JPH1089425A - 多段変速機 - Google Patents

多段変速機

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JPH1089425A
JPH1089425A JP8271681A JP27168196A JPH1089425A JP H1089425 A JPH1089425 A JP H1089425A JP 8271681 A JP8271681 A JP 8271681A JP 27168196 A JP27168196 A JP 27168196A JP H1089425 A JPH1089425 A JP H1089425A
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JP
Japan
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shaft
rotation
primary
casing
pinion
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JP8271681A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Shiokawa
博康 塩川
Shozo Shiokawa
正造 塩川
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Original Assignee
Individual
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Publication date
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Priority to US08/800,292 priority patent/US5865703A/en
Publication of JPH1089425A publication Critical patent/JPH1089425A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H37/00Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00
    • F16H37/02Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00 comprising essentially only toothed or friction gearings
    • F16H37/04Combinations of toothed gearings only
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
    • F16H3/62Gearings having three or more central gears

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーシング内に同軸上に備えられた入出力軸
を、同じくケーシング内に同軸上に多段に設けた遊星歯
車機構により、多段に変速できるようにする。 【解決手段】 一方の回転軸5に、互いに速比の異なる
の複数組の遊星歯車機構A,B,C,Dのサンギヤ4を
固定し、他方の回転軸8に、各組の遊星歯車機構のキャ
リア6を一体回転するように連結して接続する一方、各
組の遊星歯車機構のインターナルギヤ2を個別に制動す
ることができる制動装置9を付設して、所望の速比を有
する遊星歯車機構のみに回転伝動を生じさせるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、同軸上に回転伝
達比が互いに異なる複数組の遊星歯車機構を多段に設け
た多段変速機に関し、同軸上に備えた入力軸の回転を所
定の変速比を有する一組の遊星歯車機構を介して出力軸
の回転として取り出せるようにしたこと特長とするもの
である。
【0002】
【従来の技術】遊星歯車式変速機は、他の歯車変速機に
比べて大きな速比が得られるところから広く一般に使用
されているが、従来のこの方式の変速機は、例えば実開
平6ー18748号のように、インターナルギヤを固定
し、多段に具えたキャリアとピニオンギアとサンギヤを
介して一定の速比を得るように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、非遊星歯車式の
歯車伝動機構で一つの多段変速機を構成すると、機体が
大型化し、重量が嵩む欠点があり、各歯車の噛合位置が
少ないので耐衝撃性とか耐摩耗性に劣る欠点がある。ま
た従来の遊星歯車機構によれば、同一軸上で大きな変速
比が得られてコンパクトではあるが、上記のように多段
の変速はできないという欠点がある。そのために、遊星
歯車機構の有利さを活かして、かつ、コンパクト性を損
なわずに、耐衝撃性とか耐摩耗性を具えて多段に変速で
きるようにした多段変速機を得ることが課題となってい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、円筒形
のケーシングの内周面に外周面を沿わせて、複数個のイ
ンターナルギヤを同一軸線上にそれぞれ回転自在に軸受
し、各インターナルギヤにそれぞれピニオンとサンギヤ
を噛合させて、同一軸線上に互いに回転伝達比の異なる
複数組の遊星歯車機構を多段に設け、上記各遊星歯車機
構のサンギヤをケーシングの一方の軸心に挿入した回転
軸と一体回転するように接続し、この回転軸に対して回
転自在に嵌合させて、上記各ピニオンの両側に位置する
ように複数個のキャリアを配置し、各キャリアに各組の
ピニオンのピニオンシャフトの両端をそれぞれ軸受させ
ることにより、サンギヤの外周に位置する各キャリアを
一体に回転するように連結し、ケーシングの他方の軸心
に備えた他方の回転軸を最も外側に位置するキャリアと
一体回転するように接続し、ケーシングの外周に、上記
各インターナルギヤの外周面に係合して制動する複数個
の制動装置をそれぞれ配置し、所望の回転伝達比を有す
る一組の遊星歯車機構に上記制動装置の一つを作動させ
て当該組のインターナルギヤを静止させることにより、
当該組のサンギヤの回転とピニオンの公転と各キャリア
の一体回転とを介して、同軸上に備えられた一方の回転
軸と他方の回転軸との間に所定の回転比を形成させて回
転を伝動させるように構成した多段変速機を提供するも
のである。
【0005】この変速機は、ケーシングの外周に備えら
れた制動装置の一つを作動させて、当該の遊星歯車機構
のインターナルギヤを静止させると、当該組のサンギヤ
の回転に連動して当該組のピニオンが公転し、ピニオン
シャフトで一体に連結されている各キャリアの一体回転
を通じて、サンギヤを備えた一方の回転軸とキャリアに
接続された他方の回転軸との間に所定の回転速比が生ず
る。
【0006】ケーシング内に多段に備えられた遊星歯車
機構は、互いに速比を異にしており、制動装置の選択的
な使用によってそれぞれが独自に作動するので、同軸上
に備えられた2軸間には多段の変速を生じさせることが
できる。このようにして、速比の異なる遊星歯車機構を
多段に内蔵させた本発明によれば、機体をコンパクトに
形成することができ、耐久性にも優れた多段変速機を得
ることができる。本発明は、以上のようにして前記の課
題を解決したものである。
【0007】本発明変速機は、一方の回転軸を、ケーシ
ングの一方の端部に軸受される一次回転軸と、この一次
回転軸の先に同軸上に備えられて、内端に各組の遊星歯
車機構の各サンギヤを多段に一体形成した二次回転軸と
により構成し、この一次と二次の回転軸を入力軸とし、
他方の回転軸を出力軸とするとともに、一次と二次の回
転軸との間にクラッチを設けて、上記入力軸の回転と出
力軸の回転を任意に遮断できるように構成することによ
り、入力軸の回転を継続したままで出力軸のみを自在に
制動することができる。
【0008】本発明変速機は、上記のように、入力軸を
一次回転軸と二次回転軸とにより構成して、その間に付
設するクラッチとして、変速用の前記各組の遊星歯車機
構とは別に、一次回転軸に一体に形成したサンギヤと、
このサンギヤに噛合するピニオンと、該ピニオンのピニ
オンシャフトを軸受して二次回転軸と一体回転するよう
に接続されたキャリアと、ケーシングの内面に沿って回
転自在に設けたインターナルギヤとからなる遊星歯車機
構を備え、この遊星歯車機構と、ケーシングの外周に備
えられて上記インターナルギヤに係合して静止させる別
の制動装置により、入力軸の回転を継続したままで出力
軸のみを任意に制動すると、より組立が容易で、かつ、
耐久性と作動の確実性の高い多段変速機を得ることがで
きる。
【0009】更に本発明変速機は、出力軸となる回転軸
を、ケーシングの他方の端部に軸受される一次回転軸
と、この一次回転軸の内端に同軸上に備えられて、内端
をキャリアと一体回転するように接続された二次回転軸
とにより構成し、この一次と二次の両回転軸の接続部分
に、内面にピニオンを突設させた回転自在のリテーナ
と、リテーナ内に回転自在に突出する上記ピニオンを間
に介在させて互いに噛合する一対のベベルギヤとを備
え、ベベルギヤの一方を二次回転軸に固定し、他方のベ
ベルギヤを一次回転軸上にスライド可能に設けるととも
に、上記リテーナに接近させて一次回転軸上のベベルギ
ヤの外端面に隣接する位置に、ケーシング内で軸線方向
に沿ってスライドを可能にしたリング部材を設け、この
リング部材の内端面に基端を支持させて、軸線を上記一
次と二次の回転軸と平行させた複数本の連結ピンを円周
方向に配置し、一次回転軸上のベベルギヤを挿通させた
各連結ピンの先端を二次回転軸上のベベルギヤに嵌合さ
せて、上記両ベベルギヤをとも回りさせるように連結す
ることにより、上記リテーナと一対のベベルギヤとピニ
オンとを介して二次回転軸の回転を一次回転軸に伝達す
る正回転伝達経路を構成する一方、上記リテーナの外周
にケーシングの外周から係合して該リテーナの回転を制
動する制動装置と、ケーシング内に上記リング部材をス
ライド自在に嵌合するシリンダー部とを設け、該シリン
ダー部に流体圧力装置を連結し、この流体圧力装置と上
記制動装置との作動により、リテーナを静止させるとと
もに、リング部材をスライドさせて、各連結ピンの先端
を二次回転軸上のベベルギヤから脱出させ、両ベベルギ
ヤとピニオンとの回転伝動を介して一次回転軸と二次回
転軸の回転伝動を逆転させる逆回転伝達経路を構成する
と、入出力軸2軸間の回転方向を正逆に変えることがで
き、例えば自動車のミッションのようにバック走行を要
する装置として利用することができる。
【0010】
【実施例】図1に示す実施例1は、本発明の基本的な実
施態様を具備したもので、図中、1は円筒形の内周面を
有するケーシング、2a,2b,2c,2dはケーシン
グ1の内周面に外周面を回転自在にそれぞれ軸受され、
互いに適宜の間隔をおいて、同軸上に配置した4個のイ
ンターナルギヤである。
【0011】各インターナルギヤ2a,2b,2c,2
dは互いに同径で、それぞれが互いに径の異なるピニオ
ン3a,3b,3c,3dと、サンギヤ4a,4b,4
c,4dを噛合することにより、速比を異にした4段の
遊星歯車機構A,B,C,Dを構成しているが、本装置
の速比を設定する場合に、各遊星歯車機構のインターナ
ルギヤに径の異なるものを使用することもできる。
【0012】サンギヤ4a,4b,4c,4dは、ケー
シング1の図示右端から軸心に挿入されて、端部に回転
自在に軸受された一方の回転軸5の内端にそれぞれ固定
されて、該軸の回転と一体回転する。
【0013】6a,6b,6c,6dは、回転軸5の内
端に回転自在に嵌合して、各ピニオン3a,3b,3
c,3dの両側にそれぞれ配置され、各ピニオン3のピ
ニオンシャフト7を両端軸受するとともに、ピニオン3
のない共通位置に締結軸6’を横に挿通して、ピニオン
3の公転と一体回転するように互いに連結されたキャリ
アである。
【0014】8は、ケーシング1の図示左端から軸心に
挿入されて、端部に回転自在に軸受され、ケーシング1
内で最外端のキャリア6dを接続し、キャリアの回転と
共に一体回転する他方の回転軸である。
【0015】9は、ケーシング1の外周面に配置され
て、変速を要する場合に各組の遊星歯車機構A,B,
C,Dの内の所定速比を有する一つのインターナルギヤ
2を制動し、それによって、当該組のサンギヤ4の回転
を、当該組のピニオン3とキャリア6を介して減速し、
一方の回転軸5と他方の回転軸8との間に当該の遊星歯
車機構に設定した速比を生じさせる制動装置である。
【0016】図1に示す実施例1において、制動装置9
は、各組の遊星歯車機構A,B,C,Dのインターナル
ギヤ2a,2b,2c,2dにそれぞれ対応する4組の
制動装置9a,9b,9c,9dからなり、各制動装置
9は、ケーシング1の円周方向に配設した複数個所の嵌
合孔10内に復元ばね11’と共に嵌合してインターナ
ルギヤ2の外周面に圧接するピストン11と、ケーシン
グ1の外周に嵌着させた外筒12の内周面に、上記ピス
トン11の配設位置に対応して設けた周溝13とをそれ
ぞれ備え、制動装置9には、周溝13内に圧力を給排し
てピストン11を昇降させる図示省略の流体圧力装置が
付設される。
【0017】そして、4組の制動装置9a,9b,9
c,9dは、流体圧力装置に付設されるコントローラ
(図示省略)にその作動を制御されて、所望の遊星歯車
機構A,B,C,Dを選択的に作動状態に切り換えるこ
とができるように構成されている。
【0018】図2に示す実施例2は、実施例1に付設し
た流体圧力式の制動装置に代えて、バンドブレーキ式の
制動装置9’を用いることができることを示すととも
に、一方の回転軸5を、ケーシング1の右端部に軸受さ
れる一次回転軸5aと、この一次回転軸5aの先に同軸
上に備えられて、内端に各組の遊星歯車機構A,B,
C,Dのサンギヤ4a,4b,4c,4dを多段に一体
形成した二次回転軸5bとにより構成し、一次回転軸5
aと二次回転軸5bとの間にクラッチ14を設けた場合
のものである。
【0019】そして、実施例2は、上記一次の回転軸5
aと二次の回転軸5bを入力軸とし、他方の回転軸8を
出力軸とするとともに、一次と二次の両回転軸5a,5
bの間に設けたクラッチ14を作動させて、入力軸5a
の回転と出力軸8との回転を任意に遮断できるように構
成し、入力軸5aの回転を継続したままで出力軸8のみ
を任意に制動したり、駆動できるようにしたことを特長
とするものである。
【0020】上記クラッチ14は、前記各組の遊星歯車
機構A,B,C,Dとは別に、一次回転軸5a側に一体
に形成したサンギヤ15と、このサンギヤ15に噛合す
るピニオン16と、該ピニオン16のピニオンシャフト
17を軸受し、締結軸18’で互いに連結され、二次回
転軸5bと一体回転するように設けられた左右一対のキ
ャリア18と、ケーシング1の内面に沿って回転自在に
設けたインターナルギヤ19とで構成した遊星歯車機構
Eと、遊星歯車機構Eの設置位置に対応してケーシング
1の円周方向に配設した複数個所の嵌合孔20にそれぞ
れ嵌合し、インターナルギヤ19の外周面に圧接するよ
うに設けたブレーキシュー21と、ブレーキシュー21
をケーシング1の外側から圧迫するように設けたバンド
ブレーキ22とで構成した制動装置9’とで構成されて
いる。
【0021】ケーシング1内に多段に備えた各組の遊星
歯車機構A,B,C,Dに付設したバンドブレーキ式の
制動装置9’は、各組のインターナルギヤ2a,2b,
2c,2dと係合するように、ケーシング1の円周方向
に配設した複数個所の嵌合孔10に嵌合させたブレーキ
シュー23をケーシング1の外側に沿って取り付けたて
バンドブレーキ24の作動により制動するように構成さ
れている。
【0022】前記クラッチ用のバンドブレーキ22と共
に、各バンドブレーキ24は、図1および図3,4に示
すように、ケーシング1の周面に沿って軸線と平行に横
架した支持軸25に基部22a、24aを枢着され、そ
れぞれインターナルギヤ2a,2b,2c,2dおよび
インターナルギヤ19を巻回した末端22b、24bに
挿通させたレバーハンドル26を外側に倒すことにより
バンドブレーキ22,24を緊締して、当該組の遊星歯
車機構A,B,C,Dのインターナルギヤ2またはイン
ターナルギヤ20を制動するように備えられている。
【0023】そして、クラッチ14は、バンドブレーキ
22が非作動位置にあるときは、一次回転軸5aのみが
空転し、バンドブレーキ22を作動位置に切り換える
と、サンギヤ15、ピニオン16、キャリア18および
インターナルギヤ19とで構成される遊星歯車機構Eが
作動し、一次回転軸5aと二次回転軸5bとが結合状態
に切り換わる。
【0024】なお、この実施例2中、実施例1に共通す
る部材には共通の符合を付して表し、それらの作動等に
関する詳細な説明は省略する。
【0025】クラッチ14を備えた実施例2は、上述の
バンドブレーキ式の制動装置9’をそのまま採用する
か、または実施例1のように流体圧力式の制動装置を採
用して、この多段変速機を例えば図5に示すようにカッ
プラー27を介して、モーターMの出力軸に直結するこ
とにより、小型で減速比の高い電動モータを製作でき
る。
【0026】次に、図6、7に示す実施例3について説
明する。実施例3は、実用的に最も好ましい実施態様を
示すもので、流体圧力式の制動装置9を採用した前記実
施例1の回転軸5を、実施例2と同様に一次回転軸5a
と二次回転軸5bとで構成し、両回転軸間に、遊星歯車
機構Eで構成したクラッチ14を備え、実施例2のクラ
ッチ14を作動させるバンドブレーキ式の制動装置9’
に代えて流体圧力式の制動装置9”を採用し、更に、本
発明変速機に逆転装置28を具備させたことを特長とす
るものである。
【0027】実施例3の図示左側の回転軸8は、内端を
各キャリア6と一体回転するように接続された一次回転
軸8aと、この一次回転軸8aの外端に同軸上に備えら
れて、ケーシング1の左側の端部に回転自在に軸受され
た二次回転軸8bとにより構成され、かつ、ケーシング
1の右端の回転軸5aと5bを入力軸とし、上記左側の
両回転軸8aと8bを出力軸とするとともに、この両回
転軸8a,8b間に逆転装置28を具備させたものであ
る。
【0028】逆転装置28は、一次と二次の両回転軸8
a,8bの接続部分に回転自在に備えられたリテーナ2
9と、、リテーナ29に回転自在に軸受されて内面に突
設されたピニオン30と、リテーナ29の内面でピニオ
ン30を間に介在させて互いに噛合する一対のベベルギ
ヤ31,32とを備え、一方のベベルギヤ31を一次回
転軸8a上に固定し、他方のベベルギヤ32を二次回転
軸8bにセレーション軸継手8’を介して一体回転する
ようにに連結している。
【0029】更に両回転軸8a,8bの接続部分には、
リテーナ29に接近させて二次回転軸8b上のベベルギ
ヤ32の左端面に隣接する位置に、ケーシング1内で軸
線方向に沿って復元ばね33’に付勢されつつ移動を可
能にしたスライドリング33を設けている。
【0030】スライドリング33は、基端を該リング3
3に支持させて、軸線を上記一次と二次の回転軸8a,
8bと平行させた複数本の連結ピン34を内端面の円周
方向に配置し、二次回転軸8b上のベベルギヤ32を横
に挿通させた各連結ピン34の先端を一次回転軸8a上
のベベルギヤ31に嵌合させて、上記両ベベルギヤを3
1,32をとも回りに回転させるように連結している。
【0031】そして、上記リテーナ29と一対のベベル
ギヤ31,32と、ピニオン30は、二次回転軸8bの
回転を一次回転軸8bに伝達する正回転伝達経路を構成
している。
【0032】また、実施例3は、リテーナ29の外周
に、ケーシング1の外周から係合して該リテーナ29の
回転を制動する制動装置35と、ケーシング内に上記ス
ライドリング33をスライド自在に嵌合するシリンダー
部36と、該シリンダー部36に内端を連結した流体圧
力装置(図示省略)とを備え、この流体圧力装置の作動
によりスライドリング33を移動させて、各連結ピン3
1の先端を一次回転軸8a上のベベルギヤ31から脱出
させることににより、両ベベルギヤ31,32とピニオ
ン30との回転伝動を介して一次回転軸8aと二次回転
軸8bの回転伝動を逆転させる逆回転伝達経路を構成し
ている。
【0033】なおこの実施例3においても、実施例1,
2に共通する部材には共通の符号を付して図中に表し、
その作動についての詳細な説明は省略する。
【0034】実施例3に示すように、多段の遊星歯車機
構A,B,C,Dを用いて多段に変速できるようにした
本発明変速機に、クラッチ14および逆転装置28を付
設すれば、例えば船舶用の変速機とか自動車のミッショ
ンのように多段の変速とともに逆転を要する回転伝達装
置等に幅広く本発明を適用することができる。
【0035】次に、図8に示す実施例4について説明す
る。実施例4は、互いに径の異なる各段のインターナル
ギヤ2a,2b,2c,2dに、それぞれが互いに径の
異なるピニオン3a,3b,3c,3dと、サンギヤ4
a,4b,4c,4dを噛合させることにより、速比の
異なる4段の遊星歯車機構A,B,C,Dを構成した場
合を示すものである。
【0036】また、各インターナルギヤ2a,2b,2
c,2dには、前記実施例2と同様に構成したバンドブ
レーキ式の制動装置9a,9b,9c,9dを付設し
て、所望の速比を備えた遊星歯車機構を任意に選択でき
るようにし、更に、実施例2と同様に、一方の回転軸5
を一次の回転軸5aと二次の回転軸5bとで構成して入
力軸とし、他方の回転軸8を出力軸とし、一次と二次の
両回転軸5a,5bの間にクラッチ14を設け、該クラ
ッチ14の作動により、入力軸5aの回転と出力軸8と
の回転を任意に遮断できるように構成し、入力軸5aの
回転を継続したままで出力軸8のみを任意に制動した
り、速比の変更ができるようにしている。
【0037】上記クラッチ14もまた実施例2と同様
に、一次回転軸5a側に一体に形成したサンギヤ15、
サンギヤ15に噛合するピニオン16、ピニオン16の
ピニオンシャフト17を軸受するとともに、締結軸1
8’で互いに連結され、二次回転軸5bと一体回転する
ように設けられた左右一対のキャリア18、ケーシング
1の内面に沿って回転自在に設けたインターナルギヤ1
9、以上で構成した遊星歯車機構Eと、インターナルギ
ヤ19の外周面に接するブレーキシュー21と該ブレー
キシュー21を圧迫するバンドブレーキ22とで構成し
た制動装置9’とからなる。
【0038】なおこの実施例4においても、実施例1,
2に共通する部材には共通の符号を付して図中に表し、
その作動についての詳細な説明は省略する。
【0039】
【発明の効果】以上のように、多段の遊星歯車機構と各
組の遊星歯車機構のインターナルギヤを制動させる制動
装置とを備えて、同軸上に設けた二つの回転軸間を多段
に変速するようにした本発明によれば、機体をコンパク
トに形成することができ、小型で減速比が高く、耐久性
にも優れた多段変速機を提供し得る。本発明には以上の
ように優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1の一部切欠側面図
【図2】図2は、実施例2の一部切欠側面図
【図3】図3は、実施例2の一部切欠正面図
【図4】図4は、実施例2の外観図
【図5】図5は、本発明多段変速機の使用例を示す一部
切欠側面図
【図6】図6は、実施例3の一部切欠側面図
【図7】図7は、実施例3の一部切欠正面図
【図8】図8は、実施例4の一部切欠正面図である。
【符合の説明】
1 ケーシング A 遊星歯車装置 B 遊星歯車装置 C 遊星歯車装置 D 遊星歯車装置 2 (2a,2b,2c,2d)インターナルギヤ 3 (3a,3b,3c,3d)ピニオン 4 (4a,4b,4c,4d)サンギヤ 5 回転軸 5a 一次回転軸 5b 二次回転軸 6 (6a,6b,6c,6d)キャリア 6’ 締結軸 7 ピニオンシャフト 8 回転軸 8a 一次回転軸 8b 二次回転軸 8’ セレーション軸継手 9 (9a,9b,9c,9d)制動装置 9’ 制動装置 9” 制動装置 10 嵌合孔 11 ピストン 11’ 復元ばね 12 外筒 13 周溝 14 クラッチ 15 サンギヤ 16 ピニオン 17 ピニオンシャフト 18 キャリア 18’ 締結軸 19 インターナルギヤ E 遊星歯車装置 20 嵌合孔 21 ブレーキシュー 22 バンドブレーキ 22a 基端 22b 末端 23 ブレーキシュー 24 バンドブレーキ 24a 基端 24b 末端 25 支持軸 26 レバーハンドル 27 カップラー 28 逆転装置 29 リテーナ 30 ピニオン 31 ベベルギヤ(右) 32 ベベルギヤ(左) 33 スライドリング 33’ 復元ばね 34 連結ピン 35 制動装置 36 シリンダー部 M モーター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形のケーシングの内周面に外周面を
    沿わせて、複数個のインターナルギヤを同一軸線上にそ
    れぞれ回転自在に軸受し、各インターナルギヤにそれぞ
    れピニオンとサンギヤを噛合させて、同一軸線上に互い
    に回転伝達比の異なる複数組の遊星歯車機構を多段に設
    け、上記各遊星歯車機構のサンギヤをケーシングの一方
    の軸心に挿入した回転軸と一体回転するように接続し、
    この回転軸に対して回転自在に嵌合させて、上記各ピニ
    オンの両側に位置するように複数個のキャリアを配置
    し、各キャリアに各組のピニオンのピニオンシャフトの
    両端をそれぞれ軸受させることにより、サンギヤの外周
    に位置する各キャリアを一体回転するように連結し、ケ
    ーシングの他方の軸心に備えた他方の回転軸を最も外側
    に位置するキャリアと一体回転するように接続し、ケー
    シングの外周に、上記各インターナルギヤの外周面に係
    合して制動する複数個の制動装置をそれぞれ配置し、所
    望の回転伝達比を有する一組の遊星歯車機構に上記制動
    装置の一つを作動させて当該組のインターナルギヤを静
    止させることにより、当該組のサンギヤの回転とピニオ
    ンの公転と各キャリアの一体回転とを介して、同軸上に
    備えられた一方の回転軸と他方の回転軸との間に所定の
    回転比を形成させて回転を伝動させるように構成した多
    段変速機。
  2. 【請求項2】 前記一方の回転軸は、前記ケーシングの
    一方の端部に軸受される一次回転軸と、この一次回転軸
    の先に同軸上に備えられて、内端に前記各組の遊星歯車
    機構の各サンギヤを多段に一体形成した二次回転軸とに
    より構成されており、この一次と二次の回転軸を入力軸
    とし、前記他方の回転軸を出力軸とするとともに、一次
    と二次の回転軸との間にクラッチを設けて、上記入力軸
    の回転と出力軸の回転を任意に遮断できるように構成し
    たことを特徴とする請求項1の多段変速機。
  3. 【請求項3】 前記クラッチは、前記各組の遊星歯車機
    構とは別に、前記一次回転軸に一体に形成したサンギヤ
    と、このサンギヤに噛合するピニオンと、該ピニオンの
    ピニオンシャフトを軸受して前記二次回転軸と一体回転
    するように接続されたキャリアと、ケーシングの内面に
    沿って回転自在に設けたインターナルギヤとからなる遊
    星歯車機構を備え、この遊星歯車機構と、ケーシングの
    外周に備えられて上記インターナルギヤに係合して静止
    させる別の制動装置とで構成されていることを特徴とす
    る請求項2の多段変速機。
  4. 【請求項4】 前記他方の回転軸は、前記ケーシングの
    他方の端部に軸受される一次回転軸と、この一次回転軸
    の内端に同軸上に備えられて、内端を前記キャリアと一
    体回転するように接続された二次回転軸とにより構成さ
    れており、一次と二次の両回転軸の接続部分に、内面に
    ピニオンを突設させた回転自在のリテーナと、リテーナ
    内に回転自在に突出する上記ピニオンを間に介在させて
    互いに噛合する一対のベベルギヤとを備え、ベベルギヤ
    の一方を二次回転軸に固定し、他方のベベルギヤを一次
    回転軸上にスライド可能に設けるとともに、上記リテー
    ナに接近させて一次回転軸上のベベルギヤに隣接する位
    置に、ケーシング内で軸線方向に沿ってスライドを可能
    にしたリング部材を設け、このリング部材の内端面に基
    端を支持させて、軸線を上記一次と二次の回転軸と平行
    させた複数本の連結ピンを円周方向に配置し、一次回転
    軸上のベベルギヤを挿通させた各連結ピンの先端を二次
    回転軸上のベベルギヤに嵌合させて、上記両ベベルギヤ
    をとも回りさせるように連結することにより、上記リテ
    ーナと一対のベベルギヤとピニオンとを介して二次回転
    軸の回転を一次回転軸に伝達する正回転伝達経路を構成
    する一方、上記リテーナの外周にケーシングの外周から
    係合して該リテーナの回転を制動する制動装置と、ケー
    シング内に上記リング部材をスライド自在に嵌合するシ
    リンダー部とを設け、該シリンダー部に流体圧力装置を
    連結し、この流体圧力装置と上記制動装置との作動によ
    り、リテーナを静止させるとともに、リング部材をスラ
    イドさせて、各連結ピンの先端を二次回転軸上のベベル
    ギヤから脱出させ、両ベベルギヤとピニオンとの回転伝
    動を介して一次回転軸と二次回転軸の回転伝動を逆転さ
    せる逆回転伝達経路を構成したことを特徴とする請求項
    1の多段変速機。
JP8271681A 1996-09-19 1996-09-19 多段変速機 Pending JPH1089425A (ja)

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