JPH1177651A - 繊維補強セメント板の製造方法 - Google Patents
繊維補強セメント板の製造方法Info
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- JPH1177651A JPH1177651A JP24326197A JP24326197A JPH1177651A JP H1177651 A JPH1177651 A JP H1177651A JP 24326197 A JP24326197 A JP 24326197A JP 24326197 A JP24326197 A JP 24326197A JP H1177651 A JPH1177651 A JP H1177651A
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- fiber
- cement
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Abstract
(57)【要約】
【課題】微細気泡を含む表面層を設けることによりセメ
ント板の表面に深彫りの凹凸模様を容易に付すようにし
た場合、その表面の気泡痕を消すことを課題とする。 【解決手段】 吸引脱水装置1を備えたフェルトベルト
2上にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して
製板する一層フローオン成形法において、前記フェルト
ベルト2上に微細気泡を混入してなるセメントスラリー
を層状3に供給して成層後吸引脱水し、次いで該層3上
に微細気泡を混入しないセメントスラリーSを層状に供
給した後、後述のプレス成形に適した寸法に裁断し、該
裁断した未硬化の成形板材8をプレスして表面に凹凸模
様を付し、以後常法に従い養生硬化する工程よりなる。
ント板の表面に深彫りの凹凸模様を容易に付すようにし
た場合、その表面の気泡痕を消すことを課題とする。 【解決手段】 吸引脱水装置1を備えたフェルトベルト
2上にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して
製板する一層フローオン成形法において、前記フェルト
ベルト2上に微細気泡を混入してなるセメントスラリー
を層状3に供給して成層後吸引脱水し、次いで該層3上
に微細気泡を混入しないセメントスラリーSを層状に供
給した後、後述のプレス成形に適した寸法に裁断し、該
裁断した未硬化の成形板材8をプレスして表面に凹凸模
様を付し、以後常法に従い養生硬化する工程よりなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、繊維補強セメン
ト板の製造方法に関し、詳しくはフローオン成形法にお
いて、製板ベルト上に微細気泡を混入してなるセメント
スラリー層を設け、その表面をプレスすることにより深
彫り凹凸模様を付すようにした繊維補強セメント板の製
造方法の改良に関する。
ト板の製造方法に関し、詳しくはフローオン成形法にお
いて、製板ベルト上に微細気泡を混入してなるセメント
スラリー層を設け、その表面をプレスすることにより深
彫り凹凸模様を付すようにした繊維補強セメント板の製
造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維補強セメント板の製造方法としてフ
ローオン成形法が知られている。このフローオン成形法
とは、繊維補強セメント板の製造方法における抄造法の
一種で、繊維補強セメント配合からなるセメントスラリ
ーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に層状に供
給し、所定の含水率となるまで搬送脱水して板状に成形
し、その後フェルトベルト末端で所定長さ毎に裁断し、
プレスして表面に凹凸模様を付し、養生硬化させる工程
から構成されたものを言う。
ローオン成形法が知られている。このフローオン成形法
とは、繊維補強セメント板の製造方法における抄造法の
一種で、繊維補強セメント配合からなるセメントスラリ
ーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に層状に供
給し、所定の含水率となるまで搬送脱水して板状に成形
し、その後フェルトベルト末端で所定長さ毎に裁断し、
プレスして表面に凹凸模様を付し、養生硬化させる工程
から構成されたものを言う。
【0003】ところで、繊維補強セメント板の多くは表
面に凹凸模様を付し意匠性を付与することが行われ、こ
の凹凸模様は通常プレスにより付されるが、フローオン
成形法等の抄造法により製造した繊維補強セメント板
は、深い凹凸模様を鮮明に付すのが比較的困難である問
題があった。
面に凹凸模様を付し意匠性を付与することが行われ、こ
の凹凸模様は通常プレスにより付されるが、フローオン
成形法等の抄造法により製造した繊維補強セメント板
は、深い凹凸模様を鮮明に付すのが比較的困難である問
題があった。
【0004】これは、フローオン成形法を含む抄造法で
製板した場合、製板ベルト上での吸引脱水により板材の
含有水分量がかなり低下し、プレス時にセメント層表面
の流動性が低下しているのが原因と考えられる。
製板した場合、製板ベルト上での吸引脱水により板材の
含有水分量がかなり低下し、プレス時にセメント層表面
の流動性が低下しているのが原因と考えられる。
【0005】そこで本出願人は、フローオン成形法にお
いて成層されるセメント層の少なくとも表面層を微細気
泡を混入してなるセメントスラリーからなる層とし、含
まれる微細気泡により粒子間の摩擦を軽減し、含有水分
量が少なくてもクラックなどの欠陥を生じさせることな
く深彫りの凹凸模様をプレスにより付す方法を提案し
た。
いて成層されるセメント層の少なくとも表面層を微細気
泡を混入してなるセメントスラリーからなる層とし、含
まれる微細気泡により粒子間の摩擦を軽減し、含有水分
量が少なくてもクラックなどの欠陥を生じさせることな
く深彫りの凹凸模様をプレスにより付す方法を提案し
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記方法に
よって、表面層の水分含有量が少なくても賦形角度が大
きくかつ深彫りの凹凸模様を容易に付すことが可能とな
ったが、微細気泡の開放痕が製品表面に残り、製品表面
の平滑性が損なわれたり、外観が悪くなるといった問題
が生じた。
よって、表面層の水分含有量が少なくても賦形角度が大
きくかつ深彫りの凹凸模様を容易に付すことが可能とな
ったが、微細気泡の開放痕が製品表面に残り、製品表面
の平滑性が損なわれたり、外観が悪くなるといった問題
が生じた。
【0007】この発明は、上記問題を解消することを目
的としてなされたものであり、抄造法により製造される
繊維補強セメント板の表面に、微細気泡を混入してなる
セメントスラリー層を設けることにより深彫りの凹凸模
様を付した場合に、その表面層の平滑性を完全にし、外
観にも優れた繊維補強セメント板を製造できる方法を提
供することを目的としてなされたものである。
的としてなされたものであり、抄造法により製造される
繊維補強セメント板の表面に、微細気泡を混入してなる
セメントスラリー層を設けることにより深彫りの凹凸模
様を付した場合に、その表面層の平滑性を完全にし、外
観にも優れた繊維補強セメント板を製造できる方法を提
供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の繊維補強セメ
ント板の製造方法は、吸引脱水装置を備えたフェルトベ
ルト上にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水し
て製板する一層フローオン成形法において、前記フェル
トベルト上に微細気泡を混入してなるセメントスラリー
を層状に供給して成層後吸引脱水し、次いで該層上に微
細気泡を混入しないセメントスラリーを層状に供給した
後、後述のプレス成形に適した寸法に裁断し、該裁断し
た未硬化の繊維補強セメント板をプレスして表面に凹凸
模様を付し、以後常法に従い養生硬化することを特徴と
するものである。
ント板の製造方法は、吸引脱水装置を備えたフェルトベ
ルト上にセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水し
て製板する一層フローオン成形法において、前記フェル
トベルト上に微細気泡を混入してなるセメントスラリー
を層状に供給して成層後吸引脱水し、次いで該層上に微
細気泡を混入しないセメントスラリーを層状に供給した
後、後述のプレス成形に適した寸法に裁断し、該裁断し
た未硬化の繊維補強セメント板をプレスして表面に凹凸
模様を付し、以後常法に従い養生硬化することを特徴と
するものである。
【0009】即ち、賦形角度が大きく深彫りの凹凸模様
を付すための微細気泡を混入してなるセメントスラリー
層の表面に、微細気泡を混入しないセメントスラリーを
層状に供給することによって、気泡痕を覆い隠し表面を
平滑化するのである。
を付すための微細気泡を混入してなるセメントスラリー
層の表面に、微細気泡を混入しないセメントスラリーを
層状に供給することによって、気泡痕を覆い隠し表面を
平滑化するのである。
【0010】なお、微細気泡を混入しないセメントスラ
リー層の厚さは、プレス賦形性に影響を与えることな
く、その下層の気泡痕を覆い隠せるだけの厚さであれば
良く、従って、プレス条件にもよるが、最大でも2mm以
下の薄い層とされる。また、微細気泡を混入したセメン
トスラリーのセメント配合そのものは特に特徴はなく従
来一般に使用されている配合が使用される。このセメン
トスラリーに微細気泡を混入する手段としては、AE剤
使用による空気連行のほか、スラリーを強制攪拌して気
泡をスラリー中に混入する方法等があり、要するにスラ
リー中に微細気泡を均一に混入されていれば特に手段を
問わない。
リー層の厚さは、プレス賦形性に影響を与えることな
く、その下層の気泡痕を覆い隠せるだけの厚さであれば
良く、従って、プレス条件にもよるが、最大でも2mm以
下の薄い層とされる。また、微細気泡を混入したセメン
トスラリーのセメント配合そのものは特に特徴はなく従
来一般に使用されている配合が使用される。このセメン
トスラリーに微細気泡を混入する手段としては、AE剤
使用による空気連行のほか、スラリーを強制攪拌して気
泡をスラリー中に混入する方法等があり、要するにスラ
リー中に微細気泡を均一に混入されていれば特に手段を
問わない。
【0011】請求項2の繊維補強セメント板の製造方法
は、吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上にセメント
スラリーを層状に供給し、吸引脱水して製板する一層フ
ローオン成形法において、前記フェルトベルト上に常法
配合からなるセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱
水して搬送する過程において、該層を基層として、微細
気泡を混入したセメントスラリーを層状に供給して積層
後、さらに該層上に微細気泡を混入しないセメントスラ
リーを層状に供給し、後述のプレス成形に適した寸法に
裁断し、該裁断した未硬化の繊維補強セメント板を上層
からプレスして上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に
従い養生硬化することを特徴とするものである。
は、吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上にセメント
スラリーを層状に供給し、吸引脱水して製板する一層フ
ローオン成形法において、前記フェルトベルト上に常法
配合からなるセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱
水して搬送する過程において、該層を基層として、微細
気泡を混入したセメントスラリーを層状に供給して積層
後、さらに該層上に微細気泡を混入しないセメントスラ
リーを層状に供給し、後述のプレス成形に適した寸法に
裁断し、該裁断した未硬化の繊維補強セメント板を上層
からプレスして上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に
従い養生硬化することを特徴とするものである。
【0012】即ち、常法配合によるセメント層を基層と
し、微少気泡を混入した層を表層とすることにより板材
全体の強度は基層により、深彫りプレスは表面層により
受け持たせるように構成したものにつき、表層の気泡痕
を覆い隠すものである。
し、微少気泡を混入した層を表層とすることにより板材
全体の強度は基層により、深彫りプレスは表面層により
受け持たせるように構成したものにつき、表層の気泡痕
を覆い隠すものである。
【0013】この場合の微細気泡を混入しないセメント
スラリーの厚さは、請求項1と同様その下層の気泡痕を
覆い隠せるらだけの厚さであれば良く、プレス条件にも
よるが、最大でも2mm以下の薄い層とされる。また、微
細気泡を混入したセメントスラリーのセメント配合その
ものも請求項1と同様、特に特徴はなく従来一般に使用
されている配合が使用され、微細気泡を混入する手段も
請求項1と同様である。
スラリーの厚さは、請求項1と同様その下層の気泡痕を
覆い隠せるらだけの厚さであれば良く、プレス条件にも
よるが、最大でも2mm以下の薄い層とされる。また、微
細気泡を混入したセメントスラリーのセメント配合その
ものも請求項1と同様、特に特徴はなく従来一般に使用
されている配合が使用され、微細気泡を混入する手段も
請求項1と同様である。
【0014】なお、基層のセメント配合に添加する補強
繊維は、繊維長の長いパルプ繊維を使用することが望ま
しい。基層の強度を向上し板材全体の強度を高めるため
である。
繊維は、繊維長の長いパルプ繊維を使用することが望ま
しい。基層の強度を向上し板材全体の強度を高めるため
である。
【0015】請求項3の繊維補強セメント板の製造方法
は、請求項1又は請求項2の微細気泡を混入しないセメ
ントスラリーにアスペクト比の大きい板状の無機物質を
添加したものを用いることを特徴とするものである。
は、請求項1又は請求項2の微細気泡を混入しないセメ
ントスラリーにアスペクト比の大きい板状の無機物質を
添加したものを用いることを特徴とするものである。
【0016】表面層の平滑性がアスペクト比の大きい板
状の無機物質によりさらに良く保たれる。このアスペク
ト比の大きい板状の無機物質としては、マイカ、バーミ
キュライト等がある。
状の無機物質によりさらに良く保たれる。このアスペク
ト比の大きい板状の無機物質としては、マイカ、バーミ
キュライト等がある。
【0017】
【発明の実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
基本セメント配合として、セメント40重量%、珪砂40重
量%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2
〜4mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセ
メント配合を用意し、これら配合材料を水と共に混合槽
に投入し均一混合してスラリー濃度25%のセメントスラ
リーSを調整した。 [実施例1]このスラリーに空気連行剤(花王株式会社製
「AE−03」)を外割りで0.1重量%添加し高速攪拌
して微少気泡を混入させスラリーAを得た。
基本セメント配合として、セメント40重量%、珪砂40重
量%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2
〜4mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセ
メント配合を用意し、これら配合材料を水と共に混合槽
に投入し均一混合してスラリー濃度25%のセメントスラ
リーSを調整した。 [実施例1]このスラリーに空気連行剤(花王株式会社製
「AE−03」)を外割りで0.1重量%添加し高速攪拌
して微少気泡を混入させスラリーAを得た。
【0018】このスラリーAを図1に示すように吸引脱
水装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚さ20〜25
mmの層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊
離水が消失する程度に脱水された時点で、微細気泡を混
入しないセメントスラリーSを散布装置7で厚さ2mmに
供給し、次いでカッター4により成形板材を裁断した。
水装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚さ20〜25
mmの層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊
離水が消失する程度に脱水された時点で、微細気泡を混
入しないセメントスラリーSを散布装置7で厚さ2mmに
供給し、次いでカッター4により成形板材を裁断した。
【0019】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
図2に示すように深さd=4mm、賦形角度θ=60°の金
型を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成
形板材5を24時間自然養生しその後、170℃×15時間の
オートクレーブ養生を行い製品とした。
図2に示すように深さd=4mm、賦形角度θ=60°の金
型を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成
形板材5を24時間自然養生しその後、170℃×15時間の
オートクレーブ養生を行い製品とした。
【0020】上記のようにして得た板状製品について表
面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性も良く、
クラックやプレス時の脱水に伴う脱粒痕も見られず、こ
れら凹凸模様表面には気泡痕は部分的にしか観察され
ず、ほぼ平滑な表面状態であった。 [実施例2]前述のセメント40重量%、珪砂40重量%、パ
ーライト10重量%、パルプ繊維10重量%とした通常一般
の基本配合からなる原料を、水と共に混合槽に投入し均
一混合してスラリー濃度25%とした基層用セメントスラ
リーSを、図3に示すように吸引脱水装置1を備えた無
端フェルトベルト2上に厚さ15〜20mmの層状10に供給
し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離水が消失する程
度に脱水された時点で、実施例1に示したのと同じスラ
リーAを厚さ8〜10mmの層状11に供給し、次いで、さ
らに微細気泡を混入しないセメントスラリーSを散布装
置7により厚さ2mmに供給して成層し、その直後にカッ
ター4により成形板材を裁断した。
面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性も良く、
クラックやプレス時の脱水に伴う脱粒痕も見られず、こ
れら凹凸模様表面には気泡痕は部分的にしか観察され
ず、ほぼ平滑な表面状態であった。 [実施例2]前述のセメント40重量%、珪砂40重量%、パ
ーライト10重量%、パルプ繊維10重量%とした通常一般
の基本配合からなる原料を、水と共に混合槽に投入し均
一混合してスラリー濃度25%とした基層用セメントスラ
リーSを、図3に示すように吸引脱水装置1を備えた無
端フェルトベルト2上に厚さ15〜20mmの層状10に供給
し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離水が消失する程
度に脱水された時点で、実施例1に示したのと同じスラ
リーAを厚さ8〜10mmの層状11に供給し、次いで、さ
らに微細気泡を混入しないセメントスラリーSを散布装
置7により厚さ2mmに供給して成層し、その直後にカッ
ター4により成形板材を裁断した。
【0021】裁断した成形板材8をプレス盤6に移送し
実施例1と同様深さd=4mm、賦形角度θ=60°の金型
を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成形
板材8を24時間自然養生しその後、170℃×15時間のオ
ートクレーブ養生を行い製品とした。
実施例1と同様深さd=4mm、賦形角度θ=60°の金型
を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成形
板材8を24時間自然養生しその後、170℃×15時間のオ
ートクレーブ養生を行い製品とした。
【0022】上記のようにして得た板状製品について表
面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性も良く、
クラックやプレス時の脱水に伴う脱粒痕も見られず、こ
れら凹凸模様表面には、気泡痕は殆ど観察されずほぼ平
滑な表面状態であった。 [実施例3]実施例2における微細気泡を混入しないセメ
ントスラリーSに代え、セメント40重量%、珪砂37重量
%、パーライト7重量%、パルプ繊維10重量%、マイカ
6重量%を基本配合とし、マイカの添加量を0〜15重量
%としたセメントスラリーを用いた他は、実施例2と同
様にして板状製品を得た。
面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性も良く、
クラックやプレス時の脱水に伴う脱粒痕も見られず、こ
れら凹凸模様表面には、気泡痕は殆ど観察されずほぼ平
滑な表面状態であった。 [実施例3]実施例2における微細気泡を混入しないセメ
ントスラリーSに代え、セメント40重量%、珪砂37重量
%、パーライト7重量%、パルプ繊維10重量%、マイカ
6重量%を基本配合とし、マイカの添加量を0〜15重量
%としたセメントスラリーを用いた他は、実施例2と同
様にして板状製品を得た。
【0023】なお、マイカの添加量の変化に伴い上記基
本配合のセメントと珪砂の配合量を同量づつ変化させて
調整を行なった。上記のようにして得た板状製品につい
て表面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性は図
4に黒丸点で示す結果となった。
本配合のセメントと珪砂の配合量を同量づつ変化させて
調整を行なった。上記のようにして得た板状製品につい
て表面を観察したところ、表面の凹凸模様の再現性は図
4に黒丸点で示す結果となった。
【0024】図4において平面平滑性評価の数字は、 1 平滑性が非常に悪い。 2 気泡痕が多数見られた。
【0025】3 部分的に気泡痕が見られた。 4 微少気泡が見られるが、外観上特に問題なし。 5 表面平滑性が非常に優れ問題なし。 を意味し、評価3以上を合格とした。
【0026】図4より明らかなように、マイカ添加量5
重量%以上から平滑性がさらに良くなることが判明し
た。なお、上限は15重量%程度でそれ以上増量してもそ
れに見合った効果が得られず不経済となることが判明し
た。 [実施例4]実施例3におけるマイカに代え、バーミキュ
ライトを用いた他は実施例3と全く同一にして板状製品
を成形した。
重量%以上から平滑性がさらに良くなることが判明し
た。なお、上限は15重量%程度でそれ以上増量してもそ
れに見合った効果が得られず不経済となることが判明し
た。 [実施例4]実施例3におけるマイカに代え、バーミキュ
ライトを用いた他は実施例3と全く同一にして板状製品
を成形した。
【0027】この板状製品について表面の平滑性を観察
したところ、図5の三角点で示す結果となった。表面平
滑性に関してはバーミキュライトがマイカよりやや優れ
ることが判明した。
したところ、図5の三角点で示す結果となった。表面平
滑性に関してはバーミキュライトがマイカよりやや優れ
ることが判明した。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2の発
明によれば、繊維補強セメント板の表面は微細気泡を混
入したスラリーにより、深彫りプレスの凹凸模様の再現
性が非常に良い上、表面は微細気泡を混入しない薄いセ
メント層で覆われるため、気泡痕も極めて少なく平滑な
表面状態とすることができる。
明によれば、繊維補強セメント板の表面は微細気泡を混
入したスラリーにより、深彫りプレスの凹凸模様の再現
性が非常に良い上、表面は微細気泡を混入しない薄いセ
メント層で覆われるため、気泡痕も極めて少なく平滑な
表面状態とすることができる。
【0029】請求項3の発明によれば表面を覆うセメン
ト層に含まれるアスペクト比の大きい板状の無機粒子に
より表面平滑状態がさらに良く、外観に優れた繊維補強
セメント板を製造することができる。
ト層に含まれるアスペクト比の大きい板状の無機粒子に
より表面平滑状態がさらに良く、外観に優れた繊維補強
セメント板を製造することができる。
【図1】請求項1、3に記載の発明の方法を実施する装
置の側面図である。
置の側面図である。
【図2】凹凸プレスの賦形深さ及び賦形角度を示す、金
型の要部拡大断面図である。
型の要部拡大断面図である。
【図3】請求項2、3に記載の発明の方法を実施する装
置の側面図である。
置の側面図である。
【図4】マイカ配合量と表面平滑性評価との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図5】バーミキュライト配合量と表面平滑性評価との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
1 吸引脱水装置 2 無端フェルトベルト 3 セメント層 4 カッター 5 裁断した成形板材 6 プレス盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 淳 兵庫県尼崎市浜一丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に
セメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して製板す
る一層フローオン成形法において、前記フェルトベルト
上に微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層状に
供給して成層後吸引脱水し、次いで該層上に微細気泡を
混入しないセメントスラリーを層状に供給した後、後述
のプレス成形に適した寸法に裁断し、該裁断した未硬化
の繊維補強セメント板をプレスして表面に凹凸模様を付
し、以後常法に従い養生硬化することを特徴とする繊維
補強セメント板の製造方法。 - 【請求項2】吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に
セメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水して製板す
る一層フローオン成形法において、前記フェルトベルト
上に常法配合からなるセメントスラリーを層状に供給
し、吸引脱水して搬送する過程において、該層を基層と
して、微細気泡を混入したセメントスラリーを層状に供
給して積層後、さらに該層上に微細気泡を混入しないセ
メントスラリーを層状に供給し、後述のプレス成形に適
した寸法に裁断し、該裁断した未硬化の繊維補強セメン
ト板を上層からプレスして上層表面に凹凸模様を付し、
以後常法に従い養生硬化することを特徴とする繊維補強
セメント板の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2の微細気泡を混入し
ないセメントスラリーにアスペクト比の大きい板状の無
機物質を添加したものを用いることを特徴とする繊維補
強セメント板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24326197A JPH1177651A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24326197A JPH1177651A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1177651A true JPH1177651A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17101245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24326197A Pending JPH1177651A (ja) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1177651A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI382910B (zh) * | 2008-03-31 | 2013-01-21 | Nichiha Co Ltd | Manufacture of woody cement board |
-
1997
- 1997-09-09 JP JP24326197A patent/JPH1177651A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI382910B (zh) * | 2008-03-31 | 2013-01-21 | Nichiha Co Ltd | Manufacture of woody cement board |
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