JP3259007B2 - 織機の開口パターン選択ユニットと、それを使用する織機の開口制御装置 - Google Patents

織機の開口パターン選択ユニットと、それを使用する織機の開口制御装置

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JP3259007B2
JP3259007B2 JP11719998A JP11719998A JP3259007B2 JP 3259007 B2 JP3259007 B2 JP 3259007B2 JP 11719998 A JP11719998 A JP 11719998A JP 11719998 A JP11719998 A JP 11719998A JP 3259007 B2 JP3259007 B2 JP 3259007B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、綜絖枠の開口運
動を規定する開口パターンに関するデータを最も効率よ
く記憶することができる織機の開口パターン選択ユニッ
トと、それを使用する織機の開口制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】織機において、主軸を駆動源としない
で、綜絖枠を専用の駆動モータによって駆動する方法あ
るいは装置が知られている(たとえば特公昭63−58
940号公報)。
【0003】綜絖枠の駆動を専用モータ化するときは、
組織パターンに基づく綜絖枠の開口パターンに関するデ
ータを組織パターンの1リピート分に亘ってクランク角
に対応させて記憶しておき、織機運転中のクランク角に
応じて順次開口パターンのデータを読み出し、開口パタ
ーンに従うように駆動モータを駆動することが必要であ
る。綜絖枠は、主軸の回転量、すなわちクランク角に正
確に同期して駆動しなければならず、綜絖枠の開口スト
ロークは、駆動モータの回転量に対応するからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来技術による
ときは、開口パターンに関するデータは、クランク角に
対応させて組織パターンの1リピート分を記憶しておく
必要があり、必要な記憶容量が過大になる上、データの
記憶、変更等の作業も厄介になりがちであるという問題
が避けられない。なお、この問題は、たとえばドビー織
りのように、1リピートが数千ピックに亘るような組織
パターンの織布を製織する際に、殊に顕著である。
【0005】そこで、この発明の目的は、かかる従来技
術の問題に鑑み、開口選択パターン発生器と開口パター
ン設定器とを設けることによって、開口パターンに関す
るデータを最も効率よく記憶することができる織機の開
口パターン選択ユニットと、それを使用する織機の開口
制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めのこの出願に係る第1発明の構成は、1リピートが複
数サイクルからなる組織パターンのサイクル番号(織布
の組織パターンの1リピートを構成する複数のサイクル
の順序番号をいう、以下同じ)とともに1リピート分の
開口選択番号(組織パターンに応じた各サイクルごとの
綜絖枠の開口パターンを指定するための番号をいう、以
下同じ)を記憶する開口選択パターン発生器と、開口選
択番号に対応して複数の1サイクル分の開口パターンを
設定記憶する開口パターン設定器とを備えてなり、開口
選択パターン発生器は、サイクル番号を特定して対応す
る開口選択番号を出力し、開口パターン設定器は、開口
選択パターン発生器からの開口選択番号によって指示さ
れる開口パターンを選択して出力することをその要旨と
する。
【0007】第2発明の構成は、第1発明に係る織機の
開口パターン選択ユニットと、クランク角と開口パター
ン選択ユニットからの開口パターンとに基づき、綜絖枠
を駆動する駆動モータの目標回転量を規定する位置指令
部と、位置指令部からの目標回転量に従って駆動モータ
を回転制御する位置制御部とを備えることをその要旨と
する。
【0008】
【作用】かかる第1発明の構成によるときは、開口選択
パターン発生器は、サイクル番号とともに1リピート分
の開口選択番号を記憶しており、開口パターン設定器
は、開口選択番号に対応して複数の1サイクル分の開口
パターンを設定して記憶している。そこで、開口選択パ
ターン発生器は、クランク角から指定の組織パターンの
1リピートにおけるサイクル番号を特定し、サイクル番
号に対応する開口選択番号を出力することができ、開口
パターン設定器は、開口選択番号によって指示される特
定の開口パターンを選択して出力することができる。し
たがって、組織パターンの1リピート中に同一の開口パ
ターンが反覆して使用されるとき、開口選択パターン発
生器は、同一の開口選択番号を繰返し出力すればよく、
開口パターン設定器は、同一の開口パターンを重複して
記憶する必要がない。
【0009】第2発明の構成によるときは、位置制御部
は、織機の運転中において、位置指令部からの目標回転
量に従って駆動モータの回転量を制御することができ、
このときの目標回転量は、開口パターン選択ユニットか
らのサイクルごとの開口パターンに従う。したがって、
綜絖枠は、駆動モータを介し、織機主軸に同期して、所
定の開口パターンに従って駆動することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を以って発明の実施の
形態を説明する。
【0011】織機の開口制御装置は、位置指令部10、
位置制御部20と、開口パターン指定手段30に含まれ
る開口パターン選択ユニット31とを備えてなる(図
1、図2)。
【0012】位置指令部10には、織機主軸Aに連結す
るエンコーダE1 から、クランク角θを示すパルス列信
号S1 が入力されている。位置指令部10の出力は、駆
動モータMの目標回転量Po を示すパルス列信号S2 と
して、オアゲート10aを介し、位置制御部20の偏差
検出部20aに入力されている。
【0013】位置制御部20は、偏差検出部20a、速
度制御ループ20b、電流制御ループ20cを縦続して
なり、位置制御部20の出力は、駆動モータMに接続さ
れている。駆動モータMの回転量Pf は、エンコーダE
2 により検出され、パルス列信号S3 として偏差検出部
20a、速度制御ループ20bに帰還されている。ただ
し、パルス列信号S3 は、速度制御ループ20bに対
し、そのパルス頻度から駆動モータMの回転速度を示す
ものとして使用される。また、電流制御ループ20cに
は、駆動モータMとの間に介装する電流検出器CTを介
し、駆動モータMの電流Im が帰還されている。
【0014】駆動モータMは、ギヤ機構G、カム機構C
Mを介して図示しない綜絖枠を駆動する。ただし、一般
に、綜絖枠は複数枚を組み合わせて使用するが、ここで
は、その1枚分についてのみが図示されている。
【0015】クランク角θは、開口パターン指定手段3
0、移動指令手段40にも分岐入力されている。また、
開口指令手段50には、図示しない織機制御回路からの
織機停止信号S4 、作動指令信号S5 が入力され、移動
指令手段40には、原点信号S6 が入力されている。織
機停止信号S4 は、たとえば、緯入れ不良等の織機停止
原因の発生時の他、主モータの電源ラインに挿入する低
電圧リレーの出力を利用することにより、停電時にも発
生させることができる。また、作動指令信号S5 は、移
動指令手段40を作動させるべきタイミングを示し、原
点信号S6 は、駆動モータMの駆動系に組み込む原点検
出スイッチSWから出力され、駆動モータMの駆動対象
となっている綜絖枠の原点位置を表示する。
【0016】開口パターン指定手段30からは、織機の
各サイクルごとに、開口パターンKs が位置指令部10
に出力され、駆動モータMのベース速度Vo が位置制御
部20の速度制御ループ20bに出力されている。ここ
で、開口パターンKs は、製織されている織布の組織パ
ターンに従い、複数のサイクルからなる1リピート中の
特定のサイクルにおいて、クランク角θに対し、綜絖枠
が移動すべき開口ストロークを示すものとする。そこ
で、駆動モータMが動作すべき回転量のパターンは、開
口パターンKs から一義的に見出すことができる。ま
た、ベース速度Voは、開口パターンKs に従って綜絖
枠を駆動するとき、クランク角θに対し、駆動モータM
が回転すべき期間と速度とを示すものである。
【0017】開口パターン指定手段30は、開口指令手
段50に対して双方向に接続されており、両者の出力
は、それぞれ個別に移動指令手段40に接続されてい
る。移動指令手段40からは、移動調整信号S7 がオア
ゲート10aに出力されている。移動調整信号S7 は、
駆動モータMの移動調整量Ps を示すパルス列信号であ
る。
【0018】開口パターン指定手段30は、開口選択パ
ターン発生器31a、開口パターン設定器31bからな
る開口パターン選択ユニット31と、ベース速度設定器
32とを備えている(図2)。
【0019】開口選択パターン発生器31aは、1リピ
ート分の開口選択番号Kp をサイクル番号nとともに記
憶しており、サイクル番号nが与えられると、サイクル
番号nと、それに対応する開口選択番号Kp とを出力す
ることができる。開口選択パターン発生器31aの出力
は、開口パターン設定器31bと、開口指令手段50の
記憶器54とに分岐接続されている。
【0020】開口パターン設定器31bは、織機の1サ
イクルごとの綜絖枠の開口パターンKsi(i=1、2
…)を設定するものである。織り組織によっては、織機
の各サイクルごとに綜絖枠の開口パターンを変える必要
があるため、開口パターン設定器31bには、開口選択
番号Kp に対応して、互いに異なる複数の1サイクル分
の開口パターンKsiが設定され、記憶されている。開口
パターン設定器31bからの開口パターンKs =Ksi
は、位置指令部10に出力されている。また、開口パタ
ーン設定器31bの別の出力は、移動指令手段40の移
動量設定器41に接続されている。
【0021】開口パターン設定器31bには、ベース速
度設定器32が接続されている。ベース速度設定器32
には、開口パターンKsi、クランク角θが入力されてお
り、また、その出力は、ベース速度Vo として位置制御
部20の速度制御ループ20bに出力されている。
【0022】開口指令手段50は、作動指令信号S5 を
入力する作動指令判別器51、織機停止信号S4 を入力
する記憶器54の他、サイクル番号指示器52、目標ク
ランク角発生器53を備えている。作動指令判別器51
の出力は、サイクル番号指示器52を介して開口選択パ
ターン発生器31aに接続する他、目標クランク角発生
器53、移動指令手段40の移動量設定器41、パルス
発振器42にも分岐接続されている。記憶器54の出力
は、サイクル番号指示器52に接続され、目標クランク
角発生器53の出力は、移動量設定器41に接続されて
いる。
【0023】移動指令手段40は、移動量設定器41
と、パルス発振器42とを縦続してなり、前者にはクラ
ンク角θが入力され、後者には原点信号S6 が入力され
ている。パルス発振器42の出力は、移動調整信号S7
として、オアゲート10aに入力されている(図1)。
【0024】いま、織機が定常運転中であると、織機主
軸Aの回転により、エンコーダE1からクランク角θを
示すパルス列信号S1 が出力され、開口パターン選択ユ
ニット31の開口選択パターン発生器31aに入力され
る。そこで、開口選択パターン発生器31aは、クラン
ク角θから、指定の組織パターンの1リピートTにおけ
るサイクル番号n(n=1、2…)を特定し、サイクル
番号nと、サイクル番号nに対応する開口選択番号Kp
とを出力することができる(図3)。開口選択番号Kp
は、開口パターン設定器31bに送出され、開口パター
ン設定器31bは、サイクル番号nに対応して、開口選
択番号Kp によって指示される特定の開口パターンKsi
を選択し、位置指令部10、ベース速度設定器32に送
出することができる。
【0025】なお、開口選択番号Kp は、図3に拘ら
ず、1リピートTに含まれる複数のサイクルに対し、同
一の開口パターンKsiを繰返し指示し、反覆して使用さ
せることができ、この場合は、Kp ≠nとなる。
【0026】また、開口選択パターン発生器31aは、
織機主軸Aを正転させるとき、織機主軸Aの1回転ごと
にサイクル番号nを1ずつ加算し、サイクル番号nが1
リピートTを構成するサイクル数を超えるとサイクル番
号n=1にリセットする。また、織機主軸Aを逆転する
とき、サイクル番号nを1ずつ減算し、n=0になる
と、1リピートTを構成するサイクル数にリセットす
る。
【0027】位置指令部10は、エンコーダE1 からの
クランク角θと、開口パターン選択ユニット31からの
開口パターンKs =Ksiとを参照し、目標回転量Po を
示すパルス列信号S2 を作ることができる。ここで、パ
ルス列信号S2 は、目標回転量Po に応じた疎密のパル
ス列であり、駆動モータMの高速回転時には密に、低速
回転時には疎になり、停止時にはパルスを発生しないも
のとする。たとえば、図3において、組織パターンの1
リピートTを形成する4サイクルのうち、n=2のサイ
クルで指定される開口パターンKsiは、Ksi=Ks2であ
る。このとき、駆動モータMは、サイクルの初期におい
て、n=1のサイクルから引き続き低速v1 で等速駆動
されて停止し、ドエル期間td の経過後、サイクルの後
期において高速v2 で等速駆動され、n=3のサイクル
に連続している。
【0028】一方、ベース速度設定器32は、開口パタ
ーンKsiと、現在のクランク角θとを対照して、ベース
速度Vo を位置制御部20の速度制御ループ20bに出
力する。ただし、ベース速度Vo は、開口パターンKsi
によって指示される駆動モータMの駆動期間にのみ、一
定値v1 、v2 (v1 <v2 )を示す信号となってい
る。
【0029】位置指令部10からの目標回転量Po は、
オアゲート10aを介し、位置制御部20の偏差検出部
20aに入力される。一方、偏差検出部20aには、駆
動モータMの回転量Pf が帰還されているから、偏差検
出部20aは、目標回転量Po に対する回転量Pf の偏
差ΔP=Po −Pf を演算して出力することができる。
【0030】偏差ΔPは、速度制御ループ20bに入力
されるから、駆動モータMは、速度制御ループ20b、
電流制御ループ20cを介して偏差ΔPが解消する方向
に駆動され、その回転量Pf が目標回転量Po に追従す
るように制御される。すなわち、位置制御部20は、目
標回転量Po に従って駆動モータMを回転制御すること
ができる。なお、このとき、駆動モータMの回転速度
は、基本的にベース速度設定器32からのベース速度V
o に従い、回転量Pf は、クランク角θに対し、そのサ
イクルにおける所定の開口パターンKsiに追従する。な
お、偏差検出部20aは、パルス列信号S2 、S3 を扱
うために、偏差ΔP=Po −Pf をディジタル的に演算
するものとし、速度制御ループ20b、電流制御ループ
20cは、アナログ量であるベース速度Vo 、電流Im
を扱うために、アナログ制御ループとするのがよい。
【0031】以上のようにして、駆動モータMは、目標
回転量Po に従って回転駆動され、駆動モータMに連結
された綜絖枠は、所定の開口パターンKsiに従って開口
動作を継続する。
【0032】織機の定常運転中に停電が発生したとき
は、織機制御回路において織機停止信号S4 が発生す
る。織機停止信号S4 は、開口指令手段50の記憶器5
4に入力され、記憶器54は、そのときの開口選択パタ
ーン発生器31aの出力から、停電発生時におけるサイ
クル番号n=xを記憶することができる。また、このと
き、偏差検出部20aからの偏差ΔPは強制的にクリア
され、ベース速度設定器32からのベース速度Vo は、
強制的にゼロレベルにホールドされ、したがって、位置
制御部20は、その機能を停止する。また、駆動モータ
Mは、その惰性回転量を最少にするため、適当なブレー
キ機構を作動させてもよい。
【0033】このようにして織機の停止が完了すると、
一般に、織機主軸Aを駆動する主モータと駆動モータM
とは、両者の惰性回転量が同一でないから、同期関係が
維持されておらず、電源回復後、両者の同期合せが必要
になる。
【0034】電源が回復したときは、まず、位置制御部
20の機能を回復し、織機制御回路において、自動同期
合せを指令する作動指令信号S5 を発生させる。ただ
し、このとき、ベース速度設定器32は、その機能を停
止したままとし、ベース速度Vo は、ゼロレベルにホー
ルドしておく。作動指令信号S5 は、開口指令手段50
の作動指令判別器51に入力され、作動指令判別器51
は、作動指令信号S5 の内容が自動同期合せ指令である
ことを判別し、その旨をサイクル番号指示器52、目標
クランク角発生器53、移動量設定器41、パルス発振
器42に送出する。ただし、目標クランク角発生器53
は、このとき、何ら作動しないものとする。パルス発振
器42は、オアゲート10aを介して移動調整信号S7
を位置制御部20に送出し、駆動モータMは、移動調整
信号S7 のパルス列に追従するようにして低速回転し、
駆動系の原点位置において原点信号S6 を発生させるこ
とができる。
【0035】一方、記憶器54には、停電発生時におけ
るサイクル番号n=xが記憶されているから、サイクル
番号指示器52は、サイクル番号xを記憶器54から読
み出し、開口選択パターン発生器31aに対し、指令サ
イクル番号y=xとして送出する。開口選択パターン発
生器31aは、これにより、サイクル番号n=y=x
と、それに対応する開口選択番号Kp とを開口パターン
設定器31bに出力する。
【0036】そこで、開口パターン設定器31bは、サ
イクル番号n=y=xに対応する開口パターンKsy=K
sxを選択して移動量設定器41に出力する。移動量設定
器41は、開口パターンKsyと、現在のクランク角θと
を対照することにより、開口パターンKsyに従う場合に
駆動モータMのあるべき回転位置を決めることが可能で
あり、これを実現するための回転量を移動調整量Ps と
してパルス発振器42に出力することができる。ただ
し、移動調整量Ps は、原点位置からの駆動モータMの
回転量として定義するものとする。
【0037】パルス発振器42は、原点信号S6 が入力
された後、さらに移動調整信号S7を出力し続ける。こ
のとき、パルス発振器42は、原点信号S6 の発生後の
移動調整信号S7 として、移動調整量Ps に対応する数
のパルス列信号を出力するものとすれば、駆動モータM
は、原点信号S6 の発生後、移動調整量Ps に相当する
だけ回転して停止する。すなわち、駆動モータMは、開
口パターンKsyに従って、現在のクランク角θに正確に
対応する回転位置にまで調整駆動することができ、織機
主軸Aに同期合せすることができる。また、このときの
移動指令手段40は、指定された開口パターンKsyに基
づき、現在のクランク角θを目標クランク角として駆動
モータMの回転量を定めている。
【0038】一方、開口パターン設定器31bからは、
開口パターンKsi=Ksy=Ksxが位置指令部10に出力
されているから、以後、主モータを起動することによっ
て織機主軸Aを回転すれば、駆動モータMは、織機主軸
Aに追従し、停電発生前の開口パターンKsxに連続する
ようにして綜絖枠を駆動することができ、したがって、
織機主軸Aを任意の起動クランク角θs に移動して、そ
こから織機を再起動させることができる。なお、ベース
速度設定器32は、織機の起動と同時に、その機能を回
復させる。
【0039】以上の説明において、駆動モータMを織機
主軸Aに同期合せするに際し、停電発生時におけるサイ
クル番号n=xと、それに対応する開口パターンKsi=
Ksy=Ksxとを参照するのは、停電の前後における織布
の組織パターンを連続させるためである。ただし、サイ
クル番号xにおいて緯入れが完了しているか否かが不明
であるから、緯入れが完了しているときは、同期合せを
完了した後、その緯糸を織前から除去し、織機主軸Aを
1回転逆転してから織機を起動するのがよい。サイクル
番号xにおける緯入れは、停電発生のため、正常になさ
れていないおそれがあるからである。なお、停電発生時
においては、一般に、織機を再起動するに当り、織機主
軸Aと駆動モータMとを相互に独立に駆動する必要性は
少ないから、このときの作動指令信号S5 は、電源回復
の直後に発生させれば十分である。
【0040】サイクル番号n=xにおいて緯入れ不良が
発生すると、織機は、約1サイクルの惰性運転の後、サ
イクル番号n=x+1において緯入れ停止する(図
5)。その後、織機を再起動するまでの綜絖枠の運動と
しては、織機停止直後のレベリング動作、口出し指令に
基づく口出し動作、不良緯糸の除去後、起動準備指令に
基づく起動準備動作があるが、このうち、レベリング動
作は、不良緯糸除去が自動的に行なわれ、織機の停台時
間が極めて短時間である場合には、これを省略すること
ができる。織機停止中の経糸の伸びが僅かであると考え
られるからである。
【0041】レベリング動作を指令する作動指令信号S
5 が織機制御回路から出力されると、作動指令判別器5
1は、その旨をサイクル番号指示器52、目標クランク
角発生器53、移動量設定器41、パルス発振器42に
送出する。ただし、記憶器54は、緯入れ不良が発生し
た時点において、織機停止信号S4 が入力されることに
より、緯入れ不良が発生した際のサイクル番号n=xを
記憶している。
【0042】目標クランク角発生器53は、作動指令判
別器51からレベリング指令を入力されることにより、
目標クランク角θo =θk を発生し、移動量設定器41
に出力する。ただし、θk は、綜絖枠が経糸閉口位置を
とるクランク角であって、一般に、θk ≒300(度)
前後である。
【0043】一方、サイクル番号指示器52、開口選択
パターン発生器31a、開口パターン設定器31bは、
前述の自動同期合せ指令に対すると全く同様にして、サ
イクル番号n=y=xに対応する開口パターンKsi=K
sy=Ksxを見出し、移動量設定器41に出力することが
できる。そこで、移動量設定器41は、開口パターンK
sx、目標クランク角θo =θk に基づいて移動調整量P
s を算出し、パルス発振器42を介して駆動モータMを
駆動することができる。すなわち、駆動モータMは、開
口パターンKsxのクランク角θ=θk における開口位置
に綜絖枠を駆動することができ、綜絖枠は、経糸閉口位
置をとることができる。
【0044】なお、このときの移動量設定器41は、目
標クランク角θo =θk を必ずしも参照する必要はな
い。すなわち、サイクル番号指示器52が、記憶器54
に記憶されているサイクル番号xに基づき、指令サイク
ル番号y=xに代えて、指令サイクル番号y=x+1を
出力するものとすれば、開口パターン設定器31bは、
開口パターンKsy=Ksx+1を移動量設定器41に出力す
ることができる。そこで、移動量設定器41は、織機停
止時における開口パターンKsx+1と、現在のクランク角
θとを参照してクランク角θに対応する開口パターンK
sx+1の値Xを見出し、Xの符号を判定した上、|X|に
相当するだけ駆動モータMを経糸閉口位置に向けて駆動
するように移動調整量Ps を決定すればよい。クランク
角θ=θkにおいて綜絖枠が経糸閉口位置をとらない場
合であっても、有効に対応することができる。
【0045】また、一般に、綜絖枠は、駆動モータMの
特定の回転位置において経糸閉口位置をとる。そこで、
移動量設定器41は、レベリング指令により、まず、駆
動モータMを任意の方向に駆動し、図示しない原点位置
を検出した後、綜絖枠が経糸閉口位置となる特定の回転
位置にまで駆動モータMを駆動するようにしてもよい。
すなわち、このときの移動量設定器41は、開口パター
ンKsyを全く参照する必要がなく、移動調整量Ps は、
駆動モータMが原点位置を通過した後、所定の特定位置
にまで回転するに要する回転量に相当する。
【0046】なお、レベリング動作の直前に、織機主軸
Aを介して筬を最大後退位置に駆動するときは、その
後、作動指令信号S5 により位置制御部20の機能を停
止して、織機主軸Aに対する駆動モータMの追従制御を
解除するものとする。
【0047】口出し指令は、作業員による手動スイッチ
の操作により、または、織機制御回路から自動的に出力
され、いずれも作動指令信号S5 として作動指令判別器
51に与えられる。
【0048】作動指令信号S5 が口出し指令である旨が
作動指令判別器51から出力されると、サイクル番号指
示器52は、指令サイクル番号y=xを出力し、目標ク
ランク角発生器53は、目標クランク角θo =180
(度)を出力する。そこで、移動量設定器41は、前述
と全く同様にして、緯入れ不良が発生したサイクル番号
n=xに対応する開口パターンKsxと、目標クランク角
θo =180(度)とに基づいて移動調整量Ps を決定
し、パルス発振器42を介して駆動モータMを駆動すれ
ばよい。駆動モータMによる綜絖枠の最終的な停止位置
は、開口パターンKsxの最大開口位置となり、不良緯糸
の口出し動作を実行することができる。
【0049】作業員の手動操作により、または、織機制
御回路から自動的に起動指令が出力されると、作動指令
判別器51には、起動準備指令を内容とする作動指令信
号S5 が与えられる。
【0050】このとき、サイクル番号指示器52は、指
令サイクル番号y=x−1を出力し、目標クランク角発
生器53は、目標クランク角θo =θs を出力する。た
だし、θs は、所定の起動クランク角である。移動量設
定器41は、指令サイクル番号y=x−1に基づき、開
口選択パターン発生器31aを介して開口パターン設定
器31bから出力される開口パターンKsy=Ksx-1と、
目標クランク角θo =θs とに基づき、駆動モータMに
対する移動調整量Ps を決定するから、駆動モータM
は、最終的に、開口パターンKsx-1のクランク角θ=θ
s に相当する開口位置に綜絖枠を駆動することができ
る。そこで、織機主軸Aをクランク角θ=θs に駆動
し、位置指令部10、位置制御部20の機能を回復して
織機を起動すれば、駆動モータMは、以後、織機主軸A
に追従し、緯入れ不良発生直前の開口パターンKsx-1に
連続する開口運動を行なうことができる。
【0051】ここで、起動準備動作における駆動モータ
M、織機主軸Aは、互いに独立に動作するから、両者
は、逆順序に動作させてもよく、同時に動作させてもよ
い。
【0052】なお、口出し動作、起動準備動作は、前述
の自動同期合せ動作を利用することによっても実現する
ことができる。
【0053】たとえば、口出し動作は、サイクル番号n
=x+1において、現在の織機主軸Aに駆動モータMを
自動同期合せした上、この同期関係を保ったまま織機主
軸Aを約1回転逆転し、サイクル番号n=xにおけるク
ランク角θ=180(度)の位置に停止すれば達成する
ことができる(図4の第3行)。すなわち、サイクル番
号指示器52は、指令サイクル番号y=x+1を出力
し、移動量設定器41は、現在のクランク角θを参照し
て駆動モータMを織機主軸Aに同期合せし、その後、図
示しない主軸制御系を介し、織機主軸Aを約1回転逆転
してクランク角θ=180(度)にすればよい。なお、
このとき、目標クランク角発生器53は、主軸制御系に
対し、目標クランク角θo =180(度)を出力すれば
よく、主軸制御系は、この目標クランク角θo を利用し
て織機主軸Aを逆転すればよい。
【0054】また、織機主軸Aを単独でクランク角θ=
180(度)に駆動し、その後、駆動モータMを織機主
軸Aに同期合せしてもよい(同図の第4行)。ただし、
このときは、指令サイクル番号y=xとすることによ
り、同期合せ完了時における開口パターンKsy=Ksxを
緯入れ不良発生時の開口パターンに一致させるものとす
る。
【0055】起動準備動作においても全く同様であり、
指令サイクル番号y=xとして駆動モータMを織機主軸
Aに同期合せし、その後、織機主軸Aをクランク角θ=
θsに逆転してもよく(同図の第6行)、また、織機主
軸Aを単独でクランク角θ=θs にした上、指令サイク
ル番号y=x−1として駆動モータMを織機主軸Aに同
期合せしてもよい(同図の第7行)。
【0056】なお、図4は、以上の各動作内容を一括し
て表示するものであり、同図の第1行は、目標クランク
角θo =θk を参照する場合のレベリング動作を示し、
第2行は、自動同期合せを利用しない場合の口出し動作
を示す。また、第3行、第4行は、自動同期合せを利用
する場合の口出し動作である。第5行は、自動同期合せ
を利用しない起動準備動作を示し、第6行、第7行は、
自動同期合せを利用する起動準備動作を示す。また、第
8行は、自動同期合せ動作そのものを示している。
【0057】織機が経切れ停止した場合、織機は、必要
に応じて、綜絖枠をレベリング状態にして待機し、経糸
の修復完了後、駆動モータMを織機主軸Aに自動同期合
せして起動する。そこで、この発明は、作動指令信号S
5 の内容に従って、それぞれの動作を実行することによ
り、経切れ停止に対しても有効に対応することができ
る。
【0058】以上の説明において、織機が緯入れ不良に
よって停止した際の記憶器54は、織機停止信号S4 を
発生させる時期を変更することにより、緯入れ不良が発
生した際のサイクル番号n=xに代えて、織機が停止し
た際のサイクル番号n=x+1を記憶することができ
る。このとき、サイクル番号指示器52は、作動指令信
号S5 の内容により、記憶器54からのサイクル番号x
+1を使用して、指令サイクル番号y=x、x+1、x
−1を作ればよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、この出願に係る第
1発明によれば、サイクル番号とともに開口選択番号を
記憶する開口選択パターン発生器と、開口選択番号に対
応して複数の開口パターンを設定する開口パターン設定
器とを設けることによって、組織パターンの1リピート
中に同一の開口パターンが反覆して使用されるとき、開
口選択パターン発生器は、同一の開口選択番号を繰返し
出力すればよく、開口パターン設定器は、同一の開口パ
ターンを重複して記憶する必要がないから、開口パター
ンに関するデータの記憶容量を著るしく小さくし、それ
を最も効率よく記憶することができるという優れた効果
がある。
【0060】第2発明によれば、第1発明に係る開口パ
ターン選択ユニットと、位置指令部、位置制御部とを設
けることによって、装置全体を著るしく簡素化し、所定
の開口動作を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 全体概略ブロック系統図
【図2】 要部詳細ブロック系統図
【図3】 動作説明線図
【図4】 動作内容を一括して示す図表
【図5】 織機の動作説明線図
【符号の説明】
M…駆動モータ n…サイクル番号 θ…クランク角 Kp …開口選択番号 Ks 、Ksi(i=1、2…)…開口パターン T…1リピート Po …目標回転量 10…位置指令部 20…位置制御部 31…開口パターン選択ユニット 31a…開口選択パターン発生器 31b…開口パターン設定器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1リピートが複数サイクルからなる組織
    パターンのサイクル番号とともに1リピート分の開口選
    択番号を記憶する開口選択パターン発生器と、開口選択
    番号に対応して複数の1サイクル分の開口パターンを設
    定記憶する開口パターン設定器とを備えてなり、前記開
    口選択パターン発生器は、サイクル番号を特定して対応
    する開口選択番号を出力し、前記開口パターン設定器
    は、前記開口選択パターン発生器からの開口選択番号に
    よって指示される開口パターンを選択して出力すること
    を特徴とする織機の開口パターン選択ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の織機の開口パターン選択
    ユニットと、クランク角と前記開口パターン選択ユニッ
    トからの開口パターンとに基づき、綜絖枠を駆動する駆
    動モータの目標回転量を規定する位置指令部と、該位置
    指令部からの目標回転量に従って駆動モータを回転制御
    する位置制御部とを備えてなる織機の開口制御装置。
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