JPH1088449A - 織機の停止制御方法と、それに使用する織機の開口制御装置 - Google Patents

織機の停止制御方法と、それに使用する織機の開口制御装置

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JPH1088449A
JPH1088449A JP23792696A JP23792696A JPH1088449A JP H1088449 A JPH1088449 A JP H1088449A JP 23792696 A JP23792696 A JP 23792696A JP 23792696 A JP23792696 A JP 23792696A JP H1088449 A JPH1088449 A JP H1088449A
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JP23792696A
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Toshio Nakagawa
利雄 中川
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Tsudakoma Corp
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Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緯止めの際の慣性運転中において、経糸張力
が過大になり、織物欠点が生じることを防止する。 【解決手段】 開口パターン設定器12と、修正パター
ン設定器14とを位置指令部10に設ける。位置指令部
10は、通常運転中は開口パターン設定器12からの開
口パターンSKi に従い、慣性運転中は修正パターン設
定器14からの修正パターンSKsに従って目標回転量
Po を出力することにより、慣性運転中の最大開口量を
通常運転中の最大開口量より小さく抑えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、織機の緯止り過
程において経糸が不用意に損傷されたり、それによって
織物欠点が生じたりすることを有効に防止することがで
きる織機の停止制御方法と、それに使用する織機の開口
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機は、製織中に緯入れ不良が発生する
と、直ちに織機停止信号を出力して主軸を制動し、停止
させる。このようにして織機を緯止りさせる際、織機
は、完全に停止するまでに少なくとも1サイクル分相当
の慣性運転が避けられない。
【0003】一方、従来の織機は、通常運転中、慣性運
転中を問わず、綜絖枠が主軸に同期して駆動されてい
る。したがって、織機は、緯入れ不良の検出後、慣性運
転中において少なくとも1回の最大開口タイミングを通
過し、このとき、経糸張力が最大になる。なお、綜絖枠
は、カム機構やクランク機構等の駆動機構を介して主軸
に機械的に連結されているのが普通であるが、最近で
は、専用の駆動モータを介し、主軸に電気的に同期させ
て駆動する形式も実用されている(たとえば特開平5−
25751号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、緯入れ不良がベントピックである場合、特定の
経糸が慣性運転中において思わぬ損傷を受け、顕著な織
段を生じることがあるという問題があった。すなわち、
ベントピックの際の不良緯糸は、その先端がU字状に屈
曲しているため、不良緯糸の屈曲部分を拘束している経
糸は、2本分の緯糸を拘束することになり、最大開口タ
イミングにおいて開口量が最大になることにより大きな
張力が負荷され、不良緯糸の屈曲部分を拘束している部
分に過大な伸びを生じたり、折れ曲がったりして歪み損
傷を生じるおそれがあるからである。
【0005】また、緯入れ不良が経糸掛りによる場合、
慣性運転中に開口量が最大となることにより大きな張力
が経糸に負荷されると、緯糸と係合状態にある経糸が切
断したり、切断に至らないまでも過度に延ばされること
によって顕著な経すじ欠点を生じることもある。
【0006】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、慣性運転中の開口パターンを修正パタ
ーンに切り替えることによって、慣性運転中に生じる経
糸張力を小さくし、ベントピックや経糸掛りを含む緯入
れ不良に際しても、織物欠点を有効に防止することがで
きる織機の停止制御方法と、それに使用する織機の開口
制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、専用の駆動モー
タにより主軸と同期して綜絖枠を駆動する織機を緯止め
するに際し、緯入れ不良の検出後、慣性運転中の織機が
通常運転中の最大開口タイミングを通過する以前に開口
パターンを修正パターンに切り替え、慣性運転中の最大
開口量を通常運転中の最大開口量より小さく抑えること
をその要旨とする。
【0008】第2発明の構成は、位置指令部と、位置指
令部からの目標回転量を入力し、専用の駆動モータを介
して綜絖枠を駆動制御する駆動制御部とを備えてなり、
位置指令部は、開口パターン設定器と修正パターン設定
器とを有し、通常運転中は開口パターン設定器からの開
口パターンに従い、慣性運転中は修正パターン設定器か
らの修正パターンに従って目標回転量を出力することを
その要旨とする。
【0009】なお、修正パターン設定器は、外部から修
正パターンを設定してもよく、修正パターンを自動設定
してもよい。
【0010】また、位置指令部は、それぞれ開口パター
ン設定器からの開口パターン、修正パターン設定器から
の修正パターンに基づいて目標回転量を生成する個別の
目標回転量発生器を備えることができ、あるいは、開口
パターン設定器からの開口パターン、修正パターン設定
器からの修正パターンの一方に基づいて目標回転量を生
成する共通の目標回転量発生器を備えることができる。
【0011】なお、位置指令部は、駆動モータの目標ベ
ース速度を算出するベース速度算出器を備えてもよい。
【0012】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、織機の開
口パターンは、緯入れ不良の検出後、慣性運転中におい
て通常運転中の最大開口タイミングを通過する以前に修
正パターンに切り替えられ、慣性運転中の最大開口量を
通常運転中のそれより小さく抑えることができる。すな
わち、慣性運転中の最大経糸張力は、開口パターンを修
正パターンに切り替えない従来の場合に比して小さく抑
えることができるから、このときの経糸は、ベントピッ
クや経糸掛りの際にも、過大な伸びや折れ曲り等の損傷
を受けるおそれがない。
【0013】なお、修正パターンは、慣性運転中の最大
開口量を通常運転中のそれより小さく抑えることができ
る限り、任意の形態をとることができる。たとえば、修
正パターンは、開口パターンを切り替える時点において
開口量が通常運転中の最大開口量未満であるときは、そ
の開口量をそのまま維持してもよく、あるいは、開口量
を閉口状態(開口量が実質的にない状態をいう、以下同
じ)にまで速やかに変化させ、以後、閉口状態に維持し
てもよい。
【0014】また、開口パターンを修正パターンに切り
替えるタイミングは、駆動モータの動作遅れを考慮した
上、切替後の現実の最大開口量が通常運転中の最大開口
量に達してしまうことがない限り、慣性運転中の織機が
通常運転中の最大開口タイミングを通過する以前の任意
の時点に定めてよい。すなわち、開口パターンの切替タ
イミングは、たとえば、緯入れ不良の検出タイミング、
緯入れ不良によって発生する織機停止信号の発生タイミ
ングの他、織機停止信号の発生タイミングから通常運転
中の最大開口タイミングまでの任意の時点に設定するこ
とができる。
【0015】第2発明の構成によるときは、位置指令部
は、開口パターン設定器、修正パターン設定器を有し、
通常運転中は前者からの開口パターンに従って目標回転
量を出力し、慣性運転中は後者からの修正パターンに従
って目標回転量を出力する。そこで、駆動制御部は、専
用の駆動モータを介し、通常運転中は開口パターン設定
器からの開口パターンに従い、慣性運転中は修正パター
ン設定器からの修正パターンに従って綜絖枠を駆動する
ことができ、慣性運転中の最大開口量を通常運転中のそ
れより小さく抑えることができる。ただし、修正パター
ン設定器からの修正パターンは、第1発明におけると同
様に、たとえば開口パターンの切替時点における開口量
をそのまま維持するか、それを閉口状態にまで速やかに
変化させ、以後、閉口状態に維持するような開口パター
ンに設定するものとする。
【0016】外部から修正パターンを設定する修正パタ
ーン設定器は、設定された修正パターンを記憶し、あら
かじめ記憶している修正パターンに従って慣性運転中の
綜絖枠を駆動することができる。すなわち、このときの
修正パターンは、外部から任意の形態に設定することが
できる。一方、修正パターンを自動設定する修正パター
ン設定器は、たとえば、通常運転中の開口パターンに連
続するような修正パターンを自動的に設定し、それに従
って慣性運転中の綜絖枠を駆動することができる。
【0017】なお、位置指令部は、開口パターン設定器
からの開口パターン、修正パターン設定器からの修正パ
ターンに基づいて目標回転量を出力するが、このときの
目標回転量は、開口パターン設定器、修正パターン設定
器のそれぞれに対応して設ける個別の目標回転量発生器
を介して生成してもよく、開口パターン設定器、修正パ
ターン設定器に対して共通に設ける目標回転量発生器を
介して生成してもよい。開口パターンを修正パターンに
切り替えるために、前者の場合は、目標回転量発生器の
出力側に切替器を設ければよく、後者の場合は、目標回
転量発生器の入力側に切替器を設ければよいからであ
る。
【0018】位置指令部がベース速度算出器を備えると
きは、ベース速度検出器は、駆動モータの目標ベース速
度を駆動制御部に出力することができ、駆動制御部は、
駆動モータの回転速度をフィードバックする速度制御部
をマイナループとして設けることにより、一層良好な速
応制御を実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0020】織機の開口制御装置は、位置指令部10
と、駆動制御部20とを縦続してなる(図1)。なお、
駆動制御部20の出力側には、クランク機構等の駆動機
構WMを介して綜絖枠WFを駆動する専用の駆動モータ
Mが接続されている。ただし、駆動制御部20は、駆動
モータMを正逆に回転させることにより駆動機構WMを
介して綜絖枠WFを上下に駆動するものとする。また、
ここでは、複数枚の綜絖枠WF、WF…の1枚分のみが
図示されている。
【0021】位置指令部10には、エンコーダEN1 の
出力が接続されている。エンコーダEN1 は、織機の主
軸Aに連結されており、主軸Aの回転角度θを検出する
ことができる。なお、主軸Aは、図示しない主モータに
連結されている。また、位置指令部10には、図示しな
いウェフトフィーラから緯入れ不良検知信号Ss が入力
されている。
【0022】駆動制御部20には、位置指令部10から
の目標回転量Po が入力されている。駆動制御部20に
は、エンコーダEN2 によって検出する駆動モータMの
回転量Pf が併せ入力されており、エンコーダEN2
は、駆動モータMに連結されている。なお、目標回転量
Po 、回転量Pf は、たとえば正負の極性を有するパル
ス列からなり、駆動モータMの回転方向と回転量とを併
せて表示することができる。
【0023】エンコーダEN1 からの回転角度θは、位
置指令部10のステップカウンタ11に入力されている
(図2)。なお、ステップカウンタ11は、開口パター
ン設定器12に対し、双方向に接続されている。
【0024】開口パターン設定器12の出力は、目標回
転量発生器13に接続されており、目標回転量発生器1
3には、エンコーダEN1 からの回転角度θが分岐入力
されている。なお、目標回転量発生器13の出力は、切
替器17を介して外部に引き出されている。
【0025】回転角度θは、修正パターン設定器14、
切替信号発生器16にも分岐入力されている。修正パタ
ーン設定器14には、開口パターン設定器12、切替信
号発生器16の各出力が接続されており、修正パターン
設定器14の出力は、別の目標回転量発生器15に接続
されている。目標回転量発生器15には、回転角度θが
分岐入力され、目標回転量発生器15の出力は、切替器
17に接続されている。
【0026】切替信号発生器16には、緯入れ不良検知
信号Ss が併せ入力されている。切替信号発生器16の
出力は、修正パターン設定器14の他、切替器17にも
接続されている。
【0027】開口パターン設定器12には、通常運転中
の開口パターンSKi (i=1、2…Nr )を設定する
ことができる(図3)。ただし、開口パターンSKi
は、リピート数Nr の各サイクル番号N(N=1、2…
Nr )ごとに、主軸Aの回転角度θに対する綜絖枠WF
の通常運転中の開口量Wを規定するものとする(図3の
一点鎖線)。
【0028】たとえば、図3において、リピート数Nr
=4であり、綜絖枠WFは、サイクル番号N=1の回転
角度θ=θ1 まで上方の最大開口量W=Wa に維持され
ており、θ=θ1 において下降し始め、θ=θ2 におい
てW=0の位置、すなわち閉口状態に到達する。その
後、綜絖枠WFは、さらに下降を続け、サイクル番号N
=2の回転角度θ=θ1 において下方の最大開口量W=
Wb に到達する。下方の最大開口量Wb に到達した綜絖
枠WFは、直ちに上昇し始め、θ=θ2 において閉口状
態を通過し、サイクル番号N=3の回転角度θ=θ1 に
おいて上方の最大開口量W=Wa に到達してそのまま停
止する。なお、綜絖枠WFは、その後、最大開口量Wa
を維持したままサイクル番号N=4を経過し、サイクル
番号N=1に戻って以後同一の動作を繰り返す。
【0029】開口パターン設定器12は、開口パターン
SKi が設定されると、それを記憶するとともに、開口
パターンSKi のリピート数Nr をステップカウンタ1
1に出力する。そこで、ステップカウンタ11は、回転
角度θを計測することにより、サイクル番号N=1、2
…Nr を開口パターン設定器12に出力することができ
る。ただし、ステップカウンタ11は、θ=0〜360
度ごとにサイクル番号Nをインクリメントし、N=Nr
+1をN=1にリセットするものとする。
【0030】開口パターン設定器12は、ステップカウ
ンタ11からのサイクル番号Nを参照し、サイクル番号
Nに対応する開口パターンSKi (i=N)を目標回転
量発生器13に出力する。そこで、目標回転量発生器1
3は、与えられた開口パターンSKi を実現するために
必要な駆動モータMの回転方向、回転量を算出し、目標
回転量Po1を生成することができる。ただし、目標回転
量Po1は、主軸Aの回転角度θに対応するパルス列から
なるものとする。
【0031】たとえば、図3において、目標回転量発生
器13は、サイクル番号N=1の回転角度θ=θ1 から
サイクル番号N=2の回転角度θ=θ1 まで負極性のパ
ルス列を目標回転量Po1として生成し、綜絖枠WFを上
方の最大開口量Wa から下方の最大開口量Wb まで移動
させるための駆動モータMの目標回転量とすることがで
きる。また、目標回転量発生器13は、サイクル番号N
=2の回転角度θ=θ1 からサイクル番号N=3の回転
角度θ=θ1 まで正極性のパルス列を目標回転量Po1と
して生成し、綜絖枠WFを最大開口量Wb から最大開口
量Wa に復帰させるための目標回転量とする。また、目
標回転量発生器13は、その他の回転角度θの範囲に対
し、目標回転量Po1を出力することがない。
【0032】このようにして目標回転量発生器13から
出力される目標回転量Po1は、織機の通常運転中におい
て、目標回転量Po として駆動制御部20に与えられ
る。ただし、切替器17は、緯入れ不良検知信号Ss が
存在しない通常運転中は、目標回転量発生器13側に切
り替えられているものとする。そこで、駆動制御部20
は、駆動モータMの回転量Pf が目標回転量Po に一致
するように駆動モータMを駆動制御し、駆動機構WMを
介して綜絖枠WFを駆動することができる。すなわち、
綜絖枠WFは、主軸Aの回転角度θに同期しており、開
口パターンSKiに従う開口運動をすることができる。
【0033】織機に緯入れ不良が発生すると、図示しな
いウェフトフィーラから緯入れ不良検知信号Ss が出力
される。そこで、織機は、図示しない織機制御回路を介
して直ちに緯止め動作に移行して慣性運転に入る一方、
所定の回転角度θ=θo において切替信号発生器16が
作動する。切替信号発生器16には、緯入れ不良検知信
号Ss とともに、回転角度θが入力されているからであ
る。そこで、切替信号発生器16は、修正パターン設定
器14を作動させるとともに、切替器17を目標回転量
発生器13側から目標回転量発生器15側に切り替える
ことができる。
【0034】修正パターン設定器14は、開口パターン
設定器12からの開口パターンSKi を読み取り、回転
角度θ=θo に対応する開口パターンSKi の開口量W
=Wc を検出するとともに、開口量Wc の綜絖枠WFを
速やかに閉口状態に移行させるために、修正パターンS
Ks を自動設定して出力することができる(図3の実
線)。たとえば、図3において、サイクル番号N=2に
おいて緯入れ不良が発生したとすると、修正パターン設
定器14は、サイクル番号N=2の回転角度θ=θo に
おける開口パターンSK2 の開口量Wc を読み取り、開
口量W=Wc を速やかにW=0とするような修正パター
ンSKs を自動的に生成することができる。なお、図3
において、θ1 ≒105度、θ2≒285度であり、緯
入れ不良検知信号Ss が発生する回転角度θ=θs は、
θs ≒270度の程度である。そこで、切替信号発生器
16、修正パターン設定器14を作動させる回転角度θ
=θo は、θo ≒290度に設定するのがよい。
【0035】なお、開口量W=Wc をW=0に変化させ
るための修正パターンSKs の傾きは、修正パターン設
定器14内にあらかじめ設定しておいてもよく、あるい
は、読み取った開口パターンSKi の傾きに対し、同一
の絶対値に定めてもよい。
【0036】このようにして修正パターン設定器14か
ら修正パターンSKs が出力されると、目標回転量発生
器15は、修正パターンSKs に基づき、回転角度θに
対応して目標回転量Po2を出力する。目標回転量Po2
は、切替器17を介し、目標回転量Po として駆動制御
部20に出力されるから、以後、駆動制御部20は、駆
動モータMを介し、修正パターンSKs に従って綜絖枠
WFを駆動することができる。すなわち、このときの綜
絖枠WFは、通常運転中の最大開口タイミング(図3の
例では、サイクル番号N=3の回転角度θ=θ1 のタイ
ミング)を通過する以前に、開口パターンSKi が修正
パターンSKs に切り替えられるため、慣性運転中の最
大開口量を同図の開口量W=Wc とし、通常運転中の最
大開口量W=Wa より格段に小さく抑えることができ
る。なお、慣性運転に移行した織機は、緯入れ不良が発
生したサイクル番号N=Ns の次のサイクル番号N=N
s +1の回転角度θ=θ2 の近傍に停止するように、駆
動系の制動性能を調整するのが普通である。
【0037】なお、以上の切替制御は、使用中の複数枚
の綜絖枠WF、WF…のすべてについて実行するものと
する。すなわち、織機が停止すると、すべての綜絖枠W
F、WF…は、それぞれの開口量W=0の状態にあり、
いわゆるレベリング状態におかれているから、織機停止
中の経糸の伸びを最小に抑えることができる。また、以
上のようにして緯止りした織機に寸動運転指令や再起動
指令が入力されたとき、切替器17は再び目標回転量発
生器13側に切り替えられ、各綜絖枠WFは、通常運転
中の開口パターンSKs に基づいて駆動される。
【0038】修正パターン設定器14は、サイクル番号
N=2以外のサイクル番号N=1、3、4において緯入
れ不良が発生したときも、全く同様に作動することがで
きる。すなわち、修正パターン設定器14は、緯入れ不
良が発生したサイクル番号N=Ns の回転角度θ=θo
における開口パターンSKi (i=Ns )を読み取り、
開口量W=Wc を速やかにW=0に移行させるような修
正パターンSKs を生成すればよい。そこで、修正パタ
ーン設定器14は、サイクル番号N=1において緯入れ
不良が発生したときは、図3に図示する修正パターンS
Ks と正負対称形の修正パターンSKs を生成し、サイ
クル番号N=3、4において緯入れ不良が発生したとき
は、開口量W=Wa をW=0に移行させるような修正パ
ターンSKs を生成する。サイクル番号N=3、4の開
口パターンSK3 、SK4 は、回転角度θ=θo におけ
る開口量W=Wc =Wa であるからである。
【0039】以上の説明において、切替信号発生器16
を作動させ、修正パターン設定器14、切替器17を作
動させる回転角度θ=θo は、一般に、θs ≦θo <θ
1 に設定することができる。ただし、ここで、θs は、
緯入れ不良が発生したサイクル番号N=Ns において緯
入れ不良検知信号Ss が発生する回転角度θであり、θ
1 は、次のサイクル番号N=Ns +1において開口パタ
ーンSKi が通常運転中の最大開口タイミングを通過す
る回転角度θである。また、切替信号発生器16は、緯
入れ不良検知信号Ss に代えて、織機を緯止め動作に移
行させるための織機停止信号を入力することにより、回
転角度θ=θo を使用しないようにしてもよい。織機停
止信号は、一般に、回転角度θ≒290度において発生
し、開口パターンSKi を修正パターンSKs に切り替
えるタイミングとして十分に使用し得るからである。
【0040】なお、図2の修正パターン設定器14は、
開口パターン設定器12に設定される開口パターンSK
i を参照して修正パターンSKs を自動設定する。そこ
で、修正パターン設定器14は、仕掛織物の仕様が変更
になり、開口パターンSKiや、そのリピート数Nr が
変更になったとしても、何ら格別な設定動作を必要とし
ない。また、修正パターン設定器14からの修正パター
ンSKs は、図3のように、開口量W=Wc を直線的に
閉口状態にするのみならず、綜絖枠WFを含む駆動モー
タMの応答性を考慮して開口量Wを適当な曲線に沿って
閉口状態に移行させてもよく、あるいは、開口量W=W
c が通常運転中の最大開口量未満である限り、開口量W
c をそのまま維持し、あるいは、開口量Wc から連続的
に変化するものであってもよい。
【0041】
【他の実施の形態】図2の目標回転量発生器13、15
は、切替器17を入力側に挿入することにより、共通の
目標回転量発生器13にまとめることができる(図
4)。このときの目標回転量発生器13は、切替器17
を切り替えることにより、開口パターン設定器12から
の開口パターンSKi 、修正パターン設定器14からの
修正パターンSKs の一方に基づいて目標回転量Po を
生成し、駆動制御部20に出力することができる。
【0042】図2の修正パターン設定器14は、開口パ
ターン設定器12に設定する通常運転中の開口パターン
SKi に適合するように、各サイクル番号Nごとに所定
の修正パターンSKsi(i=1、2…Nr )をあらかじ
め外部から設定することができる(図5、図6)。
【0043】修正パターン設定器14には、ステップカ
ウンタ11からのサイクル番号Nが入力されており、修
正パターン設定器14は、対応する目標回転量発生器1
5とともに、織機の通常運転中、慣性運転中に拘らず常
時作動している。そこで、目標回転量発生器13、15
は、各サイクル番号Nごとに、それぞれ開口パターン設
定器12からの開口パターンSKi 、修正パターン設定
器14からの修正パターンSKsiに従い、目標回転量P
o1、Po2を切替器17に出力することができ、切替器1
7は、所定の切替タイミングにおいて作動することによ
り、目標回転量Po1、Po2の一方を目標回転量Po とし
て駆動制御部20に出力することができる。なお、修正
パターン設定器14に設定する修正パターンSKsiは、
開口パターンSKi や、そのリピート数Nr が変更にな
ると、それぞれに適合するものを再設定する必要がある
が、回転角度θ=θo において修正パターンSKsiを新
たに自動生成するものでないから、動作速度が速く、開
口パターンSKi との連続性を維持することが容易であ
るという利点がある。
【0044】なお、図5の目標回転量発生器13、15
も、図4に倣って共通の目標回転量発生器13にまとめ
ることが可能である。
【0045】位置指令部10には、駆動モータMの目標
ベース速度Vb を算出するベース速度算出器18を設け
ることができる(図7)。ベース速度算出器18には、
速度検出器18aを介して主軸Aの回転角度θが入力さ
れている他、切替器17と連動する切替器17aを介
し、開口パターン設定器12からの開口パターンSK
i、修正パターン設定器14からの修正パターンSKs
の一方が切り替えて入力されている。
【0046】ベース速度算出器18からの目標ベース速
度Vb は、駆動制御部20の速度制御部22に導入され
ている。ただし、このときの駆動制御部20は、位置指
令部10からの目標回転量Po と駆動モータMの回転量
Pf とを入力する誤差検出部21に対し、速度制御部2
2、電流制御部23を縦続して構成されており、速度制
御部22には、速度検出器24を介して駆動モータMの
回転速度Vf がフィードバックされ、電流制御部23に
は、電流検出器CTを介して駆動モータMの駆動電流I
m がフィードバックされている。
【0047】誤差検出部21は、目標回転量Po 、駆動
モータMの回転量Pf を対比することによって回転量誤
差ΔP=Po −Pf を算出し、速度指令値Vo として速
度制御部22に送出する。一方、ベース速度算出器18
は、速度検出器18aを介して主軸Aの回転速度Va を
入力することにより、回転速度Va に同期して開口パタ
ーンSKi または修正パターンSKs を実現するために
必要な駆動モータMの目標ベース速度Vb を算出するこ
とができる。なお、目標ベース速度Vb は、図3の目標
回転量Po1または目標回転量Po2に対応し、そのパルス
頻度に比例する大きさを有し、そのパルス極性と同一の
極性を有する。したがって、速度制御部22は、誤差検
出部21からの速度指令値Vo 、ベース速度算出器18
からの目標ベース速度Vb に対して駆動モータMの回転
速度Vf を対比させることにより、駆動モータMを駆動
制御する速度マイナループを形成することができる。ま
た、電流制御部22は、同様にして電流マイナループを
形成することができる。
【0048】なお、図7において、切替器17aに入力
する修正パターンSKs は、図5の修正パターンSKsi
であってもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、慣性運転中の織機の開口パターンを修
正パターンに切り替えることによって、慣性運転中の最
大開口量を通常運転中の最大開口量より小さく抑え、慣
性運転中に経糸に負荷される経糸張力の最大値を小さく
制御することができるから、緯入れ不良がベントピック
の場合であっても、経糸の損傷による織物欠点の発生を
最少にすることができるという優れた効果がある。
【0050】第2発明によれば、開口パターン設定器と
修正パターン設定器とを位置指令部に設けることによっ
て、位置指令部は、慣性運転中において、開口パターン
設定器からの開口パターンに代えて修正パターン設定器
からの修正パターンを使用することができるから、第1
発明を円滑に実施し、第1発明の効果を容易に実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体概略ブロック系統図
【図2】 要部詳細ブロック系統図
【図3】 動作説明線図
【図4】 他の実施の形態を示す要部詳細ブロック系統
図(1)
【図5】 他の実施の形態を示す要部詳細ブロック系統
図(2)
【図6】 他の実施の形態を示す動作説明線図
【図7】 他の実施の形態を示す要部詳細ブロック系統
図(3)
【符号の説明】
WF…綜絖枠 A…主軸 M…駆動モータ Po …目標回転量 Vb …目標ベース速度 SKi (i=1、2…)…開口パターン SKs 、SKsi(i=1、2…)…修正パターン 10…位置指令部 12…開口パターン設定器 14…修正パターン設定器 13、15…目標回転量発生器 18…ベース速度算出器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 専用の駆動モータにより主軸と同期して
    綜絖枠を駆動する織機を緯止めするに際し、緯入れ不良
    の検出後、慣性運転中の織機が通常運転中の最大開口タ
    イミングを通過する以前に開口パターンを修正パターン
    に切り替え、慣性運転中の最大開口量を通常運転中の最
    大開口量より小さく抑えることを特徴とする織機の停止
    制御方法。
  2. 【請求項2】 位置指令部と、該位置指令部からの目標
    回転量を入力し、専用の駆動モータを介して綜絖枠を駆
    動制御する駆動制御部とを備えてなり、前記位置指令部
    は、開口パターン設定器と修正パターン設定器とを有
    し、通常運転中は前記開口パターン設定器からの開口パ
    ターンに従い、慣性運転中は前記修正パターン設定器か
    らの修正パターンに従って目標回転量を出力することを
    特徴とする織機の開口制御装置。
  3. 【請求項3】 前記修正パターン設定器は、外部から修
    正パターンを設定することを特徴とする請求項2記載の
    織機の開口制御装置。
  4. 【請求項4】 前記修正パターン設定器は、修正パター
    ンを自動設定することを特徴とする請求項2記載の織機
    の開口制御装置。
  5. 【請求項5】 前記位置指令部は、それぞれ前記開口パ
    ターン設定器からの開口パターン、前記修正パターン設
    定器からの修正パターンに基づいて目標回転量を生成す
    る個別の目標回転量発生器を備えることを特徴とする請
    求項2ないし請求項4のいずれか記載の織機の開口制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記位置指令部は、前記開口パターン設
    定器からの開口パターン、前記修正パターン設定器から
    の修正パターンの一方に基づいて目標回転量を生成する
    共通の目標回転量発生器を備えることを特徴とする請求
    項2ないし請求項4のいずれか記載の織機の開口制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記位置指令部は、前記駆動モータの目
    標ベース速度を算出するベース速度算出器を備えること
    を特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか記載の
    織機の開口制御装置。
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