JPH11105201A - 遮光性包装材 - Google Patents

遮光性包装材

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JPH11105201A
JPH11105201A JP27290997A JP27290997A JPH11105201A JP H11105201 A JPH11105201 A JP H11105201A JP 27290997 A JP27290997 A JP 27290997A JP 27290997 A JP27290997 A JP 27290997A JP H11105201 A JPH11105201 A JP H11105201A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属箔を用いることなく、遮光性が高く、外
観的にも良好な包装材を提供することである。 【解決手段】 表面保護フィルム11と、酸化チタン含
有樹脂層12と、バインダー樹脂100重量部に対して
250〜2400重量部の酸化チタンと3〜30重量部
のカーボンブラックを含有する遮光層13と、熱封緘層
14とによって包装材10を形成したのである。前記酸
化チタン含有樹脂層12は、紫外線を吸収し、かつ白色
を呈するため、外観的に好ましく、遮光層13は可視光
線を完全に遮断し、かつ酸化チタンを含有するため、黒
色になるのを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】この発明は、食品や医薬品等の包装
容器の蓋や包装袋に用いられる遮光性包装材に関する。
【0002】
【従来の技術】食品、薬品等は、空気、紫外線、可視光
線に触れると変質するものが多いため、これらの包装材
として、ガスバリヤー性がよく、紫外線、可視光線の遮
光性が高い材料が用いられてきた。例えば、図5に示す
ように、金属箔1の一面に印刷層2、表面保護層3、他
面に熱封緘層4を設けたものがある。また金属箔1の代
わりに、金属蒸着層や金属顔料含有着色層を用いたもの
もある。
【0003】しかしながら、これらの包装材は、使用後
の焼却処分に際して、焼却が容易でなく、焼却残滓が多
いなど、環境問題を考慮した総合的見地から種々の欠陥
があった。また、合成樹脂のなかに少量の金属が存在す
るだけで金属検知機による内容物の検査ができない問題
もある。さらに、従来の包装材は、多量の塩素ガスを発
生し、環境衛生上も問題がある。
【0004】
【発明の課題】そこで、図6に示すように、金属箔等の
金属性バリヤー層に代えて、カーボンブラックを混入し
た層1aを用いることが提案されているが、カーボンブ
ラックを多量に使用しているため、包装材全体が黒色に
近い色調となり、印刷層2が鮮明に観取できなかった
り、特に食品包装の分野では外観上、購買意欲を減殺す
る問題がある。
【0005】この発明の課題は、金属箔などを用いるこ
となく遮光性が高く、外観的にも良好な包装材を提供す
ることである。
【0006】この発明の他の課題は、焼却残滓が少な
く、塩素ガスの発生も少ない包装材を提供することであ
る。
【0007】
【課題の解決手段】上記の課題を解決するため、この発
明は、表面保護フィルムと、酸化チタン含有樹脂層と、
バインダー樹脂100重量部に対して250〜2400
重量部の酸化チタンと3〜30重量部のカーボンブラッ
クを含有する遮光層と、熱封緘層を積層して遮光性包装
材を形成したのである。
【0008】前記酸化チタン含有樹脂層は、紫外線を遮
断するばかりでなく白色を呈し、また遮光層は可視光線
を完全に遮断しかつ黒色を極力抑制してあるので、全体
として表層面の色差を小さくできる。
【0009】そして、塩素を含まない樹脂によって各層
を形成することにより、塩素ガスの発生を抑制すること
ができる。
【0010】
【実施の形態】以下、この発明の実施形態を図1及び図
2に基づいて説明する。図1に示すように、遮光性包装
材10は、表面保護フィルム11と、酸化チタン含有樹
脂層12と、遮光層13及び熱封緘層14を積層したも
のである。
【0011】前記表面保護フィルム11は耐熱性、耐湿
性、透明性、易焼却性を要するほか、被印刷性が良好で
あることが望ましく、ポリエステル、ポリプロピレン、
ナイロン等の合成樹脂フィルムを使用することができ
る。厚みは通常4〜50μm、好ましくは9〜25μm
である。4μm未満では、フィルムとしての強度が弱
く、製造工程中に破断等の問題が生じるほか、耐湿性が
悪くなる不都合が生じる。一方、50μmを超えると柔
軟性の低下やコスト増加等の不都合が生じる。この表面
保護フィルム11に、SiO2 やAl2 3 等のセラミ
ックスを蒸着し、ガスバリヤー性を向上させることがで
きる。この場合、蒸着層の厚みは、300〜800オン
グストロームが好ましい。また、図2に示すように、フ
ィルム11の内面に印刷層15を設けておくことができ
る。勿論、この印刷層15は、フィルム11の外面であ
ってもよい。
【0012】前記酸化チタン含有樹脂層12は、紫外線
を遮断する効果と共に白色を目立たせる効果を狙ったも
のである。そのためには、粒径0.05〜2.0μm、
好ましくは0.2〜0.5μmの酸化チタンを樹脂1重
量部に対して0.5〜10.0重量部混入し、メチルエ
チルケトン、トルエン、イソプロピルアルコール等の適
当な有機溶媒に溶解してインキを作成し、前記表面保護
フィルム11に塗布する。塗布量は、乾燥後の厚みが
0.5〜10μm程度とする。0.5μm未満では層1
2による隠ぺい性が劣り、下層の遮光層13の影響が現
れて色調が黒っぽくなり、10μmを超えると塗布作業
が困難となる。酸化チタンを混入する樹脂は、ウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂、硝化棉樹脂、ポリアマイド系
樹脂を主成分とする樹脂を使用することができ、特に塩
素を含まないポリウレタン系樹脂が好ましい。塩素化ポ
リプロピレン樹脂等の塩素を多量に含む樹脂は不適当で
ある。なお、前記インキを複数回塗布して、図2に示す
ように酸化チタン含有樹脂層12a、12bを2層以上
設けてもよい。この場合、層12a、12bの合計厚み
が0.5〜10μm程度あればよい。この層12は、あ
らかじめ作製した2〜20重量%の酸化チタンを含有す
る樹脂フィルムを貼り合わせてもよく、その場合フィル
ム厚みは20〜50μmが好ましい。20μm未満では
隠ぺい性が劣り、下層13のカーボンブラックの影響で
黒っぽくなる。50μmを超えるとコストが増加して好
ましくない。なお酸化チタンは、アナターゼ型、ルチル
型等のいずれでもよい。
【0013】前記遮光層13は、可視光線をほぼ完全に
遮断する一方、できるだけ黒色を抑制するようにしたも
のである。即ちバインダー樹脂100重量部に対し、2
50〜2400重量部の酸化チタンと、3〜30重量部
のカーボンブラックとを含有した組成物を有機溶剤(好
ましくはメチルエチルケトン及びトルエンの混合溶剤)
で希釈し、上記酸化チタンを含有する樹脂層12に、乾
燥後の厚さが0.5〜10μmとなるよう全面塗布す
る。酸化チタン及びカーボンブラックが下限値未満では
遮光性能が十分でない。酸化チタンが2400重量部を
超えると酸化チタンの凝集が起こり、塗膜に細かい塊状
突起を生じる恐れがある。カーボンブラックが30重量
部を超えると層13全体が黒っぽくなり、外観上好まし
くない。また塗布厚さが10μmを超えると、コスト上
昇や作業性が悪くなる。バインダー樹脂としては、層1
2と同様、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、硝化棉樹
脂、ポリアマイド系樹脂を主成分とする樹脂が使用でき
る。特に塩素を含まないポリウレタン系樹脂が好まし
い。塩素化ポリプロピレン樹脂等塩素を多量に含む樹脂
は不適当である。塗布時にはメチルエチルケトン、トル
エン、イソプロピルアルコール等の適当な有機溶媒で希
釈すればよい。なお、カーボンブラックには、ファーネ
スブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等
どのタイプのものでも使用できる。カーボン粒子の大き
さは特に制限されないが、0.1μm以下のものが好ま
しく、特に平均粒径500オングストローム程度のもの
がより好ましい。0.1μmを越えるものでは、隠ぺい
性が劣る。酸化チタン粒子の大きさは、層12のものと
同程度である。
【0014】図2に示すように、遮光層13の隣層(熱
封緘層14側)には、必要に応じて補強フィルム16を
介在させる事ができる。フィルムの種類はポリエステル
フィルム、ポリプロピレンフィルムあるいはナイロンフ
ィルム等が使用できる。通常4〜50μmの厚さで、好
ましくは9〜25μmである。4μm未満ではフィルム
としての強度が弱く、製造工程中に破断等の問題が生じ
る。また、50μmを越えると柔軟性の低下やコストア
ップ等の不都合が生じる。
【0015】前記熱封緘層14は、熱接着剤を1〜10
g/m2 (好ましくは3〜6g/m2 )塗布すればよ
い。熱接着剤には、塩素を極力含有しないメチルメタア
クリレート系樹脂等を使用するのが好ましい。塗布量が
1g/m2 未満では、接着力が不十分となり、10g/
2 を超えると溶剤が残留し、熱封緘が不十分になる危
険性が生じる。熱封緘層14には、熱接着剤の塗布に代
えてシーラントフィルムを貼り合わせてもよい。具体的
にはポリウレタン系二液型接着剤を塗布、乾燥後、ドラ
イラミネーションにより変成ポリエチレン系フィルム等
を貼り合わせればよい。シーラントフィルムの好ましい
厚みは、8〜40μmであり、8μm未満ではピンホー
ル等の欠陥が多くなり、また強度が低いため製造工程中
に破断等が生じ易くなる。一方40μmを超えると接着
温度が高くなったり、加熱時間が長くなりシール不良の
原因になりやすい。
【0016】この発明において各層の積層、印刷、塗布
方法は、この明細書に示した方法を含めて公知の方法を
採用できる。
【0017】次に、この発明の実施例と比較例を示し、
この発明の効果をより明確にする。
【0018】
【実施例1〜5】表面保護フィルムとして厚さ12μm
のポリエステルフィルムを用い、この裏面に透明性の高
い透明顔料で塩素を含まない「ラミエクセル透明黄」イ
ンキ(大日本インキ化学工業株式会社製)を使用して乾
燥後の厚みが約1μmとなるように印刷した。さらに、
酸化チタン含有樹脂層として隠ぺい性の良い「ラミエク
セル特濃白(顔料分45%、樹脂分10%、溶剤45
%)」(大日本インキ化学工業株式会社製)を所定の粘
度に調整し、乾燥後の厚みが約1μmとなるように全面
着色した。さらにもう一度、同じ「ラミエクセル特濃
白」を乾燥後の厚みが約1μmとなるように全面着色し
た。
【0019】次に、酸化チタン含有層の上に図3に示す
割合(バインダー100重量部に対する割合)でカーボ
ンブラック(米国、Degussa社製)と酸化チタン
(石原産業株式会社製)をバインダーに混合して所定の
粘度に調整したインキを塗布して遮光層を形成した。乾
燥後の層厚みは約1μmであった。
【0020】この遮光層面にポリウレタン系二液型ドラ
イラミネーション接着剤を3〜4g/m2 (乾燥後重
量)塗布し、補強フィルムとして厚さ15μmの二軸延
伸ナイロン6フィルム(興人株式会社製)をラミネート
し、このフィルムの外面に熱封緘層としてラッカータイ
プのメチルメタアクリレート系樹脂(旭化成工業株式会
社製、商品名テルペット)を5〜6g/m2 (乾燥後重
量)塗布し、60℃の雰囲気で48時間エージング処理
し、包装材を作製した。ただし、実施例4は、上記熱封
緘層を熱接着樹脂フィルムに代えた以外は他の実施例と
同様に包装材を作製した。具体的には、上記補強フィル
ムの外面にポリウレタン系二液型ドライラミネーション
接着剤を塗布し乾燥後、30μmの厚みの変成ポリエチ
レン系フィルム(VMX.ZH31 三菱化学株式会社
製)をラミネートし、60℃の雰囲気で48時間エージ
ング処理した。
【0021】
【比較例1】表面保護フィルムとして厚さ12μmのポ
リエステルフィルムを用い、この裏面に透明性の高い透
明顔料で塩素を含まない「ラミエクセル透明黄」インキ
(大日本インキ化学工業株式会社製)を使用して乾燥後
の厚みが約1μmとなるように全面印刷した。さらに、
酸化チタン含有樹脂層として隠ぺい性の良い「ラミエク
セル特濃白(顔料分45%、樹脂分10%、溶剤45
%)」(大日本インキ化学工業株式会社製)を所定の粘
度に調整し、乾燥後の厚みが約1μmとなるように全面
着色した。さらにもう一度、同じ「ラミエクセル特濃
白」を乾燥後の厚みが約1μmとなるように全面着色し
た。
【0022】次に、この白色層面にポリウレタン系二液
型ドライラミネーション接着剤を3〜4g/m2 (乾燥
後重量)塗布し、補強フィルムとして厚さ15μmの二
軸延伸ナイロン6フィルム(興人株式会社製)をラミネ
ートし、このフィルムの外面に熱封緘層としてラッカー
タイプのメチルメタアクリレート系樹脂(旭化成工業株
式会社製、商品名テルペット)を5〜6g/m2 (乾燥
後重量)塗布し、60℃の雰囲気で48時間エージング
処理し、包装材を作製した。
【0023】
【比較例2〜5】酸化チタン含有樹脂層と補強フィルム
の間に、図3に示す成分を含むインキを所定の粘度に調
整して実施例と同様に遮光層を形成した。その他も実施
例と同様の工程で、包装材を作製した。
【0024】
【比較例6】比較例1の補強フィルムを厚さ25μmの
アルミニウム箔に代えた以外は比較例1と同様にして包
装材を作製した。
【0025】
【比較例7、8】印刷層として図3に示したものを使用
し、熱封緘層としてメチルメタアクリレート樹脂に塩化
ビニール−酢酸ビニル−マレイン酸三元共重合樹脂を添
加したものを使用した以外は比較例1と同様にして包装
材を作製した。
【0026】
【比較例9】印刷層として図3に示したものを使用した
以外は比較例1と同様にして包装材を作製した。
【0027】上記実施例及び比較例の包装材について以
下の試験を行った。
【0028】〔着色印刷の発色度試験〕上記の実施例1
〜5及び比較例2〜5で得られた各包装材についての印
刷層の発色度を、AUCOLOR−10システム(クラ
ボー株式会社製)を使用し、遮光層の無い包装材(比較
例1)と比較することによって色差として測定した。測
定値は下記式によって算出した。その結果を図4に示
す。すなわち、カーボンブラックの影響で△Eの値が大
きくなると、包装材は黒っぽくなり、印刷の発色が不良
となる。
【0029】△E=√(△L2 +△a2 +△b2 ) △E:総合測定値(色差) △L:濃(−)、淡(+)表示 △a:緑味(−)、赤味(+)表示 △b:青味(−)、黄味(+)表示 △E判定→50未満:印刷の発色良好 50以上:印刷の発色不良 。
【0030】〔遮光性試験〕上記実施例1〜5及び比較
例1〜6で得られた包装材を分光光度計MP−5000
(株式会社島津製作所製)にて紫外線、可視光線透過率
を測定し、その結果から遮光率を求めた。(遮光率=1
00−透過率)その結果を図4に示す。
【0031】〔内容物の味、風味変化試験〕常法に従っ
て製造されたヨーグルトを180mlのポリスチレン樹
脂容器に入れ実施例1〜5及び比較例1〜6で得られた
包装材で蓋を形成し、各々この蓋で熱封緘して、12℃
で500ルックスの蛍光灯下に二週間放置し味、風味を
評価した。その結果を図4に示す。なお、味、風味の評
価方法は、ヨーグルトを口に含み製造直後と同等の味、
風味を維持しているものを○、商品としては適するが、
明らかに味、風味に変化があり、製造直後とは違うもの
を△、むれ臭や日なた臭が激しく食品として適さないも
のを×とした。
【0032】次に、常法に従って製造された植物油製コ
ーヒーフレッシュを5mlのアセプティック方式の殺菌
処理したポリスチレン樹脂成形容器に入れ、実施例1〜
5及び比較例1〜6で得られた包装材で蓋を形成し、各
々この蓋で熱封緘して屋外の35℃の太陽光下で6時間
放置し味、風味を評価した。その結果を図4に示す。な
お、味、風味の評価方法は、前記ヨーグルトの場合と同
様である。
【0033】常法に従って製造されたナタデココとフル
ーツのミックス植物繊維デザートを実施例1〜5及び比
較例1〜6で得られた包装材で製作した350cc容量
のスタンドパウチに入れ熱封緘して、12℃で500ル
ックスの蛍光灯下に二週間放置し味、風味を評価した。
その結果を図4に示す。なお、味、風味の評価方法は前
記ヨーグルトの場合と同様であった。
【0034】〔残滓率測定試験〕実施例1〜5及び比較
例1〜6で得られたフィルム状包装材を5cm2 に切断
後ルツボに各材料を約5g入れ、精密に重量測定した
後、各包装材をガスバーナーで燃焼炭化させ、続いて6
00℃の電気炉にて恒量に達するまで灰化した。冷却
後、再度精密に重量測定して残滓率を求めた。その結果
を図4に示す。
【0035】〔塩素ガス発生量〕塩素ガス発生量は、塩
素分析装置TSX−10型(三菱化学株式会社製)を使
用し、電量滴定法により測定した。その結果を図4に示
す。
【0036】次に、上記試験結果の評価について述べ
る。
【0037】〔着色印刷の発色度試験〕図4から明らか
なように、比較例2、5の表面の印刷層の発色度は思わ
しくなく商品価値を損ねる。すなわち、下層のカーボン
ブラックの影響で、黄色の印刷が黒味をおび、印刷の鮮
明さ、発色度が劣っている。
【0038】実施例1〜5は発色度の点で商品価値に問
題の無い包装材料である。
【0039】〔遮光性試験〕図4から明らかなように、
実施例1〜5の包装材は、比較例6のアルミ箔を用いた
包装材と同等な遮光率を示しており充分満足のいくもの
である。比較例1〜4の包装材は、実施例1〜5の包装
材に比較して劣り、遮光率の点で照明下におかれる包装
材として用いるには不適当なものである。
【0040】〔内容物の味、風味変化試験〕図4から明
らかなように、実施例1〜5の包装材で封緘した内容物
は、比較例6のアルミニウム箔を用いた包装材と同等な
風味を示して劣化する事がなく、満足のいく包装材であ
る。比較例1〜4の包装材は、実施例1〜5の包装材に
比較して劣り、食品用の包装材としては不適当である。
【0041】〔残滓率測定試験〕図4から明らかなよう
に、実施例1〜5の包装材は、何れも灰分(残滓率)が
少ないが、比較例6のアルミニウム箔を用いた包装材の
灰分は非常に多い。
【0042】〔塩素ガス発生量〕図4から明らかなよう
に、実施例1〜5の包装材では、使用する原材料を厳選
しているため、焼却の際に発生する塩素ガスは100p
pm以下と低いが、比較例7〜9の包装材では、原材料
中に多量に塩素を含むため、焼却の際に発生する塩素ガ
スも非常に多量である。
【0043】
【発明の効果】この発明によれば、以上のように、酸化
チタン含有樹脂層と、酸化チタン及びカーボンブラック
を含む遮光層を設ける事によって、従来のアルミニウム
箔積層包装材と同等の可視光線および紫外線を遮断する
能力を有し、保存中や流通過程における変色や風味の低
下等が無く、品質を保持することができる。また、従来
のカーボンブラックを使用していた遮光フィルムは、黒
色に近い色調のため食品用の包装材として美観上使用で
きなかったが、この発明の包装材は、着色印刷の発色が
良好で、外観上食品用の包装材として好適である。
【0044】さらに、焼却後の残滓も少なく、環境問題
に対応出来る包装材であって、内容物を摂取した後の包
装材料の焼却の際には、焼却率が高い為に焼却残滓が少
なく、また焼却の際の塩素ガス発生量が少なく、ダイオ
キシン濃度を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の包装材の一例を示す断面図
【図2】包装材の他の例を示す断面図
【図3】印刷層と遮光層の構成を示す図表
【図4】実施例と比較例の評価結果を示す図表
【図5】従来の包装材の一例を示す断面図
【図6】従来の包装材の他の例を示す断面図
【符号の説明】
1 金属箔 1a カーボンブラックを混入した層 2 印刷層 3 表面保護層 4 熱封緘層 10 遮光性包装材 11 表面保護フィルム 12、12a、12b 酸化チタン含有樹脂層 13 遮光層 14 熱封緘層 15 印刷層 16 補強フィルム
フロントページの続き (72)発明者 安川 秀範 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内 (72)発明者 高橋 和利 大阪市中央区久太郎町三丁目6番8号 東 洋アルミニウム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面保護フィルムと、酸化チタン含有樹
    脂層と、バインダー樹脂100重量部に対して250〜
    2400重量部の酸化チタンと3〜30重量部のカーボ
    ンブラックを含有する遮光層と、熱封緘層から成る遮光
    性包装材。
  2. 【請求項2】 表層面の色差△Eが50未満である請求
    項1記載の遮光性包装材。
  3. 【請求項3】 焼却灰分が0.5重量%以下、焼却時に
    発生する塩素ガスが100ppm以下である請求項1又
    は2に記載の遮光性包装材。
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