JPH1095097A - スクリーン印刷方法、スクリーン印刷機およびスクリーン版 - Google Patents

スクリーン印刷方法、スクリーン印刷機およびスクリーン版

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JPH1095097A
JPH1095097A JP25128796A JP25128796A JPH1095097A JP H1095097 A JPH1095097 A JP H1095097A JP 25128796 A JP25128796 A JP 25128796A JP 25128796 A JP25128796 A JP 25128796A JP H1095097 A JPH1095097 A JP H1095097A
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JP
Japan
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screen
printing
plate
predetermined
frame
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JP25128796A
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English (en)
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Shigeo Mori
繁夫 森
Susumu Sakamoto
進 阪本
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KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Original Assignee
KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1095097A publication Critical patent/JPH1095097A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/12Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns
    • H05K3/1216Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using thick film techniques, e.g. printing techniques to apply the conductive material or similar techniques for applying conductive paste or ink patterns by screen printing or stencil printing

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  • Screen Printers (AREA)
  • Printing Methods (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高い印刷精度で大面積に印刷し得るスクリーン
印刷方法、スクリーン印刷機およびスクリーン版を提供
する。 【解決手段】一面28が走査範囲Sと版枠14との間の
所定位置においてスクリーン16の上面に固着されるこ
とによりそのスクリーン16を支持すると共に、そのス
クリーン16の下側への押圧力に従ってその一面28が
変位させられるクッション材26を含んでスクリーン版
10が構成されることから、スクリーン印刷の際には、
スクリーン16が、走査範囲Sと枠体14との間でクッ
ション材26によって弾性的に支持された状態で印刷ペ
ースト30が走査される。そのため、一面28の変位量
に応じた復帰力Rがクッション材26から与えられてス
クリーン16が基板12から離隔させられることから、
法線Hと成す角度θが小さくされて、そのテンションの
変位方向分力が増大させれて、スクリーン16の版離れ
性が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクリーン印刷方
法、スクリーン印刷機、スクリーン版の改良に関し、特
に、大面積或いは高精細印刷時の印刷品位を向上するた
めの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プラズマディスプレイパネル用
基板や蛍光表示管の陽極基板等の表示デバイス用基板、
或いは、厚膜配線基板やイメージセンサ等の電子デバイ
ス用基板においては、基板上に所定の機能を有する膜、
例えばリブ状壁や導体配線、抵抗体等が設けられる。こ
れらの膜形成は、例えば所定パターンが形成されたスク
リーン版を用いて、スクリーン上に載置された印刷ペー
ストを一方向に走査することによって被印刷体である基
板表面に塗布する厚膜スクリーン印刷方法を用いて行わ
れる。
【0003】上記のスクリーン印刷方法に用いられるス
クリーン版は、例えば、矩形状の枠体に所定パターンが
形成されたスクリーンが所定のテンションを付与された
状態で張りつけられて構成される。スクリーンの張りつ
け方法は、パターン形成するスクリーンを単体から構成
して直接張りつける方法、或いはパターン形成するスク
リーンの周囲に他のスクリーンを接合してそれを枠体に
張りつける方法等があり、前者がダイレクト張り版(ノ
ーマル版)、後者がコンビネーション張り版と称されて
いる。また、スクリーンの構成としては、ステンレス
系、アモルファス系、ポリエステル系、テトロン系等の
線材で織られたメッシュをベースとして、感光性エマル
ジョンを露光現像することによってパターン形成するス
クリーンや、金属シート等にエッチングまたは電鋳法に
よってパターン形成するメタルマスク等が挙げられる。
なお、上記の線材には、引張強度を高めるための補強処
置として例えばプレス加工(カレンダー)やメッキ加工
(レジダイスト)等の追加工が適宜施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スクリーン
印刷をするに際しては、一般に、スクリーンが被印刷体
と所定の間隔(版間隔)を以て配置され、印刷ペースト
が走査される際にスキージの押圧力に従って一時的に被
印刷体に接触させられる。このとき、スキージの走査後
にもスクリーンが被印刷体に接触して『にじみ』や『パ
ターン欠け』が生じることを防止するために、そのスキ
ージの通過後にはスクリーンが直ちに被印刷体から版離
れすることが望まれる。そのため、速やかに版離れさせ
る目的で、スキージに押圧されて下側に変形させられた
スクリーンに十分な復元力を与える上向きの反力が発生
するように前記のテンションが付与されているのであ
る。しかしながら、スキージに押圧されていない場合に
おいても、スクリーンには、自身の重量およびスクリー
ン上に載置された印刷ペーストの重量に応じた荷重が作
用し、その作用方向の撓みが生じる。そのため、スクリ
ーンの復元力は版間隔からこの撓みを減じた大きさの変
形に基づいて与えられることとなり、この荷重と相殺さ
れるテンションの一部は、スクリーンの復元力として作
用しない所謂テンション・ロスとなることから、残りの
テンションで版離れ性を確保する必要がある。
【0005】したがって、スクリーンを速やかに版離れ
させて高い印刷精度を確保するためには、上記のテンシ
ョン・ロスを考慮して版枠に張りつけられる際にスクリ
ーンに与えられるテンションが可及的に大きくされるこ
とが望まれる。しかしながら、スクリーンに付与し得る
テンションは、その材質等によって上限が定められ、最
もテンションが高められる印刷ペーストの走査時におい
てその上限値以下でなければならない。例えば、ステン
レス等の弾性限度を有する素材から構成される場合に
は、スクリーンの寸法精度を維持するために、塑性域よ
りも十分に小さいテンションが上限となる。そのため、
被印刷体の印刷面積が大きくなる程、大面積となるスク
リーン自身の重量および載置される印刷ペーストの重量
の増大に伴ってテンション・ロスが増大させられ、上限
値との間で復元力として作用するテンションが小さくな
ることから、版離れ性が低下させられるという問題があ
る。特に、高精細パターンで印刷するための高メッシュ
スクリーンにおいては、線材の細径化に伴ってスクリー
ンに付与し得るテンションの上限が低くなることからこ
の問題が顕著となる。
【0006】しかも、大面積印刷時には、前記所定の版
間隔を最も撓みの大きい中央部で十分な復元力が得られ
るように大きく設定することに起因して、特に周縁部に
おいて版間隔の増大に起因して寸法精度が確保できない
ことから、被印刷体に印刷ペーストを塗布できる印刷領
域のスクリーン面積に対する比率を大きくすることが困
難になる。スクリーンを周縁部で支持する版枠と被印刷
体との間隔が印刷中も一定であることに起因して、被印
刷体に向かって押圧されたスクリーンはその版枠への固
定部を中心として回動させられることから、そのスクリ
ーンがその被印刷体に接触させられるまでの水平方向の
変位すなわち位置ずれは専らその回動角度によって決定
され、その版枠に近い位置程、また、同位置においては
版間隔が大きくなる程、位置ずれが増大するためであ
る。このため、印刷面積が大きくなるに従って位置精度
の確保に機能するスクリーン版の非印刷領域を大きくす
る必要があって、上記のテンション・ロス延いては版離
れ性の問題は一層深刻となる。また、版離れ性の低下
は、印刷ペーストのレオロジーに制約を与えて高粘性で
高膜厚を得ることを困難にすることから、印刷回数の増
大に伴う寸法精度を招く。したがって、スクリーンが大
面積となる程、版離れに寄与するテンションが低下させ
られることに起因して、高い印刷精度で大面積にスクリ
ーン印刷することは困難であった。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、高い印刷精度で大面積に
印刷し得るスクリーン印刷方法、スクリーン印刷機およ
びスクリーン版を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、本発明のスクリーン印刷方法の要旨とすると
ころは、所定の枠体にスクリーンが張りつけられて成る
スクリーン版に載置された印刷ペーストをそのスクリー
ン版の下側に所定の版間隔を以て位置させられた被印刷
体に所定パターンで塗布する形式のスクリーン印刷方法
であって、(a) スキージを用いて前記スクリーンを前記
被印刷体に接触するまで変位させ、且つ前記枠体の内側
に設けられた所定の走査範囲で走査することにより、前
記印刷ペーストをそのスクリーンを通してその被印刷体
へ押し出すスキージ走査工程と、(b) 前記走査範囲と前
記枠体との間の所定位置において前記スクリーンが前記
被印刷体側へ変位するに従って大きくなる復帰力をその
スクリーンに付与する工程とを、含むことにある。
【0009】
【第1発明の効果】このようにすれば、スキージ走査工
程において、スキージによってスクリーンが被印刷体に
接触するまで変位させられ、且つそのスキージが枠体の
内側に設けられた所定の走査範囲で走査されることによ
り、印刷ペーストがスクリーンを徹して被印刷体へ押し
出されて、被印刷体に印刷が施されるが、このとき、そ
の走査範囲と枠体との間の所定位置において、スクリー
ンが被印刷体側へ変位するに従って大きくなる復帰力が
付与される。そのため、スキージ走査工程においてスク
リーンが被印刷体側へ変位させられる際には、上記所定
位置においてそのスクリーンにその変位量に応じた復帰
力が付与されて被印刷体から離隔する方向に変位させら
れることから、復帰力が付与されていない場合に比較し
て、スクリーンが被印刷体表面の法線と成す角度が小さ
くされるため、スクリーンに作用するテンションのその
スクリーンの変位方向の分力に基づくスクリーンの復元
力が増大させられて版離れ性が高められる。このとき、
上記復帰力はスクリーンが被印刷体側へ変位するに従っ
て大きくなるものであることから、スキージ走査時に
は、その復帰力が付与される所定位置においてもそのス
クリーンが被印刷体に接近させられるため、走査範囲よ
りも内側に位置する印刷領域と枠体との間に設けられた
非印刷領域がその押圧方向に変位させられることに基づ
いてその印刷領域の位置精度を確保する機能は、復帰力
を付与しても殆ど妨げられない。したがって、大面積印
刷時にも良好な版離れ性と高い位置精度が確保されて、
高い印刷精度が得られることとなる。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記第1発
明のスクリーン印刷方法を好適に実施するための第2発
明のスクリーン印刷機の要旨とするところは、所定の枠
体にスクリーンが張りつけられて成るスクリーン版に載
置された印刷ペーストをその枠体の内側に設けられた所
定の走査範囲で走査することにより、そのスクリーン版
の下側に所定の版間隔を以て位置させられた被印刷体に
所定パターンで印刷する形式のスクリーン印刷機であっ
て、(a) 前記走査範囲と前記枠体との間の所定位置にお
いて前記スクリーンを支持するための支持部を有して前
記スクリーン版の下側に備えられ、そのスクリーンを下
側に押圧する押圧力に従ってその支持部が変位させられ
る弾性支持部材を含むことにある。
【0011】
【第2発明の効果】このようにすれば、スクリーンを走
査範囲と枠体との間の所定位置において支持するための
支持部を有してスクリーン版の下側に備えられ、そのス
クリーンを下側すなわち被印刷体側に押圧する押圧力に
従ってその支持部が変位させられる弾性支持部材が備え
られてスクリーン印刷機が構成され、スクリーン印刷を
するに際しては、スキージによって被印刷体に接触する
まで変位させられたスクリーンが走査範囲と枠体との間
の所定位置でその弾性支持部材によって支持された状態
で印刷ペーストが走査される。そのため、その所定位置
において、支持部の変位量に応じた復帰力が弾性支持部
材から与えられてスクリーンが被印刷体から離隔する方
向に変位させられることから、弾性支持部材が設けられ
ていない場合に比較して、スクリーンが被印刷体表面の
法線と成す角度が小さくされるため、スクリーンに作用
するテンションのそのスクリーンの変位方向の分力に基
づくスクリーンの復元力が増大させられて版離れ性が高
められる。このとき、スクリーンを支持する支持部はス
クリーンから与えられる押圧力に従って変位させられる
ことから、スクリーンを押圧しつつ印刷ペーストを走査
する印刷時においては、スクリーンの上記所定位置はそ
の支持部の変位の大きさだけ被印刷体側に接近した位置
に変位させられるため、走査範囲よりも内側に位置する
印刷領域と枠体との間に設けられた非印刷領域がその押
圧方向に変位させられることに基づいてその印刷領域の
位置精度を確保する機能は、弾性支持部材を設けても殆
ど妨げられない。したがって、大面積印刷時にも位置精
度および良好な版離れ性が確保されて、高い印刷精度が
得られることとなる。
【0012】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記第1発
明のスクリーン印刷方法を好適に実施するための第3発
明のスクリーン版の要旨とするところは、所定の枠体に
スクリーンが張りつけられて成り、そのスクリーンに載
置された印刷ペーストをその枠体の内側に設けられた所
定の走査範囲で走査することにより、そのスクリーンの
下側に位置させられた被印刷体に所定パターンで印刷す
るために用いられるスクリーン版であって、(a) 所定の
固着部において前記枠体に固着され、その固着部から離
隔した支持部が前記走査範囲と前記枠体との間の所定位
置において前記スクリーンの上面に取り付けられること
によりそのスクリーンを前記被印刷体から離隔する方向
に支持すると共に、そのスクリーンを下側に押圧する押
圧力に従ってその支持部が変位させられる弾性支持部材
を含むことにある。
【0013】
【第3発明の効果】このようにすれば、所定の固着部に
おいて枠体に固着され、その固着部から離隔した支持部
が走査範囲と枠体との間の所定位置においてスクリーン
の上面に取り付けられることによりそのスクリーンを被
印刷体から離隔する方向に支持すると共に、そのスクリ
ーンを下側に押圧する押圧力に従ってその支持部が変位
させられる弾性支持部材を含んでスクリーン版が構成さ
れ、このスクリーン版を用いてスクリーン印刷をするに
際しては、スクリーンが、走査範囲と枠体との間の所定
位置で弾性支持部材によって弾性的に支持された状態で
印刷ペーストが走査される。そのため、その所定位置に
おいて、支持部の変位量に応じた復帰力が弾性支持部材
から与えられてスクリーンが被印刷体から離隔する方向
に変位させられることから、弾性支持部材が設けられて
いない場合に比較して、スクリーンが被印刷体表面の法
線と成す角度が小さくされるため、スクリーンに作用す
るテンションのそのスクリーンの変位方向の分力に基づ
くスクリーンの復元力が増大させられて版離れ性が高め
られる。このとき、スクリーンに取り付けられた弾性支
持部材は、スクリーンを下側に押圧する押圧力に従って
その支持部が変位させられることから、スクリーンを押
圧しつつ印刷ペーストを走査する印刷時においては、ス
クリーンの上記所定位置はその支持部の変位の大きさだ
け被印刷体側に接近した位置に変位させられるため、走
査範囲よりも内側に位置する印刷領域と枠体との間に設
けられた非印刷領域がその押圧方向に変位させられるこ
とに基づいてその印刷領域の位置精度を確保する機能
は、弾性支持部材を設けても殆ど妨げられない。したが
って、大面積印刷時にも位置精度および良好な版離れ性
が確保されて、高い印刷精度が得られることとなる。
【0014】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記弾性支持部
材は、弾性を有する発泡樹脂から成るものである。この
ようにすれば、弾性を有する発泡樹脂はスクリーンを支
持する支持部がスクリーンに与えられる押圧力に従って
容易に変形させられることから、その弾性支持部材が設
けられている所定位置においても、印刷時においてスク
リーンが被印刷体に接触させられることを殆ど妨げな
い。しかも、スクリーンに接触させられる支持部におい
ては、スクリーンの面方向の伸びに応じてその面方向に
沿った方向に容易に変形させられることから、被印刷体
に向かって押圧されることによって与えられるテンショ
ンがスクリーン全体に略均等に作用して、スクリーンの
印刷領域中の伸びを抑制できる。したがって、一層高精
度で大面積印刷をすることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例の厚膜スクリー
ン印刷方法に用いられるスクリーン版を示す図であっ
て、(a) はスクリーン版を用いてスクリーン印刷を施し
ている状態を模式的に示す斜視図であり、(b) は(a) に
おけるb−b断面を、(c) は(b) の要部を拡大してそれ
ぞれ示す図である。図において、スクリーン版10は、
例えばプラズマ・ディスプレイ・パネル等を構成する長
辺が1100(mm)程度以上の大型の基板12に、リブ状壁や
導体配線、蛍光体層等を印刷形成するために用いられる
ものであって、例えばアルミニウム合金等から成る所定
厚さの矩形の版枠14に、図示しない所定の印刷パター
ンが形成されたスクリーン16が張りつけられて構成さ
れている。
【0017】上記のスクリーン16は、例えばステンレ
ス系の線材が400 メッシュ程度の目開きに織られたもの
である。このスクリーン16は、例えば、その線材の材
質や太さ、目開き、およびスクリーン版10の大きさ等
によって決定される所定のテンションTを全方向に略均
一となるように与えられた状態で、周縁部において上記
の版枠14の一面18に所定のバイアス角度で接着剤等
によって固着されており、上記の印刷パターンは、版枠
14の内側に位置するスクリーン16中央部に感光性エ
マルジョン等によって形成されている。
【0018】また、版枠14を構成する4辺のうち、相
対する2辺のスクリーン16が固着された一面18の反
対側に位置する他面20には、その略全長に亘って薄板
状のアルミニウム合金等から成る一対の支持板22、2
2が内側に向かって突き出すように固着されている。こ
の支持板22の内側へ突き出した部分にはスクリーン1
6に対向してそれと略平行に設けられた一面24が備え
られており、その一面24には、版枠14と略同様な厚
さで直方体形状を成すクッション材26が固着されてい
る。このクッション材26は、例えば軟質或いは半硬質
のポリウレタンフォーム等の容易に弾性変形させられる
素材から成るものであり、支持板22と反対側の一面2
8はスクリーン16に固着されている。そのため、スク
リーン16は、周縁部において版枠14に、その内側位
置においてクッション材26に固着されているが、その
内側位置においては、そのクッション材26の弾性変形
に伴ってその版枠14の一面18を含む平面に対して面
方向およびそれに垂直な方向に変位可能な状態で支持さ
れている。スクリーン印刷をするに際しては、例えば図
1(b) に示されるようにクッション材26がスクリーン
16の上面に位置するようにスクリーン版10が設けら
れることから、スクリーン16は、クッション材26に
よって反重力方向に支持されていることとなる。したが
って、本実施例においては、支持板22、22およびク
ッション材26、26によって弾性支持部材が構成され
ており、その支持部22が弾性支持部材の固着部に、ク
ッション材26の一面28がスクリーン16を支持する
支持部にそれぞれ相当する。
【0019】以上のように構成されたスクリーン版10
を用いてスクリーン印刷を施すに際しては、先ず、図1
(b) に示されるように、支持板22およびクッション材
26が上側となる向きで水平方向或いは走査方向に所定
角度傾斜して設けられたスクリーン版10の下側に、所
定の版間隔dを以て基板12を位置させた状態で、図1
(a) に示されるように、スクリーン版10上にリブ状壁
や導体配線等を形成するための所定の印刷ペースト30
を載置する。そして、スキージ32によってスクリーン
16を基板12に向かって押圧して接触させつつ、印刷
ペースト30をスクリーン版10内に設けられて図に一
点鎖線で示される走査範囲S内において矢印Aで示され
るように一方向に向かって走査することにより、スクリ
ーン16に形成されている印刷パターンに従ってその基
板12の表面に印刷ペースト30が塗布される。すなわ
ち、本実施例においては、図の矢印Aの方向にスキージ
を走査する工程がスキージ走査工程に対応する。このよ
うにスクリーン印刷をするに際して、スキージ32によ
って基板12に接触するまで押圧変形させられるスクリ
ーン16は、その基板12側への撓み量および撓み角度
に応じて生じる復元力によってスキージ32の通過後に
速やかに基板12から版離れさせられる。そのため、
『にじみ』や『パターン欠け』等の欠陥の発生が抑制さ
れて、高精度のスクリーン印刷が可能となる。
【0020】なお、上記の走査範囲Sは、スクリーン1
6内に形成された印刷パターンの全域に亘って印刷ペー
スト30が基板12に塗布されるように、その印刷パタ
ーンを含むそれよりも広い範囲に設定されているが、図
1(b) 等から明らかなように、前記の支持板22および
クッション材26よりも僅かに内側に設けられている。
すなわち、支持板22は、走査方向Aに沿ったスキージ
32の両端部側に位置する版枠14の2辺の全長に亘っ
て固着されており、クッション材26はその走査方向A
に沿ってその支持板22に固着されている。そのため、
クッション材26の一面28は、その内側端部が走査範
囲Sの近傍に位置させられており、スクリーン16は、
版枠14と走査範囲Sとの間において、その走査範囲S
の近傍までの広い範囲で支持されている。
【0021】ところで、上記のようにスクリーン印刷を
施すためにスクリーン版10上に印刷ペースト30を載
置すると、図1(c) に示されるように、スクリーン16
には、その自重に印刷ペースト14の重量を加えた荷重
Wが作用する。そのため、スキージ32に押圧されてい
ない走査前の状態において、スクリーン16は図に示さ
れる無負荷レベルL0 (すなわち、自重も作用しないと
仮想した場合のスクリーン16の位置)よりも下側に撓
まされると共に、スクリーン16のテンションはその荷
重Wと釣り合うテンションTw に増大する。このとき、
スクリーン版10においては、走査範囲Sと版枠14と
の間の位置において固着されたクッション材26によっ
て、その版枠14よりも内側位置でスクリーン16が支
持されていることから、そのクッション材26もスクリ
ーン16の撓みに伴って、断面形状が長方形形状から実
線で示されるように内側且つ下側に伸びるように変形さ
せられ、そのクッション材26の一面28が下側に変位
させられる。
【0022】そして、スキージ走査工程において、スク
リーン16を下側に押圧しつつスキージ32を走査する
際には、そのスクリーン16が基板12に接触するまで
変位させられると、そのスクリーン16を介して与えら
れる押圧力に従って、すなわちそのスクリーン16の1
s で示される位置までの変位に伴って、クッション材
26、26が更に下側に伸びるように変形させられる。
なお、図1(c) においては、スキージ32は省略されて
いる。そのため、スクリーン16には、クッション材2
6の伸び量に応じた上向きの復帰力R、すなわち、スク
リーン16が基板12側へ変位するに従ってクッション
材26の一面28の変位量に応じて大きくなる復帰力R
が作用させられる。これにより、スクリーン16は、そ
の復帰力Rの作用する走査範囲Sと版枠14との間の位
置において、基板12から離隔する上側へ変形させら
れ、図に一点鎖線で示されるように、版枠14とスキー
ジ32との間において、二点鎖線16p で示される復帰
力Rが作用しない場合よりも基板12から離隔する方向
に凸を成すこととなる。したがって、版間隔dが一定の
条件下で考えると、クッション材26によってスクリー
ン16が上向きに変形させられていることによって、従
来の二点鎖線16p で示されている復帰力Rが作用しな
い場合に比較してスクリーン16の伸び量が大きくなっ
て作用するテンションTs が大きくなると共に、そのス
クリーン16が基板12表面の法線Hと成す撓み角度θ
が小さくなる。そのため、版離れに寄与するそのテンシ
ョンTsのその法線H方向の分力である復元力が、クッ
ション材26が用いられていない場合に比較して大きく
なって良好な版離れ性が得られるのである。
【0023】しかも、前述のようにクッション材26が
変形させられることから、スキージ32によって押圧さ
れた際には、スクリーン16が版枠14の内周端近傍を
中心として回動させられることとなって、走査範囲Sの
内側に位置する印刷領域がその回動中心から十分に離隔
させられているため、その印刷領域内における印刷位置
の精度が十分に高くされる。すなわち、本実施例におい
ては、クッション材26が設けられていない従来のスク
リーン版と同様に、走査範囲Sの外側に設けられた非印
刷領域Nによって印刷領域内の位置精度を確保する機能
が得られることとなる。
【0024】要するに、本実施例においては、支持板2
2を介して版枠14に固着され、その支持板22から離
隔して位置させられた一面28が走査範囲Sと版枠14
との間のうちのその走査範囲Sの近傍においてスクリー
ン16の上面に固着されることによりそのスクリーン1
6を基板12から離隔する方向に支持すると共に、その
スクリーン16を下側すなわち基板12側に押圧する押
圧力に従ってその一面28が変位させられるクッション
材26を含んでスクリーン版10が構成され、このスク
リーン版10を用いてスクリーン印刷をするに際して
は、スクリーン16が、走査範囲Sと枠体14との間の
所定位置でクッション材26によって弾性的に支持され
た状態で印刷ペースト30が走査される。そのため、そ
の所定位置において、一面28の変位量に応じた復帰力
Rがクッション材26から与えられて、スクリーン16
が基板12から離隔する方向に変位させられることか
ら、そのクッション材26が設けられていない場合に比
較して、スクリーン16が基板12の法線Hと成す角度
θが小さくされるため、スクリーン16に作用するテン
ションTs のそのスクリーン16の変位方向(法線H方
向)の分力(=Ts cosθ)に基づくスクリーン16の
復元力が増大させられて、荷重Wに基づくテンション・
ロスが補償され、スクリーン16の版離れ性が高められ
る。このとき、スクリーン16に固着されたクッション
材26は、スクリーン16を下側に押圧する押圧力に従
ってその一面28が変位させられることから、スキージ
32によってスクリーン16を押圧しつつ印刷ペースト
30を走査する印刷時においては、スクリーン16の上
記所定位置はその一面28の変位の大きさだけ基板12
側に接近した位置に変位させられるため、走査範囲Sよ
りも内側に位置する図示しない印刷領域と枠体14との
間に設けられた非印刷領域Nがその押圧方向に変位させ
られることに基づいてその印刷領域の位置精度を確保す
る機能は、クッション材26を設けても殆ど妨げられな
い。したがって、大面積印刷時にも位置精度および良好
な版離れ性が確保されて、高い印刷精度が得られるので
ある。
【0025】これに対して、クッション材26が設けら
れていない従来のスクリーン版においては、図1(c) に
二点鎖線で示されるように、スクリーン16p は、版枠
14のみによって支持される。そのため、荷重Wによっ
て生じるテンション・ロスが何ら補償されないことか
ら、十分な復元力が作用せず、良好な版離れ性が得られ
なかったのである。
【0026】しかも、本実施例においては、クッション
材26によって支持されることによって印刷ペースト3
0を載置した走査直前におけるスクリーン16の撓みの
大きさが小さくされることから、良好な版離れ性を確保
しつつ、図1(b) に示される版間隔dを比較的小さく設
定できる。そのため、スキージ32によって印刷ペース
ト30を走査する際の基板12側へのスクリーン16の
変位量を小さくできて、一層高い印刷精度が得られる。
【0027】また、本実施例においては、前記クッショ
ン材26は、弾性を有する発泡樹脂であるポリウレタン
フォームから成るものである。そのため、スクリーン1
6を支持するその一面28がそのスクリーン16に与え
られる押圧力に従って容易に変形させられることから、
クッション材26が設けられている走査範囲Sの近傍に
おいても、印刷時においてスクリーン16が基板12に
接触させられることを殆ど妨げない。しかも、スクリー
ン16に接触させられる一面28においては、図1(c)
に示されるように、スクリーン16の面方向の伸びに応
じてその面方向に沿った方向に容易に変形させられるこ
とから、基板12に向かって押圧されることによって与
えられるテンションTs がスクリーン16全体に略均等
に作用して、スクリーン16の印刷領域中の伸びを抑制
できる。したがって、一層高精度で大面積印刷をするこ
とが可能となる。
【0028】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0029】図2は、他の実施例のスクリーン印刷機を
説明するための図であって、図2(a) はスクリーン印刷
機の要部構成を模式的に示す図であり、図2(b) はその
要部断面を拡大して示す図である。図において、スクリ
ーン印刷機は、基板12を載置するための印刷ベース4
0と、基板12との所定の版間隔dを以てその上側に位
置させられるスクリーン版42と、そのスクリーン版4
2の上側で支持されるスキージ32とを備えている。な
お、図においては、説明の便宜上版間隔dが拡大して示
されている。
【0030】上記の印刷ベース40は、印刷機に備えら
れた上下移動シリンダ44および水平移動シリンダ46
によって駆動されるものである。すなわち、印刷ベース
42は、水平移動シリンダ46によってスクリーン版4
2の直下に位置させられる図に示される印刷位置と、そ
の印刷位置の側方に設けられて、基板12を載せ代える
ための載置位置との間で水平移動させられ、その印刷位
置において、上下移動シリンダ44によって、基板12
とスクリーン版42との間隔が所定の版間隔dとなる印
刷高さ位置と、スクリーン版42から十分に離隔させら
れた水平移動高さ位置との間で上下移動させられる。こ
の印刷ベース40の基板12が載置される上面48に
は、一方向に沿って基板12の両側に位置するように、
その基板12の厚さよりも厚い、すなわち上面が基板1
2の表面よりもスクリーン版42側に位置するように設
けられた直方体形状の一対のクッション材50、50が
固着されている。このクッション材50は、前述の実施
例のクッション材26と同様に、例えば軟質或いは半硬
質のポリウレタンフォーム等の容易に弾性変形させられ
る発泡樹脂から構成されている。なお、印刷ベース40
の上面48上には、基板12を位置決めするための当て
つけピン52が複数箇所に備えられている。
【0031】また、スクリーン版42は、版枠14にス
クリーン16が張りつけられて構成されており、そのス
クリーン16には、図に一点鎖線で示されるスキージ3
2の走査範囲Sの内側位置に所定の印刷パターンが形成
されている。このスクリーン版42は、版枠14の何れ
か一辺において、印刷機に回動可能に取り付けられてい
る。
【0032】また、スキージ32は、スクリーン版42
の上方に設けられたスキージ固定バー54によって支持
されており、そのスキージ固定バー54は、スクリーン
版42の側方に設けられているスキージ上下シリンダ5
6によって上下移動可能に支持されている。このスキー
ジ上下シリンダ56は、図示しない軸受けによって回転
可能に支持されてスキージ駆動モータ58によって回転
駆動させられるネジ軸60の回転に従って、その軸心方
向の前後に移動させられる支持台62上に設けられてい
る。これら上下シリンダ56、スキージ駆動モータ5
8、ネジ軸60、および支持台62は、図において省略
されているスクリーン版42の手前側にも備えられてお
り、スキージ固定バー54をスクリーン版42の両側で
支持した状態で、一対のモータ58を同期して回転させ
ることにより、スキージ32が走査方向Aおよびその反
対方向に移動させられる。
【0033】以上のように構成されたスクリーン印刷機
によって基板12上にスクリーン印刷を施すに際して
は、前述の実施例と同様にスクリーン16上に印刷ペー
スト30が載置された状態で、スキージ32がスクリー
ン16を押圧しつつ所定の走査方向Aに移動させられる
ことにより、その基板12の表面に所定パターンで印刷
ペースト30が塗布される。このようにスキージ32を
走査するに先立って、印刷ベース40を所定位置まで上
昇させて、スクリーン版42と基板12との間隔が所定
の版間隔dにされるが、このとき、図2(b) 荷示される
ように、スクリーン16はクッション材50の上面64
に当接し、或いは、その上面64を僅かに押圧する高さ
位置に位置させられる。すなわち、クッション材50の
厚さは、基板12の厚さに版間隔dを加えた厚さ、或い
はそれよりも僅かに大きい厚さに設定されており、本実
施例においては、上面64が支持部に相当する。
【0034】そのため、スキージ走査工程において、ス
クリーン16が基板12に接触するまで変位させられる
と、そのスクリーン16を介してスキージ32から与え
られる押圧力に従って弾性変形させられたクッション材
50によって、その上面64の変位量に応じた復帰力R
がスクリーン16に作用することとなり、そのスクリー
ン16が基板12から離隔する方向に凸を成すように変
形させられる。したがって、前述の実施例と同様にスク
リーン16の伸び量の増大および撓み角度θの減少に基
づいて、スクリーン16の復元力が増大させられる。な
お、スキージ32が走査される印刷時においては、その
スキージ32に押圧されたスクリーン16によって押圧
されて、クッション材50の上面64が図2(b) に一点
鎖線で示される位置まで変位させられることから、前述
の実施例と同様に、そのクッション材50は何ら印刷の
妨げとならないのである。
【0035】すなわち、本実施例においても、スクリー
ン16を走査範囲Sと版枠14との間で上面64によっ
てスクリーン16を支持し、スキージ32からスクリー
ン16を介して与えられる押圧力に従ってその上面64
が変位させられるクッション材50が備えられ、スクリ
ーン印刷をするに際しては、走査範囲Sと枠体14との
間の所定位置でスクリーン16がそのクッション材50
によって支持された状態で印刷ペースト30が走査され
る。そのため、前述の実施例と同様に、スクリーン16
に基板12から離隔する方向の復帰力Rが与えられるこ
とから、スキージ32走査時の復元力が増大させられて
実質的に荷重Wによるテンション・ロスが緩和されて、
良好な版離れが得られるのである。このとき、本実施例
においても、前述の実施例と同様に、スクリーン16を
支持する上面64はスクリーン16から与えられる押圧
力に従って変位させられることから、クッション材50
が設けられていても、印刷領域の高い位置精度が得られ
る。したがって、大面積印刷時にも位置精度および良好
な版離れ性が確保されて、高い印刷精度が得られること
となる。
【0036】図3は、更に他の実施例のスクリーン版を
説明するための図であって、図1(c) に対応する図であ
る。本実施例においては、クッション材26に代えて、
支持板22の内側端部近傍に引張バネ66が取り付けら
れている。この引張バネ66のスクリーン16側の端部
には、支持板22に沿って伸びるバネ固定板68が取り
付けられており、そのバネ固定板68の一面70はスク
リーン16に固着されている。このため、スクリーン1
6上に印刷ペースト30が載置される印刷時において
は、荷重Wによって増大させられるテンションが引張バ
ネ66の引張力によって緩和されることから、前述の実
施例と同様に良好な版離れ性が得られることとなる。し
かも、本実施例においては、弾性支持部材として引張バ
ネ66が用いられていることから、ポリウレタンフォー
ム等の弾性を有する発泡樹脂が用いられる場合に比較し
て弾性力の経時変化が小さくなるため、スクリーン版1
0の使用限度内において、一層安定した版離れ性が確保
されることとなる。
【0037】図4は、更に他の実施例のスクリーン版の
要部を説明するための図である。図において、版枠14
の内側側面には、支持板22の長手方向すなわち走査方
向に伸びる回動軸72を備えた軸受74が固着されてお
り、その軸受74よりも更に内側位置には、その回動軸
72によって軸受74に回動可能に取り付けられて、そ
の軸心回りに回動させられる回動部材76が備えられて
いる。回動部材76は、略T字断面に形成されており、
その先端部77の下側端面78は、スクリーン16に固
着されている。また、回動部材76は、回動軸72に嵌
め込まれたバネ80によって図の左回り方向に所定の付
勢力を与えられており、先端部77の上側端面82が支
持部材22に当接させられることによって、その左回り
の回動角度が制限されている。なお、この先端部77の
図の上下方向の長さは、版枠14の厚さと略同様にされ
ていることから、スクリーン16は、回動部材76の下
側端面78に固着された部分が図の位置よりも上側に変
形されることはない。
【0038】このように構成されたスクリーン版におい
ても、スクリーン印刷をするに際して印刷ペースト30
を載置することによって荷重Wが作用させられ、スクリ
ーン16が下側に撓まされると、回動部材76がその撓
みに伴って図の右回りに回動させられ、バネ80による
付勢力が増大させられる。すなわち、その撓み量に応じ
た支持力Rがスクリーン16に作用することとなる。し
たがって、前述の実施例と同様な作用で復元力が増大さ
せられて、実質的に荷重Wによるテンションの増大すな
わちテンション・ロスが緩和されて、良好な版離れ性が
確保されることとなる。すなわち、スクリーン版10に
設けられてスクリーン16に基板12から離隔する方向
の復帰力Rを付与するための弾性支持部材としては、ク
ッション材22のような弾性を有する発泡樹脂と支持板
22で構成される他、引張バネ66やバネ80等によっ
て付勢力を与えられる回動部材76等で構成されてもよ
いのである。
【0039】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0040】例えば、前述の実施例においては、スクリ
ーン版10が水平方向に配置されていたが、走査方向に
所定角度傾斜して配置されていてもよい。その場合に
は、荷重Wの分力がスクリーン16に沿って作用するこ
とから、荷重Wのうちのスクリーン16を基板12側に
向かって撓まさせてテンション・ロスを生じさせる分力
が低下させられるため、一層良好な版離れ性が得られ
る。
【0041】また、図1に示される実施例においては、
弾性支持部材を構成するクッション材26の一面28の
幅が大きくされることにより、スクリーン16が版枠1
4と走査範囲Sとの間の非印刷領域N内の比較的広い範
囲で支持されるように構成されていたが、支持部として
機能する一面28の幅が小さいクッション材26を用い
て、その範囲の一部でスクリーン16を支持するように
構成しても差し支えない。但し、弾性支持部材で支持す
る効果を可及的に高めるためには、その支持範囲を広く
するために、走査範囲Sの可及的に近傍で支持すること
が望ましい。
【0042】また、実施例においては、クッション材2
6等の弾性支持部材が走査方向Aの両端部に一対設けら
れていたが、一方の端部に設けられても本発明の効果は
得られ、また、反対に、走査方向Aの前後にも設けて、
スクリーン16の全周で支持するようにしてもよい。ま
た、1つ或いは一対で設ける場合に、走査方向Aの前後
のみに設けても差し支えない。
【0043】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスクリーン版を示す図であ
って、(a) はスクリーン印刷の実施状態を示す斜視図、
(b) は(a) におけるb−b視断面図、(c) は(b) におけ
る要部拡大図である。
【図2】本発明の他の実施例のスクリーン印刷機を示す
図であって、(a) は印刷機の構成を模式的に示す図であ
り、(b) は(a) における要部断面であって、図1(c) に
対応する図である。
【図3】本発明の更に他の実施例を説明するための図で
あって、図1(c) に対応する図である。
【図4】本発明の更に他の実施例を説明するための図で
あって、図1(c) に対応する図である。
【符号の説明】
10:スクリーン版 12:基板(被印刷体) 14:版枠 16:スクリーン {22:支持板、26:クッション材}(弾性支持部
材) 28:一面(支持部) 30:印刷ペースト 32:スキージ S:走査範囲 R:支持力
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/34 505 H05K 3/34 505D (72)発明者 阪本 進 福岡県朝倉郡夜須町大字三並字八ツ並2160 番地九州ノリタケ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の枠体にスクリーンが張りつけられ
    て成るスクリーン版に載置された印刷ペーストを該スク
    リーン版の下側に所定の版間隔を以て位置させられた被
    印刷体に所定パターンで塗布する形式のスクリーン印刷
    方法であって、 スキージを用いて前記スクリーンを前記被印刷体に接触
    するまで変位させ、且つ前記枠体の内側に設けられた所
    定の走査範囲で走査することにより、前記印刷ペースト
    を該スクリーンを通して該被印刷体へ押し出すスキージ
    走査工程と、 前記走査範囲と前記枠体との間の所定位置において前記
    スクリーンが前記被印刷体側へ変位するに従って大きく
    なる復帰力を該スクリーンに付与する工程とを、含むこ
    とを特徴とするスクリーン印刷方法。
  2. 【請求項2】 所定の枠体にスクリーンが張りつけられ
    て成るスクリーン版に載置された印刷ペーストを該枠体
    の内側に設けられた所定の走査範囲で走査することによ
    り、該スクリーン版の下側に所定の版間隔を以て位置さ
    せられた被印刷体に所定パターンで印刷する形式のスク
    リーン印刷機であって、 前記走査範囲と前記枠体との間の所定位置において前記
    スクリーンを支持するための支持部を有して前記スクリ
    ーン版の下側に備えられ、該スクリーンを下側に押圧す
    る押圧力に従って該支持部が変位させられる弾性支持部
    材を含むことを特徴とするスクリーン印刷機。
  3. 【請求項3】 所定の枠体にスクリーンが張りつけられ
    て成り、該スクリーンに載置された印刷ペーストを該枠
    体の内側に設けられた所定の走査範囲で走査することに
    より、該スクリーンの下側に位置させられた被印刷体に
    所定パターンで印刷するために用いられるスクリーン版
    であって、 所定の固着部において前記枠体に固着され、該固着部か
    ら離隔した支持部が前記走査範囲と前記枠体との間の所
    定位置において前記スクリーンの上面に取り付けられる
    ことにより該スクリーンを前記被印刷体から離隔する方
    向に支持すると共に、該スクリーンを下側に押圧する押
    圧力に従って該支持部が変位させられる弾性支持部材を
    含むことを特徴とするスクリーン版。
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