
【0012】<カチオン性物質>本発明のカチオン性物
質は、上記水溶性高分子を分子間架橋させ、併せて分子
内に第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を複数
以上有する樹脂が用いられる。カチオン性物質の中で分
子間架橋を可能とする物質としては、脂肪族ジカルボン
酸(例えばアジピン酸)とポリアルキレン・ポリアミン
から誘導された塩基性低分子量のポリアミドとエピクロ
ルヒドリンを反応させて得られるポリアミド・ポリアミ
ン・エピクロルヒドリン樹脂や、ポリアミドポリ尿素の
部分メチロール化物、あるいは4級化されたメチロール
メラミン等が挙げられる。また、一般的なカチオン化剤
としては、ジメチルアミンとエピハロヒドリンの縮合物
やポリアミン系樹脂などを挙げることができるが、これ
らの組み合わせで耐水性とカチオン荷電量が制御され
る。
【0013】<その他の含有成分>本発明の印刷印字層
には、上述した感圧接着剤、水溶性高分子およびカチオ
ン性物質の他に、微粒状の充填剤、合成ゴム、熱可塑性
樹脂等を含有させることができる。これら微粒状の充填
剤、合成ゴムおよび熱可塑性樹脂は、親油性インクや水
性インクの着肉性や吸収性、耐ブロッキング性の向上、
充填剤の脱落防止、塗料の粘度調節、および濡れ性の改
良等の目的で適宜添加される。また、塗料中には、必要
に応じて分散剤、消泡剤、界面活性剤、老化防止剤、紫
外線吸収剤、防黴剤、消臭剤および蛍光増白剤等の添加
剤を添加することができる。
【0014】基材上に印刷印字層を形成するには、上述
した材料を水に分散あるいは溶解して塗料とし、例えば
紙等の基材の抄造工程中に設けたサイズプレス装置、ゲ
ートロール装置あるいはスプレー装置等で塗工するか、
ロールコーター、バーコーター、ブレードコーター、エ
アーナイフコーター、ロッドブレードコーターあるいは
グラビアロールコーター等の通常の塗工手段で塗工した
後、乾燥させる。
【0015】本発明で用いる基材の種類は特に紙に限定
されるものではなく、透明性基材もしくは不透明材基材
のいずれも使用可能であるが、親油性インクで印刷した
り、水性インクで印字したりした画像に透明性が要求さ
れる場合は、透明なプラスチックフィルム等が好適であ
る。透明性基材の例としては、例えば、ポリエステル系
樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等
のフィルム等が挙げられる。また、不透明基材として好
ましいものとしては、例えば、一般の紙、布、合成紙等
の他、上記透明性基材を白色顔料の充填あるいは微細な
発泡等の公知の手段により不透明化処理したものが挙げ
られる。紙等の木材パルプ紙の場合は、予めコート層を
設けたコート紙あるいはキャスト紙等も使用することが
できる。さらに、これらの樹脂フィルムを紙の表面に貼
り合わせたり、溶融樹脂によって加工されたラミネート
紙等も使用可能である。
【0016】また、原紙を抄造する時点において本発明
を用いることも可能である。この場合、使用される原紙
の原料は、木材パルプとしてはLBKP、NBKPなど
の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTM
P、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIP等の故紙
パルプを含み、必要に応じて、従来公知の顔料やバイン
ダー、中性または酸性サイズ剤や定着剤、歩留まり向上
剤、カチオン化剤あるいは紙力増強剤などの各種添加剤
を1種類以上用いて混合する。原紙を抄造するにあたっ
ては、長網抄紙機、丸網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機な
どの各種抄紙装置で製造し、抄紙装置内に付属するサイ
ズプレスやゲートロールコーターなどを用いて本発明の
印刷印字層を形成する。また、この印刷印字層中に、各
種顔料や水分散性高分子などを混合することも可能であ
る。このような原紙は、金属ロールと合成樹脂ロールと
からなるカレンダーを用いてオンマシン処理を施しても
良いし、オフマシン処理を施しても良い。なお、基材に
上記印刷印字層を塗工したシートは、そのまま印刷用シ
ートとして使用することができるが、スーパーカレンダ
ー等で表面を平滑化しても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、下記に示す実施の形態によ
り本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明の印
刷用シートはこれらの実施の形態に何ら限定されるもの
ではない。 (実施例1)基材として、フォーム用紙145g/m2
(日本製紙社製)を使用した。この基材に、下記組成か
らなる塗料を、塗工量(固形分)が6g/m2 になるよ
うに塗工し、印刷用シートのサンプルを作製した。 「塗料」 ・MMAグラフト天然ゴム系接着剤100重量部 ・シリカ(水沢化学社製 ミズカシルP−78A)65
重量部 ・コンスターチ(日本食品化工社製)40重量部 ・カルボキシル変性PVA(日本合成化学社製 ゴーセ
ナールT−350)12重量部 ・カチオン変性エポキシ系架橋剤(東邦化学社製 FL
−71)130重量部
【0018】(実施例2)基材として、コート紙12
7.9g/m2(日本加工製紙社製)を使用した。この
基材に、下記組成からなる塗料を、塗工量(固形分)が
10g/m2 になるように塗工し、印刷用シートのサン
プルを作製した。 「塗料」 ・カルボキシル変性PVA(日本合成化学社製 ゴーセ
ナールT−350)100重量部 ・カチオン変性エポキシ系架橋剤(東邦化学社製 FL
−71)20重量部 ・水680重量部
【0019】(比較例1)基材として、フォーム用紙8
1.4g/m2(紀州製紙製KPF−N)を使用した。
この基材に、下記組成からなる塗料を、塗工量(固形
分)が6g/m2 になるように塗工し、印刷用シートの
サンプルを作製した。 「塗料」 ・MMAグラフト天然ゴム系接着剤100重量部 ・シリカ(水沢化学社製 ミズカシルP−78A)75
重量部 ・コンスターチ(日本食品化工社製)50重量部 ・SBR(日本ゼオン社製 ニポールLX416)15
重量部 さらに、上記塗工層の上に、カチオン性樹脂として特殊
変性ポリアミン(昭和高分子社製 ポリフィックス60
1)の10%水溶液を、ウエット重量で10g/m2
なるように塗工し、印刷用シートを作製した。
【0020】(比較例2)親油性インクで印刷し、かつ
水性インクで印字する印刷用シートとして市販されてい
る日本理化製紙社製インクジェット対応圧着はがき用紙
(従来タイプ)。
【0021】(比較例3)親油性インクで印刷し、かつ
水性インクで印字する印刷用シートとして市販されてい
る大王製紙社製インクジェット対応圧着はがき用紙。
【0022】次いで、上記実施例および比較例の各サン
プルについて、次の測定方法によりカチオン荷電量を測
定した。 ・カチオン荷電量の測定方法 まず、各サンプルを、25mm×25mmの大きさに切
り取って試料とする。各試料を、ビーカー内に入れた5
0mlの常温の純水に1分間、片面の場合は接触、両面
の場合は浸漬させてカチオン性物質を溶出させた後、取
り出す。次に、ビーカー内の純水(実際には溶出したカ
チオン性物質を含む水)を、0.1%トルイジンブルー
溶液を指示薬として5滴添加し、N/400ポリビニル硫酸
カリウム(PVSK)溶液で滴定し、指示薬の色がブルーか
ら明るい赤紫色に変わったときの量を測定する。次に、
N/400ポリビニル硫酸カリウム(PVSK)溶液の滴定量に
基づき、下記の計算式によりカチオン電荷量を算出す
る。 カチオン荷電量(meq/m2)=(a−b)/400×s a:本試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) b:空試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
SK)溶液(ml) s:採取紙片の面積(m2
【0023】また、各サンプルについて、印刷用シート
としての実用性を総合的に判断した。その評価の方法は
以下の通りであり、その結果を、カチオン荷電量ととも
に表1に示す。 ◎:実用上優れる △:条件によっては実用上使用可能である ×:実用上問題がある
【0024】
【表1】
【0025】表1に示す結果から明らかなように、印刷
印字層にカチオン性架橋剤とともに感圧接着剤あるいは
水溶性高分子を含有する実施例1,2では、親油性イン
クで印刷し、かつインクジェットで印字する場合の印刷
用シートとしての機能を満足している。これに対し、比
較例1〜3は、カチオン性物質の溶出が多く、印刷用H
液の種類によってはトラブルが発生することが予想され
た。なお、各実施例および各比較例における水性インク
の吸収性、広がり、耐ブロッキング性、対向面への画像
転写、接着力などは、いずれの場合もインクジェット方
式により印刷した状態は全て良好であった。
【0026】なお、本発明は、インクジェットプリント
用の印刷用シートに限定されるものではなく、レーザプ
リンターなど種々の印刷装置での印刷印字用のシートと
して適用可能である。また、印刷する用途のものに限定
されるものではなく、手書き用のシートであっても良
い。たとえば、手書きで記載した後に2つ折にし、折っ
た面どうしを接着して郵送するような圧着葉書に適用す
ることができる。この場合、感圧接着剤と共に感熱接着
剤を含有させ、アイロンなどを用いて接着するようにし
ても良い。このような圧着葉書があれば葉書を封書のよ
うに使うことができるので非常に便利である。さらに、
張り合わせる対象物としては、シート状のものに限定さ
れず、例えば、壁や机などの剛性体であっても良い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
親油性インクで印刷され、かつ水性インクで印字される
印刷用シートにおいて、親油性インクで印刷を行った際
にカチオン性物質が溶出することによって発生するトラ
ブルが防止され、かつインクジェットプリンタでの印字
が可能となり、良好な印刷印字画像を得ることができる
といった効果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも一方の面に形成された
    印刷印字層に第1の情報が親油性インクにより印刷さ
    れ、かつ同印刷印字層に第2の情報が水性インクにより
    印字される印刷用シートにおいて、 前記印刷印字層は、カチオン性物質を含む組成物からな
    り、 当該印刷用シートに対して下記の「試験A」を行った場
    合に、下記の「B式」で求められる前記印刷印字層から
    溶媒中に溶出する成分中に含まれるカチオン荷電量が、
    4meq/m2 以下であることを特徴とする印刷用シート。 「試験A」当該印刷用シートから採取した紙片を、常温
    で一定量の溶媒中に1分間接触または浸漬させて前記紙
    片を取り出した後、前記溶媒を、0.1%トルイジンブ
    ルー溶液を指示薬としてN/400ポリビニル硫酸カリウム
    (PVSK)溶液で滴定する。 「B式」 カチオン荷電量(meq/m2)=(a−b)/400×s a:本試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
    SK)溶液(ml) b:空試験に要したN/400ポリビニル硫酸カリウム(PV
    SK)溶液(ml) s:採取紙片の面積(m2
  2. 【請求項2】 前記カチオン性物質が、第1〜3級アミ
    ノ基あるいは第4級アンモニウム基を有するカチオン性
    物質であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用シ
    ート。
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