JPH11105017A - 繊維補強セメント板の製造方法 - Google Patents

繊維補強セメント板の製造方法

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JPH11105017A
JPH11105017A JP27181097A JP27181097A JPH11105017A JP H11105017 A JPH11105017 A JP H11105017A JP 27181097 A JP27181097 A JP 27181097A JP 27181097 A JP27181097 A JP 27181097A JP H11105017 A JPH11105017 A JP H11105017A
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slurry
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cement
fiber
layer
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JP27181097A
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Atsushi Uematsu
淳 植松
Kazuo Hashi
和男 橋
Hiroki Kuwayama
弘樹 桑山
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抄造により製造される繊維補強セメント板の表
面に深彫りの凹凸模様を材料の制限なく容易に製造する
ことを課題とする。 【解決手段】吸引脱水装置1を備えたフェルトベルト2
上にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して搬
送する過程において、該層を基層3としてスラリー濃度
15〜25%のセメントスラリーであって、粒子形状が
偏平状をなしアスペクト比の高い粒子を2〜10重量%
添加したセメントスラリーをさらに層状に供給し、該上
層の水分が前記基層を通じて吸引脱水されない間に、後
述のプレス成形に適した寸法に裁断し、前記上層の水分
が残存している未硬化の繊維補強セメント板5をプレス
して上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に従い養生硬
化することを特徴とする繊維補強セメント板の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、繊維補強セメン
ト板の製造方法に関し、詳しくはフローオン成形法によ
る繊維補強セメント板の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維補強セメント板の製造方法としてフ
ローオン成形法が知られている。このフローオン成形法
とは、繊維補強セメント板の製造方法における抄造法の
一種で、繊維補強セメント配合からなるセメントスラリ
ーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に層状に供
給し、所定の含水率となるまで搬送脱水して板状に成形
し、その後フェルトベルト末端で所定長さ毎に裁断し、
プレスして表面に凹凸模様を付し、養生硬化させる工程
から構成されたものを言う。
【0003】この繊維補強セメント板の製造方法は、他
の抄造法、例えば円筒状の丸網で抄き上げた薄い種膜を
メーキングドラム上に積層し、その後切開して平らに延
ばしプレスして板状に成形する丸網抄造法に比べ一時に
厚手の繊維補強セメント板が成形可能で製造効率が良い
利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、繊維補強セ
メント板の多くは表面に凹凸模様を付し意匠性を付与す
ることが行われ、この凹凸模様は既述のようにプレスに
より付されるが、上記抄造法により製造した繊維補強セ
メント板の場合、深い凹凸模様を鮮明に付すのが比較的
困難である問題があった。
【0005】即ち、プレスで深い凹凸模様を付すには、
プレス時の未硬化板材表面の流動性を高めておけば良い
ことは知られている。このため、フローオン製法の場合
はフェルトベルト上に流し込んだスラリーを移送してい
く過程で吸引脱水量を調整し、製造可能なぎりぎりのレ
ベルまで含有水分を高め、この成形板材表面に直接凹凸
プレスすることにより深彫りの凹凸模様を付すことが通
常行われていた。
【0006】しかし、プレスによる深彫り凹凸模様をよ
り鮮明に付そうとして、吸引脱水量を調整し板材表面部
分の含有水分を上げ過ぎると、プレス時の圧力によって
基材が流れ、板材そのものの製造に不具合を生じたり、
プレス時の脱水がうまくいかず製品表面の意匠性が悪く
なるといった問題があった。
【0007】もっとも、このような問題を解決するため
フローオン法による抄造板材の含水率を調整容易な50%
程度とし、この板材表面に比較的乾燥した粉状のセメン
ト配合材料を層状に散布し、この上からプレスすること
によって深彫りの凹凸模様を成形することが提案されて
いる(例えば特公平5-11004号、同6-84006号等)。
【0008】この方法は、プレス時に下層の水分を表面
層へ吸収させ、もって板材全体の含水率を低減させつつ
均一化し、同時にポーラスな表面層のプレスによって深
彫りの凹凸模様を付すことができる利点を有する。
【0009】しかし、高圧プレス時、短時間の内に下層
の水分を表面層へ移行させるには、表層材料の吸水率を
かなり良くしておく必要があり、このため表層用セメン
ト配合材料として特殊な材料及び配合としなければなら
ず、汎用的な繊維補強セメント板の配合に適用すると水
分移行不良に起因する層間剥離などの問題を生じるとい
った問題があった。
【0010】さらに、補強繊維として添加されるパルプ
繊維は、補強効果の面からは可能な限り繊維長を長くか
つ添加量を多くすることが望ましいが、上記表面層のセ
メントスラリーにパルプ繊維の添加量を増加すると、配
合材料の混合時にパルプ繊維同士が絡み合う、いわゆる
「ダマ」が出来易く表面の平滑性が阻害され凹凸模様の
柄としての表現力が低下したり、長い繊維長のために表
面の流動性が悪くなり、鮮明な凹凸模様が表現できない
場合があり、模様柄によってはその特徴とする形態を十
分表現出来ない場合がある欠点があった。
【0011】この発明は、上記問題を解消することを目
的としてなされたものであり、抄造法により製造される
繊維補強セメント板の表面に深彫りの凹凸模様を確実に
付すことを目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、セメ
ントスラリーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上
に層状に供給し、吸引脱水して搬送する過程において、
該層を基層としてスラリー濃度15〜25%のセメント
スラリーであって、粒子形状が偏平状をなしアスペクト
比の高い粒子を2〜10重量%添加したセメントスラリ
ーをさらに層状に供給し、該上層の水分が前記基層を通
じて吸引脱水されない間に、後述のプレス成形に適した
寸法に裁断し、前記上層の水分が残存している未硬化の
繊維補強セメント板をプレスして上層表面に凹凸模様を
付し、以後常法に従い養生硬化することを特徴とするも
のである。
【0013】即ち、プレスの際に表面層のみを粒子形状
が偏平状をなしアスペクト比の高い粒子を添加したセメ
ントスラリーとし、表面層の水平方向の流動性を良くす
ることによって凹凸模様のエッジをシャープにし、スラ
リー濃度と相まって深彫りプレスを可能とするのであ
る。
【0014】なお、基層はセメント配合そのものには特
徴はなく、従来と同様な配合とされる。ただし、補強繊
維のパルプ繊維は、繊維長の長いパルプ繊維を使用する
ことが望ましい。この基層により板材全体の強度を保つ
ようにするためである。
【0015】上記において、基層のスラリー濃度は20
〜30%とされる。20%より少ないと固形分が少なす
ぎ、脱水負荷が大きくなるだけとなって無駄となるから
であり、30%より多いと、原料混合の際、流動性が悪
くなり、繊維長の長いパルプ繊維がいわゆる「ダマ」を
作り易くなるからである。
【0016】また、上層のセメントスラリーのスラリー
濃度を15〜25%とするのは、深彫りに適した水分の
多いスラリー層とするためであり、スラリー濃度が15
%より少ないと固形分が少なすぎ、プレス時に材料が流
れて却って凹凸模様の成形が困難となるからであり、2
5%より多いと固形分が多くなる結果、偏平粒子の添加
にも係わらず表面層の流動性が悪くなり、深彫りの凹凸
模様のプレス成形が困難となるためである。
【0017】アスペクト比の高い粒子の添加量を2〜1
0重量%とするのは、2重量%より少ないと凹凸模様の
エッジのシャープさが出ず深彫りプレスが十分再現でき
なくなる。一方、10重量%より多くしても添加量の増
加に比例したプレス形性改善の効果が得られず無駄とな
るからである。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の繊維補強セ
メント板の製造方法において、上層のセメントスラリー
に補強繊維としてセルロースパウダーが添加されている
ことを特徴とするものである。
【0019】上層のセメントスラリーの補強繊維として
繊維長の短いセルロースパウダーを使用したため、深彫
りの凹凸模様の成形がより鮮明となる。
【0020】
【発明の実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
基層用のセメント配合として、セメント40重量%、珪砂
40重量%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維
長2〜4mmのパルプ繊維10重量%等、通常一般に用いら
れるセメント配合を用意し、これら配合材料を水と共に
混合槽に投入し均一混合してスラリー濃度25%のセメン
トスラリーAを調整した。 [実施例1]スラリーAを図1に示すように吸引脱水装置
1を備えた無端フェルトベルト2上に厚さ15〜20mmの層
状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離水が
消失する程度に脱水された時点で、基層のセメント層3
上に、表1に示すようにセメント41重量%、珪砂41重量
%、パーライト8重量%、繊維長1.5mm以下のパルプ繊
維8重量%、アスペクト比の高い粒子としてマイカ粉2
重量%、スラリー濃度を前記セメントスラリーAよりや
や低くしたスラリー濃度20%のスラリーBを厚さ8〜10
mmの層状に供給し、その直後にカッター4により成形板
材を裁断した。
【0021】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
10cm×5cmのレンガ目地状で深さ3mmの凹凸模様のプレ
ス盤6でプレス圧15MPaで30秒間圧縮プレスした。プレ
ス後、成形板材5を24時間自然養生しその後、170℃×1
5時間のオートクレーブ養生を行い製品とした。
【0022】
【表1】
【0023】[実施例2]表面層のスラリーBとして、セ
メント39重量%、珪砂39重量%、パーライト8重量%、
セルロースパウダー8重量%、アスペクト比の高い粒子
としてマイカ粉6重量%した他は実施例1と同様にして
製品を得た。 [実施例3]表面層のスラリーBとして、セメント37重量
%、珪砂37重量%、パーライト8重量%、セルロースパ
ウダー8重量%、アスペクト比の高い粒子としてマイカ
粉10重量%とした他は実施例1と同様にして製品を得
た。 [実施例4]実施例1における上層3のセメントスラリー
のスラリー濃度を15%とした他は実施例1と同様にして
成形板材5を得、実施例1と同様の条件で養生を行い製
品とした。 [実施例5]実施例1における上層3のセメントスラリー
のスラリー濃度を25%とした他は実施例1と同様にして
成形板材5を得、実施例1と同様の条件で養生を行い製
品とした。
【0024】[比較例1]実施例1における上層のセメン
トスラリーBとしてマイカ無添加のセメントスラリーを
用いた他は実施例1と同様にして成形板材5を得、実施
例1と同様の条件で養生を行い製品とした。
【0025】[比較例2]実施例1における上層3のセメ
ントスラリーBとしてマイカの添加量を1重量%とした
他は実施例1と同様にして成形板材5を得、実施例1と
同様の条件で養生を行い製品とした。 [比較例3]実施例1における上層のセメントスラリーB
に添加されるパルプ繊維の繊維長を1.5mm以下のものに
代え2〜4mmのものとした他は実施例1と同様にして成
形板材5を得、実施例1と同様の条件で養生を行い製品
とした。上記実施例と比較例について表面凹凸模様の表
れ具合、JIS A 5422に基づいた凍結融解サイクル
試験、平面引張強度試験および曲げ強度試験を行った。
【0026】その結果を表2に示す。なお、表2中曲げ
強度はJIS 4号曲げ試験に準拠して行ったものであ
る。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば繊維補強セメント板の構造を複層化し、基層は板
材強度、上層は凹凸模様の表し易い層と、それぞれの層
で役割を分担させることで板材に適合する配合や含有水
分率の採用できる範囲を広げることができ、この結果プ
レス時の表面の流動性をプレス条件にあわせ最適な流動
性に調整することが可能となり、プレス可能な柄の深さ
や傾き、細かさの種類が増大する。
【0029】また、請求項2の発明によれば、上記効果
の他、上層を構成するパルプ繊維が微小化されているた
め彫りの深い鮮明な凹凸模様をプレスすることが可能と
なる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の方法を実施する装置の
側面図である。
【符号の説明】
1 吸引脱水装置 2 無端フェルトベルト 3 基層のセメント層 4 カッター 5 裁断した成形板材 6 プレス盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上
    にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して搬送
    する過程において、該層を基層としてスラリー濃度15
    〜25%のセメントスラリーであって、粒子形状が偏平
    状をなしアスペクト比の高い粒子を2〜10重量%添加
    したセメントスラリーをさらに層状に供給し、該上層の
    水分が前記基層を通じて吸引脱水されない間に、後述の
    プレス成形に適した寸法に裁断し、前記上層の水分が残
    存している未硬化の繊維補強セメント板をプレスして上
    層表面に凹凸模様を付し、以後常法に従い養生硬化する
    ことを特徴とする繊維補強セメント板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の繊維補強セメント板の製造方
    法において、上層のセメントスラリーに補強繊維として
    セルロースパウダーが添加されていることを特徴とする
    繊維補強セメント板の製造方法。
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