JPH1110383A - 溶接部材及びその溶接部成形方法 - Google Patents

溶接部材及びその溶接部成形方法

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JPH1110383A
JPH1110383A JP9176479A JP17647997A JPH1110383A JP H1110383 A JPH1110383 A JP H1110383A JP 9176479 A JP9176479 A JP 9176479A JP 17647997 A JP17647997 A JP 17647997A JP H1110383 A JPH1110383 A JP H1110383A
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welded
welding
forming
thickness
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JP9176479A
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Inventor
Nobuyoshi Masumoto
展祥 増本
Tatsushi Ito
達志 伊藤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接部材(即ち、溶接構造物)を大形化又は
重量化することなく、疲労限度を向上できる溶接部材及
びその溶接部成形方法の提供。 【解決手段】 溶接部(22)と非溶接部(21)とを有して溶
接部(22)が相手材(1) に溶接される溶接部材(2) におい
て、溶接部(22)に非溶接部(21)の板厚(to)を越える喉厚
を与える曲がりを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接部材及びその
溶接部成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】よく知られる通り、溶接構造物の長期的
な品質確保は溶接部の疲労強度に依存する。そこで溶接
部の疲労強度を確保するため、開先形状や溶接欠陥阻止
法等の溶接条件の最適選択、溶接後の溶接部の表面研
磨、溶接後の溶接部の表面塗装による錆止め、溶接後の
溶接部の残留応力の除去、そして溶接部寸法の大形化等
が講じられている。この内、溶接部寸法の大形化は「溶
接部寸法が大きいほど疲労限度が向上する」との事実
(第1事実)に基づいている。そこで特に高繰り返し負
荷を受ける溶接構造物ではその構成部品である溶接部材
の板厚を、本来的には当該負荷に十分耐えられる板厚以
上の厚さとし、その厚い板厚の溶接部材で溶接するのが
普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来技術
には未解決とされる事項が多々ある。例えば溶接部寸法
の大形化は、必然的に溶接部材(即ち、溶接構造物)の
大形化又は重量化を招く。ところが「溶接部材(即ち、
溶接構造物)が大形化又は重量化するほど疲労限度が低
下する」という事実(第2事実)があり、上記第1事実
に対する背反事象となっている。
【0004】本発明は、上記実情に鑑み、溶接部材(即
ち、溶接構造物)を大形化又は重量化することなく、疲
労限度を向上できる溶接部材及びその溶接部成形方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】上記の目的を達
成するため、本発明に係る第1の溶接部材は、溶接部と
非溶接部とを有して溶接部が相手材に溶接される溶接部
材において、溶接部に非溶接部の板厚を越える喉厚を与
える曲がりを有することを特徴としている。
【0006】上記第1構成によれば、次のような効果を
奏する。溶接部材(即ち、溶接構造物)なる母材に対し
本来的に加わる負荷は、非溶接部の薄い板厚で受け、一
方、溶接部における疲労強度は、非溶接部の板厚を越え
る喉厚を与える曲がりを有する(即ち、厚い板厚の)溶
接部で受ける。従って母材強度及び疲労強度に何ら問題
が生ずることなく、溶接部材(即ち、溶接構造物)を軽
量化できる。しかもこの軽量化によって母材(即ち、非
溶接部)の負荷が軽減され、かつ溶接部の負荷も軽減さ
れる(即ち、疲労強度が向上する)。従って溶接部材
(即ち、溶接構造物)を大形化又は重量化することな
く、疲労限度を向上できる。
【0007】第2の溶接部材は、上記第1の溶接部材に
おいて、曲がりの先端部は相手材の溶接部に面接触又は
線接触する形状であることを特徴としている。
【0008】上記第2構成によれば、次のような効果を
奏する。曲がりの先端部は相手材の溶接部に面接触又は
線接触して溶接されるが、先端部が相手材に密接してい
るため、すみ肉溶接等でよく見かける隙間欠陥等が生じ
難い。即ち密接部位間の溶け込みを十分に確保でき、溶
接欠陥の発生を未然に阻止できる。
【0009】第3の溶接部材の溶接部成形方法は、溶接
部と非溶接部とを有して溶接部が相手材に溶接される溶
接部材の溶接部成形方法において、溶接部を塑性変形さ
せたときの曲がりが非溶接部の板厚を越える喉厚を与え
る寸法条件を設定する第1工程と、前記寸法条件に基づ
き溶接部を塑性変形させる第2工程と有することを特徴
としている。
【0010】上記第3構成によれば、次のような効果を
奏する。塑性変形させた後、所定の喉厚t1を設けるこ
ともできるが、これでは例えば形状が複雑であるとき、
所定の喉厚t1を設けるときに生ずる例えば切断材が増
える(即ち、歩留りが大きい)。このような不都合を回
避したのが第3構成である。
【0011】第4の溶接部材の溶接部成形方法は、溶接
部と非溶接部とを有して溶接部が相手材に溶接される溶
接部材の溶接部成形方法において、溶接部を塑性変形さ
せたときの曲がりが非溶接部の板厚を越える喉厚を与え
る寸法条件を設定する第1段階と、溶接部を塑性変形さ
せる第2段階と、溶接部を塑性変形させたとき曲がりの
先端部が相手材の溶接部に面接触又は線接触する形状に
成形する第3段階とを有することを特徴としている。
尚、第3段階での成形加工としては、切削加工や矯正加
工で構わない。
【0012】上記第4構成によれば、次のような効果を
奏する。溶接部が面接触又は線接触する形状になるた
め、相手材の溶接部の組合せを精度良く行える。このた
め溶接部のバラツキが少なく、溶接品質が安定して得ら
れる。
【0013】第5の溶接部材の溶接部成形方法は、上記
第3又は第4の溶接部材の溶接部成形方法において、第
3での第2工程又は第4での第2段階は、スピニング加
工、バーリング加工及びフランジ成形加工のいずれかか
ら選択されることを特徴としている。
【0014】曲げ加工には、上記3種の加工法の外、鍛
造や絞り加工等を採用しても構わない。但し上記3種の
加工法の夫々は、小さな成形荷重で所望の溶接部の成形
形状を得られる。即ち大きな成形荷重を発生する成形機
を不要としている。尚、上記3種の加工法の夫々は、詳
細を後述する実施例において詳記するように、各種形状
の溶接部に対して実際試行され、そして第1〜第4構成
の夫々の作用効果を確実が確認されている。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明に好適な実施例
を図1〜図18を参照して説明する。図1に第1実施例
を示す。図1は溶接部材1(以下、相手材1とする)
と、溶接部材2との突き合わせ溶接を示す。相手材1は
非溶接部11と、溶接部12とを有する。そして溶接部
12にはJ形開先が施され、その先端が裏当て121と
なっている。一方、溶接部材2も非溶接部21と、溶接
部22とを有している。そして溶接部22は、同図1に
示す通り、予め曲げられている。
【0016】ここで曲げは、図2に示すように、非溶接
部21を固定し、喉厚t1(溶接深さ)と非溶接部21
の板厚toとの関係が「t1>to」となるように、寸
法設定され、この寸法に基づき、力Fを加えて曲げてあ
り、この喉厚t1部が溶接部22とされている。尚、曲
げ後の溶接部22の先端部221は、図1にも示すよう
に、相手材1の裏当て121上面に密接するように、曲
げの前に切断等により成形してある。勿論、曲げの後に
切断等による成形をしても構わない。
【0017】第1実施例の効果を表1の試験成績を参照
して説明する。
【0018】
【表1】
【0019】表1中には第1実施例の外、第1従来品と
第2従来品とが記載されている。第1従来品は、図3に
示す従来の突き合わせ溶接、第2従来品は、図4に示す
従来の裏当て突き合わせ溶接である。尚、第1、第2従
来品での溶接部材2Aの板厚は第1実施例での溶接部材
2の非溶接部21の板厚toと同じ、第2従来品での裏
当て材3の板厚は「t1−to」である。一方、第1従
来品での相手材1Aは溶接部材2Aの板厚to相当の喉
厚toを有し、J形開先が施され、その先端が裏当て1
21となっている。第2従来品での相手材1は第1実施
例での相手材1と同じである。
【0020】即ち表1は、第1実施例、第1、第2従来
品の夫々の引っ張り成績及び曲げ成績を母材設定応力
(非溶接部21に生ずる応力)、最大発生応力(溶接部
22の複数サンプル部位での最大応力)、応力集中率
(=最大発生応力/母材設定応力)及び寿命比(疲労強
度)で表したものである。即ち第1実施例における実際
効果は次の通り。
【0021】(1)表1より第1実施例の疲労強度(寿
命比参照)は、引っ張りでは第1従来品と比べて13.
5倍、第2従来品と比べて5倍、曲げでは第1従来品と
比べて39.1倍、第2従来品と比べて7倍である。こ
のような長寿命化は同表1の応力集中率の低下でも現れ
ている。
【0022】(2)また第1実施例での溶接部材2は、
曲げ後の溶接部22の先端部221が相手材1の裏当て
121上面に密接するように予め成形してある。このた
め、すみ肉溶接でよく生ずる隙間欠陥等が生じ難い。即
ち第1実施例での先端部221と裏当て121上面との
密接部位の組織検査によれば、密接部位において、十分
な溶け込みが確認された。
【0023】(3)即ち溶接部材2(即ち溶接構造物)
に対して本来的に加わる負荷は、非溶接部21の薄い板
厚toで受け、一方、溶接部22における疲労強度は、
非溶接部21の板厚toを越える喉厚を与える曲がりを
有する(即ち、厚い板厚の)溶接部22で受ける。従っ
て母材強度及び疲労強度に何ら問題が生ずることなく、
溶接部材2(即ち溶接構造物)を軽量化できる。しかも
この軽量化によって母材(即ち非溶接部21)の負荷が
軽減され、かつ溶接部22の負荷も軽減される(即ち疲
労強度が向上する)。従って溶接部材2(即ち溶接構造
物)を大形化又は重量化することなく、疲労限度を向上
できる。
【0024】第2実施例を図5に示す。尚、第2実施例
及び後述する他の実施例(第3〜第8実施例)と、夫々
の図とにおいて、第1実施例と同一機能部材には同一符
号を付し重複説明を省略する。そして予め説明すれば、
これら実施例はいずれも第1実施例の構成を基礎として
いる。従ってこれら実施例はいずれも第1実施例の効果
と同様の効果を奏する。従って各実施例の説明では、第
1実施例とは異なる顕著な効果のみ、その都度述べるこ
ととする。
【0025】即ち第2実施例は、図5に示すように、い
わゆる両フランジ溶接への適用例である。図示するよう
に、溶接部材1、2の溶接部12、22は共に予め曲げ
られ、喉厚を「t1>to」の関係とされている。
【0026】第3実施例は、図6に示すように、いわゆ
るレ形開先を有し、ルート間隔を備えて裏当て3を施し
た突き合わせ溶接したものである。他は、図示するよう
に、第1実施例と同様構成である。
【0027】即ち第1〜3実施例から明らかなように、
第1実施例における溶接部材2(即ち溶接部22に非溶
接部21の板厚toを越える喉厚t1を与える曲がりを
有する溶接部材2)は各種開先溶接に対し、また単なる
突き合わせ溶接として適用できる。尚、後者「単なる突
き合わせ溶接」とは、溶接部材2の溶接部22の曲げ同
志の突き合わせによって開先が自生される構成(即ち第
2実施例)を指す。
【0028】第4〜第8実施例を実際の溶接構造物に基
づき説明する。溶接構造物は図7に示す油圧式ショベル
40のアーム45(特に第2アーム454での各溶接部
位)を例に掲げている。先ず油圧式ショベル40を詳述
する。
【0029】油圧式ショベル40は、図7に示すよう
に、下部走行体41上に上部旋回体42を有し、上部旋
回体42上にエンジン43と、一方のカウンタウエイト
44と、他方の関節式の作業機45とを有し、作業機4
5の先端にバケット46を有して土砂を掘削自在とされ
ている。作業機45は上部旋回体42に基端をピン連結
され第1油圧シリンダ451によって俯仰自在とされた
ブーム452と、ブーム452の先端に基端をピン連結
され第2油圧シリンダ453によって俯仰自在とされた
アーム454と、アーム454に基端をピン連結されて
先端にバケット46をピン連結する第3油圧シリンダ4
55とを有して構成される。つまりバケット46はアー
ム454の先端に基端をピン連結され第3油圧シリンダ
455によって回転自在とされている。
【0030】従って油圧式ショベル40は上部旋回体4
2の旋回や各油圧シリンダ451、453、455の作
動によって土砂を掘削することになるが、この掘削時、
バケット46の前端に設けた複数本の刃先461が掘削
荷重を均等に受けないことや旋回動作等のために、車体
のフレーム(図示せず)は勿論のこと、特に作業機45
等に曲げ、引っ張り、圧縮、捻じり等の繰り返し負荷が
生ずる。従って作業機45はいわゆる箱形構造とされて
耐疲労強度化が図られている。即ち第4〜第8実施例は
かかる疲労強度を要請された作業機45についてのもの
である。
【0031】作業機45の一方であるアーム454と、
これに装着された第3油圧シリンダ455とを図8に示
す。即ち第4実施例は図8のX1−X1断面図における
実施例であり、詳細は図9〜図11の通りである(尚、
この実施例構成は図8のX2−X2断面図でもほぼ同様
構成となる)。第5実施例は図8のX3−X3断面図に
おける実施例であり、詳細は図12〜図14の通りであ
る。第6実施例は図8のX4−X4断面図における実施
例であり、詳細は図15〜図17の通りである。第7実
施例は図8のX5−X5断面図における実施例であり、
詳細は図15、図16、図18の通りである。第8実施
例は図8のX6−X6断面図における実施例であり、詳
細は図15、図16、図19の通りである。以下、第4
〜第8実施例夫々の詳細を述べる。
【0032】第4実施例は図9〜図11に示される。第
3油圧シリンダ455のロッド先端は、図8のX1−X
1断面図である図9に示す通り(図8のX2−X2断面
図である第3油圧シリンダ455のシリンダのボトム側
も同じ)、溶接部材2なるロッド2は円筒部材とされ、
相手材1なるピンボス部1(鋳鋼又は鍛造品)に対し、
図10に示す通り第1実施例と同様に、ロッド2の溶接
部22は予め曲げられ、喉厚t1を非溶接部材の肉厚t
oよりも厚く(t1>to)されて突き合わせ溶接され
ている。
【0033】ここで曲げは、図11に示す通り、所謂ス
ピニング加工で曲げられる。即ち、抑え部材51でロッ
ド2を固定し、型52の先端をロッド2の先端の開口部
に挿入し押し当て、開口部外周からローラ53をロッド
2の軸心S1の方向に強圧P1する。ここで抑え部材5
1と、型52とを回転P2させることにより、ローラ5
3が回転しP3、ここローラ53の前記強圧P1によっ
て開口部は先端より漸時窄まってゆく。所定の窄みを得
たとき、抑え部材51及び型52の回転を停止させ、か
つローラ53を後退させてロッド2を取り外す。これに
より前記開口部の窄まりは「t1>to」を満足する喉
厚t1(即ち溶接部22)となる。
【0034】第5実施例は図12〜図14に示される。
アーム454の側板2(溶接部材2である)は、図8の
X3−X3断面図である図12に示す通り、ブーム45
2先端とのピン連結のためのボス部を有する例えば鋳鋼
品(相手材1)との突き合わせ溶接部位を有する。第5
実施例はこの突き合わせ溶接部位であり、同図13
(a)の断面図及び(b)の平面図に示す通り第1実施
例同様に、側板2の溶接部22は予め曲げられ、喉厚t
1を非溶接部材の肉厚toよりも厚く(t1>to)さ
れてて突き合わせ溶接されている。
【0035】ここで曲げは、図14に示す通り、所謂バ
ーリング加工で曲げられる。即ち側板2をダイ61とス
トリッパ62との間に挟み込む。そして先細形状のパン
チ63を側板2に設けた孔内に押し込んで孔内周を折り
曲げたものである。即ちこの折り曲げ部が側板2の溶接
部22となる。
【0036】第6〜第8実施例は図15〜図18に示さ
れる。アーム454の側板2(溶接部材2)は、図8の
X4−X4断面図である図15(第6実施例)、X5−
X5断面図である図16(第7実施例)、X6−X6断
面図である図17(第8実施例)に示す通り、各種溶接
部形状を要請される。例えば第6実施例は図15に示す
通り直線の溶接部22を有し、第7実施例は図16に示
す通り曲線の溶接部22を有し、第8実施例は図17に
示す通り直線間に挟まれた曲線の溶接部22を有する。
このような溶接部22も、同図15(a)、16
(a)、17(a)に示す通り第1実施例と同様に、予
め曲げられ、喉厚t1を非溶接部材の肉厚toよりも厚
く(t1>to)されてて突き合わせ溶接されている。
【0037】ここで曲げは、図18に示す通り、所謂フ
ランジ成形加工で曲げられる。即ち側板2をダイ71と
ストリッパ72との間に挟み込んで先細形状のパンチ7
3を側板2の外周を押し込んで成形したものである。
【0038】尚、上記スピニング加工、バーリング加工
及びフランジ成形加工は、油圧式ショベル40のアーム
454という実機に基づく第4〜第8実施例において最
適とされた採択した加工法であるが、溶接部材や溶接部
の形状によっては、曲げ加工だけでなく鍛造等、また場
合によっては絞り加工等を採用しても構わない。
【0039】即ち第4〜第8実施例によれば、次のよう
な効果を奏する。これら実施例をブーム452にも適用
したところ、作業機45の強度を低下させることなく、
作業機45の全体重量を約28%軽減させた。具体的に
は従来の作業機45の溶接部材2(特に側板や上下板)
の板厚はt1(>to)である。これに対し第4〜第8
実施例では溶接部22だけをt1(喉厚t1)とし、非
溶接部21の板厚to(即ち元板の板厚toである)と
したため、作業機45の全体重量が、上記の通り、大幅
に低減したものである。
【0040】そして実機である油圧式ショベル40のカ
ウンタウエイト44の重量は、油圧式ショベル40のバ
ランス上の観点から、作業機45の全体重量の前記軽量
化分の数倍分だけ軽量化できる(尚、機種によって倍率
は異なる)。このためカウンタウエイト44を軽量化で
き、もってエンジン43の燃料消費(即ち、例機の掘削
効率)を大幅に向上させた。即ち掘削効率の増大、省エ
ネ化を達成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例での突き合わせ溶接の説明図であ
る。
【図2】第1実施例での溶接部の曲げの説明図である。
【図3】第1従来品での突き合わせ溶接の説明図であ
る。
【図4】第2従来品での突き合わせ溶接の説明図であ
る。
【図5】第2実施例での突き合わせ溶接の説明図であ
る。
【図6】第3実施例での突き合わせ溶接の説明図であ
る。
【図7】油圧式ショベルの側面図である。
【図8】図7のアームの側面図である。
【図9】第4実施例なる図8のX1−X1断面図であ
る。
【図10】図9のロッドの一部断面図である。
【図11】図9のロッドの溶接部のスピニング加工を示
す図である。
【図12】第5実施例なる図8のX3−X3断面図であ
る。
【図13】図12での側板の図であり、(a)は断面
図、(b)は正面図である。
【図14】図13での側板の溶接部のバーリング加工を
示す図である。
【図15】第6実施例での直線溶接部を有する側板の図
であり、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図16】第7実施例での曲線溶接部を有する側板の図
であり、(a)は断面図、(b)は正面図である。
【図17】第8実施例での直線溶接部と曲線溶接部とを
有する側板の図であり、(a)は断面図、(b)は正面
図である。
【図18】第6〜第8実施例での側板の溶接部のフラン
ジ成形加工を示す図である。
【符号の説明】
1 相手材 2 溶接部材 21 非溶接部 22 溶接部 to 板厚

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接部と非溶接部とを有して溶接部が相
    手材に溶接される溶接部材において、溶接部に非溶接部
    の板厚を越える喉厚を与える曲がりを有することを特徴
    とする溶接部材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶接部材において、曲が
    りの先端部は相手材の溶接部に面接触又は線接触する形
    状であることを特徴とする溶接部材。
  3. 【請求項3】 溶接部と非溶接部とを有して溶接部が相
    手材に溶接される溶接部材の溶接部成形方法において、
    溶接部を塑性変形させたときの曲がりが非溶接部の板厚
    を越える喉厚を与える寸法条件を設定する第1工程と、
    前記寸法条件に基づき溶接部を塑性変形させる第2工程
    と有することを特徴とする溶接部材の溶接部成形方法。
  4. 【請求項4】 溶接部と非溶接部とを有して溶接部が相
    手材に溶接される溶接部材の溶接部成形方法において、
    溶接部を塑性変形させたときの曲がりが非溶接部の板厚
    を越える喉厚を与える寸法条件を設定する第1段階と、
    溶接部を塑性変形させる第2段階と、溶接部を塑性変形
    させたとき曲がりの先端部が相手材の溶接部に面接触又
    は線接触する形状に成形する第3段階とを有することを
    特徴とする溶接部材の溶接部成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の溶接部材の溶接部成形方
    法において、第3段階の成形は、切削加工であることを
    特徴とする溶接部材の溶接部成形方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の溶接部材の溶接部成形方
    法において、第3段階の成形は、金型を用いて矯正する
    矯正加工であることを特徴とする溶接部材の溶接部成形
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項3又は4記載の溶接部材の溶接部
    成形方法において、請求項3での第2工程又は請求項4
    での第2段階は、スピニング加工、バーリング加工及び
    フランジ成形加工のいずれかから選択されることを特徴
    とする溶接部材の溶接部成形方法。
JP9176479A 1997-06-17 1997-06-17 溶接部材及びその溶接部成形方法 Pending JPH1110383A (ja)

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